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公認心理師の現任者ルート(Gルート)を解説

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「公認心理師 現任者ルート」を調べている方にまず結論からお伝えすると、通称Gルートと呼ばれるこの受験資格の経過措置は、2022年7月17日に実施された第5回公認心理師試験をもって受付が終了しており、現在は新たにこのルートで受験資格を得ることはできません。現任者ルート(Gルート)とは、公認心理師法の施行(2017年9月)に伴い、法施行前からすでに心理職として現場に従事していた人を対象に設けられた、5年間限定の経過措置のことです。実務経験の要件を満たしたうえで現任者講習会を受講することが、受験資格取得の条件になっていました。

すでに現任者講習会を修了して受験を検討していた方や、これから受講できるのか調べている方の中には、この制度が正確にいつまで有効だったのか分からず不安になっているケースも少なくありません。制度の名称だけが先行して情報が錯綜しやすい分野でもあるため、公式情報に基づいて時系列を整理しておく必要があります。SNSや個人ブログの体験談には古い情報や不正確な情報も混じっているため、一次情報での確認が欠かせません。

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この記事では、Gルートがどのような制度だったのかを対象者の条件や現任者講習会の内容から確認したうえで、経過措置が終了した正確な時期とその理由、現在も続いているD・E・Fルートとの違い、そして今から公認心理師を目指す場合に現実的な選択肢となる正規ルートまでを、厚生労働省や公認心理師試験研修センターの公表情報に基づいて整理します。制度の変遷を時系列で押さえることで、今の自分がどの立場に当たるのかを判断しやすくなります。

心理職としての実務経験を活かして資格取得を目指したいものの、Gルートがすでに終了していると知って次にどう動けばよいか迷っている社会人の方に向けた内容です。焦って古い情報を頼りに動く前に、まずは制度の全体像を正確に把握しておきましょう。すでに終了した制度を前提に講習会業者へ問い合わせて時間を浪費してしまうケースもあるため、最初に事実関係を固めることが遠回りに見えて一番の近道になります。なお本記事は、厚生労働省の公表資料や試験を主催する公認心理師試験研修センターの発表など、公的機関の一次情報のみを根拠に事実関係を整理しています。個人の体験談や更新が止まった古いページの情報とは切り分けて読み進めてください。

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目次

公認心理師の現任者ルート(Gルート)とは何か

公認心理師は2017年(平成29年)9月に施行された公認心理師法によって誕生した、心理職として初めての国家資格です。新しい資格が生まれる際には、法律の施行前からその分野で働いてきた人たちをどう扱うかが必ず論点になります。公認心理師制度でもこの調整のために複数の経過措置ルートが設けられ、A〜Gのアルファベットで区分が整理されました。現任者ルート(Gルート)は、その中でも「区分G」と呼ばれるルートに当たります。

Aルートは指定の大学院を修了した人、Bルートは大学院を経ずに一定の実務経験を積んだ人向けの正規ルートで、これらは現在も継続しています。一方でD・E・F・Gの各ルートは、法施行前に一定の教育・実務の実績があった人を対象に、公認心理師法の施行に合わせて時限的に用意された移行措置でした。現任者ルート(Gルート)は、法施行前からすでに心理職として現場で働いていた「現任者」を対象にした点が最大の特徴で、大学等で心理学の特定科目を履修していたかどうかは問われませんでした。

なぜ現任者だけの特別なルートが必要だったのか

公認心理師法が施行される前から、臨床心理士をはじめとする資格や無資格のまま、病院・学校・福祉施設・企業の相談室などで長年心理支援の実務に携わってきた人は数多くいました。これらの人たちにいきなり大学院での必要科目の履修を求めるのは現実的ではないため、実務経験を評価する救済的な枠組みとして現任者ルートが設計されました。現場での実績を一定の講習受講で補うことで受験資格を認めるという考え方です。

Gルートは「一度きり」の経過措置だった

後ほど詳しく解説しますが、Gルートは制度創設の当初から「5年間限定」と期間を区切って設計されていました。法施行時点で現任者だった人を対象とする以上、対象者の範囲は固定されており、時間の経過とともに新たに条件を満たす人が生まれる性質のルートではなかったためです。この設計思想を理解しておくと、後述する終了の経緯にも納得がいきます。

「Gルート」という呼び方について

法令上の正式な区分名称は「区分G」ですが、実務では「Gルート」「現任者ルート」という通称のほうが広く使われています。求人票や予備校の案内、公的機関の資料でも表記が揺れることがあるため、検索する際は「Gルート」「区分G」「現任者ルート」のいずれで探しても同じ制度を指していると理解しておくと情報を集めやすくなります。呼び方が複数あることが情報の錯綜を生みやすい一因にもなっているため、本記事では「現任者ルート(Gルート)」という表記で統一します。

A〜Fルートとの位置づけの違い

公認心理師の受験資格ルートは、大学院修了を前提とするAルート、大学卒業後の実務経験を前提とするBルートが本来の正規ルートにあたり、C・D・E・Fルートは主に法施行前の教育課程での履修状況に応じて細分化された経過措置です。Gルートだけが唯一、教育課程ではなく実務経験そのものを受験資格の根拠にしていた点で、他の区分とは性質が異なります。この違いが、Gルートが「現任者ルート」という通称で呼ばれる理由でもあります。

Gルートが実施されていた期間

公認心理師の国家試験は2018年(平成30年)9月9日に第1回が実施されて以降、毎年実施されてきました。Gルートによる受験は、この第1回から2022年7月17日の第5回まで、あわせて5回にわたって実施されています。5年間限定という制度趣旨のとおり、試験の回数としても5回でその役割を終えた形になります。当時Gルートで受験した人の中には、複数回受験に挑んだ人もいれば、初回で合格した人もいました。

Gルートを巡っては当時から議論もあった

Gルートについては、体系的な大学院教育を経ずに国家資格を取得できる経過措置であることから、心理職の専門家や養成機関の間で資格の質の担保を巡る議論が当時からありました。経過措置である以上、教育課程を前提とする正規ルートとは性質が異なるという指摘は珍しくなく、この点も制度が5年間という期限付きで設計された背景の一つと考えられます。いずれにしても、こうした議論の是非にかかわらず、Gルートという区分自体はすでに終了しているという事実は変わりません。

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Gルートの対象者・受験資格の条件

Gルートで受験資格を得るためには、大きく分けて実務経験の要件と講習受講の要件という2つの条件を満たす必要がありました。「5年以上の実務経験」と「現任者講習会の受講」が受験資格の2本柱で、どちらか一方だけでは受験資格になりません。

実務経験の要件

対象となったのは、公認心理師法の施行前から一定期間、保健医療・福祉・教育などの現場で心理に関する支援業務に従事し、通算で5年以上の実務経験を積んでいた人です。実務経験としてカウントされる業務内容は施設の種別や業務内容によって細かく定められており、心理職としての業務であることを証明する実務経験証明書の提出が必要でした。証明書の様式や記入内容に不備があると受験資格そのものが認められないケースもあり、受験者にとってはハードルの一つだったといわれています。

現任者講習会の受講が必須条件だった

実務経験の要件を満たしているだけでは受験資格は得られず、あわせて後述する現任者講習会を受講し修了することが求められました。実務経験と講習受講の両方がそろって初めてGルートでの受験資格が成立する仕組みだった点は、他の経過措置ルートと比較する際にも押さえておきたいポイントです。

要件内容
実務経験法施行前からの心理職としての実務経験が通算5年以上
講習受講公認心理師現任者講習会の受講・修了
証明書類実務経験証明書など所定の書類提出
受験上記を満たした上で公認心理師国家試験に出願

対象者は法施行前から現場にいた人に限られていた

ここで重要なのは、Gルートの対象があくまで「法施行前からすでに現場で働いていた人」に限定されていたという点です。法施行後に心理系の職に就いた人や、施行後に実務経験を積み始めた人は、そもそもGルートの対象に含まれていませんでした。この対象者の範囲が固定されていたことが、次章で解説する経過措置終了の直接的な理由につながります。

実務経験証明書で不備が生じやすかった点

実務経験証明書は、勤務先の施設や事業所の代表者に記入・押印してもらう必要がある書類で、記載する業務内容や従事期間の書き方によっては審査で追加確認を求められることがありました。複数の職場を経験している場合は職場ごとに証明書を用意する必要があったため、退職済みの職場に依頼する手間が生じたケースも報告されています。すでに終了した制度ではありますが、当時の審査の厳しさは、心理職としての実務経験を正式に評価してもらう手続きがそれだけ丁寧に設計されていたことの表れともいえます。

実務経験として認められた業務の考え方

Gルートで実務経験として評価されたのは、病院・診療所での心理面接や心理検査、学校でのスクールカウンセリング、福祉施設での相談援助、企業内の相談室でのカウンセリング業務など、心理に関する支援を直接行う業務が中心でした。一方で、心理職としての採用であっても、実際の業務内容が事務作業や管理業務にほぼ限られていた場合は、実務経験として認められにくいケースもあったとされています。肩書きではなく実際の業務内容が実務経験の有無を左右していた点は、当時受験資格の判定を受けた人の間でもよく話題になっていました。

実務経験として想定されていた主な現場業務の例
医療機関(病院・診療所)心理面接、心理検査、リハビリテーションでの心理的支援
学校・教育機関スクールカウンセリング、教育相談
福祉施設児童相談、高齢者・障害者支援における相談援助
企業・産業領域従業員向けのカウンセリング、メンタルヘルス相談

これらはあくまで想定されていた現場の一例であり、実際の受験資格の可否は施設の種別だけでなく個別の業務内容の審査によって判断されていました。今振り返っても、当時の審査基準を正確に再現できる立場にあるのは公的機関のみである点は変わりません。

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現任者講習会とはどんな講習だったか

現任者講習会は、Gルートで受験資格を得るために受講が義務づけられていた講習で、複数の団体が実施主体となって開催していました。カリキュラムは合計30時間程度の内容で構成されており、公認心理師として必要な倫理・法制度・関係行政論などの科目を短期間で学ぶ形式が一般的でした。

時間数と費用の目安

講習は複数日程に分けて実施されるケースが多く、受講料の目安は税込4万円程度でした。会場での対面受講が基本で、地域によって開催回数や定員に差があったため、希望する日程や会場が早期に埋まってしまうことも珍しくありませんでした。受講料や開催形式は実施団体ごとに異なっていたため、当時申し込みを検討していた人は複数の実施団体の案内を比較していたようです。

講習で扱われていた内容

現任者講習会のカリキュラムには、公認心理師としての職責や倫理、関係する法律・制度の基礎知識、精神疾患や心身の発達に関する基本的な理解、多職種連携や地域連携の考え方など、実務経験だけではカバーしきれない座学的な知識を補う内容が含まれていました。現場での経験値を国家資格として求められる知識体系に接続することが講習の役割だったといえます。すでに開催自体が終了しているため、現在この内容を新たに学ぶ場合は大学・大学院の正規科目を通じて学ぶことになります。

修了証を今も保管しておく意味はあるか

当時現任者講習会を修了した方の中には、修了証をそのまま保管している方もいます。Gルート自体が終了した現在、この修了証を使って新たに受験資格を得ることはできませんが、心理職としての研鑽を積んできた記録として、また将来的に別のルートで受験資格を検討する際の参考資料として手元に残しておくこと自体には意味があります。修了証があるからといって受験資格が自動的に復活するわけではないという点だけは誤解のないようにしてください。

受講だけでは受験資格にならない点に注意

現任者講習会を修了したこと自体は、あくまで受験資格を構成する要件の一つに過ぎません。前章で触れた実務経験の要件を別途満たし、実務経験証明書などの必要書類を整えたうえで、はじめてGルートでの出願が可能になる仕組みでした。「講習さえ受ければ資格が取れる」という誤解は当時から少なくなかったため、制度の全体像を正しく理解しておくことが重要です。

現任者講習会は現在すでに開催されていない

後述するとおり、現任者講習会の新規開催は令和3年度(2021年7月〜2022年2月)分が最後となり、それ以降は実施予定がないことが厚生労働省を通じて案内されました。新規の申込受付についても2022年2月8日をもって終了しています。現任者講習会そのものがすでに募集していないため、これから新たに受講しようとしても申し込み先は存在しません。

実施団体の案内サイトが残っていても申し込みはできない

現任者講習会を実施していた団体の中には、当時の案内ページや特設サイトがそのまま残っているケースもあります。ページが存在すること自体は、申し込みが今も可能であることを意味しません。古い案内ページを見て「まだ受講できる」と誤解しないよう注意が必要です。実際に申し込みが可能かどうかは、必ず各団体の最新のお知らせや、厚生労働省の公表資料で確認してください。

終了の事実を確認できる主な情報源

Gルートの終了時期を確認する際は、以下のような公的機関・準公的団体の発表を参照すると確実です。

  • 厚生労働省:現任者講習会の開催状況・受験資格に関する公表資料
  • 一般財団法人公認心理師試験研修センター:各回の試験実施日・合格発表の公式情報
  • 一般社団法人日本公認心理師養成機関連盟:試験制度・養成課程に関する情報発信

複数の公的機関の発表が同じ終了時期を示していることからも、Gルートの終了は一時的な噂ではなく確定した事実であることが分かります。

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Gルートの経過措置はいつ終了した?

ここが最も検索されているポイントです。結論として、Gルート(区分G)による受験資格での受験は、第5回公認心理師試験(令和4年=2022年7月17日実施)をもって終了しています。この事実は、試験を主催する一般財団法人公認心理師試験研修センターや、公認心理師の養成に関わる団体の公表情報で確認できます。

試験そのものの終了時期

公認心理師試験研修センターが公表している合格発表の情報によれば、第5回公認心理師試験は令和4年7月17日に実施され、同年8月26日に合格発表が行われました。この第5回試験がGルートの受験資格で受けられる最後の試験でした。第6回以降の試験ではGルートによる出願自体が受け付けられていません。詳しい合格発表の内容は公認心理師試験研修センターの公式発表で確認できます。

時期できごと
2021年7月〜2022年2月令和3年度分の現任者講習会が開催(新規開催としては最後)
2022年2月8日現任者講習会の新規申込受付が終了
2022年7月17日第5回公認心理師試験を実施。Gルートで受験できた最後の試験
2022年8月26日第5回公認心理師試験の合格発表
2022年8月以降Gルート(区分G)による新規の受験資格取得が不可能な状態に

こうして時系列で並べると、講習会の募集終了から実際の試験実施までにはおよそ半年ほどの期間があったことが分かります。すでに講習を修了していた人にとっては、この最後の第5回試験が受験のラストチャンスでした。

現任者講習会の募集終了時期

受験資格の前提となる現任者講習会についても、開催の終了時期が公式に案内されています。厚生労働省は現任者講習会の新規開催について、令和3年度(2021年7月〜2022年2月)の開催分をもって以降の実施予定はないと案内し、新規申込の受付は2022年2月8日で締め切られました。案内の詳細は厚生労働省の公表資料にまとまっています。

「経過措置」という制度趣旨どおりの終了

試験の実施時期と講習会の募集終了時期という2つの事実が示すとおり、Gルートは制度としてすでに完全に終了した状態にあります。今から現任者講習会に申し込むことも、Gルートの区分で公認心理師試験に出願することもできません。「まだ間に合うかもしれない」という情報を見かけても、公式情報で確認する限り新規の道は残されていない点は明確にしておく必要があります。

終了時期をめぐって情報が混同されやすい理由

Gルートの終了時期については、「現任者講習会の募集終了(2022年2月8日)」と「Gルートで受験できた最後の試験日(2022年7月17日)」という2つの日付が存在するため、どちらを指しているのか分からず混乱する人も少なくありません。講習の申込受付は2022年2月に締め切られ、その後7月の第5回試験を最後にGルート自体が終了したという時系列で理解しておくと、情報の食い違いに惑わされずに済みます。

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なぜGルートは終了したのか

Gルートの終了は、突然の方針転換ではなく、制度創設の当初から織り込まれていた設計によるものです。Gルートは公認心理師法の施行にあわせて設けられた「5年間限定」の経過措置であり、あらかじめ期限が区切られたうえでスタートしていました。

対象者があらかじめ固定されていた

前述のとおり、Gルートの対象は法施行前からすでに心理職として現場に従事していた人に限られていました。法施行後に心理系の仕事に就いた人はそもそも対象に含まれないため、時間が経つほど新たに条件を満たす対象者が生まれる性質のルートではなかったのです。対象者の母集団が固定されている以上、一定の期間で受験機会を区切ることは制度設計として自然な流れでした。

教育課程を前提とする正規ルートへの移行

公認心理師制度が目指しているのは、大学・大学院で心理学の必要科目を体系的に学んだ人が国家資格を取得するという流れです。経過措置はあくまで法施行時点の現任者を対象にした一時的な救済であり、制度が安定期に入るにつれてA・Bルートを中心とした正規の教育課程ルートへ軸足が移ることは、法制度設計の段階からの既定路線だったといえます。

現在も続く一部の経過措置との違い

一方で、法施行前にすでに大学や大学院で必要科目を履修していた人向けのD1・D2・E・Fルートは、Gルートの終了後も対象者がいる限り制度上は存続しています。これは、教育課程の履修という事実そのものに期限がなく、該当者が申請すれば随時対象になり得るためです。この違いについては次章で詳しく比較します。

経過措置の終了は珍しいことではない

新しい国家資格制度が始まる際に、移行期間として一定の経過措置を設け、その後段階的に終了していくのは公認心理師に限った話ではありません。制度が安定して運用されるようになれば、時限的な救済ルートが役目を終えて閉じられるのは自然な流れです。Gルートの終了も、この一般的な制度運用の一環として捉えると理解しやすくなります。

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現在も続いている経過措置ルート(D1・D2・E・F)との違い

Gルートが終了した今、経過措置という言葉自体に不安を感じる方もいるかもしれませんが、D1・D2・E・Fルートは対象者がいる限り現在も制度上は生きている経過措置です。Gルートとの違いを整理しておきましょう。

D・E・Fルートは教育課程の履修が前提

D・E・Fルートは、法施行前に大学や大学院で心理学に関する特定の科目をすでに履修していた人を対象にしたルートです。現場での実務経験ではなく、在学中の履修実績そのものが受験資格の根拠になる点がGルートとの決定的な違いです。履修という過去の事実は時間が経っても変わらないため、対象者本人が申請する限り制度としては継続します。

区分対象者の中心現在の状況
Gルート法施行前から心理職として実務経験のある現任者2022年7月17日実施の第5回試験で終了
D1・D2ルート大学院で必要な科目を履修し修了した人対象者がいる限り継続
Eルート大学卒業後に一定の実務経験を積んだ人対象者がいる限り継続
Fルート大学卒業と一定の実務経験の組み合わせを満たす人対象者がいる限り継続

混同しやすい点への注意

D・E・Fルートも「経過措置」という同じ言葉でくくられるため、Gルートと同様にいつか終了するのではと不安に思う方もいます。D・E・Fルートは法施行前の履修実績が根拠のため、対象になり得る人の範囲は理論上すでに固定されていますが、Gルートのように特定の試験回で一律に締め切られる形での終了は案内されていません。ただし、対象者自身が高齢化していくことで実質的な該当者が減っていく性質はあるため、心当たりのある方は最新の受験の手引きで自分が対象になるかを必ず確認してください。

D1・D2・E・Fルートそれぞれの位置づけ

D1・D2ルートは、大学院で必要な科目を履修し修了した人を対象にしたルートで、修了した大学院の課程によってD1とD2に細分化されています。Eルートは大学卒業後に一定期間の実務経験を積んだ人、Fルートは大学卒業と実務経験の組み合わせで一定の要件を満たす人が対象です。いずれも法施行前の在学・履修という事実が受験資格の根拠になっている点でGルートとは仕組みが異なります。細かな適用条件は年々整理が進んでいるため、該当しそうな方は必ず最新の公表情報で確認してください。

区分科目要件の目安
Dルート指定された大学院科目(目安6科目程度)の履修・修了
Eルート大学の指定科目(目安12科目程度)+大学院の指定科目(目安10科目程度)の履修
Fルート大学の指定科目(目安12科目程度)の履修+認定施設での2年以上の実務経験

上記はあくまで目安であり、正確な科目名・単位数・認定施設の範囲は年度や個別の履修状況によって異なるため、該当する可能性がある方は必ず公認心理師試験研修センターが公表する最新の受験の手引きで詳細を確認してください。

自分がどの区分に当たるか分からない場合

すでにGルートの対象外であることが分かった方の中には、自分がD・E・Fルートの対象になるのではと考える方もいます。ただし、法施行前の在学・履修という条件を満たさない限り対象にはならないため、法施行(2017年9月)より後に大学へ進学・入職した人はD・E・Fルートの対象にもならない点は誤解のないようにしておきましょう。この場合に現実的な選択肢になるのが、次章で解説する正規ルートです。

自己判断が難しい場合の確認先

自分の学歴や職歴がD・E・Fルートの対象要件に当てはまるかどうかは、履修した科目の名称や単位数、実務経験の期間など細かな条件の照合が必要になるため、自己判断だけでは判断を誤ることもあります。在学していた大学や、公認心理師試験研修センターが公表している受験の手引きで個別に確認するのが確実です。曖昧なまま出願準備を進めると、後になって条件を満たしていないことが判明する事態にもなりかねません。

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今から公認心理師を目指す場合の正規ルート

Gルートも対象外、D・E・Fルートも対象外という方が、今から公認心理師を目指す場合は、法律が本来想定している正規ルート、つまりAルートまたはBルートを検討することになります。Aルートは指定の大学院修了、Bルートは大学卒業後に一定の実務経験を積むルートで、どちらも心理学の必要科目を体系的に学ぶことが前提です。

大学院に進学するAルート

Aルートは、大学で必要な科目を履修したうえで、指定された大学院で必要科目を履修し修了することで受験資格を得るルートです。すでに社会人として心理系以外の仕事に就いている場合でも、心理学部・心理学科への学士入学や編入学、あるいは大学卒業者向けの大学院入試を経て、このルートを目指すことができます。社会人から大学院を目指す場合は、研究計画書の作成や小論文・英語・専門科目の対策が合否を分ける重要な要素になります。大学院ごとに指定科目の開講状況や入試科目が異なるため、志望校選びの段階から情報収集が欠かせません。

実務経験を積みながら目指すBルート

Bルートは、大学で必要な科目を履修したうえで、認定された施設で一定期間の実務経験を積むことで受験資格を得るルートです。大学院に進学する時間的・経済的な余裕がない社会人にとっては現実的な選択肢の一つになりますが、実務経験として認められる施設や業務内容には要件があるため、就職先を選ぶ段階から公認心理師の受験資格を意識しておく必要があります。

AルートとBルートの比較

比較項目Aルート(大学院進学)Bルート(実務経験)
受験資格の根拠指定大学院での必要科目の履修・修了認定施設での一定期間の実務経験
向いている人研究や体系的な学習に時間を割ける人先に現場経験を積みながら資格取得を目指したい人
主な負担大学院の学費・入試対策の時間認定施設への就職・転職活動

どちらのルートを選ぶかは、現在の学歴・職歴・生活スタイルによって最適解が変わります。大学院進学と実務経験、どちらが自分の状況に現実的かを早い段階で比較検討しておくことが、遠回りを避けるポイントです。

科目等履修生制度を活用する方法

すでに大学を卒業している社会人の場合、大学院に正規入学する前に、科目等履修生として不足している指定科目だけを履修する方法もあります。全ての科目を一から学び直すよりも短期間・低コストで必要科目をそろえられるケースがあり、社会人からの資格取得を検討する際によく使われる方法です。出身大学が心理学部・学科でなかった人ほど、この科目等履修生制度の活用を検討する価値があるといえます。ただし、開講している大学・時期は限られるため、志望する大学院の受験資格として認められる科目かどうかも含めて事前確認が欠かせません。心理系大学院への社会人からの進み方については、公認心理師になるには?大学・大学院ルートと社会人からの目指し方を完全解説で具体的なロードマップを詳しく解説しています。

大学院入試そのものの対策も必要になる

Aルートを選ぶ場合、大学院に合格することがそのままゴールではなく、あくまで受験資格を得るための通過点になります。心理系大学院の入試は研究計画書・専門科目・英語・面接など対策範囲が広く、社会人が独学だけで突破するのは容易ではありません。出願スケジュールの逆算や研究計画書のテーマ選びなど、実務対策を含めた準備が合否に直結します。大学院(第1区分)の入試対策については公認心理師の大学院(第1区分)とは|選び方・入試科目・研究計画書・面接対策を徹底解説でも詳しく取り上げています。公認心理師・心理系大学院受験に特化したオンライン家庭教師「スプリング・オンライン」では、社会人の学習時間に合わせた個別指導で大学院入試対策を行っています。

働きながら準備を進める場合のスケジュール感

フルタイムで働きながら大学院入試を目指す場合、志望校選びから出願まで最低でも半年から1年程度の準備期間を見込んでおくのが一般的です。研究計画書の作成には特に時間がかかりやすく、早めに着手するほど内容を練り直す余裕が生まれます。仕事と両立しながらの学習は独学だけでは息切れしやすいため、学習計画そのものを誰かと一緒に管理できる環境を作っておくことも継続のコツになります。

志望校選びは指定科目の開講状況から

Aルートで大学院を選ぶ際は、知名度や立地だけでなく、公認心理師の受験資格に必要な指定科目がその大学院で開講されているかどうかを最初に確認する必要があります。大学院によって開講している指定科目の範囲や開講年度が異なるため、興味のある大学院を見つけたら、募集要項やシラバスで指定科目の開講状況を確認する作業が欠かせません。国公立・私立を問わず、社会人向けの夜間・土日開講コースを設けている大学院もあるため、仕事との両立のしやすさもあわせて比較しておくとよいでしょう。

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Gルートに関する誤解・注意点

Gルートについて調べていると、すでに終了した制度であるにもかかわらず、断片的な情報から誤解が生じやすいポイントがいくつかあります。ここで整理しておきましょう。

「実務経験さえあれば今も受けられる」は誤り

Gルートの制度趣旨から、現場での実務経験が長ければ今からでも受験資格を得られるのではと考える方がいますが、これは誤りです。Gルートは第5回試験(2022年7月17日実施)で完全に終了しており、実務経験の年数にかかわらず新規の受験資格取得はできません。現在の実務経験を活かす場合でも、Bルートのように別の枠組みで科目要件を満たす必要があります。

臨床心理士の資格とは別物

公認心理師と臨床心理士は、どちらも心理職の資格ですが、成り立ちも受験資格の仕組みも異なります。Gルートはあくまで公認心理師の経過措置であり、臨床心理士の資格を持っていること自体がGルートの受験資格を直接保証するものではありませんでした。両資格の違いや、ダブル取得を目指す場合の考え方については公認心理師と臨床心理士の違いを徹底比較|資格・仕事・年収・大学院選びまでで整理しています。

Gルートで不合格だった場合の再受験について

過去にGルートの受験資格で出願したものの試験に不合格だった方については、当時の受験資格の有効期間内であれば再受験の機会が案内されていましたが、Gルート自体がすでに終了した現在では、Gルートの区分での再受験はできません。今後受験を目指す場合は、D・E・Fルートの対象に当たるか、あるいはA・Bルートで科目要件を新たに満たす必要があります。古い受験資格が今も有効だと誤解したまま出願準備を進めてしまうと、出願直前になって要件を満たせないことが判明する事態にもなりかねないため、早めに自分の状況を確認しておくことが大切です。

焦って情報商材や高額なコンサルに頼らない

「Gルートに代わる特別な救済ルート」「今からでも実務経験だけで受験できる方法がある」といった触れ込みで、高額な情報商材やコンサルティングを案内するケースが見られることもあります。公認心理師の受験資格ルートは法律で定められた区分であり、非公式な特別ルートは存在しません。不安な気持ちにつけ込むような案内には注意し、必ず公的機関や信頼できる教育機関を通じて情報を確認するようにしてください。

よくある状況別の整理

たとえば、福祉施設で7年間相談援助業務に携わってきたものの現任者講習会を受講しないまま制度が終了してしまった人、逆に現任者講習会は修了したが実務経験証明書の準備が間に合わず出願できなかった人など、状況は人によってさまざまです。どのようなケースであっても、Gルートが終了した今からできることは共通してA・Bルートの検討になります。実務経験がある人ほど、Bルートで認定施設に転職・異動する形での実務経験の積み直しが現実的な選択肢になりやすい一方、体系的に学び直したい人はAルートでの大学院進学が向いています。

情報源は必ず公的機関のものを確認する

Gルートに関する情報は、個人ブログやSNSでの体験談も多く見つかりますが、制度そのものの正確な条件や終了時期は、厚生労働省や公認心理師試験研修センターなど公的機関が公表している一次情報を確認するのが確実です。予備校や講習会実施団体の案内ページも参考になりますが、公表時期が古いままのページも存在するため、最終的には公的機関の情報で裏取りをする習慣を持っておきましょう。

「経過措置」という言葉に振り回されすぎない

Gルートの終了を知ると、公認心理師の受験資格そのものが手に入りにくくなったように感じるかもしれませんが、そうではありません。Gルートはあくまで法施行時点の現任者を対象にした一度限りの救済措置であり、今から目指す人にはA・Bルートという本来の正規ルートがきちんと用意されています。経過措置の終了を過度に悲観するのではなく、今の自分が取れる選択肢に目を向けることが次の一歩につながります。

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よくある質問(FAQ)

Gルートは今から受けられますか?

受けられません。Gルートによる受験資格での出願は、2022年7月17日実施の第5回公認心理師試験をもって終了しています。現任者講習会の新規申込自体も2022年2月8日で締め切られているため、現在は新たにGルートで受験資格を得る方法は存在しません。実務経験の年数がどれだけ長くても、この区分での受験はできない点を最初に押さえておいてください。

Gルートの経過措置はいつ終了しましたか?

令和4年(2022年)7月17日に実施された第5回公認心理師試験が、Gルートの区分で受験できた最後の試験です。あわせて受験資格の前提となる現任者講習会の新規申込受付も2022年2月8日で終了しています。第6回以降の試験では、Gルートによる出願自体が受け付けられていません。

現任者講習会は今も申し込めますか?

申し込めません。現任者講習会の新規開催は令和3年度(2021年7月〜2022年2月)分が最後となり、以降の開催予定はないと厚生労働省を通じて案内されています。当時の案内ページが検索で見つかったとしても、現在申し込みができる状態ではないため注意してください。

Gルートで不合格になった場合、再受験はできますか?

Gルート自体がすでに終了しているため、Gルートの区分での再受験はできません。今後公認心理師を目指す場合は、D・E・Fルートの対象に当たるかをまず確認し、当てはまらない場合はA・Bルートで科目要件を新たに満たす必要があります。当時の受験票や実務経験証明書は現在の出願には使えない点も理解しておきましょう。

D・E・Fルートはまだ使えますか?

D1・D2・E・Fルートは、法施行前に大学や大学院で必要科目をすでに履修していた人が対象で、対象者がいる限り制度上は継続しています。ただしGルートのように試験回で一律に区切られる終了案内は出ていないため、自分が対象に当たるかどうかは最新の受験の手引きや在学していた大学の情報で個別に確認してください。

Gルートが無くなった今、実務経験だけで公認心理師になれますか?

実務経験の年数だけを根拠に受験資格を得る道は、Gルートの終了によって閉じています。今から目指す場合は、大学・大学院で必要科目を履修するAルート、または科目履修後に認定施設で一定期間の実務経験を積むBルートのいずれかを検討することになります。実務経験そのものが無駄になるわけではなく、Bルートで実務経験の一部を活かせる場合もあります。

現任者ルートと臨床心理士の資格は関係がありますか?

直接の関係はありません。臨床心理士は民間資格、公認心理師は国家資格で、成り立ちも受験資格の仕組みも異なります。臨床心理士の資格を持っていること自体がGルートの受験資格を保証するものではなく、臨床心理士としての実務経験がある場合でも別途Gルートの実務経験要件を満たす必要がありました。

社会人が今から公認心理師を目指すにはどのくらいの期間がかかりますか?

選ぶルートや現在の学歴・実務経験によって幅がありますが、Aルートで大学院から必要科目を履修する場合、大学院入試の準備期間を含めて数年単位の計画になるのが一般的です。科目等履修生制度を併用して不足科目だけを補うことで期間を短縮できるケースもあるため、早い段階で志望校の指定科目の開講状況を含めて個別に情報収集することをおすすめします。

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まとめ|公認心理師の現任者ルート(Gルート)は終了済み・今は正規ルートの検討を

公認心理師の現任者ルート(Gルート)は、法施行前から心理職として現場に従事していた人を対象にした5年間限定の経過措置で、すでに終了しています。今からGルートで受験資格を得る方法はありません。最後にポイントを整理します。

  • Gルート(区分G)は公認心理師法施行(2017年9月)に伴う5年間限定の経過措置だった
  • 対象は法施行前から通算5年以上の実務経験があり、現任者講習会を受講した人に限られていた
  • 現任者講習会は計30時間程度・受講料目安4万円で複数団体が実施していたが、令和3年度分の開催が最後だった
  • Gルートによる受験資格での受験は、2022年7月17日実施の第5回公認心理師試験をもって終了した
  • D1・D2・E・Fルートは、法施行前の教育課程履修が前提のため対象者がいる限り現在も継続している
  • 今から目指す場合は、大学院で必要科目を履修するAルート、実務経験を積むBルートが現実的な選択肢になる
  • 制度の正確な状況は、必ず厚生労働省や公認心理師試験研修センターなど公的機関の一次情報で確認する

Gルートが終了した今、心理職としての実務経験や意欲を無駄にしないためには、大学院入試や必要科目の履修計画を早めに立てることが重要です。社会人が働きながら心理系大学院の入試対策を進めるのは、情報収集から研究計画書の作成、専門科目・英語・面接対策まで対策範囲が広く、独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。自分がどのルートに当たるのか、どこから対策を始めればよいのか迷ったときは、早めに情報を整理して次の一歩を踏み出しましょう。特にAルートを選ぶ場合は、大学院入試という新たな関門をクリアする必要があり、志望校選びから研究計画書の作成、専門科目・英語・面接対策まで、社会人が働きながら独学だけで対応するのは負担の大きい作業です。制度の正確な理解と現実的な学習計画の両方をそろえて、次の目標に向けて具体的に動き出しましょう。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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