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文学部日本文学科の編入対策|古文・くずし字・文学史・近代文学の勉強法

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文学部・日本文学科の編入試験では、古文の訳出からくずし字(変体仮名)、文学史、近代文学まで、一般的な大学受験とはひと味違う専門知識が問われます。範囲が広いうえに市販の対策教材が少なく、「何から手をつければいいのか分からない」と悩む受験生が多い分野です。本記事は、スプリング・オンライン家庭教師の公式YouTubeチャンネルで公開している解説動画シリーズ「文学部日本文学科編入」No.1〜No.5をもとに、日本文学を専門とする講師(平安時代の文学、特に源氏物語の研究者)が語った筆記試験対策を、1本の記事に再構成したものです。

このシリーズは「全大学共通編」、つまりどの大学を受ける場合にも共通して言える筆記試験対策を扱っています。特定の大学の出題傾向ではなく、日本文学専攻の編入試験で土台になる勉強法を、古文・くずし字・文学史・近代文学・その他の知識という科目別の切り口で解説していきます。

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なお、出願資格や試験科目の全体像、面接まで含めた文学部編入の制度面は文学部の大学編入対策|出願資格・試験科目・面接までで詳しく解説しているので、本記事とあわせてお読みください。

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目次

日本文学科編入の筆記試験|出題の全体像

大学編入試験には筆記試験だけでなく面接などもありますが、この動画シリーズ(および本記事)が扱うのは筆記試験、つまり専門科目の対策です。講師が挙げた出題領域を整理すると、次の5つに分けられます。

領域問われる力対策の要点
古文助動詞・敬語・単語・古典常識を踏まえた訳出筆記試験の中核。つまずきポイントを1つずつ潰す
くずし字(変体仮名)変体仮名を読み解く力字典での書き取り+古文への慣れの2段階
文学史時代ごとの文学の流れ古典常識・歴史的背景とセットで覚える
近代文学時代背景を踏まえた読解「読めるけど読めていない」を防ぐ
読解力・日本語学論説文の読解、日本語学の基礎大学入試レベルの現代文+語用論・文法論

特徴的なのは、論説文の中に古文の引用が置かれ、引用部分の訳出と論説文の内容説明が混在する形式の出題がある点です(シリーズNo.5で詳述)。古文と現代文の力を別々にではなく、組み合わせて問うてくるわけです。実際にどの科目が課されるかは大学ごとに異なるため、募集要項と過去問の確認は欠かせません。文学部編入の出願資格・倍率・過去問の調べ方は文学部 編入を徹底解説|出願資格・倍率・試験科目・過去問対策を参照してください。

古文対策|つまずきやすい4つのポイントを潰す

動画を見る時間がない方のために、ここからは各動画の内容を記事として整理していきます。シリーズNo.1で講師がまず強調するのは、「古文をきちんと訳せるかどうかは筆記試験でかなり重要」という点です。志望大学によっては古文が出題されないパターンもありますが、講師は「そういった大学に入ったとしても、ゼミを取れば古文をやることになる。古文ができないと入学後に苦労する」と指摘します。さらに、1校だけの受験ならその場は何とかなるとしても、複数校を受ける場合は古文が入ってくるパターンがほとんどだといいます。そのうえで、古文でつまずく人が陥りがちなポイントとして次の4つが挙げられました。

  1. 助動詞を覚えていない・判別ができない
  2. 敬語表現が踏まえられておらず、主語の判別ができていない
  3. 単純に単語を覚えていない
  4. 古典常識を踏まえられていない

①助動詞|「なり」の識別ができるか

助動詞が分からないと、古文はなかなか読めません。講師が例に挙げるのが「なり」の識別です。パッと思い浮かぶだけでも、①形容動詞の活用語尾の「なり」、②四段活用動詞「なる」の連用形「なり」、③伝聞推定の助動詞「なり」、④断定の助動詞「なり」、⑤「どこどこなる富士」のように連体形の形で用いられる「なり」の5つがあり、最初の2つはそもそも助動詞ですらありません。この5つがパッと見で区別できないと訳は難しくなります。講師の言葉を借りれば、「例えば伝聞推定と断定を取り違えたら、なんだかチグハグな文章になりませんか」ということです。

判別の決め手になるのが接続、つまり上に何が来るかです。「何々となる」「何々になる」という形なら、未然形か連用形かと悩む前に「これは助詞+動詞だ」と気づける。上に来る語によって、どの助動詞なのかが決まってくるわけです。講師によれば、慣れてくると活用よりも先に意味が入ってくるようになりますが、そこに至る過程として接続・活用の暗記が必要です。語呂合わせでも歌でも、覚えられる手段なら何でも構わないので、まず助動詞の表を頭に入れましょう。

②敬語表現と主語の判別

現代語でも「昨日ラーメン行ってきたんだけどさ」のように、主語を省いて話すことはよくあります。講師によれば、主語が省かれる日本語の性質のルーツは古文にあり、古文では敬語表現が主語の判別と密接に関わっています。

講師の説明はこうです。まず、その場に誰がいるかを文脈で判断する。そのうえで、例えば自分以外に3人いたとすると、敬語は次のように使い分けられます。

  • 天皇に準ずるくらい偉い人:二重敬語が使われる
  • 自分より偉いが、天皇ほどではない人:普通の敬語が使われる
  • 自分と同等か下の立場の人:敬語はほぼ使われない
  • 目上の人に対して何かをする場合:謙譲語が使われる

つまり、その場にいる人物の行動は敬語によって「誰がやっているか」が示されるため、主語が書かれていなくても、敬語さえ押さえていれば誰の動作か分かるのです。逆に敬語表現を踏まえられていないと、まず主語が分からないという状況に陥ります。

③単語|現代語と意味が違う語に注意

単語は「気合いで覚えてください」が基本ですが、覚えるにあたっての注意点があります。現代語と同じ形なのに、意味がまるで違う語の存在です。

代表例が「ののしる」。現代語では罵倒するという意味ですが、古文で罵倒の意味で使われることはめったにありません。古文の「ののしる」は「大騒ぎする」「評判が立つ」「大声を上げる」が中心です。講師は宴会の場面を例に、現代語の意味で訳してしまうと「平和な飲み会のはずが、一気にデンジャラスな飲み会になってしまう」と説明しています。実際はテンションが上がって大騒ぎしている場面なのに、酔いつぶれた者同士が罵り合う場面に化けてしまうわけです。

もう1つの例が「いみじ」。多義語で、現代語の「やばい」と同じ構造だと講師は言います。「やばい」は本来「まずい」といった意味ですが、今では「あのラーメン屋やばい」のように程度が甚だしい場面全般で使われ、プラスにもマイナスにも転びます。「いみじ」も同様に、「程度が甚だしい」が根っこにあり、プラスとマイナス両方の意味を持つため、どちらの意味かは文脈で判断する必要があります。

④古典常識|約1150年のスパンを意識する

講師が「多分これが一番面倒くさい」と言うのが古典常識です。一口に古典と言っても、古くは古事記から明治維新の直前まで、約1150年ものスパンがあります。その間、常識が変わらなかったはずはありません。奈良時代初期の人と江戸時代末期の人が出会ったら、お互いに「常識がない」と思うはず——1000年以上離れているのだから当然です。だからこそ歴史的な背景を踏まえる必要があり、講師は文学史とセットで覚えると楽だと勧めています。

古典常識が読解に効く例として、動画ではラブレターの書き方が紹介されます。源氏物語などの物語作品にはラブレターの場面がよく登場しますが、平安時代を中心とした作法は現代とまるで違います。

  • :薄くて手触りの良いものを選ぶ
  • :きれいなだけではダメ。流れるような優美な字で書く
  • お香:現代と最も違う点。紙にお香を焚きしめる

平安人は香りに強く気を使ったようです。講師は、香りと記憶が結びつくのは日本文学に限らないとして、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』を挙げます。あの大長編は記憶の物語であり、最初の記憶を呼び起こすのはマドレーヌの香りでした。自分だけの調合のお香が焚きしめられた手紙は、顔が分からなくても「あの人だ」と思い出させる仕掛けだったのです。

逆に、手紙がうまく書けない人物は物語の中で笑われます。源氏物語の末摘花は、紙のチョイスが致命的に悪く(ごわごわで、古くなって黄ばんだ紙)、和歌のセンスもなく、お香も焚き合わせていない人物として描かれ、途中までは大事にされるのに突如名前が出てこなくなります。近江の君は、そそっかしくて早口で空気が読めず、意味の分からない和歌をよりによって目上の人への手紙にして送ってしまう、ピエロ的な人物として描かれます。現代なら手紙が下手なだけでここまで笑われることはありません。手紙の書き方1つとっても、古典常識を知っているかどうかで読み方が全然違ってくるのです。

もっとも、ここまでの知識は「だいぶマニアックな話なので、そこまで覚える必要はないかな」というのが講師の位置づけです。一方で「覚えた方がよい」と明言されたのが、時刻・方角・年の示し方です。

  • 時刻:十二支で2時間ごとに区切り、さらに4分割して30分ごとに示す。子の刻は午後11時から始まり、「草も眠る丑三つ時」は午前2時から2時半の間
  • 方角:「うしとら」のように十二支で示す
  • :「丙午(ひのえうま)」のように干支で示す

この辺りは、知っているかどうかで訳文が違ってくるパターンがあるので、確実に押さえておきましょう。

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くずし字対策|「字典で書き取り→古文に慣れる」の2段階

シリーズNo.4のテーマはくずし字です。講師いわく「ミミズが這ったような字」。単に文字がつながっているだけならまだよいのですが、厄介なのは変体仮名(へんたいがな)、つまり今は使われていない仮名文字の存在です。

例えば現在の「あ」は、漢字の「安」が崩れてあの形になったものです。この元になった漢字を字母(じぼ)と呼びます。そして字母は1つではありません。「あ」なら「安」のほかに、俳優の阿部寛さんの「阿」が崩れた「あ」などもあり、同じ音に対して何種類もの字形が存在します。そば屋ののれんで「そば」がよく分からない字で書かれているのを見たことがある方も多いはずです。あれも変体仮名で、元の漢字が分からないと読めません。

講師が示す学習手順はシンプルです。

  1. 変体仮名の字典を手に入れる(通販で検索すると出てくる「薄くて高い本」、と講師)。字母ごとに、写本や版本(印刷されたもの)の字形が収録されている
  2. 収録された字形の画像を、形を覚えながら全部3回ずつくらい書き取る
  3. 7〜8割くらい覚えられたら、字形の暗記はいったん完了。これで「だいたい半分」

「だいぶしんどいと思いますけれども、これを覚えないとそもそも読めない」というのが講師の言葉です。そして残りの半分が、古文そのものに慣れることです。

私たちは現代文を1文字ずつ切り取ってではなく、単語や文節のまとまりで読んでいます。くずし字も同じように読むことになりますが、実際には「頭の文字が分からない」「真ん中が読めない」という虫食い状態がよく起きます。そのときに古文の単語や言い回しが頭に浮かべば、「この文字ではないか」と絞り込めるわけです。文全体・単語全体から、分からない文字を推測しながら読んでいきます。

さらに、写本は漢字ではなく仮名で書かれやすいという特徴があります。全部ひらがなのメールが読みにくいのと同じで、仮名のままでは意味が取りにくいため、仮名から漢字へ脳内変換しながら読む力を磨く必要があります。加えて、くずし字の原文には句読点がありません。自分で点や丸を補いながら読む練習もしておきましょう。

文学史対策|古典常識・歴史的背景とセットで覚える

シリーズNo.2のテーマは文学史です。講師によれば、求められるレベルは大学によってまるで違い、「こんなの余裕だろう」というレベルから「ここまで聞いてくるのか」というレベルまで幅があります。ただし、レベルの差はあれど、文学史はどの大学でも必須です。

勉強法の核心は、古文対策の章でも触れた通り古典常識・歴史的背景とセットで覚えることです。平安時代と江戸時代では、歴史的背景も文化的背景もまるで違い、生まれてくる文学作品もまるで違います。動画では「誰が文学を読んでいたか」という視点から、その違いが具体的に説明されます。

平安時代は、貴族しか読んでいないと言ってよいほど読者層が狭い時代でした。コピー機などなく、本は手で写すしかない。物理的に本の母数が圧倒的に少なかったのです。

一方の江戸時代には出版文化が登場します。講師は「江戸時代の中頃から終わり頃の出版技術は、世界で一番すごかったんじゃないかというレベル」と評し、木版印刷だったため日本ではカラー印刷が可能だった点を挙げます(当時の海外にはカラー印刷技術はなかったそうです)。紙媒体が広まりやすくなった結果、町人まで文学作品を手に取るようになりました。町人の娘が正月に縁起のよい物語を読む習慣があったこと、源氏物語はあまりに長く須磨の巻あたりで挫折する人がほとんどだったため(いわゆる「須磨源氏」)、ダイジェスト本が広まったことも紹介されます。

読者が変われば、描かれる人物も変わります。平安時代の文学に描かれるのは天皇や貴族くらいでしたが、江戸時代の文学には町人も描かれる。だからこそ、文学史・文化的背景・歴史的背景の3点セットで覚えた方がよい、というのが講師の結論です。

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近代文学対策|「読めるけど読めていない」を防ぐ

シリーズNo.3は近代文学です。講師が一言で示すと「読めるけど読めていない。だけど少しだけ読める」——現代語だからこそ厄介な領域です。

現代文の教科書には夏目漱石、森鴎外、中島敦の『山月記』(虎になる話)などが載っています。漱石の『こころ』——「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」の一節で有名——も、多くの人が「普通に読めた」はずです。しかし、漱石は今から100年以上前の人。当時と今とでは社会がだいぶ違います。

100年前とは言わずとも、3、40年前ですら生活様式は大きく違います。40年前の大学生には、パソコンもスマートフォンも携帯電話もない。「今日暇になったから友人と飲みに行こう」となったら、そのまま家に直接行くわけです。40年前の小説だと知らずに読めば、「なんでこの主人公は携帯で連絡しないんだ」と感じかねません。携帯電話のように違いが目に見えるものなら気づけますが、一見今と同じ感覚で読めてしまい、実は読めていないパターンが結構ある——これが近代文学の怖さです。

動画ではその代表例として『坊っちゃん』の読み方が語られます。坊っちゃんは東京出身で、専門学校を出ています。今なら普通の経歴に見えますが、講師によれば当時、専門学校や大学に行く人は5〜6%くらい。5割から6割くらいが進学する現在の約10分の1です。つまり坊っちゃんは実はスーパーエリート。しかも今より地域格差が激しい時代の東京出身で、大きなアドバンテージを持つ「勝ち組まったなし」の人物のはずでした。

ところが彼は、愛媛県松山市の中学教員になります。当時の中学教員は専門学校まで出てなるような職業ではなく(講師によれば高卒でもなれた——高卒でも十分高学歴な時代ですが)、赴任先はど田舎。最初から没落しているのです。小説は無鉄砲な主人公の一人称で英雄譚のように進み、「むかつくやつをぶん殴ってやったぞ」という調子で終わります。しかし三人称視点で眺めれば、超高学歴のエリートが僻地に行き、教員同士のいざこざに巻き込まれた挙句、暴力沙汰を起こしてさらに飛ばされる話。まったく印象が違います。同時代の読者なら、東京出身の勝ち組が没落していく話だと自然に読み解いたはずだ、と講師は言います。

地名にも注意が必要です。『こころ』には、教科書に載らない箇所で日比谷が出てきますが、当時の日比谷は今の日比谷とは多分全然違います。渋谷にしても、明治時代の渋谷が今のスクランブル交差点のような風景だったはずがありません。現代語で読めてしまうからこそ、時代背景を意識的に調べながら読む——これが近代文学対策の要点です。

その他に求められる知識|読解力と日本語学

シリーズ最終回のNo.5では、ここまでの領域に加えて求められる知識が2つ挙げられます。講師いわく「最後のこれはそんなに重くはない」とのことですが、どちらも出題に直結する実戦的な内容です。

大学入試レベルの読解力

多くの大学の入試問題では論説文が出題されます。「古文だけじゃないのか」と思うかもしれませんが、論説文の中に古文の引用があり、引用部分の訳出と論説文の内容説明が混在する形式が代表的です。つまり、論説文が読めないと古文の力があってもお話にならない。大学入試レベルの読解力は必須で、高校現代文、つまり大学受験用の参考書を活用するのも1つの手だと講師は勧めています。

日本語学の基礎知識

「日本文学を受けるのに日本語学?」と思うかもしれませんが、大学によっては日本文学と日本語学が1つにまとめられており、日本語学の問題が出ることがあると思っておいた方がよいとのこと。選択問題で日本語学を選んだ方が楽というパターンもあります。動画では、日本語学の主要4分野が例つきで紹介されました。

分野扱う内容動画で挙げられた例
音韻論音の体系日本語はLとRを区別しないが英語は区別する。発音の聞き取りは意味と密接に関わる
語彙論単語の意味赤・青・白・黒など、色に関わる単語の意味構造
文法論文法の理論『象は鼻が長い』などの研究
語用論状況の中での意味暑い日に目上の人が言う「いや、今日は暑いですな」は「窓を開けろ」「クーラーをつけてくれ」の含意になりうる

試験で求められるのは語用論と文法論のことが多い、というのが講師の見立てです。基本的な知識を問う出題もありますが、その場で例文をいくつも考えて比較検討させる出題が体感で半分以上。分析のための基礎知識に加えて、「規則には合っているのに意味が通じない例文」をパッと思い浮かべられるかどうかが重要になります。教科書としては『ここからはじまる日本語学』が薦められており、文法論の『象は鼻が長い』は「やや難しいので最初にやるのはおすすめしないが、読んでおくに越したことはない」という位置づけでした。

なお、面接対策——大学に入って何をやりたいかの絞り込み方や論文の調べ方——は、筆記試験とは別のテーマとしてシリーズの続編で扱うと予告されています。

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編集部より|勉強の進め方と情報収集のポイント

この章は動画の内容ではなく、編集部による補足です。動画で語られた対策を、実際の受験準備にどう落とし込むかを整理します。

学習順序は「古文の基礎が先、くずし字は並行して早めに」

動画の内容を学習計画に落とすなら、まず優先すべきは古文の基礎(助動詞・敬語・単語)です。講師の指摘する通り古文は筆記試験の中核であり、くずし字の読解も後半戦は「古文への慣れ」が勝負になるため、古文の基礎力がすべての土台になります。一方、変体仮名の書き取りは暗記に時間がかかる作業なので、古文の学習と並行して少しずつ進めるのが現実的です。文学史・古典常識は講師の言う通りセットで取り組み、通史を1周してから志望校の過去問で問われた時代を深掘りすると無駄がありません。

募集要項と過去問で「何が出るか」を必ず確認する

動画でも繰り返し示唆されている通り、出題内容は大学によってまるで違います。古文が出ない大学、日本語学が選択できる大学、文学史を深く問う大学——志望校の募集要項と過去問の確認が、対策の出発点です。試験制度や募集の有無は年度によって変更されるため、必ず各大学の最新の公式情報を確認してください。また、日本文学科でも英語(外部試験のスコア提出を含む)や小論文、面接を課す大学は少なくありません。専門科目以外の対策は大学編入対策完全ガイド|英語・小論文・面接の勉強法を参考にしてください。

独学が難しいと感じたら

くずし字や日本語学は高校までに習わない領域で、市販の学習教材も多くありません。訳文や例文の分析は、自分では正誤の判断がつきにくいのも事実です。専門家の添削を受けられる環境があると、学習効率は大きく変わります。予備校や家庭教師を検討する場合は大学編入予備校・塾・家庭教師おすすめ18選で各サービスの特徴を比較できます。スプリング・オンライン家庭教師でも、この動画シリーズの講師のように日本文学を専門とする講師が、編入試験に向けた専門科目や語学の授業を行っています(大学編入コースの詳細はこちら)。

よくある質問(FAQ)

文学部・日本文学科の編入試験ではどんな問題が出ますか?

動画シリーズで挙げられた全大学共通の出題領域は、古文の訳出、くずし字(変体仮名)、文学史、近代文学の読解、論説文の読解、日本語学です。実際の出題科目は大学により異なるため、必ず志望校の募集要項と過去問を確認してください。

古文の勉強は何から始めればよいですか?

講師が挙げるつまずきポイントの筆頭は助動詞です。「なり」の識別のように、接続・活用を含めて判別できるようにするのが第一歩。あわせて敬語(主語の判別)・単語・古典常識の順に、4つのつまずきを1つずつ潰していきます。

志望校の試験に古文が出ない場合、古文の勉強は不要ですか?

講師は、古文が出ない大学に入ったとしてもゼミを取れば古文をやることになり、できないと入学後に苦労すると指摘しています。また複数校を受験する場合、古文が課される大学が含まれるパターンがほとんどのため、やっておくべきというのが動画の結論です。

くずし字(変体仮名)はどうやって覚えればよいですか?

変体仮名の字典を入手し、収録された字形を形を覚えながら全部3回ずつ程度書き取ります。7〜8割覚えたら、あとは古文の単語や言い回しに慣れ、読めない文字を文脈から推測できるようにする、という2段階です。

文学史はどこまで覚える必要がありますか?

求められるレベルは大学によってまるで違いますが、文学史自体はどの大学でも必須です。単独で暗記するのではなく、古典常識・歴史的背景・文化的背景とセットで覚えるのが講師の勧める方法です。

近代文学の対策では何に気をつけるべきですか?

現代語で読めてしまうために時代背景を見落とす、「読めるけど読めていない」状態が最大の落とし穴です。『坊っちゃん』の主人公が当時のスーパーエリートだったように、書かれた時代の常識・生活様式・地名の姿を調べながら読む姿勢が重要です。

日本語学の勉強は必要ですか?

大学によっては日本文学と日本語学がまとめられており、日本語学の問題が出ることがあります。試験で求められるのは語用論と文法論のことが多く、その場で例文を作って比較検討させる出題が体感で半分以上、というのが講師の説明です。

専門科目のほかにはどんな対策が必要ですか?

筆記試験では大学入試レベルの論説文読解力が前提になります。また、大学によっては英語や小論文、面接が課されます。面接対策は動画シリーズの続編で扱われるテーマで、やりたい研究の絞り込みなど事前の準備が重要になります。

まとめ|日本文学科の編入対策は科目別の地道な積み上げ

文学部・日本文学科の編入筆記試験対策は、古文・くずし字・文学史・近代文学・読解力/日本語学の5領域に整理できます。古文は助動詞・敬語・単語・古典常識という4つのつまずきを1つずつ潰す。くずし字は字典の書き取りと古文への慣れの2段階。文学史は歴史的・文化的背景とセットで覚え、近代文学は時代背景を調べながら「読めているつもり」を排除する。そして論説文の読解力と日本語学の基礎で仕上げる——特別な裏技はなく、どの大学にも通用する土台を科目別に積み上げていくのが、シリーズを通した講師のメッセージです。

スプリング・オンライン家庭教師では、日本文学を専門とする講師による個別指導で、日本文学科への編入を目指す方をサポートしています。学習計画や志望校選びに迷ったら、大学編入コースのページからお気軽にご相談ください。

この記事の制作方針について

本記事は、スプリング・オンライン家庭教師の公式YouTubeチャンネルで公開している講師の解説動画シリーズ「文学部日本文学科編入」No.1〜No.5(2024年6月公開)をもとに、編集部が記事として構成したものです。勉強法や具体例は動画内で講師が語った内容に基づいており、「編集部より」の章のみ編集部による補足です。試験制度・募集要項は変更される場合があるため、受験の際は必ず各大学の最新の公式情報をご確認ください

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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