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上智大学大学院総合人間科学研究科心理学専攻「冬入試」の傾向と対策

上智大学大学院総合人間科学研究科心理学専攻の「冬入試」とは、例年2月中旬に実施される2月入試の通称です。博士前期課程(修士課程相当)の心理学専攻では、9月に実施される9月入試と、この2月入試という2つの一般入試の機会があり、冬入試はそのうち年度後半に実施される回にあたります。「2月入試(2027年4月入学)」という名称が示すとおり、試験本体は年明けの2月に行われますが、出願自体はその前年の11月末から12月上旬に締め切られ、さらに指導教員への事前面談の申込は11月第2水曜日までに済ませておく必要があります。「冬入試」という言葉の響きから2月に入って動き始めればよいと考えてしまうと、実際にはその数か月前から必要な準備が始まっていることに気づけず、出願そのものに間に合わなくなる受験生が少なくありません。
この記事では、2027年度上智大学大学院入試要項(共通)、総合人間科学研究科の専攻別試験概要、そして大学が公開している2026年度の過去問・入試統計という大学公式の一次情報に基づいて、心理学専攻の冬入試について、出願資格・出願書類・試験科目・日程・コース選択の考え方・公開されている過去問の出題テーマ・志願者数と合格者数の実績までを一つの記事にまとめて解説します。上智大学の大学院入試情報は「入試要項(共通)」と「専攻別試験概要」が別ファイルに分かれているうえ、過去問の公開状況もまた別のページに置かれているため、志願者が自力でこれらを突き合わせて全体像をつかむには相応の手間がかかります。本記事はその分散した情報を、心理学専攻の冬入試という切り口で一本化することを目的としています。
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心理学専攻の冬入試には、基礎心理学コースと臨床心理学コースという2つのコースが存在し、出願時にどちらかを選ぶ必要があるという他大学院にはあまり見られない特徴があります。臨床現場に立ちたいのか、基礎研究を深めたいのかによって、選ぶべきコースも、対策すべき専門科目の範囲も変わってきます。本記事の後半では、実際に大学が公開している2026年度の過去問(問題そのものは著作権の関係で転載できませんが、大学が公開した「解答のポイント」)から読み取れる出題テーマも整理しているので、コース選択や専門科目対策の参考にしてください。
なお、大学院の入試制度・出願書類・日程は年度によって変更されることがあります。本記事は2027年度(2027年4月入学)入試要項および2026年度に実施された入試の実績・過去問公開状況を一次情報として執筆していますが、募集要項の内容は年度により変わるため、出願前には必ず上智大学の最新の入試要項でご確認ください。
上智大学大学院 総合人間科学研究科心理学専攻とは
上智大学大学院総合人間科学研究科心理学専攻は、心の働きを実証的に理解しようとする基礎心理学と、臨床現場での実践を担う臨床心理学の両方を学べる専攻です。教育学専攻・社会学専攻・社会福祉学専攻・看護学専攻などとともに総合人間科学研究科を構成しており、心理学専攻はその中でも受験者数が多い専攻のひとつとされています。博士前期課程(修士課程相当)には基礎心理学コースと臨床心理学コースの2コースが置かれており、出願時にどちらか一方を選択する仕組みになっています。上智大学は大学院入試対策の中でも難関私立大学院の代表格として扱われることが多く、心理系大学院を志望する受験生にとって併願先・第一志望先の両方で名前が挙がりやすい研究科です。
臨床心理士・公認心理師を目指す人はどちらのコースか
大学の案内では、臨床心理士や公認心理師の資格取得を目指す志願者は必ず臨床心理学コースを選択すること、臨床心理士の資格は取得しないが臨床心理分野での研究を目指す志願者は基礎心理学コースを選択することと明記されています。つまりコース選択は単なる興味の違いではなく、修了後に目指す進路(資格取得ルートに乗るかどうか)に直結する重要な意思決定です。募集人員は基礎心理学コースが5名、臨床心理学コースが15名と定められており、臨床心理学コースの方が定員規模は大きくなっています。この募集人員の差は、臨床心理士・公認心理師を目指す志願者の多さを反映したものと考えられ、コース選択を誤ると出願をやり直すことになりかねません。
博士前期課程と博士後期課程
心理学専攻には博士前期課程(修士課程相当)のほかに、博士後期課程も設置されています。本記事で主に扱うのは、多くの受験生が最初に目指す博士前期課程の冬入試(2月入試)ですが、博士前期課程修了後にさらに研究を続けたい場合は、博士後期課程への進学も選択肢になります。博士後期課程は一般入試が2月入試のみ実施され、9月入試は実施されない点が博士前期課程と異なります。博士後期課程への出願を検討している場合は、この違いを踏まえてスケジュールを組む必要があり、博士前期課程修了見込者は研究論文の提出が一部免除される取り扱いもあります。
指導教員制度と研究室選びの考え方
上智大学大学院の心理学専攻では、出願前の事前面談を通じて、志願者があらかじめ指導を希望する教員と接点を持つことが前提になっています。これは、入学後に指導を受ける教員と、出願時点での研究テーマとの間に大きなミスマッチが生じないようにするための仕組みだと理解できます。教員ごとの研究領域は基礎心理学・臨床心理学の中でもさらに細分化されているため、志望する教員が実際にどのようなテーマを扱っているかを、大学の公式サイトや研究業績から事前に調べておくことが、研究計画書の説得力にも直結します。指導教員が未定のまま出願することも制度上は可能ですが、専攻主任とのやり取りだけで研究内容の詳細まで詰めるのは難しい場合があるため、可能な限り早い段階で興味のある教員に接触しておくことをおすすめします。
研究科全体の中での心理学専攻の位置づけ
総合人間科学研究科には心理学専攻のほかに、教育学専攻・社会学専攻・社会福祉学専攻・看護学専攻があり、いずれも人間の心・行動・社会関係を対象とする学際的な研究科です。研究科としての共通の理念を持ちながらも、各専攻は出願資格の細部や試験日程、コース制の有無といった点で運用が異なっており、「総合人間科学研究科だから」という括りだけで対策を進めるのは危険です。他専攻の情報と心理学専攻の情報を混同しないよう、必ず心理学専攻の専攻別試験概要を主たる情報源として確認する必要があります。心理学専攻はその中でも、統計的検証を重視する基礎心理学から事例を扱う臨床心理学までを内包する専攻であり、志望理由書や研究計画書を書く際には、自分の関心がこの専攻のどの領域に対応するのかを明確にしておくことが評価されやすくなります。上智大学大学院全体の研究科・専攻構成や出願資格の基本ルールについては、上智大学大学院入試を徹底解説|研究科・出願資格・過去問対策で横断的に整理していますので、心理学専攻以外の併願先も検討したい場合はあわせてご確認ください。
「冬入試(2月入試)」とは何か|9月入試との違い
上智大学大学院の博士前期課程・修士課程は、入学試験の実施時期によって「9月入試」「2月入試」「7月入試(一部専攻のみ)」に区分されています。心理学専攻の博士前期課程では、このうち9月入試と2月入試の一般入試が実施されており、社会人入試は実施されていません。冬入試という呼び方は、この2月に実施される回を指す通称です。9月入試と2月入試はどちらも2027年4月入学を対象とする点が共通しており、併願は可能ですが同じ専攻を両方の回で重複して受験することはできません。つまり9月入試で不合格になった場合に同じ専攻へ2月入試で再挑戦することは制度上できる一方、9月と2月の両方に同時出願して結果を待つ受け方はできません。
| 項目 | 9月入試 | 2月入試(冬入試) |
|---|---|---|
| Web出願期間 | 6月26日(金)〜7月8日(水) | 11月27日(金)〜12月9日(水) |
| 出願書類提出期限 | 7月9日(木)消印有効 | 12月10日(木)消印有効 |
| 指導教員への事前面談申込期限 | 6月第2水曜日 | 11月第2水曜日 |
| 筆記試験 | 9月9日(水) | 2月16日(火) |
| 口述試験 | 9月10日(木) | 2月17日(水) |
| 合格発表 | 9月25日(金)10:00頃(要項別途確認) | 3月1日(月)10:00 |
| 入学手続締切日 | 10月16日(金) | 3月10日(水) |
| 出願区分 | 国内出願/国外出願 | 国内出願のみ |
| 研究論文要旨の分量 | 2,000字程度 | 4,000字程度 |
表のとおり2027年度2月入試の日付は、2027年度上智大学大学院入試要項(共通)に基づくものです。特に注意したいのは2月入試は国内出願のみ受付という制約です。国外出願で合格しても、在留資格認定証明書(COE)の審査に約2か月以上かかるため、入学日までに在留資格を取得することができません。そのため国外に居住する志願者は2月入試ではなく9月入試に出願する必要があります。この制約は9月入試には無い、2月入試(冬入試)特有のルールであり、留学生や海外在住の社会人が上智大学大学院心理学専攻を目指す場合には特に重要な分岐点になります。
なぜ「冬入試」という呼び方があるのか
大学の公式要項では正式名称はあくまで「2月入試」であり、「冬入試」は上智大学が公式に使っている呼称ではありません。ただし試験本体が2月に実施されるため、受験業界では夏(9月)に対する冬(2月)の入試として通称的に使われています。大学院入試全体における「冬入試」という言葉の一般的な位置づけ、他大学の冬入試との日程比較については、大学院入試の日程一覧【2026年度】|夏入試・冬入試のスケジュールと出願準備の逆算で詳しく解説していますので、複数の大学院を併願で検討したい方はあわせてご参照ください。
9月入試と2月入試、どちらを選ぶべきか
大学から公表されている統計は9月入試と2月入試を合算した年間実績のみで、どちらの回が受かりやすいかを直接示すデータはありません。そのため「合格率が高い方を選ぶ」という発想で回を決めることは現実的ではなく、むしろ出願書類の準備がどのタイミングで整うかを基準に回を選ぶのが妥当です(9月入試は要旨2,000字程度、2月入試は4,000字程度)。学部の卒業論文を材料に研究論文要旨を書く現役の学部生であれば、卒業論文が一定程度まとまる時期との兼ね合いで、9月入試よりも2月入試の方が準備しやすいケースもあります。
出願資格と出願スケジュール(2027年度)
心理学専攻博士前期課程の出願資格は、上智大学大学院の博士前期課程・修士課程に共通する資格に準じます。具体的には次のいずれかに該当する者が対象です。
- 日本の大学を卒業した者及び入学時までに卒業見込みの者
- 外国において学校教育における16年の課程を修了した者及び入学時までに修了見込みの者
- 外国の大学等において修業年限が3年以上である課程を修了し、学士の学位に相当する学位を授与された者及び入学時までに授与される見込みの者
- 文部科学大臣が指定する専修学校の専門課程(修業年限4年以上等)を修了した者及び修了見込みの者
- 文部科学大臣の指定した者
- 個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた、入学時までに22歳に達する者
大学院卒業見込みでの資格や個別審査による出願は事前の資格審査が必要で、Web出願期間開始日の2週間前までに入学センターへ申請用紙の請求をメールで行う必要があります。すでに社会人として働いている方や、4年制大学の学士号を持たない立場から出願を検討している方は、この事前審査の期限を見落とさないようにしてください。事前審査を経ずに出願期間に入ると受け付けてもらえない可能性があるため、出願資格に不安がある場合は早めに入学センターへ問い合わせることをおすすめします。
外国の大学出身者・複数の学歴ルートを持つ人の注意点
出願資格には、日本の大学卒業者だけでなく、外国において学校教育における16年の課程を修了した者や、外国の大学等において修業年限3年以上の課程を修了し学士相当の学位を得た者も含まれています。海外の大学を卒業した志願者は、自分の学歴がどの区分に該当するかを早めに確認しておく必要があり、区分によっては学位取得(見込)証明書に加えて追加の書類が求められる場合もあります。国によって学位授与の仕組みが異なるため、少しでも判断に迷う場合は、出願期間が始まる前に入学センターへ問い合わせて確認しておくと安心です。前述のとおり、2月入試は国内出願のみの受付である点も、海外の大学出身で現在海外に居住している志願者にとっては特に重要な条件になります。
2027年度2月入試の日程一覧
| 手続き | 日程 |
|---|---|
| 指導教員への事前面談申込期限 | 2026年11月第2水曜日 |
| Web出願期間 | 2026年11月27日(金)〜12月9日(水) |
| 出願書類提出期限 | 2026年12月10日(木)消印有効 |
| 受験票公開(Web出願サイト マイページ) | 2027年2月3日(水)10:00 |
| 筆記試験 | 2027年2月16日(火) |
| 口述試験 | 2027年2月17日(水) |
| 合格発表(Web出願サイト マイページ) | 2027年3月1日(月)10:00 |
| 入学手続締切日 | 2027年3月10日(水) |
もっとも見落とされやすいのが、出願前の事前面談です。心理学専攻では、志願者が指導を希望する教員(希望教員が未定の場合は専攻主任)と出願前に面談し、指導内容や体制を確認することが求められています。この事前面談の申込は心理学専攻の事務室宛てにメールで行い、2月入試の場合は申込期限が11月第2水曜日までとされています。Web出願の開始(11月27日)よりもさらに早い段階で動き出す必要がある点は、冬入試を検討する上で最も重要な注意点のひとつです。ただし、心理学科在学中の者・卒業生は希望する指導教員に直接連絡を取ればよいとされており、事前面談の申込先が変わる点にも注意してください。
出願書類の郵送と検定料
出願書類は郵送でのみ受け付けられており、四谷キャンパスのアドミッションズオフィスや入学センターの窓口では受理されません。追跡できる方法で、出願書類提出期限(12月10日消印有効)までに投函する必要があります。「消印有効」であって「必着」ではない点は地方や海外から出願する受験生にとって重要な情報ですが、郵便事情によっては遅れるリスクもあるため余裕を持った投函を心がけたいところです。検定料の支払い後は志願票の入力ができなくなるため、志願票の内容は支払い前に必ず見直しておく必要があります。
試験科目・配点・出願書類を徹底解説
心理学専攻博士前期課程の2月入試では、筆記試験と口述試験の2段階で選考が行われます。筆記試験は「心理学」の科目で9:30〜11:30の120分、基礎心理学コースと臨床心理学コースでは出題される問題そのものが異なります。口述試験は口述試験日の10:00から実施されます。特に指定がない限り、辞書の持込は認められていません。配点そのものは公表されていませんが、筆記試験120分という試験時間の長さから、複数の大問にまたがる論述形式で出題されていることが解答のポイントからも読み取れます。
出願に必要な書類一覧
2月入試(博士前期課程・一般入試)で提出が必要な書類は次のとおりです。9月入試との違いにも注意してください。
| 提出書類 | 対象者 | 備考 |
|---|---|---|
| 上智大学院志願票 | 全員 | Web出願システムから作成し印刷して同封 |
| 最終出身大学の学位取得(見込)証明書 | 全員 | 出身大学より直送でも可 |
| 最終出身大学院の学位取得(見込)証明書 | 該当者のみ | 大学院の学歴がある場合のみ |
| 出身大学成績証明書 | 全員 | 出身大学より直送でも可 |
| 大学院における研究計画書 | 全員 | 約2,000字・書式自由。臨床心理学コース出願者は臨床心理学領域に関連した内容が必須 |
| 心理学に関する卒業論文の要旨または自著の研究論文の要旨 | 全員(本学心理学科卒業見込者は不要) | 2月入試は要旨4,000字程度(9月入試は2,000字程度) |
| 外国語検定試験の成績 | 全員 | TOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPのいずれか。出願締切から遡って2年以内受験。TOEICはL&RとS&Wが必須 |
| 日本語能力試験(N1)合格証明 | 外国人志願者のみ | 日本語での学位取得者は提出免除 |
| 意見書 | 任意 | 出身大学・大学院の指導教員等が作成、厳封で提出 |
| 在留カード表面のコピー | 2月入試に出願する外国籍の志願者のみ | |
| 出願書類チェックリスト | 全員 | 各専攻試験概要ページの所定用紙を使用 |
この書類一覧の中で冬入試(2月入試)に固有の注意点が2つあります。1つ目は研究論文要旨の分量です。9月入試では卒業論文の要旨または学んだ内容のまとめが2,000字程度でよいのに対し、2月入試では現在の自分の学問的水準を最もよく反映する論文を選び、要旨を4,000字程度で作成することが求められます。卒業論文の要旨を4,000字にまとめ直す作業には時間がかかることも多いため、社会人志願者は特に早めに着手しておく必要があります。2つ目は在留カードのコピーが2月入試出願の外国籍志願者にのみ必要になる点です。これは前述のとおり2月入試が国内出願限定であることと連動した書類要件です。
複数の提出書類をどの順番で準備するか
提出書類の中には、大学から直送してもらう必要があるもの(出身大学の成績証明書や外国語検定試験のスコアなど)と、自分で作成するもの(研究計画書、研究論文要旨)が混在しています。直送を依頼する書類ほど発行・郵送に時間がかかるため、まず出身大学や検定試験団体への直送依頼を先に済ませ、並行して研究計画書・研究論文要旨の作成を進めるという順番で準備すると、出願書類提出期限直前になって慌てることを避けやすくなります。特に外国語検定試験のスコアは、受験から結果発表、直送手続の完了までに数週間単位の時間がかかることもあるため、出願期間に入ってから受験を検討するのでは間に合わない可能性が高い点に注意してください。
研究計画書で押さえるべきポイント
研究計画書は約2,000字・書式自由とされていますが、臨床心理学コースに出願する場合は内容が臨床心理学領域に関連したものでなければならないという制約があります。基礎心理学コースであれば、実証的な心理学研究として成立するテーマであれば領域の縛りは相対的に緩やかです。研究計画書には、希望する研究テーマ、その研究がなぜ必要とされるのかという背景、先行研究との関係、そして自分がどのような方法でその研究を進めようとしているのかを、限られた字数の中で論理的に示す必要があります。研究計画書の一般的な書き方や先行研究のまとめ方については、大学院入試対策の指導でも重点的に扱われるテーマであり、独学より第三者の添削を受けた方が完成度が上がりやすい書類のひとつです。
外国語検定試験の準備で注意すべきこと
外国語検定試験はTOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPのいずれかを選べますが、TOEICを選ぶ場合はListening&ReadingとSpeaking&Writingの両方のスコアが必須とされています。TOEIC L&Rだけを受験してきた方は、S&Wの受験・結果発表までのリードタイムも考慮してスケジュールを組む必要があります。いずれの試験も、出願期間より遡って2年以内に受験し、出願締切日までに結果が出ているものだけが有効とされているため、直近の試験日程から逆算してスコアメイクの計画を立てることが重要です。
口述試験ではどのようなことが聞かれるか
口述試験の具体的な質問内容は公表されていませんが、大学が公開している出願書類の構成から考えると、提出した研究計画書・研究論文要旨・(志望コースによっては)臨床心理学領域に関連した内容について、志願者自身の言葉で説明を求められる可能性が高いと考えられます。研究計画書に書いた研究テーマの背景・先行研究・研究方法を、口頭でも一貫して説明できるように準備しておくことは、筆記試験対策と並んで欠かせません。また、指導を希望する教員との事前面談で話した内容と、出願書類・口述試験での説明に食い違いが生じないようにしておくことも大切です。臨床心理学コースの志願者であれば、将来どのような現場で心理職として働きたいのかという進路の見通しも、聞かれた際に答えられるようにしておくとよいでしょう。
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基礎心理学コースと臨床心理学コース、どちらを選ぶか
出願時には基礎心理学コースと臨床心理学コースのどちらか一方を選ぶ必要があり、入学後に他のコースへ変更することはできず、2コースの併願も認められていません。この一回きりの選択を誤ると、入学後に希望する研究・実践が行えなくなるリスクがあるため、出願前の検討が非常に重要です。研究計画書の内容自体も選んだコースに縛られるため、コース選択は出願書類全体の設計図を決める最初の意思決定だといえます。
基礎心理学コースが向いている人
基礎心理学コースは、臨床心理士や公認心理師といった臨床系の資格取得を目的とせず、知覚・認知・発達・社会心理学などの実証的な心理学研究そのものを深めたい志願者に向いています。募集人員は5名と少なく、後述する過去問の解答のポイントを見ても、知覚心理学の神経科学的基盤や横断的研究・縦断的研究の方法論、心理統計の項目分析といった、研究方法論に踏み込んだ理解が問われる傾向があります。将来的に研究者やアカデミアでのキャリアを見据えている場合、修士課程での研究テーマがそのまま博士後期課程での研究の土台になることも多いため、指導を希望する教員の研究領域との相性も出願前によく確認しておく必要があります。
臨床心理学コースが向いている人
臨床心理士や公認心理師の資格取得を将来のキャリアとして見据えている場合は、必ず臨床心理学コースを選ぶ必要があります。募集人員は15名で基礎心理学コースより規模は大きいものの、志願者数も多くなる傾向があるため、単純に「定員が多いから入りやすい」とは言い切れません。臨床心理学コースの過去問では、境界性パーソナリティ障害やスーパービジョン、認知行動療法の技法(曝露反応妨害法)など、臨床実践に直結する専門知識が問われています。心理系大学院受験全体の準備の進め方や、臨床心理士・公認心理師を目指す場合の大学院選びの考え方については、心理系大学院予備校の選び方|臨床心理士・公認心理師対策もあわせてご覧ください。
コース選択で迷ったときの判断軸
迷った場合は、修了後に「臨床現場で心理職として働きたいか」「研究職・アカデミアで基礎研究を続けたいか」を軸に考えるのが現実的です。臨床心理士・公認心理師の受験資格は、大学院で所定の科目を履修した臨床心理学コースの修了生に開かれる一方、基礎心理学コースの修了生は原則としてこの資格ルートには乗りません。志望動機が「人の心の仕組みそのものを研究したい」なのか「カウンセリングや心理支援の現場に立ちたい」なのかを言語化した上で、研究計画書の内容もそのコースの専門性に沿って組み立てる必要があります。他分野からの受験生は基礎知識の差を事前面談で相談しておくと、出願後の対策の方向性を絞り込みやすくなります。
公開されている2026年度過去問から読み取れる出題テーマ
上智大学は大学院入試の過去問題・解答例を公式サイトで公開しています。四谷キャンパス・大阪サテライトキャンパスのアドミッションズオフィスでは過去3年分の入試問題を閲覧できるほか、2025年度・2026年度分についてはオンラインでも公開されており、心理学専攻の博士前期課程(基礎心理学コース・臨床心理学コースとも)、博士後期課程の2月入試分は「公開」に区分されています。ただし公開されているのは問題そのものの画像データと、大学が独自に作成した「解答のポイント」です。著作権保護の観点から、本記事では問題文そのものの転載は一切行わず、大学が公開している解答のポイントの記述内容を要約してご紹介します。過去問を実際に確認したい場合は、必ず大学公式サイトの最新の公開状況をご確認ください。なお、出題内容は年度によって変わるため、以下のテーマはあくまで2026年度実施分の傾向であり、次年度以降も同じ形式・分野から出題される保証はありません。
博士前期課程(基礎心理学コース・臨床心理学コース)の出題テーマ
2026年2月15日実施の2026年度入試(博士前期課程)では、基礎心理学コース・臨床心理学コースともに、専門科目「心理学」で計9問(問Iの心理学の定義説明1問と、問IIの(1)〜(9)の下位設問)が出題されました。試験時間は120分です。大学が公開した解答のポイントから読み取れる出題テーマは次のとおりです。
- 心理学の基本的(辞書的)定義を簡潔に説明する設問。APA心理学大辞典や心理学新版といった代表的な辞典・専門書に基づく定義を簡潔に述べることが解答のポイントとして公開されています
- 境界性パーソナリティ障害の概念とその臨床的意義を、論理的に記述することが求められる設問
- スーパービジョンとコンサルテーションの定義・違い。指導をする者とされる者、あるいは助言をする者とされる者という関係性の違いを軸に説明し、コラボレーションが多職種連携であるという点を明確に書くことが基本とされています
- 強迫症に対する認知行動療法における曝露反応妨害法の実施が重要であることを理解した上で、論理的に記述する設問
- 臨床事例を素因・誘発因子・永続因子・保護因子という4つの観点から多面的に分析する設問。それぞれの用語の定義を踏まえ、事例に沿って具体的に述べることが必要とされています
- メンタライゼーションの定義と、養育者との良好で共感的な関わりによる形成過程、境界性パーソナリティ障害の治療研究から発展した概念であることの理解を問う設問
- 三原色・反対色表現、残効現象や恒常性といった知覚現象と、網膜錐体細胞・神経節細胞・外側膝状体・大脳皮質処理という神経基盤の関係を論じる設問
- 横断的研究と縦断的研究の方法上の違いや特徴を説明し、それぞれのメリット・デメリットを少なくとも1点ずつ挙げることが求められる設問
- 利他行動と間接互恵性の概念を理解し、利他行動が間接互恵性の成立によって進化しうることを説明する設問
- 正答率やG-P分析など、項目分析で用いられる用語を理解していることが伝わるように、論理的かつ具体的に記述することが求められる設問
この構成から分かるのは、臨床心理学の概念理解と、知覚・発達・社会心理学の基礎知識、心理統計の3領域が横断的に問われるという点です。基礎心理学コース・臨床心理学コースで同一の設問構成が公開されていることから、コースを問わず心理学全般の基礎知識を幅広く固めておく必要があると考えられます。特に、事例に当てはめて具体的に説明する力や研究方法論を比較して論じる力が重視されている点は、単なる暗記型の対策では対応しにくい部分です。ただし出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料で出題傾向をご確認ください。
博士後期課程の出題テーマ
博士後期課程の2月入試(2026年度)でも同様に専門科目「心理学」で計9問(120分)が出題されており、解答のポイントからは次のようなテーマが読み取れます。精神分析的心理療法における逆転移という現象とその臨床的意義の理論的理解、ノーマライゼーション・双方向性・文化等属性への配慮・エンパワメントといった被災者・被害者支援の基本原則、クライエントが認知行動療法に抱く期待と担当者が実際に提供できる支援との間に生じうるずれへの具体的な対応、「事例報告」(トレーニングや困難事例の検討のためのもの)と「事例研究」(リサーチ)の違いおよび対象者や代諾者からの公表同意・匿名性確保の重要性、治療契約や転移といった観点を含めた治療の行き詰まりの発生要因とその打開に向けた臨床的な関わり、直接プライミング・間接プライミングと意味記憶における活性化拡散モデルやスキーマの埋め込み構造との関係、ヒトの生物学的な発達の特徴・子育ての特徴を現代日本の子育ての問題と関連付けて議論する設問、研究不正や研究費の適正使用に加え生体データを扱う心理学に特有の対象保護・データ管理・QRPs(問題のある研究実践)への言及、そして質問項目や相互独立性といった調査法の基本語句を用いた論理的な記述、といった内容です。博士前期課程よりも臨床実践・研究倫理により踏み込んだ内容になっている点が特徴で、単なる知識の再生ではなく、自身の考えを論理的に主張する力が繰り返し求められています。
過去問から見える学習の優先順位
公開されている解答のポイントを踏まえると、学習の優先順位は次のように整理できます。第一に、精神疾患・障害の概念(境界性パーソナリティ障害、強迫症など)とその臨床的意義を、専門書の定義に沿って正確に説明できるようにすること。第二に、臨床心理学の実践的な枠組み(スーパービジョンとコンサルテーションの違い、事例研究の倫理、治療の行き詰まりへの対応)を具体例とともに理解しておくこと。第三に、知覚心理学・発達心理学・社会心理学といった基礎心理学領域の主要概念と、心理統計の基本用語(正答率、G-P分析など)を辞書的な定義だけでなく仕組みのレベルで説明できるようにしておくことです。頻出テーマごとに自分の言葉で説明できるか確認する作業から始めると、体系的に学んでいない受験生でも土台を作りやすくなります。
志願者数・合格者数からみる難易度
上智大学が公開している大学院入試統計によると、2026年度4月入学(2025年9月入試と2026年2月入試の合計)の博士前期課程心理学専攻の実績は次のとおりです。
| コース | 募集人員 | 志願者数(計) | 受験者数(計) | 合格者数(計) |
|---|---|---|---|---|
| 基礎心理学コース | 5名 | 5名 | 4名 | 1名 |
| 臨床心理学コース | 15名 | 33名 | 32名 | 14名 |
この数値は9月入試と2月入試を合算した年間実績であり、2月入試(冬入試)単独の内訳は大学の公開統計からは分かりません。単純に受験者数を合格者数で割ると、基礎心理学コースは受験者4名に対し合格者1名、臨床心理学コースは受験者32名に対し合格者14名という計算になりますが、この倍率は年度により変動するため、あくまで直近年度の目安として捉えてください。基礎心理学コースは募集人員そのものが5名と小規模なため、年度によって志願者数の変動が倍率に大きく影響しやすい点にも注意が必要です。1〜2名の増減で倍率が大きく動くという、小規模コースならではの特性を理解しておく必要があります。
臨床心理学コースは志願者33名に対し合格者14名という結果からも分かるとおり、募集人員が多い分だけ志願者数自体も多く、決して「基礎心理学コースより入りやすい」わけではありません。むしろ臨床心理士・公認心理師を目指す受験生が集中するため、専門科目の対策の質と量が合否を分けやすいコースといえます。本学出身者(本学)と他大学出身者(他学)を合わせた合格者数が公開されている一方、コース別・出願回別の詳細な内訳までは公開されていないため、最新年度の正確な倍率・実績は大学公式サイトの入試統計ページで確認してください。
本学出身者と他大学出身者の内訳
大学が公開している入試統計では、志願者・受験者・合格者のそれぞれについて「本学」出身者と「他学」出身者の内訳が示されています。基礎心理学コース・臨床心理学コースのいずれも、本学出身者と他学出身者の両方から一定数の合格者が出ており、上智大学の学部出身者に限定された入試ではないことが読み取れます。他大学の学部から上智大学大学院心理学専攻を志望する場合、学部でどの程度心理学を体系的に学んできたかによって対策の出発点は変わりますが、出身大学そのものが直接的な合否要因として公表されているわけではありません。志望理由書や研究計画書、そして事前面談の段階で、自分がこれまで積み重ねてきた学びと、上智大学大学院で取り組みたい研究との接続を丁寧に説明できるかどうかが重要になります。
統計を読むときの注意点
大学院入試の統計は、学部入試のように毎年大きな母集団で安定した数値が出るわけではなく、募集人員が数名〜十数名という小規模な選抜であるがゆえに、年度ごとのばらつきが大きくなりやすい性質があります。ある年度に受験者数・合格者数が多かったからといって、翌年度も同じ傾向が続くとは限りません。倍率の数字だけを見て一喜一憂するのではなく、専門科目・研究計画書・口述試験の対策を着実に積み上げることが結果的に最短ルートになります。
出願〜合格までの逆算対策スケジュール
冬入試(2月入試)は、試験日こそ2月ですが、実質的な準備は前年の秋には始まっている必要があります。ここでは2027年度2月入試を例に、逆算スケジュールを整理します。
出願前(〜11月上旬)にやること
- 志望するコース(基礎心理学コースか臨床心理学コースか)を決定する
- 指導を希望する教員を調べ、心理学専攻の主任へ事前面談を申し込む準備を進める(申込期限は11月第2水曜日)
- 研究計画書(約2,000字)の骨子を作成し、志望コースに沿った内容になっているか確認する
- 心理学に関する卒業論文の要旨または自著の研究論文の要旨(2月入試は4,000字程度)の対象となる論文を選定し、要旨の下書きを進める
- 外国語検定試験(TOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPのいずれか)を受験し、出願締切までにスコアが間に合うか確認する
- 出願資格に不安がある場合は、Web出願期間開始日の2週間前までに個別の資格審査を申請する
出願期間(11月27日〜12月9日)にやること
Web出願システムでの志願票入力と検定料の支払い、出願書類一式の郵送を行います。出願書類は郵送のみでの受付で、アドミッションズオフィスや入学センターの窓口では受理されません。追跡できる方法で、出願書類提出期限(12月10日消印有効)までに投函する必要がありますが、「必着」ではなく「消印有効」である点は、地方在住の受験生にとっては重要な情報です。Web出願システム上でコース(基礎心理学コースまたは臨床心理学コース)を必ず選択し、指導を希望する教員名も入力欄に記入します。出願書類チェックリストで提出漏れを複数回確認することもおすすめします。
出願後〜筆記試験(2月16日)までにやること
出願を終えたら、専門科目「心理学」の筆記試験(120分)に向けて、基礎心理学コースと臨床心理学コースそれぞれの出題傾向に沿った対策を進めます。前章で整理した過去問の出題テーマを参考に、心理学の主要概念を辞書的な定義のレベルだけでなく、事例に当てはめて論理的に説明できるレベルまで引き上げることが重要です。試験時間は120分と長く、複数の設問に段階的に答える形式のため、時間配分を意識した過去問演習も欠かせません。特に臨床心理学コース志望者は、分析枠組みに当てはめて記述する練習を時間を計って行うと、本番でのペース配分がつかみやすくなります。
研究計画書・研究論文要旨は複数回見直す
研究計画書(約2,000字)と研究論文要旨(2月入試は4,000字程度)は、一度書き上げて終わりにするのではなく、時間を空けて複数回読み返し、論理の飛躍や説明不足がないかを確認することが望ましい書類です。特に臨床心理学コースに出願する場合は、内容が臨床心理学領域に関連したものになっているか、基礎心理学コースに出願する場合は、実証的な心理学研究として研究方法まで具体的に描けているかを、出願書類提出期限の直前ではなく余裕を持った時期に確認しておくと、出願書類提出期限(12月10日消印有効)前の土壇場での書き直しを避けられます。可能であれば、大学院受験の指導経験がある第三者に読んでもらい、専門外の人にも研究の意義が伝わる表現になっているかを確認するとよいでしょう。
口述試験(2月17日)から合格発表(3月1日)まで
筆記試験の翌日に口述試験が実施されます。口述試験では、提出した研究計画書や研究論文要旨の内容について、より深く質問される場合があります。口頭で説明を求められても矛盾なく答えられるよう準備しておく必要があり、想定される質問への回答を事前に言語化しておくことが有効です。合格発表は3月1日、入学手続締切日は3月10日と、合格発表から手続完了までの期間が10日程度しかない点にも注意してください。入学手続の書類・費用は合格発表後に慌てないよう事前確認しておくとよいでしょう。
2月入試が不合格だった場合の次の一手
2月入試(冬入試)は年度内で実施される最後の一般入試の回にあたるため、同じ2027年4月入学を目指して同じ専攻に再挑戦することはできません。ただし、上智大学大学院への進学自体をあきらめる必要はなく、次の入学年度に向けて9月入試から再挑戦するという選択肢があります。2月入試の結果を踏まえて研究計画書や専門科目の対策を練り直す時間を、次の9月入試までの半年強で確保できるかどうかが、再挑戦を検討する際の現実的な判断材料になります。口述試験で指摘された点や、筆記試験で手応えが薄かった分野を振り返り、指導を希望していた教員や心理学専攻の事務室に相談できる範囲で状況を確認しておくことも有効です。
よくある質問(FAQ)
上智大学大学院心理学専攻の冬入試(2月入試)はいつ出願すればいいですか。
2027年度2月入試の場合、Web出願期間は2026年11月27日(金)〜12月9日(水)、出願書類提出期限は2026年12月10日(木)消印有効です。さらに、指導を希望する教員との事前面談の申込期限が11月第2水曜日と、Web出願期間よりも前に設定されているため、出願の準備は10月頃から始めておくと安心です。研究計画書・研究論文要旨の作成にも時間がかかるため、実質的な準備期間はさらに前倒しで考えておく必要があります。年度により日程は変わるため、最新の入試要項で必ず確認してください。
冬入試(2月入試)と9月入試はどちらが受かりやすいですか。
大学が公開している統計は9月入試と2月入試を合算した年間実績のみで、どちらの回が受かりやすいかを示すデータは公表されていません。回によって難易度が変わるという確証はないため、「受かりやすい回を選ぶ」という発想ではなく、自分の研究計画書や外国語試験のスコア、事前面談の準備が十分に整うタイミングで受験することをおすすめします。卒業論文の完成時期との兼ね合いも、回を選ぶ際の実務的な判断材料になります。
基礎心理学コースと臨床心理学コースは併願できますか。
できません。出願時にどちらか一方のコースを選択する必要があり、入学後の変更や2コースの併願も認められていません。臨床心理士や公認心理師を目指す場合は必ず臨床心理学コースを、資格取得を目指さず研究に重点を置きたい場合は基礎心理学コースを選ぶことになります。迷っている場合は事前面談で希望教員や専攻主任に相談することをおすすめします。
社会人でも上智大学大学院心理学専攻を受験できますか。
心理学専攻の博士前期課程・博士後期課程とも、社会人入試という区分自体は実施されていません。ただし出願資格を満たしていれば、社会人であっても一般入試(9月入試・2月入試)に出願することは可能です。仕事と両立しながらの準備には時間がかかるため、早めのスケジューリングと個別の入学資格審査の事前申請も視野に入れて準備を進めることが重要になります。
研究計画書はどのくらいの分量で何を書けばいいですか。
約2,000字・書式自由とされています。臨床心理学コースに出願する場合は、内容が臨床心理学領域に関連したものでなければならないという条件があります。希望する研究テーマとその背景、先行研究との関係、研究の進め方を、志望するコースの専門性に沿って具体的に記述することが求められます。表紙に志願者氏名を明記することも忘れないようにしてください。なお、提出物である研究論文要旨は「心理学に関する卒業論文の要旨」または「心理学に関連すると自分が判断する自著の研究論文の要旨」のいずれかとされているため、卒業論文が手元にない場合でも自著の研究論文があれば要旨の対象にできます(2月入試で本学心理学科卒業見込者は提出不要)。
心理学専攻の過去問はどこで手に入りますか。
大学公式サイトの「大学院入試の過去の入試問題・情報の公表」ページから、2025年度・2026年度分の問題・解答例がオンラインで公開されています。また四谷キャンパス・大阪サテライトキャンパスのアドミッションズオフィスでは過去3年分の閲覧が可能です(閲覧のみで配布・複写は不可)。公開状況は年度・専攻・入試区分によって異なるため、志望するコースの最新の公開状況を確認してください。
事前の教員面談は必ず必要ですか。
必須です。志願者は指導を希望する教員(未定の場合は心理学専攻主任)と出願前に面談し、指導内容や体制を確認することが求められています。2月入試の場合、この事前面談の申込期限は11月第2水曜日までです。ただし上智大学の心理学科在学中の者及び卒業生は、希望する指導教員に直接連絡を取ればよいとされています。
外国語試験はTOEICとTOEFLのどちらが有利ですか。
大学が指定しているのはTOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPのいずれかで、どれを選んでも出願上の扱いは同じです。ただしTOEICを提出する場合はListening&ReadingとSpeaking&Writingの両方が必須とされている点に注意してください。出願締切から遡って2年以内に受験し結果が出ているものだけが有効です。
まとめ|上智大学大学院心理学専攻の冬入試(2月入試)を突破するために
- 「冬入試」は上智大学大学院心理学専攻の2月入試の通称で、博士前期課程では9月入試と並ぶもう一つの一般入試の機会
- 2027年度2月入試のWeb出願期間は2026年11月27日〜12月9日、筆記試験は2027年2月16日、口述試験は2月17日
- 2月入試は国内出願のみ受付で、国外に居住する志願者は9月入試に出願する必要がある
- 出願前の指導教員への事前面談は必須で、申込期限は11月第2水曜日とWeb出願開始よりも早い
- 基礎心理学コースと臨床心理学コースは併願不可・入学後の変更不可で、資格取得を目指すなら必ず臨床心理学コースを選ぶ
- 2月入試は研究論文要旨が4,000字程度と9月入試より分量が多い点に注意が必要
- 2026年度の過去問(問題・解答のポイント)は大学公式サイトで公開されており、臨床概念・基礎心理学・心理統計を横断した出題傾向が読み取れる
上智大学大学院総合人間科学研究科心理学専攻の冬入試(2月入試)は、出願書類の準備だけでなく、Web出願開始前の事前面談という見落としやすいステップを含む、時間のかかる選考プロセスです。コース選択・研究計画書・研究論文要旨・外国語試験のスコアといった複数の要素を、11月上旬までに並行して整えていく必要があり、直前になって慌てて準備を始めると間に合わない可能性があります。募集要項の内容は年度により変わるため、この記事を読んだ後も必ず大学公式サイトで最新の入試要項をご確認ください。特に事前面談の申込期限・Web出願期間・筆記試験日は年度ごとに数日単位で前後することがあるため、志望年度の要項が公開された時点で早めに日付を書き出し、逆算スケジュールを自分の手で作り直しておくと安心です。研究計画書の作成や専門科目の対策、口述試験の想定問答まで、独学での準備に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
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