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京都大学大学院情報学研究科「冬入試」の傾向と対策

京都大学大学院情報学研究科の「冬入試」とは、例年8月に実施される主入試(夏季入試)とは別に、知能情報学コース(国際プログラム)・社会情報学コース・先端数理科学コース・数理工学コース・システム科学コース・通信情報システムコース・データ科学コースの一部で12月または2月に実施される「第2次募集」の通称である。研究科の公式名称はあくまで「第2次募集」であり、「冬入試」は受験生の間で使われる俗称にあたる。
8月の主入試に間に合わなかった、あるいは不合格だった受験生にとって、冬入試は同一年度内に再挑戦できる貴重な機会になる。ただし全コースが実施しているわけではなく、募集人員も「若干名」が中心で、出願資格や試験科目も8月入試とは異なる点がある。制度を正しく理解しないまま「とりあえず出願」してしまうと、志望区分の記入漏れや併願不可のルール違反で不合格につながりかねない。
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本記事では、2027年度4月期入学(令和9年4月入学)を念頭に、冬入試を実施するコースと募集人員、出願資格、2026年8月時点で公式サイトに公表されている日程、コース別の試験科目と配点、8月入試との違い、そして公式に非公開とされている冬入試の過去問にどう向き合うべきかまでを、京都大学大学院情報学研究科の公式情報に基づいて整理する。あわせて、出願資格審査や出願書類の準備、逆算スケジュールの立て方まで、実際に出願を検討する際に迷いやすいポイントを一つずつ確認していく。
なお、募集要項の内容は年度により変わるため、本記事の情報を参考にしつつ、出願前には必ず京都大学大学院情報学研究科の公式サイトで最新の募集要項を確認してほしい。特に2027年度4月期入学の冬入試については、本記事執筆時点(2026年8月)で学力検査の日付までは公表されているものの、出願期間などの詳細を記載した募集要項自体はまだ公開されていない。
京都大学大学院情報学研究科の「冬入試」とは何か
京都大学大学院情報学研究科の修士課程入試は、大半のコースで年に1回、例年7月下旬から8月上旬に主入試(一般選抜)が実施される。これに加えて、一部のコースでは同じ年度の12月または翌年2月に「第2次募集」という名称の追加募集が設けられている。これが本記事で扱う「冬入試」である。
第2次募集が存在する背景には、8月入試での欠員補充という側面がある。研究科の公式サイトは第2次募集を夏季入試とは別枠の募集と位置づけており、夏季入試の合格者数が募集人員に満たなかった場合や、多様な受験機会を確保する目的で実施されている。制度の詳細や実施の有無はコース・年度によって変わるため、志望コースが今年度も冬入試を実施するかどうかは必ず最新の募集要項で確認する必要がある。
そもそも京都大学情報学研究科が掲げる「情報学」は、自然・人工・社会・生命システムにおける「情報」を広く対象とする学問領域で、研究科の教育研究は「人間・社会と情報とのインターフェース」「数理モデリング」「情報システム」という3本の柱による「広い意味での情報学」で特徴づけられている。理系・文系という枠組みにとらわれず、既に社会に出て活躍している社会人にも広く門戸を開く方針が明示されており、これが知能情報学・社会情報学・先端数理科学・数理工学・システム科学・通信情報システム・データ科学という7コース体制、そして年2回の受験機会という制度設計にもつながっている。
大学院情報学研究科全体としての大学院入試の仕組みや、修士課程・博士後期課程の違い、研究科全体の出願資格については、京都大学大学院入試を徹底解説した記事で総論を整理しているので、そちらもあわせて参照してほしい。また「冬入試」という制度自体が大学院入試全般でどのような位置づけにあるかは、大学院入試の日程一覧|夏入試・冬入試のスケジュールと出願準備の逆算で解説している。本記事はその京都大学情報学研究科版にあたる。
冬入試という名称から「夏に落ちた人の救済措置」というイメージを持たれがちだが、公式の出願資格に「8月入試の受験・不合格」を条件とする記載はない。8月入試を受けずに最初から冬入試のみに出願することも制度上は可能である。ただし、同一年度の修士課程学生募集に既に合格している者は、重ねて出願する資格がないと明記されている点には注意したい。
受験生の立場からすると、冬入試は「もう一つの入口」であると同時に、8月入試とは別の準備を求められる入試でもある。募集人員が絞られていること、コースによっては英語外部試験のスコア提出が必須であること、出願資格審査が必要な人はさらに早い締切があることなど、事前に知っておかないと間に合わない要素が多い。次章以降では、実施コース・出願資格・日程・試験科目という基本情報を順番に押さえたうえで、最後に逆算スケジュールとしてまとめる構成にしている。
混同しやすい点として、京都大学大学院情報学研究科には冬入試(第2次募集)以外にも複数の入学時期・選抜区分が用意されている。10月期入学の学生募集は第2次募集とは別枠の制度で、多くのコースで2月頃に試験が実施されるが、これは4月入学の冬入試とは出願対象が異なる。また社会情報学コースには海外在住者を対象とした在外出願特別選抜(AO入試)という区分もあり、5月頃に試験が行われる。本記事で扱う「冬入試」は、あくまで2027年度4月期入学(令和9年4月入学)を対象とした第2次募集を指しており、10月期入学や在外出願特別選抜とは制度が異なる点に注意してほしい。
冬入試(第2次募集)を実施するコースと募集人員
京都大学大学院情報学研究科は、知能情報学コース・社会情報学コース・先端数理科学コース・数理工学コース・システム科学コース・通信情報システムコース・データ科学コースの7コース体制である。このうち冬入試(第2次募集)を実施するかどうかはコースによって異なり、知能情報学コースは国際プログラムのみ第2次募集を実施し、国内向けの通常トラックには第2次募集の設定がないという点は見落とされやすい。
| コース | 冬入試(第2次募集)の実施 | 直近の募集人員(参考値) |
|---|---|---|
| 知能情報学コース | 国際プログラムのみ実施(国内通常トラックは第2次募集なし) | 若干名 |
| 社会情報学コース | 実施(国際プログラムを含む) | 若干名 |
| 先端数理科学コース | 実施(12月試験) | 7名 |
| 数理工学コース | 実施 | 若干名 |
| システム科学コース | 実施 | 若干名 |
| 通信情報システムコース | 実施(国際プログラムを含む) | 若干名 |
| データ科学コース | 実施 | 10名 |
募集人員の表記は「若干名」とするコースが大半だが、データ科学コースだけは直近の実施回で「10名」という具体的な人数が明記されており、他コースより募集規模が明確な点が特徴である。先端数理科学コースの7名も含め、いずれも年度によって変動しうる数値なので、出願を検討する年度の募集要項で必ず確認してほしい。
各コースが扱う研究分野もあわせて把握しておくと、志望区分を選ぶ際の判断材料になる。たとえば知能情報学コースには脳情報学・認知情報学・集合知システムなど13の志望区分があり、コンピュータビジョンやテキストメディア、バイオ情報ネットワークといった分野まで幅広くカバーする。社会情報学コースにはヒューマンロボットインタラクション、暗号理論・プライバシー保護、防災心理学、医療DX、教育データサイエンス、大規模分散システムなど15前後の志望区分があり、理工系だけでなく防災・医療・教育といった社会実装に近い分野を横断しているのが特徴である。志望区分は出願時に順位を付けて申告する仕組みのため、自分の研究テーマに近い区分を早めに絞り込んでおくと、志望説明書の作成や口頭試問対策がスムーズになる。
数理工学コースには数理解析・離散数理・最適化数理・制御システム論・物理統計学・力学系・応用数理モデルという7つの志望区分があり、数学的手法そのものを深めたい受験生向けの色合いが強い。システム科学コースは機械システム制御からヒューマンシステム論、統計知能、学習機械、バイオダイナミクスまで9つの志望区分に細分化されており、ATR脳情報研究所・理化学研究所・沖縄科学技術大学院大学と連携する「計算神経科学連携ユニット」という特色ある枠も設けられている。通信情報システムコースはアルゴリズムや論理回路といった基礎理論から、ディジタル通信、情報通信ネットワーク、集積システム設計、大気計測、スーパーコンピューティング、情報セキュリティまで13の志望区分にわたり、情報通信インフラそのものを扱う工学色の濃いコースである。データ科学コースは統計知能・数理統計学・統計的信号処理・教育データ科学・医療DX関連データ科学など8つの志望区分を持ち、他コースと重なる研究テーマもデータサイエンスの視点から捉え直している点が特徴である。
なお、先端数理科学コースだけは冬入試の実施時期が12月と、他コースの2月より早い。これは同コースの8月入試自体も8月1日のみの1日開催で他コースと日程構成が異なることと関係しており、志望する場合は他コースと混同しないよう注意が必要である。
入学料・授業料は直近の実施回でいずれのコースも入学料282,000円(予定)・年額授業料535,800円(予定)と、国立大学の標準額に準じた金額が示されている。国費外国人留学生は入学料・授業料ともに不要とされており、また入学料・授業料が在学中に改定された場合はその時点から新しい金額が適用される旨も明記されている。冬入試(第2次募集)で合格しても、8月入試の合格者と学費面での違いはない。
出願資格ー誰が冬入試を受けられるか
京都大学大学院情報学研究科修士課程の出願資格は、8月の主入試と冬入試(第2次募集)で基本的に共通している。主な出願資格は次の通りである。
- 日本の大学または専門職大学を卒業した者、および卒業見込みの者
- 学校教育法第104条第7項の規定により学士の学位を授与された者
- 外国において学校教育における16年の課程を修了した者
- 日本の大学または専門職大学に3年以上在学し、所定の単位を優れた成績で修得したと研究科が認めた者(いわゆる飛び級による出願)
- 研究科の個別の出願資格審査により、大学卒業者と同等以上の学力があると認められた22歳以上の者
最後に挙げた「出願資格審査」による出願(出願資格10)は、大学を卒業していない社会人や、学歴要件を満たさない受験生が情報学研究科を志望する際の主要なルートになる。ただし出願資格審査には事前の申請と、書類審査・筆記試験・口頭試問が課されるため、出願書類の締切とは別に、より早い段階での準備が必要になる。直近の実施回では、冬入試本体の出願締切より3〜4週間前に出願資格審査の書類締切が設定されていた。出願資格審査を経ずに直接出願書類を提出しても受理されないので、該当する可能性がある人は特に早めのスケジュール確認が欠かせない。過去に一度出願資格を有すると認定されている場合は、申請・調書の提出のみで筆記試験・口頭試問が省略される取り扱いもある。
卒業見込みで出願する場合は、「学士の学位授与申請予定である旨の証明書」の追加提出が求められる。また高等専門学校の専攻科を卒業(見込みを含む)した受験生は、本科・専攻科の両方の成績証明書を提出する必要があり、大学に編入学した経験がある場合は編入学前の在籍校の成績証明書もあわせて提出することが望ましいとされている。高専出身者や大学編入の経験がある受験生は、卒業した学校の数だけ成績証明書の取り寄せに時間がかかることがあるため、出願書類の準備は特に早めに動き出したい。
出願書類の受付方法には、研究科の窓口へ持参する方法と、郵送する方法の2通りが用意されている。持参での受付は指定された1日のみで、時間帯も午前・午後の決まった枠に限られる。一方、郵送であれば数週間の受付期間が設けられており、書留速達便やレターパックプラスといった安全な手段での送付が求められる。京都から離れた地域に住んでいる受験生や、社会人で平日の来訪が難しい受験生にとっては、郵送受付の期間を前提にスケジュールを組んだほうが現実的である。
出願時に提出する書類も多岐にわたる。直近の実施回で求められていた主な書類は、入学願書・写真票・受験票、成績証明書、志望説明書(学修・研究の経過や志望動機、入学後の研究の抱負をA4判2ページ以内にまとめたもの)、入学検定料の振込を証明する書類、外国人留学生の場合は在留カードまたはパスポートの写し、出願資格9・10該当者は出願資格認定申請・調書、コースによってはTOEFL・TOEIC・IELTSいずれかのスコア票、数理工学コースやシステム科学コースでは専門科目の選択科目申告表である。書類の様式は募集要項に添付されているものを使うのが原則で、志望説明書のように文字サイズや余白まで細かく指定される書類もあるため、様式のルールを読み飛ばさないようにしたい。
また、既に同一年度の情報学研究科修士課程学生募集で合格している者は、重ねて冬入試に出願する資格がないと明記されている。複数コースへの同時出願も認められていない。障害等があって受験上の配慮を必要とする場合は、事前相談の受付が用意されており、相談依頼文書に障害者手帳の写しまたは医師の診断書を添えて、出願書類の提出先に一定の期限までに送付する必要がある。この点は次章の「8月入試との違い」でもあらためて整理する。
入学検定料は直近の実施回でいずれのコースも30,000円で、「EX-決済」というオンライン決済サービスを通じて指定の振込期間内に納付し、支払い確認画面から印刷した収納証明書を出願書類とあわせて提出する仕組みになっている。国内からの出願であればコンビニエンスストア・クレジットカード・金融機関ATM(Pay-easy)・指定のネットバンキングのいずれかが利用でき、海外からの出願はクレジットカード払いのみとなる。京都大学総長が指定する災害による災害救助法適用地域で主たる家計支持者が被災した場合など、一定の条件を満たせば検定料の免除制度が用意されているが、詳細や申請期限は研究科教務掛への個別の問い合わせが必要になる。振込期間を過ぎると原則として取扱いができないため、出願を決めたら早めに納付を済ませておくと安心である。
令和9年4月入学 冬入試の日程(2026年8月時点の最新情報)
2027年度4月期入学(令和9年4月入学)を対象とする冬入試について、京都大学大学院情報学研究科の公式サイトでは、2026年8月時点で学力検査(試験)の実施日程までは既に公表されている。
| コース | 学力検査日(令和9年4月入学 第2次募集) |
|---|---|
| 先端数理科学コース | 2026年12月12日(土) |
| 社会情報学コース | 2027年2月8日(月)・9日(火) |
| 数理工学コース | 2027年2月8日(月)・9日(火) |
| システム科学コース | 2027年2月8日(月)・9日(火) |
| 通信情報システムコース | 2027年2月8日(月) |
| データ科学コース | 2027年2月8日(月) |
| 知能情報学コース(国際プログラムのみ) | 2027年2月8日(月)・9日(火) |
一方で、出願期間や合格発表日など手続きの詳細を記す募集要項自体は、本記事執筆時点(2026年8月)でまだ公開されていない。京都大学大学院情報学研究科の募集要項ページに掲載されているのは、2026年4月28日付で公開された2027年度4月期入学の主入試(8月実施)・推薦選抜の要項のみである。冬入試の募集要項は、例年の実施パターンから見て、試験の1〜2か月前を目安に公開される可能性が高い。
参考として、直近2回の実施パターンを示す。先端数理科学コース(2025年12月実施、2026年度4月期入学第2次募集)では、出願資格審査書類の締切が2025年10月23日、入学検定料の振込期間が2025年10月28日〜11月14日、出願書類の締切が2025年11月14日、学力検査が同年12月13日・14日、合格発表が12月19日だった。先端数理科学コース以外の全コース(2025年2月実施、2025年度4月期入学第2次募集)では、出願資格審査書類の締切が2024年12月18日、入学検定料の振込期間が2024年12月10日〜2025年1月9日、出願書類の締切が2025年1月9日、学力検査が同年2月10日・11日(予備日12日)だった。
いずれも学力検査のおよそ1〜1.5か月前が出願書類の締切、そのさらに1〜3週間前が出願資格審査の締切という構成である。2027年度4月期入学の冬入試もこの構成を踏襲する可能性はあるが、あくまで参考値であり、正式な出願期間は必ず公開後の募集要項で確認してほしい。なお、データ科学コースについては2024年度以降、修士課程第2次募集の選抜方法等に変更がある旨が研究科サイトの「お知らせ」で予告されている。具体的にどの科目・配点がどう変わるかまでは本記事執筆時点で確認できていないため、以降の章で示す試験科目・配点は直近の実施内容としてあくまで参考にとどめ、データ科学コースを志望する場合はこの点も含めて必ず最新の要項を確認する必要がある。京都大学大学院情報学研究科をはじめとする大学院入試対策を検討している場合は、要項公開のタイミングを見逃さないよう、研究科サイトのお知らせを定期的にチェックすることを勧める。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
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コース別の試験科目・配点・英語外部試験の扱い
冬入試の試験科目は、コースごとに大きく異なる。以下は直近の実施回(先端数理科学コースは2025年12月実施分、その他コースは2025年2月実施分)における試験科目の構成である。年度によって内容が調整される可能性があるため、詳細は必ず最新の募集要項の該当箇所で確認してほしい。
| コース | 試験科目の構成 | 英語の扱い |
|---|---|---|
| 知能情報学コース(国際プログラム) | 情報学基礎(線形代数・微積分/アルゴリズムとデータ構造、計4題、英語出題・英語解答)+口頭試問(英語) | TOEIC/TOEFL/IELTSスコアを換算式で加点(配点100点) |
| 社会情報学コース | 専門科目(4分野中、志望区分に応じた3題)+情報学基礎(指定教科書から出題)+口頭試問(志望説明書の口頭プレゼン含む) | 配点150点 |
| 先端数理科学コース | 基礎科目(必須2題+選択問題3題中1題)+専門科目(解析学・応用数学・工業数学/計算力学・統計力学・流体力学から1題選択)+口頭試問 | 試験科目として英語は課されない |
| 数理工学コース | 基礎科目(微積分・線形代数)+専門科目(6科目中、出願時に選択した2科目)+口頭試問 | TOEIC/TOEFL/IELTSスコアを換算(配点100点) |
| システム科学コース | 数学+専門科目(2科目) | TOEFLスコアのみ受付(TOEIC・IELTS不可) |
| 通信情報システムコース | 専門基礎+口頭試問 | TOEFLまたはTOEICスコアで受付 |
| データ科学コース | 数学+専門科目 | TOEFLスコアのみ受付(TOEIC・IELTS不可) |
特に注意したいのが英語試験の扱いである。同じ研究科でも受け付ける英語外部試験の種類がコースで異なる。システム科学コースとデータ科学コースはTOEFLスコアしか認めていない一方、通信情報システムコースはTOEFLまたはTOEICのどちらでもよい、知能情報学コースと数理工学コースは3種類とも受け付けるといった具合である。スコアは満点をそのまま使うのではなく、コースごとの換算式で得点化される。たとえば数理工学コースでは「英語の点数=0.1247×TOEICスコア-18.7168」といった換算式が示されており、TOEICの点数がそのまま試験得点になるわけではない点は理解しておきたい。志望コースが確定したら、真っ先にどの英語外部試験のスコアが必要かを確認し、受験の申込みから逆算してスケジュールを組む必要がある。
数理工学コースのように、専門科目を出願時に選択科目申告表で事前申告する制度を採るコースもある。数理工学コースの専門科目は複素関数/フーリエ解析・グラフ理論・凸最適化・制御理論・統計力学・常微分方程式の6科目からなり、出願時に申告した2科目以外は出題されない。基礎科目・専門科目とも1題100点で計200点ずつ、英語はTOEIC・TOEFL・IELTSそれぞれ専用の換算式で最大100点に換算される。直近の実施回で示されていた換算式は、TOEICの場合「0.1247×TOEICスコア-18.7168」、TOEFLの場合「0.943×TOEFLスコア+10.358」、IELTSの場合「16.667×IELTSスコア-16.668」で、最大100点・最小25点(小数点以下切り上げ)、スコア未提出の場合は0点という取り扱いだった。申告漏れがあると当日解答できる問題がなくなってしまうため、出願書類の提出物には目を通し、選択科目の申告が必要なコースかどうかを早い段階で確認しておきたい。社会情報学コースも同様に、第一志望の志望区分によって解答すべき出題分野(計算機科学・生物環境・防災システム・医療情報のいずれか)があらかじめ決まる仕組みなので、志望区分の選び方がそのまま出題範囲の選択に直結する。
システム科学コースは、数学(微積分・線形代数、配点100点)に加えて、専門科目を複素関数論・確率統計・制御工学・信号処理の4分野の中から出願時に2分野申告し、そのうち解答時に2分野を選んで解答する方式(各50点、計100点)を採る。英語はTOEFLスコアのみを60点満点に換算し、TOEICやIELTSのスコアは受け付けない。制御工学は古典制御理論全般が範囲とされ、非線形制御やサンプル値制御は出題範囲から除外されている点も募集要項に明記されている。データ科学コースも数学(微積分・線形代数、配点100点)は共通だが、専門科目は複素関数論・確率統計の2分野を選択の余地なく両方解答する方式(各50点、計100点)で、英語はTOEFLスコアに1/2を乗じて60点満点に換算する。いずれも筆記試験自体は日本語で出題され、解答は日本語・英語のどちらでもよい。
通信情報システムコースは他のコースと配点の考え方が異なり、筆記試験600点満点・英語200点満点・口頭試問200点満点の合計で「有資格者」を先に定め、有資格者の中から成績順に志望区分への配属を決めるという二段階の判定方式を採る。専門基礎は数学(微分積分・線形代数)・論理回路・情報理論・計算機アーキテクチャの4分野から各1題、計4題が必修で出題される。英語はTOEFLまたはTOEICのスコアを用い、TOEFL iBTのスコアをTOEICスコアに換算する計算式(換算点=min(990, 7.453×TOEFL iBTスコア+237.0))も募集要項に明記されている。志願者が多い場合は出願書類による二段階選抜(事前の書類選考)が行われることもある。
冬入試ならではの注意点(8月入試との違い)
冬入試は8月入試の「延長戦」ではなく、いくつかの点で明確にルールが異なる。
- 複数コースへの同時出願はできない。冬入試では1つのコースにしか出願できず、8月入試のように第一志望・第二志望として複数コースを併願する形は認められていない。
- 同時期に実施される他の学生募集との併願はできない。直近の実施回の募集要項では、同時期の10月期学生募集との併願を認めない旨が明記されていた。
- 既に合格している者は出願できない。同一年度の情報学研究科修士課程学生募集で既に合格している者は、重ねて冬入試に出願する資格がない。
- 志望区分の記入ルールが厳格。社会情報学コースや先端数理科学コースのように、コース内にさらに細かい「志望区分(研究分野のグループ)」が設定されているコースでは、志望区分を順位付けして記入する必要がある。記入していない区分には配属の意思がないとみなされ、得点が合格者最低点より高くても不合格になることがある。
- 募集人員が少ない。データ科学コースの10名を除けば「若干名」表記が中心で、8月の主入試より狭き門になりやすい構造がある。
志望区分の記入は願書受理後には原則変更できないため、出願前に研究テーマと指導を仰ぎたい教員を照らし合わせ、順位を熟考しておく必要がある。先端数理科学コースでは口頭試問の際に志望区分の順位を再確認し、その場での変更を認める運用が行われているが、これは例外的な扱いであり、すべてのコースに共通するルールではない。志望する研究室・教員が複数の志望区分にまたがる場合もあるため、コースのホームページで教員一覧と研究分野を突き合わせて確認しておくと出願時に迷わずに済む。
また、通信情報システムコースのように筆記試験・英語・口頭試問の合計点で「有資格者」を先に決め、そこから志望区分への配属を決める二段階の合否判定を採るコースもある。これは単純に「志望区分ごとの成績上位者から合格させる」8月入試の感覚とは異なるため、志望するコースの合格者決定方法をあらかじめ募集要項で確認しておくことが大切である。願書に記入していない志望区分には配属されない点は、有資格者になったとしても変わらないので注意したい。
また、知能情報学コース(国際プログラム)や通信情報システムコースのように、志願者多数の場合に出願書類だけで一次選抜を行うコースもある。出願書類を審査して学力検査そのものを受けられる受験資格者を先に絞り込む仕組みで、一次選抜の結果は学力検査の実施日より前に掲示される。すべてのコースで必ず実施されるわけではないが、志望説明書や成績証明書の内容が学力検査を受ける前の段階で評価対象になりうるという点は、出願書類の作成段階から意識しておきたい。
提出書類の言語ルールにも注意が必要である。募集要項では、提出書類は日本語または英語で作成することとされ、それ以外の言語で作成された書類には日本語訳または英語訳を添付するよう求められている。志望説明書についても、知能情報学コースのように必ず英語で作成するよう指定するコースがある一方、他のコースでは日本語・英語のどちらでもよいとされている。使用言語のルールもコースごとに異なるため、テンプレートを使い回す際は必ず志望コースの規定を確認したい。
これらのルールは京都大学大学院情報学研究科に限らず、大学院の第2次募集全般に共通する傾向でもある。他の研究科・他大学の外部院試における第2次募集の位置づけと比較したい場合は、京都大学大学院経済学研究科の外部院試を徹底解説した記事もあわせて参照すると、研究科ごとの制度の違いが見えてくる。
過去問が非公開の冬入試をどう対策するか
京都大学大学院情報学研究科の公式「過去入学試験問題」ページでは、知能情報学・社会情報学・先端数理科学・数理工学・システム科学・通信情報システムの6コースについて、夏期(8月)実施分の過去問が2021年度から2025年度まで公開されている。しかし同ページには夏期実施以外の過去問は非公開と明記されており、冬入試(第2次募集)の過去問は公式には公開されていない。データ科学コースについては夏期分の筆記試験問題も公開がなく、知能情報学コースの過去問を参考にするよう研究科サイトで案内されている。
過去問そのものが手に入らない以上、対策の出発点は募集要項に明記された出題範囲の記述になる。以下は直近の実施回で公表されていた出題範囲の一部である(問題そのものではなく、大学が公表した出題分野・範囲の紹介であることに注意してほしい)。
- 数理工学コースの専門科目は「複素関数/フーリエ解析」「グラフ理論」「凸最適化」「制御理論」「統計力学」「常微分方程式」の6分野から出願時に2分野を選択する方式で、選択しなかった分野は出題されない。
- 社会情報学コースの専門科目は「計算機科学」「生物・環境」「防災システム」「医療情報」の4分野に分かれており、第一志望の区分によって解答すべき出題分野があらかじめ指定されている。情報学基礎については、出題元となる指定教科書(「入門コンピュータ科学」)が公表されている。
- 先端数理科学コースの基礎科目は理系学部1〜2年生で学ぶ線形代数・微積分の範囲、専門科目は解析学・応用数学・工業数学(計算力学)・統計力学・流体力学の5分野から1題を選択する方式である。
- 知能情報学コース(国際プログラム)の情報学基礎は、線形代数・微積分とアルゴリズムとデータ構造の2分野からそれぞれ基礎的な問題が出題される構成で、問題・解答ともに英語で行う。
- システム科学コースの専門科目は「複素関数論」「確率統計」「制御工学」「信号処理」の4分野で構成され、出願時に申告した分野以外は出題されない。制御工学は古典制御理論全般が範囲で、非線形制御・サンプル値制御は範囲外と明記されている。
- データ科学コースの専門科目は「複素関数論」「確率統計」の2分野で、選択の余地なく両方を解答する。数学(微積分・線形代数)とあわせて出題範囲は数理工学・システム科学と重なる部分が多い。
- 通信情報システムコースの専門基礎は「数学(微分積分・線形代数)」「論理回路」「情報理論」「計算機アーキテクチャ」の4分野が必修で、選択の余地なく4題すべてに解答する構成になっている。
このように、大学が公表しているのは出題「範囲」であって「問題」そのものではない。したがって対策の中心は、範囲内の標準的な教科書・演習書を志望区分に合わせて選び、基礎から専門へ段階的に学習を積み上げることになる。夏期に実施される他年度の公開過去問(冬入試とは別の試験だが、同じ研究科・近い分野の出題傾向を知る手がかりにはなる)にも目を通し、記述量や解答形式の感覚をつかんでおくのも有効である。なお、出題範囲や出題形式は年度によって変更される可能性があるため、必ず最新の公開資料で確認してほしい。
口頭試問対策も見落とせない。社会情報学コースのように、志望説明書の内容を5分程度で口頭説明したうえで質疑を受ける時間が明確に設けられているコースもあれば、知能情報学コースのように口頭試問そのものを英語で行うコースもある。筆記試験の対策だけに時間を割り振ってしまうと、口頭試問で研究計画や志望動機をうまく説明できず失点するケースは少なくない。志望説明書を作成する段階で、口頭で要点を説明できるかを自分自身に問いながら仕上げていくと、当日の説明もスムーズになりやすい。
合格発表の確認方法も事前に把握しておきたい。多くのコースでは、指定の日時に研究科事務室前の入試用掲示板に合格者番号が掲示されるのとあわせて、研究科ホームページ上にも一定期間掲示され、合格者には別途合格通知書が郵送される。電話等による合否の問い合わせには応じない旨も明記されているため、遠方に住んでいる場合はホームページでの掲示を確認する方法を事前に決めておくと当日慌てずに済む。
出願〜合格発表までの逆算スケジュールと対策の進め方
冬入試は8月入試に比べて準備期間が短くなりがちなので、逆算でスケジュールを組むことが特に重要になる。先端数理科学コース(12月試験)とその他コース(2月試験)では、逆算の起点となる時期が異なる。
| 時期の目安(先端数理科学コース/12月試験の場合) | やること |
|---|---|
| 試験の3か月前(9月頃) | 出願資格審査が必要な人は要件を確認し準備を開始。専門科目の学習範囲を確定 |
| 試験の2か月前(10月頃) | 募集要項の公開を確認。出願資格審査の書類締切・検定料振込期間に注意 |
| 試験の1か月前(11月頃) | 出願書類を提出。志望説明書・志望区分を最終確定 |
| 試験直前(12月) | 基礎科目・専門科目の総仕上げ。口頭試問想定問答の準備 |
| 時期の目安(その他コース/2月試験の場合) | やること |
|---|---|
| 試験の4か月前(10月頃) | 志望コース・志望区分を確定し、必要な英語外部試験(TOEIC/TOEFL/IELTS)の受験を計画 |
| 試験の3か月前(11月頃) | 出願資格審査が必要な人は書類準備。専門科目の演習を本格化 |
| 試験の2〜1.5か月前(12月頃) | 募集要項の公開を確認し、出願書類・検定料振込を完了 |
| 試験直前(2月) | 選択科目の最終確認、口頭試問対策、志望説明書の見直し |
学習の優先順位としては、まず専門科目の出題範囲を確定させ、英語外部試験のスコア確保を並行して進めるのが基本になる。英語スコアは受験から結果発表までに数週間かかる試験もあるため、出願直前に慌てて申し込むと間に合わない可能性がある。募集要項では、出願締切までにスコア票の提出が間に合わない場合の救済的な取り扱い(試験当日の会場での提出を認める等)が示されているコースもあるが、これはあくまで例外的な運用であり、原則は出願時点でスコアを揃えておくべきである。
専門科目の学習が一定水準に達した段階で、口頭試問を想定した志望動機・研究計画の言語化に時間を割り振ると、直前期に慌てずに済む。試験当日は筆記試験の直後に口頭試問対象者が掲示されるコースが多く、当日から翌日にかけて口頭試問が行われる場合もあるため、体力面・精神面のコンディション管理も含めてスケジュールを組んでおきたい。
試験当日の持ち物・ルールも直近の実施回の募集要項から確認できる。使用が認められるのは鉛筆・シャープペンシル・消しゴム・定規・計時機能のみの時計等に限られ、スマートフォンや携帯電話は机の上に出すことができない。辞書・事典(電子辞書を含む)の使用も許可されていない。試験開始時間に遅れた場合は開始後30分以内に限り入室が認められるが、欠席した科目は0点として扱われ、2科目以上を欠席すると以降の科目を受験できない失格扱いになる。当日の持ち物と時間配分は前日までに確認し、余裕を持って会場入りできるようにしておきたい。
コースによって学習の重心も変わってくる。数理工学コース・システム科学コース・データ科学コースのように出願時に専門科目を選択申告する形式のコースでは、申告する分野を早期に決め切ることが逆算の起点になる。申告後に方針を変えると学習範囲がぶれてしまうため、過去の出題実績や自分の得意分野を踏まえて、9月〜10月頃までに選択分野を確定させておくのが望ましい。一方、通信情報システムコースのように専門基礎が数学・論理回路・情報理論・計算機アーキテクチャの4分野必修というコースでは、選択の余地がない代わりに4分野すべてを満遍なく仕上げる学習計画が必要になる。
志望説明書の作成にも一定の時間を見込んでおきたい。社会情報学コースの募集要項では、A4判片面2ページ以内・余白上下左右2.5cm以上・フォントサイズ10.5ポイント以上という書式指定まで示されており、試験官は出願者が提出した志望説明書のコピーを見ながら口頭試問を行う。図や表を用いて要点を視覚的に整理し、どの部分を説明しているかが一目でわかるよう工夫することが推奨されている。こうした書式のルールはコースによって異なるため、テンプレートをそのまま流用せず、志望コースの募集要項に記載された指定を都度確認して作成する必要がある。
独学で進める場合、公開されている出題範囲の広さに対して、限られた準備期間でどこまで手を広げるかの取捨選択が難しいという声も多い。研究計画書の作成や口頭試問の想定問答は、第三者に見てもらうことで精度が上がりやすい部分でもある。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法である。
よくある質問(FAQ)
京都大学情報学研究科の冬入試(第2次募集)はいつ実施されますか?
コースによって異なる。2027年度4月期入学(令和9年4月入学)を対象とする冬入試では、先端数理科学コースが2026年12月12日(土)、社会情報学・数理工学・システム科学・知能情報学(国際プログラム)コースが2027年2月8日(月)・9日(火)、通信情報システム・データ科学コースが2027年2月8日(月)に学力検査が実施される予定である(2026年8月時点で公式サイトに公表済み)。出願期間などの詳細は募集要項の公開を待つ必要があり、例年のパターンでは学力検査のおよそ1〜1.5か月前に出願書類の締切が設定されている。
冬入試は8月の入試に落ちた人だけが受けられるのですか?
いいえ。公式の出願資格に「8月入試の受験・不合格」を条件とする記載はなく、8月入試を受けずに冬入試のみに出願することも制度上は可能である。ただし、既に同一年度の情報学研究科修士課程学生募集に合格している者は、重ねて出願する資格がない。
すべてのコースで冬入試(第2次募集)は実施されますか?
実施されない、あるいは限定的にしか実施されないコースがある。知能情報学コースは国内向けの通常トラックには第2次募集の設定がなく、国際プログラムのみが2月に実施される。志望コースが冬入試を実施するかどうかは、必ず各年度の入試日程ページで確認してほしい。
冬入試の過去問は入手できますか?
京都大学大学院情報学研究科の公式サイトでは、夏期(8月)実施分の過去問のみが公開されており、冬入試(第2次募集)の過去問は公式には非公開である。対策は募集要項に記載された出題範囲(専門科目の分野構成など)を手がかりに進めることになる。
冬入試と8月入試・10月期入試は併願できますか?
直近の実施回の募集要項では、複数コースへの同時出願、および同時期に実施される10月期学生募集との併願を認めない旨が明記されていた。出願前に募集要項の併願に関する規定を必ず確認してほしい。
英語の試験はどのように評価されますか?TOEICでも出願できますか?
コースによって受け付ける英語外部試験の種類が異なる。知能情報学コースと数理工学コースはTOEIC・TOEFL・IELTSのいずれも換算式でスコア化されるが、システム科学コースとデータ科学コースはTOEFLスコアのみで、TOEIC・IELTSは受け付けていない。通信情報システムコースはTOEFLまたはTOEICのどちらかである。先端数理科学コースには試験科目としての英語自体が課されていない。志望コースの規定を早めに確認することが重要である。
社会人や他大学出身でも冬入試に出願できますか?
出願できる。大学を卒業していない場合でも、22歳以上で研究科の個別の出願資格審査(出願資格10)を受け、大学卒業者と同等以上の学力があると認められれば出願資格を得られる。この審査は事前の申請と、書類審査・教養科目及び英語の筆記試験・専門科目の口頭試問がセットになっており、冬入試本体の出願締切より3〜4週間ほど早い独自の締切が設定されている点に注意が必要である。過去に一度出願資格を認定されたことがある場合は、申請・調書の提出のみで筆記試験・口頭試問が省略される取り扱いもある。該当しそうな人は、まず出願資格審査の要件と締切を確認するところから準備を始めたい。
冬入試の倍率や難易度は8月入試と違いますか?
京都大学大学院情報学研究科は、コース別・年度別の詳細な倍率を恒常的に公表していない。募集人員が「若干名」中心である点、学力検査の内容自体は8月入試と大きく変わらない構成である点から、決して「入りやすい入試」ではないと捉えておくのが安全である。年度ごとの募集人員・実施内容は必ず最新の募集要項で確認してほしい。
まとめ|京都大学大学院情報学研究科の冬入試(第2次募集)を正しく理解する
京都大学大学院情報学研究科の冬入試(第2次募集)は、8月の主入試とは別に一部のコースで実施される追加募集で、受験を検討するうえで押さえておくべきポイントは次の通りである。
- 正式名称は「第2次募集」で、先端数理科学コースは12月、その他の実施コースは2月に学力検査が行われる
- 知能情報学コースは国際プログラムのみが冬入試を実施し、国内通常トラックには設定がない
- 2027年度4月期入学(令和9年4月入学)の学力検査日は既に公表されているが、出願期間を含む募集要項は2026年8月時点で未公開
- 試験科目・配点・英語外部試験の扱い(TOEIC/TOEFL/IELTSの可否)はコースごとに異なる
- 複数コースへの同時出願、同時期の10月期学生募集との併願はできない
- 冬入試の過去問は公式に非公開のため、募集要項記載の出題範囲を手がかりに対策する必要がある
- 出願資格審査が必要な受験生は、通常の出願締切より早い独自の締切に注意する
7コースそれぞれで試験科目の構成・配点・英語外部試験の扱い・合格者決定方法が異なっており、「情報学研究科の冬入試」とひとくくりにはできない点も、あらためて強調しておきたい。数理工学コースやシステム科学コースのように出願時点で専門科目を選択申告するコース、通信情報システムコースのように筆記・英語・口頭試問の合計点で有資格者を先に決めるコースなど、合否の決まり方そのものが異なるため、志望コースの募集要項は「日程」だけでなく「合格者決定方法」の項目まで通読しておく必要がある。
募集要項の内容は年度により変わるため、本記事の内容を参考にしつつ、出願前には必ず京都大学大学院情報学研究科の公式サイトで最新の情報を確認してほしい。特に冬入試は準備期間が短くなりやすく、専門科目の学習と英語外部試験のスコア確保を並行して進める必要がある。志望区分の選定や志望説明書の完成度、口頭試問での受け答えは、独学だけでは客観的な評価が難しい部分でもある。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法である。
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