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北海道大学大学院保健科学院の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

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北海道大学大学院保健科学院の研究計画書を準備するときは、独立した「研究計画書」を探すのではなく、令和9年度(2027年度)修士課程で指定される1,000字程度の志望理由書に研究計画の要点を組み込むのが出発点です。所定様式には、志望コース・科目群、研究指導を希望する教員名、研究指導予定教員の署名欄が設けられています。したがって、一般的な志望動機だけを書く書類ではなく、科目群と教員を選び、入学後に扱う課題を説明する短い研究構想書として設計する必要があります。

北海道大学大学院保健科学院の研究計画書とは、検索上の通称としては、保健科学専攻の志望理由書に盛り込む研究課題、背景、目的、方法、指導希望の整合性を指します。正式書類名と検索語が異なる点を最初に押さえると、他大学向けの長い研究計画書をそのまま転用する失敗を避けられます。本記事では、公式の募集要項、所定様式、コース案内、修了要件、教員一覧を根拠に、1,000字の中で何を優先するかを具体化します。

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保健科学専攻には、保健科学コースと看護学コースがあり、その下に合計8つの科目群があります。研究テーマが同じ「健康」に関わっていても、放射線計測、臨床化学、リハビリテーション、環境疫学、看護技術、地域看護、助産、がん看護では、研究対象も方法も修了までの学び方も異なります。大学名より先に科目群と指導可能性を確定することが、保健科学院向けの文章を作る中心作業です。

なお、出願資格、試験科目、日程、倍率の詳しい説明は、対応する北海道大学大学院保健科学院の外部院試解説にまとめています。本記事では重複を避け、研究テーマと研究環境を接続する設計に集中します。募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。

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目次

北海道大学大学院保健科学院では研究計画書に代わり志望理由書を提出する

令和9年度の正式書類は1,000字程度の志望理由書

令和9年度の一般選抜・社会人特別選抜では、出願書類の一覧に独立した研究計画書はありません。文章を書く所定書類は「志望理由書」で、公式案内ページからA4両面印刷用の様式をダウンロードできます。様式末尾には「1,000字程度で記入すること」とあります。1,000字は研究の全情報ではなく判断材料を選ぶ分量です。先行研究を網羅するより、課題設定と指導環境の一致が伝わる情報を残します。

様式上部には、志望コース及び科目群、研究指導を希望する教員名、志願者氏名を記入します。さらに研究指導予定教員署名欄は「必須」と明記されています。この配置から、本文だけが独立して評価されるのではなく、テーマ・科目群・教員・志望理由が一組で読まれる書類だと理解できます。研究テーマが魅力的でも、選んだ科目群で扱う理由や、教員の公開分野との接点が説明できなければ、保健科学院を選ぶ必然性が弱く見えます。

研究指導希望教員との相談を執筆前に行う

令和9年度募集要項は、入学願書に研究指導希望教員名を記入し、希望する教員へ研究内容・研究計画を照会して確認したうえで提出するよう案内しています。志望理由書にも予定教員の署名が必要なので、完成原稿を一方的に送って署名だけを求める進め方には向きません。事前相談は形式手続きではなく研究計画の適合確認と捉え、仮題、問題意識、対象、方法候補、これまでの経験を短く整理してから相談します。

相談時点で方法が完成している必要はありません。ただし「高齢者の健康を研究したい」のように広すぎると、どの科目群で誰に相談すべきか判断できません。「在宅療養中の高齢者を対象に、社会的孤立と保健行動の関連を質問紙で検討したい」程度まで、対象・焦点・方法候補を絞ると議論が始まります。教員から対象へのアクセス、倫理審査、測定方法について指摘を受けたら、指摘を反映した実行可能な計画へ更新することが重要です。

入試情報の詳述より志望理由書との一貫性を優先する

試験科目や日程は受験準備に必要ですが、志望理由書に長く書く内容ではありません。限られた字数では、なぜその課題を扱うのか、何を明らかにするのか、どう調べるのか、なぜその科目群と教員なのかに配分します。面接で志望理由書を基に質問されたとき、同じ研究目的と方法を自分の言葉で説明できる状態にしておきます。制度面は既存の外部院試記事で確認し、本文の推敲時間を研究設計に回しましょう。

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保健科学専攻の2コース・8科目群から研究テーマの置き場を決める

コースと科目群の全体像

保健科学専攻は1専攻ですが、教育研究上は2コース8科目群に分かれています。志望理由書には科目群まで記入するため、「保健科学を学びたい」だけでは選択が終わりません。まず研究対象、問い、データ、想定する成果を並べ、最も自然に受け止められる科目群を選びます。

コース科目群研究計画で確認する焦点
保健科学生体量子科学放射線・画像・計測などの物理的基盤と医療応用
保健科学生体情報科学検査情報、生体試料、画像・情報の解析
保健科学リハビリテーション科学運動・認知・生活機能と評価、介入
保健科学健康科学環境、疫学、医療情報、人間生態など健康の集団的課題
看護学看護学看護技術、教育、療養支援など看護現象
看護学公衆衛生看護学地域・集団への保健活動と実践
看護学助産学女性、妊娠・出産、周産期と助産実践
看護学高度実践看護学がん看護を中心とする高度な看護実践

表の「焦点」は科目群名と公式の教員配置を読み解くための整理です。最終判断は公式コースページと教員一覧で行います。科目群選択はテーマのラベルではなく研究方法まで含めるのがポイントです。たとえば画像を扱うテーマでも、装置・線量・画像生成を問うのか、画像情報を分析するのか、画像を使った臨床評価を問うのかで接続先が変わります。

保健科学コースは4つの科学的アプローチを見分ける

生体量子科学では、放射線や医用画像、計測など、医療技術を支える物理・工学的な問題が接続候補になります。研究計画では、何を測定し、どの指標で性能や影響を評価するかを明示します。単に「AIを医療に役立てる」と書くのではなく、対象データ、比較対象、評価指標まで置くと、研究として検討できる形になります。

生体情報科学では、生体試料や検査値、画像、情報をどのように取得・解析し、病態や健康状態の理解につなげるかが軸になります。試料・データ・分析手法・解釈の連鎖を示すと、目的と方法のずれを確認しやすくなります。利用可能性の確認なしに希少な試料や大規模データを前提にしないことも大切です。

リハビリテーション科学では、身体機能だけでなく、活動や生活への影響、評価と介入の関係を整理します。対象者の状態、アウトカム、介入または観察の方法を具体化し、修士課程で扱える範囲に絞ります。健康科学では、環境、集団、医療情報など多様な切り口があり得るため、研究単位が個人なのか集団なのか、横断研究か縦断研究か、既存データか新規調査かを先に決めると科目群との接続が見えます。

看護学コースは研究と資格・実践の関係を整理する

看護学科目群では、看護技術、看護教育、療養生活支援など、看護実践で観察される現象を研究可能な問いに変換します。「患者の不安を減らしたい」という願いを、対象、場面、支援、評価指標に分ける作業が必要です。公衆衛生看護学、助産学、高度実践看護学は、公式コース案内で資格養成と結びつく実践的科目群として位置づけられています。資格取得の希望だけでなく探究する実践課題を書くことで、大学院で研究する理由が伝わります。

同じ母子保健でも、助産ケアの過程を扱うのか、地域全体の支援体制を扱うのかで科目群が変わることがあります。同じがん領域でも、療養生活を記述する研究と、高度実践看護の介入を検討する研究では計画の重点が異なります。テーマ名だけで決めず、研究成果を誰がどの場面で使うのかまで考えて選択してください。

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カリキュラムと修了要件から研究計画の実行可能性を逆算する

特論・演習・研究指導の順序を計画に落とす

公式の修了要件ページによると、講義形式の「特論」は原則として1年次1学期または2学期に開講され、基礎理論を学びます。「演習」は1年次2学期に、特論の理論を発展させた方法・技術や最新文献の調査分析を扱います。2年次通年の「保健科学研究」「看護科学研究」で、指導教員の下に個別研究を進めて修士論文を作成します。入学直後から完成データを集める前提にしないで、理論・方法の習得を経て研究を具体化する工程を示すのが自然です。

志望理由書では詳細な月別工程までは不要ですが、「入学後に関連領域の理論と分析方法を学び、先行研究レビューと研究デザインの精緻化を経て、調査・分析を行う」という流れを短く置けます。未経験の解析手法を使う場合は、すでに使えるように装うのではなく、何を履修・訓練して習得するのかを書きます。現在の能力と入学後に補う能力を分けて示すと、現実的な成長計画になります。

修士論文と特定課題研究報告書を混同しない

保健科学研究と看護科学研究では修士論文を作成します。一方、実践看護研究では、修士論文に替えて事例または調査研究を実施し、特定課題研究報告書としてまとめることができます。この違いは「研究をしなくてよい」という意味ではありません。どちらも問いを設定し、適切な方法で情報を集め、結果を解釈して報告する点は共通します。

志望する科目群の修了形態がどちらに接続するのかを確認し、研究成果の形を想定します。実践課題を扱う場合でも、個人的経験だけで結論づけず、先行研究とデータに基づいて検討します。成果物の違いより問いと方法の妥当性を優先することが、志望段階では重要です。

必要単位と最終試験から説明責任を見通す

修了必要単位は、保健科学コースの全科目群と看護学コースの看護学科目群が30単位、公衆衛生看護学・助産学・高度実践看護学科目群が36単位です。修了には必要な研究指導を受け、論文または特定課題研究報告書の審査と最終試験に合格する必要があります。最終試験は公開の口頭発表で、質疑応答も審査対象です。

修了までの要素公式上の位置づけ志望理由書で示すこと
特論1年次を中心に基礎理論を学ぶ不足する専門知識をどう補うか
演習方法・技術、最新文献の調査分析使う方法と先行研究の検討方針
研究指導個別研究を進める教員の公開分野との接続
成果物修士論文または特定課題研究報告書何を明らかにし、どう報告するか
最終試験公開発表と質疑応答根拠を説明できる明確な研究設計

最終的に口頭で説明することを考えると、志望理由書でも「なぜその対象か」「なぜその方法か」に答えられる必要があります。短い文章でも研究上の選択理由を一つずつ持つと、面接と入学後の研究指導に耐える設計になります。

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教員の研究分野マップから指導可能性を確認する

保健科学コースの代表的な主任指導教員

教員名は記憶や第三者サイトではなく、公式の教員一覧とコース別主任指導教員ページで確認します。次表は、2026年8月に取得できた公式HTMLに掲載されている代表例です。専門分野の文言は公式一覧の表記に合わせています。全員の列挙ではないため、候補を決めるときは北海道大学保健科学院の教員一覧も確認してください。

  • 生体量子科学の福永 久典准教授。公式掲載の専門は「放射線生物学、保健物理学」です。
  • 生体量子科学の石川 正純教授。公式掲載の専門は「医学物理学、放射線計測学」です。
  • 生体情報科学の惠 淑萍教授。公式掲載の専門は「臨床化学、分析化学、食品科学」です。
  • リハビリテーション科学の前島 洋教授。公式掲載の専門は「基礎理学療法学、神経科学」です。
  • 健康科学の池田 敦子教授。公式掲載の専門は「環境保健学、環境疫学」です。
  • 健康科学の小笠原 克彦教授。公式掲載の専門は「医療情報学、医療システム学」です。

たとえば放射線の生体影響を扱う場合、福永久典准教授の「放射線生物学、保健物理学」との接点を確認します。線量測定や装置評価が中心なら、石川正純教授の「医学物理学、放射線計測学」との関係を検討します。ここで「この教員なら有利」と判断するのではなく、自分の問いを公式の専門語に照らして相談先を絞るために一覧を使います。

生体試料の分析を構想するなら、惠淑萍教授の公式掲載の専門は「臨床化学、分析化学、食品科学」です。自分が扱う物質・試料・分析方法との接続を確認します。身体機能や神経系と理学療法の関係を扱うなら、前島洋教授の公式掲載の専門は「基礎理学療法学、神経科学」です。集団の環境曝露と健康を扱う場合は池田敦子教授の「環境保健学、環境疫学」、医療データやシステムを扱う場合は小笠原克彦教授の「医療情報学、医療システム学」と照合します。

看護学コースの代表的な主任指導教員

  • 看護学の矢野 理香教授。公式掲載の専門は「看護技術学、看護教育学」です。
  • 公衆衛生看護学の田髙 悦子教授。公式掲載の専門は「公衆衛生看護学、地域看護学」です。
  • 助産学を兼務する蝦名 康彦教授。公式掲載の専門は「産婦人科学、生涯発達看護学」です。
  • 高度実践看護学を兼務する鷲見 尚己教授。公式掲載の専門は「療養生活支援看護学、がん看護学」です。

看護技術や看護職の教育を扱うテーマなら、矢野理香教授の「看護技術学、看護教育学」と接続を検討できます。地域住民への保健活動や地域の看護体制を扱うなら、田髙悦子教授の「公衆衛生看護学、地域看護学」が参照点です。対象者だけでなく実践の場と働きかけを一致させると、看護学内の科目群を選びやすくなります。

妊娠・出産や女性の生涯に関わる課題では、蝦名康彦教授の「産婦人科学、生涯発達看護学」とテーマの範囲を比べます。がん患者の療養支援や高度な看護実践に関する課題では、鷲見尚己教授の「療養生活支援看護学、がん看護学」と照合します。氏名が一致するだけでは不十分で、扱いたい対象、現象、方法が教員の現在の研究内容と合うかを事前相談で確認してください。

教員一覧を研究計画へ変換する3段階

  1. 教員一覧から、研究テーマに含まれる公式の専門語を探します。
  2. 個別教員ページとコースの主任指導教員一覧で、現在の配置と研究内容を確認します。
  3. 自分の研究課題、対象、方法候補を整理し、指導可能性を事前相談で確かめます。

専門分野が近いことは相談候補になる条件ですが、受入れや具体的な指導を保証するものではありません。設備、共同研究、倫理上の制約、募集年度の状況も関わります。教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に必ず最新の教員一覧で確認してください。本文の教員名を固定情報として扱わないことが安全です。

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自分の研究テーマが保健科学院に合うか判定する手順

問いを対象・現象・方法・成果に分解する

最初に研究テーマを一文で書き、対象、観察する現象、比較または介入、測定方法、期待する成果に分解します。「医療AIの研究」では判断できませんが、「医療画像を対象に、既存手法と新しい解析手法の性能を特定の評価指標で比較する」まで書けば、生体量子科学と生体情報科学のどちらに近いかを検討できます。

看護研究でも、「退院支援を改善したい」を、誰の、どの移行場面で、どの支援要素が、何に影響するかへ分けます。願望を検証できる問いへ変えることが適合判定の入口です。臨床上大切な課題でも、研究対象と評価方法が定まらなければ、修士課程での実施可能性を判断できません。

8科目群と教員の二重チェックを行う

次に、テーマが科目群の教育研究領域に入るかを確認し、その科目群に研究内容が接続する教員がいるかを調べます。科目群だけ合って教員が見つからない場合、計画が広すぎるか、方法が別領域に寄っている可能性があります。教員だけ近く見えて科目群が決まらない場合も、テーマの中心が曖昧かもしれません。

  • 研究対象は保健・医療・看護のどの現場またはデータにあるか
  • 中心となる学問的方法は物理、化学、情報、疫学、リハビリ、看護のどれか
  • 公式一覧に方法と対象の双方が近い教員がいるか
  • 必要なデータ・試料・対象者へ現実的にアクセスできるか
  • 倫理審査や安全管理を含め、修士課程内で実施できるか

科目群一致と教員一致の両方を満たす案を残すと、志望理由書で「なぜ北海道大学保健科学院か」を具体的に説明できます。どちらか一方しか合わないときは、テーマを修正するか、別の研究環境も比較します。

修了要件から時間と成果物を逆算する

修士課程で理論と方法を学び、研究指導を受け、論文または報告書を完成させ、公開の口頭発表に臨むところまで想定します。大規模な多施設研究、長期追跡、希少疾患の大量症例、未整備の装置開発などは、修士課程の時間だけでは難しい場合があります。研究全体を諦めるのではなく、予備的検討、既存データ分析、対象の限定、方法の妥当性検証など、修士段階で答えられる小さな問いに切り出す方法を考えます。

適合判定は自分だけで完了させません。仮説、対象、方法、必要資源をA4一枚程度のメモにし、希望教員との相談で検証します。相談で大幅な修正が入ることは失敗ではなく、出願前にミスマッチを減らせたということです。

科目群別に研究の問いを具体化する

生体量子科学を考える場合は、装置や放射線を使うという事実だけでなく、測定対象と評価尺度を決めます。たとえば、画像の質を扱うなら何を画質と定義し、どの条件を変え、どの指標で比較するかを整理します。放射線の影響を扱うなら、対象とする生物学的階層、曝露条件、観察する反応を限定します。技術の紹介ではなく検証する関係を一文にすることで、装置開発、計測、保健物理、放射線生物学のどこが中心か見分けられます。

生体情報科学では、データを集めれば研究になるわけではありません。臨床検査値、生体試料、画像など、どの情報から何を推定するのかを決め、データの品質と分析の再現性を考えます。新しい指標の有用性を主張するなら、比較する既存指標と評価基準が必要です。入力データから結論までの分析経路を図式化すると、必要な試料数、前処理、統計解析、解釈上の限界が見えます。

リハビリテーション科学では、機能、活動、参加のどこを成果として見るのかを区別します。筋力が変化しても生活上の活動が変わるとは限らず、主観的な満足と客観的な運動指標も同じではありません。対象者の疾患・状態、評価時点、介入内容、主要アウトカムを先に定めます。一つの主要アウトカムを中心に設計すると、修士課程で収集・分析できる規模へ近づきます。

健康科学では、個人の生体反応から集団の健康、環境曝露、医療情報まで候補が広いため、分析単位を明確にします。個人を追うのか、地域を比較するのか、施設や制度を単位にするのかで、必要なデータと解釈が変わります。既存統計を使う場合も、データが集められた目的、対象範囲、欠測、交絡要因を確認します。利用できるデータに問いを無理に合わせないで、問いとデータの対応を両方向から点検します。

看護学科目群では、実践者の経験から生まれた問題を、共有可能な看護知へ変える過程を示します。患者、家族、看護職の誰を対象とし、どの状況で生じる現象なのかを限定します。インタビューを使う場合は、聞けば答えが得られると考えず、どの経験や意味を捉え、どの分析によって概念化するのかを考えます。質問紙を使う場合は、測定したい概念と尺度の対応を確認します。

公衆衛生看護学では、個人への支援だけでなく、地域・集団の特性、健康課題の分布、支援資源、保健活動の過程を扱う視点が重要です。「地域住民」を一括りにせず、年齢、生活状況、地域特性、サービス利用などで対象を定義します。地域課題の把握と保健活動の評価を区別すると、実態調査なのか介入評価なのかが明確になります。

助産学では、妊娠、出産、産後、女性の生涯にわたる健康のうち、どの時期とケア場面を扱うかを決めます。母親だけでなく、家族、助産師、医療体制を対象にする可能性もあります。センシティブな情報や脆弱な状況を扱う研究では、募集方法、同意、心理的負担、支援先への接続まで検討します。倫理的配慮を後付けせず対象設定から組み込むことが求められます。

高度実践看護学では、実践を良くしたいという目的を、どの患者群に対するどの看護実践の改善なのかへ絞ります。がん看護を例にすると、治療期、療養移行、症状緩和、意思決定、家族支援など場面が異なります。複雑な実践を一度に変える計画ではなく、まず課題の実態把握、支援要素の開発可能性、評価指標の検討など、修士段階の成果を定めます。

定量・定性・実験のどれを選ぶか

方法は得意不得意ではなく、研究質問が求める答えから選びます。頻度や関連、群間差を知りたいなら定量的方法が候補です。経験の意味、支援過程、十分に概念化されていない現象を理解したいなら定性的方法が候補です。物質、細胞、装置、計測条件への操作と反応を調べるなら実験的方法が中心になります。問いの動詞と方法の役割を一致させると、「明らかにする」という曖昧な目的を具体化できます。

定量研究では、主要評価項目を一つ定め、説明変数、結果変数、交絡し得る要因を整理します。関連を調べる横断研究から因果関係を断定しない、少数例から母集団全体へ過度に一般化しない、といった限界も見通します。統計手法の名称を並べる前に、比較したい群や推定したい量を平易な言葉で説明できるようにします。

定性研究では、誰のどの経験を、どの場で、どのように収集するかを決めます。インタビュー、観察、記録分析は得られるデータが異なります。研究者自身が臨床実践者である場合、対象者との関係が語りに及ぼす影響も考えます。データ収集方法と分析方法を一組で示すことで、「話を聞いて考察する」だけの曖昧な計画から抜け出せます。

実験・計測研究では、独立変数、対照条件、測定指標、再現性、安全性を整理します。使用する装置や試料が研究室にあると推測せず、事前相談で利用可能性を確認します。新規性を求めて条件を増やしすぎると、必要な実験数が膨らみます。主要仮説に直接関係する条件を優先し、追加検討は将来課題へ分けます。

混合研究法を使う場合は、定量と定性を両方行うこと自体を価値にしません。どちらを先に実施し、片方の結果がもう片方の設計や解釈にどう役立つかを説明します。時間と分析負担が増えるため、二つの方法がないと答えられない問いかを確認する必要があります。修士課程で完結しない場合は、いずれかを予備研究に絞る選択もあります。

テーマ適合を判定する採点表

候補が複数あるときは、印象ではなく同じ基準で比較します。各項目を「説明できる」「要確認」「説明できない」の3段階で評価し、「要確認」は事前相談の質問へ変えます。点数が高い案を自動的に選ぶのではなく、説明できない重要項目が一つでもあれば修正します。

判定項目説明できる状態要確認のときの行動
研究課題対象と未解明点を一文で言える主要文献を追加して範囲を狭める
科目群8科目群の一つを選ぶ理由があるコース案内と履修内容を再確認する
教員公式専門と問い・方法の接点がある研究概要を添えて事前相談する
方法目的に答えるデータと分析がある方法論の文献を読み直す
研究資源対象・試料・装置の候補が現実的利用可能性と代替案を相談する
倫理負担、同意、情報管理を説明できる対象や収集方法を見直す
期間修了までに成果物へまとめられる問い、対象、評価項目を削る

説明できない項目を文章力で覆い隠さないことが重要です。研究計画の弱点は、華やかな表現を加えても解消しません。問いを狭める、方法を変える、別のデータを使う、科目群を見直すといった設計上の修正を先に行います。

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1,000字の志望理由書に研究計画を収める構成と分量配分

5つの要素を一つの論理にまとめる

所定様式は本文内の小見出しを細かく指定していません。そこで、研究上の問題、これまでの背景、目的、方法、保健科学院との適合、修了後の展望を一続きにします。院試の志望理由書の書き方で基本構成を確認しつつ、保健科学院では科目群・教員・署名が様式に組み込まれている点を強く反映します。

要素目安書く内容
問題意識と背景180〜220字現場・学習経験と先行研究上の課題
研究目的・問い120〜160字対象と明らかにしたい関係
方法220〜260字対象、データ、比較、分析、倫理への配慮
科目群・教員との適合220〜260字公式の教育研究領域と指導を希望する理由
成果と将来120〜160字研究成果の意義と修了後の活用

配分は固定ではありません。研究経験が豊富なら予備的知見を短く入れ、異分野出身なら、現在の専門が保健科学の問いにどう貢献し、不足をどう補うかを増やします。最も削ってはいけないのは目的と方法の対応関係です。目的に対してデータや分析が答えを出せるかを優先します。

書き出しは課題と研究目的へ早く到達する

「私は北海道大学に憧れており」のような一般的な賛辞から始めると、研究内容に使える字数が減ります。自身の臨床、実務、卒業研究で認識した具体的課題を示し、その課題が既存知見だけでは解けない理由へ進みます。経験談は研究の必要性を支える範囲に限定し、感情の説明を長くしません。

先行研究は、著者名を大量に並べるより、「何が分かり、何が未解明か」を一文か二文で示します。詳細な文献レビューは手元の補助資料で準備し、面接で問われたときに説明できるようにします。本文では研究ギャップを短く正確に示すことが、1,000字を活かす方法です。

方法は実施の輪郭が見える粒度で書く

定量研究なら対象、主要な変数、比較、分析の考え方を置きます。定性研究なら対象者、データ収集方法、分析の枠組みを置きます。実験研究なら試料やモデル、操作、測定指標を示します。装置や統計手法の名称を詰め込むより、目的に対してなぜその方法を選ぶのかを説明します。

人を対象とする保健・看護研究では、同意、個人情報、負担、安全への配慮が不可欠です。志望段階で審査手続きを断定する必要はありませんが、倫理的配慮が必要な研究だと理解していることは示せます。対象者の利益と負担を研究方法の一部として考える姿勢が重要です。

教員名は実績への賛辞ではなく研究上の接続で書く

「著名な先生だから」「最先端だから」ではなく、公式に公開された専門分野のどこが自分の課題とつながるかを書きます。たとえば環境と健康の関連を疫学的に検討したいなら、健康科学科目群、環境保健学・環境疫学という接点を示し、その環境で学びたい方法や視点を述べます。教員の専門語を借りるだけでなく自分の問いへ接続することが必要です。

文章全体の作成後は、研究計画書の例文・テンプレートも参照し、背景から方法までの論理を点検します。ただし、他大学向けテンプレートを所定様式へ貼り付けるのではなく、1,000字と科目群・教員欄に合わせて再構成してください。

1,000字へ圧縮する推敲の順序

最初から1,000字ぴったりに書こうとすると、根拠が抜けた抽象文になりやすいため、まず1,300〜1,500字ほどで背景、目的、方法、適合、展望を書きます。その後、意味の重複、一般論、大学への賛辞、研究目的に関係しない経歴を削ります。情報を削る前に論理の完全版を作ると、残すべき因果関係を判断しやすくなります。

第一段階では、同じ意味の語をまとめます。「非常に重要であり、極めて意義がある」のような評価語は、具体的な対象数や影響、先行研究の限界に置き換えます。「私は〜と考えています」を繰り返さず、研究上の主張を直接書きます。主語が連続する段落では文を統合し、一文が長くなりすぎたら目的と方法を分けます。

第二段階では、固有性を残します。北海道大学、保健科学院、科目群、教員名を機械的に増やすのではなく、ここで学ぶ理由を支える箇所に置きます。大学名を別大学へ置き換えても通じる文章なら、カリキュラムまたは教員の公開分野との接続が不足しています。固有名詞の数ではなく固有の因果関係を残すことが推敲の目標です。

第三段階では、研究の実現性を保ちます。字数を減らすために対象や方法を丸ごと消すと、志望動機だけの文章になります。方法は「質問紙調査を行う」だけで終えず、誰に何を測るかを残します。倫理的配慮は長い定型文ではなく、対象に応じた負担、同意、情報管理を簡潔に示します。

最後に、様式へ貼り付けた状態で読みます。欄外にはみ出していないか、文字が小さすぎないか、改行が不自然でないかを確認します。指定様式の構造を変更せず、印刷方法も公式案内に従います。内容確認と様式確認を別の工程で行うと、研究内容の推敲に集中した後で形式ミスを拾えます。

面接で説明できるかを使って最終確認する

志望理由書の各文に対し、「根拠は何か」「なぜこの方法か」「別の方法ではだめか」「実施できなかった場合の代替案は何か」と質問します。答えが文章に全て書かれている必要はありませんが、手元の文献や相談内容に基づいて答えられる状態にします。短い本文の背後に詳しい検討メモを持つことが、口頭試験への準備になります。

専門外の読み手にも30秒で説明し、次に同分野の読み手から方法上の質問を受けます。前者で課題と意義が伝わらなければ専門用語を整理し、後者で目的と方法のずれを指摘されたら設計を直します。表面的な誤字脱字の確認だけでなく、異なる視点の読み手を使い分けると弱点が見つかります。

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評価されにくい志望理由書・研究計画の共通点

研究科の射程外または科目群が曖昧

健康に関係する言葉が入っていても、保健科学院の教育研究領域とつながるとは限りません。社会制度、工学、基礎生命科学などに中心があるテーマは、保健科学として扱う対象と成果を説明する必要があります。異分野の知識を捨てる必要はなく、元の専門を保健課題へ橋渡しする論理を作ることが大切です。

科目群を複数並べて「どこでもよい」と見える文章も弱くなります。学際性は中心領域がないことではありません。主たる問いと方法を担う科目群を一つ決め、他領域との連携は補助的に位置づけます。

指導可能な教員との接続が確認されていない

過去の論文や古いウェブ情報だけを根拠に教員を選ぶと、現在の配置や受入れ状況とずれる可能性があります。公式教員一覧とコースページを確認し、本人への事前相談で研究内容を照会します。署名欄が必須である以上、教員確認を執筆後の事務作業へ先送りしないことが重要です。

方法が目的に答えない、または規模が大きすぎる

「効果を明らかにする」と書きながら比較がない、「要因を解明する」と書きながら少数の感想だけを集める、といったずれは避けます。反対に、修士課程で全国調査と長期追跡と介入を同時に行う計画も現実性を疑われます。目的語と方法を一対一で照合し、答えられない目的は削るか方法を変えます。

研究資源も点検します。対象者募集、試料、装置、データ利用許可、ソフトウェア、共同施設が必要なら、利用可能性を相談します。実施条件が不明なものを利用可能と断定しないで、候補として示す姿勢が安全です。

倫理審査とデータ管理を「後で考えること」にしている

保健・医療・看護の研究では、研究対象者の安全、自由意思、プライバシーを守る設計が必要です。志望理由書の段階で審査書類を完成させる必要はありませんが、対象者をどう募り、誰が説明し、参加しなくても不利益がない状態をどう作るかは考えておきます。担当する患者や学生へ自分が直接依頼する計画では、関係性が同意へ影響しないかも検討します。同意書を取れば倫理上十分という理解に留まらないことが大切です。

既存の診療情報や画像、検査データを使う場合も、手元にあるから自由に研究利用できるわけではありません。利用目的、管理主体、研究利用の手続き、匿名化または仮名化、閲覧権限、保管と廃棄を確認します。複数施設のデータを想定するほど調整事項が増えるため、修士課程で実施できる範囲かを事前相談で確かめます。

質問紙やインタビューでは、氏名を書かなくても、所属、希少な疾患、職位、具体的な出来事の組合せから個人が推測されることがあります。録音、逐語録、対応表、分析ファイルをどこに保存し、誰がアクセスするかまで考えます。個人識別の危険をデータの組合せで評価する視点を持つと、安易な「匿名なので問題ない」という記述を避けられます。

実験研究では、放射線、化学物質、生体試料、感染性材料など、研究内容に応じた安全管理が必要です。使用経験がない手法を計画する場合、入学後の教育・訓練と指導の下で実施することを前提にします。装置の利用枠や試料の入手を当然視せず、代替となる公開データ、予備実験、条件を限定した検討も準備します。

AIや医療情報を扱う計画では、予測精度だけでなく、学習データの偏り、外部データでの検証可能性、説明可能性、誤った出力が臨床へ及ぼす影響を考えます。高い精度を出すことと、医療上有用であることは同じではありません。技術指標と保健医療上の価値を分けて評価すると、保健科学院で扱う意義を明確にできます。

研究協力者の負担も実現性の一部です。長い質問紙、頻回の測定、移動を伴う実験は、参加できる人を偏らせ、脱落を増やす可能性があります。得たい情報の優先順位を付け、測定回数や所要時間を減らせないか検討します。倫理的に配慮した計画は、対象者を守るだけでなく、質の高いデータを得る条件にもなります。

志望理由書では、研究倫理に関する一般論を長く書くのではなく、計画固有の主要な論点を一文で示します。たとえば、対象者の心理的負担、診療情報の管理、測定時の安全などから最も重要なものを選びます。倫理的配慮を対象と方法に結びつけて書くことで、研究を具体的に検討していることが伝わります。

先行研究の位置づけと独自性がない

社会的に重要というだけでは研究上の必要性を説明できません。既に何が分かっているか、対象・地域・方法・指標のどこに未解明点があるかを示します。独自性は「世界初」と大きく言うことではなく、既存研究に対して何を一つ追加するかを明確にすることです。

参考文献を読んだら、目的、対象、方法、結果、限界を表にして比較します。共通する限界が自分の問いにつながるか、異なる結果の理由を検討できるかを見ます。先行研究の限界から自分の方法を導くと、背景と計画が一続きになります。

志望動機と研究計画が別々に存在する

前半で臨床経験を語り、後半で無関係な研究テーマを突然提示すると、なぜその研究を行うのかが伝わりません。経験から問題意識、文献から研究ギャップ、ギャップから目的、目的から方法、方法から科目群・教員という順でつなぎます。各段落の最初と最後が因果で接続しているかを声に出して確認しましょう。

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出願までの逆算スケジュールと教員への事前相談

半年前からテーマと相談資料を作る

出願直前に教員へ初めて連絡すると、研究内容の調整や署名の手続きに余裕がありません。以下は公式日程そのものではなく、準備のための相対的な目安です。実際の締切は志望年度の募集要項で確認してください。

時期の目安作業完成させるもの
出願6〜5か月前科目群・教員一覧と先行研究を調べるテーマ候補、文献表
出願5〜4か月前問い、対象、方法候補を絞るA4一枚の研究概要
出願4〜3か月前希望教員へ事前相談を申し込む自己紹介、相談資料
出願3〜2か月前助言を反映し方法と範囲を修正する志望理由書初稿
出願2〜1か月前内容確認、署名、他書類の手配所定様式の完成稿
出願後面接で研究目的・方法を説明する練習想定問答、文献メモ

教員相談より前に短い研究概要を用意すると、相手が指導可能性を判断しやすくなります。研究概要には仮題、背景、目的、対象、方法候補、志望科目群、確認したい事項を入れます。完成済みの長文より、修正可能な簡潔な資料の方が相談に向きます。

事前相談では確認事項を具体的にする

連絡では、所属と氏名、志望年度、これまでの学習・実務、研究したい課題、公式ページのどの研究分野を見て相談したかを簡潔に伝えます。メールアドレスなどの連絡先は更新され得るため、募集要項や公式ページから直接確認してください。研究室訪問の一般的な準備は研究室訪問の完全ガイドも参考になります。

  • 研究テーマは科目群の対象になるか
  • 目的に対して方法候補は妥当か
  • 想定する対象・データを扱える可能性があるか
  • 入学前に補うべき知識や技能は何か
  • 志望理由書を確認してもらう手順と期限はどうか

一度の相談で受入れが決まると考えず、指摘に基づいて資料を修正します。返信内容を自分の都合よく拡大解釈しないことも大切です。署名や出願可否については、教員と事務の案内に従います。

初稿・推敲・面接準備を同じ資料で回す

初稿後は、研究上の主張と根拠に色を分け、根拠がない断定を減らします。次に、各文が背景、目的、方法、適合、展望のどれに属するかを確認し、重複を削ります。最後に、第三者が読んで対象と方法を再現できるか、専門用語が過剰でないかを点検します。

完成稿から、30秒の要約、2分の説明、詳しい想定問答を作ります。質問に答えるたびに目的が変わるなら、本文の軸が固まっていません。志望理由書と口頭説明で同じ研究の骨格を保つことを目標にしてください。大学院入試全体の支援が必要な場合は、北海道大学大学院を含む大学院入試対策コースも選択肢です。

出願前に残しておく研究準備ファイル

1,000字の完成稿だけを保存するのではなく、調査と相談の根拠を別ファイルに整理します。最低限、読んだ文献の一覧、各文献の目的・方法・限界、研究用語の定義、方法候補の比較、教員相談で受けた指摘、修正履歴を残します。採用しなかった案と理由も記録すると、面接で別の方法を問われたときに、検討過程を説明できます。

文献管理では、検索語、検索したデータベース、検索日もメモします。興味に合う論文だけを集めるのではなく、自分の仮説と異なる結果、方法上の批判、対象が近い海外研究も確認します。引用したい一文だけを抜き出さず、研究全体の設計と限界を読んでください。二次資料から出発しても、計画の根拠に使う重要な主張は原著論文へ戻ります。

用語集には、研究目的の中心語を自分の言葉と学術上の定義の両方で記します。たとえば「生活の質」「孤立」「身体機能」「画像品質」のような語は、日常語と測定概念が一致するとは限りません。中心概念を測定または観察できる形に定義することで、質問項目、尺度、測定装置、分析方法を選ぶ根拠ができます。

方法比較表では、候補ごとに得られる答え、必要な対象数、時間、費用、倫理的負担、必要技能、限界を並べます。最も高度に見える方法ではなく、研究目的へ過不足なく答えられる方法を選びます。事前相談で別の方法を勧められた場合も、比較表を更新すると、変更の理由を理解したうえで志望理由書へ反映できます。

修正履歴には、日付、変更箇所、変更理由、確認した根拠を書きます。「対象を広げた」「解析法を変えた」だけでなく、なぜ変えたかを残します。一貫性とは最初の案を守ることではなく変更理由を説明できることです。研究は検討によって更新されるため、適切な助言を受けて計画が具体化した過程は、準備の深さを示します。

提出直前の品質確認

内容面では、研究目的が疑問文または検証可能な文へ言い換えられるか、方法がその目的に答えるか、対象へのアクセスを断定しすぎていないか、教員の専門表記が公式情報と一致するかを確認します。文章面では、主語と述語、専門語の初出説明、一文の長さ、誤字、表記揺れを点検します。内容の校正を終えてから文字単位の校正を行うと見落としが減ります。

形式面では、令和9年度用か、志望コース・科目群と教員名に誤りがないか、予定教員署名欄が満たされているか、指定された印刷方法になっているかを確認します。提出用データまたは写しを手元に残し、面接準備には提出した版を使います。締切直前に内容を変更した場合、相談済みの内容とずれていないかも再点検してください。

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よくある質問(FAQ)

北海道大学大学院保健科学院では研究計画書の提出が必要ですか

令和9年度の一般選抜・社会人特別選抜では、独立した「研究計画書」は出願書類にありません。代わりに1,000字程度の所定の志望理由書を提出します。研究課題と計画の要点は志望理由書に組み込むと考えて準備してください。入試区分や年度で様式が変わる可能性があるため、最新の募集要項を確認します。

志望理由書は何字で、何を書けばよいですか

令和9年度様式は1,000字程度です。問題意識、先行研究上の課題、研究目的、対象と方法、志望科目群・教員との接続、成果の意義を優先します。所定欄には志望コース及び科目群、研究指導希望教員名も記入します。

志望理由書と研究計画書はどう違いますか

一般に志望理由書は進学理由や経験を含み、研究計画書は背景、目的、方法を詳しく扱います。ただし保健科学院の所定様式では、研究指導希望教員と科目群を指定し、事前に研究内容・研究計画を確認するため、両者を切り離せません。短い志望理由書の中に研究計画の骨格を入れるのが実務的な答えです。

指導希望教員への事前相談は必要ですか

必要です。令和9年度募集要項は、出願前に希望教員へ研究内容・研究計画を照会・確認するよう案内し、志望理由書様式には研究指導予定教員の必須署名欄があります。早めに研究概要を整え、公式案内に従って相談してください。

保健科学コースと看護学コースはどう選びますか

職歴や資格名だけでなく、研究の中心となる対象と方法で選びます。保健科学コースには生体量子科学、生体情報科学、リハビリテーション科学、健康科学、看護学コースには看護学、公衆衛生看護学、助産学、高度実践看護学があります。科目群と主任指導教員の両方に接続するかを確認しましょう。

修士論文と特定課題研究報告書の違いは何ですか

公式案内では、保健科学研究・看護科学研究で修士論文を作成し、実践看護研究では修士論文に替えて事例または調査研究を特定課題研究報告書にまとめることができます。どちらを想定するかは科目群と履修内容を確認し、事前相談で確かめてください。

外部大学や異分野の出身でもテーマを作れますか

出身分野の知識を、保健・医療・看護の具体的課題へ接続できれば検討できます。情報科学なら医療データ、工学なら計測、社会科学なら保健行動や制度など、対象と方法の橋を示します。ただし出願資格や個別条件は別途、最新募集要項で確認が必要です。

教員名や研究分野はどこで確認できますか

北海道大学保健科学院の公式教員一覧と、保健科学コース・看護学コースの主任指導教員ページで確認します。個人ページだけでなく現在の科目群配置も見てください。第三者サイトや古い記憶だけで教員を決めないことが重要です。

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まとめ|科目群・教員・修了要件を1,000字につなぐ

北海道大学大学院保健科学院の研究計画書対策は、正式な提出書類である志望理由書の仕様を理解し、研究テーマを2コース8科目群のどこへ置くか決めるところから始まります。一般的な研究計画書の形式をそのまま当てはめず、公式情報を一つずつ文章へ変換してください。

  • 令和9年度の正式書類は、独立した研究計画書ではなく1,000字程度の志望理由書です。
  • 様式には志望コース・科目群、研究指導希望教員、予定教員の必須署名欄があります。
  • 保健科学コース4科目群と看護学コース4科目群から、対象と方法に合う一つを選びます。
  • 特論、演習、研究指導、論文・報告書、公開口頭発表までを見通して実行可能性を判断します。
  • 公式教員一覧の専門分野と科目群配置を照合し、本人への事前相談で指導可能性を確認します。
  • 1,000字では、背景、目的、方法、適合、成果を一つの因果関係としてまとめます。
  • 教員配置と様式は変わり得るため、出願年度の公式情報で更新します。

合否を保証する表現より検証できる研究設計を積み上げることが、短い志望理由書の説得力につながります。まずテーマを対象・問い・方法に分解し、科目群と教員の二重チェックを行いましょう。そのうえで事前相談の助言を反映し、本文と面接の説明を一致させます。

募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。

\ 大学院入試専門 /

書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。

  • 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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