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北海道大学大学院国際感染症学院の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

北海道大学大学院国際感染症学院の研究計画書を準備するなら、最初に確認すべき結論は、入試区分によって提出の要否が異なることです。令和9年度(2027年度)4月入学の一般入試・社会人入試には「研究計画書」という出願書類はありません。一方、外国人留学生入試では、所定のForm DにResearch Planを約2,000語で記入します。したがって、日本国内の一般入試受験者が存在しない様式を探し続ける必要はありませんが、口述試験と指導教員への事前連絡に備え、同じ項目で研究構想を作る価値はあります。
ここでいう研究計画書とは、入学後に何を、なぜ、どの材料と方法で明らかにし、どのような成果を見込むかを、既存研究と受入先の研究環境に照らして説明する文書です。国際感染症学院のForm Dは、背景と目的、材料と方法、期待される結果と研究成果を明示し、予定指導教員との十分な協議を反映するよう求めています。研究テーマより研究設計の整合性が中心です。感染症という語を入れるだけでなく、19の教育研究分野のどこで、博士課程の期間内に、どのような証拠を得るのかまでつなげます。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
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本記事は、出願資格・試験科目・日程・倍率を詳しく繰り返しません。それらは北海道大学大学院国際感染症学院の外部院試解説で確認できます。ここでは大学公式の外国人留学生入試ページ、担当教室・部門一覧、カリキュラムを土台に、自分のテーマが学院に合うかを判定し、Form Dまたは口述試験用の研究構想へ落とす方法を解説します。一般入試でも研究構想の準備は必要という区別を意識して読み進めてください。
募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。本記事の様式説明は2027年度外国人留学生入試を基準にしています。研究倫理、安全管理、利用可能な設備、試料へのアクセスはテーマごとに異なるので、公開情報だけで決め切らず、予定指導教員との協議で具体化することが前提です。
北海道大学国際感染症学院で研究計画書がどう扱われるか
一般入試・社会人入試と外国人留学生入試の違い
2027年度4月入学の一般入試では、専門科目と口述試験、外部英語試験のスコア、成績証明書などを総合して選抜します。社会人入試では専門科目の代わりに小論文があり、研究等活動調書も使われます。しかし両区分の出願書類一覧には研究計画書がありません。書類の有無と研究構想の要否は別問題です。口述試験ではこれまでの研究内容と志望教育研究分野に関する内容等が問われるため、目的・方法・見込まれる成果を口頭で説明できる状態にします。
外国人留学生入試では、Form DにShort Essay、Research Plan、Career Planがまとまっています。Research Planは約2,000語で、追加ページの添付が認められています。背景と目的では国内外の研究動向を参照し、材料と方法はより詳しく、最後に期待される結果と研究成果を書く仕様です。さらに、予定指導教員と十分に話し合った内容を記し、本人が作成するよう明記されています。約2,000字ではなく約2,000語である点に注意してください。
| 入試区分 | 研究計画の提出 | 準備の中心 |
|---|---|---|
| 一般入試 | 2027年度は提出書類に含まれない | 専門科目、口述試験用の研究構想 |
| 社会人入試 | 2027年度は提出書類に含まれない | 小論文、研究等活動調書、口述試験 |
| 外国人留学生入試 | Form Dで約2,000語 | 背景・目的、材料・方法、期待成果 |
Form Dは予定指導教員との対話を記録する文書
Form Dの特徴は、志願者が一人で完成させる一般論ではなく、予定指導教員との協議を反映するよう指定されている点です。これは代筆を依頼する意味ではありません。研究室で利用できる材料、解析系、共同研究、倫理審査やバイオセーフティ上の条件を確認し、その内容を自分の言葉で設計に組み込むという意味です。協議の痕跡は方法の具体性に表れます。設備名を並べるより、どの仮説をどの比較で検証できるのかを示す方が重要です。
公式募集要項は、出願前に志望教育研究分野の指導教員へ受験する旨を直接連絡し、了承を得るよう求めています。したがって、連絡は単なる挨拶ではありません。研究課題の適合、受入可能性、研究資源、テーマの修正方向を確かめる手続きです。最初の連絡では、学歴・研究歴、関心のある問い、なぜその教育研究分野なのか、相談したい事項を簡潔にまとめます。研究室訪問やオンライン面談の形式は、教員の案内に従ってください。
Short Essay・Research Plan・Career Planを混同しない
Form Dには三つの文書が同居するため、同じ志望理由を繰り返しやすい点に注意が必要です。Short EssayはOne World One HealthまたはZoobiquityについての考え、大学院で専門性を得たい具体的分野、その関心理由、専門知識・技術が理念へどう貢献するかを扱います。Research Planは、研究動向を踏まえた背景と目的、材料と方法、期待結果・成果が中心です。Career Planは修了後の進路を述べます。三文書は理念・研究・将来の役割を分担させます。
一貫性は必要ですが、文章の再利用で作る一貫性ではありません。Short Essayで示した社会的課題のうち、自分が研究として検証できる部分をResearch Planへ落とし、その成果を将来どのような立場で活用したいかをCareer Planへつなげます。研究目的が感染機構の解明なら、Career Planで直ちに政策を実施できると飛躍させず、基礎知見を診断・予防研究へ橋渡しする役割など、段階を追って説明します。
三文書を並べたとき、対象病原体、専門分野、解決したい課題が食い違っていないか確認してください。一方で、同じ導入文を三回使うのも避けます。各文書の一文目を「理念への立場」「研究上のギャップ」「修了後の目標」に分ければ、読み手は役割の違いを把握しやすくなります。
感染症学専攻19分野の構造を研究テーマに結びつける
1専攻でも研究アプローチは大きく異なる
国際感染症学院は感染症学専攻の1専攻ですが、内部には19の教育研究分野があります。獣医学研究院の病原制御学分野と衛生学分野、人獣共通感染症国際共同研究所の各部門、遺伝子病制御研究所、創成研究機構のワクチン研究開発拠点などが教育を担います。専攻名だけでは志望先を特定できません。研究計画では病原体、宿主、集団、情報、製剤、危機対応のどの水準を主対象とするかを明らかにします。
| 領域の見方 | 教育研究分野 | 研究計画で先に決める問い |
|---|---|---|
| 病原体・感染機構 | 微生物学、感染症学、ウイルス学、細菌学、原虫病学、病原体構造学、病原微生物学 | どの病原体のどの機構を検証するか |
| 宿主応答・病態 | 寄生虫学、感染病態学、感染免疫学、獣医衛生学 | 宿主側の反応や病態を何で測るか |
| 集団・情報・危機対応 | 公衆衛生学、生命情報学、危機分析学、微生物生態学 | 個体を超えたデータから何を推定するか |
| 予防・実装 | 生物製剤学、基礎ワクチン学、応用ワクチン学、臨床ワクチン学 | 候補技術をどの段階まで評価するか |
この表はテーマ選択の入口であり、各分野の公式な定義を置き換えるものではありません。たとえば同じウイルス研究でも、分子機構、自然宿主と伝播、流行予測、ワクチンという異なる問いがあり得ます。病原体名ではなく問いと方法で分野を選ぶことが大切です。「インフルエンザを研究したい」から一歩進み、「どの宿主集団のどのデータを使い、どの伝播仮説を検証するか」まで書けば、候補分野を比較できます。
One Healthを標語で終わらせない
国際感染症学院は、人・動物・生態系を横断して感染症の制圧に貢献する人材育成を掲げています。ただし、研究計画にOne Healthという言葉を置くだけでは接続を説明したことになりません。対象となる宿主、環境、病原体、関係者のうち何を扱い、得られた知見が監視、診断、予防、治療、危機対応のどこに寄与するのかを因果関係で示します。理念は研究成果の利用経路まで具体化します。
たとえば野生動物由来ウイルスを扱うなら、野生動物を含めるだけでOne Healthになるわけではありません。自然宿主の同定、伝播経路の推定、家畜や人への曝露評価など、研究結果が複数の健康領域をどう結ぶかを示します。ワクチン研究なら、標的集団、評価指標、実装上の制約を考えます。研究規模を広げ過ぎず、博士研究で直接検証する範囲と、将来的な社会的波及を分けると、実行可能性を保てます。
研究計画の単位は病原体名ではなく課題の連鎖
19分野を眺めると、多くの志願者は知っている病原体や過去に扱った実験手法から候補を選びます。しかし博士研究では、病原体の特徴を記述するだけでなく、なぜその特徴が感染、病態、伝播、予防に関する未解決点へつながるかが問われます。まず「現象」「説明候補」「必要な証拠」を三列に整理してください。現象は観察されている問題、説明候補は仮説、必要な証拠は研究で取得するデータです。
たとえば特定地域で感染が増えたという現象に対し、病原体の遺伝的変化、宿主分布の変化、監視方法の変化など複数の説明候補があります。研究計画では、そのうち一つを選ぶ根拠と、別の説明をどう扱うかを示します。競合する説明を意識すると仮説が明確になります。生命情報学で流行データを解析する場合も、相関だけで結論を出さず、データ生成過程と交絡要因を検討します。
ワクチンや生物製剤を扱う場合は、候補物質の作製、作用機序、免疫応答、安全性、防御効果、実装という開発段階を区別します。一つの計画で全段階を完了させようとせず、現在の知見がどこまであり、自分の研究が次のどの判断を可能にするかを示します。この課題の連鎖を描ければ、基礎ワクチン学、応用ワクチン学、臨床ワクチン学のどこに重心があるかも比較しやすくなります。
カリキュラムと博士課程から逆算する研究の型
英語で研究を遂行し発信する設計にする
公式募集要項では、国際感染症学院の講義・演習等はすべて英語で開講するとされています。外国人留学生入試のForm Dが英語で約2,000語なのも、入学後の学修環境とつながっています。研究計画では英語力そのものを誇張する必要はありませんが、国内外の研究動向を整理し、国際的に共有できる研究課題として位置づける必要があります。先行研究の範囲は国内文献だけに閉じないようにします。
背景を書くときは、世界的な疾病負担や社会的重要性だけで字数を使わず、最新のレビューから未解決点を絞り、主要な原著論文で根拠を確認します。英語で執筆する場合、長い一文や過度な名詞化よりも、既知の事実、残るギャップ、本研究の問いを順に置く方が伝わります。専門用語、病原体名、遺伝子名、測定法の表記は対象分野の論文に合わせて統一します。
海外インターンシップと研究の実装可能性
国際感染症学院では海外インターンシップへの参加が必須と募集要項に示されています。研究計画にインターンシップ先を勝手に決めて書く必要はありません。ただし、学院が国際共同・調査研究や感染症現場での実践を重視することを踏まえ、研究成果がどの現場で検証または利用され得るかを考える材料になります。現場との接続は実施条件まで検討すると説得力が上がります。
フィールド試料が必要なら、採取地域、対象集団、必要な許可、輸送と保存、期待できる標本数を確認します。既存データを使うなら、データへのアクセス、欠測、バイアス、個人情報保護を検討します。動物実験や高病原性病原体を扱う計画では、安全管理と倫理審査を無視できません。申請前にすべての承認を得るという意味ではなく、どの承認が必要で、代替手段があるかを予定指導教員と確認します。
博士課程の成果から逆算して複数段階に分ける
博士研究は一つの実験だけでは完結しません。大きな目的を、記述、機序の検証、外部データでの再現、応用可能性の評価など、関連する複数の研究課題へ分解します。各課題に仮説、材料、主要評価項目、解析、想定結果を対応させます。一つの目的に一つの検証可能な問いを置くと、約2,000語でも論理が追いやすくなります。
成功した場合だけでなく、差が出なかった場合に何が言えるかも考えます。感染症研究では流行状況や試料入手が変動するため、代替データ、別の測定系、解析中心の副課題を用意すると計画が安定します。期待される成果は「感染症制圧に貢献する」と大きく書くのではなく、新規知見、方法論、データ資源、候補技術、政策判断への示唆など、研究から直接生じる成果に分けます。
四年間の工程と各目的の依存関係を確認する
研究目的を複数に分けたら、すべてが直列に依存していないか確認します。目的1の実験が成功しない限り目的2も3も始められない構造は、研究全体のリスクを高めます。初年度に方法確立と予備解析、並行して既存データの解析、次に主要実験、後半に外部検証というように、可能な部分を並行化します。目的間の依存を減らすと計画が強くなるという視点を持ってください。
工程表を本文に細かく入れる指定はありませんが、自分用には月または学期単位の表を作ります。倫理審査、試薬調達、動物や臨床試料の確保、海外調査の季節性、データ利用契約、解析環境の整備には待ち時間が生じます。実験期間だけを足し算せず、承認と準備を含めて見積もることが必要です。
成果発信も研究完了後にまとめて行うとは限りません。レビュー、方法論、一次解析、主要結果など、どの単位で学会発表や論文作成へ進められるかを考えます。ただし、論文数を確約する表現は避け、研究目的と成果物の対応を示すにとどめます。予定指導教員との協議では、研究室の教育方針と研究の進め方を聞き、自分の工程案を修正します。
教員の研究分野マップから指導可能性を確認する
獣医学研究院を母体とする分野の代表例
2027年度の公式情報では、微生物学の指導教員として迫田義博教授、感染症学として今内覚教授、寄生虫学として野中成晃特任教授、公衆衛生学として苅和宏明特任教授、獣医衛生学として堀内基広教授が確認できます。これらは感染症学専攻に置かれた教育研究分野名です。教員名からテーマを推測せず、公式研究室一覧と各教室の研究紹介を合わせて確認してください。氏名と教育研究分野をまず照合します。
微生物学教室の公式紹介は、病原微生物の起源、存続と進化、病原性の分子基盤、感染症の予防・制圧法を研究内容として掲げ、インフルエンザ研究を基盤にしています。したがって、迫田義博教授の微生物学を検討する場合、病原体の生態や進化、病原性、診断・予防と自分の問いがどこで接続するかを公式ページの文言に照らします。名前が著名だからという理由ではなく、自分が取得したい証拠と教室の研究軸が合うかで判断します。
人獣共通感染症国際共同研究所を母体とする代表例
公式HTMLで確認できる代表例として、高田礼人教授は国際疫学部門に所属しています。同部門の公式ページは、抗ウイルス薬の開発、細胞・個体レベルの感染メカニズム、ウイルスの自然宿主や伝播経路、フィールドの疫学調査を研究内容として掲載しています。同じ部門でも分子から地球規模まで幅があるため、研究計画では扱う水準を明示します。
伊藤公人教授はバイオインフォマティクス部門に所属すると公式組織図に掲載されています。情報解析を軸に志望する場合は、解析手法を使いたいという動機だけでなく、どの感染症データから何を推定するのか、必要なデータ量と検証法は何かを示します。モデルの精度だけを目的にせず、感染症学上の問いとの対応を保つことが重要です。公開データか共同研究データかによって実行条件も変わるため、アクセス可能性を確認します。
東秀明教授は感染・免疫部門に所属すると公式ページで確認できます。同部門の公式ページは、細菌感染症の制圧を目指し、分子レベルの解析や感染症発生現場でのサーベイランスに取り組むと説明しています。分子解析と現場調査をどう結ぶかがテーマ適合を考える手がかりです。ただし、実際に指導可能な題目や年度の受入状況は公開文だけで判断せず、事前連絡で確認します。
| 教員 | 公式掲載の教育研究分野・研究内容 | 計画書で確認する接続 |
|---|---|---|
| 迫田義博氏 | 微生物学。病原微生物の起源、存続と進化、病原性の分子基盤、予防・制圧法 | 病原体・宿主・評価系の対応 |
| 髙田礼人氏 | ウイルス学。抗ウイルス薬、感染メカニズム、自然宿主・伝播経路、疫学調査 | 分子・個体・集団のどの水準か |
| 伊藤公人氏 | 生命情報学 | データ、推定対象、外部検証 |
| 東秀明氏 | 感染免疫学。細菌感染症、分子解析、発生現場のサーベイランス | 機序と現場データの接続 |
教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に必ず最新の教員・研究室一覧と学院の担当教室・部門一覧で確認してください。この記事の教員例は順位付けや出願推奨ではありません。候補を一人に固定する前に複数ページを読むことで、テーマに最も近い教育研究分野を見極めます。
教員名と研究分野を研究計画に書くときの範囲
研究計画では、予定指導教員の氏名を繰り返すより、協議を踏まえて研究設計がどう具体化したかを示します。「髙田氏がウイルス学だから志望する」だけでは適合の根拠が弱く、どの研究内容と自分の問いがつながるかが必要です。公式ページに書かれていない指導スタイル、人柄、未公開プロジェクトを推測して文章へ入れてはいけません。
教員の研究紹介に複数のテーマがある場合、そのすべてを自分の研究へ詰め込む必要はありません。自分の研究目的と直接重なる箇所を選び、引用や要約の範囲を明確にします。公式情報と自分の提案を文の上でも分けることが大切です。たとえば「公式ページは自然宿主と伝播経路を研究内容として掲げる。そこで本計画では対象ウイルスの宿主間伝播を検討する」という順なら、事実と提案を区別できます。
候補教員へ連絡した後も、教員一覧の更新を確認します。所属変更や受入状況は年度内でも変わり得ます。共同指導の可能性が話題になった場合も、相手教員や役割を応募者が独断で確定事項として書かず、確認できた範囲に限定します。研究計画は研究室の広告ではなく、実施可能な問いを示す文書です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
- 志望校が決まっていなくてもOK
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LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料
(費用は一切かかりません)
自分の研究テーマが国際感染症学院に合うか判定する手順
問いを一文にして研究対象と成果を分ける
最初に「対象における要因Xが結果Yに与える影響を、方法Zで明らかにする」のように、一文で暫定的な問いを書きます。病原体名や技術名だけでは問いになりません。対象集団、曝露または介入、比較、主要な結果を置くと、必要な材料と解析が見えます。テーマ名より検証可能な問いを先に作ることが、分野選びの精度を上げます。
次に、研究で直接得る成果と、長期的な社会的意義を分けます。直接成果は、関連の推定、機序の一部解明、診断性能の評価、候補抗原の同定などです。社会的意義は監視体制、診断、治療、予防、政策への将来的な利用です。この二つを混ぜると、数年間の博士研究だけで感染症問題全体を解決するような過大な主張になりやすいため注意します。
19分野を対象・方法・成果の三軸で照合する
- 対象を病原体、宿主、集団、環境、製剤、データのいずれかに整理します。
- 主要方法を実験、フィールド調査、疫学解析、情報解析、構造解析、製剤評価などに分けます。
- 直接成果を機序、関連、予測、診断、予防、対応のどこに置くか決めます。
- 三軸が重なる教育研究分野の公式ページを2〜3件読みます。
- 候補教員に、受入可能性と方法の実施条件を相談します。
たとえば「新興ウイルス」という対象だけなら微生物学、ウイルス学、危機分析学、生命情報学、ワクチン関連分野など複数候補があります。自然宿主と伝播経路をフィールド調査で推定するのか、立体構造に基づいて薬剤候補を探索するのか、ゲノムデータから流行を推定するのかで接続先が変わります。方法と成果まで決めて初めて分野を絞れるのです。
予定指導教員との面談で確認する質問
- この研究課題は教育研究分野の現在の研究に接続するか
- 利用できる試料、データ、設備、解析環境は何か
- 必要な倫理審査、安全管理、共同研究上の手続きは何か
- 博士課程内で現実的な研究目的の範囲はどこまでか
- 主要方法が成立しない場合の代替案はあるか
- 入学前に補うべき知識、技術、英語力は何か
質問は「何を研究すればよいですか」と丸投げせず、自分の暫定案と判断材料を示して行います。面談後は、変更された目的、使える材料、方法、制約、代替案を記録し、Form Dへ反映します。教員の助言と自分の判断を区別して記録すると、本人が書いた計画として説明しやすくなります。
テーマ適合表を作って感覚的な志望を検証する
候補分野ごとに、研究対象、主な問い、利用したい方法、期待成果、自分の既有スキル、不足スキル、公式ページの根拠、面談での確認事項を一行にまとめます。点数だけで機械的に決めるのではなく、不一致の理由を可視化するための表です。対象は近いが方法が異なる、方法は合うが感染症学上の問いが弱い、といったずれが見えます。
自分の経験との連続性も検討します。学部や修士で別の病原体を扱っていても、培養、分子解析、疫学、情報解析など転用できる能力があれば説明できます。反対に同じ病原体を扱った経験があっても、研究デザインが大きく異なる場合は追加学習が必要です。経験は病名より研究プロセスで示すと、入学後に何ができ、何を学ぶ必要があるかが明確になります。
最後に、学院でなければならない理由を確認します。設備や知名度だけでなく、19分野の構造、英語による教育、国際共同研究、海外インターンシップと自分の研究・キャリアがどう結びつくかを整理します。ただし、Form DのResearch Planでは志望理由を長く書かず、研究設計に必要な範囲で受入環境との整合を示します。
Form D約2,000語に合わせた研究計画書の構成
分量配分の目安
公式様式が指定する項目は、研究計画の題名、背景と目的、材料と方法、期待される結果と研究成果です。公式は項目別の語数を指定していないため、次の配分は執筆上の目安です。方法に十分な語数を残し、背景が総説のように膨らまないよう調整します。方法を最も厚くする配分が基本です。
| 項目 | 目安 | 書く内容 |
|---|---|---|
| 題名 | 簡潔に | 対象、主要な問い、必要なら方法 |
| 背景と目的 | 500〜650語 | 研究動向、未解決点、問い、目的 |
| 材料と方法 | 900〜1,050語 | 対象、比較、測定、解析、倫理、安全、代替案 |
| 期待結果と研究成果 | 350〜500語 | 想定結果、解釈、限界、学術的・実践的意義 |
背景と目的は漏斗型で書く
背景は、広い感染症課題から始め、対象病原体や宿主、既知の知見、未解決点へ段階的に絞ります。各段落に役割を持たせ、引用する文献がどの主張を支えるかを明確にします。「重要である」「研究が必要である」と繰り返す代わりに、何が未測定で、既存研究のどの制約が残るかを書きます。最後の背景文が研究目的へ直結する構造が理想です。
目的は一つの総括目的と、2〜3個の具体的目的に分けます。具体的目的ごとに後続の方法が対応するかを確認してください。仮説を置ける研究なら、方向性を含む検証可能な文にします。探索研究の場合は無理に仮説を装わず、何を記述または同定し、その結果から次の検証へどう進むかを示します。
材料と方法は再現性と実行可能性を示す
材料と方法では、研究対象、選択基準、比較群、標本数の考え方、採取時期、主要評価項目、測定法、統計解析または情報解析を順に書きます。既存の手法名を並べるのではなく、各手法がどの目的を検証するかをつなげます。目的・データ・解析を一対一で対応させると、読み手が実験の必要性を追えます。
感染実験を含む場合は、病原体、宿主モデル、感染条件、対照、評価時点、安全管理の検討が必要です。疫学研究なら研究デザイン、母集団、曝露とアウトカム、交絡、欠測への対応を書きます。生命情報学ならデータ源、前処理、モデル、学習と検証の分割、性能指標、外部検証を示します。ワクチン研究なら候補作製、免疫原性、安全性、感染防御のどの段階まで評価するかを区別します。
予定指導教員との協議内容は、「相談した」とだけ書くのでは不十分です。利用できる研究資源を前提に、当初案の何を修正したかが方法から読み取れるようにします。試料数が確定していない場合は架空の数を置かず、算定に使う主要評価項目や予備データを示します。未確定事項は決定手順と代替案で補うと、誠実さと計画性を両立できます。
期待結果は成功物語だけを書かない
期待される結果は、仮説を支持する場合、支持しない場合、解釈が分かれる場合を考えます。どの結果でも研究目的に対して何が分かるかを説明し、次の研究課題を示します。成果は論文、データセット、解析パイプライン、診断候補、ワクチン候補、サーベイランスへの示唆などに具体化します。結果の不確実性と成果の価値を両立させてください。
最後にOne Healthや国際感染症制圧との関係を書きます。ただし、直接成果から遠い効果を断定しません。「本研究で得る知見が、どの判断や次段階の研究に利用できるか」という経路を示します。Form DのShort EssayやCareer Planと同じ文章を繰り返さず、Research Planでは研究上の根拠と実施方法を中心にします。
目的別に方法を書くための問い
材料と方法を執筆する前に、各目的について七つの問いへ答えます。第一に研究単位は何か、第二にどのように選ぶか、第三に何と比較するか、第四に何を測るか、第五にいつ測るか、第六にどの解析で問いへ答えるか、第七に結果をどう解釈するかです。七つの問いが方法節の骨格になります。
実験研究では、独立した生物学的反復と技術的反復を区別します。対照群は陰性対照、陽性対照、未処置対照など目的に応じて選び、測定者の盲検化やランダム化が可能かを検討します。数値を記載する場合は、予備データや先行研究、検出したい効果から根拠を示し、確証のない標本数を作らないようにします。
観察研究では、横断、症例対照、コホートなどのデザインが問いに合うかを検討します。感染の有無をどの検査で定義するか、曝露情報をどう得るか、選択バイアスや情報バイアスが生じる場所はどこかを考えます。交絡因子は単に多変量解析へ投入するのではなく、因果関係の仮定に基づいて選びます。
情報解析では、再現可能な前処理、学習データと検証データの独立性、過学習への対策を示します。同じ流行や同じ施設から得たデータを無作為に分割すると、見かけ上の性能が高くなることがあります。時間、地域、宿主集団が異なるデータで外部検証できるかを検討し、利用できない場合は限界として明記します。
研究倫理・安全・データ管理を計画に組み込む
人由来試料、動物、野生生物、病原体、個人情報を扱う研究では、科学的に面白いだけでは実施できません。対象に応じた倫理審査、動物実験承認、病原体取扱いの安全管理、現地調査の許可、データ保護が必要です。具体的な審査名称を推測で書かず、予定指導教員と確認した手続きを計画に反映します。倫理と安全は方法の一部として扱うことが重要です。
試料やデータの保存期間、識別情報との分離、アクセス権、解析後の共有方針も検討します。国際共同研究では、試料やデータの国境を越えた移転に追加条件が生じることがあります。Form Dの限られた語数ですべてを詳述できなくても、主要なリスクを認識し、実施前に必要な承認を得る方針を示せます。
研究参加者や調査地域に結果をどう還元するかも、One Healthの実践を考える材料です。ただし、還元方法を一方的に決めず、共同研究者や現地関係者との合意を前提にします。研究成果の公開と個人・地域への不利益防止が衝突する可能性もあるため、データ管理と発信を別々に考えないようにします。
評価されにくい研究計画書の型と修正方法
研究科の射程外または教育研究分野が不明
感染症に関連していても、主な問いが学院の教育研究分野や利用可能な方法と接続しなければ、指導可能性を示せません。病名をタイトルに入れただけで、研究対象が医療制度、心理、経営など別領域に置かれている場合もあります。19分野のどこで実施するかを一文で説明できるか確認します。説明できなければ、問いか志望先の再検討が必要です。
修正するときは、学院の名称に文章を寄せるのではなく、公式の研究紹介から対象・方法・成果の共通点を探します。無理に接続を作ると面談で破綻します。候補教員が扱わない技術や試料を前提にしているなら、共同研究の可能性を勝手に想定せず、利用条件を確認します。
方法が目的に答えていない
「遺伝子解析を行う」「統計解析する」のような方法名だけでは、何を比較し、どの結果が仮説を支持するか分かりません。目的ごとに、材料、変数、比較、測定、解析、判断基準を並べ直します。結果の判定規則まで書くと方法が具体化します。探索的解析と検証的解析も区別してください。
高価な機器や先端技術を多く入れるほど良いわけではありません。複数のオミクス解析、動物実験、海外調査を一度に詰め込むと、期間、費用、人員、試料の面で実行不能になりやすいです。中心となる一つの証拠系列を決め、補助的手法は目的への寄与を説明できるものに絞ります。
先行研究の列挙でギャップが見えない
著者名と結果を順番に紹介するだけでは、自分の研究が必要な理由が伝わりません。先行研究を、合意されている知見、結果が一致しない点、方法上の制約、未研究の対象に整理します。そのうえで、自分の研究がどのギャップをどの設計で埋めるかを一文にします。先行研究は研究目的を導くために使うのが基本です。
引用数を増やすこと自体を目標にせず、主要主張に原著論文または信頼できるレビューを対応させます。古典的知見と最新動向を区別し、対象地域や宿主が異なる研究をそのまま一般化しないようにします。研究計画の参考文献形式は、様式と教員の指示を確認してください。
期待成果が大き過ぎる、または何も書かれていない
一つの博士研究で世界の感染症を制圧するような表現は、方法との距離が大き過ぎます。逆に「有用な知見が得られる」とだけ書くと、何が新しいか分かりません。直接成果、中間的な利用、長期的な波及の三段階に分けます。方法から直接導ける成果を最初に置くことで、主張の範囲を適切に保てます。
対象範囲が広過ぎて比較可能性が失われている
人、家畜、野生動物、環境をすべて対象に含めるとOne Healthらしく見えますが、対象ごとに採取法、検査精度、交絡、倫理条件が変わります。研究の中心となる宿主またはデータを定め、他の領域との接点は副目的や将来展望として扱います。広さより、同じ問いに答えられる比較設計を優先します。
複数地域を比較する場合も、地域数を増やす前に測定の同等性を確認します。検査法、採取時期、医療アクセス、監視強度が異なれば、感染率の差が真の差か観測方法の差か判断できません。比較可能性を作る条件を先に定義し、標準化できない要因は解析または解釈で扱います。
予定指導教員との協議が形式的にしか見えない
Form Dは十分な協議の内容を書くよう求めていますが、教員名や面談日を書くだけでは研究設計への反映が見えません。協議により研究対象を絞った、利用可能な試料に合わせて比較群を変えた、主要解析を修正した、代替方法を設定した、という具体的な変化を整理します。
一方、教員の発言を逐語的に引用したり、研究室内部の未公開情報を書いたりする必要はありません。応募者本人が、助言をどう理解して計画へ統合したかを示します。最終的な文章の責任は応募者本人にあるため、説明できない方法や主張を残さないようにしてください。
出願までの逆算スケジュール
6か月前から研究計画を更新する
出願日から逆算し、テーマ確定、文献レビュー、教育研究分野の比較、指導教員への連絡、面談、初稿、方法の再検討、英文推敲の順に進めます。出願前の教員了承が求められるため、締切直前の連絡では十分な協議ができません。最初の完成稿より複数回の更新を重視してください。
| 時期の目安 | 作業 | 成果物 |
|---|---|---|
| 6か月以上前 | 問いの仮置き、19分野の比較、基礎文献の収集 | 1ページの構想メモ |
| 5か月前 | 候補教員と研究室の公式情報を確認 | 適合表、連絡文案 |
| 4か月前 | 事前連絡、面談、実施条件の確認 | 面談記録、修正版の目的 |
| 3か月前 | 材料・方法、解析、代替案を設計 | 方法表、研究工程 |
| 2か月前 | Form D初稿、文献と論理の点検 | 約2,000語の初稿 |
| 1か月前 | 指摘反映、英文校正、様式確認 | 提出稿、口述説明資料 |
| 直前 | 最新募集要項、ファイル、語数を確認 | 提出一式 |
一般入試・社会人入試で研究計画書を提出しない場合も、同じ工程を短い構想書に応用できます。口述試験では、研究背景を長く説明するより、問い、方法、志望分野との接続を数分で説明できることが重要です。提出しない構想書も面接準備の基準になります。
各段階のセルフチェック
- 題名と目的が同じ研究対象を示しているか
- 各目的に対応する材料と方法があるか
- 対象分野の国内外の動向を根拠付きで整理したか
- 予定指導教員との協議内容が方法に反映されているか
- 倫理、安全、データアクセス、試料入手を検討したか
- 否定的結果と代替案を考えたか
- 期待成果が方法から導ける範囲に収まっているか
- 最新の所定様式と語数を再確認したか
推敲では、最初に内容、次に構造、最後に英語表現を直します。内容が固まる前に英文だけを磨くと、方法変更のたびに書き直しが発生します。理系大学院の研究計画書例文と実験計画の解説も参照し、汎用的な方法記述の点検に使ってください。専門用語の統一は最後に一覧で確認すると漏れを防げます。
口述試験用に長文を短く再構成する
研究計画書を作った後は、三分版、一分版、一文版へ圧縮します。三分版は背景、ギャップ、目的、主要方法、期待成果、志望分野との接続を一つずつ述べます。一分版は問い、方法、意義に絞ります。一文版は、誰に何を尋ねる研究かを明確にします。長文を暗記せず論理の骨格を話す練習が有効です。
想定質問には、なぜこの病原体か、既存研究との違いは何か、材料は入手できるか、その方法で因果を言えるか、結果が出なかったらどうするか、なぜこの教育研究分野か、という問いがあります。答えは研究計画と矛盾させず、確定事項と検討中の事項を分けます。分からない点を推測で埋めるより、どのデータで判断するかを説明します。
一般入試・社会人入試では提出用Research Planがないため、この口頭版が特に重要です。過去の研究内容から入学後の構想へ移る接続文を準備し、過去と将来が別々の話にならないようにします。研究対象が変わる場合も、問いの立て方、技術、解析、現場経験など継承できる能力を示せます。
初稿から提出稿までの三段階レビュー
初稿のレビューでは、各段落の文法より研究の論理を見ます。背景から一文ずつ主張を抜き出し、既知の事実、未解決点、自分の提案のどれかに分類してください。未解決点が示される前に目的が現れていたり、目的にない実験が方法へ追加されていたりすれば、構成を直します。初稿は段落間の因果関係を最優先で点検します。
第二稿では、目的と方法の対応表を作ります。行に具体的目的、列に材料、比較、測定、解析、期待結果、代替案を置き、空欄を探します。目的が三つなのに主要評価項目が一つしかない場合や、解析結果がどの目的にも使われない場合は設計を整理します。この段階で予定指導教員から受けた指摘を反映し、変更理由を自分で説明できるか確認します。
提出稿では、語数、見出し、ファイル形式、氏名表記、用語、略語、参考文献を確認します。略語は初出で正式名称を示し、同じ概念に複数の英語表現を使わないよう統一します。病原体の分類名や表記は更新されることがあるため、対象分野の最新文献に合わせます。文法校正ツールを使う場合も、専門的意味が変わっていないか本人が確認します。
仮想の研究案で論理のつなぎ方を確認する
たとえば、ある動物由来ウイルスの地域間伝播を扱う仮想案を考えます。弱い計画は「感染が重要なので検体を集め、遺伝子解析を行う」と書きます。これでは、何が未解決で、どの比較が伝播を示すか分かりません。改善案では、既存監視で判明している分布、標本抽出の偏り、未解明の宿主間経路を整理し、地域・宿主・時点を定めた比較から特定の伝播仮説を検証します。
材料と方法では、対象集団の選定基準、採取時期、検出法、配列品質管理、系統解析または疫学情報との統合、感度分析を目的に対応させます。期待結果では、地域間で系統が分かれる場合と混在する場合の解釈を示します。同じ技術でも比較設計が研究価値を左右します。この例は実際の出願テーマや特定研究室の提案ではなく、論理構造を確認するためのものです。
感染免疫の仮想案なら、特定分子の発現変化を測るだけで終えず、その変化が宿主防御または病態に関係するという仮説を置きます。対照、時間経過、阻害または補完的な検証を組み、観察された相関と機能的な証拠を区別します。サーベイランスへ接続する場合は、実験系で得た指標が現場試料でも測定可能かという別の目的に分けます。
ワクチンの仮想案では、「新規ワクチンを開発する」という大目的を、候補抗原の選定、免疫応答の評価、防御との関連の検討などへ分解します。候補が機能しなかった場合も、抗原選定基準や免疫応答に関する知見が残る設計を考えます。臨床応用までを短期間に約束せず、博士研究が開発経路のどの判断を支えるかを明示します。
出願情報と研究情報の更新頻度を分ける
募集要項、所定様式、入試区分、教員配置は年度ごとに確認します。一方、先行研究は出願準備中にも更新されます。計画の骨格を固めた後も、提出直前に主要なレビューと原著論文を再検索し、自分が新規性としている点がすでに報告されていないかを確認してください。制度と学術情報を別々に最新版へ更新します。
公式サイトのページが残っていても、その情報が応募年度に適用されるとは限りません。Form Dは2027年度用ファイルを使用し、一般入試・社会人入試との違いを混同しないようにします。研究室ページの研究紹介はテーマ適合の入口ですが、現在の受入可能性を保証するものではありません。最終判断は最新の募集要項と指導教員への事前確認に基づきます。
提出直前に行う整合性監査
最後に、題名、総括目的、具体的目的、主要評価項目、期待成果から名詞句だけを抜き出して横に並べます。対象病原体、宿主、地域、データの呼び方が途中で変わっていないか、目的では機序を問うのに成果では予測精度を主張していないかを確認します。計画全体で同じ問いに答えているかを、文章から離れて点検する作業です。
次に、すべての断定へ根拠を対応させます。背景の疫学的事実には公式統計や査読文献、研究ギャップにはレビューと主要原著、方法選択には妥当性を示す文献が必要です。研究室の設備や試料を利用できるという記述は、予定指導教員との確認が取れた範囲に限ります。出典が見つからない魅力的な数字は削除し、推測と事実を混ぜないようにします。
さらに、専門外の読み手にも研究の流れが分かるかを確認します。感染症学の高度な専門性は必要ですが、略語や技術名だけで論理を省略すると、異なる分野の教員には目的が伝わりません。各段落の冒頭に要点を置き、技術の説明は研究上の役割に結びつけます。最後に声に出して読み、長過ぎる文と主語が不明な文を分割してください。
提出用ファイルを完成させたら、第三者に「この研究で最初に得るデータは何か」「そのデータが目的へどう答えるか」を尋ねてもらいます。回答が本文の別々の場所に散らばるなら、目的と方法の冒頭を直します。専門知識の校閲は予定指導教員との協議で行い、文章構造の点検は研究分野を詳しく知らない読み手にも依頼すると、異なる種類の弱点を見つけられます。提出日時と版番号も記録し、最終稿の取り違えを防いでください。
よくある質問(FAQ)
一般入試にも研究計画書は必要ですか?
2027年度4月入学の一般入試・社会人入試では、研究計画書は出願書類一覧に含まれていません。ただし、口述試験ではこれまでの研究内容と志望教育研究分野に関する内容等が問われ、出願前に指導教員の了承も必要です。提出不要でも研究構想は準備し、目的・方法・成果を説明できるようにしてください。
外国人留学生入試の研究計画は何語で書きますか?
2027年度のForm Dは英語の様式で、Research Planは約2,000語と指定されています。背景と目的、材料と方法、期待される結果と研究成果を記入します。約2,000字と取り違えず、使用する年度の最新様式を確認してください。
約2,000語はどのように配分すればよいですか?
公式には項目別配分がありません。目安として背景・目的500〜650語、材料・方法900〜1,050語、期待結果・成果350〜500語とすると、方法の具体性を確保しやすくなります。語数は内容に応じて調整し、総説のような長い背景は避けます。
出願前に指導教員へ連絡する必要がありますか?
公式募集要項は、志望教育研究分野の指導教員へ受験する旨を直接連絡し、了承を得るよう求めています。研究テーマの適合と受入条件を確認する重要な手続きです。連絡時期や面談方法は教員の案内に従ってください。
研究テーマに合う教員はどう選びますか?
病原体名だけで選ばず、研究対象、主要方法、期待成果の三軸で19分野を比較します。公式教員一覧と研究室ページを読み、候補を2〜3分野に絞ってから事前相談します。受入状況は本人への確認が必要です。
One Healthという言葉は研究計画に必要ですか?
言葉を入れること自体が目的ではありません。人、動物、生態系のどの接点を扱い、成果が監視、診断、予防、治療、危機対応へどうつながるかを説明できる場合に使います。直接検証する範囲と長期的意義を分けてください。
研究方法がまだ確定していなくても書けますか?
未確定部分があっても、何を基準に決めるか、必要な予備データ、代替方法を示せます。ただしForm Dは予定指導教員との十分な協議を反映する仕様です。架空の条件で埋めず決定手順を書く方が適切です。
研究計画書の一般的な型も確認した方がよいですか?
はい。大学固有のForm Dを優先したうえで、先行研究、問い、方法、期待成果の論理点検には研究計画書の例文・テンプレート集が役立ちます。ただし、汎用テンプレートをそのまま貼らず、国際感染症学院の19分野と予定指導教員との協議内容へ合わせてください。
まとめ|国際感染症学院の研究環境から計画を逆算する
北海道大学大学院国際感染症学院の研究計画書は、全受験者に共通する書類ではありません。2027年度の一般入試・社会人入試には提出がなく、外国人留学生入試ではForm Dに約2,000語のResearch Planがあります。まず自分の入試区分を確認し、存在しない様式を前提に準備しないことが出発点です。
- 一般・社会人入試は研究計画書を提出しないが、口述用の研究構想を作る
- 外国人留学生入試は背景・目的、材料・方法、期待結果・成果を書く
- 感染症学専攻1専攻の中にある19教育研究分野を比較する
- 対象・方法・成果の三軸でテーマ適合を判定する
- 予定指導教員との十分な協議を方法へ反映する
- 英語開講と海外インターンシップを踏まえ国際的な研究動向を押さえる
- 最新の募集要項、所定様式、教員配置を出願前に再確認する
研究計画の質を決めるのは、専門用語の多さではなく、未解決点、検証可能な問い、利用できる材料、解析、期待成果が一続きになっているかです。学院固有の研究環境との整合を最終確認してください。大学院入試対策を体系的に進めたい場合は、北海道大学大学院を含む大学院入試対策コースも選択肢になります。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
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