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北海道大学大学院 国際感染症学院の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

北海道大学大学院国際感染症学院の外部院試とは、他大学の獣医学部・医学部・歯学部・薬学部などで6年制の課程を卒業(見込み)した人が、国際感染症学院感染症学専攻の博士課程(4年制)に進学するために受ける入学試験のことです。国際感染症学院には修士課程が置かれておらず、6年制課程を修了した人が直接4年制の博士課程に進むという、獣医学院と共通の制度設計になっています。本記事では、国際感染症学院が公開している令和9年度4月入学および令和8年度10月入学の学生募集要項(博士課程)、ならびに公表されている志願者数・合格者数の記録をもとに、募集人員・出願資格・語学スコアの基準・試験科目・研究計画書の扱い・日程・過去の合格実績まで、確認できた事実だけを整理して解説します。
国際感染症学院の博士課程入試を理解するうえでまず押さえたいのは、専門科目の筆記試験が「志望する教育研究分野の専門科目」という1科目に絞られていること、そして英語は独自試験ではなくTOEFL iBTやTOEIC、IELTSといった外部試験のスコア提出制であることです。令和9年度4月入学の募集要項では自学部外(日本人)特別選抜の区分が姿を消し、試験区分は一般入試・社会人入試・外国人留学生入試の3つに整理されています。数値や日程、19分野それぞれの専門科目の出題範囲は年度によって変わるため、確認できなかった項目は「最新の募集要項でご確認ください」と補足しながら読み進めてください。
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国際感染症学院・感染症学専攻の概要と外部院試
北海道大学大学院国際感染症学院は、平成29(2017)年4月に旧・獣医学研究科が改組されて誕生した学院です。この改組で、獣医学研究科は「獣医学院」と「国際感染症学院」の2つの学院に分かれました。国際感染症学院は人獣共通感染症を中心とした感染症学の教育・研究を担う体制であり、動物医科学・獣医療全般を扱う獣医学院とは教育目的が明確に区別されています。外部院試を検討する際は、まず自分の研究テーマが感染症の予防・制御・対策に近いかどうかを見極める必要があります。
学院の教育目的とアドミッションポリシー
募集要項に記載された学院の教育目的は、「エボラ出血熱のアウトブレーク等,新興・再興感染症による社会,経済への脅威は益々増大し,感染症の研究とその対策にあたる専門家養成の要望が国内外において一層高まっている」という認識を出発点としています。感染症学に関する広い視野,柔軟な発想力及び総合的な判断力を有し、日本のみならず世界の感染症学の発展と感染症の制圧に寄与できる実践的な能力と指導力を備えた人材の育成を目指すと明記されています。
アドミッションポリシーでは、志願者に期待する資質・能力として、地球規模の感染症研究・克服へ貢献する強い意志、「One Health(ヒトと動物両者の健康)」概念の重要性に関する深い理解、研究室に留まらず感染症現場で活躍する実践力・行動力、そして国際的なチームワーク下で協働する意思と能力の4点が示されています。口述試験ではこの4点との整合性が問われると考えられるため、志望理由や研究計画を語る際は、単なる興味関心にとどめず、これらの資質にどう結びつくかまで言語化しておくと準備の軸がぶれません。
感染症学専攻19分野の2つの母体組織
国際感染症学院には感染症学専攻の1専攻のみが置かれており、その中に微生物学・感染症学・寄生虫学・公衆衛生学・獣医衛生学・ウイルス学・感染病態学・細菌学・原虫病学・生命情報学・感染免疫学・危機分析学・生物製剤学・微生物生態学・病原体構造学・病原微生物学・基礎ワクチン学・応用ワクチン学・臨床ワクチン学という19の教育研究分野が設けられています。19分野は大きく2つの組織を母体としており、微生物学・感染症学・寄生虫学は獣医学研究院の病原制御学分野に、公衆衛生学・獣医衛生学は同じく獣医学研究院の衛生学分野に置かれています。残る14分野は、令和3(2021)年4月に改組された人獣共通感染症国際共同研究所(CZC)の各部門が担っています。
| 教育研究分野 | 指導教員 |
|---|---|
| 微生物学 | 迫田 義博 |
| 感染症学 | 今内 覚 |
| 寄生虫学 | 野中 成晃 |
| 公衆衛生学 | 苅和 宏明 |
| 獣医衛生学 | 堀内 基広 |
| ウイルス学 | 高田 礼人 |
| 感染病態学 | 大場 靖子 |
| 細菌学 | 中島 千絵 |
| 原虫病学 | 山岸 潤也 |
| 生命情報学 | 伊藤 公人 |
| 感染免疫学 | 東 秀明 |
| 危機分析学 | 松野 啓太 |
| 生物製剤学 | 新開 大史 |
| 微生物生態学 | 梶原 将大 |
| 病原体構造学 | 福原 秀雄 |
| 病原微生物学 | 吉松 組子 |
| 基礎ワクチン学 | 澤 洋文 |
| 応用ワクチン学 | 鈴木 定彦 |
| 臨床ワクチン学 | 松尾 和浩 |
教育と研究指導には、獣医学・医学・薬学・理学・情報科学などを基盤とするCZCの研究者、獣医学研究院の感染症系教室教員、ならびに医学研究院の教員があたるとされています。世界30カ国以上の共同研究ネットワークを活用して感染症克服の専門家を育成することが、学際的・国際的な教育・研究環境の特色として掲げられています。志望分野を決める段階で、教育研究分野の詳細ページや各研究室の公開情報から、指導教員がどの母体組織に所属し、どのような国際共同研究に関わっているかを確認しておくと、志望理由の説得力が高まります。
学院の紹介文には、信頼できるカウンターパートを有するグローバルネットワークを活用した国際共同・調査研究のほか、WHO・JICAなどの国際行政・協力機関との連携、企業との連携による開発研究など、One Healthに関連する経験を大学院生に積ませることを通じて専門家を育成する方針が示されています。危機分析学という分野名が示すとおり、感染症の発生時にどう対応するかという危機管理の視点も、教育研究分野の一つとして明確に位置づけられている点は、他大学の感染症関連の大学院にはあまり見られない特色です。また、募集要項の「その他」の項目には、国際感染症学院で開講する授業(講義・演習等)はすべて英語で開講すると明記されており、出願前の段階から英語での専門的なやり取りに慣れておく準備も欠かせません。
獣医学院との違いとOne Healthフロンティア卓越大学院
同じ募集要項の中に、国際感染症学院と並んで獣医学院の内容も掲載されています。獣医学院は獣医学専攻の1専攻で、動物生命科学・臨床獣医学・環境応用獣医科学の3領域を柱とする動物医科学・獣医療の教育に焦点を置いており、募集人員やアドミッションポリシー、専門科目の内容は国際感染症学院とは別立てです。出願資格・出願期間・試験日程などの共通事項は同じ要項で運用されていますが、志望テーマが臨床獣医療や動物生命科学に近いなら獣医学院、感染症の予防・制圧や公衆衛生に近いなら国際感染症学院というように、研究テーマを軸に志望先を判断することが大切です。
| 比較項目 | 国際感染症学院・感染症学専攻 | 獣医学院・獣医学専攻 |
|---|---|---|
| 令和9年度4月入学の募集人員 | 12名 | 16名 |
| 教育研究分野の数 | 19分野 | 14分野 |
| 社会人入試の小論文テーマ | 感染症学に関する課題 | 獣医学に関する課題 |
北海道大学は平成30年度に文部科学省の卓越大学院プログラム(WISE Program)「One Healthフロンティア卓越大学院」に採択されています。このプログラムは、獣医学院・国際感染症学院が中心となって推進する取り組みで、感染症・化学物質・動物科学に関する教育研究リソースを活用し、動物・人・生態系の健康を俯瞰的に捉えてOne Healthに関わる課題を解決できる専門家の育成を目指すものです。国際感染症学院の学生にとっては、感染症学専攻19分野のうちCZCが担う14分野が関わる国際共同研究や、危機分析学のような学際的な教育研究分野と結びつけやすいプログラムとして位置づけられています。参加すると教育支援経費や国際学会発表のための旅費などの支援を受けられるとされていますが、募集要項とは別立ての制度であるため、参加を希望する場合はプログラム公式サイトで応募要件を確認してください。
募集人員・出願資格・語学スコアの基準
国際感染症学院の外部院試で最初に確認すべきは、志望年度の募集人員と、自分がどの出願資格区分に該当するかです。加えて、令和9年度4月入学分の募集要項では試験区分の構成が前年度から変わっているため、思い込みで準備を進めると出願直前に区分違いに気づくという事態になりかねません。
令和9年度4月入学の募集人員と試験区分の変化
確認できた範囲では、令和9年度4月入学の募集要項において、国際感染症学院感染症学専攻の募集人員は12名で、このうち社会人入試と外国人留学生入試の人員は一般入試12名の内数として若干名が設定されています。この年度の募集人員表には自学部外(日本人)特別選抜の列がなく、試験区分は一般入試・社会人入試・外国人留学生入試の3区分に整理されています。過去の令和8年度4月入学分の募集要項には自学部外(日本人)特別選抜という区分があり、卓越大学院プログラム「One Healthフロンティア卓越大学院」への参加を前提とした書類選考中心の選抜が実施されていましたが、この区分が令和9年度4月入学分で継続されるかどうかは、確認できた要項からは判断できません。自学部外(日本人)特別選抜での受験を希望する場合は、募集要項が公開され次第、区分の有無を必ず確認してください。
| 入学時期 | 感染症学専攻の募集人員 | 試験区分 |
|---|---|---|
| 令和9年度4月入学 | 12名(社会人・外国人留学生は内数で若干名) | 一般入試・社会人入試・外国人留学生入試 |
| 令和8年度10月入学 | 若干名 | 一般入試・社会人入試 |
令和9年度4月入学分と令和8年度10月入学分は、確認できた範囲ではいずれも令和8年8月18日・19日という同一の試験日程で実施されると案内されています。つまり、10月に入学したい場合と翌年4月に入学したい場合とで、出願する募集要項こそ異なりますが、学力試験そのものは同じ日に行われる可能性が高いということです。募集人員や区分は年度で見直される可能性があるため、正式な人数と区分は必ず出願年度の学生募集要項で確認してください。
出願資格8区分と社会人入試の追加要件
一般入試の出願資格は、募集要項上で(1)から(8)までの8区分に整理されています。中心となるのは、日本の大学で修業年限6年の獣医学・医学・歯学・薬学のいずれかを履修する課程を卒業(見込み)した人という区分です。これに加えて、外国で学校教育における18年の課程を修了した人、外国の通信教育で同等の課程を修了した人、文部科学大臣が指定する外国の教育施設の課程を修了した人、外国の大学等で修業年限5年以上の獣医学・医学・歯学・薬学課程を修了して学士相当の学位を得た人などが定められています。
さらに、文部科学大臣が指定した者(旧大学令に基づく医学部・歯学部卒業者、防衛医科大学校卒業者、修士課程・専門職学位課程修了者などで本学院が同等以上の学力を認めた者)、いわゆる「飛び級」に相当する区分(令和9年3月31日までに6年制課程に4年以上在学し、優れた成績で所定単位を修得した者など)、そして個別の出願資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められ、かつ令和9年3月31日までに24歳に達する者という区分も設けられています。出願資格(5)(6)(7)(8)に該当する場合は事前の出願資格審査が必須で、本出願より早い時期に書類を提出する必要があります。
| 出願資格の類型 | 事前の出願資格審査 | 準備の要点 |
|---|---|---|
| (1)〜(4) 6年制課程・外国18年課程等の卒業(見込み)者 | 不要 | 卒業(見込)証明書・成績証明書の準備が中心 |
| (5) 外国の5年以上課程で学士相当の学位取得(見込み)者 | 必要 | 学位相当性を示す証明書類の早期確認 |
| (6) 文部科学大臣の指定した者(修士課程修了者等) | 必要 | 本学院への個別認定手続きが必要 |
| (7) 6年制課程に4年以上在学の飛び級区分等 | 必要 | 優れた成績での単位修得を証明する書類 |
| (8) 個別審査による同等学力認定(24歳到達要件あり) | 必要 | 研究業績一覧・推薦書等の準備に時間がかかる |
社会人入試は、上記の出願資格のいずれかに該当し、かつ2年以上原則として官公庁・会社・団体等に在籍しており、在職のまま修学を希望する人が対象です。社会人入試では研究等活動調書と所属長作成の受験許可書が追加で必要になるため、在職先の理解を得る手続きも出願準備の一部として早めに進めておく必要があります。研究等活動調書には、在職中の学会発表・論文発表等の活動や、勤務先での業務内容等の研究業績を記載する形式です。
出願書類の共通ルールと注意点
出願書類には、一般入試・社会人入試ともに共通して求められるものと、区分ごとに異なるものがあります。入学願書・履歴書・語学スコア・受験票・返信用封筒・検定料受付証明書台紙は両区分に共通し、成績証明書・卒業(見込)証明書・修了(見込)証明書は該当者のみが提出する扱いです。本学獣医学部の卒業生や在学中の人は成績証明書・卒業証明書の提出が不要とされている一方、他大学出身者は出身大学に発行を依頼する必要があるため、余裕を持って手配してください。
| 提出書類 | 一般入試 | 社会人入試 |
|---|---|---|
| 入学願書・履歴書 | 全員提出 | 全員提出 |
| 成績証明書・卒業(見込)証明書 | 該当者のみ | 該当者のみ |
| 語学スコア(TOEFL等) | 全員提出 | 全員提出 |
| 研究等活動調書 | 不要 | 全員提出 |
| 受験許可書(所属長作成) | 不要 | 全員提出 |
| 出願資格審査提出書類 | 出願資格(5)(6)(7)(8)該当者のみ | 出願資格(5)(6)(7)(8)該当者のみ |
出願書類の提出先・問い合わせ先は北海道大学獣医学系事務部教務担当(〒060-0818 札幌市北区北18条西9丁目、電話011-706-5175)です。出願資格や提出書類に不明な点がある場合は早めに照会することが募集要項でも呼びかけられており、疑問点を出願直前まで持ち越さないことが、書類不備による受理漏れを防ぐ最も確実な方法です。
語学スコアの基準とIELTS引き上げ予告
国際感染症学院では、独自の英語試験は実施せず、外部試験のスコア提出を出願の必須条件としています。確認できた基準は、TOEFL iBT55点(新スコアスケール換算ではBand3に相当)、あるいはこれと同等と認められるスコア(TOEIC540点、IELTS3.3点等)で、いずれもTest Dateスコアのみが有効とされ、MyBest™スコアは使用できません。有効期間は入試日の過去2年以内(2024年8月19日以降)に限定されており、令和9年度4月入学・令和8年度10月入学のいずれの区分でも共通です。授業がすべて英語で行われるという学院の特色を踏まえると、出願の必須基準を満たすだけでなく、入学後の学修に対応できる水準まで英語力を高めておく準備が現実的です。
英語による高等教育を5年以上受けている人は、所定の指導言語証明書を提出することで英語試験のスコア提出が免除されます。ただし、5年以上「外国語として」英語を学んだ場合はこの免除要件を満たさないと明記されており、単に英語の授業を長く受けてきたというだけでは免除対象にならない点に注意してください。募集要項には変更予告も記載されており、令和10年度入学者選抜からIELTSの基準点が3.3点から4.0点へ引き上げられることが受験生への周知として明記されています。令和8年8月に実施される試験(令和9年度4月入学・令和8年度10月入学)ではまだ現行基準の3.3点が適用されますが、それ以降の選抜を検討している場合は、引き上げ後の基準を前提にIELTSの学習計画を立てておくと安心です。
試験科目|専門科目・語学スコア・小論文・口述試験
国際感染症学院の学力試験は、一般入試と社会人入試で科目構成が異なります。いずれの区分でも、英語は前述の外部試験スコア提出制であり、当日の筆記試験に英語科目は含まれません。当日の筆記試験は専門科目または小論文のいずれか1科目のみという設計になっている点が、多くの文系大学院とは異なる特徴です。
一般入試の専門科目と19の教育研究分野
一般入試の学力試験は、筆記試験(専門科目)と口述試験の2つで構成されます。筆記試験の専門科目は「志望する教育研究分野の専門科目」とされており、前章で示した微生物学から臨床ワクチン学までの19分野それぞれに対応した専門科目が用意されています。試験時間は令和8年8月18日13時から15時までの2時間です。口述試験は翌8月19日9時から実施され、これまでの研究内容と志望する教育研究分野に関する内容等について試問されます。
19分野という選択肢の多さは、志望テーマを深掘りしやすい反面、分野選びを誤ると専門科目の対策範囲がずれてしまうリスクも意味します。微生物学・感染症学・寄生虫学・公衆衛生学・獣医衛生学は獣医学領域の基礎に近い出題が想定され、ウイルス学・感染病態学・細菌学・原虫病学・感染免疫学・病原体構造学・病原微生物学はCZCの各部門が担う病原体そのものの研究に近い出題が、生命情報学・危機分析学・生物製剤学・微生物生態学・基礎/応用/臨床ワクチン学はより応用的・学際的な出題が想定されます。志望分野を決めたら、教育研究分野の詳細ページで指導教員の研究テーマを確認し、専門科目の対策範囲を具体的にイメージしておくことが出発点です。
社会人入試の小論文「感染症学に関する課題」
社会人入試の筆記試験は、専門科目ではなく「感染症学に関する課題について論述」する小論文形式です。出題テーマの詳細は公表されていませんが、感染症学専攻全体をカバーする広いテーマ設定である以上、自分の志望分野に限定せず、新興・再興感染症、One Health、公衆衛生、ワクチン開発といった感染症学をめぐる社会的な論点にも目を配っておくことが安全な対策になります。口述試験の内容は一般入試と同様、これまでの研究内容と志望する教育研究分野に関する内容等です。
社会人入試では、学力試験の結果に加えて、成績証明書・語学スコア・研究等活動調書の結果を総合して判定されると案内されています。研究等活動調書には在職中の学会発表や論文発表、業務内容が研究業績として問われるため、職務経験の中でどのような研究的な取り組みをしてきたかを、口述試験でも一貫して説明できるよう整理しておく必要があります。臨床検査技師や保健所職員、製薬企業の研究職など、感染症関連の実務経験を持つ社会人受験者は、業務内容と志望する教育研究分野の接続を具体的に語れるようにしておくと説得力が増します。
外国人留学生入試の扱い
令和9年度4月入学分・令和8年度10月入学分ともに外国人留学生入試の区分が設けられており(10月入学分は区分自体が設けられていません)、経済支援(国費優先配置やWISEプログラム教育支援経費等)を得て、または私費により修学を希望する外国人(主に海外在住者)が対象とされています。試験内容は書類選考と学力試験(口述試験)で、試験場所は北海道大学海外オフィスや志願者の自宅・所属大学・勤務地等とされ、一般入試や社会人入試とは実施方法が異なります。出願期間・試験日時は「未定」とされ、別途6月頃にホームページで公開される募集要項で詳細が示される運用です。志望する場合は、公開時期に合わせて公式サイトをこまめに確認してください。
受験票・返信用封筒など当日までに準備するもの
一般入試・社会人入試のいずれも、受験票は写真を貼付する所定用紙で用意する必要があります。返信用封筒は長形3号に宛先を明記し、410円分の切手(速達料を含む)を貼付することが指定されており、受験に関する連絡はこの封筒を使って行われます。切手の額面や封筒のサイズを取り違えると受験票の送付に支障が出かねないため、出願書類を揃える段階で忘れずに準備してください。なお、中華人民共和国(香港・マカオを除く)の大学を卒業、または卒業見込みの人は、卒業証明書等に代えて、専用の学歴証書電子登録票やオンライン在籍認証レポートの提出が求められる点も確認しておきましょう。
研究計画書・研究室訪問の位置づけ
大学院入試というと研究計画書の提出を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、国際感染症学院の博士課程入試ではその点にやや独自のルールがあります。ここを正しく理解しておかないと、準備すべき書類を取り違えたり、逆に必要な事前準備を見落としたりする可能性があります。
一般入試・社会人入試に研究計画書の指定様式はない
令和9年度4月入学分の出願書類の一覧を確認すると、一般入試では入学願書・履歴書・成績証明書・卒業(見込)証明書・外部試験スコア・受験票・返信用封筒・検定料受付証明書台紙が基本となり、社会人入試ではこれに研究等活動調書と受験許可書が加わりますが、「研究計画書」という名称の指定様式はいずれの区分にも含まれていません。数千字規模の研究計画書を出願書類として提出する文系大学院とは異なる点は、国際感染症学院を外部から受験する際に見落としやすいポイントです。
ただし、研究計画書という書類がないからといって、研究テーマを準備しなくてよいわけではありません。学力試験には口述試験が必ず含まれており、これまでの研究内容と志望する教育研究分野に関する内容等が試問されます。口述試験は事実上、研究計画書の内容を口頭で説明する場に相当すると捉え、書面がない分、感染症学専攻19分野のどの領域で何を明らかにしたいのかという研究構想を、アドミッションポリシーに示された4つの資質と結びつけながら、より明確に言語化しておく必要があります。
過去の自学部外(日本人)特別選抜における研究計画と小論文
確認できた令和8年度4月入学分の募集要項では、自学部外(日本人)特別選抜に応募する場合、研究題目・目的・方法・期待される成果などを2,000字程度でまとめる「研究計画」の提出が求められていました。研究計画は希望する教育研究分野の予定指導教員との事前かつ綿密な打ち合わせを通じて作成することと明記されており、書類選考の段階で研究等活動調書・指導予定教員評価書とあわせて審査される仕組みでした。この区分は令和9年度4月入学分の募集要項では確認できず、実施の有無は本記事執筆時点では判断できません。自学部外(日本人)特別選抜での出願を検討している場合は、最新の募集要項で区分の有無と出願書類を必ず確認してください。
同じ自学部外(日本人)特別選抜では、小論文として「”One World One Health”(もしくはZoobiquity)」という概念についての考えを述べたうえで、志望する専門分野への関心とその知識・技術がOne Healthにどう貢献できるかを2,000字程度で論じ、博士課程修了後のキャリアプランを1,000字程度で記述する課題が出題されていました。One Healthという学院共通のキーワードを軸にした出題である点は、この区分が姿を消した現在の一般入試・社会人入試の口述試験でも、志望理由を語る際の土台として参考になる視点です。
出願前の指導教員への直接連絡が必須
募集要項の「4.出願手続き」の冒頭には、「出願前に『志望教育研究分野』の指導教員に対して、受験する旨を直接連絡し、了承を得てください」と明記されています。研究室訪問という言葉こそ使われていませんが、志望する教育研究分野の指導教員に事前連絡を行い、了承を得ることが出願手続き上の条件として位置づけられている点は重要です。連絡を怠ったまま出願することは想定されていないため、志望分野を決めた段階で早めに指導教員へのコンタクトを取る必要があります。
連絡の際は、担当教員一覧や教育研究分野詳細ページで指導教員の研究テーマを確認したうえで、自分がなぜその分野を志望するのか、これまでの学習・研究歴とどうつながるのかを簡潔に説明できるようにしておくと、その後のやり取りがスムーズです。CZCの部門は海外機関との共同研究プロジェクトを抱えていることが多く、指導教員への連絡時に、志望分野が関わる国際共同研究の内容を把握しておくと、口述試験でも一貫した説明がしやすくなります。飛び級区分など事前の出願資格審査が必要な場合は特に、指導教員への連絡と審査申請の準備を並行して進める必要があります。
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日程・スケジュール|出願から合格発表まで
国際感染症学院の外部院試は、出願資格審査・出願・学力試験・合格発表という流れで進みます。確認できた令和9年度4月入学分・令和8年度10月入学分はいずれも同じ日程で運用されていますが、具体的な年月日は年度によって更新されるため、必ず出願する年度の募集要項で確認してください。
出願資格審査・出願期間・試験日・合格発表
出願資格(5)(6)(7)(8)に該当する志願者は、令和8年6月1日(月)から6月4日(木)までに出願資格審査提出書類を提出し、6月中旬から下旬にかけて審査を受ける必要があります。「資格有り」と認められて初めて検定料を納付できる仕組みのため、審査対象者は一般の出願期間よりも1か月以上前から準備を始める必要があります。なお、出願資格(8)による志願者のうち本学院が必要と認めた人については、出願資格(7)に定める学力を評価するための口述審査が別途実施されると案内されています。
| 項目 | 時期(令和9年度4月入学・令和8年度10月入学) |
|---|---|
| 出願資格審査申請期間(該当者のみ) | 令和8年6月1日(月)〜6月4日(木) |
| 出願資格審査時期 | 6月中旬〜下旬 |
| 出願期間 | 令和8年7月6日(月)〜7月10日(金) |
| 学力試験(筆記試験) | 令和8年8月18日(火)13:00〜15:00 |
| 学力試験(口述試験) | 令和8年8月19日(水)9:00〜 |
| 合格者発表 | 令和8年8月19日(水)17時ごろ |
試験場所は北海道大学大学院獣医学研究院・獣医学部講義棟(札幌市北区北18条西9丁目)です。合格発表は同建物の獣医学研究院・獣医学部本館1階掲示板への掲示と、受験者あての通知文書の発送という2つの方法で行われます。口述試験の翌日という短い間隔で結果が判明するため、併願校がある場合は、この発表日を軸に他大学の日程を組み立てる必要があります。
4月入学は年2回の選抜機会がある可能性
公表されている志願者数・合格者数の記録を見ると、4月入学の選抜は例年、前年8月に実施される「1次」と、翌年1月に実施される「2次」の2回に分けて実施されてきたことが分かります。実際、令和8年4月入学分では、令和7年8月19日〜20日の1次選抜(志願者10名・合格者10名)に続き、令和8年1月19日〜20日にも2次選抜(志願者4名・合格者4名)が実施されています。ただし確認できた令和9年度4月入学の募集要項には1次(令和8年8月18日〜19日)の日程のみが記載されており、2次選抜の実施有無は本記事執筆時点では明らかではありません。1次選抜の結果によっては翌年1月に追加の選抜機会が案内される可能性があるため、8月の1次選抜終了後も学院ホームページで最新の入試情報を確認しておくことをおすすめします。
入学料・検定料・長期履修制度
検定料は30,000円で、出願期間内に振込用紙で納付する形式です。ネット出願システムを利用する場合はクレジットカード等での支払いが可能ですが、検定料に加えて事務手数料500円が別途必要になります。本学大学院修士課程修了(見込)者で引き続き獣医学院または国際感染症学院を受験する場合や、国費外国人留学生は検定料が不要とされているため、該当する可能性がある人は願書提出の際に必ずその旨を申し出る必要があります。
入学料は282,000円(予定額)、授業料は前期分(または後期分)267,900円・年額535,800円(予定額)とされています。在学中に授業料改定が行われた場合は、改定時から新授業料が適用される点にも留意してください。国際感染症学院では海外インターンシップへの参加が必須とされており(獣医学院は国内または海外)、実施のための旅費・宿泊・保険料等の一部は自己負担となります。職業を有している等の事情で標準修業年限4年を超えて計画的に履修したい場合は長期履修制度が用意されており、申請は原則として入学願書提出時に行い、事前に指導予定教員とよく相談することが求められています。
既に納付した検定料は、原則として返還されません。返還されるのは、検定料納付後に出願しなかった場合や書類不備で受理されなかった場合、誤って二重に納付した場合、納付を要しない人が払い込んだ場合という限られたケースのみです。出願資格審査が必要な区分は「資格有り」と認められてから検定料を振り込む流れになるため、審査結果が出る前に振り込んでしまわないよう注意してください。出願書類の郵送は特定記録とし、封筒表面に「大学院入学願書在中」と朱書きすることが指定されています。
逆算スケジュールの立て方
出願期間はわずか5日間(令和8年7月6日〜10日)と短く、証明書の準備が間に合わなければ出願そのものができません。国際感染症学院ならではの指導教員への事前連絡も含め、次のような順序で逆算しておくと、直前に慌てずに済みます。
- 志望する教育研究分野を決め、指導教員への事前連絡・了承取得を早期に済ませる
- 該当する場合は出願資格審査(6月上旬締切)に向けて推薦書・研究業績一覧等を準備する
- TOEFL iBT・TOEIC・IELTSいずれかで、入試日から過去2年以内に有効なスコアを確定させる
- 出身校に成績証明書・卒業(見込)証明書の発行を依頼する(発行に時間がかかる場合がある)
- 専門科目の学習と口述試験に向けた研究内容の言語化を、出願期間前から並行して進める
語学スコアは出願時点で確定していなければならないため、専門科目の対策よりも先に受験日程を組み込んでおくことをおすすめします。証明書類も出身大学の窓口対応時間によっては発行までに日数がかかるため、出願開始日の1〜2週間前を目標に書類一式を揃えておくと安心です。
倍率・難易度をどう考えるか
国際感染症学院の外部院試の難易度を考える際、募集要項そのものには倍率の記載がありません。その代わり、学院のホームページでは志願者数・合格者数の実績が年度別に公表されており、平成29(2017)年4月の選抜から令和8(2026)年4月の選抜まで、10年近くにわたる記録を確認できます。この記録をもとに、難易度の傾向を数字で整理します。
10年間の志願者数・合格者数の実績
公表資料(「国際感染症学院博士課程入学試験(一般・社会人・自学部外)志願者数・合格者数」)によれば、直近の選抜では次のような結果が記録されています。この集計には外国人留学生入試の数は含まれておらず、一般入試・社会人入試・自学部外(日本人)特別選抜の合計である点に注意してください。
| 入学時期 | 試験日 | 志願者数 | 合格者数 |
|---|---|---|---|
| 令和4年4月 | 令和3年8月24日〜25日 | 4名 | 4名 |
| 令和4年10月 | 令和4年8月30日〜31日 | 2名 | 2名 |
| 令和5年4月 | 令和4年8月30日〜31日 | 3名 | 3名 |
| 令和5年10月 | 令和5年8月29日〜30日 | 0名 | 0名 |
| 令和6年4月 | 令和5年8月29日〜30日 | 9名 | 9名 |
| 令和6年10月 | 令和6年8月20日〜21日 | 2名 | 2名 |
| 令和7年4月 | 令和6年8月20日〜21日 | 10名 | 10名 |
| 令和7年10月 | 令和7年8月19日〜20日 | 5名 | 5名 |
| 令和8年4月(1次) | 令和7年8月19日〜20日 | 10名 | 10名 |
| 令和8年4月(2次) | 令和8年1月19日〜20日 | 4名 | 4名 |
平成29(2017)年4月選抜から令和8(2026)年4月(2次)選抜までの全期間を合計すると、志願者数は114名、合格者数は110名で、単純計算では約96.5%が合格に至っている計算になります。直近5年間(令和3年4月〜令和8年4月)に限っても志願者72名に対し合格者71名と、高い水準が続いています。ただし、これは公表された過去の記録から算出した参考値であり、公式に「倍率」として発表されている数字ではありません。年度・区分によって審査基準や合否判定の運用が変わる可能性もあるため、今後の選抜が同じ傾向になるとは限らない点を踏まえて参考にしてください。
この実績データから読み取れること
志願者数と合格者数がほぼ一致する年度が多いという事実は、単に「入りやすい」ということを意味するわけではありません。出願前に指導教員へ直接連絡し、了承を得ることが出願手続き上の条件とされている以上、実際に出願書類を提出する段階に至る志願者は、すでに指導教員との間で研究テーマの適合性についてある程度のすり合わせを終えている可能性が高いと考えられます。つまり、志願者数自体が「専門科目・語学スコア・研究テーマの3条件を満たし、指導教員の了承も得た人」に絞り込まれた結果である可能性があり、出願にたどり着くまでの準備の質が、合否よりも先に問われる試験だと捉えるのが実態に近いといえます。
もう一つ注目したいのは、年度によって志願者数が0名から10名まで大きく変動している点です。募集人員12名に対して志願者が一桁台にとどまる年度が多いことから、感染症学専攻という専門性の高さゆえに、そもそも出願を検討する母集団自体が限られていることがうかがえます。専門科目1科目に絞った深い対策と、指導教員との事前のやり取りを丁寧に積み重ねることが、数字上の倍率よりも実質的な合否を左右すると考えられます。
一般入試と社会人入試で評価される要素の違い
難易度の中身を考えるうえでは、一般入試と社会人入試で総合判定に使われる評価要素が異なる点も見逃せません。一般入試は学力試験(専門科目・口述試験)、語学スコア、成績証明書の3要素で判定されるのに対し、社会人入試はこれに研究等活動調書が加わり、専門科目の代わりに小論文が課されます。社会人入試は専門科目の代わりに実務での研究活動歴が評価対象に加わるため、感染症疫学調査や検疫実務、ワクチン開発など感染症関連の職務でどれだけ学会発表や論文発表などの活動を積み重ねてきたかが、一般入試とは異なる形で合否に影響すると考えられます。
| 評価要素 | 一般入試 | 社会人入試 |
|---|---|---|
| 筆記試験 | 専門科目(志望分野1科目) | 小論文(感染症学に関する課題) |
| 口述試験 | あり | あり |
| 語学スコア | 必須 | 必須 |
| 成績証明書 | 判定要素に含まれる | 判定要素に含まれる |
| 研究等活動調書 | 対象外 | 判定要素に含まれる |
過去問分析・出題予測と口述試問対策
国際感染症学院の外部院試対策で多くの人が気になるのが、過去問の入手方法です。募集要項には過去問の公開に関する独自のルールが明記されているため、正しい手順を踏めば一定の情報を得られます。
過去問は「申し出制」で公開される
募集要項の「その他」の項目には、「試験問題は、過去3年分までを入学志願者の求めに応じて公開します。本年度に実施する入学試験の問題、解答例(示せるものに限る)および出題の意図は、試験の翌日以降に、入学志願者の求めに応じて公開します」と明記されています。過去問はホームページなどで自動的に公開されているわけではなく、志願者が申し出て初めて開示される仕組みです。希望する場合は、出願前の段階から早めに問い合わせておくとよいでしょう。
注目したいのは、単に問題が開示されるだけでなく、解答例(示せるものに限る)や出題の意図まで開示対象に含まれている点です。専門科目が19分野に細分化されている国際感染症学院では、出題意図まで確認できれば専門科目でどのレベルの理解が評価されているかを具体的につかめるため、志望分野を決めたら早い段階で過去3年分の入手を試み、出題の傾向と難易度感を把握しておくことをおすすめします。長文をそのまま暗記するのではなく、出題される単元の傾向や解答の型を読み取る使い方が有効です。
19分野の専門科目という設計から見た出題予測
専門科目が志望する教育研究分野1科目のみという設計は、出題予測を考えるうえでも重要な手がかりになります。過去問を入手できない、あるいは参考にしにくい年度がある場合は、志望分野の指導教員が担当する授業のシラバスや、教育研究分野詳細ページで紹介されている研究内容から、出題範囲を推測するアプローチが現実的です。獣医学研究院を母体とする微生物学・感染症学・寄生虫学・公衆衛生学・獣医衛生学の5分野は、獣医学の専門教育で扱う内容が土台になっていると考えられ、6年制課程の専門科目の教科書・講義資料を、志望分野に絞って復習しておくことが基本対策になります。
一方、CZCを母体とするウイルス学・感染病態学・細菌学・原虫病学・生命情報学・感染免疫学・危機分析学・生物製剤学・微生物生態学・病原体構造学・病原微生物学・基礎/応用/臨床ワクチン学の14分野は、各研究室が発表している論文や国際共同研究の内容が出題の背景になっている可能性があります。これらの分野を志望する場合は、指導教員が過去数年間に発表した論文の要旨や、CZCが公開している研究成果を確認し、その研究テーマと自分の専門的関心がどう接続するかを、専門科目の学習と並行して整理しておくと、口述試験での説明にも一貫性が生まれます。
口述試験・小論文の出題予測
一般入試の口述試験は「これまでの研究内容、志望する教育研究分野に関する内容等」について試問されると明記されています。断定はできませんが、専門科目の答案内容を踏まえた深掘りの質問がなされる可能性が高いと考えられ、専門科目と口述試験を切り離さず、同じ研究テーマの軸で一貫した説明ができるように準備しておくことが有効です。アドミッションポリシーに示された「地球規模の感染症研究への貢献意志」「One Health概念の理解」「現場での実践力」「国際的な協働力」の4点は、口述試験で語る内容の土台として意識しておく価値があります。
社会人入試の小論文は「感染症学に関する課題について論述」という出題形式で、具体的なテーマは公表されていません。過去に実施されていた自学部外(日本人)特別選抜の小論文が「One World One Health」という概念を軸にした出題だったことを踏まえると、新興・再興感染症、One Health、公衆衛生、ワクチン開発といった学院共通のキーワードは、社会人入試の小論文でも問われやすい論点だと考えられます。特定の予想テーマに絞り込む対策は危険ですが、日頃から感染症関連のニュースや学会誌、WHO・厚生労働省の発信などに目を通し、自分の言葉で論点を整理する習慣をつけておくことが、幅広いテーマへの対応力につながります。
併願戦略と内部リンク|準備を体系的に進める
国際感染症学院は志望分野の専門性が高く、対策範囲を絞り込みやすい一方で、出願資格や語学スコアの準備には時間がかかります。ここでは、併願の考え方と、対策を体系的に進めるための情報源を整理します。
獣医学院との併願可否
国際感染症学院と獣医学院は同じ募集要項の中で運用されており、出願資格・出願期間・試験日程などの共通事項は同一です。ただし専門科目・小論文の内容や教育研究分野は学院ごとに別立てであり、両学院を同時に受験できるかどうかは、それぞれの学院が定める対象者の条件によって扱いが変わります。臨床獣医療や動物生命科学に関心がある場合は、獣医学院の教育研究分野一覧もあわせて確認し、自分の研究テーマにより近い学院を選ぶ判断材料にしてください。獣医学院の出願資格・試験科目・研究計画書の扱いについては、北海道大学大学院 獣医学院の外部院試を徹底解説で詳しく整理しています。
国際感染症学院の博士課程は、他大学の6年制獣医学課程・医学課程・歯学課程・薬学課程の卒業(見込み)者を主な対象としているため、併願を検討する場合は、同じく感染症学・公衆衛生学系の博士課程を実施している他大学の大学院との比較が現実的です。試験日程が重ならないかを早い段階で確認し、専門科目の対策範囲が近い併願先を選ぶと、限られた準備期間を有効に使えます。
経済支援制度と学習リソース
博士課程学生への経済支援として、One Healthフロンティア卓越大学院プログラムのほか、ティーチング・アシスタント(TA)、リサーチ・アシスタント(RA)、ティーチング・フェロー(TF)、入学料・授業料の免除制度、日本学生支援機構をはじめとする各種奨学金、学術振興会特別研究員制度、北海道大学EXEX博士人材フェローシップなどが用意されています。制度ごとに申請要件や採用人数が異なり、すべての学生が支援を受けられるわけではないため、修学に必要な資金計画は出願前から具体的に検討しておくことをおすすめします。海外インターンシップの経費についても、旅費・宿泊・保険料等の一部が自己負担となる点をあらかじめ織り込んでおく必要があります。なお、CZCが担う国際共同研究プロジェクトに参加する場合はプロジェクトごとにRA枠が用意されていることもあるとされ、支援の有無や内容は志望分野の指導教員に直接確認しておくと安心です。
研究計画の言語化や口述試験対策、志望理由の整理を体系的に進めたい場合は、大学院入試全般の準備の流れを解説した大学院入試対策の完全ガイドで全体像を確認したうえで、研究計画書の書き方を徹底解説で研究テーマの構成方法を押さえ、院試面接の完全対策で口述試験・面接の想定質問への備えを整えるという順序で進めると、準備の抜け漏れを防ぎやすくなります。専門的な指導を受けながら計画的に対策を進めたい場合は、大学院入試対策コースで、志望分野に応じた個別のサポートを受けることもできます。
よくある質問(FAQ)
国際感染症学院に修士課程はありますか。
いいえ。国際感染症学院に設置されているのは博士課程(4年制)のみで、修士課程は置かれていません。6年制の獣医学・医学・歯学・薬学課程などを卒業(見込み)した人が、直接この博士課程に進学する制度です。修士課程を経由しない点が、他分野の大学院とは大きく異なります。
研究計画書の提出は必要ですか。
令和9年度4月入学分の一般入試・社会人入試の出願書類一覧に、研究計画書という名称の指定様式は含まれていません。ただし、出願前に志望教育研究分野の指導教員へ直接連絡し了承を得ることが出願手続き上の条件とされており、口述試験でも研究内容や志望分野に関する内容が試問されます。過去の自学部外(日本人)特別選抜では2,000字程度の研究計画の提出が求められていましたが、この区分は令和9年度4月入学分では確認できません。
TOEICやTOEFLのスコアがなくても出願できますか。
原則として、TOEFL iBT55点相当以上の外部試験スコア(TOEIC540点、IELTS3.3点等)の提出が全員に必須です。英語による高等教育を5年以上受けている人のみ、所定の指導言語証明書の提出により免除されます。5年以上「外国語として」英語を学んだ場合はこの免除要件を満たしません。
社会人入試の対象者はどのような人ですか。
一般入試の出願資格のいずれかに該当し、かつ2年以上原則として官公庁・会社・団体等に在籍していて、在職のまま修学を希望する人が対象です。学力試験は専門科目ではなく小論文(感染症学に関する課題について論述)と口述試験で構成され、研究等活動調書と所属長作成の受験許可書の提出も求められます。
過去問は入手できますか。
試験問題は過去3年分まで、入学志願者の求めに応じて公開されます。ホームページなどで自動公開されているわけではなく、獣医学系事務部教務担当への申し出が必要です。本年度実施分の問題・解答例(示せるものに限る)・出題意図も、試験の翌日以降に志願者の求めに応じて公開されます。
4月入学の選抜は1回だけですか。
過去の実績記録では、4月入学の選抜が前年8月の「1次」と翌年1月の「2次」の2回に分けて実施されてきた年度が多く確認できます。ただし確認できた令和9年度4月入学の募集要項には1次(令和8年8月18日〜19日)の日程のみが記載されており、2次選抜の実施有無は本記事執筆時点では明らかではありません。詳細は1次選抜後の学院ホームページで確認してください。
検定料はいくらですか。
検定料は30,000円で、出願期間内に振込用紙で納付します。ネット出願システム利用時はクレジットカード決済も可能ですが、事務手数料500円が別途必要です。本学大学院修士課程修了(見込)者で引き続き国際感染症学院を受験する場合や、国費外国人留学生は検定料が不要とされています。
IELTSの基準が変わると聞きましたが、いつからですか。
令和10年度入学者選抜から、IELTSの基準点が現行の3.3点から4.0点へ引き上げられる予定です。令和8年8月に実施される令和9年度4月入学・令和8年度10月入学分の試験では、現行基準の3.3点が適用されます。今後の年度で受験を予定している場合は、引き上げ後の基準を前提に準備しておくと安心です。
まとめ
北海道大学大学院国際感染症学院の外部院試は、修士課程を経由せず6年制課程からの直接進学となる博士課程入試で、専門科目が志望する教育研究分野1科目に絞られ、英語は外部試験のスコア提出制という、専門性を深く問う設計になっています。令和9年度4月入学分では自学部外(日本人)特別選抜の区分が確認できなくなり、試験区分は一般入試・社会人入試・外国人留学生入試に整理されました。研究計画書という書類の提出は求められない一方で、出願前の指導教員への直接連絡と了承取得が手続き上の条件とされており、口述試験に向けて研究内容を口頭で説明できる状態を作ることが実質的な準備の核になります。
公表されている志願者数・合格者数の記録からは、直近の選抜で志願者数と合格者数がほぼ一致する傾向が続いていることも確認できました。これは出願前の指導教員への事前連絡という仕組みによって、出願段階ですでに研究テーマの適合性が絞り込まれているためだと考えられます。募集人員・出願期間・試験日・検定料などの数値は、確認できた令和9年度4月入学分・令和8年度10月入学分の募集要項に基づくものであり、年度によって更新されるため、最終的な出願判断は必ず出願年度の学生募集要項を根拠に行ってください。志望する教育研究分野を早期に決め、指導教員への連絡、語学スコアの確保、専門科目と口述試験の一体的な準備という順序で進めることが、限られた出願期間の中で漏れなく対策を仕上げる現実的な方法です。
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