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北海道大学大学院 獣医学院の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

北海道大学大学院 獣医学院の外部院試を徹底解説の記事アイキャッチ画像。大学院入試対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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北海道大学大学院獣医学院の外部院試とは、他大学の獣医学部・医学部・歯学部・薬学部などを卒業(見込み)した人が、獣医学院獣医学専攻の博士課程(4年制)に進学するために受ける入学試験のことです。獣医学院には修士課程が置かれておらず、6年制の獣医学課程などを修了した人が直接4年制の博士課程に進むという、他分野の大学院とは異なる制度設計になっている点がまず押さえるべき前提です。本記事では、獣医学院が公開している令和9年度4月入学および令和8年度10月入学の学生募集要項(博士課程)をもとに、募集人員・出願資格・英語外部試験の基準・試験科目・研究計画書の扱い・日程・過去問の公開ルールまで、確認できた事実だけを整理して解説します。

獣医学院の博士課程入試を理解するうえでまず押さえたいのは、専門科目の筆記試験が「志望する教育研究分野の専門科目」という1科目に絞られていること、そして英語は独自試験ではなくTOEFL iBTやTOEIC、IELTSといった外部試験のスコア提出制であることです。研究計画書という名称の書類提出は求められていませんが、出願手続きの冒頭には「出願前に志望教育研究分野の指導教員へ直接連絡し、了承を得ること」という条件が明記されており、実質的には研究室訪問に相当する準備が必要になります。数値や日程は年度によって変わるため、確認できなかった項目は「最新の募集要項でご確認ください」と補足しながら読み進めてください。

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目次

獣医学院・獣医学専攻の概要と外部院試

北海道大学大学院獣医学院は、平成29(2017)年4月に旧・獣医学研究科が改組されて誕生した学院です。この改組で、獣医学研究科は「獣医学院」と「国際感染症学院」の2つの学院に分かれました。獣医学院は動物生命科学・臨床獣医学・環境応用獣医科学の3領域を柱とする動物医科学・獣医療の教育に焦点を置き、国際感染症学院は人獣共通感染症を中心とした感染症学の教育・研究を担う体制です。外部院試を検討する際は、まず自分の研究テーマがどちらの学院に近いかを見極める必要があります。

平成29年の組織改組とアドミッションポリシー

獣医学院の教育理念は、幅広い教養と高い倫理観・豊かな感性を持ち、動物医科学と獣医療の学修・研究を通して専門的・先進的な知識・技術を身につけ、創造力と国際感覚に優れた「動物・人・環境の健康・健全を担う科学研究者/獣医療人」を育成することにあるとされています。この理念に基づき、募集要項では動物医療・ライフサイエンス・環境保全などの多様な職域を担う人材、農畜産業や医薬・食品産業などの各種産業や地域獣医療を牽引できる人材、次世代の獣医学・動物医科学の研究・教育をリードできる人材という3種類の人材育成が教育目的として掲げられています。

アドミッションポリシーでは、獣医学の専門分野を学ぶための基礎学力と高い道徳観・倫理観、科学研究を実践する動機・好奇心と課題解明への意欲、動物・ヒト・環境の健康と健全を通して社会に尽くす意識と展望、そして研究と学習を進める上でのコミュニケーション能力・協調性・積極性の4点が、学生・社会人に求める資質として明記されています。口述試験ではこの4点との整合性が問われると考えられるため、志望理由や研究計画を語る際は、単なる興味関心にとどめず、これらの資質にどう結びつくかまで言語化しておくと準備の軸がぶれません。

獣医学専攻の教育研究分野と臨床重点トラック

獣医学院には獣医学専攻の1専攻のみが置かれており、その中に解剖学・生理学・生化学・薬理学・放射線学・実験動物学・毒性学・野生動物学・獣医内科学・獣医外科学・比較病理学・繁殖学・動物分子医学・先端獣医療学という14の教育研究分野が設けられています。出願時にはこの14分野のうちどれを志望するかを決め、その分野の専門科目で筆記試験を受けることになります。分野ごとに指導教員が1名ずつ明記されているため、志望分野を決める段階で、担当教員の研究内容を公式サイトの教育研究分野詳細ページで確認しておくことが対策の出発点になります。

令和9年度の募集要項からは、新しい仕組みとして「臨床重点トラック」が設けられていることも確認できます。臨床重点トラックは、原則1年以上の臨床経験を持ち、博士課程で高度な専門知識と臨床領域の研究能力を身につけたい人を対象としたコースで、当該年度あたり2名程度の受け入れとされています。入学後は各専門診療科の診療活動にローテーションで参加し、疾患の診断・治療・予後についての専門知識を横断的に習得しながら、全動物的に診察できる臨床能力と、飼い主に寄り添う地域獣医療リーダーとしての資質を身につけることが目標とされています。臨床重点トラックの志望者は「一般入試」に出願する扱いで、別枠の試験区分があるわけではありません。

国際感染症学院との違いとOne Healthフロンティア卓越大学院

同じ募集要項の中に、獣医学院と並んで国際感染症学院の内容も掲載されています。国際感染症学院は感染症学専攻の1専攻で、微生物学・感染症学・寄生虫学・公衆衛生学・獣医衛生学・ウイルス学・細菌学・生命情報学・基礎ワクチン学など19の教育研究分野を持ち、新興・再興感染症の研究と対策を担う人材の育成を目的としています。獣医学院と国際感染症学院は出願資格・出願期間・試験日程などの共通事項を同じ要項で運用していますが、募集人員やアドミッションポリシー、専門科目の内容は別立てです。志望テーマが感染症寄りの場合は、国際感染症学院も選択肢に入れて比較検討する価値があります。

比較項目獣医学院・獣医学専攻国際感染症学院・感染症学専攻
令和9年度4月入学の募集人員16名12名
教育研究分野の数14分野19分野
社会人入試の小論文テーマ獣医学に関する課題感染症学に関する課題

この対比から分かるとおり、両学院は募集人員も教育研究分野の構成もまったく異なるため、志望テーマが臨床獣医療や動物生命科学に近いなら獣医学院、感染症の予防・制圧や公衆衛生に近いなら国際感染症学院というように、研究テーマを軸に志望先を判断することが大切です。

北海道大学は平成30年度に文部科学省の卓越大学院プログラム(WISE Program)「One Healthフロンティア卓越大学院」に採択されています。このプログラムは、獣医学院・国際感染症学院が中心となって推進する取り組みで、感染症・化学物質・動物科学に関する教育研究リソースを活用し、動物・人・生態系の健康を俯瞰的に捉えてOne Healthに関わる課題を解決できる専門家の育成を目指すものです。参加すると教育支援経費や国際学会発表のための旅費などの支援を受けられるとされていますが、募集要項とは別立ての制度であるため、参加を希望する場合はプログラム公式サイトで応募要件を確認してください。

外部から受験する人の主な出身校パターン

獣医学院の博士課程を外部から受験する人の背景は、大きく2つのパターンに分かれます。1つは、他大学の獣医学部・獣医学科を6年間で卒業(見込み)し、そのまま博士課程に進学するケースです。もう1つは、医学部・歯学部・薬学部など、獣医学以外の6年制課程を卒業した人が、動物医科学や比較医学の研究テーマを志望して出願するケースです。出願資格上は医学・歯学・薬学の6年制課程卒業者も獣医学以外の6年制課程卒業者も出願できるため、獣医学部出身者に限定された試験ではありません。ただし専門科目は志望する教育研究分野に応じた内容になるため、出身課程で学んだ専門知識と志望分野の専門科目がどこまで重なるかを、出願前に自己点検しておく必要があります。

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募集人員・出願資格・英語外部試験のスコア基準

獣医学院の外部院試で最初に確認すべきは、志望年度の募集人員と、自分がどの出願資格区分に該当するかです。獣医学院は日本国内でも珍しく、出願資格に該当する区分ごとに証明書の要否や事前審査の有無が細かく分かれているため、思い込みで準備を進めると出願直前に書類が足りないという事態になりかねません。

令和9年度4月入学・令和8年度10月入学の募集人員

確認できた範囲では、令和9年度4月入学の募集要項において、獣医学院獣医学専攻の募集人員は16名で、このうち社会人入試と外国人留学生入試の人員は一般入試の16名の内数として若干名が設定されています。一方、令和8年度10月入学の募集要項では、獣医学専攻の募集人員は一般入試・社会人入試ともに「若干名」とされており、10月入学分では外国人留学生入試の区分自体が設けられていません。4月入学と10月入学で試験区分の構成が異なるため、自分がどちらの入学時期を希望するかで、出願できる試験区分も変わってくる点に注意してください。

入学時期獣医学専攻の募集人員試験区分
令和9年度4月入学16名(社会人・外国人留学生は内数で若干名)一般入試・社会人入試・外国人留学生入試
令和8年度10月入学若干名一般入試・社会人入試(外国人留学生入試の区分なし)

いずれの学力試験(筆記試験・口述試験)も、確認できた範囲では令和8年8月18日・19日に同一の日程で実施されると案内されています。4月入学分と10月入学分が同じ試験期日に設定されているという点は、出願する募集要項を取り違えないよう特に注意したい部分です。募集人員や試験区分は年度で見直される可能性があるため、正式な人数と区分は必ず出願年度の学生募集要項で確認してください。

出願資格8区分と社会人入試の追加要件

一般入試の出願資格は、募集要項上で(1)から(8)までの8区分に整理されています。中心となるのは、日本の大学で修業年限6年の獣医学・医学・歯学・薬学のいずれかを履修する課程を卒業(見込み)した人という区分です。これに加えて、外国で学校教育における18年の課程を修了した人、外国の通信教育で同等の課程を修了した人、文部科学大臣が指定する外国の教育施設の課程を修了した人、外国の大学等で修業年限5年以上の獣医学・医学・歯学・薬学課程を修了して学士相当の学位を得た人などが定められています。

さらに、文部科学大臣が指定した者(旧大学令に基づく医学部・歯学部卒業者、防衛医科大学校卒業者、修士課程・専門職学位課程修了者などで本学院が同等以上の学力を認めた者)、いわゆる「飛び級」に相当する区分(6年制課程に4年以上在学し、優れた成績で所定単位を修得した者など)、そして個別の出願資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められ、かつ年度末までに24歳に達する者という区分も設けられています。出願資格(5)(6)(7)(8)に該当する場合は事前の出願資格審査が必須で、本出願より早い時期に書類を提出する必要があります。

出願資格の類型事前の出願資格審査準備の要点
(1)〜(4) 6年制課程・外国18年課程等の卒業(見込み)者不要卒業(見込)証明書・成績証明書の準備が中心
(5) 外国の5年以上課程で学士相当の学位取得(見込み)者必要学位相当性を示す証明書類の早期確認
(6) 文部科学大臣の指定した者(修士課程修了者等)必要本学院への個別認定手続きが必要
(7) 6年制課程に4年以上在学の飛び級区分等必要優れた成績での単位修得を証明する書類
(8) 個別審査による同等学力認定(24歳到達要件あり)必要研究業績一覧・推薦書等の準備に時間がかかる

社会人入試は、上記の出願資格のいずれかに該当し、かつ2年以上原則として官公庁・会社・団体等に在籍しており、在職のまま修学を希望する人が対象です。社会人入試では研究等活動調書と所属長作成の受験許可書が追加で必要になるため、在職先の理解を得る手続きも出願準備の一部として早めに進めておく必要があります。研究等活動調書には、在職中の学会発表・論文発表等の活動や、勤務先での業務内容等の研究業績を記載する形式です。

出願書類の共通ルールと注意点

出願書類には、一般入試・社会人入試ともに共通して求められるものと、区分ごとに異なるものがあります。入学願書・履歴書・外部試験スコア・受験票・返信用封筒・検定料受付証明書台紙は両区分に共通し、成績証明書・卒業(見込)証明書・修了(見込)証明書は該当者のみが提出する扱いです。本学獣医学部の卒業生や在学中の人は成績証明書・卒業証明書の提出が不要とされている一方、他大学出身者は出身大学に発行を依頼する必要があるため、余裕を持って手配してください。

提出書類一般入試社会人入試
入学願書・履歴書全員提出全員提出
成績証明書・卒業(見込)証明書該当者のみ該当者のみ
外部試験スコア(TOEFL等)全員提出全員提出
研究等活動調書不要全員提出
受験許可書(所属長作成)不要全員提出
出願資格審査提出書類出願資格(5)(6)(7)(8)該当者のみ出願資格(5)(6)(7)(8)該当者のみ

なお、中華人民共和国(香港・マカオを除く)の大学を卒業、または卒業見込みの人は、卒業証明書等に代えて、中国高等教育学历证书查询システムから取得する学歴証書電子登録票や、オンライン在籍認証レポートなど専用の書類提出が求められます。出身国・地域によって証明書の様式が細かく指定されているため、該当する場合は募集要項の該当箇所を必ず確認し、Web認証の有効期限にも注意して準備してください。

英語外部試験スコアの基準と引き上げ予告

獣医学院では、独自の英語試験は実施せず、外部試験のスコア提出を出願の必須条件としています。確認できた基準は、TOEFL iBT55点(新スコアスケール換算ではBand3に相当)、あるいはこれと同等と認められるスコア(TOEIC540点、IELTS3.3点等)で、いずれもTest Dateスコアのみが有効とされ、MyBest™スコアは使用できません。有効期間は入試日の過去2年以内(令和9年度4月入学分では2024年8月19日以降に受験した成績)に限定されています。授業が英語で行われるため入学時にはTOEFL iBT75点相当が推奨されていますが、これはあくまで出願後の学修を見据えた目安であり、出願の必須基準ではありません。

英語による高等教育を5年以上受けている人は、所定の指導言語証明書を提出することで英語試験のスコア提出が免除されます。ただし、5年以上「外国語として」英語を学んだ場合はこの免除要件を満たさないと明記されており、単に英語の授業を長く受けてきたというだけでは免除対象にならない点に注意してください。

募集要項には変更予告が記載されており、令和10年度入学者選抜(令和9年度10月入学選抜を含む)からIELTSの基準点が3.3点から4.0点へ引き上げられることが受験生への周知として明記されています。令和8年8月に実施される試験(令和9年度4月入学・令和8年度10月入学)ではまだ現行基準の3.3点が適用されますが、それ以降の選抜を検討している場合は、引き上げ後の基準を前提にIELTSの学習計画を立てておくと安心です。

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試験科目|専門科目・外国語・小論文・口述試験

獣医学院の学力試験は、一般入試と社会人入試で科目構成が異なります。いずれの区分でも、英語は前述の外部試験スコア提出制であり、当日の筆記試験に英語科目は含まれません。当日の筆記試験は専門科目または小論文のいずれか1科目のみという設計になっている点が、多くの文系大学院とは異なる特徴です。

一般入試の専門科目と14の教育研究分野

一般入試の学力試験は、筆記試験(専門科目)と口述試験の2つで構成されます。筆記試験の専門科目は「志望する教育研究分野の専門科目」とされており、解剖学・生理学・生化学・薬理学・放射線学・実験動物学・毒性学・野生動物学・内科学・外科学・比較病理学・臨床繁殖学・分子病態学・臨床病理学という、14分野それぞれに対応した専門科目が用意されています。試験時間は令和8年8月18日13時から15時までの2時間です。

教育研究分野指導教員
解剖学市居 修
生理学山口 聡一郎
生化学岡松 優子
薬理学乙黒 兼一
放射線学安井 博宣
実験動物学森松 正美
毒性学石塚 真由美
野生動物学下鶴 倫人
獣医内科学滝口 満喜
獣医外科学奥村 正裕
比較病理学木村 享史
繁殖学片桐 成二
動物分子医学山﨑 真大
先端獣医療学滝口 満喜

口述試験は令和8年8月19日9時から実施され、これまでの研究内容と志望する教育研究分野に関する内容等について試問されます。臨床重点トラックを希望する場合は、臨床・診療についての基礎知識と将来ビジョンも追加で試問されるため、一般の志望者よりも臨床実務に踏み込んだ準備が必要になります。教育研究分野の詳細は公式サイトの分野一覧ページで確認できるため、志望分野を決めたら指導教員の研究テーマとあわせて読み込んでおきましょう。

なお、臨床重点トラックは年度によって募集の有無が変わり得るコースです。募集の有無は本学院ホームページまたは獣医学系事務部教務担当への問い合わせで確認する運用となっているため、臨床経験を活かして出願したい場合は、志望年度の要項公開後にまず募集の有無を確認してから、専門科目と口述試験の準備計画を立てるようにしてください。

社会人入試の小論文と口述試験の内容

社会人入試の筆記試験は、専門科目ではなく「獣医学に関する課題について論述」する小論文形式です。出題テーマの詳細は公表されていませんが、獣医学全般に関わる課題が問われる形式である以上、自分の志望分野に限定せず、獣医学・動物医科学をめぐる社会的な論点にも目を配っておくことが安全な対策になります。口述試験の内容は一般入試と同様、これまでの研究内容と志望する教育研究分野に関する内容等です。

社会人入試では、学力試験の結果に加えて、英語スコア・成績証明書・研究等活動調書の結果を総合して判定されると案内されています。研究等活動調書には在職中の学会発表や論文発表、業務内容が研究業績として問われるため、職務経験の中でどのような研究的な取り組みをしてきたかを、口述試験でも一貫して説明できるよう整理しておく必要があります。

外国人留学生入試の扱い

令和9年度4月入学分では外国人留学生入試の区分も設けられており、経済支援(国費優先配置やWISEプログラム教育支援経費等)を得て、または私費により修学を希望する外国人(主に海外在住者)が対象とされています。試験内容は書類選考と学力試験(口述試験)で、試験場所は北海道大学海外オフィスや志願者の自宅・所属大学・勤務地等とされ、一般入試や社会人入試とは実施方法が異なります。確認できた範囲では、外国人留学生入試の出願期間・試験日時は「未定」とされ、別途6月頃にホームページで公開される募集要項で詳細が示される運用です。志望する場合は、公開時期に合わせて公式サイトをこまめに確認してください。

受験票・返信用封筒など当日までに準備するもの

一般入試・社会人入試のいずれも、受験票は写真を貼付する所定用紙で用意する必要があります。返信用封筒は長形3号に宛先を明記し、410円分の切手(速達料を含む)を貼付することが指定されており、受験に関する連絡はこの封筒を使って行われます。切手の額面や封筒のサイズを取り違えると、受験票や合否通知の送付に支障が出かねないため、出願書類を揃える段階で忘れずに準備してください。

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研究計画書・研究室訪問の位置づけ

大学院入試というと研究計画書の提出を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、獣医学院の博士課程入試ではその点にやや独自のルールがあります。ここを正しく理解しておかないと、準備すべき書類を取り違えたり、逆に必要な事前準備を見落としたりする可能性があります。

出願書類に研究計画書の指定様式はない

募集要項に記載された出願書類の一覧を確認すると、一般入試では入学願書・履歴書・成績証明書・卒業(見込)証明書・外部試験スコア・受験票・返信用封筒・検定料受付証明書台紙が基本となり、社会人入試ではこれに研究等活動調書と受験許可書が加わりますが、「研究計画書」という名称の指定様式はいずれの区分にも含まれていません。文系の大学院入試でよく見られる、数千字規模の研究計画書を出願書類として提出する形式とは異なる点は、獣医学院を外部から受験する際に見落としやすいポイントです。

ただし、研究計画書という書類がないからといって、研究テーマを準備しなくてよいわけではありません。学力試験には口述試験が必ず含まれており、これまでの研究内容と志望する教育研究分野に関する内容等が試問されます。口述試験は事実上、研究計画書の内容を口頭で説明する場に相当すると捉え、書面がない分、頭の中の研究構想をより明確に言語化しておく必要があります。

出願前の指導教員への直接連絡が必須

募集要項の「4.出願手続き」の冒頭には、「出願前に『志望教育研究分野』の指導教員に対して、受験する旨を直接連絡し、了承を得てください」と明記されています。研究室訪問という言葉こそ使われていませんが、志望する教育研究分野の指導教員に事前連絡を行い、了承を得ることが出願手続き上の条件として位置づけられている点は重要です。連絡を怠ったまま出願することは想定されていないため、志望分野を決めた段階で早めに指導教員へのコンタクトを取る必要があります。

連絡の際は、担当教員一覧や教育研究分野詳細ページで指導教員の研究テーマを確認したうえで、自分がなぜその分野を志望するのか、これまでの学習・研究歴とどうつながるのかを簡潔に説明できるようにしておくと、その後のやり取りがスムーズです。飛び級区分など事前の出願資格審査が必要な場合は特に、指導教員への連絡と審査申請の準備を並行して進める必要があります。出願資格審査では研究指導教員又は所属長等による研究歴を記載した推薦書の提出も求められるため、指導教員との事前のやり取りが審査の土台にもなります。

担当教員一覧をどう活用するか

募集要項の巻末には、教育組織(学院)の教育研究分野と、実際に教員が所属する研究院・研究所の部門名を対応させた「担当教員一覧」が掲載されています。ここには教授・准教授・講師・助教といった職位ごとの教員名も記載されており、志望分野の指導教員だけでなく、同じ研究室の准教授や助教の氏名まで確認できる資料になっています。指導教員への連絡前にこの一覧で研究室の体制を把握しておくと、メールでの問い合わせや当日の口述試験で、研究室の研究テーマをより具体的に語れるようになります。

口述試験に向けた研究内容整理の進め方

研究計画書という提出物がない以上、口述試験の準備は「話せる状態」を作ることが目標になります。まずは志望する教育研究分野の専門科目で問われる基礎知識を固めたうえで、次のような観点を自分の言葉で説明できるように整理しておくと安心です。

  • これまでの学習・研究の中で、志望する教育研究分野に関心を持った具体的なきっかけ
  • 志望分野の指導教員がこれまでに発表してきた研究テーマと、自分の関心との接点
  • 入学後に取り組みたい研究の方向性(詳細な計画でなくても、着眼点を示せる状態)
  • 臨床重点トラックを希望する場合は、これまでの臨床経験の内容と、博士課程で臨床研究能力をどう伸ばしたいか

これらは研究計画書のように文章化して提出するものではありませんが、口頭で筋道立てて説明できなければ口述試験では評価されにくいため、事前に紙に書き出してから声に出す練習をしておくことをおすすめします。専門科目の筆記試験と口述試験は同じ教育研究分野の枠組みで実施されるため、両者を切り離さず、専門知識の学習と研究テーマの言語化を並行して進めるのが効率的です。

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日程・スケジュール|出願から合格発表まで

獣医学院の外部院試は、出願資格審査・出願・学力試験・合格発表という流れで進みます。確認できた令和9年度4月入学分・令和8年度10月入学分はいずれも同じ日程で運用されていますが、具体的な年月日は年度によって更新されるため、必ず出願する年度の募集要項で確認してください。

出願資格審査・出願期間・試験日・合格発表

出願資格(5)(6)(7)(8)に該当する志願者は、令和8年6月1日(月)から6月4日(木)までに出願資格審査提出書類を提出し、6月中旬から下旬にかけて審査を受ける必要があります。「資格有り」と認められて初めて検定料を納付できる仕組みのため、審査対象者は一般の出願期間よりも1か月以上前から準備を始める必要があります。なお、出願資格(8)による志願者のうち本学院が必要と認めた人については、出願資格(7)に定める学力を評価するための口述審査が別途実施されると案内されています。この口述審査は出願期間内に実施されるため、出願資格審査の結果通知を受け取ったあとも日程に余裕を持たせておく必要があります。

項目時期(令和9年度4月入学・令和8年度10月入学)
出願資格審査申請期間(該当者のみ)令和8年6月1日(月)〜6月4日(木)
出願資格審査時期6月中旬〜下旬
出願期間令和8年7月6日(月)〜7月10日(金)
学力試験(筆記試験)令和8年8月18日(火)13:00〜15:00
学力試験(口述試験)令和8年8月19日(水)9:00〜
合格者発表令和8年8月19日(水)17時ごろ

試験場所は北海道大学大学院獣医学研究院・獣医学部講義棟(札幌市北区北18条西9丁目)です。合格発表は同建物の獣医学研究院・獣医学部本館1階掲示板への掲示と、受験者あての通知文書の発送という2つの方法で行われます。口述試験の翌日という短い間隔で結果が判明するため、併願校がある場合は、この発表日を軸に他大学の日程を組み立てる必要があります。

入学料・検定料・長期履修制度

検定料は30,000円で、出願期間内に振込用紙で納付する形式です。ネット出願システムを利用する場合はクレジットカード等での支払いが可能ですが、検定料に加えて事務手数料500円が別途必要になります。本学大学院修士課程修了(見込)者で引き続き獣医学院を受験する場合や、国費外国人留学生は検定料が不要とされているため、該当する可能性がある人は願書提出の際に必ずその旨を申し出る必要があります。

入学料は282,000円(予定額)、授業料は前期分(または後期分)267,900円・年額535,800円(予定額)とされています。在学中に授業料改定が行われた場合は、改定時から新授業料が適用される点にも留意してください。獣医学院では国内または海外のインターンシップへの参加が必須とされており、実施のための旅費・宿泊・保険料等の一部は自己負担となります。職業を有している等の事情で標準修業年限4年を超えて計画的に履修したい場合は長期履修制度が用意されており、申請は原則として入学願書提出時に行い、事前に指導予定教員とよく相談することが求められています。

既に納付した検定料は、原則として返還されません。返還されるのは、検定料納付後に出願しなかった場合や書類不備で受理されなかった場合、誤って二重に納付した場合、納付を要しない人が払い込んだ場合という限られたケースのみです。出願資格審査が必要な区分で出願する場合は、審査で「資格有り」と認められてから検定料を振り込む流れになるため、審査結果が出る前に振り込んでしまわないよう注意してください。

出願書類の郵送方法と直前の注意点

出願書類提出先は北海道大学獣医学系事務部教務担当で、郵送で出願する場合は特定記録郵便とし、封筒の表面に「大学院入学願書在中」と朱書きすることが指定されています。出願期間内に必着するよう発送する必要があるため、出願最終日ぎりぎりの投函は避け、余裕を持って発送してください。学生募集要項や出願用紙を郵送で請求する場合は、A4判用紙が入る返信用封筒に宛先を明記し270円分の切手を貼付したうえで、「令和○年○月○○学院大学院入学願書請求」(入学時期と学院名を明記)と封筒表に朱書きして請求する方法が案内されています。

身体に障がいがある入学志願者は、受験上や修学上の対応が必要になる場合があるため、出願期間の最終日までに獣医学系事務部教務担当へ申し出ることとされています。対応が必要な場合は出願期間内の早い段階で相談しておくことで、当日の試験環境について事前に調整してもらいやすくなります。出願書類の記載事項が事実と相違する場合は入学が取り消されることもあるため、証明書や願書の記入内容は提出前に必ず見直してください。

逆算スケジュールの立て方

出願期間はわずか5日間(令和8年7月6日〜10日)と短く、証明書の準備が間に合わなければ出願そのものができません。次のような順序で逆算しておくと、直前に慌てずに済みます。

  1. 志望する教育研究分野を決め、指導教員への事前連絡・了承取得を早期に済ませる
  2. 該当する場合は出願資格審査(6月上旬締切)に向けて推薦書・研究業績一覧等を準備する
  3. TOEFL iBT・TOEIC・IELTSいずれかで、入試日から過去2年以内に有効なスコアを確定させる
  4. 出身校に成績証明書・卒業(見込)証明書の発行を依頼する(発行に時間がかかる場合がある)
  5. 専門科目の学習と口述試験に向けた研究内容の言語化を、出願期間前から並行して進める

英語外部試験のスコアは出願時点で確定していなければならないため、専門科目の対策よりも先に受験日程を組み込んでおくことをおすすめします。証明書類も出身大学の窓口対応時間によっては発行までに日数がかかるため、出願開始日の1〜2週間前を目標に書類一式を揃えておくと安心です。

半年前からの準備タイムライン(目安)

令和8年8月に試験が実施される年度を例にすると、半年前の2月頃から動き始めることで、出願期間の短さに振り回されずに準備を進められます。研究計画書の提出がない分、専門科目の学習と口頭説明の練習を並行して積み上げることが、このスケジュールの軸になります。

  • 試験の半年〜5か月前(2〜3月頃):志望する教育研究分野を確定し、指導教員一覧・教育研究分野詳細ページで研究テーマを調べたうえで指導教員へ事前連絡する
  • 試験の4〜5か月前(3〜4月頃):TOEFL iBTまたはTOEIC・IELTSを受験し、有効なスコアの確保に着手する。出願資格(5)(6)(7)(8)に該当する場合は出願資格審査に必要な推薦書・研究業績一覧の準備も始める
  • 試験の2〜3か月前(5〜6月頃):専門科目の学習を志望分野に絞って進め、過去問(公開されている場合)の入手を教務担当に申し出る
  • 試験の1〜2か月前(6〜7月頃):出願書類一式(成績証明書・卒業見込証明書・返信用封筒など)を揃え、口述試験で説明する研究内容を声に出して練習する
  • 出願期間(7月上旬の1週間程度):書類に不備がないか最終確認したうえで、必着で提出する
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倍率・難易度をどう考えるか

獣医学院の外部院試の難易度を考える際は、まず公式に志願者数や合格者数、倍率が募集要項に記載されていないという事実から出発する必要があります。確認できる範囲では倍率の公表はなく、募集人員や出願資格の設計から難易度の傾向を読み取るのが現実的なアプローチです。

公式に倍率は公表されていない

令和9年度4月入学分の獣医学専攻の募集人員は16名ですが、この人数に対して実際に何人が出願し、何人が合格したかという実績データは、少なくとも本記事執筆時点で確認できた募集要項の中には記載されていません。倍率を断定的に語ることはできないため、正確な実績を知りたい場合は、獣医学系事務部教務担当への直接の問い合わせや、大学が別途公表する入学者選抜実施状況の資料を確認する必要があります。

出願資格の設計から見える難易度の構造

出願資格を見ると、中心となるのは日本の大学で修業年限6年の獣医学・医学・歯学・薬学のいずれかを履修する課程を卒業(見込み)した人です。つまり、外部院試といっても受験者層は獣医学系・医療系の6年制学部出身者が中心になると考えられます。専門科目が志望する教育研究分野1科目に絞られていることは、幅広い科目を薄く対策するタイプの試験ではなく、志望分野を深く掘り下げて対策するタイプの試験であることを示しています。範囲が狭い分、専門科目そのものの難易度は決して低くないと捉えるのが妥当です。

もう一つ難易度に関わる要素が、英語外部試験のスコア提出制です。TOEFL iBT55点・TOEIC540点・IELTS3.3点という基準自体は、英語を主専攻としない受験者にとって極端に高いハードルではありませんが、入試日から過去2年以内という有効期限があるため、出願直前に慌てて受験すると間に合わないリスクがあります。英語のハードルは「高さ」よりも「準備の計画性」で難易度が変わる部分だと言えます。

臨床重点トラックの選考ハードル

臨床重点トラックは当該年度あたり2名程度の受け入れとされており、原則1年以上の臨床経験が前提条件です。一般入試の枠内での選考のため、臨床経験の有無と質が口述試験での評価に直結すると考えられます。臨床経験のある社会人や、卒業後にすでに臨床現場での実務を経験している人にとっては選択肢になりますが、経験年数の要件を満たさない場合は、通常の一般入試での志望分野選びを優先する必要があります。倍率という数字にとらわれるより、出願資格と専門科目の対応関係を正しく理解し、求められる水準に自分が届いているかを基準に準備を進める姿勢が現実的です。

一般入試と社会人入試で評価される要素の違い

難易度の中身を考えるうえでは、一般入試と社会人入試で総合判定に使われる評価要素が異なる点も見逃せません。一般入試は学力試験(専門科目・口述試験)、英語スコア、成績証明書の3要素で判定されるのに対し、社会人入試はこれに研究等活動調書が加わり、専門科目の代わりに小論文が課されます。社会人入試は専門科目の代わりに実務での研究活動歴が評価対象に加わるため、在職中にどれだけ学会発表や論文発表などの活動を積み重ねてきたかが、一般入試とは異なる形で合否に影響すると考えられます。

評価要素一般入試社会人入試
筆記試験専門科目(志望分野1科目)小論文(獣医学に関する課題)
口述試験ありあり
英語外部試験スコア必須必須
成績証明書判定要素に含まれる判定要素に含まれる
研究等活動調書対象外判定要素に含まれる
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過去問分析・出題予測と口述試問対策

獣医学院の外部院試対策で多くの人が気になるのが、過去問の入手方法です。募集要項には過去問の公開に関する独自のルールが明記されているため、正しい手順を踏めば一定の情報を得られます。

過去問は「申し出制」で公開される

募集要項の「その他」の項目には、「試験問題は、過去3年分までを入学志願者の求めに応じて公開します。本年度に実施する入学試験の問題、解答例(示せるものに限る)および出題の意図は、試験の翌日以降に、入学志願者の求めに応じて公開します」と明記されています。過去問はホームページなどで自動的に公開されているわけではなく、志願者が申し出て初めて開示される仕組みです。希望する場合は、出願前の段階から早めに問い合わせておくとよいでしょう。

注目したいのは、単に問題が開示されるだけでなく、解答例(示せるものに限る)や出題の意図まで開示対象に含まれている点です。出題意図まで確認できれば、専門科目でどのレベルの理解が評価されているかを具体的につかめるため、志望分野を決めたら早い段階で過去3年分の入手を試み、出題の傾向と難易度感を把握しておくことをおすすめします。長文をそのまま暗記するのではなく、出題される単元の傾向や解答の型を読み取る使い方が有効です。

専門科目1科目という設計から見た出題予測

専門科目が志望する教育研究分野1科目のみという設計は、出題予測を考えるうえでも重要な手がかりになります。過去問を入手できない、あるいは参考にしにくい年度がある場合は、志望分野の指導教員が担当する学部授業のシラバスや、教育研究分野詳細ページで紹介されている研究内容から、出題範囲を推測するアプローチが現実的です。専門科目は志望分野の学部専門教育で扱う内容が土台になっていると考えられるため、6年制課程の専門科目の教科書・講義資料を、志望分野に絞って復習しておくことが基本対策になります。

口述試験・小論文の出題予測

一般入試の口述試験は「これまでの研究内容、志望する教育研究分野に関する内容等」について試問されると明記されています。断定はできませんが、専門科目の答案内容を踏まえた深掘りの質問がなされる可能性が高いと考えられ、専門科目と口述試験を切り離さず、同じ研究テーマの軸で一貫した説明ができるように準備しておくことが有効です。臨床重点トラックの志望者には、臨床・診療についての基礎知識と将来ビジョンについても試問されるため、症例や診療現場での経験を、専門的な言葉で説明できる状態にしておく必要があります。

社会人入試の小論文は「獣医学に関する課題について論述」という出題形式で、具体的なテーマは公表されていません。出題テーマが公開されていない以上、特定の予想テーマに絞り込む対策は危険です。動物福祉、感染症対策、食の安全、獣医療の地域偏在といった獣医学をめぐる社会的な論点について、日頃から新聞や学会誌、獣医師会の発信などに目を通し、自分の言葉で論点を整理する習慣をつけておくことが、幅広いテーマへの対応力につながります。

国際感染症学院の小論文との違いから見える出題傾向

同じ募集要項に掲載されている国際感染症学院の社会人入試では、小論文のテーマが「感染症学に関する課題について論述」と定められています。学院ごとに小論文の出題テーマが専攻の専門領域に対応して個別に設定されていることがこの対比から分かります。獣医学院の小論文が「獣医学に関する課題」という学院全体をカバーする広いテーマ設定になっているのは、獣医学専攻が解剖学から先端獣医療学まで14分野を横断する専攻であることの表れだと考えられ、志望分野に閉じずに獣医学全般の動向を押さえておく対策の妥当性を裏づけています。

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併願戦略と内部リンク|準備を体系的に進める

獣医学院は志望分野の専門性が高く、対策範囲を絞り込みやすい一方で、出願資格や英語スコアの準備には時間がかかります。ここでは、併願の考え方と、対策を体系的に進めるための情報源を整理します。

国際感染症学院との併願可否

獣医学院と国際感染症学院は同じ募集要項の中で運用されており、出願資格・出願期間・試験日程などの共通事項は同一です。ただし専門科目・小論文の内容や教育研究分野は学院ごとに別立てであり、両学院を同時に受験できるかどうかは、それぞれの学院が定める対象者の条件によって扱いが変わります。感染症学に関心がある場合は、国際感染症学院の教育研究分野一覧もあわせて確認し、自分の研究テーマにより近い学院を選ぶ判断材料にしてください。

獣医学院の博士課程は、他大学の6年制獣医学課程・医学課程・歯学課程・薬学課程の卒業(見込み)者を主な対象としているため、併願を検討する場合は、同じく博士課程を実施している他大学の獣医学系大学院や医歯薬系大学院との比較が現実的です。試験日程が重ならないかを早い段階で確認し、専門科目の対策範囲が近い併願先を選ぶと、限られた準備期間を有効に使えます。

経済支援制度と学習リソース

博士課程学生への経済支援として、One Healthフロンティア卓越大学院プログラムのほか、ティーチング・アシスタント(TA)、リサーチ・アシスタント(RA)、ティーチング・フェロー(TF)、入学料・授業料の免除制度、日本学生支援機構をはじめとする各種奨学金、学術振興会特別研究員制度、北海道大学EXEX博士人材フェローシップなどが用意されています。制度ごとに申請要件や採用人数が異なり、すべての学生が支援を受けられるわけではないため、修学に必要な資金計画は出願前から具体的に検討しておくことをおすすめします。臨床重点トラックの学生には、動物医療センターによる経済的支援(2名程度)も別途用意されています。

研究計画の言語化や口述試験対策、志望理由の整理を体系的に進めたい場合は、大学院入試全般の準備の流れを解説した大学院入試対策の完全ガイドで全体像を確認したうえで、研究計画書の書き方を徹底解説で研究テーマの構成方法を押さえ、院試面接の完全対策で口述試験・面接の想定質問への備えを整えるという順序で進めると、準備の抜け漏れを防ぎやすくなります。北海道大学の大学院入試全般の傾向を先に把握したい場合は北海道大学 大学院入試を徹底解説も参考になります。専門的な指導を受けながら計画的に対策を進めたい場合は、大学院入試対策コースで、志望分野に応じた個別のサポートを受けることもできます。

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よくある質問(FAQ)

獣医学院に修士課程はありますか。

いいえ。獣医学院に設置されているのは博士課程(4年制)のみで、修士課程は置かれていません。6年制の獣医学・医学・歯学・薬学課程などを卒業(見込み)した人が、直接この博士課程に進学する制度です。修士課程を経由しない点が、他分野の大学院とは大きく異なります。

研究計画書の提出は必要ですか。

確認できた出願書類の一覧に、研究計画書という名称の指定様式は含まれていません。ただし、出願前に志望教育研究分野の指導教員へ直接連絡し了承を得ることが出願手続き上の条件とされており、口述試験でも研究内容や志望分野に関する内容が試問されます。書面での提出はなくても、口頭で説明できる準備は必須です。

TOEICやTOEFLのスコアがなくても出願できますか。

原則として、TOEFL iBT55点相当以上の外部試験スコア(TOEIC540点、IELTS3.3点等)の提出が全員に必須です。英語による高等教育を5年以上受けている人のみ、所定の指導言語証明書の提出により免除されます。5年以上「外国語として」英語を学んだ場合はこの免除要件を満たしません。

社会人入試の対象者はどのような人ですか。

一般入試の出願資格のいずれかに該当し、かつ2年以上原則として官公庁・会社・団体等に在籍していて、在職のまま修学を希望する人が対象です。学力試験は専門科目ではなく小論文(獣医学に関する課題について論述)と口述試験で構成され、研究等活動調書と所属長作成の受験許可書の提出も求められます。

過去問は入手できますか。

試験問題は過去3年分まで、入学志願者の求めに応じて公開されます。ホームページなどで自動公開されているわけではなく、獣医学系事務部教務担当への申し出が必要です。本年度実施分の問題・解答例(示せるものに限る)・出題意図も、試験の翌日以降に志願者の求めに応じて公開されます。

臨床重点トラックとは何ですか。

原則1年以上の臨床経験を持ち、博士課程で高度な専門知識と臨床領域の研究能力を高めたい人を対象としたコースで、当該年度あたり2名程度の受け入れです。専門診療科のローテーションを通じて臨床能力を養う仕組みで、志望する場合は「一般入試」に出願し、口述試験では臨床・診療の基礎知識と将来ビジョンについても追加で試問されます。

検定料はいくらですか。

検定料は30,000円で、出願期間内に振込用紙で納付します。ネット出願システム利用時はクレジットカード決済も可能ですが、事務手数料500円が別途必要です。本学大学院修士課程修了(見込)者で引き続き獣医学院を受験する場合や、国費外国人留学生は検定料が不要とされています。

IELTSの基準が変わると聞きましたが、いつからですか。

令和10年度入学者選抜(令和9年度10月入学選抜を含む)から、IELTSの基準点が現行の3.3点から4.0点へ引き上げられる予定です。令和8年8月に実施される令和9年度4月入学・令和8年度10月入学分の試験では、現行基準の3.3点が適用されます。今後の年度で受験を予定している場合は、引き上げ後の基準を前提に準備しておくと安心です。

まとめ

北海道大学大学院獣医学院の外部院試は、修士課程を経由せず6年制課程からの直接進学となる博士課程入試で、専門科目が志望する教育研究分野1科目に絞られ、英語は外部試験のスコア提出制という、専門性を深く問う設計になっています。研究計画書という書類の提出は求められない一方で、出願前の指導教員への直接連絡と了承取得が手続き上の条件とされており、口述試験に向けて研究内容を口頭で説明できる状態を作ることが実質的な準備の核になります。

募集人員・出願期間・試験日・検定料などの数値は、確認できた令和9年度4月入学分・令和8年度10月入学分の募集要項に基づくものです。年度によって更新されるため、最終的な出願判断は必ず出願年度の学生募集要項を根拠に行ってください。志望する教育研究分野を早期に決め、指導教員への連絡、英語外部試験のスコア確保、専門科目と口述試験の一体的な準備という順序で進めることが、限られた出願期間の中で漏れなく対策を仕上げる現実的な方法です。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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