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立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科の研究計画書を仕上げるには、社会課題への関心だけでなく、研究目的、志望理由、具体的な進め方、成果の評価指標を、研究科の3つの研究領域と結び付けて示すことが重要です。現在の正式名称は「社会デザイン研究科社会デザイン学専攻」ですが、旧名称で検索する人も多いため、本記事では両方の名称を併記します。
2027年度博士課程前期課程の研究計画書とは、出願者全員が提出する選考資料であり、表紙と5つの指定項目で研究の適合性と実行可能性を伝える書類です。本文の主要4項目には200字、600字、1,000字、200字という上限があり、最後に関連文献5点程度を挙げます。自由な長文を書く形式ではなく、限られた字数で論理の役割を分担させる形式です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
- 志望校が決まっていなくてもOK
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LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料
(費用は一切かかりません)
本記事は、出願資格、日程、倍率、小論文の一般的な説明を繰り返しません。それらは立教大学大学院社会デザイン研究科の外部院試解説に譲り、研究科の構造、入学後の指導、教員の主要研究テーマから、計画書をどう設計するかに集中します。公式情報は2027年度入試要項と研究科サイトを基準にしています。
なお、募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に最新の公式情報で確認してください。とりわけ教員の担当範囲や在籍状況は変わり得ます。この記事は志望テーマを整理するための地図として使い、提出直前には原典へ戻りましょう。
読み進める前に、いま考えているテーマを一文でメモしてください。その一文を、研究対象、問題となる現象、分析の視角、使用する資料に分解しながら各節を読むと、どこが未確定なのかが見えます。完成形を最初から思いつく必要はありません。関心を広げる段階と、提出用に範囲を絞る段階を分けることが、短い指定字数へ収める近道です。
立教大学大学院社会デザイン研究科の研究計画書の要求仕様
2027年度は全区分で出願時にPDF提出
2027年度の社会デザイン学コース博士課程前期課程では、一般、社会人、外国人の各区分で研究計画書を提出します。大学公式の社会デザイン研究科入試要項は、出願書類の内容、筆記試験、口頭試問などを組み合わせて多面的・総合的に評価するとしています。したがって、研究計画書は単なる手続書類ではなく、小論文と口頭試問をつなぐ選考の基礎資料として扱うべきです。
提出形式はA4サイズの縦向き、横書き、横40字×縦36行で、上下左右に3cm程度の余白を設けます。文書作成ソフトで作成したファイルを直接PDF形式で保存し、マイページからアップロードします。印刷物をスキャンしたPDFや、Word形式のままの提出は原則不可です。内容以前に形式不備を起こさないよう、最終版はPDFで改ページ、文字化け、余白を確認してください。
表紙と5項目の役割を分ける
| 部分 | 指定内容 | 設計上の役割 |
|---|---|---|
| 表紙 | 氏名・フリガナ、試験区分、研究テーマ | 研究対象と問いが伝わる題名を置く |
| 1 | 研究の目的(200字以内) | 何を明らかにするかを一文で固定する |
| 2 | 設定経緯と志望理由(600字以内) | 問題意識と研究科との適合を結ぶ |
| 3 | 具体的内容と進め方(1,000字以内) | 対象、方法、手順、実行可能性を示す |
| 4 | 期待される成果(200字以内) | 評価指標と社会的意義を示す |
| 5 | 読んだ文献5点程度 | 先行研究を読んだ形跡を示す |
この配分を見ると、中心は1,000字の「具体的内容と進め方」です。ただし、方法だけ詳しくても、200字の目的が曖昧なら研究全体は締まりません。反対に目的が明快でも、600字の志望理由が大学の知名度や立地の話に終始すれば、なぜ社会デザイン研究科なのかが伝わりません。5項目を別々の作文にせず、一つの問いを異なる角度から説明するのが基本です。
入試情報の詳細は既存記事に分ける
前期課程の社会デザイン学コースには一般、社会人、外国人の区分があり、2027年度は一般・社会人が秋季と春季、外国人が秋季のみです。筆記試験は小論文で、口頭試問も行われます。一般区分も全受験者が口頭試問の対象です。本記事では制度の詳細や日程を広げず、研究計画書と口頭説明の一貫性に焦点を当てます。
研究テーマ欄、本文、口頭試問の説明が食い違うと、問いをまだ固め切れていない印象になります。提出前には、テーマを30秒、目的を1分、方法を2分で説明できるか試してください。計画書の文章を暗唱するのではなく、同じ論理を別の言葉で説明できる状態が目標です。
文字数上限を推敲の道具として使う
指定字数が短いことは、説明できる内容が少ないという意味ではありません。むしろ、目的と背景、方法と成果を混ぜない編集力が問われます。初稿では上限を気にせず必要要素を書き出し、二稿目で重複を移動し、三稿目で文を圧縮するとよいでしょう。最初から200字ぴったりを狙うと、重要な条件まで落としやすくなります。
削る順番も決めておきます。一般論、感情を表す形容詞、大学案内の言い換え、同じ意味の反復を先に削ります。対象、期間、方法、未解明点、研究科との接点は残します。「非常に重要な深刻な問題」は「重要な問題」で足りますが、対象地域名や制度の範囲を削ると計画が曖昧になります。短文化では具体語を残し、評価語を減らすのが原則です。
PDF化後の確認では、文字数だけでなく表紙が1ページ目になっているか、2ページ目以降に項目1から5が順番に並ぶか、項目名が明記されているかを見ます。ファイルを別の端末でも開き、フォントの置換や行末の欠落がないことを確認します。ファイル名もマイページの指示に従い、提出後に開ける状態か確認してください。
1専攻・2コース・3研究領域を整理する
現在の正式名称は社会デザイン研究科
研究科は2024年4月に「21世紀社会デザイン研究科」から「社会デザイン研究科」へ、「比較組織ネットワーク学専攻」から「社会デザイン学専攻」へ名称を変更しました。旧名称の記事や修了生の研究を探すときは旧称も有効ですが、2027年度の出願書類では現行の名称を用います。
社会デザイン学専攻は、知の組織化と協働のネットワークによって社会運営上の問題に取り組み、具体的な方法論を探究する専攻です。研究計画書で求められるのは、壮大な社会理想の宣言ではありません。特定の社会課題を研究可能な単位に切り分けること、そして理論と実践の往復を設計することです。
2コースは入学時期と言語が異なる
| コース | 入学・授業 | 研究計画書での注意 |
|---|---|---|
| 社会デザイン学コース | 4月入学、日本語を中心とする課程 | 本記事と2027年度秋季・春季要項の対象 |
| 公共・社会デザイン学コース(MSDA Course) | 9月入学、英語カリキュラム | 別の入試・カリキュラムを確認する |
同じ専攻に属していても、コースを混同すると志望理由の具体性が崩れます。社会デザイン学コースの志願者が、MSDAの英語科目だけを根拠に志望理由を書くのは避けましょう。公式サイトで自分が受けるコース、入試区分、入学時期を先に固定し、その範囲の教育内容を引用します。
3つの研究領域はテーマを見る三つの窓
| 研究領域 | 大学公式が示す射程 | 接続しやすい問いの例 |
|---|---|---|
| コミュニティデザイン学 | NPO・NGO、ソーシャルビジネス、公共的活動・組織の運営理念、経営の理論と実践、CSR | 地域活動の担い手形成や協働の仕組みはどう機能するか |
| グローバル・リスクガバナンス | 市民社会における総合的危機管理の理念、方法論、スキル | 災害や紛争などのリスクに複数主体はどう対応するか |
| 社会組織理論 | 社会組織の歴史的・社会学的分析 | 制度や規範が組織・個人の行動をどう形づくるか |
領域はテーマを排他的に分類する箱ではありません。たとえば地域防災は、地域組織の協働を見ればコミュニティデザイン学、危機対応を見ればグローバル・リスクガバナンス、自治会や行政の制度変容を見れば社会組織理論に接続します。重要なのは名称を一つ選ぶことより、どの理論的視角で、何をデータとして検討するかを説明することです。
研究計画書では「私のテーマはコミュニティデザイン学です」と宣言するだけで終わらせず、研究対象、分析単位、問いを続けます。「地域の孤立問題」では広すぎますが、「都市部の子育て支援NPOにおける参加継続を支える中間支援の機能」とすれば、対象と関係性が見えます。そこからインタビュー、文書分析、参与観察など方法の候補を検討できます。
コミュニティデザイン学へ接続する場合
この領域では、地域やコミュニティという場所の名称だけでなく、公共的活動を担う組織と人の関係に焦点を当てます。NPOの資金調達、行政との協働、ボランティアの参加継続、ソーシャルビジネスの社会的価値、企業のCSRと地域の関係など、運営理念と実践を問うテーマが考えられます。
注意したいのは、成功事例の紹介で終わらないことです。成功を何で判断するか、誰の視点から成功と呼ぶか、他事例と比べて何が異なるかを問い直します。活動報告書、会議資料、関係者への聞き取りを組み合わせるなら、それぞれがどの問いに答えるのかを整理します。活動の価値を前提にせず、成立条件を検討すると研究になります。
グローバル・リスクガバナンスへ接続する場合
「グローバル」は海外事例だけを意味しません。災害、環境、紛争、感染症、情報リスクなど、境界を越え、単一主体では対応しにくい危機をどう統治するかが焦点になります。国際機関を扱う研究だけでなく、自治体、企業、市民組織が重層的に関わる地域の危機管理も射程に入ります。
計画では、リスクの種類、対象地域、関係主体、対応の局面を限定します。防災全般ではなく、避難情報が要支援者へ届く過程、災害記録が次世代の教育に使われる条件、官民の情報共有が停滞する局面などに絞ります。危機そのものより、危機に対応する関係や制度を問うと領域との接続が明確になります。
社会組織理論へ接続する場合
社会組織理論では、組織を単なる活動主体として扱わず、歴史的・社会学的に形成された制度、規範、役割、権力関係を分析します。家族、宗教組織、企業、市民団体、行政組織、オンライン上の集団などを対象に、なぜ特定の関係や行動が持続するのかを問えます。
現代の事例を扱う場合も、成立経緯や制度変化を確認します。現在の参加者への聞き取りだけで組織変容を論じるのではなく、規約、広報物、議事録、政策文書など時系列資料を組み合わせます。三領域を横断するテーマでも、中心となる説明対象を一つに定めることで計画が散漫になるのを防げます。
カリキュラムと修了成果から逆算する研究の型
実務経験を研究対象へ変換する
研究科公式のカリキュラム説明は、学問領域を横断する総合的・多角的な理論研究を基盤としつつ、実務的・実践的研究と具体的な問題解決を重視しています。社会人の現場経験は有力な出発点ですが、経験談そのものは研究ではありません。現場の違和感を、他者が検討できる問いと資料へ変換する必要があります。
たとえば「勤務先のCSRを改善したい」は実務上の目的です。研究目的にするなら、「地域連携型CSR事業で住民参加の継続を左右する組織間調整の要因を明らかにする」のように、対象、現象、明らかにする関係を定めます。改善提案は期待される成果に置き、研究の目的は説明や解明として表現すると、研究と実践の役割が整理されます。
正副2名の指導体制に耐える問いを作る
研究科は1年次から正副2名の指導教員による研究指導を行い、ゼミ形式のグループ指導と個別面談を用います。この体制から逆算すると、一人の教員の固有テーマに完全一致させるより、主たる論点と補助的な視角を分けられる計画が適しています。主指導候補との接続に加え、隣接領域からどんな検討を受けると研究が強くなるかを考えましょう。
防災情報プラットフォームの研究なら、リスクガバナンスを主軸にしつつ、地域コミュニティの参加や組織間協働を副次的な視角にできます。文化事業による復興なら、文化政策を主軸に、災害リスクや記憶の継承を補助線にできます。学際性とは論点を増やすことではなく、中心と補助線を整理することです。
修士論文と研究報告書の双方に通じる設計
研究科FAQによれば、前期課程の標準修業年限は2年で、修士論文の提出と最終審査が基本です。一方、修士論文に代えて研究報告書を提出することもできます。研究報告書は、研究計画書に基づいてテーマを設定し、調査・分析・提案・報告を行う成果物です。
出願段階で最終成果を断定する必要はありませんが、どちらを想定しても調査と分析が欠かせません。「イベントを開催する」「アプリを作る」だけでは、成果の実施計画にはなっても研究計画にはなりにくいでしょう。実践前後の記録、参加者への調査、制度資料の比較など、提案に至る根拠をどう集め、どう分析するかまで記します。
集中演習から逆算して2年間の工程を描く
集中演習は研究を論文へ結実させるゼミ科目群です。したがって、入学直後から完成した答えを持つ必要はないものの、ゼミで検討可能な問いと資料へのアクセス可能性は必要です。初年度前半に先行研究と分析枠組みを固め、後半から予備調査・本調査へ進み、2年次に分析と執筆を進める程度の工程を想定します。
研究協力者が未確定なら、確保済みと書いてはいけません。「候補組織へ依頼し、協力が得られない場合は公開資料を用いた比較事例研究へ切り替える」と代替案を示します。倫理的配慮が必要な対象では、匿名化、同意取得、データ保管にも触れます。実行可能性は自信の強さではなく、条件と代替策の具体性で伝わります。
理論と実践を往復させる四段階
研究科の実践性を示すために、最初から政策提言を書く必要はありません。第一に現場で起きている現象を記述し、第二に先行研究の概念で整理し、第三に資料から説明を検討し、第四に得られた知見が現場の判断へどう戻せるかを考えます。この順番なら、実践への関心と学術的検討を両立できます。
たとえばボランティア離脱の研究では、離脱者を「意欲が低い」と評価せず、参加過程、役割分担、組織との相互作用を記述します。次に参加研究や組織論を参照し、複数事例の共通点と差異を分析します。その結果から、受入組織が確認すべき条件を提示します。提案はデータ分析の後に導くため、結論ありきの計画になりません。
研究方法を選ぶ前に証拠の種類を決める
方法名を並べる前に、問いに答えるためにどんな証拠が必要かを考えます。制度がどう変わったかなら改正資料と議事録、当事者がどう意味づけるかなら語り、組織同士がどう連携するかなら複数主体の記録と聞き取りが必要です。証拠の種類が決まれば、文書分析、インタビュー、観察、質問紙などの選択が自然に絞られます。
質的研究と量的研究のどちらが優れているという話ではありません。母集団の傾向を把握したいのに少数の語りだけを使う、意味形成を詳しく知りたいのに選択式質問だけを使う、といった不一致を避けます。予備調査で質問項目や対象選定を修正する工程も置くと、方法を現実に合わせて改善できる計画になります。
教員の研究分野マップと接続の探し方
公式掲載の主要研究テーマをそのまま確認する
以下は、立教大学公式の社会デザイン学専攻専任教員・研究テーマ一覧から代表例を抜き出したものです。専門分野の文言は公式表記に合わせています。教員名は志望理由を飾る固有名詞ではなく、自分の問いが研究科内でどの研究蓄積と接続し得るかを確認する手がかりとして使います。
倉本由紀子教授の主要研究テーマは「国際関係論,社会開発とジェンダー,グローバル・ガバナンス」です。国際協力や開発を扱う志願者は、対象となる政策・組織・地域を定め、自分の問いがこれらのどの語と接続するかを確認します。名称の一致だけで指導可能性を断定せず、問いと方法まで具体化してください。
西井開特任准教授の主要研究テーマは「男性学,マジョリティ研究,加害者臨床,臨床社会学」です。ジェンダーや暴力、孤立などを扱う場合は、対象者の安全、同意、匿名化を含め、調査方法が研究倫理上実行できるかを先に検討します。個人的な評価や指導方針を推測せず、公式掲載の範囲で接続を考えます。
佐藤李青特任准教授の主要研究テーマは「文化政策,文化行政,アートマネジメント,中間支援,災間文化論」です。文化事業や芸術活動を対象にするなら、活動の紹介に留めず、支える制度、主体間関係、記憶や記録など、研究で説明する現象を絞ります。公式の語を自分の計画へ無理に足さず、実際の問いに必要な接点だけを使います。
長有紀枝教授の主要研究テーマは「ジェノサイド予防,文民保護,移行期正義,人間の安全保障」です。紛争や国際的危機を扱う場合は、対象地域と時期、使用する公文書や資料、当事者調査の可否を具体化します。社会的意義の大きさだけでなく、限られた期間に検証できる研究課題へ絞る必要があります。
長坂俊成教授の主要研究テーマは「リスク学,防災危機管理,アーカイブ,情報プラットフォーム,モバイル建築,社会デザイン」です。災害や危機対応に関心があるなら、リスクの種類、関係主体、対応局面、記録媒体などを分け、自分が入手できるデータから何を分析するかを決めます。
大熊玄教授の主要研究テーマは「東洋思想,日本哲学,哲学対話」です。思想や対話を社会デザインへ接続する場合も、抽象的な理念の紹介で終わらず、分析するテキスト、対話実践、対象となる場を定めます。どの概念をどの資料から解釈するかを示すと、方法の輪郭が伝わります。
河口眞理子特任教授の主要研究テーマは「ESG投資,CSR,エシカル消費,文明論」です。企業や消費を扱う計画では、社会的に望ましいという主張だけでなく、企業資料、制度、消費者行動などのうち何を証拠にするかを選びます。評価指標の定義も、調査前に明確にしてください。
中森弘樹准教授の主要研究テーマは「社会病理/社会問題論,親密性論,社会調査,現代社会論」です。生きづらさや親密圏に関わるテーマでは、当事者を問題の原因として扱わず、社会関係や制度との結び付きを問いにします。調査協力者を守る方法と代替資料を用意することも、実行可能性の一部です。
教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に最新の教員一覧で確認してください。同じ一覧でも、前期課程のみ担当、英語コースのみ担当、研究休暇などの注記が付く場合があります。名前が載っているだけで希望する年度に指導を受けられるとは限らないため、注記を含めて読む必要があります。
テーマと教員を三段階で照合する
- 自分の研究対象と中心概念を二つずつ抜き出す
- 教員一覧の主要研究テーマと一致・隣接する語を探す
- 研究科紹介と教員紹介を読み、対象・方法・理論のどこで接続するかを書く
たとえば開発支援におけるジェンダー指標を扱うなら、倉本由紀子教授の「社会開発とジェンダー」「グローバル・ガバナンス」と語の接続があります。しかし、語が同じだけでは不十分です。指標を政策比較で検討するのか、支援組織への聞き取りで運用を検討するのかによって、計画の方法が変わります。
地域防災のデジタル記録なら、長坂俊成教授の「防災危機管理」「アーカイブ」「情報プラットフォーム」と接続し得ます。芸術祭の中間支援なら、佐藤李青特任准教授の「アートマネジメント」「中間支援」が候補です。男性の孤立を扱うなら、西井開特任准教授の「男性学」「臨床社会学」、失踪や親密圏の問題なら中森弘樹准教授の「社会病理/社会問題論」「親密性論」が手がかりになります。
教員名の書き方で避けたいこと
志望理由に「著名な先生がいるから」「この先生なら受け入れてくれると思う」と書くのは適切ではありません。公式情報から確認できるのは主要研究テーマであり、受入可否、人柄、指導スタイルではないからです。教員名の後には、自分の研究のどの論点が接続するかを一文で示します。
研究科FAQは、入試の公平性の観点から、入学前の研究計画書の指導、添削、コメントを一切行わず、教員との事前連絡も不要としています。したがって、無理に研究計画書を送りつけたり、添削を依頼したりするのは避けます。公式が求めていない事前接触を「熱意の証明」に変えることはできません。
主要研究テーマの語を自分のテーマに足さない
教員との接続を強く見せようとして、計画に関係の薄い専門語を加えるのは逆効果です。たとえば地域活動の研究に「グローバル・ガバナンス」を足すなら、国際比較や越境課題がなくても、複数レベルの主体が関与する統治の問題として本当に分析するのかを確認します。名称だけを借りてはいけません。
反対に、教員の主要研究テーマと完全に同じ語がなくても、方法や理論で接続する場合があります。教員紹介の説明まで読み、自分の対象との距離を確認します。ただし、公式にない専門分野を推測して書かず、確認できた研究テーマと自分の問いを区別して表現することが重要です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
- 志望校が決まっていなくてもOK
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自分の研究テーマが研究科に合うか判定する
社会課題・研究課題・実践課題を分ける
テーマ適合を判定する第一歩は、三種類の課題を分けることです。社会課題は「若者の孤立が広がっている」、研究課題は「支援団体への参加継続を左右する相互作用は何か」、実践課題は「支援プログラムを改善する」です。研究計画書の中心は研究課題であり、社会課題は背景、実践課題は成果の活用先に置きます。
この区別がないと、「孤立をなくしたいので支援を充実させる」という主張で終わります。価値ある目的でも、何を調査し、何を根拠に結論を出すのかが見えません。「なぜ重要か」から「何がまだ分かっていないか」へ一段掘ることで研究課題になります。
適合性を5つの質問で採点する
| 判定軸 | 確認する質問 | 弱い場合の修正 |
|---|---|---|
| 領域 | 3研究領域のどこから分析できるか | 対象ではなく分析視角を決める |
| 教員 | 公式の主要研究テーマと接点があるか | 中心概念を分解し隣接語も探す |
| 方法 | 2年で入手できる資料・データか | 対象範囲を狭め代替資料を置く |
| 学術性 | 先行研究に対する追加点があるか | 比較対象、時期、主体を限定する |
| 社会的意義 | 成果を誰がどう利用できるか | 受益者と活用場面を特定する |
五つすべてが完全である必要はありませんが、領域と教員の接点が見つからず、データへのアクセスもないなら、テーマを調整する必要があります。一方、複数教員と弱く接続するだけなら、中心概念を一つに絞ると改善します。適合性は話題の流行度ではなく、問い・指導資源・方法の三点が組み合うかで判断します。
テーマを「対象×現象×視角×方法」にする
研究テーマを具体化する便利な型は、「対象×現象×視角×方法」です。「地方創生」だけでは広すぎます。「人口減少地域の地域運営組織を対象に、移住者の意思決定参加が継続する条件を、コミュニティデザインの視角から、会議録分析と半構造化インタビューで検討する」とすれば、検討可能性が高まります。
ただし、方法を先に決めすぎないことも大切です。インタビューをしたいから問いを作るのではなく、問いに答えるために必要な資料を選びます。制度の変遷なら政策文書と議事録、意味づけの過程ならインタビュー、組織間関係なら複数主体の比較など、問いとデータの対応を確認します。
仮題を三つ作り比較する
最初から一案に固執せず、同じ関心から三つの仮題を作ります。地域防災なら「情報プラットフォームの利用」「自治会と行政の協働」「災害記憶のアーカイブ」と焦点を変えられます。それぞれについて文献の量、教員との接点、データへのアクセス、2年での実行可能性を比較します。
最も感情的に惹かれる案と、最も研究可能な案が一致しないこともあります。その場合、関心を捨てるのではなく対象範囲を調整します。全国比較を一自治体に、支援対象者全体を特定プログラムの参加者に、長期変動を制度改正前後に絞ると、問いの鋭さを保ちながら実行可能性を上げられます。
先行研究検索でテーマの空白を確かめる
「これまで研究されていない」と断定する前に、テーマの表現を変えて検索します。日本語だけでなく、中心概念の英語、制度の旧称、類似組織の名称も試します。同じ対象の研究がなくても、隣接領域に使える理論や方法がある場合が多いためです。
読んだ文献は、対象、問い、方法、主な知見、自分の計画との違いの五列でメモします。五点を並べたとき、何が既に分かり、何が残っているかを一段落にまとめます。新規性は世界初を主張することではありません。既存の議論に対して自分の事例が何を追加するかを限定的に示せば十分です。
研究対象へのアクセスを現実的に点検する
勤務先や活動先を対象にする場合、近さは利点である一方、立場による偏りや断りにくさを生みます。上司が部下に調査協力を求める、支援者が利用者へ聞き取りをする場合は、自由な同意が損なわれない仕組みを考えなければなりません。第三者による募集や、公開資料中心の設計も候補です。
海外調査や遠隔地調査なら、言語、渡航費、許可、調査期間を点検します。実施できなかった場合の代替資料を先に用意します。「現地調査ができなければ研究が成立しない」計画より、一次案と代替案の双方で問いの一部に答えられる計画の方が、2年間の見通しを説明しやすくなります。
5項目別に研究計画書を書く方法
研究の目的(200字以内)
目的欄は背景説明ではなく、研究で明らかにすることを書きます。基本形は「本研究は、対象における現象について、資料・方法を用いて、関係や過程を明らかにすることを目的とする」です。200字しかないため、社会問題の歴史や自分の経験は次の項目へ回します。
「地域コミュニティを活性化することを目的とする」では、活動目標に見えます。「都市部の子育て支援NPOを対象に、利用者が運営参加へ移行する過程と、それを支える中間支援の機能を明らかにする」なら研究対象と解明事項が分かります。目的文には対象・現象・明らかにする点を入れると安定します。
設定経緯と志望理由(600字以内)
600字は、問題意識の出発点、先行研究から見える未解明点、立教大学院を志望する理由の三段で組みます。社会人経験を書く場合も、経歴紹介に字数を使いすぎません。「業務で課題を感じた」から「個別職場だけの問題かを検討するため文献を読んだ」「既存研究では特定主体の関係が十分検討されていない」と進めます。
志望理由では3研究領域、実務的・実践的研究、正副2名の研究指導、教員の主要研究テーマのうち、自分の計画に直接関係するものだけを選びます。「学際的だから魅力を感じた」だけでは、多くの大学院に当てはまります。自分の問いに必要な教育資源を一対一で対応させることが差になります。
具体的内容と進め方(1,000字以内)
この項目では、研究課題、先行研究上の位置、対象、方法、分析、工程、倫理的配慮を優先順に書きます。すべてを同じ長さで説明する必要はありません。中心は「どの資料から、何をどう読み取り、問いに答えるか」です。
- 研究課題を疑問文または検証可能な命題として置く
- 先行研究が明らかにした点と残る課題を短く示す
- 対象地域、組織、期間、事例の選定理由を示す
- 資料収集と分析方法を対応させる
- 予備調査、本調査、分析、執筆の順を示す
- 同意取得、匿名化、データ管理など必要な配慮を書く
「アンケートとインタビューを行う」だけでは、誰に何を尋ね、何を比較するかが不明です。たとえば「二つの中間支援組織の職員と連携団体を対象に半構造化インタビューを行い、協働の開始・継続・中断に関する語りを比較する」とすれば分析像が見えます。予定人数を公式情報なしに断定する必要はありませんが、対象の範囲は示します。
方法の豪華さより、問いとの整合を重視します。複数の方法を並べすぎると2年間で終わらない印象になります。公開資料だけで答えられる問いに大規模調査を加える必要はありません。一つの主方法と、それを補う副方法に絞ると説明しやすくなります。
期待される成果(200字以内)
この欄は「社会に貢献する」で終えず、学術的成果、評価指標、社会的意義を短く結びます。学術的には、既存研究で分けて論じられてきた主体間の関係を示す、新しい時期や事例で枠組みを検討する、といった追加点があります。実践的には、行政、NPO、企業、当事者など誰の判断にどう使えるかを示します。
評価指標は研究結果を都合よく成功判定する数値ではありません。問いに答えられたかを判断する観点です。参加継続の研究なら、継続率だけでなく、参加役割の変化や離脱理由の類型化も考えられます。成果を誇張せず、研究で提示できる範囲と利用可能性を分けて書くのが安全です。
これまでに読んだ文献5点程度
指定は文献名、著者名、出版社名です。形式を統一し、実際に読んだ文献を挙げます。入門書だけ、同じ著者だけ、ウェブ記事だけに偏らせず、理論枠組み、対象領域、方法論に役割を分けると、計画の土台が伝わります。
文献は飾りではなく、本文の未解明点と対応させます。本文で「先行研究は組織側に集中している」と書くなら、その判断の根拠となる文献がリストに含まれるべきです。一般的な構成例は研究計画書の例文・テンプレート集も参考になりますが、立教大学の5項目と字数へ必ず組み替えてください。
項目間の重複をなくす編集例
設定経緯で研究目的を詳しく繰り返し、具体的内容でも同じ社会背景を説明すると、方法を書く場所が減ります。背景は「なぜこの問いに至ったか」、目的は「何を明らかにするか」、具体的内容は「どう答えるか」、成果は「答えをどう評価し活用するか」と役割を固定します。
各欄を色分けする方法も有効です。対象を示す語、問い、先行研究、方法、研究科との接点、成果を別の記号で囲み、欠けている要素を確認します。同じ説明が二つの欄にあれば、最も役割に合う方だけに残します。字数調整は削除より、情報を正しい欄へ移す作業と考えると論理を保てます。
研究テーマの題名を最後に磨く
表紙の研究テーマは、本文を完成させてから調整します。初稿時の題名は関心を表すだけでも構いませんが、最終版には対象と中心となる現象を入れます。副題を使えるなら、事例や方法を補います。結論を先取りする断定的な題名は避けます。
「持続可能な地域社会について」より、「地域運営組織における移住者の意思決定参加の継続条件」の方が問いの輪郭が見えます。本文が一自治体の事例研究なら、副題で対象を示します。題名、目的欄の最初の一文、具体的内容の研究課題が同じ対象を指しているか確認してください。
評価を下げやすい研究計画書と改善法
社会課題が大きすぎる
「貧困を解決する」「持続可能な社会を実現する」のような題目は意義が大きい反面、2年間で何を調べるかが見えません。対象地域、制度、組織、時期、当事者のいずれかを絞り、観察可能な現象へ変えます。大きな課題は背景に残し、研究課題を小さく鋭くします。
実務上の提案が先に決まっている
自分のサービスや政策案の有効性を証明する前提で計画を書くと、調査が結論を補強する道具に見えます。反証される可能性を残し、比較基準を設けます。提案したい内容より、判断に必要な問いを先に置くことで研究としての開放性が生まれます。
教員名と研究テーマを並べるだけ
複数の教員名を列挙して「幅広く学べる」と結ぶ文章は、適合性の証明になりません。一人か二人の主要研究テーマを確認し、自分の研究の対象、概念、方法のどこが接続するかを示します。指導を受けられると断定せず、「研究テーマとの接点を確認した」という書き方に留めます。
先行研究の位置づけがない
文献5点を最後に載せても、本文に先行研究との関係がなければ、読書が問いの形成に反映されているか分かりません。「既存研究はAを明らかにしたが、Bの過程は十分検討されていない。そこで本研究はCを対象にする」という三文を作ります。
調査協力を楽観している
紛争被害者、暴力の当事者、医療・福祉利用者など、アクセスと倫理に慎重さが必要な対象もあります。職務上接点があることと、研究同意を得られることは別です。匿名化、自由意思による参加、撤回可能性を考え、公開資料や専門職への調査など代替案を用意します。
目的・方法・成果がずれている
目的が「制度変化の要因を明らかにする」なのに、方法が現時点の意識調査だけでは、歴史的変化を十分説明できません。目的の動詞と方法を照合します。「実態を把握する」なら調査、「変遷を明らかにする」なら時系列資料、「意味づけを解明する」なら語りや言説の分析が候補です。
提出前に各項目の最初の一文だけを並べてください。それだけで、目的から成果まで一本の線になるか確認できます。線が途切れる箇所は、字数を増やす前に論理を直します。推敲は表現の美しさより、項目間の整合から始めるのが効率的です。
引用や事実確認が曖昧である
大学の教育方針や教員の研究テーマを記すときは、公式ページの表記を確認します。二次情報で見た古い所属や、自分で要約した専門分野を事実のように書くのは避けます。研究計画書内の先行研究についても、読んでいない文献を題名だけで位置づけないでください。
引用箇所と自分の主張を区別し、書誌情報を照合します。事実誤認が一つあると、関連する論理全体の信頼性が下がります。とくに社会課題の規模を示す統計は、調査年、対象、定義を確認し、短い計画書で不要なら無理に数値を入れません。具体性は数値の多さではなく、定義の明確さから生まれます。
学際性を論点の寄せ集めと捉えている
社会学、経営学、政策学、哲学など多くの領域に触れれば学際的になるわけではありません。複数の視角を使う場合は、各視角が問いのどの部分を説明するかを示します。中心理論がなく、用語だけが増えると、1,000字の方法欄では分析手順を説明できません。
まず一つの中心概念で研究課題を組み、説明できない部分にだけ補助概念を加えます。正副2名の指導体制も、二つの別テーマを同時に進める制度ではありません。一つの研究を異なる角度から検討してもらう体制として捉えると、計画の焦点を保てます。
出願までの逆算スケジュールと口頭試問への接続
6か月前から段階的に絞る
| 時期の目安 | 主な作業 | 完成条件 |
|---|---|---|
| 6か月前 | 社会課題と経験の棚卸し、仮題を3案作成 | 対象と中心概念を説明できる |
| 5か月前 | 3研究領域と教員一覧を照合 | 研究科との接点が言語化できる |
| 4か月前 | 先行研究を検索・精読 | 既知と未解明点を区別できる |
| 3か月前 | 対象、方法、代替案、倫理を設計 | 2年間の実行可能性を説明できる |
| 2か月前 | 5項目の初稿を作り字数調整 | 項目間に矛盾がない |
| 1か月前 | 第三者確認、PDF化、口頭説明練習 | 形式と内容の両方を確認済み |
準備期間が短い場合も、順番は変えません。教員名からテーマを逆算したり、例文を書き換えて先に本文を作ったりすると、後から先行研究との矛盾が出ます。最初の一週間で仮題と文献検索を並行し、その次に方法を置きます。時間がないほど対象範囲を狭くします。
口頭試問用の一枚メモを作る
提出後は、テーマ、目的、先行研究との差、方法、研究科を選ぶ理由、期待される成果を一枚にまとめます。回答は結論、根拠、具体例の順で話します。研究計画書にない新しい計画を面接で足すより、提出内容の判断理由を説明できるようにします。
想定質問には、「なぜその対象か」「なぜその方法か」「データが得られない場合はどうするか」「研究科のどの領域に接続するか」「文献5点から何を学んだか」があります。公式が質問内容を公表しているわけではないため、これは計画の論理を点検するための練習です。一般的な準備は院試面接の対策ガイドも参照できます。
事前連絡を前提にしない
研究科FAQは、教員との事前連絡は不要とし、入学前の研究計画書の指導・添削・コメントを行わないと明示しています。連絡できないことを不利と捉える必要はありません。公式教員一覧、研究科の研究領域、公開されている教員紹介を読み、書類の中で適合性を示します。
独力で論点の切り分けが難しい場合は、大学教員ではなく、入試対策の第三者に文章構造や問いと方法の整合を確認してもらう方法があります。立教大学大学院の研究計画書対策を含む大学院入試コースを利用する場合も、代筆ではなく、自分の問題意識を研究可能な形へ整理するために使うことが大切です。
提出前の三回チェック
一回目は内容チェックです。研究目的に一つの問いがあり、具体的内容の資料と分析で答えられ、成果欄がその答えの意味を示しているかを見ます。二回目は適合チェックです。3研究領域、カリキュラム、教員の主要研究テーマとの接点が、一般的な大学院にも当てはまる表現になっていないかを見ます。
三回目は形式チェックです。項目名、順序、字数、表紙、A4縦、40字×36行、余白、PDF形式を確認します。音読すると、一文が長すぎる箇所や主語のずれも見つかります。最後に第三者へテーマと目的だけを見せ、何を研究する計画か説明してもらいます。読み手の要約が自分の意図と一致すれば、焦点は伝わっています。
口頭説明で修正すべき弱点を見つける
計画を声に出すと、文章では隠れていた飛躍が見つかります。「なぜその対象なのか」に答えるとき、個人的な関心しか出てこなければ事例選定理由を補います。「なぜその方法なのか」で方法の一般的な長所しか言えなければ、問いとの対応を補います。
想定外の質問に対しては、分からないことを認めた上で、何を調べれば判断できるかを答えます。計画段階ですべての結論を知っている必要はありません。むしろ、現時点の仮説、根拠、未確定条件を区別できる方が、研究を進める準備が伝わります。
よくある質問(FAQ)
研究計画書は何字ですか
2027年度前期課程は、研究の目的200字以内、設定経緯と志望理由600字以内、具体的内容と進め方1,000字以内、期待される成果200字以内です。これに表紙と文献5点程度が加わります。合計字数だけで考えず、各欄の上限と役割を守ってください。
字数は文書作成ソフトの機能で項目ごとに数えます。見出しを字数に含めるかを自己判断で変えず、余裕を持って上限内に収めると安全です。推敲時は目的欄と成果欄の重複、設定経緯と志望理由の重複を先に探すと、情報を失わず圧縮できます。
教員への事前連絡は必要ですか
研究科公式FAQでは不要とされています。入試の公平性の観点から、入学前の研究計画書の指導、添削、コメントも行わないと明記されています。公式教員一覧で研究テーマとの接点を確認し、書類で説明するのが基本です。
社会人経験を研究テーマにしてよいですか
実務経験は有力な出発点になります。ただし、職場の改善案や体験談で終わらせず、他者が検討できる研究課題へ変換します。守秘義務、研究協力への同意、匿名化にも配慮し、必要なら公開資料を使う代替案を設けます。
自分が組織の内部者である場合は、資料へアクセスしやすい一方、見たいものだけを見る偏りも生じます。内部者としての立場を明記し、複数の立場から資料を集める、公開記録と照合するなどの対応を考えましょう。経験は仮説の源にし、結論の根拠にはしないという区別が役立ちます。
修士論文以外の修了成果を選べますか
研究科FAQでは、修士論文に代えて研究報告書を提出できると案内されています。研究報告書も研究計画書に基づいて調査、分析、提案、報告を行い、最終審査を経ます。単なる制作物や活動報告でよいという意味ではありません。
3研究領域のどれを選べばよいですか
テーマ名ではなく、分析視角で判断します。同じ地域防災でも、組織協働、危機対応、制度変容のどこを見るかで接続領域が変わります。中心となる領域を一つ置き、必要に応じて別領域を補助線にします。
迷う場合は、同じテーマについて三つの目的文を作って比較します。コミュニティデザインなら主体間協働、リスクガバナンスなら危機対応、社会組織理論なら制度や規範の形成を主語にします。最も知りたい関係が表れる目的文を中心に選び、方法で実行できるかを再確認してください。
文献5点は何を選べばよいですか
実際に読み、本文の問い形成に使った文献を選びます。理論、研究対象、研究方法の役割を分け、文献名、著者名、出版社名を統一した形式で記載します。入門書だけで固めず、研究書や主要な先行研究を含めてください。
五点は有名さではなく計画への必要性で選びます。一冊は中心理論、一冊は対象領域の代表研究、一冊は近年の課題、一冊は類似事例、一冊は方法論というように役割を持たせると、口頭でも選定理由を説明できます。図書館や論文データベースで引用文献をたどり、原典を確認します。
研究計画書は口頭試問で使われますか
公式要項は個別の質問内容を公表していませんが、研究計画書を含む出願書類、筆記試験、口頭試問などを総合評価します。そのため、計画書の目的、方法、志望理由を自分の言葉で説明し、質問に応じて根拠を示せるように準備するのが合理的です。
説明練習では、提出文を見ずに要点を話した後、原稿とのずれを確認します。説明のたびに対象や方法が変わるなら、本文の中心がまだ固まっていません。逆に、言い回しが変わっても問いと方法が変わらなければ、内容を理解している状態です。
旧研究科名と新研究科名のどちらで検索すべきですか
現行の募集要項や教員情報は「社会デザイン研究科」で確認します。2024年3月以前の研究成果や記事を探す際は「21世紀社会デザイン研究科」「比較組織ネットワーク学専攻」も併用すると見つけやすくなります。提出書類には現行名称を使います。
先行研究や過去の修士論文を探すときは、名称変更を検索漏れの原因にしないことが大切です。ただし、過去資料に載る教員情報やカリキュラムを現行制度だとみなしてはいけません。研究蓄積の探索には旧称、出願条件と指導体制の確認には現行公式ページ、と用途を分けます。
まとめ|研究領域・教員・方法を一本の線で結ぶ
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科、現在の社会デザイン研究科に向けた研究計画書では、社会課題への熱意を研究可能な問いへ変えることが中心です。2027年度の指定項目は短いため、背景を長く語るより、各欄に役割を持たせて整合させる必要があります。
- 全区分で出願時に研究計画書をPDF提出する
- 表紙と5項目を指定順に記載する
- 1専攻・2コースを混同せず、3研究領域との接点を示す
- 実務経験を研究課題、資料、分析方法へ変換する
- 公式教員一覧の主要研究テーマと問いを照合する
- 正副2名の指導と修了成果から2年間の工程を逆算する
- 提出内容を口頭で説明できる状態にする
最終確認では、目的の動詞、方法で集める資料、期待される成果が対応しているかを見ます。教員名を外しても研究科との適合性が説明でき、教員名を入れることで接続がさらに具体化する文章が理想です。「社会を良くしたい」を「何をどう明らかにするか」へ変える作業が、研究計画書の核になります。
募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
まず今日行う作業は、仮題を三案書き、各案について3研究領域との接点、公式教員一覧との接点、入手できる資料を一行ずつ記すことです。その比較から一案を選び、目的200字の初稿を作ります。短い目的文が固まれば、残る項目はその根拠と実行手順として組み立てられます。
初稿を保存するときは、日付を付けて版を残しましょう。後の推敲で問いが広がりすぎたとき、どの段階で対象や方法が変わったかを確認できます。変更のたびに目的、方法、成果の対応が強くなったかを一行で記録すると、表現だけを直し続ける状態を避けられます。提出版では、その検討過程が見えなくても、選ばれた語の一つひとつに理由がある文章になります。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
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