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東京都立大学大学院人文科学研究科の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

東京都立大学大学院人文科学研究科の研究計画書は、17教室すべてに共通する一枚を作ればよいわけではありません。2027年度博士前期課程では、研究計画書を提出しない4教室がある一方、提出する教室では日本語1,000字以内から4,000字程度まで幅があり、言語科学は英語約1,000語を求めます。したがって最初にすべきことは一般的な例文を探すことではなく、志望教室の要否・字数・言語を確定することです。
東京都立大学大学院人文科学研究科の研究計画書とは、受験者の関心を、教室の専門領域、在籍教員の研究分野、博士前期課程で実行できる方法へ接続して示す出願書類です。研究科は社会行動学、人間科学、文化基礎論、文化関係論の4専攻からなりますが、募集と審査の実務単位は、さらに細かな教室です。同じ「人文学」でも、心理学の実験計画、社会調査、史料批判、文学作品の精読では、問いの立て方も証拠の示し方も違います。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
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(費用は一切かかりません)
本記事は、出願資格・試験科目・日程・倍率を繰り返すものではありません。それらは東京都立大学大学院人文科学研究科の外部院試解説に譲り、ここでは2027年度募集要項、研究科の組織・修了要件、公式教員紹介を基に「この研究科に合わせて計画書をどう設計するか」を扱います。専攻名ではなく教室と研究方法まで照合することが、本記事を通じた基本方針です。
なお、募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に最新の公式情報で確認してください。この記事の字数や教員情報は2027年度入試向けの公式情報を基準にしていますが、翌年度も同じとは限りません。
読み進める前に、自分の志望先を「人文科学研究科」だけでなく「〇〇専攻・〇〇教室」まで書き出してください。次に募集要項の教室別提出書類一覧へ印を付け、計画書の要否と卒業論文・要旨の要否を一枚に整理します。ここを曖昧にしたまま一般的なテンプレートへ文章を入れると、字数や重点がずれます。本記事の表を入口にしつつ、最後は自分が出願する年度の原本と照合する使い方を想定しています。
この記事でいう「合う計画書」は、合格を保証する文面ではありません。公式の要求と研究上の論理が矛盾しない計画を指します。選考には筆記や口述も含まれるため、書類だけで結果は決まりません。それでも、テーマと教室のずれ、根拠のない方法、古い教員情報といった事前に防げる不整合を減らせば、受験者は自分の研究能力をより正確に伝えられます。
東京都立大学大学院人文科学研究科で研究計画書が必要な教室
まず「提出不要」の4教室を切り分ける
2027年度博士前期課程の一般学生募集要項では、社会学、社会人類学、社会福祉学、日本語教育学の受験者は研究計画書の提出が不要です。研究科の記事だからといって、すべての志願者に研究計画書の作成を勧めるのは正確ではありません。これらの教室を志望する人は、研究計画書を独自に同封するのではなく、教室別提出書類、受験者個人調査票、卒業論文の扱いを最新要項で確認してください。
提出不要は「研究テーマを考えなくてよい」という意味でもありません。口述試験で専門関心や入学後の研究を説明できるように、問い、先行研究、方法、志望理由を自分用のメモにまとめる価値はあります。ただし、公式が求めない書類を任意に追加しないことが出願実務の原則です。書類の要否と、面接準備として研究構想が必要かどうかを分けて考えましょう。
提出する13教室は字数と言語が異なる
研究計画書を提出する教室の指定は次のとおりです。数字を比較すると、同じ内容を機械的に短縮・増量する方法が通用しないことが分かります。1,000字では問いと方法を絞り込み、4,000字では先行研究の対立や資料へのアクセスまで説明する必要があります。言語科学では本文が英語で、参考文献一覧を別に付けます。
| 専攻・教室 | 2027年度の指定 | 設計上の重点 |
|---|---|---|
| 人間科学・心理学 | 3,000字程度 | 仮説、対象、測定、分析 |
| 人間科学・臨床心理学 | 3,000字程度 | 臨床的意義と倫理、実施可能性 |
| 人間科学・教育学 | 4,000字以内 | 教育問題の理論的位置づけ |
| 人間科学・言語科学 | 英語1,000語程度、参考文献一覧を別添 | 理論、データ、検証手順 |
| 文化基礎論・哲学 | 4,000字程度 | 概念・議論・テクストの限定 |
| 文化基礎論・西洋古典学 | 2,000字程度 | 原典、文献学的方法 |
| 文化基礎論・歴史学・考古学 | 2,000字程度 | 史資料と分析手続き |
| 文化基礎論・表象文化論 | 2,000字以上 | 対象作品と理論枠組み |
| 文化関係論・日本文学 | 1,000字程度 | 作品・資料・問いを一点化 |
| 文化関係論・中国文学 | 2,000字程度 | 時代、テクスト、言語能力 |
| 文化関係論・英文学 | 1,000字以内 | 対象作品と論点の圧縮 |
| 文化関係論・ドイツ文学 | 1,000字程度 | 作品、時代、読解視角 |
| 文化関係論・フランス文学 | 2,000字程度 | 一次資料と批評上の位置 |
公式情報は人文科学研究科の博士前期課程入試ページから募集要項と様式を開いて確認できます。研究計画書には研究科所定の表紙を付け、出願時に提出します。所定表紙が示すテーマ、テーマ設定の理由、研究計画、参考文献という枠は、単なる体裁ではなく、審査側が読みたい論理の順序でもあります。
教室別一覧では研究計画書以外の提出物にも差があります。心理学・臨床心理学では条件に応じた卒業論文、教育学や言語科学、歴史学・考古学、各文学教室では卒業論文や要旨などの指定が置かれています。研究計画書だけを完成させても、関連書類との説明が食い違えば研究歴が伝わりにくくなります。卒業論文からテーマを変える場合は、過去の研究で得た知識や方法が新計画へどう生きるかを説明できるようにします。
表象文化論は2,000字以上の研究計画書に加え、広義の表象文化論に関わる日本語の論文についても要項上の指定があります。このように提出負担が大きい教室では、計画書の締切だけから逆算せず、論文の準備を含めた工程表が必要です。教室別提出物を一つの審査資料群として整える視点を持ちましょう。
口述試験まで見据えて書く
選考は提出書類の審査に加え、筆記試験と面接による口述試験で行われます。募集要項が口述試験の全質問を公開しているわけではないため、「この質問が出る」と断定はできません。それでも、提出した計画の用語、対象、方法、先行研究について口頭で説明できる状態にする必要があります。書面と口頭説明の一貫性までが完成条件だと考えてください。
4専攻17教室の構造と研究テーマの射程
専攻は入口、教室は具体的な宛先
人文科学研究科は、人間・文化・社会に関わる広範な領域を4専攻にまとめています。しかし、学生募集は分野・教室ごとです。研究計画書で「人文科学に関心がある」「社会を研究したい」と書くだけでは、宛先が広すぎます。社会学と社会人類学、心理学と言語科学、日本文学と表象文化論の違いを、対象だけでなく方法から説明できるようにしましょう。
| 専攻 | 教室・分野 | 計画書で明確にする接続 |
|---|---|---|
| 社会行動学 | 社会学、社会人類学、社会福祉学 | 社会現象、フィールド、制度、調査方法 |
| 人間科学 | 心理学、臨床心理学、教育学、言語科学、日本語教育学 | 人間の認知・発達・教育・言語を扱う理論と検証法 |
| 文化基礎論 | 哲学、西洋古典学、歴史学・考古学、表象文化論 | 概念、原典、史資料、表象を読む根拠と手続き |
| 文化関係論 | 日本文学、中国文学、英文学、ドイツ文学、フランス文学 | 言語文化圏、時代、作品・資料、読解の視角 |
この表はテーマを分類するための出発点です。たとえば移民を扱う場合、労働市場や家族を分析するなら社会学、特定地域での生活世界を参与観察するなら社会人類学、文学における移民表象を読むなら各文学教室や表象文化論が候補になります。題材が同じでも、何を資料にして何を明らかにするかによって教室は変わります。
社会行動学・人間科学では検証方法を先に確認する
社会行動学では、制度資料、統計、インタビュー、参与観察など、問いに対応したデータの設計が欠かせません。心理学では実験、質問紙、観察、統計分析などの実施可能性が重要です。教育学なら政策・制度、思想、学校実践など対象の階層を区別し、言語科学なら理論言語学、心理言語学、神経科学にまたがるどの方法で言語現象を検討するかを明確にします。
特に心理学の計画で「大学生にアンケートをする」とだけ書くと、測定概念、尺度、対象者の選定、分析方法が空白です。言語科学で「日本語と英語を比較する」とだけ書いても、どの現象をどのデータで比較するかが分かりません。広い関心を、観察可能な変数や分析可能な言語データへ変換してください。
文化基礎論・文化関係論では一次資料を特定する
哲学、歴史学、文学研究では、テーマの壮大さより、何をどう読むかが問われます。「近代の自由を研究する」では広すぎますが、思想家、著作、概念、比較対象を限定すれば研究の形になります。歴史学では利用する史料群、所在、言語、時期を示し、考古学では資料の地域・年代と分析方法を示します。
文学研究でも「作品の魅力を明らかにする」では感想との境界が曖昧です。対象テクストのどの表現、語り、ジャンル、受容を、どの先行研究と理論枠組みに照らして読むのかを定めます。一次資料への具体的なアクセス可能性が、修士研究としての実現性を支えます。
境界領域のテーマは中心となる証拠で決める
現代の研究テーマは教室の境界を越えやすく、デジタルメディア、移動、ジェンダー、記憶、身体などは複数の分野で扱えます。この場合、「どの教室でも扱えそう」と考えるのではなく、結論を支える中心証拠を決めます。SNS投稿の言語形式を分析するなら言語研究、利用者間の関係を調査するなら社会学、投稿に現れる物語やイメージを読むなら表象研究というように整理できます。
さらに、中心証拠を処理するために必要な訓練も比べます。統計分析、フィールドワーク、原語文献の読解、史料批判、作品分析のうち、修士課程で最も深めたいものは何かを考えてください。題材の新しさより証拠と方法の整合が、教室選択と計画書の説得力を支えます。
カリキュラムと修了要件から逆算する研究の型
2年・30単位・修士論文という出口から考える
博士前期課程は在学期間2年を満たし、30単位以上を修得し、修士論文の審査と最終試験に合格することが修了の基本条件です。この制度から分かるのは、入試時点の研究計画書が「興味の宣言」では足りないことです。授業や演習で専門知識と方法を深めながら、2年後に一つの修士論文へ収束できる計画である必要があります。
一方で、入学前に結果まで決める必要はありません。研究は資料を読み、調査を行う中で修正されます。評価されやすいのは、結論を先取りした計画ではなく、問いに対して適切な資料と方法を置き、結果がどちらに転んでも学術的な意味を説明できる計画です。結果の予言ではなく検証可能な道筋を書くと理解しましょう。
演習で検討できる粒度まで問いを絞る
研究科全体は広い視野を求めていますが、広い視野と広すぎるテーマは別物です。専門外の議論も学びながら、自分の研究対象は限定するのが修士論文の基本です。社会学教室の公式案内では、指導教員のゼミに加えて1年次12月と2年次6月の中間報告会が示されています。このような報告の場では、問い、資料、方法、途中結果を他者が検討できる具体性が必要です。
計画書を読むときは「この内容を15分で報告したら、聞き手はどこを質問するか」と考えてみてください。対象期間が曖昧、概念の定義がない、資料の入手経路が不明、分析方法が対象に合わない、といった穴が見つかります。他者が批判できるほど具体的な計画は、演習で発展させやすい計画でもあります。
教室ごとに異なる「研究の型」を尊重する
歴史学・考古学は、日本史・東洋史・西洋史・考古学を一体的な理念で組織し、フィールド調査を含む共同研究にも取り組んでいます。したがって歴史的な問いには史料批判、考古学的な問いには遺物・遺構の分析という、資料に即した手続きが必要です。隣接分野を参照するときも、中心となる証拠が何かを曖昧にしないでください。
言語科学は生成文法をコアとし、「多言語にわたる理論的・実証的研究」と「多分野にまたがる学際的研究」を柱にしています。英語約1,000語という指定も踏まえ、理論上の問い、対象データ、予測、分析手続きの対応を簡潔に示す必要があります。教室の特色を紹介文として貼り付けるのではなく、自分の問いと方法の選択に翻訳するのがポイントです。
広い視野は「関連分野との関係」で示す
研究科は、自分の専門だけに閉じこもらず、人間や社会への広い視野を持とうとする人を求めています。この方針を受けて、計画書の意義では隣接領域との関係を一段だけ示すと効果的です。たとえば近世文学の怪異表象を扱うなら、文学史上の問いを中心に置きつつ、絵画や演劇との関係を補助線として示せます。
ただし、社会学、心理学、文学、歴史学をすべて統合するといった過大な宣言は避けます。主たる学問分野と方法を固定したうえで、どの関連領域の知見が問いの解像度を上げるのかを説明してください。学際性は分野名の数ではなく、中心と補助線の役割分担の明確さで伝わります。
修士論文から逆算して「完成物」を仮置きする
計画段階で、修士論文の章構成を仮に五章で書いてみる方法があります。序章で問いと先行研究、第二章で資料と方法、第三・第四章で分析、終章で結論という骨格を置き、各章に何を書くかを一行で埋めます。空欄になる章があれば、研究計画にも同じ欠落がある可能性があります。
心理学なら問題・方法・結果・考察に相当する流れ、歴史・文学なら先行研究と資料の検討から個別分析へ進む流れを想定します。もちろん入学後に変更して構いません。目的は完成形を固定することではなく、現在の問いから論文まで道がつながるかを確かめることです。
30単位以上の履修も研究と無関係な負担ではありません。講義で理論や背景知識を補い、演習で資料の読み方や分析を磨き、その成果を修士論文へ戻す循環を想定します。計画書の志望理由には、大学の知名度ではなく、どの学問的課題を教室で深めたいかを書くと、カリキュラムとの整合が示しやすくなります。
教員の研究分野マップと指導可能性の調べ方
公式ページで氏名と研究内容を同時に確認する
教員との適合を調べるときは、まとめサイトや古い記憶ではなく、研究科の公式教員紹介を開きます。氏名が現在の一覧にあるか、職位と所属教室は何か、公式がどの研究分野を掲げているかを確認してください。教員名を計画書に書く場合は、その教員の論文や著書も読み、名前を装飾として置くのではなく、自分の研究との具体的な接点を説明します。
社会学では、丹野清人教授が「在日外国人労働者を対象としたエスニシティ研究」を主たる研究領域としています。移民や労働を扱うテーマなら、対象となる集団、制度、調査方法の接点を確認します。
同じく社会学では、不破麻紀子教授が「ジェンダーの比較社会学、家族社会学」を主たる研究領域としています。家族やジェンダーを扱う場合も、キーワードの一致だけでなく、比較の単位と利用するデータを具体化してください。
心理学では、井上和哉准教授が「人間の認知、特に注意、記憶、行為主体感の機能及びメカニズム」を研究しています。自分の心理概念、実験課題、測定方法との接点を調べます。
同じく心理学では、登藤直弥准教授が「項目反応理論に基づくテストや質問紙の開発や評価、回答データの分析」に携わっています。質問紙を使うという表面的な一致ではなく、測定したい構成概念と分析法を照合します。
言語科学では、保前文高教授が、乳幼児の言語獲得を「生物学的基盤である脳の発達と動作原理を調べて解明」しています。対象年齢、言語現象、脳・行動データのどこに接点があるかを確認します。
歴史学・考古学の日本史では、鎌倉佐保教授が「日本古代・中世史、特に平安期から鎌倉期の荘園制研究」を専門としています。時代、地域、史料群を限定してテーマを照合します。
考古学では、山田康弘教授が「主に縄文時代から弥生時代にかけての墓制と社会構造、精神文化」を中心的な研究テーマとしています。年代と地域に加え、遺構・遺物・人骨など用いる資料を明確にします。
日本文学では、大島資生教授が「現代日本語を文法論的・意味論的見地から研究」しています。文学作品を対象にする計画と日本語学の計画を区別し、分析単位を決めます。
同じく日本文学では、近藤瑞木教授が「近世の小説史と文芸思潮」について研究しています。近世文学を扱うなら、対象作品、ジャンル、時期、文学史上の問いを照合します。
中国文学では、荒木典子教授の専門は「中国語文法史・語彙史」です。中国語学の計画では、対象時代と資料に加え、どの文法・語彙現象を追うのかを限定します。
同じく中国文学では、佐藤賢准教授の専門は「中国近現代文学、映画研究」です。文学と映画のどちらを中心資料にするか、両者を扱うなら比較の枠組みを明確にします。
ドイツ文学では、福岡麻子准教授が「近現代ドイツ文学、特にオーストリアの作家エルフリーデ・イェリネクを中心として、言語の多義性、翻訳不可能性、ジェンダー論」を主な研究対象としています。作家名だけでなく、作品と批評上の論点を照合します。
上表は全教員の網羅表ではなく、研究方法の違いが分かる代表例です。教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に最新の研究科組織・各教室の教員一覧で確認してください。氏名だけでなく公式掲載の研究内容まで確認することが誤接続を防ぎます。
「テーマが近い」を三段階で判定する
第一段階は対象の一致です。扱う時代、地域、言語、集団、作品が近いかを見ます。第二段階は問いの一致で、同じ対象について何を問題にしているかを比べます。第三段階は方法の一致で、実験、質問紙、フィールドワーク、史料読解、テクスト分析など、研究を進める技法が教室内にあるかを見ます。
対象だけが同じでも、方法が遠ければ指導可能性は高いとは限りません。反対に対象が少し違っても、理論と方法が共通し、比較研究として妥当なら接続できる可能性があります。教員紹介の一文だけで結論を出さず、公式の研究者情報、近年の論文、担当科目へ進み、対象・問い・方法の三点で接続を検証するようにします。
教員名の書き方は控えめかつ具体的にする
計画書に教員名を書くなら、「有名な先生だから志望する」ではなく、「本研究の〇〇という問いを、△△という方法で検討するため、貴研究科の当該分野で研究指導を受けたい」という順序にします。教員の研究を自分のテーマと同一視したり、その教員が指導を引き受けると決まったように書いたりしてはいけません。
2027年度募集要項では、研究科全体として事前連絡を一律必須とする記載は確認できません。だからといって自由に連絡してよいと推測せず、募集要項と各教室の案内で個別方針を確認してください。連絡の要否が不明なら教務窓口へ手続きだけを問い合わせ、教員の連絡先を記事や第三者サイトから探して送ることは避けます。
教員分野マップを自分で更新する
教員調査用の表には、氏名、所属、公式掲載分野、近年の業績一件、自分のテーマとの接点、確認日を記録します。公式ページの文章と自分の解釈を同じ欄に混ぜず、引用した事実と判断を分けてください。たとえば「項目反応理論に基づくテストや質問紙の開発や評価」は公式情報であり、「自分が計画する尺度開発に方法上の接点がある」は受験者の判断です。
この区別をすれば、教員の専門を勝手に拡張する事故を防げます。計画書で接点を書く際も、「〇〇を専門とするため私の研究を指導できる」と断定せず、「〇〇という方法上の接点を踏まえ、当該分野で研究を深めたい」と表現します。公式事実と自分の適合判断を分けることが、誠実で検証可能な志望理由につながります。
研究者の業績は題名だけで判断しません。要旨や本文を読み、どんな問いにどんな資料と方法で答えているかをメモします。自分と同じキーワードがあるだけでなく、研究の進め方を学べるかを見ると、表面的な一致から一歩進んだ教員調査になります。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
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(費用は一切かかりません)
自分の研究テーマが人文科学研究科に合うか判定する手順
手順1:テーマを対象・問い・方法の一文にする
最初に「私は〇〇を対象に、△△という問いを、□□という資料・方法で検討する」と一文で書きます。「若者文化について研究したい」のように対象だけの文になったら、問いと方法が未確定です。「SNS上の若者の言葉」を対象にする場合でも、社会学的な相互作用を見るのか、言語形式を見るのか、表象を読むのかで出願先が変わります。
テーマ決定そのものに迷う場合は、研究計画書のテーマが決まらないときの決め方で関心の棚卸しから行ってください。ここで大切なのは格好よい題名ではありません。第三者が対象・問い・方法を復元できる一文を作ることです。
手順2:17教室から方法が合う候補を選ぶ
次に研究科の組織表と各教室の説明を読み、候補を一つか二つに絞ります。専攻名だけで判断せず、教室の教育目的、扱う領域、教員紹介まで開きます。迷ったときは題材より方法を優先してください。同じ家族という対象でも、家族社会学、発達心理学、文学表象では研究上の証拠が異なります。
候補が二つ残るなら、それぞれの教室に向けて「中心資料は何になるか」を書き分けます。片方では統計やインタビュー、もう片方では文学作品になるなら、実際に自分が扱いたい証拠はどちらかを決めます。研究対象より証拠の種類が教室選択を分けるケースは少なくありません。
手順3:教員とカリキュラムの両方へ接続する
教員一人だけとの一致で判断すると、その教員の異動や担当変更に弱い計画になります。代表的な教員の研究と接点があるかを見たうえで、教室全体の説明、演習、研究方法の蓄積にも接続できるかを確認します。研究計画書には、固有名詞を多く並べるより、教室で何を学ぶことで自分の方法上の課題を解決できるかを書きましょう。
判定の目安は、教員の公式研究紹介を二人分読み、少なくとも一人について近年の業績を確認し、教室の教育目的を自分の言葉で説明できることです。完全一致を探すのではなく、指導可能な近接性と、入学後に学ぶ余地の両方を残します。
手順4:2年間の実現性を点検する
資料は入手できるか、必要な言語を読めるか、調査対象へアクセスできるか、倫理的配慮は可能か、分析方法を学ぶ時間があるかを確認します。海外で長期調査をしなければ成立しないのに、資金や期間の見通しがない計画は不安定です。未整理の史料を大量に読み切る前提も同様です。
- 一次資料・データの所在と利用条件を確認したか
- 対象期間・地域・作品数・参加者数を絞ったか
- 必要な言語能力と分析技法を把握したか
- 人を対象とする場合の同意・匿名化・負担を考えたか
- 2年目に分析と執筆の時間を残せるか
五項目のうち説明できないものがあれば、テーマを捨てる前に範囲を狭めます。実現性は熱意を弱めず研究を成立させる条件です。小さくても明確な問いのほうが、広大で実施不能な構想より研究能力を伝えます。
手順5:反証と代替案を用意する
計画書を強くするには、期待した結果が出なかった場合も考えます。仮説が支持されなければ研究が無意味になる設計ではなく、どちらの結果でも問いに知見を返せるようにします。史料が予定より少ない場合、調査協力が得られない場合、対象作品の範囲が広すぎた場合に、どこまで縮小できるかも検討します。
代替案を本文に長く書く必要はありませんが、方法の限界を一文認め、利用可能な別資料や範囲調整を持っておくと口述に対応できます。失敗条件を想定できることも研究設計力です。計画の弱点を隠すより、管理可能なリスクとして説明しましょう。
手順6:教室を知らない読者にも読んでもらう
専門分野の指導者には理論と方法を、専門外の読者には文章の論理を確認してもらいます。専門用語に短い定義があるか、主語が飛んでいないか、問題意識から目的へ無理なく進むかを見てもらいます。人文科学研究科が広い視野を求めることを考えても、同じ狭い専門の人だけに通じる文章は改善の余地があります。
ただし、読みやすさのために専門性を消してはいけません。用語を日常語へすべて置き換えるのではなく、最初に定義し、その後は一貫して使います。専門的な精度と、論理を追える明快さの両立を目指してください。
教室別の字数に合わせた研究計画書の構成と配分
共通する論理は「理由・位置づけ・計画」
所定表紙が示すテーマ、テーマ設定の理由、研究計画、参考文献を基礎に、本文では問題意識、先行研究、研究目的、方法、意義、スケジュールを論理的につなぎます。字数が短い場合も、先行研究を省いて個人的動機だけにしてはいけません。各項目を短くし、問いと方法に直接関係する情報だけを残します。
詳しい一般手順は研究計画書の書き方7ステップで確認できます。東京都立大向けに調整する際は、汎用の型へ教室固有の資料、方法、教員分野を入れます。型は共通でも中身は志望教室ごとに変えることが重要です。
| 項目 | 1,000字の場合 | 2,000字の場合 | 4,000字の場合 |
|---|---|---|---|
| 問題意識・理由 | 約150字 | 約300字 | 約600字 |
| 先行研究と未解明点 | 約250字 | 約500字 | 約1,000字 |
| 目的・問い | 約100字 | 約200字 | 約350字 |
| 資料・方法 | 約300字 | 約600字 | 約1,200字 |
| 意義・見通し | 約100字 | 約200字 | 約450字 |
| 研究工程 | 約100字 | 約200字 | 約400字 |
これは公式配分ではなく、構成を検討するための目安です。実際には所定様式の指示を優先してください。参考文献一覧を字数に含めるか、改行や注をどう数えるかも自己判断せず、様式と募集要項を確認します。
1,000字では論点を一つに絞る
日本文学、英文学、ドイツ文学のような約1,000字の計画では、背景説明を長くすると方法が消えます。対象作品は一人の作家の少数作品、時期は限定した期間、論点は一つに絞るのが基本です。先行研究は著者名を列挙せず、何が分かり、何が残っているかを二、三文でまとめます。
構成は「対象と問題」「先行研究の到達点」「問い」「読む資料と視角」「意義」の五段落にすると圧縮しやすくなります。形容詞や決意表明を削り、固有名詞と動詞を残してください。短い計画ほど対象と問いの選択が評価を左右するため、情報量ではなく焦点の鋭さを目指します。
2,000〜3,000字では方法の説明を厚くする
歴史学・考古学、表象文化論、中国文学、フランス文学の約2,000字では、一次資料と分析手続きを説明できます。史料の種類、版、所蔵・公開状況、対象期間を示し、その資料から問いにどう答えるかを書きます。表象文化論では対象作品と理論を結び付けるだけでなく、理論をどの場面の分析に使うかまで述べます。
心理学・臨床心理学の約3,000字では、仮説、対象者、手続き、測定、分析、倫理的配慮が中心です。関心の背景に字数を使い切らず、データから何を比較・推定するのかを書きます。臨床的な課題を扱う場合、支援効果を先に断定せず、参加者の負担や個人情報への配慮も研究設計に含めます。
4,000字では先行研究の地図を描く
教育学の4,000字以内、哲学の4,000字程度では、複数の先行研究の関係を整理する余地があります。文献を一冊ずつ要約するのではなく、立場や論点ごとにまとめ、どこに対立や空白があるかを示します。そのうえで自分の問いがどの部分を検討するのかを限定します。
哲学なら概念の用法と対象テクストを示し、教育学なら研究対象が政策、制度、思想、授業実践、学習者の経験のどの階層にあるかを区別します。字数が多いほど広げるのではなく、反論可能性や資料選定の理由を深めます。長い字数はテーマ拡大より論証の精密化に使うのが安全です。
英語1,000語の言語科学は翻訳で済ませない
言語科学は英語で約1,000語、参考文献一覧を別に付ける指定です。日本語で長い原稿を作って直訳すると、主語と論理関係が曖昧になりやすいため、英語の段落構成から設計します。research question、background、data、method、expected contributionを先に一文ずつ置き、必要な説明を追加します。
専門用語は分野で定着した英語を確認し、同じ概念に複数の訳語を混在させません。例文の表現を借りるより、自分が口述で説明できる英文にします。提出前には文法だけでなく、理論・データ・予測の対応が読めるかを点検してください。
参考文献は本文の役割と対応させる
参考文献には、テーマ周辺の本を無差別に並べるのではなく、本文で役割を持つ文献を載せます。理論枠組みを与える文献、対象に関する代表研究、方法を支える文献、自分が指摘する未解明点に関係する文献を区別します。それぞれが計画本文のどの一文を支えるか確認してください。
古典的研究だけでなく近年の研究も確認し、研究動向が止まっていないことを示します。一方で、新しい文献だけを追って基礎研究を無視するのも不十分です。基礎文献と近年の論点を橋渡しする形で先行研究の地図を作ります。外国語分野では原語文献をどの程度読めるかも計画の実現性に関わります。
字数調整は段落の役割を残して行う
削るときは、重複した背景、一般論、決意表明から削ります。先行研究の未解明点、研究目的、資料、方法は計画の骨格なので、最後まで残します。増やすときは抽象的な意義を繰り返さず、資料選定の理由、方法の手順、予想される限界を具体化します。
各段落の冒頭に「この段落は何を証明するか」をメモし、同じ役割の段落が二つあれば統合します。逆に目的から方法へ飛んでいるなら、資料選定の理由を補います。文字数ではなく論理上の役割で増減すると、短縮しても内容が崩れません。
評価されにくい研究計画書の共通点と修正法
研究科の射程外、または教室が特定できない
「人間について総合的に研究する」のような計画は、研究科名には合っていても教室への接続がありません。どの学問の方法で何を明らかにするかを決め、17教室のどこで実行するのかを説明します。複数教室にまたがる場合も、主たる所属と中心方法を一つ決めます。
修正するときは、テーマ文の名詞を増やすのではなく、動詞を具体化します。「考察する」を「比較する」「史料から再構成する」「質問紙で測定する」「語りの構造を分析する」へ変えると、必要な証拠が見えてきます。方法を表す動詞が教室との接続を明確にすると覚えておきましょう。
指導可能な教員が確認できない
テーマが興味深くても、近い研究分野の教員が公式一覧に見当たらない場合は再検討が必要です。無理に教員の研究を広く解釈したり、古い所属情報を使ったりしてはいけません。対象、問い、方法のどこまでなら公式掲載分野と接続するかを確認します。
修正案は、対象を近づける、方法を教室の蓄積に合わせる、あるいは志望教室を変えることです。ただし、合格のためだけに関心のないテーマへ寄せると、口述や入学後の研究が続きません。自分の核となる問いを残しながら、指導可能性が成立する範囲を探します。
方法が抽象的で実行不能
「文献調査を行う」「インタビューする」「実験する」だけでは方法の説明になりません。どの文献群をどう選び、何を比較するか。誰をどの基準で対象にし、何を質問するか。どの条件を操作し、何を測るか。問いに答えるまでの工程を書きます。
資料へのアクセスも重要です。非公開資料だけに依存する、必要な言語を読めない、対象者を集める見通しがないといった問題は、範囲を縮めるか公開資料へ切り替えて修正します。方法は名称ではなく実施手順まで書くことで実現性が伝わります。
先行研究の要約と自分の問いがつながらない
文献を多く挙げても、「これまで何が明らかになり、何が未解明か」がなければ研究目的は立ちません。先行研究を論点別に整理し、それぞれの到達点と限界を示した後に、自分の問いがどの限界へ応答するかを書きます。
「先行研究が少ないから新しい」という主張にも注意が必要です。検索不足の可能性があり、少ないこと自体は意義になりません。なぜその空白を埋める必要があり、どの資料と方法なら埋められるかまで説明します。先行研究の空白と研究方法を一対一で結ぶと論理が安定します。
個人的動機が研究目的を置き換えている
経験や関心はテーマ設定の理由になりますが、「好きだから」「困った経験があるから」で終わると研究上の問いになりません。個人的な問題意識を、既存研究で共有可能な概念と問いへ変換します。教育や臨床の経験なら、特定の事例を一般化しすぎず、どの条件下で何を検討するかを定めます。
動機は短く、学術的位置づけと方法を厚くします。審査者が知りたいのは熱意の強さだけではなく、その関心を研究として扱う準備があるかです。経験を消す必要はありませんが、経験から検証可能な問いへの変換を必ず一段入れてください。
大学名を置き換えただけの志望理由になっている
「幅広い研究ができる」「優れた教員がいる」といった文章は、どの大学にも当てはまります。東京都立大の4専攻17教室という構造、自分が志望する教室の方法、公式掲載の教員分野のうち、研究計画に直接関係する事実を選びます。大学紹介を長く写すのではなく、その環境が自分の方法上の課題をどう補うかを書きます。
固有名詞を入れればよいわけでもありません。科目名や教員名を並べても、研究目的との関係がなければ説得力は増えません。志望先の事実を研究上の必要へ変換する一文を置き、他大学へそのまま転用できない志望理由にします。
断定が強く、研究前から結論が決まっている
社会問題への問題意識が強いほど、「〇〇が原因である」「この方法で改善できる」と結論を先取りしがちです。しかし研究計画は、主張を検証する手続きを示すものです。対立仮説、例外、資料の限界を考え、結果に開かれた問いへ直します。
文学・歴史研究でも、作品や史料から読み取りたい結論を先に置くと、都合のよい箇所だけを選ぶ危険があります。自分の解釈と異なる読解や史料も検討対象に含め、なぜ採用する解釈が妥当かを論証する設計にしてください。
出願から逆算する準備スケジュール
6か月前から教室と様式を固定する
準備期間は、まず出願予定の回から逆算します。9月入試と2月入試では募集教室が異なる場合があり、年度変更もあります。日程の詳細は既存の外部院試記事と最新募集要項で確認し、研究計画書作成では締切日をゼロ日として作業を割り振ります。
| 出願まで | 主な作業 | 到達目標 |
|---|---|---|
| 6〜5か月前 | 募集要項、教室、字数、言語、教員一覧を確認 | 出願先と書類仕様が確定 |
| 5〜4か月前 | 関心を対象・問い・方法へ変換 | テーマ候補を三つから一つへ絞る |
| 4〜3か月前 | 先行研究と一次資料を収集 | 既知・未解明・自分の位置が説明できる |
| 3〜2か月前 | 方法、資料アクセス、倫理、工程を設計 | 箇条書きの全項目が埋まる |
| 2〜1か月前 | 初稿、構成修正、教室との適合確認 | 字数内の通読可能な原稿ができる |
| 4〜2週間前 | 第三者確認、参考文献・用語統一 | 論理の飛躍と根拠不足を解消 |
| 1週間前 | 様式、部数、提出方法、口述説明を確認 | 提出版と説明用要約が完成 |
このスケジュールは目安です。史料の取り寄せ、外国語文献、調査協力者の検討が必要なら前倒しします。研究計画書不要の教室を志望する場合も、教室別提出書類と口述準備を同じ時期に進めてください。
準備開始が遅れた場合は、文献を雑に増やすのではなく、テーマの範囲を小さくします。公開済み資料に限定する、対象作品を減らす、探索的研究として問いを絞るなど、根拠を保ったまま実行可能性を上げます。短期間で壮大な計画を作るより、確認できた資料から確実な問いを立てるほうが安全です。
初稿前に参考文献表を作る
本文を書いてから文献を探すと、自分の主張に都合のよい資料だけを集めがちです。テーマ候補の段階で文献管理表を作り、書誌情報、問い、方法、結論、自分の研究との関係を記録します。一次資料と二次文献も区別します。
言語科学は参考文献一覧を別に付ける指定が明示されています。他教室でも引用した文献を追跡できる形で整え、表記方式を統一してください。文献表は飾りではなく先行研究調査の証拠です。読んでいない文献を数合わせで載せないことも大切です。
推敲は内容・論理・形式の三周に分ける
一周目は内容を見ます。問いに答える資料と方法があるか、教室・教員分野と接続するかを確認します。二周目は論理です。問題意識から先行研究、目的、方法、意義が因果的につながっているかを見ます。三周目は形式で、字数、見出し、参考文献、誤字、所定表紙、部数を確認します。
三つを同時に直すと、表記修正に時間を使い、研究設計の穴を見落とします。各周の目的を分け、最後に声に出して読みます。口述対策では、研究目的を30秒、方法を60秒、意義を30秒で説明し、用語の定義や代替方法への質問にも答えられるか確かめましょう。
口述用には、想定質問と根拠の対応表を作ります。「なぜこの対象か」には先行研究上の空白、「なぜこの方法か」には問いとの対応、「なぜこの教室か」には公式の教育研究と教員分野、「2年で可能か」には資料と工程を答えます。計画書にない新しい主張を面接で足すのではなく、書いた内容の根拠を深く説明する練習にします。
出願直前は公式情報を再確認する
保存したPDFや前年の記事だけで提出しないでください。博士前期課程入試ページから当該年度の募集要項と様式を再度開き、志望教室の募集有無、研究計画書の指定、教室別書類を照合します。教員一覧にも変更がないか確認します。
とくに「程度」と「以内」の違い、英語指定、参考文献一覧の別添、卒業論文・要旨の同時提出を見落とさないようにします。内容が良くても提出条件の不一致は防ぐべき事故です。チェック担当を一人決め、原稿内容を知らない視点で形式だけを確認してもらうのも有効です。
よくある質問(FAQ)
研究計画書を提出しない教室はどこですか
2027年度博士前期課程では、社会学、社会人類学、社会福祉学、日本語教育学は研究計画書の提出が不要です。ただし、教室別提出書類や個人調査票など別の書類があります。提出不要と研究構想の準備不要は同じではありませんので、口述で専門関心を説明する準備は進めてください。
所定様式と自由書式のどちらですか
研究科所定の表紙(様式1)を付けて提出します。本文の作成上の注意と、テーマ、テーマ設定の理由、研究計画、参考文献に関する指示を様式で確認してください。用紙、綴じ方、部数なども当該年度の募集要項を優先し、前年の形式を流用しないでください。
口述試験では研究計画書について聞かれますか
公式要項は、選考を提出書類の審査、筆記試験、面接による口述試験で行うとしています。質問内容までは公開されていないため断定できませんが、提出内容の目的、用語、方法、実現性を自分の言葉で説明できるようにしておくのが妥当です。暗記ではなく、問いと方法を変えて説明する練習をしましょう。
志望教員へ出願前に連絡する必要がありますか
2027年度募集要項では、研究科全体に一律の事前連絡義務があるという記載は確認できません。ただし教室ごとの方針が別に示される可能性があります。自己判断で連絡せず最新の教室案内を確認することが必要です。不明点は教務窓口へ手続きの確認をしてください。
卒業論文と異なるテーマでも出願できますか
募集要項は、全教室について卒業論文と同一テーマでなければならないとは示していません。ただし、テーマを変えるなら、新しい分野の先行研究、必要な方法、準備状況を説明できる必要があります。過去の学修から新テーマへ移る理由を論理的につなぎ、ゼロからの思いつきに見えないようにしましょう。
英語で研究計画書を書く教室はありますか
言語科学教室は、2027年度に英語で約1,000語の研究計画書と、別の参考文献一覧を求めています。他教室は募集要項の各指定を確認してください。英語原稿は日本語原稿の直訳ではなく、問い、背景、データ、方法、貢献が明確な英語の段落として組み立てます。
1,000字と4,000字では構成をどう変えますか
基本項目は変えず、説明の深さを変えます。1,000字では対象・問い・方法を一点に絞り、4,000字では先行研究の立場の違い、資料選定の理由、方法の限界まで示します。短文では省略、長文では拡散が主な失敗なので、どちらも中心の問いを固定してください。
教員の研究分野と完全一致する必要がありますか
完全一致だけを探す必要はありませんが、対象・問い・方法のいずれにも接点がない計画は指導可能性を説明しにくくなります。公式教員紹介と業績を確認し、教室全体の研究蓄積も含めて判断します。教員名を挙げる場合は研究内容を実際に読み、所属変更がないか最新一覧で確認してください。
まとめ|教室の仕様と研究方法を一本につなぐ
東京都立大学大学院人文科学研究科の研究計画書対策では、研究科全体のイメージから書き始めず、志望教室の提出要否、字数、言語、同時提出物を確定することが出発点です。そのうえで、2年・30単位以上・修士論文という修了要件、教室の教育研究、教員の公式掲載分野から逆算して計画を組み立てます。
- 2027年度は17教室中4教室が研究計画書不要である
- 提出する13教室は1,000字以内から4,000字程度、英語約1,000語まで指定が異なる
- 4専攻より細かな教室が募集と研究計画の実務上の宛先になる
- テーマは対象・問い・方法の一文にしてから教室へ照合する
- 教員は公式HTMLで氏名と研究分野を確認し、対象・問い・方法の接点を見る
- 先行研究の未解明点と、自分が用いる資料・方法を直接つなぐ
- 提出版と同時に口述用の短い説明を用意する
最終確認では、教室固有の仕様・指導可能性・2年間の実現性の三点を別々に点検してください。募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に最新の公式情報で確認する必要があります。
提出前には、志望教室名を伏せた状態でも研究目的と方法が伝わるかを確認し、次に教室名を戻して、その教室でなければならない理由が読めるかを確認します。前者は研究計画そのものの論理、後者は志望先との適合を見る点検です。どちらか一方だけでは、一般論に終わるか、大学紹介に寄りかかる文章になります。研究として自立し、志望先にも接続する文章を完成形にしてください。
研究テーマを教室へ接続できない、限られた字数で先行研究と方法をまとめられない場合は、早い段階で第三者のレビューを受けると修正点が見えやすくなります。独学での対策に不安がある場合は、東京都立大学大学院の研究計画書にも対応する大学院入試対策のような専門の指導を活用するのも一つの方法です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
- 志望校が決まっていなくてもOK
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