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島根大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

島根大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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島根大学の編入学試験は、法文学部・総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部の4学部が実施していますが、いずれも3年次編入学のみで、多くの大学にある2年次編入学は行っていません(2年次編入学があるのは編入学とは別枠の医学部医学科学士入学だけです)。さらに総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部は筆記試験を課さず、面接・口頭試問と出願書類だけで合否を決めています。学部によって選考の性格がまったく違うため、「島根大学の編入対策」とひとくくりにすると的外れな準備をすることになります。

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この記事では、島根大学が公表している2027年度の学生募集要項と、令和6〜8年度(2024〜2026年度入学)の編入学入試実施状況をもとに、学部別の募集人員・受験資格・試験内容・日程・倍率を整理します。あわせて、島根大学が公式に公開している2026年度編入学試験の出題意図をもとに、法文学部で実際に問われたテーマまで踏み込んで解説します。

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目次

島根大学の編入学試験には2つの系統がある

まず前提として、島根大学が「編入学」と呼んでいる試験には、性格の異なる2つの系統があります。

学部編入学(3年次編入学)

法文学部・総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部の4学部が実施する編入学で、本記事で中心的に扱う制度です。いずれも編入学の時期は4月、年次は3年次のみで、2年次編入学は実施されていません。総合理工学部と材料エネルギー学部には「一般入試」に加えて「推薦入試」の区分があります。

医学部医学科学士入学(2年次編入学・3年次編入学)

医学部医学科だけは学部編入学とは別の要項・別の選考体系で、2年次編入学と3年次編入学の両方を実施しています。出願資格・試験科目・過去問はいずれも学部編入学の4学部とはまったく別物です。医学部医学科学士入学については、当サイトの島根大学医学部の学士編入を徹底解説で別途詳しく解説していますので、そちらを参照してください。本記事では学部編入学の4学部に絞って解説します。

なお「社会人特別選抜」という名称の専用区分は存在しません。ただし総合理工学部・材料エネルギー学部の推薦入試の出願資格には「企業等に在職する社会人のうち職場の所属長が、人物及び勤務成績ともに優秀であると認め、責任を持って推薦するもの」という条項があり、職場推薦があれば社会人も推薦入試で出願できます。法文学部・生物資源科学部にはこの条項自体がなく、年齢を問わず一般の出願資格で受験する形になります。

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学部別の募集人員と実施年次【2027年度】

2027年度(令和9年度)に学部編入学(3年次編入学)を実施するのは、法文学部・総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部の4学部です。教育学部・人間科学部は編入学を実施していません。募集人員は次のとおりです。

学部学科(コース)募集人員選考区分
法文学部法経学科3学科合計10名一般入試のみ
社会文化学科
言語文化学科
総合理工学部総合理工学科(先端ものづくり/数理データサイエンス・IT・デジタル/自然環境・住環境の3分野)12名一般入試・推薦入試合わせて12名
材料エネルギー学部材料エネルギー学科5名(第1次募集)+1名(第2次募集)一般入試・推薦入試合わせて5名/第2次募集は一般のみ1名
生物資源科学部生命科学科3学科合計15名一般入試のみ
農林生産学科
環境共生科学科

この表から読み取れる重要な点を整理します。

法文学部・生物資源科学部は学科別の募集人員を公表していません。法文学部の募集要項には「学科 コース又は研究室 募集人員」という表が載っていますが、募集人員の欄には「10名」という数字が法経学科の行にまとめて記載されているだけで、社会文化学科・言語文化学科の行は空欄です。生物資源科学部も同様に、3学科合計で「15名」と一括表記されています。つまり公式には、法文学部10名・生物資源科学部15名という学部全体の定員があるだけで、学科ごとの内訳は決まっていません。

総合理工学部は2025年4月入学生から7学科を1学科3分野に統合しています。従来の物理工学科・物質化学科・地球科学科・数理科学科・知能情報デザイン学科・機械電気電子工学科・建築デザイン学科という7学科体制を、総合理工学科という1学科のもとで「先端ものづくり分野」「数理データサイエンス・IT・デジタル分野」「自然環境・住環境分野」の3分野・14の標準履修モデルに再編しました。2027年度の編入学試験は、この3分野を単位に出願・選考が行われます。後述する倍率データは、この再編前の旧学科別集計(大学側が「参考」と明記)であることに注意してください。

3分野の内容は次のとおりです。先端ものづくり分野は半導体・蓄電池・メカトロニクスなど(電子物理工学、半導体応用システム、機械電気、機能創成化学の4履修モデル)、数理データサイエンス・IT・デジタル分野は次世代情報産業を担う分野(数理データサイエンス、数理機械学習データサイエンティスト、ITスペシャリストの3履修モデル)、自然環境・住環境分野は持続的社会の実現に取り組む分野(グリーンシステム科学、地球資源環境・防災科学、環境保全科学、建築デザイン、防災配慮型建築の5履修モデル)です。このほかAIロボティクス・環境データサイエンティストという分野横断の履修モデルもあります。出願時には希望する分野に加えて、標準履修モデルまで踏まえて志望理由書を書く必要があります。

材料エネルギー学部は第2次募集があります。第1次募集(5名、一般・推薦入試)に加えて、入学定員に満たなかった場合に第2次募集(1名、一般入試のみ)が行われます。2027年度の第2次募集は出願期間2026年8月17日〜21日、試験日9月5日(合格発表9月18日、後述の日程表を参照)です。

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受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

4学部に共通する受験資格と、材料エネルギー学部だけに追加される資格があります。

共通の受験資格(4学部共通)

  • 大学を卒業した者(卒業見込みを含む)
  • 短期大学を卒業した者(卒業見込みを含む)
  • 高等専門学校を卒業した者(卒業見込みを含む)
  • 修業年限4年以上の大学に2年以上在学(休学期間を除く)し、62単位以上を修得した者(見込みを含む)
  • 専修学校の専門課程のうち文部科学大臣の定める基準(修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上)を満たすものを修了した者(見込みを含む)
  • 高等学校・中等教育学校後期課程・特別支援学校高等部の専攻科のうち文部科学大臣の定める基準を満たすものを修了した者(見込みを含む)
  • 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者で、前記のいずれかに相当すると認められる者

この共通資格には短期大学卒業・高等専門学校卒業・専修学校修了のいずれもが含まれています。法政大学のように「3年次は高専卒業者が共通資格から外れる」といった年次別の制約は、島根大学の学部編入学(3年次のみ)には存在しません。

材料エネルギー学部だけに追加される条件

材料エネルギー学部は、出願資格として「現に在学する学校等の所属学科又は卒業した学科が、材料工学系、物理系、化学系に限ります」という限定を課しています。これに該当しない場合でも「材料エネルギー学部で学ぶ内容と関連が深い分野」であれば出願できる余地がありますが、その場合は出願期間の1〜2ヶ月前までに松江地区学部等事務部学務課への照会が必須です(2027年度は2026年5月8日までに照会)。専攻分野に不安がある場合は、早めに問い合わせてください。

推薦入試の出願資格(総合理工学部・材料エネルギー学部)

推薦入試を実施しているのは総合理工学部と材料エネルギー学部です。次のいずれかに該当し、出身校の学校長・学科長等が責任を持って推薦する者が対象です。

  • 高等専門学校卒業見込みで、在学中の成績が上位に属する者
  • 短期大学卒業見込みで、在学中の成績が上位に属する者
  • 高等学校等専攻科修了見込みで、在学中の成績が上位に属する者
  • 高等専門学校・短期大学・大学を卒業した者または専攻科を修了した者で、企業等に在職する社会人のうち職場の所属長が人物・勤務成績ともに優秀と認め推薦する者

材料エネルギー学部の推薦入試は、高専・短大の場合「4年次(または1年次)の成績が上位25%以内」という具体的な基準を明記しています。学業成績の席次を定めていない学校からの推薦は受け付けられません。

見込みで出願する場合の注意

4学部とも、卒業見込み・修得見込みでの出願を認めていますが、募集要項には共通して次のような注意事項があります。「卒業(修了)見込み」または「修業年限4年以上の大学に2年以上在学(休学期間を除く)し、62単位以上修得見込み」で出願した者が、翌年3月31日までに要件を満たさなかった場合は、入学許可を取り消すというものです。単位の修得状況が微妙なラインにある場合は、出願前に出身校の教務担当に確認し、見込みどおりに要件を満たせるかを早めに見極めておく必要があります。

また、外国において14年以上の課程を修了した者(見込みを含む)が出願資格⑦で出願する場合は、各学部が定める期限(法文学部・生物資源科学部は出願開始の1〜2ヶ月前、材料エネルギー学部・総合理工学部も同様)までに、必ず学生センターの担当窓口へ事前に照会する必要があります。この照会を怠ると出願自体が受け付けられない可能性があるため、海外の教育課程を経て出願する場合は早めの行動が欠かせません。

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試験内容|3学部は筆記試験を課さない

島根大学の編入学試験を理解するうえで最も重要なのが、この点です。4学部のうち筆記試験(学力試験)を課しているのは法文学部だけで、総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部の3学部は面接・口頭試問と出願書類の評価だけで合否を判定します。この事実は、島根大学自身が入試過去問題のページで「※総合理工学部,材料エネルギー学部及び生物資源科学部では筆記試験を課していません」と明記しています。

学部試験内容配点
法文学部学力試験(筆記試験)+面接+出願書類の総合判定法経学科=小論文100+面接100(計200)/社会文化学科・言語文化学科=専門科目150+面接100(計250)
総合理工学部(一般)口頭試問(大学1・2年程度の理解度・論理的思考力等を20分程度で評価)+書類審査口頭試問30+面接20+書類審査50(計100)
総合理工学部(推薦)面接(15分程度)+書類審査面接30+書類審査70(計100)
材料エネルギー学部(一般)口頭試問(プレゼンテーション5分程度+質疑応答)+面接+書類審査口頭試問45+面接30+書類審査25(計100)
材料エネルギー学部(推薦)面接(15分程度)+書類審査面接75+書類審査25(計100)
生物資源科学部面接及び口頭試問(20〜30分程度)+出願書類の評価生命科学科=成績証明書100(志望理由書等は面接の参考)+面接等100(計200)/農林生産学科=成績証明書10+志望理由書40+自己能力説明書50+面接等100(計200)/環境共生科学科=成績証明書50(志望理由書等は面接の参考)+面接等200(計250)

ここから学部ごとに対策の中身がまったく違うことがわかります。

法文学部だけが筆記試験(小論文・専門科目)を課す

法文学部は学科ごとに筆記試験の科目名が変わります。法経学科は「小論文」(社会科学分野を重視した一般教養で、専門的知識を特には要しない)、社会文化学科は「専門科目」(現代社会コースなら社会学・地理学・文化人類学、歴史と考古コースなら日本史・東洋史・西洋史・現代史・考古学から志望理由書に記載した1科目)、言語文化学科も「専門科目」(6つの研究室ごとに日本語学・日本文学、中国語学・中国文学、英語学・英米文学、ドイツ語学・ドイツ文学、フランス語学・フランス文学、人文学のいずれか)です。試験は2026年11月28日の1日で、法経学科は小論文10:00〜12:00+面接13:30〜、社会文化学科・言語文化学科は専門科目10:00〜12:00という日程です。辞書の持ち込みは1冊のみ、電子辞書等の電子機器は禁止です。

総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部は口頭試問と面接が中心

この3学部は、当日に問題を解く筆記試験がありません。総合理工学部と材料エネルギー学部は口頭試問(前者は「これまで学習してきた内容」についての質疑応答、後者は入学後の卒業研究で希望する研究内容を5分程度でプレゼンテーションしたうえでの質疑応答)が中心です。材料エネルギー学部の口頭試問は「パワーポイント等による投影や資料の提示はできません」と明記されており、口頭のみでの説明力が問われます。生物資源科学部は学科ごとに志望する教育コース(第4希望まで記入)を踏まえた面接・口頭試問で、専門分野の基礎知識・理解力・論理的思考力・表現力・学習意欲が評価されます。

つまりこの3学部では、試験当日に向けた「問題演習」という発想そのものが成立しません。出願書類(志望理由書・自己能力説明書・成績証明書)の完成度と、口頭で自分の関心・研究計画を説明する力の準備に時間を集中させる必要があります。

英語について|外部試験の提出は求められない

私立大学の編入学試験に多い「英語外部試験のスコアのみで判定」という制度は、島根大学の学部編入学(4学部)にはありません。英語力は出願書類のうち成績証明書(出身校での英語科目の評定)を通じて参考にされるにとどまり、TOEIC・TOEFL・英検などの外部試験スコアの提出を出願資格や配点として求める規定は、法文学部・総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部のいずれの募集要項にもありません。

例外は、法文学部言語文化学科で「英米言語文化研究室」を志望する場合です。この場合は専門科目として英語学・英米文学の筆記試験(英語力そのものを問う内容を含む)を受けることになります。なお当サイトでは、TOEICを含む英語対策全般について島根大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法で解説していますので、あわせて参照してください。

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日程・スケジュール【2027年度】

島根大学の学部編入学で特徴的なのは、4学部の出願時期が5月から10月まで大きく分散している点です。

学部出願期間試験日合格発表
生物資源科学部2026年5月13日〜22日2026年6月13日2026年6月19日
材料エネルギー学部(第1次募集)2026年6月1日〜5日2026年6月27日2026年7月10日
材料エネルギー学部(第2次募集)2026年8月17日〜21日2026年9月5日2026年9月18日
総合理工学部2026年7月27日〜31日2026年9月4日2026年9月18日
法文学部2026年10月14日〜20日2026年11月28日2026年12月9日

この分散には実務上の意味があります。出願時期が重ならない学部同士は、同一年度内で併願できる可能性があります。たとえば生物資源科学部(5月出願)で不合格になっても、材料エネルギー学部(6月出願)・総合理工学部(7月出願)・法文学部(10月出願)にはまだ出願できます。ただし、これは合格発表を待たずに次の出願を進める必要があるということでもあります。生物資源科学部の合格発表(6月19日)は材料エネルギー学部の出願開始(6月1日)より後なので、材料エネルギー学部に出願する時点では生物資源科学部の結果はまだわかりません。志望順位を事前に決めたうえで、結果を待たずに次の出願準備を進める計画性が必要です。

また、法文学部の出願は10月14日〜20日という短い期間です。出願書類には志望理由書・卒業(見込)証明書・成績証明書などが必要で、出身校に証明書発行を依頼する時間も見込む必要があります。余裕を持った準備を心がけてください。

検定料・入学料・授業料【2027年度】

費用面は4学部で共通しています。入学検定料は30,000円、入学料は282,000円(予定額)、授業料は年額535,800円(前期・後期とも267,900円)で、いずれも4学部とも同額です。国の高等教育の修学支援新制度による給付奨学金の支給対象者は、入学料・授業料の減免を受けられます。また島根大学の提携銀行(山陰合同銀行)による授業料等奨学融資制度もあり、在学中は大学が奨学援助金として利息を負担する仕組みです。経済的な事情で受験そのものをためらう必要はありませんが、支援制度の申請には期限があるため、合格後は早めに手続きを確認してください。

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倍率・難易度|過去3年間の編入学試験実績

ここからが、島根大学の編入を考えるうえで重要なパートです。島根大学は「入試実施状況」として、一般選抜等とは別に編入学だけの志願・受験・合格・入学者数を学部・学科単位で公表しています。以下は令和6年度〜令和8年度(2024年度〜2026年度入学)の3年分の実績です。

学部年度志願者受験者合格者受験者に対する倍率
法文学部令和8年度3027102.7倍
令和7年度3021102.1倍
令和6年度3326102.6倍
総合理工学部令和8年度7063213.0倍
令和7年度6562222.8倍
令和6年度8378302.6倍
材料エネルギー学部令和8年度4441.0倍
令和7年度9951.8倍
生物資源科学部令和8年度2222191.2倍
令和7年度3130191.6倍
令和6年度2625211.2倍
編入学合計令和8年度233214653.3倍
令和7年度242221673.3倍
令和6年度244212752.8倍

※材料エネルギー学部は令和6年度の編入学募集がなかったため、令和6年度の行は空欄にしています(学部としての設置自体は2016年ですが、編入学の実施は令和7年度からです)。※令和8年度の材料エネルギー学部の数字は第1次募集・第2次募集の合計です。

この3年分の実績から、はっきりした傾向が読み取れます。

生物資源科学部と材料エネルギー学部は、受験者のほとんどが合格しています。生物資源科学部は3年間とも倍率1.2〜1.6倍、材料エネルギー学部は令和8年度に受験4名全員が合格しました。募集人員(生物資源15名、材料エネルギー5名)に対して志願者数が少なく、出願時点で基礎学力・志望動機が要件を満たしていれば合格に近い水準です。

総合理工学部は3年連続で倍率2.6〜3.0倍とやや安定しない位置にあります。令和6年度は志願83名に対し受験78名・合格30名でしたが、令和7・8年度は志願・受験者数が減少傾向にある一方、合格者数も21〜22名まで減っています。募集人員12名に対して合格者が21〜30名と大きく上回っているのは、総合理工学部が推薦入試を含む複数選抜方式を持ち、かつ大学が「募集人員は一般入試と推薦入試を合わせて12名」としつつも実際の合格者数はそれを上回る運用をしているためです(募集人員は「入学を認めることのできる最大の人数」ではなく目安として運用されている点に注意してください)。

法文学部は倍率2.1〜2.7倍で比較的安定しています。3年間とも合格者数は10名(募集人員どおり)で固定されており、志願者数の増減がそのまま倍率の変動になっています。

学科別の内訳(令和8年度)

学部単位の倍率だけでなく、学科・研究室単位で見るとさらに差が出ます。令和8年度の実績では、法文学部は法経学科が志願15名・受験14名・合格4名、社会文化学科が志願8名・受験7名・合格4名、言語文化学科が志願7名・受験6名・合格2名でした。生物資源科学部は生命科学科が志願8名・受験8名・合格7名、農林生産学科が志願9名・受験9名・合格8名、環境共生科学科が志願5名・受験5名・合格4名と、いずれも受験者の8割前後が合格する水準です。総合理工学部は、旧学科区分(大学が「学部学科改組前の状況」と明記する参考値)で見ると、機械・電気電子工学科が志願25名・受験21名・合格6名と最も志願者が多く、知能情報デザイン学科の推薦(志願8名・合格4名)や建築デザイン学科の推薦(志願9名・合格4名)は推薦入試のほうが一般入試より倍率が低い傾向が見られました。

この学科別の内訳が2027年度以降もそのまま参考になるとは限らない点に注意してください。総合理工学部は前述のとおり2025年4月入学生から1学科3分野に再編されており、2027年度の編入学試験は新しい3分野(先端ものづくり分野/数理データサイエンス・IT・デジタル分野/自然環境・住環境分野)を単位に実施されます。旧学科ごとの倍率が新しい分野にそのまま引き継がれる保証はないため、あくまで「総合理工学部全体としての難易度の目安」として読むのが安全です。

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学部ごとの「要件」に落とし穴がある

合格したあとにも確認すべき事項があります。4学部の募集要項にはいずれも「入学後の履修及び既修得単位の認定等」という章があり、次のように明記されています。

4学部共通で「2年間で卒業できないことがある」と明記されています。法文学部は「単位の認定状況によっては、第3年次に編入学しても、2年間で卒業できないこともあります」、総合理工学部・材料エネルギー学部も同様の文言、生物資源科学部は「最終出身学校での修得科目や授業内容等によっては、本学で既修得とみなされる専門教育科目の単位数が少ないことなどで、2年間での卒業ができないことがあります」としています。全学基礎教育科目(英語・情報科学・SDGs入門などの教養科目群)はどの学部でも既修得として一括認定されますが、専門教育科目の認定は前籍校での履修内容を個別審査するため、専門分野をまたいで編入する場合ほど認定される単位数が少なくなり、在学期間が延びるリスクが高まります。

生物資源科学部は志望する教育コースを合格前に確定しません。各学科4つの教育コースのうち第4希望まで志望理由書に記入しますが、「合格通知には受け入れる教育コースを1つ示します」とされており、必ずしも第1希望のコースに配属されるとは限りません。とくに環境共生科学科の「地域工学」コースは技術士補の資格取得に関わる基準があり、第1・第2希望にする場合は出願前に必ず問い合わせが必要です。

卒業に必要な最低修得単位数を学部別に比較すると、法文学部は学科によって128〜131単位(法経学科131・社会文化学科125・言語文化学科128)、総合理工学部は124単位、材料エネルギー学部は124単位、生物資源科学部は学科・コースを問わず128単位です。学部間で数単位の差はあるものの、全学基礎教育科目(30〜42単位程度)は既修得として一括認定される点は共通しています。差が出るのは専門教育科目で、前籍校の履修内容と編入先の学科・コースがどれだけ近いかによって、実際に編入後に取らなければならない単位数が変わります。分野を大きく変えて編入する場合は、この専門教育科目の認定状況を出願前に問い合わせておくと、入学後の負担を見誤らずに済みます。

学部別に、何から手をつけるべきか

法文学部を志望する場合

法文学部は唯一、筆記試験(小論文または専門科目)が課されます。まず志望する学科・研究室を決め、その専門科目の出題範囲を確認してください。法経学科は「社会科学分野を重視した一般教養」の小論文なので、法学・経済学の専門知識よりも時事的な論点への理解と論理構成力が問われます。社会文化学科・言語文化学科は志望理由書に記載した専門科目(社会学・地理学・文化人類学・日本史・東洋史・西洋史・現代史・考古学、または各言語文化研究室の専門)がそのまま出題されるため、進みたい研究室・コースを早期に確定させることが対策の出発点になります。面接は15〜20分程度で、志望理由書の内容に基づいて問題関心・理解力・適性が評価されます。

法文学部のアドミッションポリシーは学科ごとに定められています。法経学科は「複雑な社会問題を分析し解決する能力として、法学および経済学を学ぶことで得られる法的思考力、政策立案能力、課題解決能力を自ら精力的に身につけたいという意欲のある学生」、社会文化学科は「社会と地域の現状や歴史的背景に関心があり、これらを理論的・実証的に分析・探究する方法を学び、その知識と経験を社会で役立てたいという意欲のある学生」、言語文化学科は「既存の言説を批判的に検討し問題を解決する能力を持った人」を求めるとしています。志望理由書は、この方針に自分の経験がどう合致するかを言語化する形で組み立てると評価されやすくなります。

総合理工学部を志望する場合

筆記試験がなく、口頭試問(20分程度)と書類審査が中心です。2027年度は先端ものづくり分野・数理データサイエンス・IT・デジタル分野・自然環境・住環境分野の3分野から1つを選んで出願します。配点は口頭試問30点・面接20点・書類審査50点(一般)で、書類審査(成績証明書等)の比重が最も大きい設計です。口頭試問では「これまで学習してきた内容」についての理解度・論理的思考力・表現力・学習意欲が評価されるため、前籍校で学んだ専門分野を自分の言葉で説明できるように整理しておくことが直接の対策になります。推薦入試も選択肢にあるため、在学校での成績が上位に入る場合は出身校に推薦の可否を早めに相談してください。

総合理工学部の編入学者受入方針では「3年次編入学者の募集では、在籍する又は在籍した教育機関における学修内容を、本学部の理念・目標に従ってさらに発展・深化させたいという意欲を持つ人を求めます」としたうえで、「志願する学科の入学者受入方針に従い、編入学後の教育を受けるのにふさわしい専門分野の基礎学力を備えた人を受け入れます」と明記しています。前籍校での学習内容と、志望する分野・標準履修モデルとのつながりを具体的に説明できるようにしておくことが口頭試問対策の核になります。

材料エネルギー学部を志望する場合

出願資格に「材料工学系・物理系・化学系」という分野の限定があるため、まず自分の専攻がこれに該当するかを確認してください。該当しない場合は出願期間の1〜2ヶ月前までに大学への照会が必要です。試験は口頭試問(プレゼンテーション5分+質疑応答)が中心で、内容は「入学後に卒業研究で希望する研究内容(目的・方法・実施計画等)」です。パワーポイント等の資料提示ができないため、口頭だけで研究計画を説明する練習が欠かせません。第1次募集で定員に満たない場合は第2次募集(9月試験)もあるので、第1次で不合格になっても選択肢は残ります。

材料エネルギー学部はアントレプレナーシップ(社会実装)教育を柱とし、材料科学とインフォマティクスの知見を融合させてグローバルな視点から企業のイノベーションに貢献できる人材の育成を掲げています。編入学者受入方針では「新しい技術に関心があり、材料科学分野の知識・技術を実社会に役立てたいという意欲のある学生」「実験やデータ解析を検証することで課題解決の糸口を考えようとする人」を求めるとしています。プレゼンテーションでは、材料・エネルギー分野の技術的関心だけでなく、それを社会実装にどうつなげたいかという視点まで盛り込むと評価につながりやすくなります。

生物資源科学部を志望する場合

3学科とも筆記試験がなく、出願書類(志望理由書1,200字程度・自己能力説明書800字以内)と面接・口頭試問(20〜30分)の総合点(6割以上が合格要件)で判定されます。志望理由書には希望する教育コースを第4希望まで記入する必要があるため、学科案内で各コースの内容を確認したうえで、なぜそのコースを学びたいのかを具体的に書けるようにしておいてください。合否判定基準が「総合点6割以上」と明示されているのは4学部の中でも珍しく、書類と面接それぞれで基礎的な水準を満たすことが最優先になります。

各学科の教育コースは次のとおりです。生命科学科は「細胞生物学」「水圏・多様性生物学」「生命機能化学」「食生命科学」の4コース、農林生産学科は「資源作物・畜産学」「園芸植物科学」「農業経済学」「森林学」の4コース、環境共生科学科は「環境生物学」「生態環境学」「環境動態学」「地域工学」の4コースです。とくに環境共生科学科の「地域工学」コースは技術士補の資格取得に関わる基準があるため、第1・第2希望にする場合は出願前の問い合わせが必須です。志望理由書には第4希望までのコースを記入しますが、合格通知で示されるのは1コースのみなので、上位希望に書いたコースほど熱意を具体的に書き込んでおく必要があります。

過去問はどこで手に入るか

島根大学は「入試過去問題,出題意図,解答又は解答例」という専用ページで、編入学試験の過去問題を公開しています。2026年度(令和8年度)の公開状況を確認すると、法文学部については学科・研究室ごとの試験問題と出題意図(一部は解答例つき)が公開されている一方、総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部は筆記試験を課していないため、そもそも過去問自体が存在しません。大学のページにも「※総合理工学部,材料エネルギー学部及び生物資源科学部では筆記試験を課していません」と明記されています。

また法文学部についても「※出願があった問題のみ作成しています」との注記があり、その年度に志望者がいなかった研究室(たとえば言語文化学科の日本言語文化研究室やドイツ言語文化研究室など)の問題は作成・公開されません。年度によって公開される科目が変動する点に留意してください。

公開されている2026年度過去問から読み取れる出題テーマ(法文学部)

法文学部の2026年度(令和8年度)3年次編入学試験について、大学が公開している出題意図をもとに、学科・研究室別の出題テーマと評価の観点を整理します。問題文そのものは著作権の関係で転載できないため、テーマと大学が公表した出題意図を中心に解説します。

法経学科|小論文2題

2026年度の小論文は2題構成でした。1題目は「株主提案権に関する近年の議論について、複数の資料を的確に読み取り、法学的視点から論点を整理したうえで、自らの考えを論理的に展開できるかどうかを問うた」もの。2題目は「資本主義によって人類史上初めて貧困が急減してきたことを理解し、主要な学説・政策上の対立や種々の基礎的な概念を整理して論述できるかを問うた」ものです。

2題とも、特定の法律知識や経済理論を暗記しているかではなく、複数の資料・論点を整理したうえで自分の考えを論理的に展開する力が問われています。法経学科は法学と経済学の両方を学ぶ学科であり、小論文も法学的な論点(株主提案権=会社法・コーポレートガバナンスに関わるテーマ)と経済学的な論点(資本主義と貧困削減=経済史・開発経済学に関わるテーマ)の両方から出題されている点が特徴です。日頃から新聞やニュースで取り上げられる法律・経済の話題について、賛否の論拠を整理する練習が直接の対策になります。

社会文化学科・現代社会コース|社会学

社会学の出題意図として、大学は次の3点を挙げています。「1.社会学という学問についての理解を問いました。2.現代的な社会問題に関する関心と、それについて論じる力を問いました。3.社会学の専門用語についての基礎的な知識を問いました。」

学問への理解・時事的な社会問題への関心・専門用語の知識という3層構造で構成されている点が特徴です。社会学の入門書で扱われる基本概念(社会化、逸脱、社会階層など)を押さえたうえで、現代の社会問題を社会学的な視点で語れるようにしておく必要があります。

社会文化学科・歴史と考古コース|考古学

考古学の出題は2問構成で、大学は出題意図を次のように説明しています。問1は「考古学が対象とする資料のうち、もっとも基本的な概念である『遺跡』についてどのような関心を有しているか、考古資料に対する基本的な理解力と説明力を持ち備えているかを問うた」もの。問2は「考古学研究の方法論のなかでも、もっとも基本的な考え方である『型式学』と『層位学』の特性についての理解度を問うた」ものです。

「遺跡」という基礎概念への理解と、考古学の二大方法論である型式学(遺物の形の変化から時代を推定する方法)・層位学(地層の重なりから時代を推定する方法)の理解が明確に求められています。考古学概論レベルの教科書でこの2つの方法論を正確に説明できるようにしておくことが対策の核になります。

社会文化学科・歴史と考古コース|文化人類学

文化人類学は論述問題と語句説明問題の2問構成でした。大学の出題意図によると、問1は「これまでの文化人類学的議論(神話研究・災害研究)に関する知見を問い、自分の見解・意見を論理的に構成し、論述できる能力を問うた」論述問題、問2は「文化人類学における基本的な用語についての知識を問うた」語句説明問題です。

神話研究・災害研究という具体的な研究領域が明示されている点が特徴です。文化人類学概論の教科書で神話研究(レヴィ=ストロースの構造主義的神話分析など)や災害人類学の基本的な視座に触れておくと、論述の土台を作りやすくなります。

言語文化学科・英米言語文化研究室|英語学・英米文学

英語学・英米文学は4題構成で、大学は出題意図を次のように説明しています。「【1】英語学の入門や概説の授業で学ぶ基本的な事項についての知識を問う。同時に,知っていることを日本語で分かりやすく伝える文章力も問う。【2】英語の表現力を問う。【3】英語の読解力と理解力を問う。【4】英米文学の入門や概説の授業で学ぶ基本的な事項についての知識を問う。同時に,知っていることを日本語で分かりやすく伝える文章力も問う。」

英語学・英米文学それぞれの基礎知識に加えて、「知っていることを日本語で分かりやすく伝える文章力」が2回にわたって明記されているのが特徴です。英語力そのものだけでなく、専門知識を日本語で説明する記述力も評価対象になっています。英語学概論・英米文学史の基本事項を、自分の言葉で説明できるレベルまで理解しておく必要があります。

言語文化学科・哲学芸術文化交流研究室|人文学

人文学は課題文読解型の出題で、大学は出題意図とあわせて解答例の一部まで公開しています。問1は「文章中の表現の意味を,適切な具体例をもとに正しく説明できるかどうかを問う問題」、問2・問3も同様に「文章中の表現の意味を,文脈に即して正しく説明できるかどうかを問う問題」、問4は「文章中の筆者の主張内容を踏まえた上で,それに対する自らの考えを,根拠を挙げて述べることができるかどうかを問う問題」です。

公開されている解答例からは、課題文が色の認識や三次元的対象の見え方といった、哲学・認知科学に関わる抽象的なテーマを扱っていたことが読み取れます。設問はいずれも「文章中の表現の意味を正しく説明できるか」を軸にしており、抽象的な文章を読んで具体例に置き換えて説明する練習、そして最後に自分の意見を根拠つきで述べる練習の両方が必要です。

過去問から導ける学習の順番

ここまでの出題意図を踏まえると、法文学部の対策は次の順番で進めるのが合理的です。

  1. 志望する学科・研究室を確定し、その専門科目が過去に出題された年度の出題意図を確認する
  2. 出題意図に明示されているキーワード(型式学・層位学、二重の基準論に相当する各分野の基礎概念など)を、入門書レベルで正確に説明できるようにする
  3. 「知っていることを分かりやすく伝える文章力」が繰り返し評価対象になっている点を踏まえ、専門知識を日本語で簡潔に説明する練習を積む
  4. 時事的な社会問題(社会学・法経学科の小論文)については、日頃から賛否の論拠を整理する習慣をつける
  5. 面接では志望理由書の内容に基づいて問答が行われるため、筆記対策と並行して志望理由書の内容を深めておく

なお本節で扱った出題テーマ・出題意図は、いずれも島根大学が公開している令和8年度(2026年度)の過去問題資料に基づいています。出題内容・出願があった科目は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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併願をどう組むか

島根大学の学部編入学は、前述のとおり出願時期が生物資源科学部(5月)→材料エネルギー学部(6月)→総合理工学部(7月)→法文学部(10月)と大きく分散しています。この分散を活かせば、学問分野が近い学部を組み合わせて島根大学内で複数回チャレンジすることが可能です。たとえば理系分野であれば総合理工学部と材料エネルギー学部(材料工学系・物理系・化学系)、生命科学系であれば生物資源科学部と(分野が合えば)総合理工学部という組み合わせが考えられます。

他大学との併願を考える場合も、この分散日程は有利に働きます。多くの国立大学の編入学試験は9月〜11月に集中する傾向がありますが、島根大学の生物資源科学部(5月)・材料エネルギー学部(6月)は他大学と時期が重なりにくく、早期に「合格」という実績を作れる可能性があります。地方国公立大学の編入学試験全般については、当サイトの医学部学士編入対策大全|実施大学一覧・難易度・倍率・TOEICや各大学別の解説記事もあわせて参考にしてください。

よくある質問

島根大学の編入は難しいですか。

学部によって大きく異なります。令和8年度の実績では、生物資源科学部が受験22名に対し合格19名(1.2倍)、材料エネルギー学部が受験4名に対し合格4名(全員合格)である一方、総合理工学部は受験63名に対し合格21名(3.0倍)でした。「島根大学の編入」とひとくくりにできる難易度は存在しません。

2年次編入学はありますか。

学部編入学(法文学部・総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部)はすべて3年次編入学のみで、2年次編入学は実施していません。2年次編入学があるのは医学部医学科学士入学だけで、これは学部編入学とは別の制度です。

筆記試験はありますか。

法文学部だけが小論文または専門科目の筆記試験を課しています。総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部は筆記試験を行わず、面接・口頭試問と出願書類の評価で合否を判定します。これは島根大学が入試過去問題のページで公式に明記している事実です。

英語外部試験のスコア提出は必要ですか。

4学部いずれも、TOEIC・TOEFL・英検などの外部試験スコアの提出を出願資格や配点として求める規定はありません。英語力は成績証明書を通じて参考にされるにとどまります。例外は法文学部言語文化学科の英米言語文化研究室で、この場合は専門科目として英語学・英米文学の筆記試験を受けます。

教育学部・人間科学部に編入学できますか。

できません。2027年度(令和9年度)の学部編入学を実施しているのは法文学部・総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部の4学部のみで、教育学部・人間科学部は編入学試験を実施していません。

社会人でも受験できますか。

「社会人特別選抜」という専用の区分はありませんが、総合理工学部・材料エネルギー学部の推薦入試には、企業等に在職する社会人が職場の所属長の推薦を得て出願できる条項があります。法文学部・生物資源科学部には年齢制限や職場推薦の条件はなく、一般の出願資格を満たせば年齢を問わず受験できます。

複数の学部を併願できますか。

出願時期が重ならなければ可能です。2027年度は生物資源科学部(5月出願)・材料エネルギー学部(6月出願)・総合理工学部(7月出願)・法文学部(10月出願)と時期が分散しているため、同一年度内で複数学部に出願する計画を立てることができます。ただし合格発表を待たずに次の出願を進める必要がある場合がある点に注意してください。

編入すると2年間で卒業できますか。

前籍校での履修内容によっては、2年間で卒業できない可能性があります。4学部いずれの募集要項にも「単位の認定状況によっては、第3年次に編入学しても、2年間で卒業できないこともあります」といった趣旨の記載があり、とくに専門分野をまたいで編入する場合はこのリスクが高まります。

過去問はどこで見られますか。

島根大学の入試過去問題ページで、法文学部の編入学試験問題・出題意図が公開されています。総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部は筆記試験を課していないため、過去問自体が存在しません。また「出願があった問題のみ作成」との注記があり、その年度に志望者がいなかった科目・研究室の問題は公開されません。

材料エネルギー学部の出願資格に制限はありますか。

あります。現に在学・卒業した学科が「材料工学系、物理系、化学系」に限定されています。これに該当しない場合でも関連が深い分野であれば出願できる余地がありますが、出願期間の1〜2ヶ月前までに大学への事前照会が必須です。

検定料や学費はいくらですか。

4学部とも共通で、入学検定料30,000円、入学料282,000円(予定額)、授業料は年額535,800円です。高等教育の修学支援新制度による給付奨学金の支給対象者は、入学料・授業料の減免を受けられます。

短期大学や専門学校からでも出願できますか。

できます。4学部共通の受験資格には、短期大学卒業(見込みを含む)、高等専門学校卒業(見込みを含む)、専修学校の専門課程のうち文部科学大臣の定める基準(修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上)を満たす課程を修了した者(見込みを含む)が含まれています。ただし材料エネルギー学部は所属学科が材料工学系・物理系・化学系に限定される点に注意してください。

まとめ

島根大学の編入学試験について、要項と実績データから確認できることを整理します。

まず、学部編入学を実施しているのは法文学部・総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部の4学部で、いずれも3年次編入学のみです。2年次編入学は医学部医学科学士入学だけの制度で、教育学部・人間科学部はそもそも編入学を実施していません。

次に、筆記試験を課すのは法文学部だけです。総合理工学部・材料エネルギー学部・生物資源科学部は面接・口頭試問と出願書類の総合評価で、当日に問題を解く筆記試験がありません。この違いを知らないまま「小論文対策」に時間を使うと、3学部については的外れな準備になります。

そして倍率については、令和6〜8年度の実績で総合理工学部が2.6〜3.0倍で推移する一方、生物資源科学部・材料エネルギー学部は1.0〜1.6倍と受験者の大半が合格する水準でした。学部間の難易度差は無視できません。

最後に、出願時期が生物資源科学部(5月)から法文学部(10月)まで大きく分散している点は、島根大学内での複数回チャレンジや他大学との併願を考えるうえで有利に働きます。志望順位を早めに決め、結果を待たずに次の出願準備を進める計画性が重要です。

本記事の数値は島根大学が公表する令和9年度(2027年度)学生募集要項および令和6〜8年度の編入学入試実施状況に基づいています。制度・日程・募集人員・試験内容は年度によって変更されるため、出願前には必ず島根大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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