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国士舘大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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国士舘大学の編入学試験は、政経・体育・理工・法・文・21世紀アジア・経営の7学部すべてで2年次・3年次の両方に出願できます。学部間で出願資格の単位数がそろっているため、法政大学のように学部ごとに受験資格が枝分かれすることはありません。ただしその分、実際のデータを見ると学部間の応募実績には極端な差があります。ある学部では毎年一定数の志願者が集まる一方、別の学部では3年連続で志願者がゼロという年が続いています。

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この記事では、国士舘大学が公表している2027年度の入学者選抜要項と、令和6年度・令和7年度・令和8年度の3年分の入学者選抜結果データをもとに、学部別の出願資格・試験科目・日程・倍率を整理します。公表資料だけでは見えてこない「どの学部に実際の応募が集まっているのか」まで、3年分の実績を並べて確認していきます。

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目次

国士舘大学の編入は「編入学・転入学選抜」1本にまとまっている

国士舘大学の入学者選抜要項を確認すると、他大学・短期大学・高等専門学校などからの編入を対象とする選抜は、次の2種類だけが用意されています。

  • 編入学・転入学選抜:日本国内の高等学校を卒業後、日本の大学・短期大学・高等専門学校等に在学・卒業した方が対象。本記事で中心的に扱う制度です。
  • 外国人留学生編入学・転入学選抜:日本国外で教育を受けた方(外国籍)が対象。試験科目や日本語能力要件が別に定められています。

法政大学のように「一般編入学試験」「社会人編入学試験」「転籍・転部・転科試験」「継続学士入学試験」が別々の制度として並立しているケースと比べると、国士舘大学は選抜区分がシンプルです。要項は「編入学・転入学選抜」という1つの名称のもとで、外部の大学・短期大学・高等専門学校からの編入学と、他大学に在学中の方の転入学をまとめて扱っています。社会人であることを理由に出願条件が変わる専用制度は設けられていません。

なお要項には「3年次出願の方へ 3年次出願の方は、合否判定の結果、2年次合格となる場合があります」という注意書きがあります。3年次を志望していても、審査の結果として2年次合格になり得るという点は、出願前に理解しておく必要があります。

入学者選抜結果データの脚注には、政経学部・21世紀アジア学部・経営学部の志願者数について「指定校編入学選抜を含む」「短期大学からの指定校推薦を含む」という注記があります。これは、提携する短期大学からの推薦に基づく編入学(指定校編入学選抜)が、一般の編入学・転入学選抜と同じ集計に含まれていることを意味します。つまりこの3学部の志願者数の一部には、一般公募での志願者だけでなく、指定校推薦での志願者も混ざっています。指定校推薦の対象になるかどうかは在籍する短期大学によって決まるため、該当するかどうかは在籍校の担当窓口に確認してください。

学部別の出願資格と実施年次【2027年度】

国士舘大学の編入学・転入学選抜における出願資格は、7学部すべてで共通の基準が使われています。これは学部ごとに必要単位数や最終学歴の条件が異なる法政大学などとは対照的な特徴です。

学部2年次 出願必要単位3年次 出願必要単位最終学歴の主な条件
政経学部32単位以上62単位以上大学・短期大学・高等専門学校の卒業(見込み含む)/大学1年次修了(2年次出願)・大学2〜3年次修了(3年次出願)/専修学校の専門課程・高等学校専攻科の修了(見込み含む)
体育学部
理工学部
法学部
文学部
21世紀アジア学部
経営学部

この表からわかるとおり、出願必要単位は2年次32単位以上・3年次62単位以上で7学部共通です。ただし、最終学歴の条件には学部固有の制限が2つ付いています。

理工学部は「理工系学部・学科」からの出願に限られます。大学・短期大学のどの学部・学科からでも出願できるわけではなく、理工系の課程に在籍・卒業していることが条件です。

体育学部の体育学科・武道学科・こどもスポーツ教育学科は、短期大学からの出願の場合「体育系短期大学」に限られます。一般の短期大学からこれらの学科を志望することはできません。なお、体育学部スポーツ医科学科にはこの短大要件の記載はありません。

また、専修学校の専門課程からの出願については「専門士」の称号が付与される課程であることが条件で、令和8年4月1日以降は専修学校の特定専門課程修了者が対象になります。高等学校専攻科は修業年限2年以上などの基準を満たす課程に限られます。

在学中の方の単位の数え方

要項は「在学中の方が出願される場合、履修中の科目も修得見込みとして書類審査を行います」としており、出願時点で確定している単位数だけでなく、履修中(見込み)の単位数も合算して32単位・62単位の判定に使われます。ただし、その場合は「履修中の科目及び単位数がわかる『単位修得見込証明書』または『履修科目登録確認表』等」の提出が必須です。この証明書類が用意できないと、見込み分の単位は審査対象になりません。

また出願全体を通じて、「単位数(CREDIT、学分など)または授業時間数が記載されていない成績証明書については、書類審査ができない為、出願不可となります」という要件があります。在籍校の成績証明書のフォーマットが単位数を明記していない場合は、シラバス等の補足書類が必要になるため、出願を検討し始めた時点で在籍校の証明書の記載内容を確認しておくべきです。

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試験科目・配点【2年次】

国士舘大学の編入学・転入学選抜には、法政大学のような「英語外部試験のスコアのみで判定」という仕組みはありません。すべての学部で、志願学科の専門科目(または小論文)・面接(または口頭試問)・書類審査(志願書、単位審査書類)を組み合わせた総合評価で合否が決まります。英語外部試験のスコア提出自体が出願要件になっている学部もありません。

学部学科等試験科目配点
政経学部政治行政学科/経済学科①志願学科の専門科目 ②面接 ③書類審査①100点/②③段階評価(A・B・C)
体育学部体育・武道・スポーツ医科・こどもスポーツ教育の各学科①志願学科の専門科目 ②面接 ③体育実技 ④書類審査①100点/②100点/③150点/④段階評価
理工学部理工学科(7学系)①数学 ②口頭試問(面接を含む) ③書類審査①100点/②100点/③段階評価
法学部法律学科/現代ビジネス法学科①法学 ②面接 ③書類審査①100点/②100点/③段階評価
文学部教育学科・史学地理学科・文学科(各コース)①専門科目または小論文 ②口頭試問 ③書類審査①100点/②100点/③段階評価
21世紀アジア学部21世紀アジア学科①小論文 ②面接 ③書類審査①100点/②100点/③段階評価
経営学部経営学科①専門科目(経営学・会計学) ②面接 ③書類審査①200点/②100点/③段階評価

体育学部だけ配点構成が大きく異なります。専門科目100点・面接100点に加えて体育実技150点が課され、配点の比重は実技がもっとも高くなります。体育実技の内容は学科で異なり、体育学科・こどもスポーツ教育学科は運動適性(アジリティテスト・垂直跳び・ハンドボール投げの3種目)、武道学科は武道基礎能力(柔道・剣道・空手道のいずれかを出願時に選択)、スポーツ医科学科は救急基礎能力(心肺蘇生法・ファーストエイド実施要領)です。学科によって求められる実技がまったく異なるため、志望学科が決まった時点でどの実技を選択するかも決めておく必要があります。

経営学部は専門科目の配点が200点と、他学部の100点より高く設定されています。専門科目(経営学・会計学)の比重が相対的に大きいことになります。

「面接」と「口頭試問」という表記の違いにも注意してください。政経・体育・法・21世紀アジア・経営学部は「面接」と表記される一方、理工学部・文学部は「口頭試問」と表記されています。理工学部の要項では「②口頭試問(面接を含む)」と明記されており、口頭試問のなかに志望動機等を確認する面接的な要素も含まれることが読み取れます。理工学部・文学部を志望する場合は、専門科目の答案内容について踏み込んで質問される可能性を想定し、自分の解答の根拠を口頭で説明できるようにしておくとよいでしょう。

試験科目・配点【3年次】

3年次も基本構成は2年次と同じですが、法学部と文学部教育学科に2年次にはない分岐があります。

学部学科等試験科目配点
政経学部政治行政学科/経済学科①志願学科の専門科目 ②面接 ③書類審査①100点/②③段階評価(A・B・C・D)
体育学部体育・武道の各学科(スポーツ医科・こどもスポーツ教育は3年次募集なし)①志願学科の専門科目 ②面接 ③体育実技 ④書類審査①100点/②100点/③150点/④段階評価
理工学部理工学科(6学系。情報理工学系は電子情報学系に統合)①専門基礎 ②口頭試問(面接を含む) ③書類審査①100点/②100点/③段階評価
法学部法律学科:民法+刑法/現代ビジネス法学科:民法+憲法①民法 ②刑法または憲法 ③面接 ④書類審査①②各100点/③100点/④段階評価
文学部教育学科:中等教育課程/初等教育課程 史学地理学科・文学科(各コース)教育学科中等:①専門科目②口頭試問/教育学科初等:①小論文②口頭試問/他学科:①専門科目②口頭試問 +③書類審査①100点/②100点/③段階評価
21世紀アジア学部21世紀アジア学科①小論文 ②面接 ③書類審査①100点/②100点/③段階評価
経営学部経営学科①専門科目(経営学・会計学) ②面接 ③書類審査①200点/②100点/③段階評価

3年次で押さえておくべき分岐が2つあります。

法学部3年次は、2年次にはない「民法+刑法または憲法」の2科目構成になります。2年次が「法学」1科目なのに対し、3年次は法律学科が民法・刑法、現代ビジネス法学科が民法・憲法という組み合わせです。2年次から3年次に志望を切り替える場合、対策科目そのものが増えることになります。

文学部教育学科は3年次だけ「初等教育課程(初等教育コース)」が選べます。2年次の教育学科は中等教育課程(教育学コース)のみですが、3年次には初等教育課程が追加され、試験科目も専門科目ではなく小論文に変わります。小学校教員を志望する場合、3年次編入でなければこのコースには出願できません。

理工学部は3年次のみ学系構成が変わります。2年次は機械工学系・電気電子システム工学系・建築学系・まちづくり学系・人間情報学系・基礎理学系・情報理工学系の7学系すべてで募集がありますが、3年次は電気電子システム工学系と情報理工学系が「電子情報学系」(専門基礎:電気電子工学・情報工学)としてまとめられ、6学系での実施になります。

また書類審査の評価段階も2年次と3年次で異なり、2年次はA・B・Cの3段階、3年次はA・B・C・Dの4段階です。段階の刻みが増える3年次のほうが、書類の完成度による差がつきやすい設計になっています。

選抜方法|総合評価と「合格年次の変更」という仕組み

要項の「選抜方法」の章には、次のように説明されています。「筆記試験・面接または口頭試問・書類審査・体育実技試験(体育学部のみ)の結果を総合評価によって合否判定を行います。ただし、総合評価が合格点に達していても、いずれかの評価が著しく低い場合は、不合格になる場合があります」。つまり総合点が高くても、面接や書類審査など特定の評価項目が著しく低いと不合格になり得る、加重平均ではない判定方式です。専門科目の出来が良くても、面接や書類の準備を軽視してよい理由にはなりません。

さらに重要なのが、続く一文です。「また、合格に達していても、認定単位数が所定の単位数に達していない者は、入学前に合格年次を変更、あるいは入学を許可できない場合があります」。これは前述の「3年次出願の方は、合否判定の結果、2年次合格となる場合があります」という注意書きと連動しています。つまり3年次を志望して受験・合格しても、前籍校での修得単位の内容によっては、入学前に2年次合格へ変更される可能性があるということです。3年次での合格を確実にしたい場合は、出願前に自分の修得単位が3年次編入の単位認定基準を満たしそうか、可能な範囲で学部窓口に確認しておくと安心です。

出願書類|何を準備するか

編入学・転入学選抜(国内)の出願書類は、要項上おおむね次の4点に整理できます。

書類内容・注意点
インターネット出願確認票入学検定料納入後に印刷できる「大学提出用」を提出。個人情報に誤りがあれば赤字で訂正。
大学等が発行する証明書類(原本)在学者は在学証明書・成績証明書・単位修得見込証明書、既卒者は卒業証明書・成績証明書、退学者は退学証明書・在籍期間の成績証明書。在学者の証明書類は発行から3カ月以内のものに限る。
授業内容を説明する書類成績証明書・単位修得見込証明書に記載された科目(修得済および修得見込み)のシラバス等。授業時間数と修得単位数の記載が必要。
様式C 志願書/様式D 面接票様式Cは志願情報・学歴(小学校から現在までの全学歴)を記入。様式Dは志望理由・学修計画を記入。いずれもA4片面で印刷して作成。

とくに見落としやすいのが「授業内容を説明する書類」です。成績証明書に単位数だけが記載され、授業時間数の記載がない場合はこの書類の提出が必須になります。シラバスは在籍校(既卒の場合は卒業校)に発行を依頼する必要があるため、出願期間に入ってから慌てないよう、早めに手配しておくべきです。

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日程・スケジュール【2027年度】

2027年度の編入学・転入学選抜の日程は次のとおりです。

項目内容
出願期間2026年9月20日(日)~9月28日(月) インターネット出願
出願書類郵送期限インターネット出願期間最終日の翌日消印有効
試験日:政経学部・経営学部2026年11月21日(土)9:30までに入室/世田谷キャンパス
試験日:体育学部2026年11月20日(金)9:30までに入室/多摩キャンパス
試験日:理工学部・法学部・文学部・21世紀アジア学部2026年11月20日(金)9:30までに入室/世田谷キャンパス
合格発表日2026年12月1日(火)
入学手続 1次締切2026年12月16日(水)(入学金の納入)
入学手続 2次完了2027年1月31日(日)(前期・年間納入金の納入、学籍関連情報登録)

出願期間は9日間で、その後の試験日までは1か月半程度の期間があります。法政大学のように出願期間中に英語外部試験のスコア提出まで完了させる必要はありませんが、単位修得見込証明書やシラバス等の証明書類を出願書類として準備する必要があるため、成績証明書に単位数・授業時間数の記載があるかを早めに確認しておくべきです。要項は「単位数(CREDIT、学分など)または授業時間数が記載されていない成績証明書については、書類審査ができない為、出願不可となります」と明記しています。

試験会場は学部によって世田谷キャンパス(東京都世田谷区)と多摩キャンパス(東京都多摩市)に分かれます。政経学部・経営学部・理工学部・法学部・文学部・21世紀アジア学部は世田谷キャンパス、体育学部は多摩キャンパスです。同じ大学でも学部によって最寄り駅やアクセス経路が異なるため、併願先の試験と移動時間が近接する場合は、事前に交通経路と所要時間を確認しておいてください。

募集人員は全学部で「若干名」――数値は公表されていない

国士舘大学の募集人員・選抜日程一覧を見ると、政経学部・経営学部の海外帰国生徒選抜や外国人留学生選抜のように具体的な人数が示されている選抜がある一方、編入学・転入学選抜については、政経・体育・理工・法・文・21世紀アジア・経営のすべての学部・学科で募集人員が「若干名」と表記され、具体的な数値は公表されていません。理工学部の外国人留学生選抜のように「15」という数字が明示されているケースと比べると対照的です。

法政大学のように「学部・年次別の合計〇名」という数値が要項に載っている大学もあるなかで、国士舘大学は編入学・転入学選抜の募集枠を数値化していません。したがって、この記事で扱う倍率は「公表された募集人員に対する倍率」ではなく、次章で解説する「志願者・受験者・合格者の実績データから算出された倍率」がすべてです。募集人員が非公表である以上、実績データを複数年度分見ることが、国士舘大学の編入の実態をつかむ唯一の手段になります。

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初年度納入金の目安

編入学・転入学選抜で合格した場合の納入金は、1年次入学者とは別の「編入学・転入学選抜者用」の金額表が用意されています。年間合計(入学金・学費・諸費の合計、教育後援会費等は別途)は次のとおりです。

学部・学科2年次入学 年間合計3年次入学 年間合計
政経学部(政治行政・経済)/法学部(法律・現代ビジネス法)1,292,000円1,279,940円
体育学部 体育学科1,602,000円1,558,940円
体育学部 武道学科1,552,000円1,598,940円
体育学部 スポーツ医科学科1,803,000円1,868,120円
体育学部 こどもスポーツ教育学科1,631,000円1,613,940円
理工学部 理工学科1,647,000円1,620,940円
文学部 教育学科(教育学コース)1,400,000円1,335,940円
文学部 教育学科(初等教育コース)―(2年次募集なし)1,360,940円
文学部 史学地理学科(地理・環境コース)1,370,000円1,355,940円
文学部(上記以外の学科・コース)1,350,000円1,335,940円
21世紀アジア学部1,349,000円1,332,940円
経営学部1,290,500円1,278,440円

体育学部は実験実習費や教材費の比重が大きく、他学部より年間合計が高くなる傾向があります。とくにスポーツ医科学科は2年次・3年次とも他学科より20万円前後高い水準です。また体育学部の編入学・転入学者には、メディカル検査料5,800円が別途徴収される点も要項に明記されています。なお年間納入額には、この表の「年間合計」に教育後援会費1万円・同窓会費5千円(いずれも代理徴収)が加算されます。

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倍率・難易度|令和6〜8年度3年分の実績

国士舘大学は入学者選抜結果データとして、編入学・転入学選抜の学部別・学科別の志願者数・受験者数・合格者数・倍率を、2年次と3年次に分けて年度ごとに公表しています。以下は令和6年度・令和7年度・令和8年度の3年分をまとめたものです。

2年次の実績(総合計)

年度志願者受験者合格者倍率(受験者に対する)
令和6年度1914121.2倍
令和7年度121161.8倍
令和8年度14951.8倍

3年次の実績(総合計)

年度志願者受験者合格者倍率(受験者に対する)
令和6年度2826261.0倍
令和7年度8632.0倍
令和8年度2119151.3倍

全学部を合計した総志願者数は、2年次が年間12〜19名、3年次が年間8〜28名という規模です。法政大学(2年次だけで年間200名超)と比べると、国士舘大学の編入学・転入学選抜はもともと母数がかなり小さい試験だとわかります。3年次の志願者数は年度によって8名から28名まで大きく変動しており、単年度の数字だけで難易度を判断するのは危険です。

学部別に見るとさらに偏りが大きい

全体の数字を学部別に分解すると、応募が実際に集まっている学部と、ほとんど応募のない学部がはっきり分かれます。

学部2年次(R6/R7/R8 志願者数)3年次(R6/R7/R8 志願者数)
政経学部1/3/38/1/8
体育学部1/0/00/0/0
理工学部4/2/11/1/0
法学部2/1/10/0/0
文学部4/2/21/0/0
21世紀アジア学部3/1/22/1/4
経営学部4/3/516/5/9

この表から読み取れることは明確です。

法学部の3年次は、令和6・7・8年度の3年連続で志願者0名でした。法学部は法律学科・現代ビジネス法学科とも要項上は3年次の募集がありますが、実績としては3年連続で受験自体が発生していません。

体育学部は2年次・3年次を通じて、令和7・8年度は全学科で志願者0名です。令和6年度に2年次スポーツ医科学科で1名の志願・合格があった以外、体育学部の編入学・転入学選抜はほぼ動きがありません。体育実技という他学部にない試験科目が課される一方で、実際の応募自体が極めて少ないのが実情です。

理工学部・文学部も、多い年で4名という小規模な応募にとどまっています。いずれの学部も学系・学科・コースが細分化されているため、1つの学系・コースあたりの志願者はほぼ0〜1名という年がほとんどです。

実質的にまとまった応募があるのは、政経学部・経営学部・21世紀アジア学部の3学部です。とくに経営学部は3年次で令和6年度16名、令和8年度9名と、他学部より一桁多い志願者が集まっています。政経学部も3年次で令和6・8年度に8名の志願者がありました。

学部・学科別の内訳(令和6〜8年度、2年次)

2年次の学科別の志願・受験・合格(人)を年度順に並べると次のとおりです。

  • 政経学部:政治行政学科は0/0/0(R6)→3/3/3・1.0倍(R7)→1/1/0(R8)。経済学科は1/1/0(R6)→0/0/0(R7)→2/2/2・1.0倍(R8)。同じ学部内でも学科・年度で交互に応募が入れ替わっています。
  • 体育学部:スポーツ医科学科の1/1/1・1.0倍(R6)以外は、体育・武道・こどもスポーツ教育の全学科で3年度とも0/0/0でした。
  • 理工学部:4/2/1・2.0倍(R6)→2/1/0(R7)→1/0/0(R8)と、志願者・合格者とも年々減少しています。
  • 法学部:法律学科は1/1/1・1.0倍(R6)→1/1/0(R7)→1/1/0(R8)。現代ビジネス法学科は3年度とも1名以下で、合格者は0でした。
  • 文学部:教育学コースは1/1/1・1.0倍(R6)→1/1/0(R7)→0/0/0(R8)。地理・環境コースは2/2/2・1.0倍(R6)→0/0/0(R7)→1/0/0(R8)。日本文学・文化コースは3年度とも合格者0でした。
  • 21世紀アジア学部:3/2/2・1.0倍(R6)→1/1/1・1.0倍(R7)→2/2/2・1.0倍(R8)と、3年間を通じて安定して志願・合格が発生しています。
  • 経営学部:4/4/4・1.0倍(R6)→3/3/1・3.0倍(R7)→5/3/1・3.0倍(R8)。志願者は毎年3〜5名ある一方、直近2年は倍率3.0倍とやや絞られています。

なお、令和6・7年度の実績データには、文学部教育学科の2年次にも「初等教育課程・初等教育コース」の実績行があり、令和7年度に1名の志願・合格(1.0倍)が記録されています。ところが2027年度の入学者選抜要項の試験科目表では、2年次の教育学科は「教育学コース」のみが掲載されており、初等教育コースの記載はありません(3年次のみの実施として整理されています)。年度によってコースの実施状況が変わり得る一例であり、教育学科・初等教育コースを志望する場合は出願前に学部窓口へ直接確認することをすすめます。

学部・学科別の内訳(令和6〜8年度、3年次)

  • 政経学部:政治行政学科は4/4/4・1.0倍(R6)→0/0/0(R7)→4/4/4・1.0倍(R8)。経済学科は4/2/2・1.0倍(R6)→1/1/1・1.0倍(R7)→4/4/4・1.0倍(R8)。3年次は隔年で志願者が集中する傾向がうかがえます。
  • 体育学部:全学科で3年度とも志願者0名でした(3年次はスポーツ医科学科・こどもスポーツ教育学科の募集自体がなく、体育・武道の2学科のみが対象)。
  • 理工学部:1/1/1・1.0倍(R6)→1/1/1・1.0倍(R7)→0/0/0(R8)。
  • 法学部:法律学科・現代ビジネス法学科とも3年度連続で志願者0名でした。
  • 文学部:初等教育コースで令和6年度に1/1/1・1.0倍の実績がありましたが、令和7・8年度は文学部全体で志願者0名です。
  • 21世紀アジア学部:2/2/2・1.0倍(R6)→1/1/1・1.0倍(R7)→4/4/2・2.0倍(R8)。
  • 経営学部:16/16/16・1.0倍(R6)→5/3/0(R7)→9/7/5・1.4倍(R8)。令和6年度は志願者全員が合格した一方、令和7年度は3名受験して合格者0名という結果でした。

なお、政経学部・21世紀アジア学部・経営学部の志願者数には、短期大学からの指定校編入学選抜による志願者が含まれています(令和8年度3年次データの注記より)。令和6・7年度は政経学部・経営学部の志願者に短期大学からの指定校推薦が含まれるとされています。したがって、これら3学部の志願者数は「一般の編入学・転入学選抜」と「指定校推薦」が合算された数字であり、他学部の数字と単純比較する際にはこの点を踏まえる必要があります。

倍率の数字を読むときの注意

国士舘大学の編入学・転入学選抜の倍率を読むうえで、注意すべき点が2つあります。

ひとつは、母数が極めて小さいことです。受験者1名・合格者1名で倍率1.0倍という結果と、受験者20名・合格者20名で倍率1.0倍という結果は、数字は同じでも意味がまったく違います。国士舘大学の編入学・転入学選抜は前者に近いケースが大半で、1名の応募の有無で倍率が大きく変わります。

もうひとつは、募集人員が「若干名」としか公表されていないため、合格者数が募集枠に対して多いのか少ないのかを外部から判断できない点です。法政大学のように「募集人員15名に対して合格3名」という比較ができないため、国士舘大学については志願者数・受験者数・合格者数の推移そのものを判断材料にするしかありません。

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学部別に、何から手をつけるべきか

経営学部を志望する場合

経営学部は7学部のなかで最も応募実績のある学部で、3年次を中心に一定数の志願者が継続しています。試験科目は専門科目(経営学・会計学)200点・面接100点で、専門科目の配点が他学部より高いのが特徴です。経営学と会計学の両方から出題されるため、どちらか一方に偏った対策では対応できません。

ただし倍率は年度で振れ幅があります。令和6年度3年次は16名受験して16名全員合格でしたが、令和7年度3年次は5名志願・3名受験に対して合格者0名でした。全員が通る年もあれば、全員が不合格になる年もあるということです。「経営学部は志願者が多いから入りやすい」という単純な理解は避け、専門科目・面接それぞれの水準を最後まで詰める姿勢が必要です。指定校推薦を含む志願者数である点も踏まえ、一般選抜として受ける場合は早めに過去の実施状況を大学に確認しておくとよいでしょう。

政経学部を志望する場合

政経学部も経営学部に次いで応募実績のある学部です。政治行政学科・経済学科の志願学科の専門科目・面接・書類審査という構成で、3年次は書類審査がA〜Dの4段階評価になります。3年次は令和6・8年度に政治行政学科・経済学科とも合格実績がある一方、令和7年度は政治行政学科の志願者が0名でした。学科・年度によって応募の集中先が変わるため、志望学科の直近の実施状況を大学の入試課に確認しておくことをおすすめします。

21世紀アジア学部を志望する場合

21世紀アジア学部は小論文と面接という構成で、専門科目の試験がありません。志願者数は2年次・3年次とも2〜4名程度で、3年間を通じてほぼ毎年合格者が出ている点が他学部と異なります。志願者0名の年がなく、母数は小さいものの実施が安定している学部といえます。小論文のテーマは公開されていませんが、学部の教育内容(アジア地域研究・国際関係)に即した出題が想定されるため、学部案内やカリキュラムを読み込んでおくことが対策の土台になります。

理工学部を志望する場合

理工学部は2年次が数学・口頭試問、3年次が学系ごとの専門基礎・口頭試問という構成です。出願資格が「理工系学部・学科」に限定されている点をまず確認してください。志願者数は年間1〜4名程度と少なく、3年次は学系再編(電気電子システム工学系と情報理工学系が電子情報学系に統合)もあるため、志望する学系が2年次・3年次のどちらで独立して募集されているかを事前に要項で確認する必要があります。

文学部を志望する場合

文学部は教育学科・史学地理学科・文学科のいずれも学科・コース単位で専門科目または小論文が課されます。3年次だけ教育学科に初等教育課程(小論文)が追加される点が最大の分岐です。小学校教員志望であれば3年次編入を検討する価値があります。志願者数はコースごとに0〜2名程度ときわめて少なく、年度によっては志願者がいないコースもあるため、志望コースの実施状況を毎年確認してください。

法学部を志望する場合

法学部は要項上、2年次「法学」・3年次「民法+刑法(法律学科)または民法+憲法(現代ビジネス法学科)」という科目構成が用意されていますが、実績データでは2年次に年1〜2名の志願があるのみで、3年次は令和6〜8年度の3年連続で志願者0名です。制度としては開かれていても、3年次については前例がほとんどない状態での出願になります。出願を検討する場合は、法学部事務窓口に直接問い合わせて、実施状況や求められる準備の水準を確認しておくことを強くすすめます。

体育学部を志望する場合

体育学部は専門科目・面接・体育実技(配点150点)・書類審査という、他学部にない実技試験を含む構成です。しかし実績データを見ると、令和6年度にスポーツ医科学科で1名の志願・合格があった以外、体育学科・武道学科・こどもスポーツ教育学科を含めて2年次・3年次とも3年連続で志願者0名という学科がほとんどです。体育実技という準備負担の大きい試験が課されるにもかかわらず、実際の応募自体が極めて少ないのが実情のため、出願を検討する場合は体育学部事務窓口に直接相談し、実技試験の実施内容や過去の応募状況を確認しておくべきです。

面接・口頭試問対策|様式Dの「学修計画」から逆算する

国士舘大学の編入学・転入学選抜は、7学部すべてで面接(または口頭試問)が課されます。出願書類の様式D「面接票」には「志望理由」「学修計画」という記入欄があり、要項は「枠内に収めてください」と字数の制約があることを示しています。この2項目が面接の骨格になっていると考えるのが自然です。

「志望理由」は、なぜ他大学・短期大学・高等専門学校ではなく国士舘大学のその学部・学科でなければならないのかを、自分の学修履歴と結び付けて説明できる状態にしておく必要があります。「学修計画」は、編入後にどの科目をどの順序で履修し、卒業論文やゼミでどのようなテーマに取り組みたいかという具体性が問われます。学部案内やカリキュラム表に目を通し、実際に開講されている科目名を挙げながら計画を語れるようにしておくと、書類上の記載と面接での回答に一貫性が生まれます。

専門科目や小論文の対策に比重が置かれがちですが、面接・口頭試問の配点は多くの学部で専門科目と同じ100点です。書類の記載内容と面接での受け答えがずれていると、書類審査・面接の両方で評価が下がりかねません。出願書類を書き上げた段階で、様式Dに書いた内容を声に出して説明する練習をしておくことをすすめます。

単位認定と免許状取得の注意

要項には、合格後の単位認定に関わる注意点が明記されています。

「合格した場合でも卒業見込みの者または修了見込みの者が卒業または修了できなかった場合は入学を許可できません。また、修得見込単位が修得できなかった場合は、入学を許可できない場合があります」とされており、見込みで出願している場合は、卒業・修了の確定と単位修得の完了が入学の絶対条件になります。

また「各種免許状の取得を目指す場合、必要単位を卒業所要年数で取得できない可能性があります」という注意書きもあります。文学部教育学科で教員免許の取得を目指す場合や、体育学部で保健体育の教員免許を目指す場合など、免許状の取得を編入の目的にしているなら、この点を事前に学部窓口へ確認しておくべきです。国士舘大学の要項には法政大学のような学部別の詳細な単位認定基準(前籍での修得単位の扱いなど)は公開されていないため、個別の認定可否は出願前に直接問い合わせて確認する必要があります。

外国人留学生編入学・転入学選抜との違い

国士舘大学には、外国籍で日本国外で教育を受けた方を対象とする「外国人留学生編入学・転入学選抜」も用意されています。本記事で中心的に扱う(国内向けの)編入学・転入学選抜と比べると、次のような違いがあります。

  • 出願資格:外国において大学・短期大学相当の学校教育(14年以上)を卒業した者、または大学1〜3年次を修了した者などが対象です。加えて、日本語能力試験N2以上、または日本留学試験「日本語」の読解・聴解/聴読解の合計得点200点以上のいずれかを満たす必要があります。
  • 試験科目:法学部の試験科目が「法学」ではなく「日本語作文」に置き換わっています。他学部の専門科目・面接(口頭試問)・書類審査という構成は共通です。
  • 試験会場・日程:出願期間・試験日・合格発表日は国内向けの編入学・転入学選抜と同一の日程で実施されます。
  • 出願書類:様式Cの志願書に加えて、パスポートのコピー、在留カード等のコピー(日本在住者)、日本語能力試験や日本留学試験の成績証明書類の提出が必要です。

日本国内の高等学校を卒業し、その後に日本の大学・短期大学等に進学した外国籍の方は、外国人留学生選抜ではなく国内向けの「編入学・転入学選抜」の対象になります。要項は「高等学校相当の学校を卒業後、日本の大学・短期大学等に入学した場合は『編入学・転入学選抜』が適用になります」と明記しているため、自分がどちらの制度の対象になるかは、最終学歴を受けた国と入学した学校の所在地の組み合わせで判断してください。

過去問はどこで手に入るか

国士舘大学は「過去問題集」というページを入試情報サイト内に設けていますが、実際にアクセスすると「Member Only」と表示されるBasic認証(会員限定)がかかっており、一般には公開されていません。本記事の執筆にあたって確認した限り、編入学・転入学選抜の過去問を無償・無登録で閲覧できる公式の公開ページは見当たりませんでした。

法政大学のように解答例・出題意図まで公開している大学がある一方、国士舘大学については現時点で、外部から出題テーマや出題形式を具体的に確認できる情報源がありません。したがって本記事では、実際に出題されていない内容を推測で書くことは避けます。過去問の入手を希望する場合は、出願を検討している学部の事務窓口に直接問い合わせて、閲覧の可否や条件を確認することをおすすめします。

過去問が手元にない状態での対策としては、志望学科の専門科目のシラバスや教科書レベルの内容を体系的に押さえることと、面接・口頭試問で聞かれる可能性が高い「なぜ国士舘大学のこの学部・学科を志望するのか」を、自分の学修計画と結び付けて言語化しておくことが現実的な準備になります。

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併願をどう組むか

国士舘大学の編入学・転入学選抜は2026年11月20日(金)または21日(土)に実施されます。他大学との併願を考える場合は、この試験日と重ならない大学を選ぶ必要があります。

国士舘大学は英語外部試験のスコア提出が出願要件になっていないため、英語スコアの準備状況にかかわらず出願できる点は併願を組みやすい要素です。一方で、専門科目や小論文の出題範囲は学部・学科ごとに異なるため、同系統の学部・学科を持つ大学を併願先に選ぶと、対策の重複を作りやすくなります。

関東圏で3年次編入を実施している私立大学については、当サイトの関東の有名私立大学で3年次編入できる大学一覧!【文系編】で整理しています。併願先の候補を洗い出す際に参照してください。国立と私立のどちらを軸に併願を組むか迷っている場合は、大学編入は国立と私立どっち?|地方国立と都内私立を学費・就活・学習環境で比較もあわせてご覧ください。併願校数の考え方については大学編入の併願は何校まで?|併願校の決め方3つの視点と日程の組み方を参考にしてください。

とくに志望学部が法学部・体育学部のように過去の応募実績がほとんどない学部の場合、国士舘大学1校に絞って準備を進めるのはリスクが高い選択です。試験日が重ならない範囲で、同系統の学部を持つ他大学を必ず1〜2校は併願先として確保しておくことをすすめます。

よくある質問

国士舘大学の編入は難しいですか。

学部によって実態がまったく異なります。経営学部・政経学部・21世紀アジア学部には一定数の志願者が継続していますが、法学部3年次は令和6〜8年度の3年連続で志願者0名、体育学部も直近2年は全学科で志願者0名でした。「国士舘大学の編入」を1つの難易度として語ることはできません。

国士舘大学の編入の倍率はどれくらいですか。

全学部合計の受験者に対する倍率は、2年次が令和6年度1.2倍・令和7年度1.8倍・令和8年度1.8倍、3年次が令和6年度1.0倍・令和7年度2.0倍・令和8年度1.3倍でした。ただし全体の志願者数自体が年間十数名〜28名程度と少なく、学部別に見るとさらに母数が小さくなるため、単年度の倍率だけで判断するのは適切ではありません。

募集人員は何名ですか。

編入学・転入学選抜については、政経・体育・理工・法・文・21世紀アジア・経営のすべての学部・学科で募集人員が「若干名」とされており、具体的な数値は公表されていません。募集人員が非公表のため、この記事で扱う倍率はすべて志願者・受験者・合格者の実績データから算出したものです。

英語外部試験のスコアは必要ですか。

編入学・転入学選抜(国内)の出願要件として、英語外部試験のスコア提出を求める学部はありません。試験は志願学科の専門科目または小論文・面接(または口頭試問)・書類審査の組み合わせで、法政大学のように英語外部試験のスコアのみで判定される学部はありません。

2年次と3年次のどちらを受けるべきですか。

学部によって傾向が異なります。経営学部・政経学部・21世紀アジア学部は3年次のほうが志願者数が多い年が目立ちますが、体育学部・法学部は2年次・3年次とも志願者がほとんど発生していません。志望学部が決まったら、その学部の直近3年間の実績を本記事の表で確認したうえで判断してください。

体育学部の編入は実技試験がありますか。

あります。体育学部の編入学・転入学選抜では、専門科目・面接に加えて体育実技(配点150点)が課されます。体育学科・こどもスポーツ教育学科は運動適性(アジリティテスト・垂直跳び・ハンドボール投げ)、武道学科は武道基礎能力(柔道・剣道・空手道から選択)、スポーツ医科学科は救急基礎能力(心肺蘇生法・ファーストエイド)です。ただし直近2年間は全学科で志願者が0名という実績もあわせて確認してください。

過去問は公開されていますか。

国士舘大学の「過去問題集」ページはBasic認証がかかった会員限定ページで、外部からは閲覧できません。本記事の執筆時点で、編入学・転入学選抜の過去問を無償で確認できる公式の公開情報源は確認できませんでした。過去問の閲覧を希望する場合は、志望学部の事務窓口に直接問い合わせることをおすすめします。

理工学部はどの学系でも出願できますか。

出願資格が「理工系学部・学科」からの出願に限定されています。試験科目は2年次が数学・口頭試問、3年次が学系ごとの専門基礎・口頭試問で、3年次は電気電子システム工学系と情報理工学系が「電子情報学系」に統合された6学系での実施です。志望する学系が2年次・3年次のどちらで独立募集されているかを要項で確認してください。

短期大学からの編入は可能ですか。

可能です。2年次は32単位以上を修得した短期大学在籍者・卒業見込み者等が出願できます。ただし体育学部の体育学科・武道学科・こどもスポーツ教育学科は「体育系短期大学」の卒業者に限られます。理工学部は「理工系学部・学科」に在籍・卒業していることが条件です。

出願はいつからですか。

2027年度は出願期間が2026年9月20日(日)~9月28日(月)のインターネット出願、試験日は学部によって11月20日(金)または21日(土)です。合格発表は2026年12月1日(火)、入学手続は1次締切12月16日(水)・2次完了が2027年1月31日(日)の2段階納入手続です。

3年次で合格しても2年次入学になることはありますか。

あります。要項は「3年次出願の方は、合否判定の結果、2年次合格となる場合があります」と明記しており、選抜方法の章でも「合格に達していても、認定単位数が所定の単位数に達していない者は、入学前に合格年次を変更、あるいは入学を許可できない場合があります」とされています。3年次での合格を確実にしたい場合は、出願前に自分の修得単位数を確認しておくことが重要です。

指定校編入学選抜とは何ですか。

提携する短期大学からの推薦に基づく編入学の制度です。入学者選抜結果データの脚注によると、政経学部・21世紀アジア学部・経営学部の志願者数には、この指定校編入学選抜(短期大学からの指定校推薦)による志願者が一般の編入学・転入学選抜と合算されて含まれています。対象になるかどうかは在籍する短期大学によって決まるため、該当の可能性がある場合は在籍校の窓口に確認してください。

まとめ

国士舘大学の編入学・転入学選抜について、要項と3年分の実績データから確認できることを整理します。

まず、出願資格は政経・体育・理工・法・文・21世紀アジア・経営の7学部すべてで2年次32単位以上・3年次62単位以上という共通基準です。法政大学のように学部ごとに受験資格が枝分かれすることはありませんが、理工学部の「理工系学部・学科」限定、体育学部の一部学科の「体育系短期大学」限定という制限があります。

次に、募集人員は全学部で「若干名」とされ、数値は公表されていません。したがって倍率の実態は、令和6〜8年度の3年分の志願者・受験者・合格者データから読み取るしかありません。

そして最も重要な事実として、7学部のすべてに同じだけの応募が集まっているわけではないことがデータから明確にわかります。経営学部・政経学部・21世紀アジア学部には継続的な応募がある一方、法学部3年次は3年連続で志願者0名、体育学部も直近2年は全学科で志願者0名でした。志望学部を決める際は、募集要項の記載だけでなく、この記事で示した3年分の実績データを必ず確認してください。

最後に、過去問は公式には非公開(会員限定ページのみ)です。無いものを前提に対策を立てるのではなく、専門科目のシラバスと学部の教育内容から出題範囲を推測し、面接・口頭試問での志望動機の言語化に時間を配分するのが現実的な対策になります。出願書類の様式D「面接票」に書く「志望理由」「学修計画」は、書類審査と面接の両方で見られる核になる部分なので、時間をかけて磨き込んでください。

国士舘大学の編入学・転入学選抜は、法政大学のような大規模私立大学の編入試験と比べると、公表情報も志願者数の規模もかなり小ぶりです。だからこそ、要項の細部(募集人員が「若干名」であること、3年次合格が2年次合格に変更され得ること、指定校編入学選抜が数字に混ざっていることなど)を正確に読み取ることが、他の受験生との差になります。

本記事の数値は国士舘大学が公表する令和9年度(2027年度)入学者選抜ガイドブックおよび令和6年度・令和7年度・令和8年度の入学者選抜結果データに基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず国士舘大学が公表する最新の入学者選抜要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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