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立教大学大学院経営学研究科(リーダーシップ開発コース)のプロジェクト計画書の書き方|A4判3枚以内の書き方

立教大学院経営学研究科(経営学専攻リーダーシップ開発コース)の入試で提出する「プロジェクト計画書」とは、一般的な大学院入試で求められる「研究計画書」とは性格が異なり、入学後2年間で取り組む実践プロジェクトの企画書にあたる出願書類です。A4判3枚以内・Word形式で提出し、氏名・プロジェクトのタイトル・概要と目的・プロジェクトの内容・準備してきたこと・将来のキャリア展望という6つの項目を、簡潔にまとめる必要があります。
このコースは「次世代のリーダーシップ開発(人材開発・組織開発)」を企業・組織で推進できる高度専門人材の育成を目的とした社会人向けの大学院プログラムで、出願できる入試区分も社会人入学試験のみに限られています。学術的な先行研究のレビューを求める通常の研究計画書と異なり、自分が見つけてきたクライアント組織の課題に、どう介入し変化を生み出すかという実践的な計画を書く必要があるため、一般的な研究計画書対策の延長でそのまま書こうとすると、大学が求める方向性からずれてしまう可能性があります。
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本記事では、立教大学の公式入試要項をもとに、プロジェクト計画書に書くべき6項目の中身、研究計画書との違い、そして項目ごとにどのような視点で書けば評価されやすいかを、具体的に解説します。あわせて出願資格・試験科目・学費・教育訓練給付制度など、出願を検討するうえで欠かせない基本情報も整理しました。
すでに社会人として働きながらの受験を検討している方にとって、限られた時間の中でプロジェクト計画書の完成度を高めることは合格の可否を左右する重要なポイントです。まずはこの書類がどのような位置づけの書類なのかから確認していきましょう。
立教大学大学院経営学研究科リーダーシップ開発コース(LDC)とプロジェクト計画書とは
立教大学の経営系大学院には複数の系統があり、経営学研究科には「経営学専攻リーダーシップ開発コース(LDC)」と「国際経営学専攻」の2つの専攻があるほか、別の研究科としてビジネスデザイン研究科も設置されています。名称が似ているため、出願先を取り違えないよう注意が必要です。本記事で扱うのは、このうち経営学専攻リーダーシップ開発コースの博士課程前期課程(修士課程)です。
| 系統 | 特徴 |
|---|---|
| 経営学研究科 経営学専攻(LDC) | 社会人入学試験のみ実施。人材開発・組織開発・リーダーシップ開発に特化。修士論文の代わりにプロジェクトに取り組む |
| 経営学研究科 国際経営学専攻 | 学費体系が経営学専攻(LDC)と異なる。本記事の対象外 |
| ビジネスデザイン研究科 | 経営学研究科とは別の研究科。名称が似ているため要確認 |
LDCは、豊かな経営学の知識を土台にしながら、企業・組織における「次世代のリーダーシップ開発」すなわち人材開発・組織開発を推進できる高度専門人材の育成を目的に設置されたコースです。授業は金曜18:30〜21:55・土曜8:50〜17:00に開講され、2021年度からはオンラインのみでも修了できるコース設計となっており、対面とオンラインを組み合わせたハイフレックス授業の機会も定期的に設けられています。仕事を続けながら2年間通えるよう配慮された時間割といえます。
LDCのカリキュラムは「プロジェクトに始まり、プロジェクトに終わる」ことを特徴としており、修了要件として30単位(必修22単位・選択必修2単位・選択科目6単位以上)の取得に加え、「リーダーシップ・ファイナル・プロジェクト(LFP)」と呼ばれる実践プロジェクトの課題解決をまとめたプレゼンテーションの実施と報告書の提出が求められます。一般的な大学院の修士論文にあたるのが、このLFPの報告書であり、通常の修士論文の執筆・指導はこのコースでは行われません。つまり、入学後に取り組むプロジェクトのテーマを、出願の時点である程度言語化しておくために提出するのがプロジェクト計画書だと理解しておくと、書類全体の位置づけがつかみやすくなります。
プロジェクト計画書は、出願書類の中でも「このコース特有の書類」として位置づけられています。他の大学院で一般的な研究計画書とは異なる視点で書く必要があるため、まずは出願資格や試験区分といった入試の全体像を押さえたうえで、書類の詳しい中身を見ていきましょう。
本記事は、すでに研究科全体の入試傾向を確認したうえで、プロジェクト計画書という1つの書類の書き方だけを深く掘り下げることを目的にしています。出願資格・日程・学費といった研究科全体の情報を先に把握しておきたい場合は、立教大学経営学研究科「春入試」の傾向と対策もあわせて確認しておくと、全体像と書類作成の両面から準備を進めやすくなります。
出願資格と試験区分|社会人入学試験のみの実施
立教大学大学院経営学研究科経営学専攻(リーダーシップ開発コース)の博士課程前期課程の入学試験は、「社会人入学試験」のみ実施されています。他の多くの研究科で見られる一般入試や外国人留学生入試といった区分はなく、出願できるのは社会人入学試験の受験資格を満たす方のみです。この点は立教大学の公式入試要項および公式FAQでも明記されている基本情報なので、まず確認しておく必要があります。
出願資格は、大きく分けて2つの条件を同時に満たす必要があります。ひとつは博士課程前期課程共通の学歴要件、もうひとつは社会人入学試験に固有の実務経験要件です。
学生の受入れ方針(アドミッション・ポリシー)
出願資格を満たすかどうかとは別に、大学が公式に示している「学生の受入れ方針」も確認しておく価値があります。経営学研究科経営学専攻の博士課程前期課程では、次の4つの要件を満たす学生を受け入れる方針が示されています。
- 学士の学位を有し、企業・組織等に一定年限雇用され、特定の業務経験を有する学生
- 経営学の基礎的知識について、経営系の学部で習得すべきレベルを保有している学生
- 英語文献の講読ができる程度の基礎的な英語力を保有している学生
- 経営学の知識を基盤としつつ、リーダーシップ開発・人材開発・組織開発について学ぶことに意欲のある学生
この4つの方針は、出願資格の数値要件だけでは読み取れない「求められる人物像」を示すものです。特に4番目の「学ぶことに意欲のある学生」という要件は、プロジェクト計画書の「準備してきたこと」や「将来のキャリア展望」の項目で、どのような姿勢を示せばよいかを考える手がかりになります。2番目・3番目の要件からは、経営学の基礎知識や英語文献を読める程度の語学力が前提として期待されていることも読み取れるため、専門論文対策や英語資格スコアの取得と合わせて、自分の現状とのギャップを早めに把握しておくとよいでしょう。
学歴要件(博士課程前期課程共通)
公式入試要項には、次のいずれかに該当することという形で、合計10種類の学歴要件が定められています。
- 学校教育法に基づく大学を卒業した者(卒業見込みを含む)
- 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与された者(見込みを含む)
- 外国において、学校教育における16年の課程を修了した者(見込みを含む)
- 外国の学校が行う通信教育における授業科目を日本国内で履修し、外国の16年課程を修了した者
- 日本国内にある、文部科学大臣が指定する外国大学の課程を修了した者
- 文部科学大臣が指定する外国の大学等で、修業年限3年以上の課程を修了し学士相当の学位を得た者
- 専修学校の専門課程(修業年限4年以上等の基準を満たすもの)を、文部科学大臣が定める日以後に修了した者
- 旧制学校等を修了した者
- 防衛大学校・海上保安大学校・気象大学校など各省大学校を修了した者(見込みを含む)
- 大学卒業者と同等以上の学力があると大学院が認めた者で、入学時点までに満22歳に達する者(この要件で出願する場合は事前の出願資格審査が必要)
多くの社会人受験生が該当するのは1番目の「大学を卒業した者」という基本的な要件ですが、専門学校や高等専門学校の専攻科を修了した場合など、大学卒業以外のルートで出願を検討している場合は、自分がどの要件に該当するのかを早めに確認しておくことをおすすめします。該当する要件によって提出すべき証明書の種類も変わるため、出願直前になって書類が足りないという事態を避けるためにも、出願準備の初期段階で出身校の学歴要件を要項と照らし合わせておく必要があります。なお、最終学歴が中国の3年制大学(専科大学)の場合は学士に相当する学位が授与されないため、原則として出願が認められない点にも注意してください。
10番目の「大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者」というルート、いわゆる大学非卒業者向けの特例で出願しようとする場合は、出願に先立って出願資格審査を受ける必要があります。2026年度入試の実績では、この審査の申請締切は出願受付期間よりも2か月ほど早い2025年11月12日17:00までとされていました。審査には一定の時間がかかるため、このルートで出願を検討している場合は、通常の出願準備よりもさらに前倒しでスケジュールを組んでおく必要があります。
社会人入学試験に固有の実務経験要件
上記の学歴要件を満たしたうえで、大学卒業後、出願時に学校・官公庁・団体・企業などで常勤職員として1年以上の勤務経験を有する者であることが、社会人入学試験の受験資格として定められています。新卒後すぐに出願することはできず、最低でも1年間の常勤勤務歴が必要になる点に注意してください。雇用形態や業種についての細かい制限は明記されていませんが、「常勤職員として」という条件があるため、非常勤・パートタイムでの就業歴のみでは要件を満たさない可能性があります。不明な点は出願前に大学の入試担当窓口へ確認しておくと安心です。
英語資格の提出は出願の必須要件
選考で使用するため、TOEFL iBT・TOEIC Listening & Reading・IELTS(Academic Module)のいずれかを受験していることが出願の前提条件になっています。出願締切日までに所定の成績証明書を提出できない場合、そもそも出願自体が受理されません。英語力に不安がある方や、対象のテストをまだ受験していない方は、出願期間の直前ではなく、早い段階でスコア取得の予定を組んでおく必要があります。なお、立教大学の学内で実施されたTOEIC IPテストのスコアは、本学在籍者に限り利用できるとされています。
受験上の配慮を申請したい場合
病気・負傷、身体の機能に著しい障がいがある等の理由により、受験に際して特別な配慮を必要とする場合は、出願に先立って大学へ問い合わせる必要があります。2026年度入試の実績では、この申請期限は出願受付期間より2か月ほど早い時期に設定されていました。障がいの状況によっては研究科・専攻のカリキュラム履修が事実上難しい場合もあるため、該当する可能性がある場合は早めに大学窓口へ相談しておくと安心です。
出願書類とプロジェクト計画書の位置づけ|A4判3枚以内・Word提出
出願にあたって提出が求められる書類は、大きく分けて6種類です。研究科・出願資格によって提出要否が変わる書類もあるため、実際に出願する際は必ず最新の入試要項で最終確認してください。
| 出願書類 | 内容・提出形式 |
|---|---|
| 成績・単位証明書 | 出身大学発行の原本(本学卒業見込者は不要)。PDF・原本カラースキャン |
| 卒業(見込)証明書 | 出身大学発行の原本(本学卒業見込者は不要)。PDF・原本カラースキャン |
| プロジェクト計画書 | A4判3枚(頁)以内。Word形式でアップロード。リーダーシップ開発コース特有の書類 |
| 英語能力に関する証明書 | TOEFL iBT・TOEIC L&R・IELTSのいずれか。PDF・原本カラースキャン |
| 退学証明書 | 本学(大学院を含む)の退学者のみ。入学金の減免に関わる |
| 戸籍抄本等 | 証明書の氏名が現在の氏名と異なる場合のみ |
この一覧の中でこのコース特有の書類がプロジェクト計画書です。成績・単位証明書や卒業(見込)証明書、英語能力に関する証明書は、学歴・語学力を客観的に証明するための書類である一方、プロジェクト計画書だけは受験者自身の考えを言語化して伝える、実質的な「小論文」に近い性格を持っています。選考では提出書類・筆記試験(専門論文)・口頭試問の成績が総合的に評価されますが、書類審査および筆記試験の成績によって口頭試問の対象者が絞り込まれる仕組みのため、プロジェクト計画書の完成度は選考の入口部分で大きな比重を占めることになります。
他の証明書類の多くは大学や公的機関が発行する既存の書類を集めれば準備できるのに対し、プロジェクト計画書はゼロから自分の考えを構成して書き上げる必要がある唯一の書類です。証明書類の収集と並行して着手できる作業ではあるものの、内容を練り上げるプロセスには相応の時間がかかるため、出願書類一式の中でも最も早い段階から準備を始めるべき書類だと位置づけておくとよいでしょう。
出願手続そのものは、すべてWeb出願システム上で完結します。まずWeb出願システムから必要事項を入力し、選考料を納入すると「マイページ」が生成され、そのマイページから所定の出願書類を指定の形式でアップロードするという2段階の流れです。Web出願システムには一時保存機能がなく、入力開始から180分以上経過すると自動的にタイムアウトになり再入力が必要になるため、入力を始める前に必要な情報・データ・書類のスキャンデータをすべて手元に揃えておくことが、スムーズな出願のコツです。
個人情報登録の段階では、出願前3か月以内に撮影した写真(半身脱帽・正面向き・背景のない・顔の鮮明なもの、白黒・カラーいずれも可)のアップロードも必要です。ファイル形式はJPEGまたはPNG、ファイルサイズは5MB以内、縦160px以上・横120px以上という指定があり、ピンぼけした写真やスナップ写真の切り抜きは不可とされています。出願書類のアップロード容量にも1ファイルあたり8MBという上限があるため、証明書類をスキャンする際は容量にも注意しておく必要があります。
出願書類に関する注意事項として、出願書類に事実に反する記載や不足があった場合は、合格・入学が取り消されることがあると要項に明記されています。証明書が日本語または英語以外で記載されている場合は、国の機関や翻訳会社等の第三者による公的な翻訳を添付する必要があり、証明書記載の氏名が現在の氏名と異なる場合は戸籍抄本等の追加書類の提出が求められます。合格者は、出願時にアップロードした証明書類等の原本を入学手続書類に同封して提出する必要があるため、出願が終わった後も原本は入学手続が完了するまで大切に保管しておいてください。
プロジェクト計画書の書式については、A4判3枚(頁)以内・Wordファイルでの提出という指定があります。ページ数の指定であって文字数の指定ではないため、フォントサイズや行間を極端に詰めて情報量を詰め込もうとするのではなく、読み手が無理なく読める体裁を保ちながら3枚に収めることが基本の考え方になります。次の章では、この3枚の中に具体的にどのような項目を書く必要があるのかを見ていきましょう。
プロジェクト計画書に書くべき6項目を整理する
公式入試要項によれば、プロジェクト計画書には次の6項目を、簡潔にまとめて書く必要があるとされています。
| 項目 | 書くべき内容 |
|---|---|
| 1. 氏名 | 出願者本人の氏名 |
| 2. プロジェクトのタイトル | この2年間を通して探求したいプロジェクトの名称 |
| 3. プロジェクトの概要と目的 | 取り組みたいプロジェクト全体の要約と、それを行う目的 |
| 4. プロジェクトの内容 | クライアント組織の概要/組織課題・人材課題とその原因/関連する理論・組織データ/想定される人材開発・組織開発・リーダーシップ開発手法(介入)/期待される効果・インパクト |
| 5. 準備してきたこと | プロジェクト達成のために自分が準備してきたこと(現在の学習状況) |
| 6. 将来のキャリア展望 | 本コースの特徴を活かして5年後・10年後にどのような人材として成長したいか |
この中でも特に分量が必要になるのが「4. プロジェクトの内容」です。ここはさらに5つの要素、すなわちクライアント組織の概要、組織課題・人材課題とその原因、関連する理論や組織データ、想定される人材開発・組織開発・リーダーシップ開発の手法(介入)、そして期待される効果・インパクトに分解して書く必要があります。「誰の・どんな課題に・どんな理論を使って・どう介入し・何を変えたいのか」という一連の流れを、限られた紙幅の中で一貫して説明できるかどうかが問われる項目だといえます。
公式要項が定義する「プロジェクト」とは、学生自らが探してきたクライアント組織に対して、人材開発・組織開発・リーダーシップ開発の理論に基づきながら、その組織が抱える課題の状況をデータで分析し、経営・現場の課題解決に資する取り組みを自ら企画・実装したうえで、効果を測定するなどクライアント組織に生じた「変化」を記述する、一連の課題解決プロセスを指します。この定義を踏まえると、6項目はいずれも独立した設問ではなく、「入学後に取り組む一つのプロジェクトを、企画書としてどう説明するか」という一貫したストーリーの部品として捉える必要があることが分かります。氏名やタイトルといった短い項目であっても、後段の内容と矛盾なくつながっているかどうかが、審査する教員から見た読みやすさに直結します。
この6項目の構成は、入学後に取り組むLFP(リーダーシップ・ファイナル・プロジェクト)の進め方とも重なります。出願時点のプロジェクト計画書は、LFPの「原案」にあたる位置づけだと捉えると、6項目の書き方がより理解しやすくなります。クライアント組織の課題分析から始まり、理論に基づく介入、効果測定という流れは、入学後に実際のプロジェクトを進める際の基本フォーマットでもあるため、出願準備の段階でこの流れに沿って考える練習をしておくことは、入学後のLFP着手にもそのまま活きてきます。
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なぜ「研究計画書」ではなく「プロジェクト計画書」なのか|学術研究と実践プロジェクトの違い
多くの大学院入試では、先行研究を踏まえて研究の学術的意義や方法論を説明する「研究計画書」の提出が求められます。研究計画書全般の書き方や評価される構成については、研究計画書の書き方と例文|大学院入試で評価される構成でも詳しく解説していますが、LDCの入試で求められているのは、これとは異なる「プロジェクト計画書」です。
その理由は、修了要件の違いに由来します。一般的な大学院では修士論文の執筆が修了要件の中心になりますが、LDCでは修士論文の代わりにリーダーシップ・ファイナル・プロジェクト(LFP)という実践プロジェクトに取り組むコース設計になっており、一般的な修士論文の執筆およびその指導自体を行いません。そのため出願時に書くべき内容も、「先行研究を踏まえた研究の学術的意義」ではなく、「実在または想定するクライアント組織の課題に対して、どう介入し、どう変化を生み出すか」という実践的な計画に変わってくるのです。
一般的な大学院入試の研究計画書対策をそのまま延長してプロジェクト計画書を書こうとすると、先行研究のレビューや学術的な問いの設定に紙幅を割きすぎてしまい、大学が本来求めている「実践性」からずれてしまう可能性があります。プロジェクト計画書で重視されるのは、学術的な新規性そのものよりも、クライアント組織の現実の課題にどう向き合うかという実行可能性です。研究計画書とプロジェクト計画書のどちらを書くのかによって、準備の方向性が大きく変わることを、出願準備の早い段階で意識しておく必要があります。
両者の違いを整理すると、研究計画書が「なぜその研究が学術的に意義を持つのか」を先行研究との対比で説明する書類であるのに対し、プロジェクト計画書は「なぜその介入がクライアント組織の課題解決に資するのか」を理論と現場の両面から説明する書類だといえます。評価の軸が学術的独自性ではなく実行可能性に置かれている点を理解したうえで準備を進めることが、遠回りを避ける近道になります。なお、プロジェクト計画書と対になる「専門論文」という筆記試験科目も用意されていますが、こちらは経営学の基礎知識を問う試験であり、プロジェクト計画書とは別物です。試験科目の詳細は後の章で解説します。
他の大学院を併願する予定がある場合、研究計画書とプロジェクト計画書の両方を並行して準備することになるケースもあるでしょう。その際は、同じ問題意識を土台にしながらも、書類ごとに求められる評価軸が違うことを意識して書き分ける必要があります。研究計画書用に整理した先行研究のレビューをそのままプロジェクト計画書に転用すると、実践性を求める評価軸からは遠回りな記述に見えてしまう可能性があるため、書類の目的に応じて内容を再構成する作業を惜しまないようにしましょう。
プロジェクト計画書の書き方|項目別の作成手順と評価されるポイント
ここからは、前章で整理した6項目それぞれについて、どのような視点で書き進めれば内容の一貫性を保ちやすいかを具体的に見ていきます。
タイトルと概要・目的の書き方
プロジェクトのタイトルは、審査する教員が最初に目にする部分です。抽象的なスローガンのようなタイトルではなく、「誰の」「どんな課題を」「どうしたいのか」が伝わる具体性を意識すると、続く概要・目的とのつながりが読み手に伝わりやすくなります。概要と目的では、プロジェクト全体を数行で要約したうえで、なぜそのテーマに取り組みたいのかという動機を、自分自身のこれまでの職務経験と接続させて説明すると、後述する「準備してきたこと」の項目とも一貫性が生まれます。目的の記述が抽象的すぎると、続く「プロジェクトの内容」との対応関係が読み取りにくくなるため、概要と目的の段階である程度具体的な方向性を示しておくことが重要です。
クライアント組織と課題分析の書き方
プロジェクトの内容のうち、クライアント組織の概要と組織課題・人材課題の原因を書く部分では、単に「こういう課題がありそうだ」という印象論で終わらせず、可能な範囲で組織データや業界動向などの根拠に触れながら、課題の背景を説明することが求められます。すでに勤務先や関係先など具体的なクライアント組織を確保できている場合は、その組織の実情に即して書くのが基本ですが、出願の時点では組織を確保しきれていないケースもあり得ます。その場合にどこまで具体性を求められるかは公式には明示されていないため、想定される組織像をできる限り具体的に描いたうえで、入学後にどう具体化していくつもりかを併せて書き添えておくと、実現可能性への疑問を減らしやすいと考えられます。組織課題の原因分析では、表面的な現象だけでなく、その背景にある構造的な要因まで踏み込んで書けているかどうかが、後段の介入手法の説得力に直結します。
関連理論と介入手法・期待される効果の書き方
関連する理論や想定される人材開発・組織開発・リーダーシップ開発の手法(介入)を書く部分は、経営学やリーダーシップ開発領域の基礎知識が問われる箇所です。課題の原因分析と介入手法の間に論理の飛躍がないかを意識し、「この課題だからこの理論・手法を選んだ」という因果関係を丁寧につなげることが重要です。期待される効果・インパクトについても、抽象的な理想論で終わらせず、どのような状態になれば成功といえるのかを、可能な範囲で具体的にイメージしておくと、口頭試問で深掘りされた際にも答えやすくなります。理論の引用にあたっては、専門用語を並べるだけでなく、その理論を選んだ理由をクライアント組織の実情と結びつけて説明できているかを、書き終えた後に読み返して確認するとよいでしょう。複数の理論を並べて紹介するよりも、選んだ理論をなぜクライアント組織の課題に当てはめられると考えたのかを一つずつ丁寧に説明する方が、限られた紙幅の中では説得力につながりやすいといえます。
準備してきたことと将来のキャリア展望の書き方
「準備してきたこと(現在の学習状況)」は、これまでの実務経験や自己学習が、これから取り組みたいプロジェクトとどうつながっているのかを説明する項目です。単なる経歴の羅列ではなく、プロジェクトのテーマを選んだ必然性を裏づける材料として位置づけると、全体の一貫性が高まります。将来のキャリア展望では、本コースのどのような特徴を活かして5年後・10年後にどのような人材として成長したいかを問われるため、LDCで学ぶこと自体が目的化しないよう、修了後にどう社会で活かすのかまで具体的に描くことが求められます。キャリア展望を書く際は、プロジェクトで扱うテーマと将来像が地続きになっているかを意識すると、書類全体のストーリーに一貫性が生まれます。目先の2年間の学びだけでなく、その先のキャリアまで見据えて書くことで、審査する側にも長期的な意欲が伝わりやすくなるでしょう。
全体を通じて意識したいのは、6項目を個別の作文として仕上げるのではなく、タイトルから将来のキャリア展望までを一本のストーリーとして貫くことです。書き上げた後は、各項目が互いに矛盾していないか、A4判3枚という限られた紙幅の中で冗長な説明になっていないかを、時間を置いてから読み返して確認することをおすすめします。可能であれば、業務で関わりのある人や同じ社会人大学院を目指す仲間に読んでもらい、専門外の読み手にも論理が伝わるかを確認しておくと、口頭試問対策にもつながります。
抽象的な書き方と具体的な書き方の違い
例えば「組織のエンゲージメントを高めたい」という目的だけを書いた場合、審査する教員から見ると「なぜ」「誰の」「どのように」が読み取れない抽象的な記述にとどまってしまいます。これを「部署異動の多い若手社員層のエンゲージメント低下という課題に対し、◯◯理論に基づく1on1面談の設計を通じて改善を図りたい」のように書き換えると、課題の対象・使う理論・介入の方向性が一度に伝わります。すべての文をこのレベルまで具体化する必要はありませんが、少なくとも「プロジェクトの概要と目的」と「プロジェクトの内容」の橋渡しになる部分は、できる限り具体的な言葉で書くことを意識するとよいでしょう。
書き終えた後に見直したい3つの視点
紙幅が限られているからこそ、書き終えた後の見直しが完成度を左右します。1つ目は「誰が読んでも同じ理解にたどり着くか」という視点で、専門用語を説明なく多用していないかを確認します。2つ目は「6項目の分量バランス」で、書きやすい項目にだけ紙幅を割きすぎていないかを見直します。3つ目は「事実と願望の区別」です。すでに確定している事実(職務経験・保有スキルなど)と、これから実現したい願望(想定する介入や期待効果)を読み手が区別できるように書き分けることで、計画の実現可能性がより伝わりやすくなります。
出願から合格発表までの流れと試験科目(専門論文・口頭試問)
選考は、提出書類・筆記試験(専門論文)・口頭試問の成績を総合的に評価して行われます。書類審査および筆記試験の成績によって口頭試問の対象者が絞り込まれるため、筆記試験の出来が選考の前半で大きな比重を占める点は押さえておく必要があります。
筆記試験「専門論文」
筆記試験の科目名は「専門論文」で、試験時間は60分です。試験方式はオンライン会議システム(Zoom)を用いたオープンブック方式で、テキストや資料の持ち込み・検索は可能ですが、生成AIの使用や第三者との連絡、Web上の情報のコピー&ペーストは不正行為とみなされる点に注意が必要です。解答用紙は提出後、Web上の情報や出版物との類似性判定が行われます。使用できる言語は日本語のみで、問題用紙・解答用紙の受け渡しにPDF・Wordファイルを使用するため、当日はそれらが扱えるパソコンでの受験が必須です。試験開始前にはオンライン会議システムの接続確認や注意事項の説明が行われるため、指定された時刻までにアクセスしておく必要があります。
口頭試問
口頭試問は筆記試験の翌日にオンラインで実施されます。書類審査・筆記試験の成績により対象者が限定されるため、全員が口頭試問に進めるわけではありません。対象者には、筆記試験当日の夜にWebサイトで発表があり、登録したメールアドレス宛にも接続先の案内が届きます。試験は個室内で受験者ひとりのみで受けることが求められ、複数の端末で同時にZoomへアクセスすることも禁止されています。口頭試問で具体的にどのような質問がされるかは公式には公開されていませんが、選考が総合評価と位置づけられていることを踏まえると、プロジェクト計画書に書いた内容の実現可能性や、専門論文で論じた内容の掘り下げが中心になると考えられます。特にプロジェクト計画書は、クライアント組織をまだ確保していない段階で書く「計画」であるケースも多いため、なぜそのテーマを選んだのか、入学後にどう具体化していくつもりかを、自分の言葉で一貫して説明できるように準備しておくとよいでしょう。
筆記試験・口頭試問のいずれも、カンニングとみなされる行為、使用を禁じられた機器・ツールの使用、試験時間中の第三者との連絡、面接内容の録画・録音やSNSへの投稿などは不正行為として扱われることが要項に明記されています。不正行為が認められた場合は、当該年度に実施するすべての入学試験の受験資格・結果が無効となる可能性があるため、オンライン試験特有のルールは事前に必ず確認しておきましょう。
試験前には、オンライン会議システムの使用方法について案内される動画・資料を視聴したうえで、試験当日に使用するパソコンを用いてオーディオの確認や問題用紙・解答用紙の受け渡しを試行する機会も設けられています。通信環境や機材の不具合は当日のトラブルに直結するため、事前確認の案内が届いた際は早めに一通り試しておくことをおすすめします。PC・ネットワーク・オンライン会議システムに関わる技術的な質問には大学側が対応できないとされている点も踏まえ、自分の受験環境は自分で万全に整えておく心構えが必要です。
2026年度入試の日程実績と選考料
年度ごとの具体的な出願受付期間・試験日・合格発表日は、大学公式サイトで秋から冬にかけて公開される最新の入試要項で必ず確認する必要があります。参考として、2026年度入試(2026年4月入学)の実施実績は次の通りでした。
| 段階 | 2026年度入試(2026年4月入学)の実績 |
|---|---|
| Web出願期間 | 2026年1月7日(水)〜1月13日(火) |
| 筆記試験(専門論文) | 2026年2月21日(土)10:00〜11:00 |
| 口頭試問対象者発表 | 2026年2月21日(土)20:00予定 |
| 口頭試問 | 2026年2月22日(日) |
| 合格者発表 | 2026年2月27日(金)11:00 |
募集人員は経営学専攻博士課程前期課程で10名とされていますが、この人数には社会人入学試験とは別に実施される「内部進学生選考」(立教大学の学内者を対象とした選考)の合格者数も含まれています。志願者数が募集人員に達しない場合でも、試験の成績によっては全員が合格者になるとは限らないとも明記されており、募集人員はあくまで上限の目安として捉えておく必要があります。出願受付期間・試験日・合格発表日は年度ごとにスライドするため、前年度の日程をそのまま参照しないことが重要です。選考料は35,000円で、Web出願システム利用料として別途1,500円がかかり、クレジットカード決済(VISA・MASTER・JCB・AMEX・DINERS)のみで受け付けられます。出願手続完了者には出願締切後14日以降にマイページ上で受験票が発行され、郵送はされないため自分でダウンロードして保管しておく必要があります。
学費・教育訓練給付制度と仕事との両立
社会人が2年間の大学院進学を検討する際、学費の水準や公的な給付制度の有無は重要な判断材料になります。2026年度の経営学研究科経営学専攻(リーダーシップ開発コース)の学費(初年度納入額)は次の通りです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 入学金(初年度のみ) | 225,000円 |
| 授業料(年間、在籍料含む) | 1,175,000円 |
| 学生健康保険互助組合費 | 3,500円 |
| 初年度納入金合計 | 1,403,500円 |
初年度納入金は、入学手続時と秋学期の2回に分けて納入する仕組みになっており、2026年度の実績では入学手続時814,250円・秋学期589,250円という内訳でした。同じ経営学研究科でも、国際経営学専攻は授業料683,000円と学費体系が大きく異なるため、経営学専攻(LDC)と国際経営学専攻の学費を混同しないよう注意してください。また、次年度以降の金額は変更される可能性があるため、出願を検討する際は必ず最新の学費一覧で確認する必要があります。
参考までに、立教大学の他の博士課程前期課程(2026年度・初年度納入金合計)と比べてみると、経営学専攻(LDC)の学費水準がどのくらいの位置づけかが見えてきます。
| 研究科等 | 初年度納入金合計(2026年度) |
|---|---|
| 経営学研究科 経営学専攻(LDC) | 1,403,500円 |
| 経営学研究科 国際経営学専攻 | 911,500円 |
| 文学研究科 | 918,500円 |
| 社会学研究科 | 911,500円 |
| コミュニティ福祉学研究科 | 918,500円 |
| ビジネスデザイン研究科 | 1,271,500円 |
この比較から分かるように、経営学専攻(LDC)の学費は他の多くの研究科より高い水準に設定されています。教育訓練給付制度に加えて、日本学生支援機構奨学金「大学院予約採用」等により受給資格が確認された場合は、国による大学院修士段階の「授業料後払い制度」を利用できる仕組みも用意されています。この制度を利用する場合、入学予定者は合格発表後に事前審査への申請を行い、受給資格が確認されると入学手続時の「学費その他の納入金」の納付が猶予される流れになります。利用を希望する場合は申請締切が入学手続締切より前に設定されているため、早めに手続きの詳細を確認しておく必要があります。
学費の負担を軽減する制度として、本コースは2023年10月1日付で厚生労働大臣より「教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)」の対象講座指定を受けています(指定期間は令和5年10月1日〜令和8年9月30日)。2024年4月以降の入学者のうち一定の条件を満たす方が所定の申請を行えば、大学に支払った教育訓練経費(入学金・授業料)の一定割合について給付を受けられる可能性があり、給付の上限額は2年間で最大128万円とされています。専門実践教育訓練給付金は、一定期間以上雇用保険に加入している在職者・離職者が、厚生労働大臣の指定する講座を受講した場合に、支払った学費の一部について給付を受けられる仕組みで、対象になるかどうかは雇用保険の加入期間など個人の状況によって異なるため、詳細はハローワークおよび大学公式サイトで個別に確認してください。
開講時間は金曜18:30〜21:55・土曜8:50〜17:00で、2021年度からはオンラインのみでも修了できる設計になっています。働きながら大学院入試を受ける方法|学習時間と出願戦略でも触れているように、社会人が大学院進学を目指す場合は、学習時間の確保と出願準備のスケジュール管理が合格の鍵を握ります。プロジェクト計画書の作成には一定のまとまった時間が必要になるため、出願期間の直前ではなく早い段階から構想を練り始めることをおすすめします。合格後は入学手続期間内に、入学手続納入金の納入・Web入学手続システムへの情報登録・入学手続書類の提出をすべて完了する必要があり、いずれか一つでも期限までに完了しない場合は入学が許可されない点にも注意しておきましょう。
やむを得ない事情で入学を辞退する場合の返還制度も用意されています。入学手続を行った後にやむを得ない理由で辞退を届け出て受理された場合は、入学金を除く学費その他の納入金が返還されます。一方、入学金は「入学し得る地位を取得するための対価」とされているため、辞退した場合であっても返還されません。他の大学院との併願の結果、進学先を変更する可能性がある場合は、この返還制度の申請締切もあわせて事前に確認しておくとよいでしょう。
プロジェクト計画書の準備にはまとまった時間がかかる一方、学費や給付制度の確認には調べものの時間がかかります。書類作成と費用面の情報収集は並行して進めるのが効率的です。特に教育訓練給付制度や授業料後払い制度は、事前の手続き期限が入学手続そのものより早く設定されているため、出願を決めた時点でこれらの制度の対象になるかどうかを一度確認しておくと、後になって申請の機会を逃すリスクを減らせます。
よくある質問(FAQ)
プロジェクト計画書はクライアント組織が決まっていなくても出願できますか
公式要項では出願時点でのクライアント組織確保の要否は明示されていません。想定する組織像をできる限り具体的に描いたうえで、入学後にどう具体化していくつもりかを書き添えておくと、実現可能性への疑問を減らしやすいと考えられます。すでに勤務先での課題感を持っている場合は、その課題感を出発点にしながら、勤務先以外のクライアント組織に発展させる可能性も含めて幅を持たせて書いておくと、入学後の展開にも対応しやすくなります。詳細は出願前に大学の入試担当窓口へ確認することをおすすめします。
プロジェクト計画書と研究計画書は何が違いますか
研究計画書は先行研究を踏まえた学術研究の計画を書く書類であるのに対し、プロジェクト計画書は実在または想定するクライアント組織の課題に対してどう介入し変化を生み出すかという実践的な計画を書く書類です。LDCでは修士論文の代わりにリーダーシップ・ファイナル・プロジェクトに取り組むため、研究計画書ではなくプロジェクト計画書の提出が求められています。一般的な研究計画書の書き方をそのまま流用しないよう注意してください。両者の違いをつかむには、一般的な研究計画書の構成例と読み比べてみるのも有効です。
プロジェクト計画書はA4何枚・何文字くらいが目安ですか
公式要項ではA4判3枚(頁)以内・Word形式での提出と定められています。文字数そのものの指定はありませんが、無理に文字を詰め込むのではなく、読み手が無理なく読める体裁を保ちながら6項目を3枚に収めることが基本の考え方です。フォントサイズを極端に小さくしたり行間を詰めすぎたりすると、かえって読みにくい印象を与えてしまうため注意してください。
経営学研究科の社会人入学試験は一般入試や外国人留学生入試でも出願できますか
経営学研究科経営学専攻(リーダーシップ開発コース)の博士課程前期課程は、社会人入学試験のみの実施です。一般入試や外国人留学生入試といった区分は用意されていないため、出願を検討する場合は社会人入学試験の受験資格を満たしているかをまず確認してください。研究科によって実施される入試区分は異なるため、他の研究科の情報と混同しないよう注意しましょう。
出願資格の実務経験1年はどのようにカウントされますか
大学卒業後、出願時に学校・官公庁・団体・企業などで常勤職員として1年以上の勤務経験を有することが要件です。非常勤・パートタイムでの就業歴のみでは要件を満たさない可能性があるため、雇用形態に不安がある場合は出願前に大学の入試担当窓口へ確認しておくと安心です。転職を挟んでいる場合でも通算で1年以上の常勤経験があれば要件を満たすと考えられますが、判断に迷う場合は個別に問い合わせておくと安心です。業種や職種についての制限は明記されていないため、人事・教育担当以外の職種で働いている社会人であっても、実務経験と学歴の要件さえ満たせば出願自体は可能だと考えられます。
英語の資格試験はどれを受ければよいですか
TOEFL iBT・TOEIC Listening & Reading・IELTS(Academic Module)のいずれかが選考で使用されます。出願締切日までに所定の成績証明書を提出できない場合は出願自体が受理されないため、対象のテストをまだ受験していない場合は早い段階でスコア取得の予定を組んでおく必要があります。異なる実施回・日の各技能のスコアを組み合わせて提出することはできない点にも注意してください。
筆記試験(専門論文)ではどのような対策が必要ですか
専門論文はオープンブック方式で実施されるため、単純な暗記よりも、経営学・リーダーシップ開発領域の基礎知識を60分という時間の中で論理的に整理して書く力が問われます。テキストや資料の持ち込み・検索は可能ですが、生成AIの使用やコピー&ペーストは不正行為とみなされるため、自分の言葉で答案を組み立てる練習を重ねておくことが対策の基本になります。
教育訓練給付制度はどのように利用できますか
本コースは厚生労働大臣より「教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)」の対象講座指定を受けており、条件を満たす在職者・離職者が申請すれば、支払った学費の一部について給付(2年間で上限128万円)を受けられる可能性があります。対象になるかは雇用保険の加入期間など個人の状況によって異なるため、ハローワークで個別に確認してください。指定期間は令和5年10月1日から令和8年9月30日までとされているため、入学を予定する年度が指定期間内に含まれているかどうかも、あわせて確認しておくと安心です。
まとめ|プロジェクト計画書作成のポイント
立教大学大学院経営学研究科(リーダーシップ開発コース)のプロジェクト計画書について、位置づけから項目別の書き方まで整理しました。最後に本記事の要点を振り返ります。
- 経営学専攻(リーダーシップ開発コース)の入試は社会人入学試験のみの実施で、学歴要件と実務経験1年以上の要件を満たす必要がある
- プロジェクト計画書はA4判3枚以内・Word形式で提出し、氏名・タイトル・概要と目的・プロジェクトの内容・準備してきたこと・将来のキャリア展望の6項目を書く
- 「研究計画書」ではなく「プロジェクト計画書」なのは、修士論文の代わりにリーダーシップ・ファイナル・プロジェクトに取り組むコース設計のため
- 6項目はそれぞれ独立した作文ではなく、タイトルからキャリア展望までを一本のストーリーとして貫くことが評価につながる
- 選考は提出書類・専門論文(60分・オープンブック)・口頭試問の総合評価で、書類と筆記の成績で口頭試問対象者が絞られる
- 教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)の対象講座指定を受けており、条件を満たせば学費の一部給付(上限128万円)を受けられる可能性がある
- 出願受付期間・試験日・合格発表日は年度ごとにスライドするため、必ず最新の公式入試要項で確認する
プロジェクト計画書は、実務経験を持つ社会人だからこそ書ける実践的な計画書である一方、6項目を一貫したストーリーとしてまとめ上げるには相応の準備時間が必要です。書き始める前に受入れ方針や6項目の全体像を一度確認し、書き終えた後は事実と願望を書き分けられているかを見直すという流れを意識するだけでも、完成度は大きく変わってきます。出願資格・試験科目・学費といった制度面の情報と、プロジェクト計画書という書類作成の両方を早めに把握しておくことが、限られた時間の中で準備を進める社会人受験生にとって、遠回りを避ける最も確実な方法だといえるでしょう。立教大学経営学研究科「春入試」の傾向と対策もあわせて確認し、出願資格や日程といった全体像を早めに把握したうえで、逆算しながら準備を進めることをおすすめします。仕事と両立しながらの準備で書類の完成度に不安がある場合は、独学だけで抱え込まず、大学院入試の専門指導を活用するのも一つの方法です。
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