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慶應義塾大学大学院理工学研究科の出願書類の書き方|6月・8月入学試験の指導教員相談から出願まで

慶應義塾大学大学院理工学研究科の出願書類で多くの受験生が戸惑うのが、「研究計画書はどの書類に書けばよいのか」という点です。結論から言うと、理工学研究科の前期博士課程(修士課程)入試には研究計画書という名称の提出書類は存在しません。合否を左右するのは、出願前に希望指導教員への相談を済ませているかどうかです。理工学研究科は、一般的な大学院に多い「秋期入試」「春期入試」のような季節名称ではなく、6月入学試験と8月入学試験という独自の月表記で入試を実施しています。この2つに加えて、大学3年次生が対象の飛び級入学試験も用意されています。
6月入学試験は書類審査と口述試問、8月入学試験は記述試問と口述試問によって選考する試験です。どちらも本学の在学生・卒業生に限らず、外国の大学を含む他大学の在学生・卒業生にも門戸が開かれています。理工学研究科は2026年度より専攻を改組し、前期博士課程(修士課程)は先端数物科学専攻・化学生命情報科学専攻・総合デザイン工学専攻・人間社会システム情報科学専攻の4専攻体制になりました。専攻選びと同時に、志望する教育研究分野を担当する指導教員候補を早い段階で決め、コンタクトを取っておくことが出願の第一歩になります。
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理工学研究科とは、慶應義塾大学の理工学部を基盤とする大学院組織で、数理科学・物理学から機械工学・電気情報工学・管理工学まで幅広い専攻を擁する研究科です。学部で理工学を専攻していない社会人や他大学出身者でも、出願資格を満たせば受験できます。本記事では、慶應義塾大学が公開している2026年9月・2027年4月入学対象の入学試験要項をもとに、出願資格・提出書類・試験科目・日程を整理し、研究計画書に代わる「指導教員への事前相談」をどう進めればよいかを解説します。年度によって日程や制度は変わるため、出願時は必ず最新の入学試験要項で確認してください。
特に社会人や他大学出身者にとっては、指導教員へのコンタクトの取り方一つで出願準備の質が大きく変わります。学内の先輩や指導教員がいない環境から出願する場合、何を、いつまでに、どの順番で準備すればよいかが見えにくいため、本記事では出願から入学手続までの流れを時系列で整理しました。慶應義塾大学院理工学研究科の出願書類を検討している方は、まず「研究計画書が無い」という制度の特殊性を理解したうえで準備を進めることが、遠回りを避ける近道になります。
慶應義塾大学大学院理工学研究科の入試制度とは|6月入学試験・8月入学試験・飛び級入学試験の違い
理工学研究科の前期博士課程(修士課程)入試は、6月入学試験・8月入学試験・飛び級入学試験の3種類で構成されています。6月入学試験と8月入学試験は、本学理工学部の在学生・卒業生だけでなく、外国の大学を含む他大学の在学生・卒業生にも開かれた試験です。一方、飛び級入学試験は大学3年次に在籍する学生に限定された制度で、在学時の成績が非常に優れている学生や、理工学の特定分野で優れた能力を持つ少数の学生を対象にしています。
6月入学試験と8月入学試験の位置づけ
6月入学試験は、慶應義塾大学大学院理工学研究科で学ぶことを強く希望する受験生が早期に進路を決められるように設けられた試験です。書類審査のみで入学が許可される受験生、書類審査に加えて口述試問を課される受験生、そして8月入学試験を改めて受験する必要がある受験生(再出願)の3パターンに選別されます。8月入学試験は、記述試問と口述試問によって基礎学力と専門分野の学力を確認する試験で、8月入学試験だけを受験することも可能です。6月入学試験で合格に至らなかった場合も、再出願の手続きを行えば新たに入学検定料を納めることなく8月入学試験を受験できます。
理工学研究科とはどのような大学院か
理工学研究科は、慶應義塾大学理工学部を母体とする大学院で、数理科学や物理学のような基礎科学から、機械工学・電気情報工学・化学・生命科学、さらには管理工学のような分野横断的な学問領域まで、幅広い専攻を擁しています。学部から内部進学する学生だけでなく、社会人・他大学出身者を積極的に受け入れる方針を採っており、入試制度そのものが「早期に進路を決めたい層」と「専門科目をじっくり対策したい層」の双方に対応できるよう、6月・8月の2回に分けて設計されている点が特徴です。矢上キャンパス(神奈川県横浜市港北区日吉)を拠点としており、口述試問・記述試問もこのキャンパスで実施されます。
入学時期は2パターンから選べる
6月入学試験・8月入学試験のいずれも、合格すれば2026年9月入学と2027年4月入学のどちらかを選択できます。既に大学を卒業している受験生や9月卒業見込みの受験生は9月入学が可能で、卒業予定が2027年3月の受験生は4月入学を選ぶことになります。海外の大学を卒業したばかりの受験生や、卒業論文・卒業研究の完成時期に合わせて入学時期を調整したい受験生にとって、選択肢があること自体が理工学研究科の入試制度の特徴です。
| 試験区分 | 対象者 | 選考方法 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 6月入学試験 | 本学・他大学(外国含む)の在学生・卒業生 | 書類審査+口述試問(該当者のみ) | 早期に進路を決めたい受験生向け。書類審査のみで合格になる場合もある |
| 8月入学試験 | 本学・他大学(外国含む)の在学生・卒業生 | 記述試問+口述試問 | 8月入学試験のみの受験も可能。英語スコアシート提出必須 |
| 飛び級入学試験 | 大学3年次生(在学期間3年以上等) | 書類審査+口述試問 | 合格すると学部は中退扱い。学士の学位は取得できない |
飛び級入学試験は、2027年3月31日時点で大学在学期間が3年以上となる学生(またはこれに準ずる者)で、所定の単位を優れた成績で修得したと理工学研究科が認めた者が対象です。出願の目安としては、3年次春学期修了時点までの自然科学系科目の成績が極めて優秀で、取得単位数と卒業必要単位数の差が概ね30単位以下であること、または理工学に関する特定分野で特に優れた能力を有することが挙げられています。ただし、この試験に合格して大学院に進学すると学部は中退扱いとなり、学士の学位は得られません。国家試験などで学部卒業が受験資格の要件になっている場合は、この点を十分に理解したうえで検討する必要があります。
「秋期入試」「春期入試」ではなく月表記が正式名称
同じ慶應義塾大学の大学院でも、文学研究科のように「秋期入試」「春期入試」という季節名称を正式な入試区分名として使う研究科があります。理工学研究科の場合はこうした季節ブランドを採用しておらず、「6月入学試験」「8月入学試験」という実施月をそのまま冠した名称が正式名称です。志望校を比較する際に「理工学研究科の秋入試はいつか」といった検索をしても、そもそも秋入試という区分自体が存在しないため、要項に記載された正式名称で情報を探すことが遠回りを避けるポイントになります。
出願資格|誰が受験できるか(6月・8月入学試験/飛び級入学試験)
6月入学試験・8月入学試験の出願資格は共通しており、次のいずれかに該当する必要があります。2026年9月入学を希望する場合は、資格中の「2027年3月」を「2026年9月」に読み替えます。最も一般的なのは(1)大学卒業者・卒業見込み者ですが、高等専門学校専攻科修了者や、学位授与機構を通じて学士の学位を得た社会人など、多様な経歴の受験生を受け入れる設計になっている点も理工学研究科の特徴です。
| 号 | 出願資格の内容 |
|---|---|
| (1) | 大学を卒業した者、および2027年3月までに卒業見込みの者 |
| (2) | 大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与された者、および授与見込みの者 |
| (3) | 外国において学校教育における16年の課程を修了した者、および修了見込みの者 |
| (4) | 文部科学大臣の指定した者(旧大学令による大学、各省庁組織令・設置法による大学校等の卒業者を含む) |
| (5) | 外国の大学等で修業年限3年以上の課程を修了し、学士の学位に相当する学位を授与された者、および授与見込みの者 |
| (6) | 大学を卒業した者と同等以上の学力があると理工学研究科が認めた者で、入学時に22歳に達する者 |
出願資格(6)は事前の認定申請が必要
専門学校卒業者や高等専門学校専攻科修了者など、大学卒業に相当する学力を独自に証明したい受験生は、出願資格(6)の認定申請を行う必要があります。6月入学試験は出願期間に先立つ時期、8月入学試験は6月下旬に、それぞれ数日間の認定申請受付期間が設けられており、出願資格認定申請書・出願資格認定申請用履歴書・最終学歴を証明する書類・出願資格認定申請理由書(研究歴や業績を含め、大学卒業者と同等以上の学力があると考える理由を自由書式で記述)を提出します。審査結果はおおむね2週間を目処にメールで通知されます。出願資格認定審査そのものに入学検定料は必要ありません。
他大学出身者・社会人・留学生でも出願できる
理工学研究科の6月入学試験・8月入学試験は、慶應義塾大学理工学部の在学生・卒業生に限定されていません。国内の他大学、外国の大学の在学生・卒業生も出願資格を満たせば受験できます。また、日本以外の大学を卒業した受験生を対象とした留学生入学試験も別途用意されています。社会人として就業しながら受験を検討している場合も、出願資格の号(1)〜(6)のいずれかに該当していれば挑戦できますが、指導教員への事前相談や記述試問対策に充てられる時間が限られやすいため、後述するスケジュール管理がより重要になります。
特別な配慮が必要な場合の連絡期限
障害や疾病等により、受験や入学後の就学に際して特別な配慮を必要とする受験生は、出願に先立って理工学研究科AOへ連絡することが求められています。6月入学試験は出願期間開始前の4月15日まで、8月入学試験は6月25日までに連絡するという期限が設けられており、出願書類を提出してから配慮を申し出ることはできません。該当する可能性がある受験生は、出願資格認定申請の準備と並行して早めに問い合わせておくと安心です。
【最重要】理工学研究科に「研究計画書」が無い理由と指導教員への事前相談
理工学研究科の入学試験要項を確認すると、他の多くの大学院で必須とされる「研究計画書」という名称の提出書類はどこにも登場しません。文系の研究科や、同じ慶應義塾大学でもSFC(政策・メディア研究科)のように専用の研究計画書様式(Form1・Form2)を課す研究科がある一方、理工学研究科は書類名として研究計画書を求めない方式を取っています。
同じ理工系でも、卒業研究の実績や専門分野への理解を確認する必要がある点は他の研究科と変わりません。理工学研究科の場合、それを「研究計画書という独立した書類」ではなく、「指導教員との対話」と「C入学志願者調書」「記述試問・口述試問での受け答え」に分散して確認する仕組みになっていると理解すると、対策の全体像がつかみやすくなります。書類作成だけを頑張っても、指導教員への相談を欠くと選考上不利になり得るという点が、この研究科特有の注意点です。
なぜ研究計画書ではなく事前相談を重視するのか
理工学系の大学院では、研究テーマが指導教員の研究室が持つ設備・実験環境・進行中のプロジェクトと密接に結びついていることが多く、書類の上だけで研究計画の実現可能性を判断するよりも、指導教員本人と直接すり合わせたほうが確実という考え方が背景にあると考えられます。文系の研究科で重視される「独立した研究計画書」に代えて、理工学研究科では指導教員との対話そのものを審査プロセスの一部に組み込んでいる、と捉えると制度の設計意図が理解しやすくなります。
研究計画書の代わりに求められる「指導教員への事前相談」
理工学研究科の入学試験要項には、指導教員の選択について次のように明記されています。「受験する教育研究分野、入学後の研究計画、必要とされる基礎学力等について、必ず事前に希望指導教員に相談し、その上でC入学志願者調書を作成してください。事前に相談をしていない場合は、選考において不利になる場合があります。」つまり、研究計画そのものを審査する場が「書類」ではなく「指導教員との事前のやり取り」に置き換わっているという理解が実態に近いといえます。C入学志願者調書は、指導教員への相談を済ませたうえで作成することが前提になっている点に注意が必要です。
指導教員はどうやって探すか
指導教員は、理工学研究科が公開している教員リストに掲載された教員の中から選びます。教員によっては複数の教育研究分野に所属していますが、受験できるのは1分野のみです。教員リストで所属する教育研究分野を確認したうえで、間違いのないように志望分野を申告する必要があります。教員の連絡先(電話番号・メールアドレス)は理工学部の教員紹介ページから検索できるため、まずは自分の研究したいテーマに近い研究室を複数リストアップし、業績や研究内容を調べたうえで連絡を取るのが基本の流れです。
一度の連絡で終わらせず、複数回のやり取りを重ねながら研究計画をすり合わせていく受験生も少なくありません。教育研究分野は同じでも、教員ごとに指導方針や現在進行中のプロジェクトが異なるため、複数の候補と連絡を取り、実際に話をしてから最終的に受験する分野を1つに絞り込むという進め方も現実的です。特に学部時代の研究テーマから大きくテーマを変えたい場合は、その変更理由を指導教員に納得してもらえるかどうかが、選考のみならず入学後の研究生活の充実度にも関わってきます。
- 理工学研究科の教員リストと研究室紹介ページで、志望する教育研究分野・研究室を複数候補に絞る
- 各研究室の公開論文や研究テーマを確認し、自分の興味・研究計画と合致するかを検討する
- 候補の教員へメールで連絡し、受験希望分野・入学後の研究計画・自身の基礎学力について相談する
- 可能であれば研究室訪問やオンライン面談の機会を依頼し、直接の対話で研究内容のすり合わせを行う
- 相談内容を踏まえてC入学志願者調書を作成し、出願書類一式をそろえる
研究室訪問のメールでは、件名・自己紹介・志望理由・相談したい内容を簡潔にまとめることが基本です。返信が来ない場合や日程調整が難航する場合に備え、出願期間の直前ではなく数か月前から動き始めることが望ましいといえます。教員は学期中の授業や学会対応で多忙なことが多く、連絡から返信までに一定の時間がかかる場合もあります。
相談内容が薄いとどうなるか
指導教員への相談を「形式的な挨拶」で済ませてしまうと、C入学志願者調書に書く研究計画の内容が具体性を欠いたものになりやすく、口述試問で研究内容について踏み込んだ質問をされた際に答えに詰まる原因にもなります。相談の段階で自分の研究したいテーマ・背景・関連する既存研究への理解を伝えられるかどうかが、その後の書類作成と試験対策の質を左右します。逆に言えば、相談を丁寧に重ねておけば、研究計画書という独立書類がなくても、指導教員側には受験生の意欲と適性が十分に伝わる仕組みになっているといえます。
出願書類一覧|A入学志願票・B履歴書・C入学志願者調書ほか提出書類の書き方
理工学研究科の出願書類は、大きく3つの方法で準備します。Webエントリーで入力・印刷する書類、原本をスキャンしてアップロードしたうえで郵送する書類、そしてWebからダウンロードして手書きまたは入力する書類です。
| 提出書類 | 準備方法 | 備考 |
|---|---|---|
| A入学志願票 | Webエントリーで入力・印刷 | 入学検定料の振込金受付証明書または収納証明書を貼付 |
| B履歴書 | Webエントリーで入力・印刷(カラー) | 学歴・職歴を正確に記入。顔写真データをアップロードし本人照合に使用 |
| C入学志願者調書 | Webエントリーで入力・印刷 | 指導教員への事前相談を踏まえて作成する。研究計画書に最も近い性格の書類 |
| P写真カード(8月入学試験のみ) | Webエントリーで印刷(カラー) | 履歴書と同じ顔写真データを使用 |
| 成績証明書 | 原本をアップロード後、原本を郵送 | 出身大学発行の原本。コピー不可。複数大学在籍者は全大学分 |
| 単位修得証明書 | 原本を郵送(所定用紙) | 本学理工学部に在籍していない受験者のみ必要 |
| 大学卒業(見込)証明書 | 原本を郵送 | 本学理工学部に在籍していない受験者のみ必要 |
| 英語スコアシート(8月入学試験のみ) | 原本をアップロード後、原本を郵送 | TOEFL・TOEIC L&R・TOEIC S&Wのいずれかのオリジナル |
| 提出書類チェックリスト | Webからダウンロードして記入 | 郵送書類一式に同封 |
C入学志願者調書は研究計画書に最も近い書類
提出書類の中で、C入学志願者調書は志望動機や入学後の研究計画に近い内容を記入する書類にあたります。研究計画書という独立した書式ではないものの、実質的な役割は研究計画書に近いと考えて差し支えありません。この書類は、指導教員への事前相談を経たうえで作成することが要項で明確に求められているため、相談の前に書き上げてしまうと、相談で得た情報を反映できないまま提出することになりかねません。作成の順番は「指導教員への相談→C入学志願者調書の作成」が原則である点を、出願準備のスケジュールに必ず組み込んでおいてください。
顔写真データと成績証明書は特に不備が出やすい
B履歴書に添付する顔写真は、最近3か月以内に撮影した鮮明なカラー画像で、肩から上の上半身・正面・無帽・背景は白や青、グレーを基調とした無地であることが条件です。写真加工アプリ等での修正は認められておらず、アップロードした顔写真と本人が照合されます。成績証明書は原本提出が必須でコピーは認められません。編入等で複数の大学に在籍した経験がある受験者は、それぞれの在籍大学の成績証明書が必要です。日本語または英語以外で作成された証明書は、和訳または英訳し、出身大学または大学院の証明を受けたうえで添付する必要があります。
郵送方法と入学検定料
出願書類は、角形2号(240×332mm)の封筒に「出願書類宛先」の用紙を貼付し、簡易書留・速達(朱書き)で郵送します。郵便ポストやコンビニエンスストアからの投函は認められておらず、郵便局の窓口から発送する必要があります。宛先は理工学研究科AO(神奈川県横浜市港北区日吉3-14-1)です。入学検定料は35,000円で、6月入学試験を受験した結果8月入学試験の受験者になった場合(再出願)は追加の検定料は不要です。ただし、志望する専攻を変更して8月入学試験に出願する場合は新規出願扱いとなり、検定料が再度必要になります。
入学検定料の支払い方法
入学検定料35,000円の支払い方法は、金融機関窓口(ゆうちょ銀行とATMは利用不可)、またはローソン・ミニストップ・ファミリーマート・セブン-イレブンといったコンビニエンスストアのいずれかから選べます。支払いはWebエントリー開始日以降でなければ行えません。金融機関窓口で支払った場合は振込金受付証明書を、コンビニエンスストアで支払った場合は収納証明書を、それぞれA入学志願票の所定欄に貼付します。コンビニエンスストアを利用する場合は、事前にスマートフォンやパソコンから登録を行い、支払いに必要な番号を取得しておく必要があるため、出願期間の初日に慌てないよう、余裕を持って手続きしておくとよいでしょう。
一度提出した書類は返還されない
出願書類は、いかなる理由があっても返還・変更ができません。ただし、成績証明書のように再発行可能な書類を除き、再発行が不可能な書類については返却してもらえる場合があります。返却を希望する場合は、出願時に返還希望理由を明記したメモと、簡易書留分の切手を貼付し宛名を明記した返信用封筒を同封する必要があり、返還には1〜2か月程度かかります。出願期間終了後の申し出は受け付けられないため、原本が必要な書類は事前に写しを取っておくことをおすすめします。留学生や海外在住の受験生で、入学にあたって新たにビザが必要になる場合は、出願前に必ずAOへ問い合わせておくことも忘れないようにしてください。
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6月入学試験と8月入学試験の日程・出願期間・試験内容の違い
理工学研究科の入試日程は年度ごとに更新されるため、以下は2026年度実施分(2026年9月・2027年4月入学対象)を例として整理したものです。出願を検討する年度の最新の入学試験要項で必ず日程を確認してください。
| 項目 | 6月入学試験 | 8月入学試験 |
|---|---|---|
| 出願資格認定申請期間 | 4月9日〜4月15日 | 6月22日〜6月25日 |
| Webエントリー・出願期間 | 4月24日〜5月7日 | 7月21日〜7月30日 |
| 試験内容 | 書類審査(+該当者のみ口述試問) | 記述試問+口述試問 |
| 試験日 | 口述試問:6月14日 | 記述試問:8月26日/口述試問:8月28日 |
| 合格発表期間 | 6月19日〜7月10日 | 9月3日〜9月25日 |
| 9月入学手続 | 8月18日〜8月19日 | 9月3日〜9月6日 |
| 4月入学手続 | 2027年3月1日〜3月5日 | 2027年3月1日〜3月5日 |
年度による日程変動に注意する
上記の表は2026年度実施分(2026年9月・2027年4月入学対象)を例にしたものであり、出願資格認定申請期間・Webエントリー期間・試験日・合格発表日はいずれも年度ごとに数日単位で前後する可能性があります。前年度の日程をそのまま次年度に当てはめて準備を進めるのは避け、出願を検討する年度の入学試験要項が公開され次第、必ず最新の日程を理工学研究科の公式ページで確認してください。
6月入学試験を選ぶメリットと注意点
6月入学試験は、出願期間が4月下旬から5月上旬と早く、書類審査のみで合格が決まる可能性がある点が最大の特徴です。早期に進路を確定させたい受験生には有力な選択肢ですが、その分、指導教員への事前相談やC入学志願者調書の完成度を出願期間までに仕上げておく必要があります。書類審査の結果次第では口述試問が課されたり、8月入学試験への再出願が必要になったりする場合もあるため、6月入学試験だけで完結すると決めつけずに準備を進めることが現実的です。
8月入学試験を選ぶメリットと注意点
8月入学試験は記述試問が課されるため、専門科目の対策に一定の時間を要します。一方で、6月入学試験を経ずに8月入学試験だけを受験することも可能で、6月入学試験で合格に至らなかった場合も再出願すれば追加の検定料なしで挑戦できます。8月入学試験ではTOEFLまたはTOEICのスコアシート提出が必須になるため、6月入学試験にはない準備項目として、英語外部試験のスケジュールを早めに確保しておく必要があります。
再出願と新規出願の入学検定料の違い
8月入学試験の出願には「再出願」と「新規出願」の2種類があります。6月入学試験で合格に至らず同じ専攻のまま8月入学試験に出願する場合は再出願扱いとなり、入学検定料は不要です。一方、6月入学試験に出願していなかった受験生が初めて出願する場合や、6月入学試験を受験した受験生が異なる専攻に出願し直す場合は新規出願となり、改めて35,000円の入学検定料が必要になります。なお、6月入学試験に合格したあとに8月入学試験へ出願したい場合は、6月入学試験の合格を放棄したものとみなされるため、出願前に必ず理工学研究科AOへ連絡することが求められています。
受験票の印刷と書類審査結果発表の流れ
出願手続が完了すると、所定の日からWebエントリーページで受験票を印刷できるようになります。受験票は入学手続き時まで必要なためPDFで保管しておき、口述試問・記述試問の当日にはA4サイズの紙に印刷したものを持参します。6月入学試験では、書類審査結果発表の準備期間中はWebエントリーへのログインが一時的にできなくなる期間が設けられており、結果発表後に口述試問が必要と判定された受験生のみが試験当日を迎える流れです。8月入学試験では記述試問と口述試問がそれぞれ別日程で行われるため、両日とも予定を空けておく必要があります。
試験科目|記述試問(専攻別出題範囲)と口述試問の対策
8月入学試験の記述試問は、出願時に選択した希望指導教員が所属する教育研究分野ごとに出題範囲が異なります。同じ専攻でも教育研究分野が変われば出題科目も変わるため、志望する研究室が所属する教育研究分野を正確に把握したうえで対策する必要があります。
| 専攻 | 教育研究分野 | 出題範囲の例 |
|---|---|---|
| 先端数物科学専攻 | 数理科学 | 微分積分・線形代数・集合と位相の基礎・代数学の基礎 |
| 物理学 | 力学・解析力学・電磁気学・熱力学統計力学・量子力学 | |
| 物理情報工学 | 電気電子回路・電磁気学量子力学・物理情報数学 | |
| 化学・生命情報科学専攻 | 分子・生物化学 | 物理化学・無機化学・有機化学+卒業研究関連の小論文 |
| 創発理化学 | 物理化学・無機化学・有機化学+卒業研究関連の論理的説明力を問う問題 | |
| 生命システム情報 | 分子細胞生物学・生物有機化学・生化学・生物物理化学・情報の基礎・バイオインフォマティクス | |
| 総合デザイン工学専攻 | 機械工学 | 機械力学・材料力学分野または熱力学・流体力学分野から選択+卒業研究論述 |
| 電気情報工学 | 電気回路・情報工学・物性工学(量子力学の基礎含む)・数学 | |
| システムデザイン工学 | 材料力学・構造力学・熱環境工学・電気回路・電磁気工学・建築計画から選択+卒業研究論述 | |
| 人間・社会システム情報科学専攻 | オープンサイエンス | 専門分野の経験と入学後の学修研究展望に関する記述(英語出題の場合あり) |
| 管理工学 | 数学必須2問+統計・OR・経営・経済・情報・人間工学・ICEから3問選択 |
過去問は公開されていない
理工学研究科の入学試験要項や案内ページには、記述試問の過去問そのものは公開されていません。対策としては、要項に記載された教育研究分野ごとの出題範囲(表を参照)をもとに、学部で使用した教科書・演習書の該当範囲を復習し、志望する研究室の指導教員に対策の方向性を相談するのが現実的な進め方になります。特に卒業研究の内容に関連した小論文・論述問題が課される分野(分子・生物化学、創発理化学、機械工学、システムデザイン工学など)では、自分の卒業研究テーマを研究計画の言葉で説明できるようにしておくことが、記述試問と口述試問の両方に効いてきます。
記述試問当日の注意点
記述試問は原則として日本語で出題されます。試験時間中は筆記用具を除き、筆箱・電卓・辞書を含むすべての持ち込みが禁止されており、携帯電話やノートパソコン、タブレット、スマートウォッチなどの電子機器・通信機器も使用できません。時計が必要な場合は、通信機能を持たない時刻表示のみの時計を持参する必要があります。記述試問を受験していない場合は口述試問を受けることができません。集合時刻に遅れると原則として欠席扱いになる点にも注意してください。
口述試問の形式
口述試問は原則として日本語で行われ、板書での回答を求められる場合もあります。6月入学試験では書類審査の結果、口述試問が必要と判断された受験生のみが対象になり、8月入学試験では記述試問を受験した全員が口述試問の対象です。合否判定は記述試問・口述試問・入学志願者調書等を総合的に評価し、大学院理工学研究科委員会で決定します。各評価項目の重要度は教育研究分野の特性に応じて設定されるため、専門科目の得点だけでなく、指導教員への事前相談を通じて伝わる研究への理解度や意欲も評価の一部になっていると考えられます。
英語スコアシートの提出条件
8月入学試験で有効な英語スコアシートは、出願時より2年以内に受験したTOEFL Test、TOEIC Listening&Reading Test、TOEIC Speaking&Writing Testの公式認定スコアシートです。TOEFLの場合はスコアレポートを大学へ直送する方法と、出願書類に印刷したスコアレポートを同封する方法のいずれかを選べます。慶應義塾内で団体特別受験制度により実施された特定のTOEIC L&R-IPのスコアシートは、公式認定スコアシートの代わりとして使える場合もあります。一度提出したスコアシートの返却やコピー、点数照会には応じてもらえないため、余裕を持って準備しておくことが大切です。
4専攻の募集人員と専攻選びのポイント
理工学研究科は2026年度の専攻改組により、前期博士課程(修士課程)の募集人員が次のように設定されています。
| 専攻 | 募集人員 | 含まれる教育研究分野の例 |
|---|---|---|
| 先端数物科学専攻 | 100名 | 数理科学・物理学・物理情報工学 |
| 化学・生命情報科学専攻 | 130名 | 分子・生物化学・創発理化学・生命システム情報 |
| 総合デザイン工学専攻 | 220名 | 機械工学・電気情報工学・システムデザイン工学など |
| 人間・社会システム情報科学専攻 | 150名 | オープンサイエンス・管理工学など |
2026年度の専攻改組で何が変わったか
理工学研究科は2026年度より専攻を改組し、前期博士課程(修士課程)を4専攻体制に再編しました。出願を検討する際は、志望する研究室がどの専攻・教育研究分野に属するかを、必ず最新の教員リストで確認する必要があります。過去の専攻名や学科名の情報をもとに出願先を決めてしまうと、実際の出願手続きで専攻名が一致せず混乱する可能性があるため、志望研究室が固まった段階で、教員リストと最新の入学試験要項を突き合わせておくことをおすすめします。
専攻ごとのアドミッション・ポリシー
理工学研究科は、専攻ごとに入学を期待する人材像をアドミッション・ポリシーとして公表しています。先端数物科学専攻は数理科学または物理学を基盤とした高い基礎学力と、基礎科学の発展や最先端科学技術への展開に強い意欲を持つ人材、化学・生命情報科学専攻は化学・生命科学とそれらに関連する物理学・情報科学を基盤とした高い基礎学力を持つ人材を歓迎するとしています。総合デザイン工学専攻は機械工学・電気情報工学・システムデザイン工学などの基盤工学における高い基礎学力に加え、国際社会での活躍や新しい技術の社会実装への関心を求めており、人間・社会システム情報科学専攻は人間や社会を取り巻く広範な科学技術について、多様な価値観を受容しながら深化させる意欲を求めています。
倍率・志願者数は非公表
入学試験要項や理工学研究科の案内ページには、専攻別・研究科全体の志願者数や倍率は明記されていません。倍率だけを基準に受験の可否を判断するのではなく、志望する教育研究分野の研究内容と自身の研究計画がどれだけ合致しているか、指導教員との相談を通じてどれだけ具体的な準備ができているかを重視した対策が現実的です。募集人員の規模だけを見ると総合デザイン工学専攻が最も広く、人間・社会システム情報科学専攻や先端数物科学専攻はそれより少ない人数での選考になる点は、専攻選びの一つの材料として押さえておくとよいでしょう。
留学生入学試験との違い
日本以外の大学を卒業した受験生には、6月入学試験・8月入学試験とは別に留学生入学試験という制度も用意されています。出願資格や提出書類の詳細は6月入学試験・8月入学試験と異なる部分があるため、外国の大学を卒業見込みの受験生や、既に外国の大学を卒業している受験生は、理工学研究科のウェブサイトで公開されている留学生向けの入試情報を別途確認する必要があります。本記事で扱っているのは、外国の大学の在学生・卒業生も出願できる6月入学試験・8月入学試験の枠組みであり、留学生入学試験そのものの詳細は対象外である点にご注意ください。
専攻選びで研究テーマとのずれを防ぐ
専攻の名称だけを見て志望先を決めてしまうと、実際に所属したい研究室の教育研究分野が別の専攻に含まれていた、というミスマッチが起こりえます。専攻ではなく教育研究分野・研究室の単位で志望先を検討することが理工学研究科の出願では基本になります。たとえば総合デザイン工学専攻には機械工学・電気情報工学・システムデザイン工学など複数の教育研究分野が含まれており、同じ専攻内でも記述試問の出題範囲や研究内容は大きく異なります。教員リストと研究室の公開情報を照らし合わせ、専攻名だけで判断しないように注意してください。
出願から入学手続までのスケジュールの立て方と注意点
理工学研究科の出願準備は、指導教員への事前相談という工程が挟まる分、他の一般的な大学院入試よりも早めに動き出す必要があります。以下は6月入学試験・8月入学試験を軸にした準備の目安です。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 出願の半年〜数か月前 | 教員リストと研究室情報から志望する教育研究分野・研究室を複数リストアップする |
| 出願の数か月前 | 候補の指導教員へ連絡を取り、受験希望分野・研究計画・基礎学力について相談する |
| 8月入学試験を検討する場合 | TOEFLまたはTOEICのスコアシートを出願期日までに取得できるよう試験日程を確保する |
| 出願資格(6)に該当する場合 | 出願資格認定申請期間内に必要書類をAOへメール提出する |
| 出願期間中 | Webエントリーで入学検定料を支払い、A入学志願票・B履歴書・C入学志願者調書を印刷する |
| 出願書類の郵送時 | 成績証明書等の原本を含め、簡易書留・速達で理工学研究科AO宛に発送する |
| 試験当日 | 受験票を持参し、電子機器の扱いなど当日の注意事項を事前に確認しておく |
働きながら準備する場合のタイムマネジメント
社会人として就業しながら理工学研究科を受験する場合、平日夜間や休日にまとまった時間を確保しにくいという制約があります。指導教員への相談メールの返信を待つ時間、記述試問の専門科目を復習する時間、英語スコアの取得にかかる時間は、それぞれ数週間から数か月単位で発生しうるため、これらを直列ではなく並行して進める工夫が必要です。たとえば、指導教員への最初の連絡を済ませたら返信を待つ間に過去に使った教科書・演習書の復習を始める、TOEFLやTOEICの受験日を先に確保してから専門科目の対策に集中する、といった形で、待ち時間を無駄にしないスケジューリングが現実的な進め方になります。
社会人・他大学出身者が特に注意すべき点
社会人として就業しながら受験する場合や、理工学研究科の学生と接点がない他大学出身者の場合、指導教員とのやり取りに想定より時間がかかることがあります。教員は学期中の授業・学会・研究活動で多忙なことが多く、メールの返信や面談の日程調整にも数週間単位の時間がかかる場合があります。出願期間の直前になって初めて連絡を取るのではなく、興味のある研究室が定まった段階で早めに連絡を取り、時間に余裕を持って準備を進めることが望ましいといえます。また、本学理工学部に在籍していない受験者は単位修得証明書や大学卒業(見込)証明書の発行を出身大学に依頼する必要があるため、この点も早めに手配しておくと安心です。
提出書類チェックリストを最終確認に使う
出願書類一式を郵送する前には、Webからダウンロードできる「提出書類チェックリスト」に記入し、同封する書類に漏れがないかを確認します。成績証明書・単位修得証明書・大学卒業(見込)証明書はすべて原本提出が必須で、コピーを送ると出願そのものが書類不備扱いになりかねません。特に8月入学試験では英語スコアシートの同封漏れが書類不備の典型例として挙げられているため、封筒に入れる直前にチェックリストと突き合わせる習慣をつけておくと安心です。
併願・進路選択の考え方
6月入学試験と8月入学試験は入学検定料の扱いが連動しているため、6月入学試験を受験して結果が出てから8月入学試験の対策に切り替えるという進め方も可能です。ただし、6月入学試験と8月入学試験では出題形式(書類審査中心か記述試問中心か)が異なるため、8月入学試験の記述試問対策は6月の結果を待たずに並行して進めておくほうが安全です。理工学研究科以外の研究科や他大学の大学院と併願する場合は、それぞれの出願期間・試験日が重ならないかをあらかじめ確認しておく必要があります。慶應義塾大学の大学院入試制度全体については、慶應義塾大学大学院入試を徹底解説でも整理しているので、他研究科との日程比較にあわせて確認してみてください。
飛び級入学試験を検討する場合の注意点
大学3年次生で飛び級入学試験を検討している場合、出願資格認定申請の受付期間は例年11月下旬の数日間と短く設定されています。出願資格認定申請理由書はA4版1枚・800字程度で、飛び級で入学したい理由を自由書式で記述する必要があるため、3年次前半のうちから成績状況と研究への意欲を言語化しておくと準備がスムーズです。飛び級入学試験に合格すると学部を卒業しないまま大学院に進学することになるため、指導教員だけでなく学部の教務窓口にも早めに相談し、中退扱いになることへの理解を深めておくことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
慶應義塾大学大学院理工学研究科に研究計画書は必要ですか?
研究計画書という名称の提出書類はありません。代わりに、出願前に希望指導教員へ相談することが求められており、その内容を踏まえてC入学志願者調書を作成します。事前に相談をしていない場合は選考において不利になる可能性があるため、実質的には研究計画書に相当する準備が必要になると考えたほうがよいでしょう。書類の名称に惑わされず、指導教員に伝えられる水準まで研究したいテーマを言語化しておくことが実質的な対策になります。
6月入学試験と8月入学試験はどちらを受けるべきですか?
早期に進路を決めたい場合や、書類審査のみでの合格を狙いたい場合は6月入学試験が選択肢になります。専門科目の記述対策に時間をかけたい場合や、6月の結果を待たずにじっくり準備したい場合は8月入学試験が向いています。6月入学試験を受験して合格に至らなかった場合も、追加の検定料なしで8月入学試験に再出願できるため、多くの受験生は両方を視野に入れて準備を進めています。
指導教員にはいつ、どのように連絡すればよいですか?
出願期間の数か月前を目安に、教員リストと研究室情報から志望する教育研究分野を絞り込んだうえでメールで連絡するのが基本です。受験する教育研究分野・入学後の研究計画・自身の基礎学力について相談し、その内容を踏まえてC入学志願者調書を作成します。教員は多忙なため、返信や面談の調整に時間がかかることを見込んで早めに動くことが大切です。件名には志望する教育研究分野と自分の氏名を明記し、本文では自己紹介・研究に興味を持った経緯・相談したい内容を簡潔にまとめると、返信をもらいやすくなります。
他大学出身でも理工学研究科の大学院入試を受けられますか?
受けられます。6月入学試験・8月入学試験は、本学理工学部の在学生・卒業生に限らず、外国の大学を含む他大学の在学生・卒業生にも開かれています。出願資格(1)〜(6)のいずれかに該当していれば出願可能で、大学卒業に相当する学力を独自に証明したい場合は出願資格(6)の認定申請を行います。他大学出身の場合は単位修得証明書・大学卒業(見込)証明書の発行を出身大学に依頼する必要があるため、証明書の発行に時間がかかる大学の場合は特に早めの準備を心がけてください。
記述試問はどの科目が出題されますか?
出願時に選択した希望指導教員が所属する教育研究分野によって出題範囲が異なります。数理科学・物理学・物理情報工学・分子生物化学・機械工学・電気情報工学・システムデザイン工学・オープンサイエンス・管理工学など、専攻内でも分野ごとに出題内容が細かく分かれているため、志望する研究室が所属する分野を正確に把握したうえで過去の出題範囲の傾向をつかむことが対策の出発点になります。試験問題は原則として日本語で出題されますが、オープンサイエンス分野のように英語で出題される場合がある分野もあるため、要項の記載を必ず確認してください。
8月入学試験のTOEFL・TOEICスコアはいつまでに準備すればよいですか?
8月入学試験では出願時より2年以内に受験したTOEFLまたはTOEIC(Listening&Reading、Speaking&Writing)のスコアシート原本の提出が必須です。スコアの発送や再発行には日数がかかるため、出願期間に間に合うよう余裕を持って試験日程を確保しておく必要があります。
6月入学試験に落ちたら8月入学試験は受けられますか?
受けられます。6月入学試験で合格に至らなかった場合、再出願の手続きを行えば新たに入学検定料を納めることなく8月入学試験を受験できます。ただし、志望する専攻を変更して出願する場合は新規出願扱いとなり、改めて入学検定料が必要になります。
理工学研究科の倍率はどのくらいですか?
公表されている入学試験要項や案内ページには、専攻別・研究科全体の倍率は明記されていません。倍率が非公表である以上、募集人員の規模や専攻ごとのアドミッション・ポリシーを踏まえつつ、指導教員への相談を通じた準備の具体性を重視した対策が現実的です。飛び級入学試験のように出願資格自体が限定されている試験区分もあるため、自分がどの試験区分の出願資格に該当するかを先に確認したうえで、倍率という不確定な指標に頼りすぎない対策を組み立てることが大切です。
まとめ|理工学研究科の出願書類は「指導教員への事前相談」が最大のポイント
慶應義塾大学大学院理工学研究科の出願書類を準備するうえで押さえておきたいポイントを整理します。
- 理工学研究科の前期博士課程(修士課程)入試には研究計画書という名称の書類はなく、出願前の指導教員への事前相談がその役割を担っている
- 入試は6月入学試験・8月入学試験・飛び級入学試験の3種類で、季節名ではなく月表記が正式名称である
- 6月入学試験は書類審査中心、8月入学試験は記述試問と口述試問による選考で、8月入学試験だけの受験も可能
- 出願資格は(1)〜(6)の号のいずれかに該当することが条件で、他大学出身者・社会人・留学生にも開かれている
- 提出書類はA入学志願票・B履歴書・C入学志願者調書・成績証明書などで構成され、C入学志願者調書は指導教員への相談を踏まえて作成する
- 2026年度からの専攻改組により、前期博士課程は4専攻体制(先端数物科学・化学生命情報科学・総合デザイン工学・人間社会システム情報科学)になった
- 倍率・志願者数は非公表のため、募集人員の規模や指導教員との対話の質を準備の指標にするのが現実的である
本記事で紹介した出願資格・提出書類・日程・試験科目は、いずれも2026年度実施分の入学試験要項に基づいています。専攻構成や日程は年度ごとに見直される可能性があるため、実際に出願する年度が近づいたら、理工学研究科の公式ページで最新の入学試験要項と教員リストを必ず確認してください。理工学研究科の入試は、書類の書き方そのものよりも、指導教員とのコミュニケーションをどれだけ丁寧に積み重ねられるかが出願準備の質を左右します。志望する研究室が決まったら早めに連絡を取り、記述試問の対策と並行して研究計画を言語化しておくことが、C入学志願者調書の完成度にもつながります。他の研究科の出願書類の考え方を知りたい場合は慶應義塾大学大学院法学研究科の外部院試を徹底解説も参考にしてみてください。理工学研究科のように研究計画書という書類名が存在しない研究科がある一方、多くの研究科では研究計画書の書き方と例文で解説しているような書類の作成が必須になります。
出願資格の確認、記述試問の専門科目対策、英語スコアの準備、そして何より指導教員への相談という複数のタスクを、限られた出願期間の中で同時並行に進めなければならない点が、理工学研究科の出願準備を難しくしている要因です。特に社会人として働きながら準備する場合や、理工学部以外の出身で専門科目の基礎から見直す必要がある場合は、一人で全体のスケジュールを管理しきれず、直前になって指導教員への相談が後回しになってしまうケースも見られます。出願書類の作成や指導教員へのコンタクトの進め方、記述試問の専門科目対策に不安がある場合は、大学院入試対策で専門の指導を受けることも一つの方法です。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも選択肢の一つとして検討してみてください。
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