【大学院入試 研究計画書の書き方】先⾏研究の探し⽅・⼊⼿の仕⽅
大学院進学2023.04.03
作成者:佐和 賢太郎 先生(早稲田大学政治学研究科博士課程修了・元河合塾KALS講師)
監修者:山下 徹 先生(熊本大学名誉教授)

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目次
はじめに
先⾏研究は、⾃らの研究内容を組み⽴てるうえで必要不可⽋のものです。
今回の記事では、先⾏研究の探し⽅と⼊⼿の仕⽅について解説をさせていただきます。
なお今回の記事と併せて、①研究計画書の基本事項、②研究計画書のタイトルの付け方、③問題意識、研究テーマ、研究上の問い、そして④先⾏研究、研究の独⾃性、研究の意義、研究の⽅法の各記事も読んでもらうことで、研究計画書 の書き⽅についての理解が進むはずです。

先⾏研究=学術的なもの=論⽂
こちらの記事で⽰した通り、本記事では先⾏研究を
「何かしらの研究領域における特定の論点に取り組むた め、問いを⽴て、その問いに対して独⾃の学術的な答えを⽰したもの」
として定義します。
すなわち先⾏研究は、学術的なものである必要があり、それゆえ基本的には論⽂であることが求められます。 たとえば、ジャーナル内に収録された論⽂や博⼠論⽂、または学術書などがこれにあたります。
⼀⽅、⼀般の読者向けに書かれた新書や、解説書のようなものを先⾏研究とすることはできません。 また修⼠論⽂については、たしかに学術的な作法に則って書かれていますが、よっぽど優れたものでない限り、先⾏研究として扱うことは⼀般的ではありません。

先行研究の探し方
⼤学図書館の蔵書検索サイト
学部⽣の場合、まずはご⾃⾝の⼤学図書館の蔵書検索サイトを利⽤されることをお勧めします。
⼀例を挙げると、東京⼤学には「東京⼤学 OPAC」と呼ばれるサイトがあります。
東京⼤学のサイトのように、どのサイトにも簡易検索(キーワド⼊⼒による検索)と詳細検索(条件を絞って検索) の2種類の検索⽅法がありますので、それらをうまく組み合わせながら、先⾏研究を探しましょう。
CiNii
先⾏研究を探す⽅法として最も⼀般的に使われるのが、国⽴情報学研究所によって運営されている CiNii(サイニ ィ)と呼ばれるデータベースです。
CiNii を使⽤することで、⽇本の図書館に所属されている論⽂やデータ、図書・雑誌、博⼠論⽂などの学術情報 を検索することができます。
使い⽅はそれほど難しくなく、⽬的に応じて、「論⽂・データを探す」、「⼤学図書館の本を探す」、「博⼠論⽂を探す」という各カテゴリーを選択し、それぞれで、キーワード検索または詳細検索を⾏うだけです。
国立国会図書館サーチ
国⽴国会図書館サーチを使うと、国⽴国会図書館に所属する資料を検索することができます。
また、全国の公共図書館、公⽂書館、美術館や学術研究機関等が提供する資料、デジタルコンテンツ等についても⼀度に検索することができます。
カーリル
全国の図書館に所蔵する資料を⼀括して検索できるサービスです。
カーリルの凄いところは、⾃分が住んでいる地域にある図書館を⾃動的に選択して検索してくれることと、最新の貸出状況を表⽰してくれることです。
検索結果がキレイに表⽰されるうえに、各図書館とはもちろんAmazon や SNSとも連携しているなど、ユーザビリティが⾼いサイト構成になっています。
Google Scholar
Google が提供する論文検索サイトで、ネット上に存在する、⽇本語や英語をはじめさまざまな⾔語で書かれた 論⽂を検索できるものです。マイライブラリ機能を使うと、論⽂を保存することができ、後から読むことも可 能です。
World Cat
世界の 71000 以上の OCLC(Online Computer Library Center)に加盟する図書館に所蔵される資料を検索でき るのが、世界最⼤の書誌データベースが World Cat です。
⽇本の⼤学図書館や公共図書館、国会図書館、Google Scholar では⾒つけることができないような先⾏研究を探すことが可能です。海外のことについて研究 をされるような⽅には、特にオススメのサイトです。
博⼠論⽂や学術書の序章、サーベイ論⽂
盲点なのが、博⼠論⽂や学術書の序章、サーベイ論⽂などです。
研究者は⾃分の研究の独⾃性や意義を⽰すため、博⼠論⽂や学術書の序章に⾃分の研究に関わる先⾏研究を列挙し、それに対して批判的検討を加えています。そのため、できる限り新しい博⼠論⽂や学術書を探してその箇所を読めば、労せずして最新の先⾏研究の内容や特徴、限界などを把握することができます。
サーベイ論⽂とは、先⾏研究の状況について整理した論⽂のことで、博⼠論⽂や学術書の序章と同じものになります。

先行研究の入手の仕方
上記の⽅法で先⾏研究を探したら、実際にそれを⼊⼿する必要があります。
Google Scholar上で⾒つけられるものなど、PDF としてダウンロードできるもの以外については、実際に購⼊するか借りる+印刷するの2つの選択肢があります。
購入する
⾦銭的余裕があれば、⼀般的には書店や amazon などで購⼊することになるでしょう。 ⽇本語で書かれた書籍やジャーナルでしたら、⼤体のものが Amazon.co.jp で⼊⼿可能ですが、⼀部、英語など他 ⾔語で書かれたものについては、Amazon.co.jp では⼊⼿できないものもあります。
そのような時にオススメなのが、他の国の amazon を使⽤することです。
例えばアメリカやイギリス、ドイツなどのアマゾンは⽇本の amazon で⼊⼿しづらいようなものも⼊⼿可能で ある場合があります。
借りる+印刷する
⾦銭的な余裕がないときは、⼤学や公⽴図書館などで借りたり、国会図書館にて閲覧・コピーしたりすると良いでしょう。
⼤学⽣の場合、基本的には所属図書館にて資料を⼊⼿すると良いと思います。
その際、注意点が2点あります。
①レファレンスカウンターを積極的に利⽤する
レファレンスカウンターでは、図書館員が、資料の検索⽅法についてアドバイスをしてくれたり、実際に検索をしてくれたりします。⼤体どの⼤学の図書館にもレファレンスカウンターはありますので、⽬当ての資料が⾒つからないときは、ぜひそれを利⽤してみてください
②他⼤学の図書館に訪問する/そこから取り寄せる
実はあまり知られていないのですが、もし所属⼤学に⽬当ての資料がないときは、所属⼤学を通じて他⼤学の図書館に訪問することができます。また、遠⽅の⼤学に資料がある場合でも、そこから現物/複写物を取り寄せることもできます。
具体的な⽅法については、⼤学によって異なりますので、やはりご所属の⼤学の図書館のレファレンスカウン ターに問い合わせてみることをお勧めします。

おわりに
先⾏研究をいかに効率的に探し、集められるかどうかということは、研究計画書の執筆に際して(修⼠論⽂や博 ⼠論⽂の執筆に際しても)⼤変重要なことです。
今回の記事が、少しでも皆さんのお役に立つことを⼼より祈っています。
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