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筑波大学大学院 人間総合科学学術院 カウンセリング学位プログラムの外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

筑波大学大学院 人間総合科学学術院 人間総合科学研究群のカウンセリング学位プログラム(博士前期課程)は、社会人の再教育と専門職業人の養成を目的として、東京キャンパス文京校舎(東京都文京区大塚3-29-1)で実施される実践重視のリカレント大学院です。2019年度以前の人間総合科学研究科 生涯発達専攻 カウンセリングコース(博士前期課程)を前身とし、現在は博士前期課程のカウンセリング学位プログラムと、博士後期課程のカウンセリング科学学位プログラムの二段階で構成されています。外部から受験する場合は、つくば本キャンパスで実施される心理学学位プログラムとの違い、出願資格における有職経験の要件、書類審査・論述試験・口述試験の配点構成を早い段階で押さえておく必要があります。本記事では、2027年度入学者選抜(博士前期課程は2026年8月、博士後期課程は2026年11月実施)の公式募集要項をもとに、募集人員・出願資格・試験科目・研究計画書・日程・過去問の公開状況を整理します。本記事の数値・日程は2027年度入学者選抜(2026年度実施分)の公式募集要項に基づく内容で、年度が変わると改定される可能性があります。実際に出願する際は、その年度のカウンセリング学位プログラム募集要項をご自身で必ずご確認ください。
筑波大学大学院 人間総合科学学術院 カウンセリング学位プログラムの概要と外部院試の位置づけ
筑波大学大学院は研究科を「学術院」という単位で再編しており、心理・カウンセリング分野は人間総合科学学術院 人間総合科学研究群に属しています。その中でカウンセリング学位プログラムとカウンセリング科学学位プログラムは、つくば本キャンパスではなく東京キャンパス文京校舎(東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅から徒歩2分)で実施される点が最大の特徴です。名称は2019年度の再編で変わりましたが、社会人を主対象とした実践重視の教育方針は前身の生涯発達専攻カウンセリングコースから引き継がれています。
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教育目的は、広義のカウンセリングを「多様な領域にわたる援助活動」ととらえ、現実場面での問題解決という実践的アプローチに力点を置いたリカレント教育を展開することにあります。理論研究者の育成そのものではなく、研究能力を備えた専門的職業人の育成・再教育を主眼としている点が、一般的な大学院の心理学専攻と異なります。実際、同じ人間総合科学学術院にはつくばキャンパスで実施される心理学学位プログラム(基礎心理学サブプログラム・臨床心理学サブプログラム)もあり、学術研究志向であればそちら、社会人としての実務キャリアの延長で学び直したいのであればカウンセリング学位プログラムを検討するという住み分けが一つの目安になります。
博士前期課程の募集人員は23名(2027年度入学試験)で、標準修業年限2年のうち1年次に大部分の科目を集中的に履修し、2年目は研究を中心に進める設計です。在職のまま夜間・土曜を中心に通学できるカリキュラム編成になっており、学年担任制、年3回の研究構想発表会、研究室訪問の機会が用意されています。修了生は800名を超え、企業、医療・保健機関、福祉施設、学校、自治体など幅広い分野で活躍しているとされています。修了後の具体的な職種・配属先は個人の職務経験によって大きく異なるため、自分が想定しているキャリアパスと修了生の活躍分野が近いかどうかは、大学院説明会や公開資料で個別に確認することをおすすめします。
修了時に取得できる資格として、公式サイトでは修士(カウンセリング)の学位に加え、カウンセリング心理士、学校心理士、高等学校教諭専修免許状(公民)が挙げられています。公認心理師の受験資格に関する記載は公式ページ上で確認できなかったため、公認心理師の取得を目的に出願を検討している場合は、必ず最新の募集要項および大学への直接の問い合わせで対応状況を確認してください。
博士後期課程のカウンセリング科学学位プログラムは、生涯発達過程で遭遇する課題解決を目指す「実践科学」を対象とした研究型教育で、募集人員4名、標準修業年限3年、学位は博士(カウンセリング科学)です。計画発表・文献発表・中間発表・ドラフト発表・予備審査・論文提出という6段階の進捗管理により、働きながらでも無理なく修了できるよう配慮されているとされています。附属機関として「働く人への心理支援開発研究センター」が置かれている点にも、実務と研究を接続するこのプログラムの性格が表れています。同センターの名称が示すとおり、研究テーマの多くは学術的な理論構築そのものよりも、働く人・生活者を対象にした支援の実践知をどう蓄積し検証するかという問いに近い位置づけになると考えられます。外部から出願する際にこの点を理解しておくと、研究計画書で「なぜ大学院で学び直すのか」を説明する軸がぶれにくくなります。
開設科目とカリキュラムの特徴
カウンセリング学位プログラムの開設科目は、専攻共通の必修科目と、カウンセリング科学領域の専門科目・選択科目で構成されています。必修科目にはカウンセリング科学基礎論、カウンセリング科学演習、カウンセリング科学特論が置かれ、入学後の早い段階でカウンセリング科学の基礎的な考え方を共有する設計になっています。
| 科目区分 | 主な科目例 |
|---|---|
| 専攻共通必修科目 | カウンセリング科学基礎論、カウンセリング科学演習、カウンセリング科学特論 |
| 専門科目 | カウンセリング科学特別演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ |
| 選択科目 | 生涯発達心理学特論、臨床社会心理学特論、発達支援評価特論、家族発達援助特論 等 |
選択科目の名称からもわかるとおり、生涯発達・臨床社会心理・発達支援評価・家族発達援助という複数の切り口から、働く人や家族・地域社会を対象にした援助の実践知を学ぶ構成になっています。研究計画書を作成する際は、自分の職務経験や問題意識がこれらの科目群のどこに近いのかを整理しておくと、志望理由や口述試験での説明に一貫性を持たせやすくなります。カウンセリング科学特別演習Ⅰ〜Ⅲは、入学後に実際の研究を進めていく専門科目にあたるとみられ、修士論文相当の研究をこの演習群で組み立てていく流れが想定されます。科目の開講状況・シラバスの詳細は年度により更新されるため、出願前には開設科目のページで最新情報を確認してください。
遠方から受験・通学する場合に確認したいこと
試験会場・キャンパスはいずれも東京キャンパス文京校舎(東京都文京区大塚3-29-1)で、丸ノ内線茗荷谷駅から徒歩2分という好立地です。一方で、1年次に大部分の科目を集中履修する設計は、関東圏以外に在住・在勤している場合、出張や宿泊を伴う通学計画を組む必要があることを意味します。1年次は夜間・土曜を中心とした時間割が組まれているとされているため、遠方在住者にとっては「毎週複数回の通学」ではなく「まとまった日数を確保しての宿泊型の通学」に切り替えられるかどうかが検討の分かれ目になります。遠方から受験を検討している場合は、開講曜日・時間帯の詳細を大学院説明会や公式サイトで確認し、勤務先の理解や通学手段の見通しを立てたうえで出願することをおすすめします。
社会人が本プログラムで学び直す意義
カウンセリング学位プログラムが他の一般的な大学院と異なるのは、入学者の大半がすでに何らかの職務経験を持つ社会人である点です。企業の人事・労務担当者、教育機関の教職員、医療・福祉分野の従事者など、日常業務の中で対人援助や心理的支援に関わってきた人が、その経験を理論的に裏づけ、体系立てて学び直す場としてこのプログラムを選ぶケースが多いと考えられます。在職のまま2年間で修士号を取得できる設計は、仕事を離れずにキャリアの専門性を高めたい社会人にとって現実的な選択肢になり得ます。一方で、集中履修による通学負担や、職務と研究の両立に伴う時間的制約は事前に見積もっておく必要があります。
外部から本プログラムを受験する場合、まず確認すべきは「学生」ではなく「有職者」であることが出願資格の前提になっている点です。一般的な大学院入試では現役学生や既卒者を主な対象としますが、カウンセリング学位プログラムは入学までに概ね1年以上の有職経験を求めており、社会人としてのキャリアと研究計画の接続が出願段階から問われます。次章では、この出願資格の詳細と募集人員、語学要件を公式募集要項に沿って整理します。
実施区分・募集人員・出願資格(語学要件を含む)
カウンセリング学位プログラムの出願資格は、博士前期課程と博士後期課程で内容が異なります。共通しているのは有職経験の要件で、前期課程は入学までに概ね1年以上、後期課程は概ね2年以上の有職経験があることが必須とされています。学歴要件だけでなく職歴の要件も審査対象になる点が、一般的な外部院試との大きな違いです。
| 課程 | プログラム名 | 募集人員(2027年度) | 有職経験要件 |
|---|---|---|---|
| 博士前期課程 | カウンセリング学位プログラム | 23名 | 入学までに概ね1年以上 |
| 博士後期課程 | カウンセリング科学学位プログラム | 4名 | 入学までに概ね2年以上 |
博士前期課程の出願資格は、審査が不要な「出願資格①」と、事前の出願資格審査が必要な「出願資格②」に分かれます。出願資格①はいずれも学士(相当)の取得が前提で、次のいずれかに該当し、かつ入学までに概ね1年以上の有職経験がある者が対象です。
| 番号 | 出願資格①の対象(審査不要) |
|---|---|
| 1 | 日本の4年制大学卒業者または卒業見込み者 |
| 2 | 大学改革支援・学位授与機構から学士号を取得した者または取得見込みの者 |
| 3 | 外国において学校教育における16年の課程を修了した者または修了見込みの者 |
| 4 | 外国の大学の通信教育で日本において16年の課程を修了した者 |
| 5 | 文部科学大臣が指定した外国大学の日本校を卒業した者 |
| 6 | 外国において学校教育における15年の課程(修業年限が3年以上)を修了し、学士に相当する学位を授与された者 |
| 7 | 専修学校の専門課程(修業年限4年以上等の要件を満たすもの)で「高度専門士」の称号を得た者 |
| 8 | 文部科学大臣が指定した者(各省庁大学校を卒業した者、教員免許を保有する者等) |
一方、出願資格②は事前の出願資格審査が必要な区分で、大学卒業に相当する学力があると個別に認定された場合の受験ルートです。
| 番号 | 出願資格②の対象(要事前審査) |
|---|---|
| 9 | 大学院への飛び入学をした者 |
| 10-1 | 大学卒業と同等以上の学力があると認められた22歳以上の者(高等学校卒業・短期大学卒業等で個別の出願資格審査による) |
| 10-2 | 修業年限16年未満の課程を修了した外国人で、研究歴等が1年以上ある者 |
外国人出願者には日本語要件も課されています。永住者・特別永住者を除き、日本語能力試験N1(旧1級)またはJ.TEST実用日本語検定特A級/A級のいずれかの合格が必要です。出願資格②に該当する可能性がある場合は、通常の出願期間より前の時期に出願資格審査書類を提出する必要があるため、募集要項で審査スケジュールを最初に確認してください。2027年度入学試験では、出願資格②の審査書類提出が2026年6月16日から20日(最終日消印有効)に設定され、審査通過後に認証番号を用いて通常のWeb出願へ進む流れになっています。
博士後期課程の出願資格の考え方
博士後期課程の出願資格は、修士の学位または専門職学位を取得した者(取得見込みを含む)、外国において修士の学位に相当する学位を授与された者などが対象で、入学までに概ね2年以上の有職経験があることが必須要件です。外国人は前期課程と同様の日本語試験要件が課されます。前期課程を修了してすぐに後期課程へ進学するケースだけでなく、他大学院で修士号を取得した社会人が外部から出願するケースも想定された制度設計になっています。博士前期課程からの内部進学と外部からの進学とで、出願資格や提出書類の扱いが異なる可能性があるため、他大学院で修士課程を修了した(または修了見込みの)状態で本プログラムへの外部進学を検討している場合は、募集要項の記載を丁寧に確認したうえで、不明点は早めに入試担当窓口へ問い合わせてください。
出願資格に少しでも不安がある場合は、自己判断で準備を進めず、募集要項の該当箇所を確認したうえで大学の入試担当窓口に問い合わせることをおすすめします。
有職経験の年数カウントで確認しておきたいこと
募集要項に記載される「概ね1年以上」「概ね2年以上」という有職経験の要件は、「概ね」という表現が示すとおり、雇用形態や職歴の連続性によって解釈の幅が生じやすい部分です。正社員としての勤務だけでなく、契約社員、公務員、自営業、フリーランスとしての稼働実績がどこまで算入されるか、産休・育休期間や転職による職歴の分断がどのように扱われるかは、募集要項の文言だけでは判断しきれない場合があります。自己判断で出願を諦めたり、逆に無理に出願したりする前に、入試担当窓口へ直接問い合わせて確認することをおすすめします。次章では、出願資格を満たした後に課される試験科目と配点を確認します。
試験科目(専門・英語・研究計画書・口述)と配点
カウンセリング学位プログラムの入試は、博士前期課程と博士後期課程で試験構成が異なります。前期課程は書類審査と論述試験で構成する第一次試験と、口述試験のみで構成する第二次試験の二段階選抜です。後期課程は外国語試験と口述試験に書類審査を加えた三本立てで評価されます。
| 課程 | 試験区分 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 博士前期課程 | 第一次試験 | 書類審査+論述試験 | 書類審査60点+論述試験100点=160点 |
| 第二次試験 | 口述試験(研究計画に関する試験) | 100点 | |
| 博士後期課程 | 書類審査 | 出願書類全般の審査 | 100点 |
| 外国語試験 | 英語(カウンセリング科学に関する問題、辞書使用可) | 100点 | |
| 口述試験 | 個別面接(研究計画書等について15分程度) | 100点 |
博士前期課程の論述試験は、カウンセリング・心理学に関する知識、論理的思考力、研究立案能力を問うと募集要項に明記されています。試験時間は10時から12時までの2時間で、専門用語の理解だけでなく、与えられた資料や課題文をもとに自分の考えを論理的に組み立てて記述する力が求められる設計です。前期課程には独立した英語試験科目は設けられておらず、外国語の運用力そのものよりも、専門知識と論述力に重点が置かれている点は、外国語試験を独立させている後期課程との明確な違いです。
博士前期課程の第二次試験(口述試験)は、10時から17時頃まで実施され、出願時に提出する研究計画書を土台にした個別面接という位置づけです。受験者数によって個別に面接の時間帯が割り振られるため、当日の待機時間が長くなる可能性も踏まえてスケジュールを組んでおくと安心です。第一次試験の合格発表は試験当日の19時頃にWebサイトで行われ、第一次合格者のみが第二次試験(口述試験)に進みます。
博士後期課程の外国語試験は、英語でカウンセリング科学に関する問題が出題され、辞書の使用が認められています。試験時間は10時から12時までの2時間で、前期課程の論述試験と同じ時間帯に設定されています。専門用語を含む英文の読解力に加えて、カウンセリング科学領域の基礎知識がなければ設問の意図を正確に把握しにくい内容になっていると考えられます。口述試験は13時30分から18時まで予定され、研究計画書等について15分程度の個別面接が行われます。前期課程に比べて面接時間はコンパクトですが、修士段階までの研究をどう発展させ、実践や学術にどう貢献するのかを短時間で説明する力が問われます。
博士後期課程 外国語試験・口述試験の対策ポイント
外国語試験はカウンセリング科学に関する英文が題材になるため、一般的な英語試験対策だけでなく、自分の研究領域に近い英語論文や専門書を日頃から読み慣れておくことが対策の中心になります。辞書の使用が認められているとはいえ、専門用語をその都度辞書で調べていては制限時間内に読み切れない可能性があるため、頻出する専門用語はあらかじめ単語帳などで整理しておくと安心です。口述試験は15分程度と短いため、研究計画書の要点を3分程度で説明できるように要約しておき、想定される質問に対しても簡潔に答える練習をしておくことをおすすめします。
試験制度全体を俯瞰すると、前期課程と後期課程では試験科目そのものの構成が大きく異なることが分かります。
| 比較項目 | 博士前期課程 | 博士後期課程 |
|---|---|---|
| 語学に関する試験 | 独立科目なし(論述試験に統合) | 外国語試験(英語、辞書使用可) |
| 専門知識を問う試験 | 論述試験(カウンセリング・心理学知識等) | 外国語試験の設問内に含まれる |
| 面接・口述試験の位置づけ | 第二次試験として独立(100点) | 外国語試験と同日に実施(100点) |
| 合計配点 | 260点満点 | 300点満点 |
配点構成を比較すると、前期課程は合計260点満点のうち書類審査と論述試験を合わせた第一次試験が160点を占め、後期課程は書類審査・外国語試験・口述試験がそれぞれ100点ずつの合計300点満点です。いずれの課程も書類審査の比重が軽くないため、研究計画書や学歴・職歴調書の完成度を試験当日までに仕上げておくことが、当日の論述・口述試験の出来と同じくらい重要になります。
論述試験対策の考え方
募集要項が示す3観点(カウンセリング・心理学知識、論理的思考、研究立案能力)を踏まえると、対策は暗記だけに偏らせないことが重要です。次のような練習を段階的に積み重ねることをおすすめします。
- カウンセリング・心理学の基本用語や理論を、単に暗記するのではなく自分の言葉で説明できるようにする
- 新聞記事や白書などの資料を読み、要点を200~400字程度で要約する練習を重ねる
- 提示された資料やデータから読み取れることを、結論・根拠・具体例の順で論理的に記述する練習をする
- 自分の職務経験に関連するテーマについて、研究として成立させるための問い(リサーチクエスチョン)を立てる練習をする
試験時間は2時間で複数の設問に答える形式が想定されるため、時間配分を決めてから書き始める練習もあわせて行っておくと、本番で時間切れになるリスクを減らせます。
口述試験(第二次試験)の実施形式で押さえておきたいこと
博士前期課程の口述試験は10時から17時頃までの間で実施され、受験者ごとに面接の時間帯が割り振られる形式です。自分の順番が来るまで会場で待機する時間が発生する可能性があるため、当日の持ち物には研究計画書の控えや筆記用具に加えて、待機時間を過ごすための準備もしておくと安心です。持参物の詳細は受験票発送時の案内に示されるとされているため、直前に慌てないよう受験票が届いた時点で必ず内容を確認してください。
研究計画書・研究室訪問の要否
カウンセリング学位プログラムの出願では、研究計画書の提出が全員必須とされています。募集要項からダウンロードする書類の中に「研究計画書A」「研究計画書B」の二種類が含まれており、学歴・職歴調書、職務内容調書とあわせて出願時に提出します。様式や記入項目の詳細は年度によって更新される可能性があるため、出願する年度の最新様式を必ず募集要項ページから直接ダウンロードして使用してください。
研究計画書AとBの二部構成になっていることから、研究の背景・問題意識を示す部分と、より具体的な研究方法・実施計画を示す部分に分けて記入することが想定されます。断定的な様式解説は公式に確認できていないため、実際の記入にあたっては配布される様式の指示に従ってください。共通して意識したいのは、これまでの職務経験の中でどのような課題意識を持ち、それをカウンセリング学位プログラムのどの専門領域(生涯発達心理学、臨床社会心理学、発達支援評価、家族発達援助など)と接続して研究するのかを、具体的なエピソードを交えて説明することです。
指導教員への事前連絡や研究室訪問については、募集要項に「本学位プログラムでは指導教員の入力は不要」と明記されています。出願書類上で特定の指導教員を指名する必要はないため、他大学院でよく見られる「事前に指導を希望する教員にアポイントを取り、研究計画を相談してから出願する」という進め方が必須の前提にはなっていません。ただし、入学後には学年担任制のもとで研究室訪問の機会が設けられているとされており、入学前の接触が禁止されているわけでもありません。研究テーマとの適合性に不安がある場合は、大学院説明会や公式問い合わせ窓口を通じて確認する方法が現実的です。
書類審査の配点は前期課程で60点、後期課程で100点を占めており、論述試験・口述試験と並ぶ評価軸として明確に位置づけられています。職務内容調書では、これまでの業務内容や役職、勤続年数などを整理して記載する必要があり、研究計画書との整合性(なぜこの職務経験を経て、この研究テーマに至ったのか)が見られていると考えられます。証明書類の中には発行に日数を要するものもあるため、出願期間の直前に慌てないよう、出願資格を確認した時点で必要書類の洗い出しを済ませておくことをおすすめします。
研究計画書を書く際に整理したい3つの視点
公式の記入例が公開されていない以上、断定的な書き方の型を示すことはできませんが、社会人を対象とした実践重視のプログラムであることを踏まえると、次の3つの視点を整理してから書き始めると一貫性のある文章にまとめやすくなります。
- 問題意識:これまでの職務経験の中で、どのような課題や疑問に直面したか
- 理論的背景:その課題は、カウンセリング科学のどの理論・先行研究や、プログラム内のどの専門科目と関連するか
- 研究方法・実施計画:在職しながら、どのようなデータ収集・分析方法で標準修業年限のうちに研究をまとめる予定か
理論的背景を整理する際は、開設科目一覧にある生涯発達心理学・臨床社会心理学・発達支援評価・家族発達援助という4つの選択科目のどれと自分の職務経験が近いかを起点に考えると具体化しやすくなります。例えば医療・保健機関で高齢者や患者本人の支援に携わってきた場合は生涯発達心理学、企業の人事・労務や組織開発に携わってきた場合は臨床社会心理学、学校や福祉施設で子ども・利用者のアセスメントに関わってきた場合は発達支援評価、家族支援や地域の相談業務に携わってきた場合は家族発達援助と、研究テーマの土台になりうる専門科目が異なります。もちろん実際の職務経験は複数の領域にまたがることも多いため、どれか一つに無理に当てはめる必要はありませんが、研究計画書の中で「自分の課題意識がこのプログラムのどの専門科目群と接続するのか」を一文で説明できる状態にしておくと、書類審査・口述試験の両方で説得力が増します。
社会人選抜における実務経験の伝え方
職務内容調書と研究計画書は別々の書類ですが、審査する側から見れば両者は一体として読まれると考えられます。職務内容調書で記載した業務内容・役職・勤続年数と、研究計画書で述べる問題意識や研究テーマが自然につながっているかどうかは、書類審査の説得力を左右する重要な要素です。実務の中で得た気づきを、専門用語や先行研究の言葉に置き換えて説明できるように準備しておくと、書類審査だけでなく口述試験での受け答えにも一貫性を持たせやすくなります。
勤務先との調整も出願準備の一部と考える
在職しながら通学するプログラムである以上、出願準備は書類作成や試験対策だけにとどまりません。1年次に集中履修が多い時間割を踏まえ、平日夜間や土曜の勤務調整、繁忙期との兼ね合いをどう乗り越えるかは、出願前の段階である程度見通しを立てておいたほうが安心です。勤務先の就業規則によっては、就学に関する届出や上長への事前相談が必要になる場合もあるため、出願を具体的に検討し始めた時点で、社内の制度や慣行も確認しておくことをおすすめします。
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出願から入学手続きまでの日程・スケジュール
カウンセリング学位プログラムの入試日程は、博士前期課程と博士後期課程でおよそ3か月の差があります。前期課程は8月、後期課程は11月に試験が実施され、それぞれ出願期間・試験日・合格発表日が個別に設定されています。以下は2027年度入学試験(2026年度実施分)の日程です。年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ずカウンセリング学位プログラムの最新の学生募集要項で確認してください。
| 項目 | 博士前期課程 |
|---|---|
| 出願資格②審査書類提出 | 2026年6月16日(火)~20日(土)【最終日消印有効】 |
| Web出願期間 | 2026年6月30日(火)10:00~7月11日(土)17:00 |
| 出願書類提出 | 2026年7月11日(土)【当日消印有効・郵送のみ】 |
| 第一次試験(論述試験) | 2026年8月22日(土)10:00~12:00 |
| 第一次試験合格発表 | 2026年8月22日(土)19:00頃(Web) |
| 第二次試験(口述試験) | 2026年8月23日(日)10:00~17:00頃 |
| 合格発表 | 2026年10月1日(木)15:00頃(Web) |
| 項目 | 博士後期課程 |
|---|---|
| Web出願期間 | 2026年9月15日(火)10:00~9月26日(土)17:00 |
| 出願書類提出 | 2026年9月26日(土)【当日消印有効・郵送のみ】 |
| 外国語試験・口述試験 | 2026年11月7日(土) 外国語試験10:00~12:00/口述試験13:30~18:00頃 |
| 合格発表 | 2026年12月4日(金)15:00(Web) |
出願は前期課程・後期課程ともWeb出願と郵送書類提出の併用で、書類の消印有効日を過ぎると受け付けられません。Web出願で出力される受験票・宛名シート・検定料収納証明書貼付台紙・出願書類等提出明細票に加えて、卒業(見込)証明書や成績証明書など各自で用意する証明書、研究計画書A・Bなどダウンロードして記入する書類を、指定の期間内に郵送で提出する必要があります。Web出願期間は締切日前後にアクセスが集中しやすいため、システムの入力・検定料の決済は余裕を持って早めに済ませ、郵送書類も消印有効日ぎりぎりではなく数日前までに投函しておくと安心です。
合格発表はいずれの課程もWebサイトでの発表方式で、合格通知書はオンラインで発行され、出願時に登録したメールアドレス宛てに送付されます。入学手続きの案内は、前期課程・後期課程とも2027年1月から2月中旬頃(予定)にメールで送付されるとされており、他大学院との併願で入学手続きの締切が重なる場合は、手続きに必要な書類や納付金の準備期間を早めに確保しておく必要があります。合格発表から入学手続き案内の送付までには数か月の間隔があるため、その間に転居や勤務先の変更などがあった場合は、登録済みの連絡先情報を早めに更新しておくことも忘れないようにしてください。
費用面では、検定料は前期課程・後期課程とも30,000円(国費外国人留学生等は対象外)、入学料は282,000円(国費外国人留学生・本学修了後1年以内に進学する者等は対象外)です。年間授業料は一般535,800円(第1期267,900円・第2期267,900円)、外国人留学生608,800円(第1期304,400円・第2期304,400円)で、いずれも2期に分けて納付します。金額は年度により改定される可能性があるため、出願時は必ず最新の学生納付金一覧を確認してください。試験会場はいずれも筑波大学東京キャンパス文京校舎(東京都文京区大塚3-29-1)です。
身体障害等のある受験者への配慮申請は、2026年6月16日から20日の期間に診断書や障害者手帳等の提出とあわせて受け付けられます。出願資格②の審査書類提出期間と重なっているため、配慮申請を検討している場合は特に早めのスケジュール確認が必要です。募集要項には「本学位プログラムとリハビリテーション科学学位プログラムとの併願は認めない」と明記されており、東京キャンパス社会人大学院内で複数プログラムに興味がある場合は、どちらか一方に絞って出願する必要があります。
出願前に準備しておきたい書類
提出書類は「Web出願から出力するもの」「各自で用意する証明書」「ダウンロードして記入するもの」の3系統に分かれます。早めに準備状況を洗い出しておくと、出願期間中に慌てずに済みます。
- Web出願から出力する書類:受験票、宛名シート、検定料収納証明書貼付台紙、出願書類等提出明細票
- 各自で用意する証明書:卒業(見込)証明書、成績証明書(出願資格に応じて必要な種類が異なる)
- 外国人出願者が用意する書類:日本語試験の認定書、住民票の写し等
- 改姓している場合に必要な書類:戸籍抄本等
- 全員がダウンロードして提出する書類:学歴・職歴調書、職務内容調書、研究計画書A、研究計画書B
成績証明書や卒業証明書は、出身校によって発行までに数日から数週間かかる場合があります。出願期間の直前に慌てて申請することのないよう、出願資格を確認した時点で早めに発行手続きを進めておくと安心です。
倍率・難易度の考え方
カウンセリング学位プログラムの志願者数・受験者数・合格者数について、本記事作成時点で大学が公表している具体的な統計は確認できませんでした。正確な倍率を知りたい場合は、大学院入試結果に関する公式発表や、出願先に直接問い合わせる方法での確認をおすすめします。数値が確認できない以上、この記事では推測の数字を示すのではなく、募集要項から読み取れる制度設計をもとに難易度の考え方を整理します。
まず押さえておきたいのは、募集人員が前期課程23名、後期課程4名と定員そのものが決して大きくない点です。特に後期課程の4名という定員は、応募者の研究テーマと指導可能な教員の専門領域がどの程度合致するかによって、実質的な選考の厳しさが年度ごとに変動しやすい規模といえます。
次に、出願資格の設計自体が一種のスクリーニングとして機能している点も見逃せません。入学までに概ね1年以上(後期課程は2年以上)の有職経験が必須であるため、応募できる母集団は「学士(相当)を取得し、かつ一定期間の職務経験を持つ社会人」に限定されます。学部を卒業したばかりの学生が単純に受験してくる一般的な大学院入試とは母集団の性質が異なり、倍率の数字だけで単純比較することが難しい入試だといえます。
加えて、募集人員が23名・4名という小規模な枠組みであることは、年度ごとの出願者層の違いによって体感的な難易度が変動しやすいことも意味します。大規模な定員を持つ入試であれば毎年の傾向が比較的安定しやすい一方、小規模定員のプログラムでは、その年にどのような研究テーマ・職務経験を持つ出願者が集まったかによって、選考の実質的な厳しさが変わり得ます。公表された倍率の数字が仮に存在したとしても、それを鵜呑みにして「今年は入りやすい・入りにくい」と判断するのではなく、自分自身の出願資格・研究計画書・試験対策の完成度を高めることに集中する方が現実的な対策だといえます。
配点構成から見ると、書類審査(前期60点・後期100点)の比重が軽くないため、当日の論述・口述試験の出来だけで合否が決まるわけではないという点も難易度を考えるうえで重要です。研究計画書・学歴職歴調書の内容が、これまでのキャリアと志望理由・研究テーマとしっかり接続しているかどうかが、書類審査の段階から評価されていると考えられます。逆にいえば、論述試験の得点力だけを高めても、書類の完成度が低ければ総合評価で不利になり得る設計です。
難易度を測る現実的な方法としては、単年度の倍率にこだわるよりも、次の3点を自己点検することが実践的です。
- 出願資格(学歴要件・有職経験の年数)を確実に満たしているか
- 研究計画書・職務内容調書で、職務経験と研究テーマを説得力を持って接続できているか
- 論述試験で問われる「カウンセリング・心理学知識」「論理的思考」「研究立案能力」の3観点にどこまで対応できる状態か
この3点のうち一つでも準備が遅れていると、直前になって挽回するのが難しくなりやすいため、出願を決めた時点で早めに着手することをおすすめします。
大学院説明会や個別相談で確認できること
倍率が非公表である以上、出願前の情報収集としては大学院説明会の活用が現実的な選択肢になります。公式サイトのお知らせページでは、年度によってカウンセリング科学学位プログラム(博士後期課程)の大学院説明会の開催情報が案内されることがあり、対面形式で実施された年度もあります。説明会では、募集要項だけでは分かりにくい研究指導の進め方や、研究計画書に関する質問への回答が得られる場合があるため、日程が合えば積極的に参加を検討してください。開催の有無・日程は年度によって変わるため、最新のお知らせページで確認することをおすすめします。次章では、公開されている過去問の情報と、口述試験の準備の方向性を確認します。
過去問分析・出題予測と面接(口述試験)対策
カウンセリング学位プログラムの過去問は、筑波大学東京キャンパス社会人大学院の公式サイトでWeb公開されています。窓口での配布は行われておらず、Web上での閲覧・ダウンロードのみが提供方法です。本記事作成時点では、博士前期課程・博士後期課程とも複数年度分の過去問が掲載され、直近の年度分については出題意図・解答例もあわせて公開されています。年度により掲載内容が更新されるため、最新の公開状況は出願前に必ず公式サイトで直接確認してください。
| 課程 | 公開されている情報 |
|---|---|
| 博士前期課程 | 過去問題(複数年度分)、直近年度は出題意図・解答例つき |
| 博士後期課程 | 過去問題(複数年度分)、直近年度は出題意図・解答例つき |
出題意図・解答例の活用方法
直近年度に公開されている出題意図・解答例は、単に模範解答を覚えるための資料ではなく、大学側がどの観点を重視して採点しているかを知るための資料として活用するのが効果的です。解答例をそのまま暗記するのではなく、なぜその構成・論点が評価されるのかを自分の言葉で説明できるようにしたうえで、複数年度分の過去問を自力で解いてみて、出題意図に沿った答案が書けているかを見比べる使い方をおすすめします。博士後期課程の過去問についても同様に、外国語試験の英文の難易度や専門用語の傾向、口述試験で扱われた研究計画のテーマ例を確認しておくと、当日のイメージを持ちやすくなります。
過去問を確認する際は、直近1年分だけに頼らず、公開されている複数年度分をまとめて解き比べることをおすすめします。年度によって出題テーマや資料の種類が変わっても、募集要項が示す3つの評価観点(カウンセリング・心理学知識、論理的思考、研究立案能力)自体は継続していると考えられるため、複数年度の傾向を横断的に見ることで、単年度だけでは気づきにくい出題の型が見えてくることがあります。
出題予測を考えるうえで最も確度の高い手がかりは、募集要項に明記されている論述試験の評価観点です。「カウンセリング・心理学に関する知識」「論理的思考」「研究立案能力」という3つの観点が公式に示されているため、対策の優先順位もこの3点を軸に組み立てるのが合理的です。単純な用語暗記だけでなく、与えられた資料や課題文を踏まえて自分の考えを筋道立てて記述する練習、研究計画を短時間で立案し説明する練習を組み合わせる必要があります。
過去問を分析した第三者の情報の中には、用語説明・文章要約と論述・統計資料の読解論述といった構成で出題された年度があったと紹介しているものもあります。ただし、これは公式が明言した固定フォーマットではなく、あくまで受験者や指導者による分析にとどまるため、年度ごとに出題形式が変わる可能性があります。実際の対策では、まず公式サイトで公開されている直近年度の過去問題と出題意図・解答例そのものを確認し、そのうえで過去複数年度分を解き比べて出題傾向の変化を自分自身で確認することを優先してください。
博士後期課程の外国語試験は、英語でカウンセリング科学に関する問題が出題され、辞書の使用が認められています。専門用語を含む英文を正確に読み取る力に加え、設問の背景にあるカウンセリング科学の基礎知識が必要になるため、英語力だけを鍛えるのではなく、専門書や英語論文の抄読を通じて専門用語に慣れておくことが有効です。
口述試験は前期・後期課程とも研究計画書を土台にした個別面接です。想定される質問領域として、次のような項目を事前に整理しておくと当日の受け答えがぶれにくくなります。
- これまでの職務経験の中で、どのような課題意識からこの研究テーマに至ったのか
- 数ある大学院の中で、なぜカウンセリング学位プログラム(またはカウンセリング科学学位プログラム)を志望するのか
- 研究計画書A・Bで示した研究方法を、在職しながらどのように実施していく予定か
- プログラム内のどの専門科目・研究領域(生涯発達心理学、臨床社会心理学、発達支援評価、家族発達援助等)と自分の研究テーマが結びつくのか
- 修了後、研究成果や取得資格をどのように職務・キャリアに還元していく予定か
これらの質問は、出願書類に記載した内容と矛盾なく答えられることが前提になります。研究計画書に書いた内容と口述試験の受け答えが一致していないと、書類の完成度に対する評価と当日の印象にズレが生じかねません。口述試験までの期間は、研究計画書の内容を声に出して説明する練習を重ね、想定外の質問にも研究テーマの軸をぶらさずに答えられる状態を作っておくことをおすすめします。
口述試験の練習相手が身近にいない場合は、同じ職場の同僚や家族に模擬面接を依頼するだけでも、自分の説明が第三者に伝わるかどうかを確認できます。カウンセリングや心理学の専門知識を持たない相手にも研究テーマの意義が伝わるように説明できれば、専門知識を持つ面接官に対してはより説得力のある説明ができると考えられます。
併願の考え方と関連する対策情報
筑波大学大学院を併願先として検討する場合、まず整理したいのは同じ人間総合科学学術院の中にある複数プログラムの違いです。つくばキャンパスで実施される心理学学位プログラム(基礎心理学サブプログラム・臨床心理学サブプログラム)は、より学術研究志向の強い枠組みで、実施キャンパス、出願資格(有職経験の要否)、試験の配点構成がカウンセリング学位プログラムとは異なります。進学後にどちらの学び方が自分のキャリアや研究テーマに合うかを比較したうえで、出願先を決めることをおすすめします。
| 比較項目 | カウンセリング学位プログラム | 心理学学位プログラム(参考) |
|---|---|---|
| 実施キャンパス | 東京キャンパス文京校舎 | つくばキャンパス |
| 主な対象 | 有職経験のある社会人 | 研究者・実践家を志向する学生・社会人 |
| プログラムの性格 | 実践重視のリカレント教育 | 基礎心理学・臨床心理学の学術研究 |
入試回数や配点の詳細は年度・プログラムによって変わるため、心理学学位プログラムへの出願を検討する場合は、必ず該当プログラムの募集要項で最新情報を確認してください。学費についても、検定料・入学料は国立大学の標準額に準じる一方、社会人大学院ではプログラムによって授業料や納付方法の細部が異なることがあるため、複数の社会人大学院を比較検討している場合は、学費だけでなく通学頻度・修業年限・取得可能資格まで含めて総合的に比較することをおすすめします。人間総合科学学術院には他にも、教育学学位プログラムなど外部からの出願を受け付ける学位プログラムが複数設置されています。これらの入試制度や研究計画書の書き方に共通する基本は、筑波大学大学院入試を横断的にまとめた記事でも解説していますので、初めて外部院試に挑戦する方は筑波大学大学院入試を徹底解説した記事もあわせて確認してください。
カウンセリング学位プログラムは、公認心理師の受験資格そのものを保証するプログラムではありません。公認心理師の資格取得を最終目標に据えている場合は、大学院ルートと現任者ルートを含めた選択肢を比較検討する必要があります。公認心理師になるための大学・大学院ルートを整理した公認心理師になるには?大学・大学院ルートと社会人からの目指し方を完全解説もあわせてご覧ください。
独学での論述試験対策や研究計画書の完成度に不安がある場合は、心理系分野に対応した大学院予備校の活用も選択肢になります。予備校選びの視点は通信・個別指導などの形式によって異なるため、心理系大学院予備校の選び方で比較のポイントを整理しています。スプリング・オンライン家庭教師の大学院入試対策コースでは、出願資格の整理から研究計画書の添削、口述試験の想定問答づくりまで、現在の職務状況や研究テーマに合わせて個別に対策を進められます。
大学院入試全体の進め方(研究室選び・出願準備・英語・専門科目・研究計画書・面接をどの順序で仕上げるか)を出願の1年前から逆算して確認したい場合は、院試対策の全体スケジュールを解説した大学院入試対策の完全ガイドもあわせて参照すると、カウンセリング学位プログラム固有の準備と院試全般の準備を切り分けて進めやすくなります。
出願前の最終チェックリスト
カウンセリング学位プログラムは学歴・職歴調書や研究計画書A・Bなど提出書類の種類が多く、証明書の発行待ちで出願期間ぎりぎりに慌てるケースも想定されるため、出願資格を確認した段階で次の項目を一度チェックしておくことをおすすめします。
- 出願資格①・②のどちらに該当するか、有職経験の年数要件を満たしているかを確認したか
- 卒業(見込)証明書・成績証明書など、発行に時間がかかる証明書の手配を始めたか
- 研究計画書A・Bと職務内容調書の内容に一貫性があるかを見直したか
- 論述試験(前期課程)または外国語試験(後期課程)の対策スケジュールを組んだか
- 口述試験の想定質問と回答の骨子を準備したか
- 検定料・入学料・授業料の納付スケジュールを確認したか
よくある質問(FAQ)
現役の大学生・大学院生でも出願できますか?
出願資格①は「入学までに概ね1年以上の有職経験」があることが前提です。有職経験のない大学生・大学院生がそのまま出願できる制度設計にはなっていません。学部在学中に興味を持った場合は、卒業後にまず有職経験を積んでから出願するルートと、つくばキャンパスの心理学学位プログラムなど他プログラムを比較検討するルートの両方を視野に入れることをおすすめします。
指導教員への事前連絡や研究室訪問は必要ですか?
募集要項には「本学位プログラムでは指導教員の入力は不要」と明記されています。他大学院で一般的な事前アポイントや研究室訪問が出願の必須条件というわけではありません。ただし研究計画書A・Bの内容次第では、出願前に自身の研究テーマとプログラム内の専門領域との接続を整理しておくことが望まれます。入学後は学年担任制のもとで研究室訪問の機会が設けられているとされているため、出願前の接触が禁止されているわけでもありません。詳細は最新の募集要項でご確認ください。
博士前期課程と博士後期課程を同じ年度に併願できますか?
博士前期課程(2026年8月実施)と博士後期課程(2026年11月実施)は試験時期が異なるため、制度上は同一年度内での出願自体を妨げる記載はありません。ただし博士後期課程は修士(またはそれに相当する)学位取得者が主な対象であるため、通常は前期課程修了後に後期課程へ進学する流れが想定されています。
リハビリテーション科学学位プログラムとの併願はできますか?
募集要項には「本学位プログラムとリハビリテーション科学学位プログラムとの併願は認めない」と明記されています。同じ東京キャンパス社会人大学院に複数の志望プログラムがある場合は、どちらか一方に絞って出願する必要があります。
過去問はどこで入手できますか?
筑波大学東京キャンパス社会人大学院の公式サイトでWeb公開されており、窓口での配布は行われていません。博士前期課程・博士後期課程とも複数年度分が掲載され、直近年度は出題意図・解答例もあわせて公開されています。過去問は「過去3年分のみ掲載」といった案内がされている場合もあるため、閲覧できる年度数は変わる可能性があります。最新の公開状況は出願前に必ず公式サイトで確認してください。
検定料や入学料、学費はいくらですか?
検定料は前期課程・後期課程とも30,000円(国費外国人留学生等は対象外)、入学料は282,000円(国費外国人留学生・本学修了後1年以内進学者等は対象外)です。年間授業料は一般535,800円、外国人留学生608,800円で、いずれも2期に分けて納付します。金額は年度により改定される可能性があるため、出願時は必ず最新の学生納付金一覧を確認してください。
公認心理師の受験資格は得られますか?
公式サイトで案内されている取得可能資格は、修士(カウンセリング)の学位、カウンセリング心理士、学校心理士、高等学校教諭専修免許状(公民)であり、公認心理師の受験資格に関する明記は確認できませんでした。公認心理師の取得を目指す場合は、大学院ルート・現任者ルートを含めた別の選択肢もあわせて比較し、必ず大学に直接問い合わせて確認してください。
論述試験や外国語試験に辞書・電卓の持参は認められますか?
博士後期課程の外国語試験は辞書の使用が認められています。博士前期課程の論述試験における持参物の可否は、年度の受験票発送時に個別の案内が示されるとされているため、最新の募集要項と受験票同封の案内をあわせて必ず確認してください。
まとめ
筑波大学大学院 人間総合科学学術院 カウンセリング学位プログラムは、東京キャンパス文京校舎で実施される、社会人の再教育を目的とした実践重視の大学院です。出願資格は学歴要件に加えて有職経験(前期課程は概ね1年以上、後期課程は概ね2年以上)が必須であり、書類審査の比重が軽くない配点構成になっている点が、一般的な外部院試との大きな違いです。試験科目は前期課程が論述試験(カウンセリング・心理学知識、論理的思考、研究立案能力を問う)と口述試験、後期課程が外国語試験(英語)と口述試験で構成され、研究計画書A・Bと学歴・職歴調書がいずれの選考でも重要な役割を担います。指導教員への事前連絡は不要と明記されている一方で、過去問はWeb公開のみで直近年度は出題意図・解答例も確認できるため、まずは公式情報の一次確認から準備を始めてください。募集人員・倍率・日程などの数値は年度によって変わる可能性があるため、出願前には必ずカウンセリング学位プログラムの最新の公式募集要項で確認することをおすすめします。出願資格の判定に迷う場合や、有職経験のカウント方法に不安がある場合は、自己判断で結論を出さず、早めに大学の入試担当窓口へ問い合わせることが結果的に準備期間を有効に使うことにつながります。ご自身の職務経験と研究計画の整理に不安がある場合は、大学院入試対策コースを含めた専門的なサポートの活用も検討してみてください。
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