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慶應義塾大学大学院 経済学研究科の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

慶應義塾大学大学院 経済学研究科の外部院試を徹底解説の記事アイキャッチ画像。大学院入試対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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慶應義塾大学大学院経済学研究科は、修士課程(経済学専攻、募集人員70名)と後期博士課程(経済学専攻、募集人員15名)からなる大学院で、外部院試とは、慶應義塾大学経済学部以外の出身者(他大学・他学部の卒業者や卒業見込者、社会人など)がこの研究科を受験する制度を指します。選考は年2回、7月に実施されるⅠ期と2月または3月に実施されるⅡ期に分かれており、Ⅰ期は経済学の筆記試験と口頭試問、Ⅱ期は提出論文の審査と口頭試問のみという、まったく異なる選抜方式が採られています。本記事は、慶應義塾大学が公式に公開している2026年度実施(2026年9月・2027年4月・2027年9月入学者向け)の入学試験要項と、経済学研究科の3つのポリシー、過去問題公開ページの記載内容にもとづき、募集人員・出願資格・試験科目・研究計画書・日程・倍率・過去問分析までを整理します。Ⅰ期とⅡ期では選抜方式そのものが別物であるため、どちらに出願するかを決めるだけでも対策の方向性が大きく変わります。年度によって変わる可能性がある数値は、その都度「最新の募集要項でご確認ください」と明記しますので、出願前には必ず慶應義塾大学の公式サイトで最新情報を確認してください。

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目次

経済学研究科の概要と外部院試

経済学研究科のディプロマ・ポリシーには、教育目標として「経済現象を適切に分析して深く考察できる研究者ならびに社会における問題解決のために活躍できる実務家を養成する」ことが掲げられています。研究者としての資質と、実務家としての資質の両方を養成の対象としている点が特徴で、修士号取得には所定科目の履修に加え、修士論文の完成と審査への合格が求められます。外部からの受験を検討する際は、まず自分が研究者志向なのか実務家志向なのかを整理し、志望理由書や口頭試問での説明に反映させることが対策の出発点になります。

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カリキュラム・ポリシーでは、経済学を①経済理論・計量統計、②学史・思想史・経済史、③産業・労働・制度・政策、④現代経済・国際経済、⑤環境関連・社会関連という5つの領域に分類し、「基礎科目」「専攻科目」「演習科目」による体系的な教育を提供するとしています。4つのワークショップを通じて最新の研究に触れる機会も用意されており、修了要件は30単位以上(うち専攻科目10単位以上・演習科目8単位以上)の履修と学位論文審査への合格です。希望指導教員一覧には、経済理論・計量統計・産業労働・国際経済・学史思想史・経済史・環境関連・制度政策・社会関連・現代経済という10分野にわたり多数の教員が名を連ねており、志望テーマがどの分野に近いかを事前に確認しておくと、研究計画書や口頭試問での説明がまとまりやすくなります。

アドミッション・ポリシー(修士課程)は、「学部レベルの経済学の基礎知識と学術論文を読み解く読解力を有する学生」「卒業論文研究等を通じて研究者としての高い潜在能力を示した学生」を求める学生像として掲げています。選抜方法として年2回の入試・柔軟な入学時期(4月または9月)の選択・英語のみでの受験対応が明記されており、多様な背景を持つ受験者を受け入れる姿勢がうかがえます。後期博士課程のアドミッション・ポリシーでは、経済学の幅広い基礎知識に加え、専門分野の学識と研究遂行能力を有する学生を求めるとされ、慶應義塾大学以外の大学院で修士号を取得した者にも門戸が開かれています。

修士課程・後期博士課程の募集人員

2026年度実施の入学試験要項によると、募集人員は次のとおりです。募集人員は各年度のⅠ期・Ⅱ期の合計人数である点に注意してください。

課程専攻取得学位募集人員(年間合計)
修士課程経済学修士(経済学)70名
後期博士課程経済学博士(経済学)15名

専攻はいずれも「経済学」の単一専攻であり、他大学の大学院に見られるような複数専攻・複数コースへの分岐はありません。志望テーマの細分化はコース選択ではなく、希望指導教員の選択と研究計画書の内容で表現する仕組みになっている点が、経済学研究科の外部院試を理解するうえでの前提になります。

希望指導教員一覧に見る研究分野の広がり

入学試験要項に掲載されている「希望指導教員一覧」は、出願時に志望する指導教員を選ぶための一覧表です。分野の見出しは経済理論、計量・統計、産業・労働、国際経済、学史・思想史、経済史、環境関連、制度・政策、社会関連、現代経済という10種類に整理されており、各分野に複数の教員が名を連ねています。退職予定の教員は表に記載されないため、志望する教員が決まったら、最新の入学試験要項でその教員が記載されているかを確認してください。

分野の系統主な内容の目安
経済理論・計量統計ミクロ経済学、マクロ経済学、統計学、計量経済学などの理論・分析手法
学史・思想史・経済史経済学史、経済思想史、日本経済史・世界経済史などの歴史的アプローチ
産業・労働・制度・政策産業組織、労働経済学、公共政策、財政・金融制度などの応用分野
現代経済・国際経済マクロ経済動向、国際貿易、国際金融、開発経済などの現代的テーマ
環境関連・社会関連環境経済学、社会保障、人口・医療経済など社会課題に関わるテーマ

この分類はカリキュラム・ポリシーが掲げる5領域と対応しており、研究計画書に書く研究テーマが、どの領域・どの教員の指導範囲に近いかを早い段階で確認しておくと、希望指導教員の選択にも一貫性が生まれます。一覧に記載のない教員を希望する場合は、出願登録締切の3日前までにメールで大学院入試担当に問い合わせる必要がある点も、あわせて押さえておきたいポイントです。

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実施研究科・募集人員・出願資格(語学スコア含む)

修士課程の出願資格は、入学試験要項「2-1.修士課程出願資格」に1号から8号まで列挙されています。多くの外部受験者が該当するのは1号(日本国内で大学を卒業した者、および入学までに卒業見込みの者)ですが、それ以外にも複数の資格区分が用意されています。出願資格6号または8号に該当する場合は、出願前に「出願資格認定申請」が必要で、自己判断に迷う場合は学生部大学院入試担当への確認が推奨されています。

  1. 日本国内において、大学を卒業した者および入学までに卒業見込みの者
  2. 大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与された者および入学までに授与される見込みの者
  3. 外国において、学校教育における16年以上の課程を修了した者および入学までに修了見込みの者
  4. 専修学校の専門課程(修業年限4年以上等、文部科学大臣が定める基準を満たすもの)を修了した者および入学までに修了見込みの者
  5. 文部科学大臣の指定した者
  6. 日本国内の大学に3年以上在学した者(またはこれに準ずる者)で、大学院が定める所定の単位を優れた成績で修得したと本大学大学院が認めた者【出願資格認定申請が必要】
  7. 外国の大学等(修業年限3年以上)を修了することで学士の学位に相当する学位を授与された者および入学までに授与される見込みの者
  8. その他、大学を卒業した者と同等以上の学力があると本大学大学院が認めた者で、入学までに22歳に達する者【出願資格認定申請が必要】

「見込み」による志願者は、入学時期(2026年9月入学は9月21日、2027年4月入学は3月31日、2027年9月入学は9月21日)までに出願資格を満たせないことが確定した場合、入学資格が取り消される点にも注意が必要です。9月卒業見込・修了見込で9月入学を希望する場合、卒業日・修了日が9月22日以降だと事前確認が必須とされています。出願資格認定申請の対象者(6号・8号)は、Ⅰ期は4月20日~4月22日、Ⅱ期は11月24日~11月26日という短い受付期間内に、申請書・履歴書(小学校からの学歴を記入)・最終学歴証明書・出願資格認定申請理由書をメールで提出する必要があり、審査結果は約2週間を目処にメールで通知されます。

後期博士課程の出願資格(参考)

後期博士課程を外部から受験する場合の出願資格は、①日本国内の大学院修士課程または専門職学位課程修了者(および入学までに修了見込みの者)、②外国において修士の学位または専門職学位に相当する学位を授与された者(および授与見込みの者)、③文部科学大臣の指定した者、④その他修士課程等を修了した者と同等以上の学力があると認められ入学までに24歳に達する者、の4号です。4号に該当する場合は修士課程と同様に出願資格認定申請が必要で、慶應義塾大学以外の大学院で修士号を取得した者も広く出願できます。修士課程・後期博士課程のいずれも、「見込み」による出願で入学までに資格を満たせないことが確定した場合は入学資格が取り消される点は共通です。

語学試験(TOEFL・IELTS・GRE・日本語試験)の提出要件

経済学研究科の外国語試験は、当日の筆記試験ではなく、出願時のスコア提出によって評価されます。提出できる試験はTOEFL iBT・IELTS・GRE General Test・日本語能力試験(N1)・日本留学試験(日本語)のいずれか1つで、日本語能力試験と日本留学試験は留学生(外国において16年以上の課程を修了し大学学部を卒業した者等で、日本の大学学部・大学院を卒業・修了した者は該当しない)のみが選択できます。複数の試験結果を提出することは認められません。

試験種類提出方法・登録コード等
TOEFL iBT試験実施機関(ETS)からOfficial Score Reportを直接送付(機関コード0773・学部コード84)、あわせてTest Taker Score Reportのコピーを提出。TOEFL My Best Scoreは不可
IELTS(アカデミック・モジュール)試験実施機関からTest Report Formを直接送付、あわせてコピーを提出。One Skill Retake examのスコアは不可
GRE General TestETSからTest Taker Score Reportを直接送付(機関コード3843・専攻コード1801)、あわせてコピーを提出
日本語能力試験(N1)認定結果及び成績に関する証明書の原本を提出(留学生のみ選択可)
日本留学試験(日本語)成績確認書または受験票のコピーを提出(留学生のみ選択可)

有効期間はⅠ期出願者が2024年6月以降、Ⅱ期出願者が2024年12月以降に受験したものなど、試験の種類ごとに詳細な起算日が定められています。スコア送付には試験実施機関側の処理期間がかかるため、出願期間の数か月前には受験・送付手配を終えておくことをおすすめします。なお経済学研究科の一般入試は英語のみでの受験に対応しており、日本語を母語としない受験者にも門戸が開かれています。

経済学部からの進学者に対する優遇措置

入学試験方法の記載によれば、本大学経済学部を卒業見込みでⅠ期入試を受験する者は、学内の成績により第1次試験(経済学の筆記試験および語学試験)が免除される場合があるとされています。さらに、第1次試験免除対象者のうち、経済学部在籍時の研究会(ゼミ)指導教員を修士課程の希望指導教員とする者については、提出書類の審査により第2次試験(口頭試問)まで免除されるケースもあると明記されています。外部受験者(慶應義塾大学経済学部以外の出身者)はこの免除の対象外であるため、専門科目の筆記試験・語学スコア・口頭試問のすべてに正面から向き合う準備が必要です。免除の可否や基準となる学内成績の詳細は年度により変わる可能性があるため、最新の募集要項でご確認ください。

出願書類一覧

出願書類は日本語または英語で作成し、A4用紙(またはそれに準ずるサイズ)で片面印刷することとされています。ホチキス留め・クリップ留め・糊付けは禁止されており、一度提出した書類や論文はいかなる理由があっても返還・変更ができません。修士課程Ⅰ期・Ⅱ期で提出が必要な主な書類は次のとおりです。

書類名提出区分概要
出願書類チェックリスト兼誓約書全員提出所定用紙をダウンロードし、同封書類を確認のうえチェック
入学志願者調書全員提出検定料支払い・顔写真アップロード後に印刷。第1次試験免除対象者はその旨が表示される
研究計画書全員提出所定用紙のページ・枠内に収める。追加ページ・別紙不可
学部成績証明書全員提出前学期(前学年)までの成績を記載。学士入学・編入学者は編入前の証明書も必要
卒業証明書または卒業見込証明書全員提出日本語または英語以外は翻訳と大使館・公証処の証明が必要
学位取得証明書または見込証明書該当者のみ卒業証明書等に取得学位の記載がない国外大学出身者が対象
志願者に関する報告書任意(上限2通)指導教員等が作成し厳封したもののみ有効
入学審査論文・要約全員提出PDFでアップロード。要約は8,000字以内、経済学および近接領域の単著論文が原則
語学試験の結果全員提出(免除対象者を除く)TOEFL iBT・IELTS・GRE・(留学生のみ)JLPT N1・EJUのいずれか1つ

証明書はすべて原本または公的に原本証明されたものに限られ、記載事項が事実と異なる場合や不正がある場合は受験資格・入学資格が取り消されることがあります。出願書類の郵送は「速達(簡易)書留」に限られ、窓口への持参提出はできません。個人情報は入学者選抜と入学手続きのために利用され、語学スコアは入学者のみ英語力向上の検討のための統計資料として利用される場合があるとされています。

慶應義塾大学は「外国為替及び外国貿易法」等にもとづく安全保障輸出管理を行っており、国外への技術提供や外国人留学生等への技術提供にあたる場合は経済産業大臣の事前許可の要否を確認するとしています。該当する場合、希望する教育・研究内容に制限がかかることがあるため、留学生や研究テーマによっては事前に確認しておくと安心です。あわせて、大規模自然災害(激甚災害)で被害を受けた受験生に対しては、経済的な支援を目的とした特別措置が講じられる場合があるともされています。

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試験科目(専門・英語・研究計画書・口述)

経済学研究科修士課程のⅠ期とⅡ期は、試験の仕組みそのものが異なります。Ⅰ期は経済学の筆記試験と口頭試問の2段階、Ⅱ期は筆記試験を課さず提出論文の審査と口頭試問のみという構成です。外部受験者がどちらの期を選ぶかによって準備の内容が大きく変わるため、まずこの違いを正確に理解しておく必要があります。

Ⅰ期:筆記試験「経済学」の形式

Ⅰ期の第1次試験は、9:00~10:20の80分間で実施される筆記試験「経済学」です。募集要項には「経済学および隣接分野の基礎的理解に関わる問題を複数出題する」と記載されており、日本語または英語のいずれかを解答言語として選択できます。ただし募集要項には「日本語による問題」であっても「日本語の高い理解力とともに基礎的な英語の読解力が求められる」と明記されており、経済学研究科では多くの授業が日本語で行われる一方、英語文献を用いる場面も多いためだと説明されています。解答用具は鉛筆(黒のHB・B)、シャープペンシル(黒のHB・B)、ペン(黒または青のインク)のいずれかとされています。

第1次試験の合格発表は試験当日の19:00に、大学のオンライン合格発表サイトで行われます。合否結果は受験番号とセキュリティコードで確認する仕組みで、電話等での問い合わせには一切応じられません。第1次試験に合格すると、合格発表と同時に第2次試験(口頭試問)の集合時刻・場所が案内されます。

Ⅱ期:書類・論文審査のみ(筆記試験なし)

Ⅱ期は第1次試験として筆記試験を実施せず、出願時に提出した入学審査論文の査読と書類審査のみで一次選考を行います。募集要項では「提出された論文の査読を行い、経済学に関する幅広い基礎知識、専門分野に対する学識及び、研究遂行能力を審査する」と説明されており、論文の主題は経済学および近接領域に限られ、修士課程出願者は原則として単著論文とされています。卒業論文や、これに準ずる論文の提出も認められていますが、本大学経済学部の卒業者は卒業後3年以上経過した卒業論文を提出できないという制限があります。

Ⅱ期を選ぶ場合、筆記試験対策よりも、論文の完成度と、それを口頭試問でどう説明できるかに準備の重心が移ります。Ⅱ期の出願者は出願時に入学時期として2027年4月または2027年9月を選択できるため、卒業論文や研究の完成時期と出願スケジュールをどう合わせるかを早めに検討しておくとよいでしょう。

第2次試験(口頭試問)の内容

第2次試験はⅠ期・Ⅱ期共通で口頭試問により実施されます。募集要項の記載を比較すると、Ⅰ期は「研究計画および学識に関する口頭試問(大学の成績、志願者に関する報告書、研究計画および学識に関する面接試問により総合判定)」、Ⅱ期は「口頭試問(論文、研究計画、学識に関する審査。語学等の能力について問うことがある)」とされています。試験時間の目安は修士課程が20分、後期博士課程は40分で、指定された集合時刻に遅刻すると受験できません。

注意すべき点として、第2次試験(面接)は対面でのみ実施され、出願者が海外在住であってもオンライン面接には対応していません。出願後に入学検定料が返金されることもないため、日本に入国して対面で面接を受けられるかどうかを、出願前に必ず確認しておく必要があります。合否判定方法については「筆記試験、入学審査論文、口頭試問、研究計画書、志願者調書等を総合的に評価し、研究科委員会において決定する。各評価項目の重要度は、志望分野および研究内容に応じて適切に設定し、受験者の学問的適性、研究遂行能力、進学時の研究計画の内容、志望動機の妥当性等を多面的に判断する」と明記されています。

試験当日の注意事項

筆記試験の受験上の注意には、机上に置けるものが鉛筆・シャープペンシル・ペン(いずれも黒または青)、消しゴム、鉛筆削り、時計(通信・計算機能のないもの)、眼鏡、マスクに限られることが明記されています。携帯電話・スマートフォン・タブレット端末等の通信機器は身につけることも認められず、電源を切ってかばん等に収納する必要があります。試験時間中の途中退室は原則認められず、体調不良などやむを得ない場合は挙手して試験監督の指示に従うこととされています。

公共交通機関に大幅な乱れ・遅れが生じた場合は、試験開始時刻が繰り下げられることがありますが、これに伴う受験生個人の損害について大学は責任を負わないとされています。当日の変更情報は大学院入学案内サイトで告知されるため、試験前夜・当日朝にあわせて確認しておくと安心です。国外からの出願者向けには、受験を目的とした入国手続に必要な「受験許可証」の発行制度も用意されています。

航空機・自動車の音や周囲の受験生の咳などの生活騒音が発生した場合、大学として特別な措置は原則として行わないと明記されているため、耳栓の使用も認められません。カンニングや使用を認められていない用具の使用、試験開始前の解答開始など、不正行為に該当し得る行為を行った場合は、当該研究科だけでなくその年度の本大学すべての入学試験結果が無効になるとされており、入学検定料も返金されません。持ち物や試験中の振る舞いについては、当日配布される注意事項をその場でよく確認することが重要です。

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研究計画書・研究室訪問

経済学研究科の出願書類には、①出願書類チェックリスト兼誓約書、②入学志願者調書、③研究計画書、④学部成績証明書、⑤卒業証明書または卒業見込証明書、⑥語学試験の結果、⑦入学審査論文とその要約という共通書類に加え、任意提出の「志願者に関する報告書」があります。研究計画書は所定用紙のページ数・枠内に収めることが必須で、ページの追加や別紙の添付は認められません。手書きで記入する場合は消せないペン(黒または青のインク、ボールペン可)を使用し、ダウンロードしたWordファイルに直接入力してから印刷することも認められています。

研究計画書の入手方法・書式

研究計画書は慶應義塾大学大学院入学案内ページからダウンロードして使用する所定用紙で、PDF版とWord版の両方が用意されているため、手書きでの記入が難しい場合はWordファイルに直接タイプしてから印刷することもできます。研究計画書とあわせて任意提出の「志願者に関する報告書」も同じページからPDF版・Word版をダウンロードでき、指導教員等に作成を依頼する際にはWord版を渡すと記入してもらいやすくなります。いずれの書式も、内容を追加するための別紙添付やページの差し替えは認められていません。

入学審査論文・要約の扱い

入学審査論文は出願登録の「提出書類アップロード」からPDFファイルで提出する必須書類で、1ファイルのみアップロード可能です。1ページ目に氏名・論文タイトル・論文か要約かの別を明記し、論文の主題は経済学および近接領域に限られます。要約は8,000字以内とされ、卒業論文・修士論文またはこれに準ずる論文の提出も可能ですが、本大学経済学部卒業者は卒業後3年以上、本大学大学院経済学研究科修士課程修了者は修了後3年以上経過した論文は提出できません。本大学経済学部卒業見込みで、CEMS MIMプログラム派遣選考に合格している者や、PEARL(Program in Economics for Alliances, Research, and Leadership)の3.5年早期卒業制度を申請している者は、この論文の提出が免除される特例も設けられています。

研究計画書と入学審査論文は、いずれも口頭試問で深掘りされる土台になります。書類に書いた研究内容と口頭試問での発言内容に一貫性を持たせることが評価を左右するため、研究テーマの対象・方法・先行研究との関係を、限られた紙幅の中で具体的に示す準備が欠かせません。「経済に興味がある」といった一般論だけで終わらせず、なぜ慶應義塾大学経済学研究科の、どの分野で、どのように研究を進めたいのかを一貫して説明できる状態を作ることが重要です。

志願者に関する報告書(任意提出)

「志願者に関する報告書」は所定用紙による任意提出書類で、上限は2通までです。提出する場合は指導教員またはそれに準ずる教員に作成を依頼し、該当する執筆者がいない場合は、出願者の研究上の資質や適性を評価できる他の者でも作成可能とされています。所定用紙を用いて作成し、執筆者による厳封(封緘部分にまたがる署名)があるものだけが有効とされ、執筆者が海外在住などで原本提出が難しい場合に限り、執筆者から大学へ直接メール提出することも認められています。

希望指導教員の選び方・事前問い合わせ

出願時には、募集要項に掲載された「希望指導教員一覧」から志望する教員を選択します。正式な指導教授の決定は入学後で、一覧に記載されている教員であっても留学等の事情で指導教授になれない場合があるとされています。一覧に記載のない教員を希望する場合は、出願登録締切の3日前までにメールで大学院入試担当に問い合わせる必要があります。

研究分野については経済学研究科の教員紹介ページで確認でき、指導を希望する教員に対して、希望する研究分野が指導可能な範疇にあるかどうかを事前に問い合わせるフォームも用意されています。事前問い合わせは任意で、合格を保証するものでは一切ないと明記されているほか、遅くとも出願登録開始2週間前までに行う必要があり、必ずしも教員から回答があるとは限らないとされています。研究テーマが固まった段階で、簡潔に自分の関心をまとめたうえで早めに問い合わせておくと、研究計画書の方向性を客観的に確認する機会にもなります。

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日程・スケジュール

経済学研究科一般入試の2026年度実施分は、Ⅰ期出願者が2026年9月または2027年4月入学を、Ⅱ期出願者が2027年4月または2027年9月入学を、出願時にそれぞれ選択できる仕組みです。出願後は入学時期の変更ができないため、志望する入学時期からⅠ期・Ⅱ期のどちらに出願するかを先に決めておく必要があります。

Ⅰ期の日程

項目日程
出願登録(インターネット)2026年5月7日(木)10:00~5月15日(金)15:00
出願書類の郵送期間2026年5月12日(火)~5月15日(金)
第1次試験(筆記試験)2026年7月4日(土)9:00(集合8:45)
第1次試験合格発表2026年7月4日(土)19:00
第2次試験(口頭試問)2026年7月5日(日)
合格発表2026年7月10日(金)10:00
入学手続期間2026年9月入学:8月19日~21日/2027年4月入学:2027年3月1日~5日

Ⅱ期の日程

項目日程
出願登録(インターネット)2026年12月14日(月)10:00~12月24日(木)15:00
論文PDF・要約アップロード締切2027年1月7日(木)23:00
第1次試験(書類・論文審査)合格発表2027年2月8日(月)10:00
第2次試験(口頭試問)[修士課程]2027年2月25日(木)
合格発表2027年2月26日(金)19:00
入学手続期間2027年4月入学:3月1日~5日/2027年9月入学:別途案内

試験会場はいずれも三田キャンパスで、出願書類は郵送のみ受け付け、窓口への持参提出はできません。日本国内投函の場合は締切日消印有効ですが、国外からの郵送は締切日必着とされているため、海外在住の受験者は発送手配を早めに行う必要があります。障害や疾病等により受験・入学後に配慮が必要な場合は、出願に先立ちⅠ期は4月22日、Ⅱ期は11月26日までに学生部大学院入試担当への問い合わせが求められています。

出願書類の送付先は「〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学学生部 大学院入試担当」で、問い合わせ窓口は電話03-5427-1067、メールgrad_admissions@info.keio.ac.jp、受付時間は祝祭日を除く月曜日から金曜日の8:45~16:45です。三田キャンパスへは、JR田町駅から徒歩8分、都営地下鉄三田駅から徒歩7分、都営地下鉄赤羽橋駅から徒歩8分でアクセスできます。受験票はインターネットで公開され、大学からの郵送はありません。指定期日までに受験票が公開されない場合は、速やかに学生部大学院入試担当へ問い合わせる必要があります。

検定料・入学に必要な費用

入学検定料は35,000円で、別途サービス利用料1,100円がかかります。納入した検定料は、未出願・二重納入の場合を除き返金されません。2026年度実施分の学生納付金は、修士課程4月入学者が在籍基本料70,000円・授業料1,070,000円・その他の費用9,200円の合計1,149,200円、9月入学者(秋学期分のみ)が合計574,650円です。これらは予定額であり、学生納付金の改定が行われた場合は改定後の額が適用されるとされています。2027年度入学者の学費は本記事執筆時点で未定とされているため、最終的な金額は入学手続書類でご確認ください。奨学制度としては日本国籍等の学生対象・外国人留学生対象それぞれの奨学金や、日本学生支援機構の「特に優れた業績による奨学金返還免除」修士課程内定制度、慶應義塾大学教育ローン制度なども用意されています。

出願直前に慌てないよう、外部受験者があらかじめ確認しておきたい項目を整理すると次のとおりです。

  • 自分の出願資格が1号~8号のどれに該当するか、6号・8号なら出願資格認定申請の期限に間に合うか
  • 提出する語学試験(TOEFL・IELTS・GRE等)の受験・スコア送付が出願期間に間に合うスケジュールか
  • 研究計画書・入学審査論文・要約の内容に一貫性があるか
  • 希望指導教員が最新の希望指導教員一覧に記載されているか
  • 第2次試験(面接)の日に日本国内で対面受験できるか(オンライン不可)

出願書類は郵送のみで締切に間に合わないと受理されないため、証明書類の発行に時間がかかることを見込んで、余裕を持って準備を進めることが結果的に一番の対策になります。

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倍率・難易度

経済学研究科の入学試験要項には「8.入試統計(過去5年間の入試結果)」として、志願者数・合格者数の実数が公表されています。修士課程・後期博士課程ともに4月入学・9月入学の合計人数として集計されている点に注意してください。

年度修士課程 志願者/合格者修士課程 倍率(単純計算)後期博士課程 志願者/合格者
2022年度147名/30名約4.9倍16名/9名
2023年度126名/42名約3.0倍20名/9名
2024年度208名/47名約4.4倍19名/11名
2025年度185名/56名約3.3倍22名/11名
2026年度253名/79名約3.2倍29名/17名

倍率欄は志願者数を合格者数で単純に割った参考値であり、公式に「倍率」として公表されている数値ではありません。2022年度の約4.9倍から2026年度の約3.2倍まで、年度によって幅があることが読み取れ、志願者数・合格者数がともに増加傾向にある点も特徴です。単年度の数値だけで難易度を断定せず、複数年度の推移として捉えることをおすすめします。

合否判定方法の記載にあるとおり、選考は「筆記試験、入学審査論文、口頭試問、研究計画書、志願者調書等を総合的に評価」する方式であり、単一科目の得点だけで合否が決まる仕組みではありません。Ⅰ期は筆記試験の出来が合否に直結しやすい一方、Ⅱ期は入学審査論文の完成度と口頭試問での説明力が評価の中心になります。自分の強みが筆記試験(専門知識の再現力)にあるのか、論文(研究の実行力)にあるのかを踏まえて、Ⅰ期・Ⅱ期のどちらで受験するかを検討することも、難易度への向き合い方の一つです。

後期博士課程の倍率(単純計算)を見ると、2022年度の約1.8倍から2026年度の約1.7倍まで、修士課程に比べて低い水準で推移しています。後期博士課程は書類・論文審査と口頭試問のみで、筆記試験そのものがないため、修士課程Ⅱ期と同様に、提出論文の学術的な完成度がより重視される選抜だと考えられます。修士課程からの内部進学者を含む数値であるため、外部からの後期博士課程受験を検討する場合は、指導を希望する教員への事前相談を通じて、研究計画の実現可能性を確認しておくことをおすすめします。

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過去問分析・出題予測・面接(口述試問)対策

慶應義塾大学は、経済学研究科修士課程Ⅰ期の過去問題を公式サイトで公開しています。公開されているのは直近3年度(2023年度・2024年度・2025年度)実施分で、いずれも「英語による経済学」「日本語による経済学」の2種類が掲載されています。公式サイトの注記には「修士課程入試(2期)は筆記試験を実施していないため、過去問題はありません」と明記されており、Ⅱ期を受験する場合は過去問による対策が原則としてできないことになります。

出題形式:6~7題から2題を選択解答

公開されている問題冊子の注意事項を確認すると、2025年度実施分は「問題は7題出題されています。そのうち、2題を選択の上、解答してください」、2024年度実施分も同様に7題中2題選択、2023年度実施分は「問題は6題出題されています。そのうち、2題を選択の上、解答してください」とされています。出題数は年度によって6題または7題と変動しますが、2題を選んで解答する方式は共通しています。答案用紙は1題につき1枚を使用し、1枚の答案用紙に2題以上解答した場合は最初の解答のみが採点対象になる、という運用上の注意も明記されています。

2025年度実施分に見る出題領域の広がり

2025年度実施分(2025年7月5日実施)には、大問1(A・Bの選択制)、大問2、大問3、大問4、大問5(A・Bで構成)、大問6、大問7という構成が確認でき、慶應義塾大学が公開している解答例・出題の意図の解説からは、ミクロ経済学の最適化問題、マルクス経済学の基本概念、数学(位相・線形代数)、統計学・計量経済学、国際金融論、経済史、経済学史という幅広い領域から出題されていたことが読み取れます。過去2年度分(2023年度・2024年度)の問題冊子でも、大問1はA・Bの選択制で、Aはミクロ経済学の一般均衡理論(純粋交換経済の競争均衡)と産業組織論(寡占市場でのベルトラン競争・クールノー競争、逐次手番ゲーム)を組み合わせた出題が続いており、ミクロ経済学の基礎理論とゲーム理論の応用力を問う設問が毎年含まれていることがうかがえます。

この出題構成は、カリキュラム・ポリシーが掲げる①経済理論・計量統計、②学史・思想史・経済史、③産業・労働・制度・政策、④現代経済・国際経済、⑤環境関連・社会関連という5領域と重なる部分が多く、特定の分野に絞った対策よりも、5領域それぞれの基礎を一通り押さえたうえで得意な2題を選ぶ戦略が合理的だと考えられます。ただし出題領域や難易度は年度によって変わる可能性があるため、断定はできません。過去問の長文転載は行わず、自分で実際に解いて出題形式や難易度の水準を体感することが、募集要項に記載された個人利用の範囲に沿った正しい使い方です。

なお、公開されている「英語による経済学」と「日本語による経済学」は、同一の試験を解答言語別に分けて掲載したものであり、出題内容が異なる別科目ではありません。両方に目を通すと、専門用語がどのように英語・日本語で対応しているかを確認する語彙対策にもなります。2023年度・2024年度とも大問1はA・Bの選択制で、Aは純粋交換経済(消費者の効用最大化と競争均衡)や複占市場での価格競争を数式で扱う計算問題という共通点があり、ミクロ経済学の基本モデルを自分の手で計算できる状態にしておくことが、大問1を選択する場合の最低限の準備になります。

過去問演習の進め方

  • 直近3年度分の日本語版・英語版をまず時間を計らずに通読し、7題(または6題)それぞれのテーマを分類する
  • ミクロ経済学(一般均衡・ゲーム理論)を含む大問1は、A・Bどちらの設問にも対応できるよう基礎理論を固めておく
  • マクロ経済学・国際金融論、統計学・計量経済学、経済史、経済学史など、自分が選択解答する予定の2題を早めに絞り込み、その分野を優先的に演習する
  • 80分で2題を解答する時間配分を、過去問を使って実際にシミュレーションする
  • 2025年度実施分に付属する解答例・出題の意図の解説を用いて、採点者が何を評価しているかを確認する

大問7(経済学史)や大問6(経済史)のように論述形式の設問は、単なる知識の再現だけでなく、具体的な事実にもとづいて論理的に構成する力が問われます。過去問が非公開のⅡ期を受験する場合は、募集要項に記載されたアドミッション・ポリシー(学部レベルの経済学の基礎知識と学術論文の読解力)や、入学審査論文の審査基準(経済学に関する幅広い基礎知識、専門分野に対する学識、研究遂行能力)から、口頭試問で問われる可能性のある論点を逆算して準備することになります。

口頭試問(面接)で問われること

第2次試験の口頭試問は、Ⅰ期が「大学の成績、志願者に関する報告書、研究計画および学識に関する面接試問」、Ⅱ期が「論文、研究計画、学識に関する審査。語学等の能力について問うことがある」という基準で実施されます。募集要項の記載をもとに、想定しておきたい質問の方向性を整理すると次のようになります。

  • なぜ経済学研究科、その中でもこの研究分野を志望するのか
  • これまでの学業・卒業論文・実務経験でどのような課題に取り組んできたか
  • 研究計画書・入学審査論文に書いた研究テーマの対象・方法・意義
  • 志望する分野の基礎知識(専門科目の出題範囲に関わる用語や理論の説明)
  • 希望指導教員の研究内容と自分の関心がどうつながっているか
  • 入学後の研究の進め方(データ分析・文献研究・フィールド調査など)
  • 修了後にその研究や専門性をどのように活かしたいか

想定問答を丸暗記するのではなく、研究計画書・入学審査論文と同じ研究テーマの軸で一貫して答えられる状態を作ることが、試験時間の目安20分という短い口頭試問を安定して乗り切るための準備になります。試験は対面のみで実施され、オンラインでの面接には対応していないため、当日の移動手段や集合時刻の確認も忘れずに行ってください。

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併願戦略・関連記事

経済学研究科を外部から受験する場合、慶應義塾大学には経済学研究科以外にも複数の大学院が設置されており、テーマや評価方式との相性によっては併願を検討する価値があります。同じ慶應義塾大学内でも研究科ごとに出願資格・試験科目・日程は独立しているため、併願する場合は各研究科の入学試験要項を個別に確認する必要があります。法学・政治学的な視点や経営学的な視点から経済現象にアプローチしたい場合は、次のような他大学の経済学系・関連分野の外部院試も比較検討先になり得ます。

併願を組む場合は、試験日程の重複を最優先で確認してください。経済学研究科のⅠ期は7月上旬、Ⅱ期は2月下旬に設定されているため、他大学院の試験日とずれる期を選べば複数校を受験できる可能性がありますが、TOEFL・IELTS・GREなどのスコア提出条件や有効期間は大学院ごとに異なるため、1つのスコアを複数校で使い回せるかどうかも早めに確認しておくと準備の重複を減らせます。Ⅰ期の結果が思わしくなかった場合でも、日程が間に合えば同一年度内でⅡ期に再チャレンジできる可能性がある点も、経済学研究科の外部院試の特徴の一つです。

大学院入試全体の準備の進め方や科目別対策の考え方を体系的に確認したい方は、大学院入試対策の完全ガイドもあわせてご覧ください。院試の全体像を押さえたうえで経済学研究科の入学試験要項を読むと、各項目の位置づけが理解しやすくなります。筆記試験・語学スコア・研究計画書・口頭試問という複数要素を並行して仕上げる必要がある場合は、大学院入試対策コースで、Ⅰ期・Ⅱ期どちらを選ぶかを含めた学習計画を個別に整理することもできます。

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よくある質問(FAQ)

慶應義塾大学経済学部以外の出身でも経済学研究科は受けられますか

受けられます。出願資格1号は日本国内で大学を卒業した者(卒業見込みを含む)と定められており、出身大学や出身学部は問われません。学位授与機構による学位取得者や外国の大学出身者向けの資格区分も用意されているため、自分の経歴がどの号に該当するかを募集要項で確認してください。

Ⅰ期とⅡ期はどちらで受験すればよいですか

Ⅰ期は経済学の筆記試験と口頭試問、Ⅱ期は筆記試験なしで入学審査論文の審査と口頭試問のみという、選抜方式そのものが異なるため、単純にどちらが有利とは言えません。専門知識を筆記で示すことに自信があればⅠ期、卒業論文などの研究成果をすでにまとめられていればⅡ期が向いていると考えられますが、入学時期の希望(Ⅰ期は9月・翌4月、Ⅱ期は4月・翌9月)も踏まえて選んでください。

語学試験は何を提出すればよいですか

TOEFL iBT・IELTS(アカデミック・モジュール)・GRE General Testのいずれか1つを提出します。留学生に限り日本語能力試験(N1)または日本留学試験(日本語)も選択可で、いずれも試験実施機関から大学へスコアを直接送付する手続きが必要です。有効な受験期間が試験ごとに定められているため、出願期間から逆算して早めに受験計画を立ててください。

研究計画書はどのように準備すればよいですか

所定用紙のページ数・枠内に収める必要があり、ページの追加や別紙の添付は認められません。手書きでもWordファイルへの入力でも作成できますが、限られた紙幅の中で研究テーマの対象・方法・意義を具体的に示し、入学審査論文や口頭試問での説明と一貫性を持たせることが重要です。

研究室訪問や指導教員への事前連絡は必須ですか

必須とはされていません。出願時は「希望指導教員一覧」から教員を選択するのみで、正式な指導教授の決定は入学後です。ただし、希望する研究分野が指導可能かどうかを確認できる事前問い合わせフォームが用意されており、遅くとも出願登録開始2週間前までに、任意で利用できます。

経済学研究科の倍率はどのくらいですか

入学試験要項に公表されている過去5年間の入試統計によると、修士課程の志願者数を合格者数で割った単純計算の倍率は、2022年度の約4.9倍から2026年度の約3.2倍まで年度による幅があります。志願者数・合格者数はともに増加傾向にあり、単年度の数値だけで難易度を断定しないようにしてください。

過去問はどこで入手できますか

慶應義塾大学の公式サイトでⅠ期の過去問題(直近3年度分)を公開していますが、Ⅱ期は筆記試験を実施していないため過去問題自体が存在しません。過去問の長文転載は避け、出題形式や難易度の把握、実際に解く演習に使うことをおすすめします。

社会人ですが出願できますか、面接はオンラインで受けられますか

出願資格を満たしていれば社会人でも出願できますが、第2次試験(口頭試問)は対面でのみ実施され、海外在住であってもオンライン面接には対応していません。出願後に入学検定料が返金されることもないため、面接日に日本国内で対面受験できるかどうかを、出願前に必ず確認してください。慶應義塾大学経済学研究科の一般入試には、社会人入試・留学生入試といった別区分の名称は設けられておらず、出願資格や語学試験の区分の中で多様な背景の受験者を受け入れる仕組みになっています。

検定料はいくらで、入学審査論文はどんな論文を提出すればよいですか

入学検定料は35,000円(サービス利用料1,100円は別途)で、未出願や二重納入の場合を除き返金されません。入学審査論文は経済学および近接領域を主題とする論文で、卒業論文・修士論文またはこれに準ずる論文の提出も認められていますが、原則として単著論文に限られ、本大学経済学部卒業者は卒業後3年以上経過した卒業論文を提出できません。要約は8,000字以内でまとめる必要があります。

Ⅰ期とⅡ期の両方に出願することはできますか

募集要項にⅠ期・Ⅱ期の重複出願を明確に禁止する記載はありませんが、Ⅰ期出願者は入学時期として2026年9月または2027年4月、Ⅱ期出願者は2027年4月または2027年9月を選ぶ仕組みのため、同一年度内でⅠ期が不合格だった場合にⅡ期へ再チャレンジするという使い方が現実的です。出願資格や検定料はそれぞれの期ごとに発生するため、両期での出願を検討する場合は、出願書類の準備スケジュールと入学審査論文の完成度を踏まえて判断してください。

まとめ

慶應義塾大学大学院経済学研究科の外部院試は、修士課程(募集人員70名)・後期博士課程(募集人員15名)ともに単一の経済学専攻で構成され、年2回のⅠ期(筆記試験+口頭試問)とⅡ期(論文審査+口頭試問)という、性格の異なる2つの入試方式から選べる点が特徴です。出願資格は8号にわたって細かく定められ、語学試験はTOEFL・IELTS・GREなどのスコア提出制、研究計画書と入学審査論文が口頭試問の土台になります。過去問はⅠ期の直近3年度分のみ公開され、6~7題中2題を選択解答する形式で、ミクロ経済学の基礎理論からマクロ・国際金融、統計学・計量経済学、経済史、経済学史まで幅広い領域が出題されています。倍率は年度によって約3.2倍から約4.9倍まで幅があり、単一の数値にとらわれず、Ⅰ期・Ⅱ期どちらの選抜方式が自分に合うかを見極めることが、経済学研究科の外部院試における現実的な対策の進め方です。研究計画書・入学審査論文・口頭試問の一貫性を保つ準備を早めに始め、希望指導教員の研究分野との接続を具体的に説明できる状態を作っておくことが、外部受験者にとっての土台になります。本記事で示した募集人員・日程・金額・倍率は2026年度実施の入学試験要項にもとづく整理であり、年度によって変わる項目が多くあるため、出願前には必ず慶應義塾大学経済学研究科公式サイトで最新の入学試験要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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