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岐阜大学工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで

岐阜大学工学部の3年次編入学試験は、高等専門学校や短期大学、大学等の卒業見込者を対象に、推薦選抜と一般選抜の2方式で実施される国立大学の編入試験です。出願資格や配点は学科・コースで異なり、社会基盤工学科、機械工学科、化学・生命工学科、電気電子・情報工学科の4学科8コースが編入学生を受け入れています。本記事では、岐阜大学工学部の公式募集要項(令和9年度入学)と過去3年分の選抜実施状況表をもとに、募集人員、出願資格、試験科目と配点、日程、倍率、科目別の対策、志望理由書・面接の扱い、過去問の請求方法までを整理します。数値や制度の詳細は年度により変更される場合があるため、出願前には必ず最新の募集要項で確認してください。
岐阜大学工学部の3年次編入学の概要
3年次編入学とは、高等専門学校(高専)や短期大学、大学等を卒業(見込み)した学生が、4年制大学の3年次に途中から入学できる制度です。岐阜大学工学部では、社会基盤工学科、機械工学科、化学・生命工学科、電気電子・情報工学科の4学科8コース体制で編入学生を受け入れており、入学定員は4学科合計で30名(推薦選抜15名・一般選抜15名)です。工学部の教育目的は、社会・自然・文化等への深い見識と健全な心を養いながら、専門特化型から幅広い総合型まで多様な能力を育み、人間性豊かで創造力に富んだ技術者を育成することにあるとアドミッションポリシーに明記されています。
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入学者受入方針(アドミッションポリシー)では、高専や短大の卒業者などで、より高い専門教育を受けようとする学習意欲に応えるとともに、多様な背景を持つ学生に進路選択の機会を与える観点から、次の5点を備えた学生を求めるとしています。
- これまでに学んだ専門科目をより深く極めようとする意欲
- 先端的工学分野を究めようとする意欲
- 専門教育を受けるに必要な基礎学力
- 自然現象、社会現象などへの知的好奇心
- 人間社会に貢献する意欲
この5つの資質は抽象的に見えますが、面接や志望理由書で評価される観点そのものです。「これまでに学んだ専門科目を極めようとする意欲」は既習範囲の学習歴と成績証明書、「先端的工学分野を究めようとする意欲」は志望コースで学びたい具体的なテーマ、「専門教育を受けるに必要な基礎学力」は学力試験や成績証明書の得点、「自然現象・社会現象への知的好奇心」と「人間社会に貢献する意欲」は志望理由書や面接での動機説明に、それぞれ対応していると捉えると準備の方向性が定まります。
選抜の基本方針も推薦選抜と一般選抜で明確に分かれています。推薦選抜は、面接(口頭試問を含み、推薦書・志望理由書は参考資料)で意欲や知的好奇心を、成績証明書(調査書を含む)で基礎学力を評価する方式です。一般選抜は学力試験で基礎学力を測り、面接(口頭試問を含み、成績証明書は参考資料)で意欲や知的好奇心を評価します。つまり、推薦選抜では成績証明書が主要な評価材料になり、一般選抜では学力試験の得点が合否の軸になるという役割分担です。大学編入がはじめての方は、まず大学編入試験の基礎ガイドで出願区分や年間の流れの全体像を確認しておくと、この後の募集要項の読み方がスムーズになります。
問い合わせ窓口は岐阜大学工学部学務係(〒501-1193 岐阜市柳戸1番1、TEL 058-293-2371/2745、FAX 058-293-2379)です。出願手続の各方法の詳細は、工学部公式サイト(https://www.eng.gifu-u.ac.jp)>入学・進学希望の方へ>入試情報(学部)>3年次編入学入試のページに掲載されているため、募集要項とあわせて必ず参照してください。
岐阜大学工学部の起源は昭和17年創設の岐阜県立高等工業学校にさかのぼり、昭和27年に国立へ移管されて岐阜大学工学部となりました。平成14年に旧6学科を改編・新設して9学科体制に、平成25年には4学科9コース体制に再編され、令和6年4月には社会基盤工学科の環境コースと防災コースが統合されて環境・防災デザインコースとなり、現在の4学科8コース体制になっています。学科・コースの名称や区分は今後も見直される可能性があるため、志望する分野が現在どのコースに該当するのかを公式サイトの学科案内で確認しておくと安心です。学部卒業後には、平成29年4月に工学研究科と応用生物科学研究科等を再編整備して設置された自然科学技術研究科(修士課程)への進学という接続先も用意されており、「生命科学」「環境科学」「ものづくり」の3分野の観点から工学系および応用生物科学系の専門性を持つ人材育成を目的としています。
なお、機械工学科には一般の3年次編入学とは別枠で、ハノイ工科大学とのツイニング・プログラムによる編入学の仕組みがあり、募集人員は若干名です。実施状況表を見ると、この枠は令和6〜8年度でそれぞれ2〜4名の志願者があり、毎年2名前後が入学しています。通常の一般選抜とは別集計で運用されているため、国内の高専・短大・大学から出願する場合は、この枠の数値を通常の倍率と混同しないように注意してください。
学科ごとの学びの内容は、推薦選抜の対応学科例からも読み取れます。社会基盤工学科はインフラの整備・維持管理や防災、自然環境との共生を扱う土木・都市工学系の分野、機械工学科は材料力学・機械力学・熱力学・流体力学を軸にした機械系の分野、化学・生命工学科は物理化学・無機化学・有機化学を基礎とする応用化学系と、化学・生命科学・バイオテクノロジーを扱う分野です。電気電子・情報工学科は電磁気学・電気回路を扱う電気電子系、コンピュータプログラミングやアルゴリズムを数学・論理代数から体系的に学ぶ情報系、力学・電磁気学を基礎とする応用物理系の3コースに分かれています。自分がこれまで学んできた分野が、この4学科8コースのどれに最も近いかを確認することが、志望コース選びの第一歩になります。
試験会場は岐阜市柳戸1番1の岐阜大学工学部です。公共交通機関を使う場合、JR岐阜駅バスターミナル⑨番または名鉄岐阜駅前⑤番のりばから「岐阜大学・病院線」(岐阜大学病院行き・西野町経由)、あるいはJR岐阜駅バスターミナル⑨番または名鉄岐阜駅前④番のりばから「岐南町線」(岐阜大学病院行き・長良北町経由)に乗車し、「岐阜大学」(または「岐阜大学病院」)で下車します。所要時間は通常30〜40分ですが、市内の交通事情により大幅に上回ることがあると案内されているため、試験当日は集合時刻の30分前に間に合うよう、余裕を持った移動計画を立てておくことをおすすめします。
募集人員・出願資格
令和9年度入学の学生募集要項によると、4学科8コースの募集人員と選抜方法ごとの定員は次のとおりです。社会基盤工学科・機械工学科・化学・生命工学科は学科単位で合否を決定するのに対し、電気電子・情報工学科だけはコースごとに合否判定を行う点に注意してください。
| 学科 | コース | 入学定員 | 推薦選抜 募集人員 | 一般選抜 募集人員 | 合否判定の単位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 社会基盤工学科 | 環境・防災デザインコース | 10 | 5 | 5 | 学科単位 |
| 機械工学科 | 機械コース/知能機械コース | 10 | 5 | 5 | 学科単位(2コース合同) |
| 化学・生命工学科 | 物質化学コース/生命化学コース | 2 | 1 | 1 | 学科単位(2コース合同) |
| 電気電子・情報工学科 | 電気電子コース | 8(学科計) | 1 | 2 | コース単位 |
| 情報コース | 2 | 1 | コース単位 | ||
| 応用物理コース | 1 | 1 | コース単位 | ||
| 合計 | 4学科8コース | 30 | 15 | 15 | ― |
出典:岐阜大学工学部「令和9年度岐阜大学工学部3年次編入学生募集要項」(公式情報確認日:2026年7月14日)
機械工学科の機械コースと知能機械コース、化学・生命工学科の物質化学コースと生命化学コースは、志望コースが違っていても学科単位で総得点上位から合格者が決まります。出願時に希望コースを選びますが、競争相手は学科内の全志望者になるため、同じ学科内でどちらのコースの方が例年応募が集中しているかも確認しておくと安心です。
出願資格は推薦選抜と一般選抜で大きく異なります。推薦選抜は、令和9年3月に日本の高等専門学校または短期大学の指定学科を卒業見込みの者が対象で、在籍学校長が責任をもって推薦し、合格したら入学することを確約できる者に限られます。同一人物を他大学と重複して推薦することはできず、同一校からの推薦者数にも上限(社会基盤1名、機械3名、知能機械3名、物質化学1名、生命化学1名、電気電子3名、情報2名、応用物理1名)が設けられています。
| 本学部のコース | 推薦者数上限 | 高専・短大での学科例 |
|---|---|---|
| 環境・防災デザインコース | 1 | 社会基盤工学科、土木工学科、環境都市工学科、都市システム工学科、土木建築工学科など |
| 機械コース | 3 | 機械工学科、機械システム工学科、機械電子(電気)工学科、航空工学科、総合システム工学科(関連コース)など |
| 知能機械コース | 3 | 機械工学科、機械システム工学科、機械電気(電子)工学科、電子制御工学科、ものづくり工学科、産業システム工学科など |
| 物質化学コース | 1 | 物質工学科、物質化学工学科、生物応用化学科、応用化学科、物質環境工学科など |
| 生命化学コース | 1 | 物質工学科、物質化学工学科、応用化学科、生命工学科、生物工学科、生物生産技術工学科、生物資源工学科など |
| 電気電子コース | 3 | 電気(電子)工学科、電気(電子)情報学科、電子制御工学科、情報通信工学科、情報処理工学科、電気システム工学科、総合システム工学科(関連コース)など |
| 情報コース | 2 | 情報工学科、電気(電子)工学科、電気(電子)情報学科、制御情報工学科、情報システム工学科、総合システム工学科(関連コース)、メディア情報工学科など |
| 応用物理コース | 1 | 電気(電子)工学科、電気(電子)情報学科、電子制御工学科、システム制御工学科、物質工学科、材料工学科など |
推薦選抜では、成績証明書の得点が配点の80%未満の者は合否判定基準により合格対象外となるため、出願前に本募集要項の換算方法で自己採点しておくことが必須です。また、高等学校卒業程度認定試験を経て短期大学を卒業見込みの者は、推薦選抜ではなく一般選抜での出願になります。
一般選抜の出願資格は、次のいずれかに該当する者です。大学在学中の者は2年以上在学し62単位以上修得(見込みを含む)という条件が独立した区分として設けられている点が特徴です。
- 高等専門学校を卒業した者及び令和9年3月卒業見込みの者
- 短期大学を卒業した者及び令和9年3月卒業見込みの者
- 専修学校の特定専門課程を卒業した者(経過措置あり)
- 大学を卒業した者及び令和9年3月卒業見込みの者
- 高等学校・中等教育学校後期課程・特別支援学校専攻科を修了(見込み)した者で、文部科学大臣の定める基準を満たす者
- 大学に2年以上(休学期間を除く)在学し、62単位以上を修得(見込みを含む)した者
- 学位授与機構により学士の学位を授与された者及び授与される見込みの者
- 外国において学校教育における14年の課程を修了した者
- 外国の短期大学卒業者、または相当の教育施設で当該課程を修了した者
この9区分のうち、高専・短大からの編入を目指す場合は①または②、4年制大学に在籍しながら編入を目指す場合は④(卒業見込み)または⑥(2年以上在学・62単位以上修得見込み)に該当するケースが中心です。同じ大学在学中の出願でも④と⑥では条件が異なるため、卒業見込みで出願するのか、卒業を待たずに在学要件で出願するのかを、自分の取得単位数と卒業見込み時期に照らして早めに判断しておく必要があります。専修学校(専門学校)の特定専門課程からの出願③には経過措置が設けられており、令和8年4月1日より前に入学した者は従前の例によるとされているため、該当する場合は在籍校を通じて詳細を確認してください。
62単位以上修得見込みで出願した者が、実際に令和9年3月までに62単位以上を修得できなかった場合は合格が取り消される規定があるため、単位の見込み計算は余裕をもって確認する必要があります。なお、本学工学部に現に在籍中の者からの出願は認められていません。
出願書類は推薦選抜と一般選抜で異なる
出願書類は「共通」「推薦選抜のみ」「一般選抜のみ」の3つに分かれています。志望理由書が必要なのは推薦選抜だけという点は、後述する面接対策にも直結する重要なポイントです。
| 区分 | 提出書類 | 注意点 |
|---|---|---|
| 共通 | 出願書類提出用宛名シート、入学志願票(顔写真データ添付) | 入学検定料の支払い完了後にインターネット出願サイトからA4カラー印刷 |
| 共通(留学生のみ) | 在留カードまたはパスポートの写し、国費留学生証明書 | 国費留学生は事前に工学部学務係へ連絡が必要 |
| 推薦選抜のみ | 成績証明書(厳封)、卒業(修了)見込証明書、調査書(該当者)、推薦書(厳封)、志望理由書 | 志望理由書は所定用紙にボールペンで自筆300字程度 |
| 一般選抜のみ | 成績証明書(厳封)、卒業(見込)証明書、在学(期間)証明書(該当者)、履歴書(該当者)、TOEIC/TOEFLスコア原本 | 推薦選抜で不合格になった者も成績証明書を再提出 |
出願手続は、次の7ステップで進みます。願書受付期間内に出願書類を郵送しない場合や書類に不備がある場合は出願自体が受理されないため、余裕を持って準備することが重要です。
- 事前準備(証明写真データ、メールアドレス、成績証明書などの発行依頼状況を確認する)
- インターネット出願サイト(e-apply)にアクセスする
- マイページを登録する
- 出願内容を登録する
- 入学検定料(30,000円)を支払う
- 出願書類提出用宛名シートを印刷し、必要書類一式を簡易書留速達で郵送する
- 出願受理後、受験票をダウンロードして印刷し、試験当日に持参する
証明書の発行に時間がかかることを見越して、出願登録開始と同時に在籍校へ成績証明書などの発行を依頼しておくことをおすすめします。出願書類等の郵送は角形2号封筒による簡易書留速達に限られ、持込みでの提出は認められていません。
障害等のある志願者が受験上の配慮を希望する場合は、推薦選抜が令和8年4月17日まで、一般選抜が令和8年5月15日までに、所定の申請書と医師の診断書を工学部学務係へ提出して事前相談する仕組みが用意されています。申請書は岐阜大学ホームページからダウンロードできるほか、110円切手を貼った返信用封筒(長形3号封筒)を同封して工学部学務係へ郵送請求することもできます。相談の期限にかかわらず、できるだけ早く相談することが案内されています。検定料は原則として返還されませんが、出願書類が受理されなかった場合、検定料を二重に振り込んだ場合、検定料は振り込んだが出願書類を提出しなかった場合の3パターンに限り、出願期間終了後から試験実施月末日までに返還請求ができます。大規模自然災害により被災した志願者に対しては、各出願登録期間の開始日10日前までに所定書類を提出することで検定料免除の特別措置を受けられる制度も用意されています。
試験科目と配点
岐阜大学工学部の配点体系は、推薦選抜と一般選抜でまったく異なる設計になっています。推薦選抜は面接150点+成績証明書100点の合計250点満点、一般選抜は学力試験(数学・英語・専門科目)と面接を組み合わせた500〜600点満点です。配点の内訳を知らずに対策すると、得点配分の大きい科目に時間を割けなくなるため、最初に配点表を把握しておくことが重要です。
推薦選抜の配点と合否判定基準
| 評価項目 | 面接 | 成績証明書 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 配点 | 150点 | 100点 | 250点 |
合格者は学科ごと(電気電子・情報工学科はコースごと)に総得点の上位者から決定され、同点の場合は面接得点の高い者が上位になります。ただし、面接の得点が配点の60%未満(90点未満)の者、成績証明書の得点が配点の80%未満(80点未満)の者は、いずれも合格対象になりません。成績証明書は原則4年間分(高専卒業見込みは第1〜4年次、短大卒業見込みは高校3年間+短大1年次)が採点対象で、優(5点)・良(3点)・可(1点)の科目数から換算式で得点化されます。
換算式は「(優の科目数×5+良の科目数×3+可の科目数×1)÷総科目数×20」で、小数第1位を四捨五入して整数化した数値が得点になります。評価が「合格」や「認定」となっている科目は科目数に含めません。100点満点評価では90〜100点が優(5点)、80〜89点も優(5点)、70〜79点が良(3点)、60〜69点および50〜59点が可(1点)という区分で、大学のGPA表記(A+・A・A-やS・特A等)もこの5段階に読み替えられます。出願前に自分の成績表をこの換算式に当てはめて、80%(200点満点なら160点相当)に届いているかを確認しておくことが、推薦選抜に出願できるかどうかの分かれ目になります。
学力試験時間中に机上に置けるものは、受験票、黒鉛筆、鉛筆キャップ、シャープペンシル、消しゴム、鉛筆削り、時計(時計機能のみ)、メガネ、ハンカチ、目薬、ティッシュペーパー(袋から出したもの)、社会基盤工学科・機械工学科・化学・生命工学科の受験者に限り関数電卓(プログラム機能のないもの)と定められています。学力試験時間中の途中退室はトイレ・体調不良を除いて認められません。個人成績の開示については、推薦選抜は面接のみのため得点は開示されず、一般選抜は受験者本人からの請求により総得点と募集単位の最高点・平均点・最低点(合格者が4人以下の募集単位は非公表、10人以下の場合は最低点も非公表)が開示される仕組みです。開示請求は受験者本人に限られており、令和9年度入学の一般選抜では請求期間が令和9年5月3日から5月31日(消印有効)、開示までに約1か月を要すると案内されています。請求先は工学部学務係ではなく岐阜大学学務部入試課で、岐阜大学入試情報開示請求書、受験票(開示後に返却)、開示通知書送付用の返信用封筒(長形3号封筒に460円分の切手を貼付したもの)の3点を郵送する必要があります。不合格だった場合に自己採点との差を確認したい受験生は、この請求期間と請求先の違いを見逃さないようにしてください。
一般選抜の当日は、共通科目(数学)が集合9時00分・開始9時30分〜10時20分、専門科目が10時45分〜12時05分、面接が13時〜という時間割で進みます。物質化学コース・生命化学コースの受験者は共通数学を受けず、専門科目のみを受験するため集合時刻は10時15分に設定されています。学力試験開始時刻に遅刻した場合は開始後30分以内に限り受験が認められますが、物質化学コース・生命化学コースの受験者は専門科目開始の30分前集合が求められるため、集合時刻を取り違えないよう注意してください。
一般選抜の配点
| 学科 | コース | 数学 | 英語 | 専門 | 面接 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 社会基盤工学科 | 環境・防災デザインコース | 100 | 100 | 200 | 200 | 600 |
| 機械工学科 | 機械コース/知能機械コース | 100 | 100 | 200 | 200 | 600 |
| 化学・生命工学科 | 物質化学コース/生命化学コース | ―(実施なし) | 100 | 300 | 200 | 600 |
| 電気電子・情報工学科 | 電気電子コース | 100 | 100 | 200 | 100 | 500 |
| 電気電子・情報工学科 | 情報コース | 100 | 100 | 200 | 200 | 600 |
| 電気電子・情報工学科 | 応用物理コース | 100 | 100 | 200 | 200 | 600 |
化学・生命工学科の2コースは数学の学力試験がなく、専門科目の配点が300点と他学科の1.5倍になっているのが最大の特徴です。電気電子コースだけは面接配点が100点と他コースの半分に設定されており、合計点も500点満点と他コースの600点満点より少ない設計です。面接が総得点に占める割合は学科・コースで異なり、社会基盤・機械・情報・応用物理・化学生命の各コースで約33%(200/600)である一方、電気電子コースでは20%(100/500)にとどまるため、学力試験の比重が相対的に高いといえます。
英語は独自の筆記試験を課さず、TOEIC Listening&Reading Test(TOEIC-IPを含む)またはTOEFL iBTのスコアを、TOEIC730点以上またはTOEFL iBT80点以上を100点満点として比例配点する方式で評価します。換算式はTOEIC得点÷7.3、TOEFL iBT得点÷0.8です。提出方法はテストの種類で異なり、TOEIC公開テストは「公開テストスコア確認サービス」上で岐阜大学工学部の令和9年度3年次編入学入試用申請コード【00027001】を用いてWeb提出、TOEIC-IPマークシート方式とTOEFL iBTはスコアレポートの原本を他の出願書類とともに郵送する必要があります。原本は原則返却されませんが、返却希望の旨をメモで添えれば試験当日に試験場本部で返却され、欠席した場合は返信用封筒を工学部学務係へ送付することで返却を受けられます。外部試験のスコア提出が前提となるため、出願書類提出用宛名シートによる郵送期限から逆算して受験日とスコア到着日を確保しておく必要があります。英語対策を先に固めたい方は、岐阜大学編入のTOEIC対策記事でスコアの目安と学習法を確認しておくと計画が立てやすくなります。
一般選抜の合否判定基準は、面接得点が配点の60%未満の者、総得点が合計点の50%未満の者、学力試験または面接のいずれか1科目でも欠席した者を合格対象外とするというものです。同点者が出た場合は学力試験の得点が高い者、次に専門科目の得点が高い者を上位とします。試験当日、社会基盤工学科・機械工学科・化学・生命工学科の専門科目ではプログラム機能のない関数電卓の持ち込みが認められていますが、電気電子・情報工学科の3コースには電卓の持ち込み規定が明記されていないため、最新の受験上の注意で確認してください。
推薦選抜と一般選抜、どちらに出願すべきか
推薦選抜は成績証明書の得点が配点の80%以上あることが前提になるため、在籍校での成績評価が安定して高い人ほど有利な設計です。学力試験がなく面接と成績証明書のみで合否が決まるため、専門科目の答案作成に不安がある場合でも出願資格を満たせば選択肢になります。ただし出願できるのは在籍学校長の推薦を受けられる高専・短大生に限られ、同一校からの推薦者数にも上限があるため、校内で推薦枠を確保できるかを早い段階で確認しておく必要があります。
一般選抜は出願資格の幅が広く、高専・短大生に加えて大学在学者や大学卒業者、学位授与機構による学士取得者なども出願できます。学力試験(数学・専門科目)の得点で基礎学力を直接示せるため、在籍校の成績評価が振るわなくても専門科目の実力で挽回できる可能性がある一方、志願者数が募集人員の3倍を超える年が続いており、推薦選抜より競争は厳しくなる傾向があります。高専・短大生であっても、推薦枠に入れない場合や、より広い専門科目の実力で勝負したい場合は一般選抜が選択肢になります。
日程・スケジュール
直近に実施された令和9年度入学(3年次編入)の選抜日程は、既に令和8年中に終了しています。次年度以降の出願を検討する場合の参考として、実施内容を整理します。日程は毎年おおむね同時期に設定される傾向がありますが、必ず最新の募集要項で正式な日付を確認してください。
| 項目 | 推薦選抜 | 一般選抜 |
|---|---|---|
| 出願登録・検定料支払期間 | 令和8年5月1日〜5月8日 | 令和8年6月2日〜6月4日 |
| 願書受付期間(消印有効) | 令和8年5月1日〜5月8日 | 令和8年6月2日〜6月4日 |
| 試験日・内容 | 令和8年5月16日(土)面接 | 令和8年6月13日(土)学力試験・面接 |
| 合格者発表 | 令和8年6月1日(月)12時 | 令和8年7月1日(水)12時 |
| 入学確約書/入学意向調査書提出 | 令和8年6月12日(金)まで | 令和8年8月7日(金)まで |
出願手続はすべてインターネット出願サイト(e-apply)での登録・検定料支払いのあと、出願書類一式を願書受付期間内に簡易書留速達で郵送する方式です。持込みでの提出は認められていません。受験票は出願完了・出願受理後にインターネット出願サイト上で発行され、各自でA4用紙に印刷して試験当日に持参します。集合時刻は試験開始の30分前で、推薦選抜は面接開始時刻までの遅刻なら受験可、一般選抜は学力試験開始後30分以内の遅刻なら受験可という遅刻時の取り扱いも定められています。合格発表は、推薦選抜・一般選抜ともインターネット出願サイト(e-apply)上へ合格通知書を掲載する方式で行われ、郵送による通知や電話での結果問い合わせには一切対応していません。岐阜大学公式サイトにも合格者の受験番号が掲載されますが、掲載期間は発表日から1週間に限られるため、期間内に確認しておく必要があります。
費用面は、検定料・入学料・授業料の3つに分けて把握しておく必要があります。検定料は原則として返還されないため、出願前に出願資格と提出書類を入念に確認しておく必要があります。
| 費用項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 入学検定料 | 30,000円 | 推薦選抜・一般選抜共通、振込手数料は志願者負担 |
| 入学料 | 282,000円(予定額) | 改定時は改定後の金額が適用 |
| 前期授業料 | 267,900円(年額535,800円) | 5月に口座振替で納入 |
| 学生教育研究災害傷害保険料 | 2,430円 | 付帯賠責含む |
合格者には令和8年10月に工学部便覧や履修に関する案内が送付され、正式な入学手続はインターネット出願サイト上で令和9年2月中旬に行われる予定です。推薦選抜の合格者は入学確約書、一般選抜の合格者は入学意向調査書をそれぞれ期限内に提出する必要があり、所定の期日までに手続きを行わない場合は入学を辞退したものとみなされます。
卒業に必要な単位数は132単位で、3年次編入学生に対しては2年次後学期までに開講されている教養科目・基礎科目・学科共通科目・コース科目の単位がおおむね認定される予定と案内されています。科目によっては認定されない場合もあるため、個人によっては2年次配当科目を追加で履修する必要が生じることがあり、詳細は合格者向けに10月に送付される資料と4月上旬の入学ガイダンスで説明されます。また、募集要項では編入学後の転部・転科・転コースはできないこと、応用物理コースを除くコースでは高等学校教諭一種免許状[工業]、応用物理コースでは同[数学]の申請に必要な単位を修得できるものの、いずれも編入後の2年間で揃えるのは困難であることが明記されています。教員免許の取得を検討している場合は、履修計画を早い段階から具体的に組んでおく必要があります。
直近の実施日程を起点に逆算すると、一般選抜は6月上旬の出願締切に対してTOEIC・TOEFL iBTのスコアを確定させておく必要があり、スコア提出の締切は学力試験そのものより早く訪れます。次の年度に出願する場合の目安として、出願期間の3〜4か月前までに英語スコアの土台を作り、出願期間の直前2〜3か月は専門科目と面接(または志望理由書)の対策に集中するという時間配分をイメージしておくと、直前期に慌てずに済みます。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 出願の10〜12か月前 | 志望学科・コースを決め、募集要項と出願資格(推薦か一般か、②か⑥か等)を確認する |
| 出願の6〜8か月前 | TOEICまたはTOEFL iBTの受験を開始し、730点/80点を目安にスコアを伸ばす |
| 出願の4〜5か月前 | 志望コースの専門科目(微積分・線形代数を含む)の既習範囲を確認し、過去問を請求する |
| 出願の2〜3か月前 | 過去問演習と面接想定問答(推薦は志望理由書の作成)を並行して進める |
| 出願直前 | 成績証明書・推薦書・スコアレポートなど提出書類の発行を在籍校に依頼し、郵送期限を確認する |
| 試験直前 | 受験票、持ち物(関数電卓など)、集合時刻、交通手段を公式情報で最終確認する |
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
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(費用は一切かかりません)
倍率・難易度
岐阜大学工学部が公表している選抜実施状況表(3年次編入学)から、直近3年間の志願者数・合格者数を集計すると、次のような推移になります。推薦選抜と一般選抜では倍率の水準が大きく異なるため、両方式を同じ感覚で比較しないことが重要です。
| 入学年度 | 方式 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 推薦選抜 | 15 | 12 | 12 | 12 |
| 令和6年度 | 一般選抜 | 15 | 64 | 56 | 24 |
| 令和7年度 | 推薦選抜 | 15 | 18 | 18 | 13 |
| 令和7年度 | 一般選抜 | 15 | 48 | 43 | 26 |
| 令和8年度 | 推薦選抜 | 15 | 19 | 19 | 14 |
| 令和8年度 | 一般選抜 | 15 | 49 | 47 | 26 |
出典:岐阜大学工学部「3年次編入学試験実施状況表」令和6・7・8年度分(公式情報確認日:2026年7月14日)
推薦選抜は志願者数が募集人員の1.0〜1.3倍程度で推移しており、令和6年度は志願者12名に対して合格者も12名と、出願資格と成績証明書の基準を満たしていれば合格しやすい年もあったことがわかります。一方、一般選抜は志願者数が募集人員の3.2〜4.3倍に達し、合格者数で見ても志願者の4〜5割程度に絞り込まれる年が続いています。全体の入学者数は、令和6年度が20名、令和7年度・令和8年度が26名で、いずれも定員30名(推薦15名+一般15名)に達しておらず、充足率はおおむね67〜87%で推移しています。
電気電子・情報工学科はコース単位で選抜されるため、コースごとの人気に差が出やすい傾向があります。令和8年度一般選抜では、電気電子コースが志願者9名に対し合格2名、情報コースが志願者4名に対し合格3名、応用物理コースが志願者4名に対し合格3名という結果でした。同じ学科内でもコースによって実質倍率が異なるため、電気電子・情報工学科を志望する場合はコース単位の実績を確認してから出願コースを決めることをおすすめします。
電気電子・情報工学科3コースの一般選抜志願者数を3年分並べると、コース間の傾向差がより明確になります。
| コース | 令和6年度志願者数 | 令和7年度志願者数 | 令和8年度志願者数 |
|---|---|---|---|
| 電気電子コース | 13 | 9 | 9 |
| 情報コース | 14 | 5 | 4 |
| 応用物理コース | 6 | 2 | 4 |
電気電子コースは3年連続で志願者9〜13名と安定して人気があり、募集人員(推薦1・一般2)に対する倍率も他コースより高めで推移しています。情報コースは令和6年度の14名から翌年以降は4〜5名まで減少しており、年度による変動が大きいコースであることがわかります。応用物理コースは3コースの中で最も志願者数が少ない年が多く、募集人員(推薦1・一般1)自体も小さいため、少人数の中での競争になる点が特徴です。機械工学科・化学・生命工学科・社会基盤工学科は学科単位選抜のため、コース単位の内訳は公表されていませんが、機械工学科は一般選抜で毎年13〜14名前後の志願者を集めており、4学科の中でも一般選抜の応募が集中しやすい学科といえます。
選抜実施状況表には「うち女子」の内訳も公表されています。合計の志願者に占める女子の割合は年度により変動があり、令和6年度は推薦選抜の志願者12名中2名、一般選抜の志願者64名中5名、令和8年度は推薦選抜19名中5名、一般選抜49名中9名という実績でした。学科・コースによって女子志願者の分布には差があるため、自分の志望コースの傾向が気になる場合は、工学部公式サイトで公開されている選抜実施状況表のPDFを学科別に確認することをおすすめします。定員未充足の年が続いている事実は、出願資格と対策の質を満たせば合格の可能性が十分にあることを示す一方、公表されている数値はあくまで過去の実績であり、年度によって変動する点には留意してください。
科目別対策
一般選抜の学力試験は、学科・コースごとに出題される専門科目の分野が明確に決まっています。出題範囲は募集要項に科目名まで明記されているため、まずは自分の志望コースの出題内容を正確に把握することが対策の出発点です。
| 学科・コース | 共通科目(数学) | 専門科目の出題内容 |
|---|---|---|
| 社会基盤工学科 環境・防災デザインコース | 微積分学、線形代数 | 構造力学、土質力学、水理学、材料・コンクリート工学、土木計画学、環境衛生工学 |
| 機械工学科 機械コース・知能機械コース | 微積分学、線形代数 | 材料力学、機械加工、機械力学、流体力学、熱力学、制御工学 |
| 化学・生命工学科 物質化学コース・生命化学コース | 実施なし | 物理化学・有機化学 |
| 電気電子・情報工学科 電気電子コース | 微積分学、線形代数 | 電磁気学、電気回路、電子回路 |
| 電気電子・情報工学科 情報コース | 専門科目内で評価 | 情報数学(離散数学、確率統計)、情報工学(計算機工学、プログラミング) |
| 電気電子・情報工学科 応用物理コース | 専門科目内で評価 | 数学(常微分方程式、関連して微積分学・線形代数)、物理(力学、電磁気学) |
社会基盤工学科・機械工学科・電気電子コースの共通数学は微積分学と線形代数に範囲が限定されているため、この2分野を高専・短大の教科書レベルで解けるまで反復することが優先です。専門科目は6分野前後が並記されているケースが多く、社会基盤工学科なら構造力学・土質力学・水理学・材料コンクリート工学・土木計画学・環境衛生工学、機械工学科なら材料力学・機械加工・機械力学・流体力学・熱力学・制御工学というように、既習範囲との対応表を作って弱点分野を洗い出す作業から始めるとよいでしょう。
化学・生命工学科は数学の学力試験がない代わりに専門科目が300点と最大配点になっており、出題内容は物理化学と有機化学の2分野に絞られています。配点が集中する分野ほど対策の優先度も高くなるため、この2分野については計算問題と論述問題の両方に対応できるよう、反応機構や熱力学量の計算を数多くこなす必要があります。情報コースは情報数学(離散数学、確率統計)と情報工学(計算機工学、プログラミング)が専門科目に統合されており、応用物理コースは常微分方程式を中心に微積分学・線形代数・力学・電磁気学が関連付けて出題される点も、他コースとは異なる特徴です。応用物理コースの推薦基準では、この物理の出題範囲が「本コース1年次に開講される『力学』『電磁気学基礎』に相当する内容」と定義されています。入学後1年目のカリキュラムを先取りするイメージで既習範囲を整理すると、対策すべき深さの見当をつけやすくなります。
英語は前述のとおりTOEIC L&RまたはTOEFL iBTのスコア提出のみで、独自の筆記試験は課されません。730点(TOEIC)・80点(TOEFL iBT)に届かない場合でも比例配点でスコアがそのまま得点化されるため、満点を狙うよりも出願締切に間に合う直近のテスト日程を複数回確保し、スコアが伸びた回を提出する戦略が現実的です。TOEIC-IPマークシート方式やTOEFL iBTは原本を郵送提出、TOEIC公開テストはWeb上のスコア確認サービスで提出と、テストの種類によって提出方法が異なる点にも注意してください。
共通数学(微積分学・線形代数)の対策では、公式を覚えるだけでなく、専門科目の計算過程で使う場面を意識して演習すると得点に結びつきやすくなります。社会基盤工学科であれば構造力学の応力計算、機械工学科であれば材料力学のはり理論やモーメント計算、電気電子コースであれば電気回路の微分方程式の中で、微積分と線形代数がそのまま使われます。共通科目と専門科目を切り離して勉強するのではなく、専門科目の過去問演習の中で必要になった数学の単元をそのつど復習する順序の方が、限られた対策期間では効率的です。
専門科目については、出題内容として明記されている分野を1つずつ表にし、高専・短大・大学で使用した教科書や講義ノートの該当範囲を突き合わせる作業から始めます。既習範囲と出題範囲にずれがある分野ほど独学では時間がかかるため、参考書だけでなく大学編入試験向けの問題集や、可能であれば在籍校の教員に個別に質問できる環境を早めに確保しておくと安心です。化学・生命工学科のように専門科目の配点が300点と大きい場合は、計算問題(反応速度や熱力学量など)と論述問題(反応機構の説明など)の両方に対応できるよう、単なる暗記ではなく仕組みを説明できるレベルまで理解を深めておく必要があります。
面接・志望理由書・過去問分析(出題予測)
志望理由書の扱いは、推薦選抜と一般選抜で明確に異なります。所定様式の志望理由書提出が必要なのは推薦選抜のみで、ボールペンを用いて自筆で300字程度にまとめる形式です。一般選抜の出願書類には志望理由書が含まれておらず、代わりに面接(口頭試問を含む)の中で志望理由や入学後の学習意欲を確認する運用になっています。この違いを知らずに一般選抜でも志望理由書を準備しようとすると、対策の優先順位を誤ることになるため注意してください。
推薦選抜の志望理由書で書く内容
推薦選抜の志望理由書は面接時の参考資料として扱われますが、面接の配点が150点と全体の60%を占めるため、口頭で説明する内容と志望理由書の趣旨を一致させておくことが重要です。300字という短い文字数の中で、これまでの学習内容、岐阜大学工学部の志望コースを選んだ理由、入学後に学びたい専門分野の3点を簡潔にまとめる構成が基本になります。
一般選抜の面接で問われやすい内容
一般選抜の面接は口頭試問を含み、成績証明書は参考資料として扱われます。学力試験で専門知識の到達度を測ったうえで、面接では学習意欲や知的好奇心、志望理由の一貫性を確認する位置づけです。出願資格②や⑥(大学2年以上在学・62単位以上修得)で出願する場合は、なぜ現在の大学から岐阜大学工学部への編入を志望するのかという動機を、学びたい専門分野と結びつけて説明できるように準備しておく必要があります。
面接対策の軸は、アドミッションポリシーが示す5つの資質(専門科目を極めようとする意欲、先端的工学分野への意欲、専門教育に必要な基礎学力、自然現象・社会現象への知的好奇心、人間社会に貢献する意欲)に沿って、自分の経験を説明できるように準備しておくことです。口頭試問では専門科目の内容を口頭で説明させる質問が出ることも想定されるため、学力試験の対策で使った専門用語や計算過程を、初対面の面接官にもわかるように言葉で説明する練習をしておくと効果的です。志望コースの教員の研究分野や、学科・コースのカリキュラムを工学部公式サイトで事前に調べ、入学後にどの科目や研究室で何を学びたいかを具体的に話せるようにしておきましょう。
学力試験の出題分野は口頭試問の話題にもつながりやすいと考えられます。社会基盤工学科なら防災や環境衛生工学への関心、機械工学科なら材料力学や制御工学を学びたい理由、化学・生命工学科なら物理化学・有機化学のどの領域に関心があるか、電気電子コースなら電磁気学や電気回路のどの応用分野に興味があるか、情報コースならプログラミングやアルゴリズムのどのテーマに取り組みたいか、応用物理コースなら力学・電磁気学のどの現象に関心があるかを、それぞれ自分の言葉で説明できるようにしておくと、学力試験と面接の両方で一貫した印象を与えられます。
過去問題の請求方法
岐阜大学工学部の3年次編入学試験の過去問は、公式サイト上でPDF等として一般公開されてはいません。過去3年分の入試統計・過去問題は請求制で、次の3通りの方法のいずれかで入手する仕組みになっています。
- 高等専門学校・短期大学等に在籍している場合は、所属校の事務室を経由して請求する
- 大学に在籍していて遠方に住んでいる場合は、郵送での請求が可能
- それ以外の場合は、工学部事務室に用意されている閲覧用の過去問を自分で印刷・複写する
この請求制という性質上、本記事で具体的な過去問の設問内容を転載することはできません。そのかわり、募集要項に明記された配点と出題分野の情報から、対策の優先順位を推測することは可能です。
募集要項から見た出題予測
専門科目の配点が300点と突出している化学・生命工学科は、物理化学・有機化学の出題比重が特に高いと推測できます。社会基盤工学科・機械工学科は6分野前後が並記されており、特定の1分野に偏らず幅広く出題される可能性を想定して、既習範囲全体を復習しておく方が安全です。共通数学が微積分学・線形代数に限定されている学科・コースでは、この2分野が毎年変わらぬ出題の土台になっていると考えられます。ただし、これらはあくまで募集要項の科目名・配点から読み取れる傾向であり、実際の出題形式や難易度は年度で変わり得るため、断定的な予想として扱わず、最終的には請求した過去問で出題形式を直接確認することをおすすめします。
併願戦略・内部リンク
岐阜大学内での併願を考える場合、同じ岐阜大学の地域科学部も3年次編入学を実施しています。学部が違えば出願資格や試験科目も別建てになるため、併願を検討する際は工学部と地域科学部それぞれの募集要項を取り寄せ、出願期間・試験日が重複しないかを必ず確認してください。詳しい制度は岐阜大学地域科学部の編入試験を解説した記事で整理しています。
高専・短大に在籍している場合、他の国立大学工学部の編入学試験も同時期に実施されることが多く、TOEICやTOEFL iBTのスコアは複数の大学の出願に使い回せるケースがあります。英語のスコアメイクを先に済ませておけば、専門科目や面接対策に充てられる時間が増えるため、岐阜大学編入のTOEIC対策記事を参考に、出願締切から逆算した受験計画を立てておくとよいでしょう。
岐阜大学工学部の出願資格には社会人限定の選抜区分はありませんが、一般選抜の出願資格(大学卒業者、学位授与機構による学士取得者など)を満たしていれば、年齢を問わず出願することができます。社会人から編入学を目指す場合は学習時間の確保が最大の課題になりやすいため、両立のスケジュールを具体的に組み立てたい方は社会人が岐阜大学に編入する方法を解説した記事も参考にしてください。出願資格の判断に少しでも不安がある場合は、自己判断で進めず、岐阜大学工学部学務係へ問い合わせることをおすすめします。
併願先を検討する際は、試験日そのものだけでなく、出願登録期間・検定料支払い期間・受験票印刷といった手続きの締切も重複しないかを確認する必要があります。推薦選抜は5月、一般選抜は6月に集中する傾向があるため、同時期に実施される他大学工学部の推薦・一般選抜と重ならないか、志望校ごとの募集要項を横並びで比較しておくと出願漏れを防げます。特に、推薦選抜で不合格になった場合に一般選抜へ切り替える受験生は、一般選抜の出願期間が推薦選抜の合格発表直後に設定されているため、成績証明書の再取得などをあらかじめ想定したスケジュールを組んでおくことが重要です。
募集要項の読み方や過去問の請求方法、専門科目の対策範囲まで一人で整理するのが難しいと感じる場合は、大学編入対策コースで、現在の学力や志望コース、残り期間に合わせた学習計画を個別に相談することもできます。
よくある質問(FAQ)
岐阜大学工学部の編入試験はいつ実施されますか。
直近に実施された令和9年度入学の選抜では、推薦選抜が5月1日から5月8日に出願、5月16日に面接、6月1日12時に合格発表、一般選抜が6月2日から6月4日に出願、6月13日に学力試験・面接、7月1日12時に合格発表という日程でした。次年度の正式な日程は、例年4月頃に工学部公式サイトで公表される最新の学生募集要項で確認してください。
志望理由書は一般選抜でも提出が必要ですか。
所定様式の志望理由書(300字程度・自筆・ボールペン使用)の提出が必要なのは推薦選抜のみです。一般選抜の出願書類に志望理由書は含まれておらず、面接内の口頭試問で志望理由や学習意欲を確認する運用になっています。この違いを取り違えると準備の優先順位を誤るため、自分が出願する選抜方式の提出書類一覧を必ず確認してください。
英語の筆記試験はありますか。
一般選抜で英語の筆記試験は実施されません。TOEIC Listening&Reading Test(TOEIC-IPを含む)またはTOEFL iBTのスコアを、TOEIC730点以上・TOEFL iBT80点以上を100点満点として比例配点する方式で評価します。730点・80点に届かなくてもスコアに応じて比例配点されるため、届いたスコアをそのまま提出する形になります。
過去問はどこで入手できますか。
岐阜大学工学部の過去問はウェブ上で公開されていません。高専・短大等在籍者は所属校事務室経由、大学在籍で遠方の場合は郵送、それ以外は工学部事務室での閲覧・複写という3通りの方法で、過去3年分の入試統計・過去問題を請求する仕組みになっています。請求方法の詳細は工学部公式サイトの入試情報(学部)ページに掲載されています。
推薦選抜と一般選抜はどちらも受験できますか。
出願資格を満たしていれば、推薦選抜に出願して不合格だった場合に一般選抜へ出願し直すことも可能です。ただし一般選抜では成績証明書を含む出願書類をあらためて提出する必要があり、一般選抜の出願期間は推薦選抜の合格発表直後に設定されているため、証明書の再取得も見越したスケジュールが必要です。
試験に電卓は持ち込めますか。
社会基盤工学科、機械工学科、化学・生命工学科の専門科目では、プログラム機能のない関数電卓の持ち込みが認められています。それ以外の電子機器の持ち込みは認められておらず、机上に置けるものも受験票や筆記用具など募集要項に列挙された品目に限られます。
学科・コースの募集人員はどこで確認できますか。
最新の募集人員は、岐阜大学工学部公式サイトの入試情報(学部)ページから配布される学生募集要項に明記されています。令和9年度入学の募集要項では4学科8コース合計30名(推薦15名・一般15名)でしたが、年度によって変更される可能性があるため、出願前に必ず確認してください。
編入学後にコースを変更できますか。
募集要項では、編入学後の転部・転科・転コースはできないと明記されています。出願する時点で志望コースを確定させておく必要があります。
まとめ
岐阜大学工学部の3年次編入学試験は、推薦選抜(面接150点+成績証明書100点)と一般選抜(学力試験と面接で500〜600点)という配点構成がまったく異なる2方式で構成されています。学科・コースごとに出題科目や配点、合否判定の単位が異なるため、志望コースの募集要項を一つずつ確認し、共通数学・専門科目・外部英語スコア・面接の優先順位を自分の既習範囲に合わせて組み立てることが合格への近道です。
直近3年間の実施状況表からは、推薦選抜が志願者数と募集人員がほぼ同水準で推移する一方、一般選抜は志願者数が募集人員の3倍を超える年が続いていること、電気電子・情報工学科はコース単位で選抜されコースごとに実質倍率が異なること、入学者数が定員30名に対して20〜26名にとどまる年が続いていることが読み取れます。志望理由書の提出義務が推薦選抜のみである点、英語が外部試験のスコア提出のみで独自筆記試験がない点、過去問が非公開の請求制である点は、他大学の編入試験と混同しやすい岐阜大学工学部特有のルールです。過去問は募集要項の配点と出題分野から対策の優先順位を推測しつつ、実際の過去問は早めに請求して出題形式を確認しておきましょう。数値や制度は年度により変更されるため、出願前には必ず岐阜大学工学部の公式サイトで最新の学生募集要項を確認してください。
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