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東京海洋大学海洋工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで

東京海洋大学海洋工学部の編入試験とは、高等専門学校・短期大学・大学等に在籍する学生が、越中島キャンパスの海事システム工学科・海洋電子機械工学科・流通情報工学科のいずれかへ3年次(一部区分は2年次)から編入学するための選抜制度で、小論文・面接・調査書で判定する「編入学(推薦)試験」と、数学・外国語の筆記のみで判定する「編入学(学力)試験」の2区分で実施されます。本記事では、令和9(2027)年度学生募集要項と、大学が公表している編入学者選抜状況(志願者数・受験者数・合格者数)の4年分のデータをもとに、出願資格、試験科目と配点、日程、倍率の推移、過去問の傾向、志望理由書・面接対策までを学科・コース単位で具体的に整理します。
東京海洋大学海洋工学部の編入学制度の概要
東京海洋大学は、2003年10月に東京商船大学と東京水産大学が統合して発足した大学で、2004年4月から学部生の受け入れを開始しています。海洋工学部は前身の東京商船大学の流れを汲む学部にあたり、越中島キャンパスという統合以前からの拠点を継承している点は、品川キャンパスに置かれた海洋生命科学部・海洋資源環境学部との成り立ちの違いとして押さえておくとよいポイントです。
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東京海洋大学海洋工学部は、品川キャンパスの海洋生命科学部・海洋資源環境学部とは異なり、東京都江東区越中島にある越中島キャンパスを拠点としています。学部は海事システム工学科、海洋電子機械工学科、流通情報工学科の3学科で構成され、いずれも船舶・海洋・物流に関わる工学分野を扱う学科です。海事システム工学科は船舶運航技術と、船と陸のシステムを結ぶ情報通信技術、海事関連システムの管理を扱い、海洋電子機械工学科は船舶の動力機関や船舶・海洋関連の設備・機器システムの運用、保守管理、開発・設計・製造を扱います。流通情報工学科は物流・情報流・商流を一元的に捉えたロジスティクスシステムを扱う学科で、他の2学科と比べて海事・機関の専門色が薄く、物流と情報システムの学際領域を志向する学生を想定しています。
各学科のカリキュラムは、専門導入科目から専門科目、卒業研究へと段階的に専門性を深める構成です。海事システム工学科は船舶運航技術、航海計器、海事関連の通信システムなどを扱い、船会社・海運関連企業・港湾関連分野の技術職を進路の一つとして想定しています。海洋電子機械工学科は、機関システム工学コースが船舶の主機関やプラント機器を、制御システム工学コースが制御工学・電気電子工学を中心に学び、造船・舶用機器メーカー・プラント関連企業への就職が視野に入る分野です。流通情報工学科は物流・サプライチェーン・情報システムを扱い、物流企業や商社、情報システム関連企業への就職が想定されます。海事システム工学科・海洋電子機械工学科の在学中には、健康診断基準を満たすことを条件に船舶実習の履修や三級海技士資格の取得を目指す道も用意されており、3年次編入者と2年次編入者とで乗船実習科への進学可否が異なる点は、後述の出願資格の章で詳しく整理します。
編入学試験は、学校長の推薦にもとづき小論文・面接・調査書で選考する「編入学(推薦)試験」と、数学・外国語の学力試験と成績証明書等で選考する「編入学(学力)試験」の2区分に分かれます。推薦試験は主に高等専門学校の商船学科の学校長推薦が中心となる一方、学力試験は高等専門学校(商船学科を除く)・短期大学・大学等、出身校の幅が広いのが特徴です。3年次編入が基本ルートですが、海事システム工学科と海洋電子機械工学科には、三級海技士(航海または機関)の資格取得を希望する者を対象とした2年次編入のルートも別途用意されています。2年次編入は将来的に3年次コースへ進級する形をとり、出願資格や修学条件が3年次編入とは異なるため、本記事では3年次編入を中心に解説し、2年次編入については該当箇所で必要な範囲にとどめて触れます。
海洋工学部のアドミッション・ポリシーでは、海上輸送に関する海、船舶、省エネルギー技術、物流、情報システム等のグローバルな諸課題に関心を持ち、専門的知識を含む幅広い教養と豊かな人間性、課題の発見・理解力と解決力、国際的に活躍できる能力を卒業時までに修得できる素養を有する者を求めるとされています。入学者選抜の評価方法についても大学は明確に区分を示しており、編入学(推薦)では小論文・面接・志望理由書等により、編入学(学力)では学力試験および成績証明書により、それぞれ総合的に評価・判定するとしています。加えて海洋工学部は、言語能力を評価する国際指標であるCEFRを採用しており、CEFR B1レベル以上の英語スコア取得を学部4年次への進級要件としています。編入学後も継続して英語力の底上げが求められる学部であることは、出願前に理解しておきたいポイントです。
大学はTOEIC演習に特化した英語クラスの設置や、海洋工学部が独自に開発した英語学習用eラーニング教材の提供、語学学習アドバイザーによる学習支援など、入学後の英語学習を支える体制を整備しています。編入学時点で英語力に不安がある場合でも、入学後の学習支援を前提に準備計画を立てることができますが、出願要件そのものとして一定水準の英語資格スコアが必須である点は次章で詳しく確認します。
募集人員と出願資格
令和9(2027)年度学生募集要項によると、推薦試験の募集人員は海事システム工学科5名、海洋電子機械工学科5名(機関システム工学コースと制御システム工学コースの合計)、流通情報工学科は若干名とされています。学力試験の募集人員は、海事システム工学科・海洋電子機械工学科・流通情報工学科のいずれも若干名です。募集人員は年度によって変動する可能性があるため、出願を検討する年度の最新の学生募集要項で必ず確認してください。
| 入試区分 | 学科 | 令和9(2027)年度 募集人員 |
|---|---|---|
| 編入学(推薦) | 海事システム工学科 | 5名 |
| 編入学(推薦) | 海洋電子機械工学科 | 5名(機関システム工学コース・制御システム工学コース合計) |
| 編入学(推薦) | 流通情報工学科 | 若干名 |
| 編入学(学力) | 海事システム工学科 | 若干名 |
| 編入学(学力) | 海洋電子機械工学科 | 若干名 |
| 編入学(学力) | 流通情報工学科 | 若干名 |
出願資格は、入試区分と学科・コースの組み合わせによって細かく分かれています。まず学力試験の3年次編入について、海事システム工学科と流通情報工学科、および海洋電子機械工学科の制御システム工学コースは、次の6区分のいずれかに該当する者が出願できます。海洋電子機械工学科の制御システム工学コースだけは、短期大学・大学の要件が理工学系の学科・学部に限定される点が他の2学科と異なります。
| 区分 | 出願資格の内容 |
|---|---|
| (1) | 高等専門学校(商船学科を除く)を卒業した者・卒業見込みの者 |
| (2) | 短期大学を卒業した者・卒業見込みの者(制御システム工学コースは理工学系の学科等に限る) |
| (3) | 大学を卒業した者・卒業見込みの者(制御システム工学コースは理工学系の学部等に限る) |
| (4) | 大学に2年以上在学(休学期間を除く)し62単位以上取得した者(取得見込みを含む) |
| (5) | 大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与された者・授与される見込みの者 |
| (6) | 高等専門学校の商船学科を卒業した者・卒業見込みの者(編入時期は卒業時期に応じて令和9年4月または令和10年4月) |
これに対して海洋電子機械工学科の機関システム工学コースは特殊で、学力試験・推薦試験ともに、高等専門学校の商船学科機関コースを卒業した者・卒業見込みの者に出願資格が限定されています。他学科・他コースのように大学在学者や短大卒業者が学力試験で出願できる枠組みは用意されていません。機関システム工学コースを志望する場合は、出身が商船学科機関コースであることが事実上の前提条件になっている点を早い段階で把握しておく必要があります。
学力試験の出願資格のうち、4年制大学に在学している学生が利用できるのは、大学に2年以上(休学期間を除く)在学し62単位以上を取得した者、またはそれに準じる取得見込者という区分です。62単位という基準は大学2年間の標準的な修得単位数に相当する水準で、大学1・2年次のカリキュラムを大きな遅れなく履修していれば満たせる基準ですが、留年や休学の影響で単位取得が遅れている場合は、出願時点での見込み単位数を教務窓口で確認しておく必要があります。海洋電子機械工学科の制御システム工学コースを目指す場合は、この62単位以上という条件に加えて、在学する学部・学科が理工学系であることも同時に満たす必要がある点に注意してください。
推薦試験の出願資格は、学力試験よりもさらに限定的です。海事システム工学科は高等専門学校(商船学科を除く)を令和9年3月までに卒業見込みの者、または高等専門学校の商船学科を令和9年9月に卒業見込みの者が対象です。海洋電子機械工学科は、機関システム工学コースが商船学科機関コース卒業見込者、制御システム工学コースが商船学科を除く高専卒業見込者または商船学科卒業見込者(いずれも卒業時期で編入時期が変わる)です。流通情報工学科は海事システム工学科と同様の資格区分となっています。推薦試験の推薦基準は、人物・学業成績がともに優れ、学校長が責任をもって推薦する者で、合格した場合は入学することを確約できる者とされ、推薦人員は各高等専門学校から各学科2名以内と定められています。
出願資格に加えて、推薦試験・学力試験のいずれにも共通する出願要件として、英語資格・検定試験のスコア提出が課されます。対象となるのは、ケンブリッジ英語検定、実用英語技能検定(英検、従来型・S-CBT等の新方式を含む)、GTEC(4技能、オフィシャルスコアに限る)、IELTS、TEAP(4技能)、TEAP CBT、TOEFL iBTテスト、TOEIC L&R・TOEIC S&W(この2つは両方の受検が必要で、S&Wのスコアを2.5倍にして合算した点数で判定)のいずれかで、CEFR A1以上の水準を満たしていることが求められます。大学の説明によれば、この英語資格は出願要件であって加点対象ではなく、基準を上回るスコアを提出しても学力試験や小論文の得点に加点されるわけではありません。どの試験のスコアを提出するかによる優先順位もないとされています。
なお、海事システム工学科と海洋電子機械工学科には、三級海技士(航海または機関)の資格取得を希望する者を対象とした2年次編入のルートもあります。これは高等専門学校(商船学科を除く)を卒業見込みの者が対象で、本学に3年以上在学して所定の単位を修得することを編入学の条件とする仕組みです。2年次編入で入学した者は、3年次進級時にコースが決定される、あるいは商船学科航海・機関コースの卒業見込者は原則として全員が3年次編入になるなど、細かな制約があります。2年次編入を志願する場合は、健康診断基準に関する確認書の提出も必要になるため、出願資格に該当するかどうかを含めて、募集要項の原文で必ず確認してください。
海事システム工学科・海洋電子機械工学科は、授業科目に船舶実習の必修科目があり、募集要項に記載された健康診断基準を満たしていない場合、必修科目「船舶実習I」「船舶実習II(海洋電子機械工学科機関システム工学コース)」の履修に制約が生じたり、海洋電子機械工学科では3年次のコース選択に制約が生じたりすることがあります。基準は視力、色覚、聴力、握力、疾病及び身体機能の障害の有無の5項目にわたって定められており、三級海技士(航海・機関)の資格取得を目指す場合はとくに重要な確認事項です。
| 項目 | 基準の概要 |
|---|---|
| 視力 | 矯正視力を含め、海事システム工学科(航海)は両眼0.5以上、海洋電子機械工学科(機関)は両眼0.4以上 |
| 色覚 | 船舶職員としての職務に支障をきたすおそれのある色覚の異常がないこと(石原色覚検査表・パネルD-15等での検査に合格) |
| 聴力 | 5メートル以上の距離で話声語を弁別できること |
| 握力 | 男子は左右共に25キログラム以上、女子は左右共に17キログラム以上 |
| 疾病・身体機能 | 心臓疾患、視覚機能の障害、精神の機能の障害、言語機能の障害、運動機能の障害等により船舶職員としての職務に支障をきたさないと認められること |
大学が公表している注意事項によれば、三級海技士(航海または機関)第一種養成施設に指定されている高等専門学校以外からの編入学生は、海技従事者の免許を取得するにあたり、乗船実習科への進学を希望する場合、その入学要件である船舶職員養成施設の修了に必要な科目(海技科目)等の単位をすべて履修する必要があるとされています。加えて、3年次編入学者は乗船実習科の出願資格を満たさないため、航海課程・機関課程いずれの乗船実習科にも進学できないという制約が明記されています。三級海技士資格の取得や乗船実習科への進学を将来のキャリアとして具体的に見据えている場合は、2年次編入か3年次編入かによって進路の選択肢が大きく変わるため、出願前にこの制約を必ず確認しておく必要があります。
試験科目と配点
東京海洋大学海洋工学部の編入学試験で必ず押さえておきたいのは、推薦試験と学力試験とで課される試験科目がまったく異なるという点です。推薦試験には面接がありますが、学力試験には面接がありません。この違いを理解せずに対策を進めると、必要のない準備に時間を割いてしまったり、逆に必要な対策が抜け落ちてしまったりする可能性があります。
推薦試験の試験科目は小論文と面接の2つで、これに調査書の評価を加えた3項目で合否が判定されます。令和9(2027)年度の日程では、小論文が10時から12時の2時間、面接が13時15分から実施されました。採点は調査書・小論文・面接をそれぞれ10段階(10~1)で評価し、原則としてこの3項目の合計が24以上の者を対象に、在籍者数、受験者数、推薦書、志望理由書の内容を考慮して総合的に判定するとされています。小論文は、各学科で学ぶために必要とされる基礎的な能力や知識を問うことを目的としており、内容の独自性・正確さや論旨の明確さといった内容面、文章表現の正確さという国語力、そして与えられた字数に対する充足率という形式面の、三方向から総合的に評価されます。面接は、本人の意欲や社会常識など大学生活を支障なく送る能力を問うことを目的とし、他人と協調していく上で必要な素質や理解力、緻密さ、就学意欲などの観点から評価されます。
学力試験の試験科目は数学と外国語(英語)の2科目で、面接は課されません。令和9(2027)年度の日程では、10時から12時が数学、13時15分から14時15分が外国語1、14時25分から14時55分が外国語2という時間割で実施されました。配点は数学・外国語(2科目合算で1科目として扱われる)それぞれ100点の合計200点満点で、原則として学力試験の合計点が120点程度以上の者を対象に、在籍者数、受験者数、成績証明書等の内容を考慮して総合的に判定するとされています。120点程度という基準は満点200点の6割に相当する水準であり、数学・外国語のどちらかに極端な穴を作らないことが第一の目標になります。
数学の出題範囲は、線形代数(行列、行列式、連立一次方程式、固有値、固有ベクトル)と、微分積分学(微分、積分、級数、偏微分、重積分)の2分野から出題されます。採点は全問記述式で、解答の正確さに加えて論理的思考力をみるために途中経過を重視した評価が行われます。外国語1(英語)は読解・総合問題で、辞書の使用が認められており、辞書は大学側が用意します。外国語2(英語)は基礎的な英語力を試す英作文で、辞書の使用は認められておらず、動詞の時制・態の理解を問う問題が含まれます。採点方針として、記述式の問題については中間点が認められる一方、選択式の問題については原則として中間点が認められないとされています。この採点方針の違いは、記述式問題では部分点を積み重ねる解答戦略が有効である一方、選択式問題では確実に正解を選び切る精度が求められることを意味します。
合否判定の目安である120点程度という基準は、数学・外国語のどちらかが極端に低くても、もう一方で高得点を取れば理論上は届く水準です。ただし、実際の判定は在籍者数や受験者数、成績証明書等の内容も考慮した総合判定とされているため、120点というラインを単純な合格ボーダーとして固定的に捉えるのではなく、あくまで大学が公表している目安の一つとして受け止め、数学・外国語のどちらも安定して得点できる状態を目指すことが現実的な対策方針になります。
採点基準を踏まえると、学力試験受験者は数学・外国語という筆記2科目の完成度をひたすら高めることが対策の中心になり、推薦試験受験者は小論文の論述力と面接での受け答えという、筆記とは異なる種類の準備が必要になります。同じ海洋工学部の編入試験でも、区分によって求められる能力がまったく異なるため、まず自分がどちらの区分に出願できるかを出願資格の章で確定させたうえで、対策の優先順位を決めることが遠回りを避けるポイントです。
出願から入学までの日程
ここでは、令和9(2027)年度に実際に実施された日程を参考情報として示します。すでに終了している回のスケジュールですが、次回以降の出願期間や試験日を予測するうえでの目安になります。募集要項は例年2月下旬ごろに大学ホームページで公表される運用となっているため、出願を検討する年度の最新版を必ず確認してください。
| 項目 | 令和9(2027)年度の内容 |
|---|---|
| マイページ登録開始 | 令和8年5月15日(金) |
| インターネット出願登録・検定料支払期間 | 令和8年5月15日(金)10:00~5月22日(金)16:00 |
| 出願書類の提出期間 | 令和8年5月18日(月)~5月22日(金)17:00郵送必着 |
| 検定料 | 30,000円 |
| 受験票印刷期間 | 令和8年5月29日(金)以降 |
| 試験日 | 令和8年6月12日(金) |
| 合格発表 | 令和8年7月10日(金)10時頃(大学ホームページ・マイページで発表、掲示板発表なし) |
| 入学手続期間 | 令和8年7月10日(金)~7月17日(金)郵送必着 |
| 個人成績開示の申請期間 | 令和8年7月10日(金)~7月15日(水)郵送必着 |
出願はインターネット出願システムでの登録が前提で、登録・検定料支払いだけでは出願は完了しません。出願書類を書留速達郵便で大学まで郵送し、大学に到着して初めて出願完了となる点に注意が必要です。大学に直接持参しても受け付けないとされているため、郵便事情を踏まえて余裕を持った準備が求められます。マイページ登録から受験票印刷までの大まかな流れは次のとおりです。
- インターネット出願サイトでマイページを登録する
- 出願期間になったら志望学科・志願者情報・出願資格情報・顔写真データを登録する
- 検定料30,000円をクレジットカード・コンビニエンスストア・ネットバンキング・ペイジー対応銀行ATMのいずれかで支払う
- 入学志願票をはじめとする出願書類一式を印刷し、必要書類とあわせて書留速達郵便で郵送する
- 出願期間終了後、受験票をインターネット出願システムから各自で印刷する
出願書類は入試区分によって異なり、揃える書類の種類も多いため、募集要項に記載の提出出願書類チェックシートを使って早めに準備状況を確認しておくことをおすすめします。学力試験の出願書類は次のとおりです。
| 出願書類 | 内容 |
|---|---|
| 入学志願票 | インターネット出願システムからA4カラー印刷、検定料支払後に印刷可能 |
| 卒業(見込)証明書 | 最終学歴の高専・短大・大学等の証明書、在学中の者は在学証明書 |
| 調査書または成績証明書等 | 卒業見込者・在学中の者は成績証明書と履修中単位の証明書、既卒者は調査書または成績証明書 |
| 確認書(該当者のみ) | 海事システム工学科・海洋電子機械工学科の2年次編入志願者が対象 |
| 住民票の写し(該当者のみ) | 日本に居住する外国人の志願者が対象 |
| 英語資格検定証明書 | CEFR A1以上の基準を満たす英語資格・検定試験のスコアを証明する書類のコピー |
| 入学願書送付用封筒・宛名シート | 市販の角形2号封筒に出願書類一式を封入し、書留速達郵便で郵送 |
推薦試験ではこれに加えて、学校長が作成する推薦書と、志願者本人が記入する志望理由書の提出が必要です。証明書類は発行に時間がかかることがあるため、出願期間が始まってから慌てて申請するのではなく、出願期間が公表された時点で出身校の教務担当窓口に発行依頼をかけておくと安心です。
合格発表は大学ホームページへの受験番号掲載と、インターネット出願システムのマイページ上での合格通知書・結果通知書の掲載によって行われ、電話等による合否照会には応じないとされています。郵送(紙媒体)での通知も行われないため、発表日以降は自分でマイページを確認しにいく必要があります。合格発表と同日から入学手続が始まり、期間は1週間程度と短いため、入学に必要な書類や費用の準備は合格発表を待たずに進めておくと安心です。入学初年度に要する経費の目安として、入学料282,000円、授業料は年額535,800円(前期267,900円・後期267,900円)が示されています。授業料は入学後に徴収され、在学中に改定が行われた場合は改定後の金額が適用されるとされています。
個人成績の開示は、受験者に対して順位の形で行われますが、受験者が10名以下の試験については非開示となります。海洋工学部の編入学試験は学科・コースによっては受験者数が10名を下回ることもあるため、不合格だった場合に成績開示を申請しても、区分によっては開示されない可能性がある点は理解しておく必要があります。開示を希望する場合は、指定の申請書と受験票のコピー、返信用封筒(レターパックプラス)を、指定された短い申請期間内に郵送で提出する必要があり、電話・電子メール・窓口では対応してもらえません。
検定料30,000円は、原則としていかなる理由があっても返還されません。ただし、検定料を払い込んだのに出願書類を提出しなかった場合や出願が受理されなかった場合、誤って検定料を二重に払い込んだ場合には、大学に申し出れば後日返還を受けられる取り扱いになっています。障害等があり受験上・修学上の配慮を必要とする場合は、出願に先立って事前相談が必要とされており、令和9(2027)年度は令和8年5月7日(木)までに、診断書等を添付した申請書を提出するよう案内されていました。配慮が必要な場合は、出願期間が始まってから慌てないよう、出願資格の確認と同じタイミングで相談窓口に連絡しておくことをおすすめします。
合格者には、入学までの期間を有意義に過ごしてもらうため、入学後の履修を考慮した課題学習が課され、大学による教育・指導が行われます。課題学習の実施にあたっては交通費・通信費等が別途必要になることがあるとされているため、合格発表後の数か月間についても、一定の準備期間・費用がかかる前提でスケジュールを組んでおくと安心です。
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倍率・難易度
東京海洋大学は、編入学者選抜状況として、学科・コース・入試区分ごとの志願者数・受験者数・合格者数を年度別に公表しています。ここでは、公式に公表されている令和5(2023)年度から令和8(2026)年度までの4年分のデータをもとに、海洋工学部全体と学科別の倍率推移を整理します。倍率は受験者数を合格者数で割った実質倍率として計算しています。
| 年度 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率(受験者数÷合格者数) |
|---|---|---|---|---|
| 令和5(2023)年度 | 30名 | 29名 | 14名 | 約2.1倍 |
| 令和6(2024)年度 | 38名 | 37名 | 17名 | 約2.2倍 |
| 令和7(2025)年度 | 45名 | 42名 | 20名 | 約2.1倍 |
| 令和8(2026)年度 | 31名 | 30名 | 14名 | 約2.1倍 |
海洋工学部全体では、推薦試験・学力試験を合わせた実質倍率が4年連続でおおむね2.1~2.2倍の範囲に収まっており、年度による大きなブレは見られません。もっとも、この全体倍率は3学科・複数コースの合算値であるため、実際に出願を検討する際は学科・コース単位の数値を確認することが重要です。学科別に見ると、年度ごとの変動幅はより大きくなります。
| 学科 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|---|---|
| 海事システム工学科(推薦+学力合計、受験者/合格者) | 5名/2名 | 14名/7名 | 20名/7名 | 6名/4名 |
| 海洋電子機械工学科(推薦+学力合計、受験者/合格者) | 14名/7名 | 16名/7名 | 16名/9名 | 13名/6名 |
| 流通情報工学科(推薦+学力合計、受験者/合格者) | 10名/5名 | 7名/3名 | 6名/4名 | 11名/4名 |
海事システム工学科は、令和7(2025)年度に受験者20名に対して合格者7名と、実質倍率が約2.9倍まで上がった一方、令和8(2026)年度は受験者6名に対して合格者4名と、実質倍率が約1.5倍まで下がっています。募集人員が推薦5名・学力若干名という小さな枠であるため、その年の志願者数の増減がそのまま倍率に反映されやすい構造だと考えられます。海洋電子機械工学科は機関システム工学コースと制御システム工学コースを合算した数値ですが、機関システム工学コースは出願資格が商船学科機関コース卒業者に限定されるため、その年の商船学科機関コースの卒業予定者数によって志願者数が上下しやすく、令和5(2023)年度は機関システム工学コースの志願者が7名いた一方、制御システム工学コースの推薦志願者は0名だった年もあるなど、コース間で応募状況に差が出る年もあります。流通情報工学科は募集人員が若干名にとどまるため、年度によっては受験者数自体が一桁になることもあり、倍率だけで難易度を判断せず、その年の募集人員と自分の出願資格を照らし合わせて準備することが現実的な難易度把握につながります。
推薦試験と学力試験を比較すると、推薦試験は合格率が比較的高い年度が多い一方、出願できる対象が商船学科の学校長推薦を受けられる学生に限られるため、そもそも出願資格を満たせない受験生も多くいます。学力試験は出願できる母集団が広い分、年度によっては志願者が集中し倍率が上がることもあります。自分がどちらの区分に出願できるかを出願資格の章で確認したうえで、該当する区分の倍率推移を参考にすることが大切です。
海洋工学部全体の推薦試験・学力試験それぞれの実質倍率を年度別に算出すると、両者の傾向差がより明確になります。推薦試験は受験者に対する合格者の割合が高く、学力試験は相対的に狭き門になっている年度が多いことが確認できます。
| 年度 | 推薦試験(受験者/合格者、倍率) | 学力試験(受験者/合格者、倍率) |
|---|---|---|
| 令和5(2023)年度 | 11名/10名(約1.1倍) | 18名/4名(約4.5倍) |
| 令和6(2024)年度 | 13名/8名(約1.6倍) | 24名/9名(約2.7倍) |
| 令和7(2025)年度 | 18名/12名(約1.5倍) | 24名/8名(約3.0倍) |
| 令和8(2026)年度 | 8名/6名(約1.3倍) | 22名/8名(約2.8倍) |
推薦試験の実質倍率は4年間を通じて1.1~1.6倍程度で推移しており、学校長推薦を得られる時点である程度の選抜を経ていることも背景にあると考えられます。学力試験の実質倍率は2.7~4.5倍とより高く、出願できる母集団が広いぶん、当日の筆記試験の得点力がそのまま合否を分ける傾向が読み取れます。商船学科に在籍していて学校長推薦を得られる見込みがある場合は推薦試験を、それ以外の高専・短大・大学に在籍している場合は学力試験を軸に据えたうえで、数学・外国語の得点力を高める対策に重点を置くのが現実的な戦略です。
科目別対策(数学・英語)
学力試験を受験する場合、対策の中心は数学と外国語(英語)の2科目です。数学は線形代数と微分積分学の2分野から出題され、全問記述式で途中経過が重視されます。線形代数では行列式の計算、連立一次方程式の解法、固有値・固有ベクトルの算出が頻出のテーマとして募集要項に明記されており、微分積分学では1変数関数の微分・積分・級数、2変数関数の偏微分・重積分が出題範囲に含まれます。高専のカリキュラムであれば2年次までに学習する内容が中心ですが、重積分や2変数関数の極値問題のように、学校によっては編入学年次以降に学ぶ内容が出題されることもあるため、出題範囲の対応表と自分の既習範囲を照らし合わせ、未習分野があれば早めに独学または対策指導でカバーしておく必要があります。
記述式かつ途中経過重視という採点方針を踏まえると、単に最終的な答えを出す練習だけでなく、行列の計算過程や積分の計算過程を省略せずに書く練習が有効です。途中式が正しければ部分点が認められる可能性がある一方、計算過程を飛ばして結果だけを書くスタイルに慣れていると、本番で減点を重ねるリスクがあります。過去問演習では、答え合わせをする際に最終解だけでなく、途中式の書き方そのものを見直す習慣をつけることをおすすめします。
英語は外国語1と外国語2に分かれており、それぞれ求められる力が異なります。外国語1は60分の読解・総合問題で、辞書の使用が認められています。辞書を使える分、語彙力そのものよりも、文章全体の論理構造を把握して要点を日本語で説明する力や、設問の指示(字数、要求内容)に正確に答える力が問われます。外国語2は30分の英作文で、辞書の使用は認められておらず、動詞の時制や態の理解を問う問題が含まれます。和文英訳を中心とした基礎英作文であるため、仮定法過去完了、使役・知覚動詞、受動態、現在完了進行形といった、時制・態に関わる文法事項を辞書なしで正確に運用できるレベルまで仕上げておく必要があります。
英語対策では、出願要件として提出が必要なCEFR A1以上の英語資格スコアの取得も並行して進める必要があります。TOEIC L&Rを利用する場合はTOEIC S&Wとあわせて受検し、S&Wのスコアを2.5倍にして合算した点数で判定される仕組みになっているため、L&Rだけでなく話す・書く力も一定水準まで底上げしておく必要があります。TOEICを軸に対策を進める場合の具体的なスコアの目安や学習法については、東京海洋大学編入のTOEIC対策で詳しく解説していますので、あわせて確認してください。なお、この英語資格スコアはあくまで出願要件であり、学力試験や小論文の得点に加点されるものではないため、基準を大きく上回るスコアを目指すことよりも、出願期限までに基準を確実に満たすことを優先したスケジュールを組むのが合理的です。
出願期間が令和8年度実績で5月中旬、試験日が6月中旬に設定されていたことを踏まえると、逆算して次のような時期を目安に対策を進めると、直前期に慌てずに済みます。年度によって日程は変わるため、あくまで目安として活用してください。
- 出願の半年~1年前:数学(線形代数・微分積分学)の既習範囲を棚卸しし、未習分野を洗い出す
- 出願の4~6か月前:英語資格・検定試験(CEFR A1以上)のスコアを取得し、出願要件を満たす
- 出願の3~4か月前:数学の過去問演習を開始し、記述式・途中式重視の答案作成に慣れる
- 出願の2~3か月前:外国語1(読解)・外国語2(英作文)の過去問演習を開始する
- 出願の1~2か月前:志望理由書の下書き(推薦試験受験者)、出願書類の発行依頼を出身校へ提出する
- 出願期間中:インターネット出願登録、検定料支払い、出願書類の郵送を余裕をもって完了する
- 試験直前期:過去問の総復習、面接想定問答の最終確認(推薦試験受験者)
数学・英語のどちらも、独学だけで対策範囲を判断するのが難しい場合は、過去問の出題形式を踏まえて優先順位をつけてくれる専門的な指導を活用する方法もあります。大学編入対策コースのように編入試験に特化した指導であれば、線形代数・微積分の記述対策と、外国語1・外国語2それぞれの出題形式に合わせた英語対策を、残りの学習期間に合わせて配分してもらいやすくなります。
面接・志望理由書・過去問分析(出題予測)
この章では、まず推薦試験と学力試験で課される内容の違いを整理したうえで、令和9(2027)年度に実施された過去問の内容を科目・学科別に分析します。すでに述べたとおり、面接・小論文・志望理由書が課されるのは推薦試験のみで、学力試験にはこれらは課されません。学力試験の受験者は面接対策が不要な代わりに、数学・外国語の得点だけで合否が決まるため、筆記試験の完成度がそのまま合否に直結します。
志望理由書は、推薦試験の出願書類の一つとして提出が求められます。様式は大学所定のもので、志願者本人が黒インクまたは黒ボールペン(消せるインクは不可)で記入する形式です。様式には志望学科・コース名を記入する欄があり、本文は「志望学科・コースへの興味、将来への抱負など」を自由記述で書く構成になっています。文字数の指定は様式の紙面に依存しますが、限られたスペースの中で、なぜ現在の所属ではなく東京海洋大学海洋工学部を志望するのか、志望する学科・コースで何を学び、将来どのように活かしたいのかを、一貫した流れで書き切ることが求められます。海事システム工学科であれば船舶運航や海事関連システム、海洋電子機械工学科であれば動力機関や機器システムの開発・保守、流通情報工学科であれば物流と情報システムの融合というように、学科ごとの教育研究上の目的と、自分がこれまで学んできた内容の接点を具体的に書けるかどうかが説得力を左右します。
面接は、令和9(2027)年度の日程では小論文終了後の13時15分から実施されました。大学の説明によれば、面接は本人の意欲や社会常識など大学生活を支障なく送る能力を問うことを目的としており、他人と協調していく上で必要な素質、理解力や緻密さなどの勉学に必要な能力、そして本人の就学意欲等の観点から総合的に評価されます。志望理由書に書いた内容と矛盾しない受け答えができるように、志望理由書の下書き段階から、面接で聞かれそうな質問(なぜこの学科・コースなのか、入学後に取り組みたい研究や活動は何か、現在の学習内容とどうつながるか)を想定し、口頭でも同じ論理で説明できるように準備しておくことが有効です。面接で想定しておきたい質問には、たとえば次のようなものがあります。
- 数ある大学の中で、なぜ東京海洋大学海洋工学部を志望するのか
- 志望する学科・コースで、具体的にどのような分野を学びたいのか
- 現在の所属校で学んでいる内容と、編入後に学びたい内容はどうつながっているか
- 入学後、船舶実習や乗船実習科など進路に関わる健康診断基準について理解しているか
- 卒業後、どのような分野で専門性を活かしたいと考えているか
いずれの質問も、志望理由書に書いた内容を土台に、自分の言葉で具体的に説明できるかどうかが評価されます。想定問答をそのまま暗記して読み上げるのではなく、聞かれ方が変わっても同じ論理の骨格で答えられるように、要点を整理した状態で面接に臨むことをおすすめします。
続いて、令和9(2027)年度(令和8年6月12日実施)の過去問の内容を、大学が公開している解答例・出題の意図をもとに分析します。数学は、線形代数の行列式・連立一次方程式に関する知識と計算力を問う設問、行列の固有値・固有ベクトルに関する設問、1変数関数の積分法に関する設問、2変数関数の極値問題に関する設問、2変数関数の積分法に関する設問の5題構成でした。配点は設問ごとに10点または20点で構成されており、いずれも記述式で、解答には計算の導出過程が求められています。出題範囲の網羅性が高く、線形代数と微積分の両分野からまんべんなく出題される傾向が確認できます。
外国語1(英語、前半60分)は、生物学や科学技術を題材とした英文の読解問題でした。令和9(2027)年度は、動物の睡眠時間(キリンの睡眠時間が短い理由)を扱った英文と、色を音に変換して知覚を補助する技術を扱った英文が出題され、内容を日本語で説明する設問が中心でした。外国語2(英語、後半30分)は、仮定法過去完了、助動詞、態、時制の一致など、文法知識を用いた和文英訳が10問出題されたほか、文法・語彙に関する選択式の設問も含まれていました。英作文は基礎的な文法事項を正確に運用できるかどうかを重視する出題であり、凝った表現力よりも、時制・態の誤りをなくす精度が得点に直結する構成だといえます。
海事システム工学科の推薦試験小論文は、英文を200字程度の日本語で要約する設問(30点)と、その英文の内容を踏まえて700字以上800字以内で自分の考えを論じる設問(70点)の2問構成でした。令和9(2027)年度は、太平洋の深海に存在する海洋資源を産業化するための課題と、その克服方法について問う内容で、大学が公開している出題の意図には、英語の読解力・国語力・文章構成力に加えて、海洋に関する時事知識を問う狙いがあると明記されています。海事システム工学科を志望する場合は、海洋資源・海運・海事政策に関する時事ニュースに日頃から目を通しておくことが、初見の英文に対応する土台になります。
流通情報工学科の推薦試験小論文は、図表を読み取って特徴を説明する設問(40点)と、社会情勢に関するトピックについて独自の考察を加えて論じる設問(60点)の2問構成でした。令和9(2027)年度は、過疎地域における人口構成の変化(少子高齢化の進行、年齢層別の人口割合の変化)を示す図表を読み取らせたうえで、高齢者の移動手段や地方の配送網維持といった、物流・情報システムに関わる社会課題について考察させる内容でした。採点基準は、資料の読み取りの妥当性、論旨の明確さ、文章の構成、テーマの独自性、表現の5項目で構成されており、図表の読み取りと自分の考察を接続する力が重点的に評価される設計になっています。流通情報工学科を志望する場合は、統計データや白書などの図表を読み取って自分の言葉で説明する練習を重ねておくと、本番の設問形式に対応しやすくなります。
海洋電子機械工学科の推薦試験小論文については、公開されている過去問データが画像形式のPDFで提供されており、本記事執筆時点では設問本文をテキストとして確認することができませんでした。誤った内容を断定的に記載することは避け、ここでは海洋電子機械工学科のアドミッション・ポリシーに明記された「編入学試験では、数学および英語の学力試験を課す、あるいは学校長が責任を持って推薦する応募資格のある学生に対し小論文と面接により、専門を学ぶために必要な基礎学力と明確な目的意識、および学修意欲を判断します」という記述から、他の2学科と同様に、英文読解や時事的なテーマをもとにした意見論述形式が採用される可能性がある、という範囲にとどめて出題予測を示します。断定はできないため、実際の出題内容は大学ホームページで公開されている該当年度のPDF原本を必ず確認してください。
大学は「入試過去問題活用宣言」に参加しており、アドミッション・ポリシーを実現するために必要と認める範囲で、宣言参加大学・提供大学の過去問題あるいは類似問題を使用して出題することがあるとしています。解答例・出題の意図の公開期間は、令和9(2027)年度分であれば令和8年7月10日15時から令和11年7月頃までとされており、著作権の関係で公開されない問題が含まれる年度もあります。過去問を使った演習を計画する場合は、公開されている年度分をできるだけ早く入手し、公開期間が終了する前に複数年度分を確認しておくことをおすすめします。
併願戦略と関連情報
東京海洋大学には海洋工学部のほかに、海洋生命科学部と海洋資源環境学部にも編入学試験が設けられています。同じ大学内での併願を検討する場合、出願期間や試験日が重なるかどうか、出願資格の条件が学部間でどう違うかを事前に整理しておく必要があります。品川キャンパスの海洋生命科学部・海洋資源環境学部と、越中島キャンパスの海洋工学部とでは、学べる専門分野もキャンパスも異なるため、併願先として検討する場合は、それぞれの学部の教育研究上の目的を比較したうえで判断することをおすすめします。海洋生命科学部の編入試験については東京海洋大学海洋生命科学部の編入試験を徹底解説、海洋資源環境学部の編入試験については東京海洋大学海洋資源環境学部の編入試験を徹底解説で、それぞれ出願資格や試験科目を整理していますので、あわせて確認してください。
商船高等専門学校(商船学科)に在籍している場合、海事システム工学科・海洋電子機械工学科の推薦試験や、機関システム工学コースの学力試験は、出願資格の面で有利な選択肢になり得ます。商船学科以外の高専・短大・大学に在籍している場合は、学力試験での出願が中心的なルートになるため、募集要項の出願資格表で自分の在籍校・在籍状況がどの区分に該当するかを、早い段階で確認しておくことが重要です。海洋工学部以外の併願先としては、同じく船舶・海事分野を扱う神戸大学海洋政策科学部(2021年に海事科学部から改組)を候補に加える受験生も見られます。学べる専門分野や出願資格、試験科目は大学ごとに異なるため、併願先として検討する場合は、試験日程が重複しないか、出願書類の準備期間が確保できるかとあわせて、各大学の募集要項を個別に確認してください。
大学編入という制度そのものの仕組みや、一般選抜との違い、編入学が難易度面でどう位置づけられるかを基礎から確認したい場合は、大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説で全体像を整理していますので、東京海洋大学に限らず編入学試験全般の理解を深めたい場合の参考にしてください。出願資格の確認、志望理由書の下書き、小論文・面接の練習、数学・英語の過去問演習は、それぞれ着手すべきタイミングが異なります。出願期間の直前になって慌てないよう、募集要項が公表され次第、早い段階で自分の出願資格とスケジュールを確定させ、逆算して学習計画を立てることをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
東京海洋大学海洋工学部の編入試験は、毎年必ず実施されますか。
令和5(2023)年度から令和8(2026)年度までは、海事システム工学科・海洋電子機械工学科・流通情報工学科のいずれも推薦試験・学力試験の両区分で実施されてきました。ただし、募集人員が若干名となっている区分もあり、年度によって実施の有無や募集人員が変更される可能性はゼロではありません。出願を検討する年度の学生募集要項で、実施の有無と募集人員を必ず確認してください。
推薦試験と学力試験は、両方に出願できますか。
出願資格を満たしていれば、学科・コースごとの出願資格の条件を確認したうえで検討する余地はありますが、試験日が同一日に設定されている年度が多く、実際には同じ年度・同じ学科で両方に出願して両方受験することは日程上難しい場合があります。令和9(2027)年度は推薦試験・学力試験とも令和8年6月12日に実施されており、時間割も重なっているため、募集要項の該当年度の試験日時を確認したうえで、どちらか一方の区分を選んで出願計画を立てるのが現実的です。
学力試験に面接はありますか。
令和9(2027)年度の学生募集要項によれば、学力試験の選抜方法は数学と外国語(英語1・英語2)の筆記試験のみで、面接は課されていません。面接・小論文・志望理由書が課されるのは推薦試験のみです。この違いを取り違えると準備の優先順位を誤るため、自分がどちらの区分で出願するかを最初に確定させることが重要です。
TOEICのスコアはどのくらい必要ですか。
出願要件としては、TOEIC L&RとTOEIC S&Wを両方受検し、S&Wのスコアを2.5倍にして合算した点数がCEFR A1相当の基準を満たしていれば出願要件を満たします。具体的なスコアの目安やL&Rと合わせた対策方法は、本記事の科目別対策の章で紹介している関連記事もあわせて参考にしてください。出願要件を満たすスコアと、入学後に求められる基準は、CEFR B1レベル以上を求められる4年次進級要件とは水準が異なる点にも注意してください。
過去問はどこで入手できますか。
大学ホームページの学部入試のページに「過去の入試問題・解答例」がまとめられており、編入学試験についても年度別に入試問題・解答例(学科によっては出題の意図)が公開されています。ただし著作権の関係で公開されない問題が含まれる年度もあり、公開期間が終了すると閲覧できなくなる資料もあるため、公開されている年度分は早めに確認しておくことをおすすめします。
倍率はどのくらいですか。
大学が公表している編入学者選抜状況によると、海洋工学部全体の実質倍率(受験者数÷合格者数)は、令和5(2023)年度から令和8(2026)年度までおおむね2.1~2.2倍で推移しています。ただし学科・コースごとに募集人員や志願者数の変動幅が大きく異なるため、学科別の推移を確認したうえで、自分が出願する区分の傾向を把握することをおすすめします。
2年次編入と3年次編入の違いは何ですか。
3年次編入は、高専・短大・大学等での既修得単位を踏まえて海洋工学部の3年次に編入する、一般的な編入学のルートです。2年次編入は、海事システム工学科・海洋電子機械工学科において、三級海技士(航海または機関)の資格取得を希望する者を対象とした特別なルートで、本学に3年以上在学することが条件となるなど、修学条件が3年次編入とは異なります。出願資格の区分が学科・コースごとに細分化されているため、該当する条件を募集要項の出願資格表で個別に確認してください。
社会人でも出願できますか。
学力試験の出願資格には、大学を卒業した者や、大学に2年以上在学し62単位以上取得した者などの区分が含まれており、これらの条件を満たせば社会人であっても出願資格に該当する可能性があります。社会人が編入学を目指す際の学習時間の確保やスケジュールの立て方については、関連記事もあわせて参考にしながら、出願資格の詳細は募集要項の原文で確認してください。
まとめ
東京海洋大学海洋工学部の編入試験は、海事システム工学科・海洋電子機械工学科・流通情報工学科という3つの学科ごとに出願資格と選抜方法が細かく分かれており、さらに推薦試験と学力試験とで課される科目もまったく異なります。学力試験は数学と外国語(英語)の筆記のみで面接がなく、推薦試験は小論文・面接・志望理由書・調査書で総合的に評価されるという違いを理解したうえで、自分がどちらの区分に出願できるかを最初に確定させることが、対策の優先順位を決める出発点になります。倍率は海洋工学部全体でおおむね2倍台前半で推移していますが、学科・コースによって年度ごとの変動幅が大きく異なるため、公表されている選抜状況データを学科単位で確認し、自分の出願区分の実情に即して準備を進めることをおすすめします。数学・外国語の過去問分析や、志望理由書・面接で問われる観点は本記事で整理したとおりですが、募集人員や試験日程は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず最新の学生募集要項を確認してください。
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