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公認心理師になるには|資格取得までの完全ガイド

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公認心理師になるには、大学・大学院で指定科目を修得して受験資格を得たうえで国家試験に合格し、さらに公認心理師登録簿への登録を済ませる必要があります。受験資格を得るルートはA〜Gの7区分に分かれており、自分がどのルートに当てはまるかを最初に見極めることが、遠回りをしないための第一歩です。公認心理師とは、2017年に施行された公認心理師法にもとづく国家資格で、保健医療・福祉・教育・司法犯罪・産業労働という5つの分野で心理支援にあたる専門職を指します。

「大学の心理学部を出ていないと目指せないのでは」「社会人からでも間に合うのか」といった不安から、最初の一歩を踏み出せずにいる方は少なくありません。実際には、標準的な学生ルートのほかに、大学卒業後に実務経験を積むルートや、科目等履修生として学び直すルートも用意されています。自分の年齢や学歴、現在の職業によって最適なルートは変わるため、まずは全体像を把握したうえで、自分に合う経路を選ぶことが重要です。

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この記事では、公認心理師になるための3つのステップ、受験資格を得る7つのルート、国家試験の内容と最新の実施データ、合格後の登録手続きまでを、学生・新卒・社会人といった立場を問わず通しで理解できるようにまとめました。社会人からのルートをより詳しく知りたい方、指定大学院の選び方を深く知りたい方には、それぞれ専門にまとめた記事へのリンクも用意しています。

公認心理師は名称独占資格であり、登録を受けていない人が「公認心理師」を名乗ることは法律で禁止されています。単に試験に合格するだけでなく、資格取得までの全工程を計画的に進める必要がある点を押さえたうえで、具体的なルートを見ていきましょう。まずは制度の成り立ちから確認していきます。

本記事は、これから進路を決める高校生・大学生だけでなく、他学部からの方向転換を考えている大学生、そして社会人からのキャリアチェンジを検討している方まで、幅広い立場の読者を想定した総合ガイドです。自分の状況に近い章から読み進めても理解できるように、全体像とルート別の要点を整理しています。

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目次

公認心理師とは|国家資格としての定義と役割

公認心理師とは、公認心理師法にもとづいて心理に関する支援を行う国家資格です。同法は2015年9月16日に公布され、2017年9月15日に施行されました。それまで心理職の代表的な資格であった臨床心理士が民間資格であったのに対し、公認心理師はわが国で初めての心理職の国家資格として創設された点が大きな違いです。第1回の公認心理師試験は2018年9月9日に実施され、以降ほぼ毎年1回のペースで試験が行われています。国家資格化によって、医療機関や行政機関、教育機関などが心理職を採用する際の共通の基準ができたことは、心理支援の質を担保するうえで大きな意味を持っています。

臨床心理士との歴史的な関係

公認心理師が創設される以前、心理職の中心的な民間資格として長年運用されてきたのが臨床心理士です。公認心理師法の成立後も臨床心理士制度は継続しており、両資格は対立するものではなく補完的な関係にあります。多くの現職の臨床心理士が公認心理師の資格も取得しており、実務の現場では両資格を併記して名乗る心理職も少なくありません。

公認心理師が活動する5つの分野

公認心理師の業務は、保健医療・福祉・教育・司法犯罪・産業労働という5つの分野にまたがります。病院やクリニックでの心理検査・カウンセリング、児童相談所や福祉施設での支援、学校でのスクールカウンセリング、少年鑑別所や家庭裁判所での関与、企業のメンタルヘルス対応など、活躍の場は多岐にわたります。医療分野では精神科医と連携した心理検査やカウンセリング、福祉分野では虐待対応や発達支援、教育分野では不登校やいじめへの対応、司法犯罪分野では非行少年や犯罪加害者への処遇、産業労働分野では従業員のメンタルヘルスケアやハラスメント対応など、それぞれの現場で求められる専門性は異なります。特定の職場に限定されない汎用性の高さが、この資格の特徴のひとつです。

何歳からでも目指せる資格

公認心理師を目指すにあたって、年齢による制限は設けられていません。高校卒業後にストレートで大学に進学するケースだけでなく、社会人になってから心理職へのキャリアチェンジを志すケース、あるいは子育てが一段落してから学び直しを始めるケースなど、目指すタイミングは人それぞれです。大切なのは自分の状況に合ったルートを選び、無理のない計画を立てることであり、年齢そのものが障壁になるわけではありません。

働き方のバリエーション

公認心理師の働き方は、病院や施設に常勤として勤務する形だけでなく、非常勤として複数の職場を掛け持ちする形など多様です。スクールカウンセラーのように学校単位で非常勤として関わる働き方や、産業領域で企業と契約して従業員支援にあたる働き方など、分野や雇用形態によって関わり方が異なります。将来的にどのような働き方をしたいかを意識しながら、大学院での研究テーマや実習先を選ぶと、資格取得後のキャリアにつながりやすくなります。

公認心理師の4つの業務

養成カリキュラムでは、心理に関する支援を「心理に関する支援を要する者の心理状態の観察・その結果の分析」「心理に関する支援を要する者に対する相談・助言・指導その他の援助」「心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談・助言・指導その他の援助」「心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供」の4つの業務として整理しています。心理状態の観察・分析は心理検査やアセスメントにあたる部分であり、援助の業務は本人だけでなく家族や関係者への支援も含む点が特徴です。科学的な知見と現場での実践力の両方を重視する「科学者-実践家モデル」が、養成課程を貫く考え方であり、大学・大学院での学びは理論と実習の両輪で構成されています。

公認心理師法が制定された背景

公認心理師法が制定される以前、日本の心理職には統一的な国家資格が存在せず、臨床心理士をはじめとする複数の民間資格が併存する状態が続いていました。医療・福祉・教育など現場ごとに求められる資格が異なり、心理職の位置づけが分かりにくいという課題が指摘されていたことが、国家資格創設の背景にあります。複数の議員による議員立法として成立したという経緯も、この資格の特徴のひとつです。

他の心理系資格との位置づけ

心理系の資格には、公認心理師のほかにも臨床心理士や産業カウンセラー、認定心理士などさまざまな種類があります。このうち公認心理師は唯一の国家資格であり、業務独占ではなく名称独占という枠組みが取られています。つまり、資格を持たない人が心理支援そのものを行うことを禁じているわけではなく、「公認心理師」という名称を無資格者が名乗ることを禁じている点に注意が必要です。とはいえ、医療機関や行政、教育委員会などの採用要件として公認心理師資格が明記されるケースは年々増えており、キャリアの選択肢を広げるうえで取得の意義は大きいといえます。

公認心理師になるには何が必要か|資格取得までの3ステップ

公認心理師になるまでの道のりは、大きく3つのステップに整理できます。①受験資格を得る、②国家試験に合格する、③登録簿に登録するという順序は、どのルートを選んでもすべて共通です。まずこの全体構造を頭に入れておくと、自分が今どの段階にいるのか、次に何をすべきかが見えやすくなります。

ステップ内容つまずきやすいポイント
①受験資格を得る大学・大学院での指定科目修得、または実務経験の積み上げ対応カリキュラムかどうかの確認不足
②国家試験に合格する年1回実施される多肢選択式の筆記試験に合格する出題範囲の広さ、独学での対策漏れ
③登録簿に登録する公認心理師登録簿への登録申請、登録証の交付合格後の手続きを後回しにしてしまう

立場別の全体スケジュールの目安

立場受験資格を得るまで資格取得までの目安
高校卒業後にAルートで目指す学生大学4年+大学院2年標準で6年程度
大学卒業済みの社会人(学び直し範囲が狭い場合)科目等履修+大学院進学、またはBルート短くて4〜5年程度
大学卒業済みの社会人(学び直し範囲が広い場合)科目等履修+大学院進学6〜7年程度

上記はあくまで目安であり、履修すべき指定科目の範囲や実務経験の積み方によって前後する点に注意してください。自分の現在の学歴・職歴を踏まえて、どの立場に近いかを確認したうえで具体的な計画を立てることをおすすめします。

ステップ1:受験資格を得る

公認心理師試験は誰でも受けられるわけではなく、法律で定められた受験資格を満たす必要があります。受験資格の得方は後述するA〜Gの7ルートに分かれており、大学・大学院での指定科目の修得、または一定期間の実務経験によって満たすことになります。多くの方にとって、この受験資格をどう組み立てるかが最も時間のかかる工程です。特に大学・大学院進学が前提となるルートでは、入学した時点でカリキュラムが公認心理師対応かどうかを確認していないと、卒業間際になって不足科目に気づくというケースも起こり得ます。進学先を決める前の情報収集が、その後の全工程の速度を左右するといっても過言ではありません。

ステップ2:国家試験に合格する

受験資格を満たしたら、一般財団法人日本心理研修センター(公認心理師試験研修センター)が実施する公認心理師試験に申し込み、合格を目指します。試験は年1回、多肢選択式のマークシート方式で実施され、心理学の基礎から法律・制度、関係行政論まで幅広い範囲から出題されます。出願時期や必要書類は年度ごとに公表される「受験の手引」に定められており、指定の期間内に手続きを済ませる必要があります。試験の出題範囲は「出題基準(ブループリント)」として事前に公表されており、大項目ごとの出題割合の目安を確認しながら学習計画を立てることができます。

ステップ3:登録簿に登録する

試験に合格しただけでは、まだ公認心理師を名乗ることはできません。合格後に公認心理師登録簿への登録申請を行い、登録証の交付を受けて初めて「公認心理師」として活動できるようになります。この登録手続きを忘れる、あるいは先延ばしにしてしまうケースもあるため、合格後の流れまで見越して準備しておくことが大切です。就職・転職活動のタイミングによっては、登録が完了しているかどうかで応募できる求人の範囲が変わることもあります。合格と登録は別の手続きであることを、最初の段階から意識しておきましょう。

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受験資格を得る7つのルート(A〜G)を早見表で理解する

公認心理師の受験資格には、A・B・C・D・E・F・Gの7つの区分が定められています。自分がどの区分に該当するかで、必要な準備期間や進路が大きく変わるため、最初に全体を俯瞰しておきましょう。

区分対象・要件の概要主な該当者
Aルート4年制大学で指定科目を修得して卒業し、さらに指定の大学院で指定科目を修得して修了するこれから目指す学生・新卒者の標準ルート
Bルート4年制大学で指定科目を修得して卒業し、大学院に進学せず厚生労働省令で定める施設で心理関係の実務に2年以上従事する大学院に進学せず実務経験を積みたい人
CルートBルートとは異なる施設要件のもとでの実務経験、または海外の大学・大学院を修了した場合の同等以上の認定特定施設での実務経験者、海外の教育機関修了者
D〜Fルート公認心理師法の施行前から大学・大学院に在学していた、または施行前後の移行期に在学・卒業(修了)していた人向けの経過措置法施行前後に在学・卒業していた人
Gルート現任者講習会の課程を修了し、法施行規則で定める施設で5年以上の実務経験を有する現任者向けの経過措置。2022年7月17日をもって受付終了現在は新規に利用できない

最も一般的なのはAルート、次いでBルート

これから公認心理師を目指す人の大多数は、AルートまたはBルートのいずれかに該当します。大学院への進学を前提とするAルートが最も一般的で、多くの心理系大学院がこのAルートに対応したカリキュラムを用意しています。一方、大学院に進学せず実務経験で受験資格を満たすBルートは、対応施設での勤務先を自分で確保する必要があるため、事前の情報収集がより重要になります。大学院進学を選ぶかBルートで実務経験を積むかは、今後のキャリアの方向性や生活設計と合わせて検討する必要があります。

比較Aルート(大学院進学)Bルート(実務経験)
期間の目安大学院2年を含め標準6年大学卒業後、対象施設での実務2年以上
メリット研究・実習を通じて体系的に学べる。臨床心理士とのダブル取得もしやすい大学院の学費・年数をかけずに受験資格を得られる可能性がある
検討すべき点大学院入試の対策、学費・生活費の確保が必要対象施設に該当する勤務先を自分で見つける必要がある

AルートとBルート、どちらを選ぶか迷ったら

大学院に進学して研究や実習を通じて専門性を体系的に身につけたいのか、それとも実務経験を通じて現場で学びながら受験資格を得たいのかによって、選ぶべきルートは変わります。臨床心理士とのダブル取得を目指すのであれば指定大学院への進学が前提になるため、将来どちらの資格を軸にキャリアを築きたいかも判断材料のひとつになります。迷った場合は、両方のルートに対応できるよう、大学在学中から大学院進学の準備も並行して進めておくと、選択肢を狭めずに済みます。反対に、すでに対象施設で心理関係の業務に就いている、あるいはこれから就く見込みが立っている場合は、Bルートを軸に検討することで、大学院の学費や2年間という期間をかけずに受験資格を得られる可能性があります。

Cルートは海外の教育機関修了者や特定施設の実務経験者向け

Cルートは、Bルートとは異なる施設要件のもとで実務経験を積んだ人や、海外の大学・大学院で心理学に relatedする課程を修了した人が対象になる区分です。海外で心理学を学んだ経験がある方や、留学経験のある方は、日本国内での科目の履修状況と合わせて個別に受験資格の認定審査を受ける必要があります。該当する可能性がある場合は、早めに公認心理師試験研修センターに個別確認することをおすすめします。

D・E・Fルートは法施行前後の在学者向けの経過措置

D・E・Fルートは、公認心理師法が施行された2017年前後のタイミングで大学・大学院に在学、または卒業(修了)していた人を対象とした経過措置です。在学していた時期や、当時のカリキュラムが指定科目にどこまで対応していたかによって該当する区分が細かく分かれます。この時期に在学・卒業していた方で受験資格に不安がある場合は、卒業した大学の心理学部門や、公認心理師試験研修センターへの個別問い合わせを通じて、自分がどの区分に該当するかを確認するのが確実です。制度創設から一定の年数が経過した現在では、D〜Fルートに該当する在学者・卒業者は年々少なくなっており、今後はAルート・Bルートが中心になっていくと見込まれます。

Gルートはすでに終了している点に注意

制度創設当初は、現任者向けの経過措置としてGルートが設けられていましたが、Gルートの現任者講習会は2022年7月17日で受付を終了しています。すでに社会人として心理職に従事してきた方であっても、現在からGルートを新たに利用することはできません。これから資格取得を目指す社会人の方は、AルートまたはBルート、あるいは大学卒業後に科目等履修生として指定科目を学び直す方法を検討することになります。制度が変わっている点に気づかず、古い情報のままGルートを想定して計画を立ててしまうと、資格取得の見通しが大きくずれてしまうため注意が必要です。

【学生・新卒向け】大学から目指す標準ルート(Aルート)の進み方

高校卒業後にストレートで公認心理師を目指す場合、最も一般的なのはAルートです。4年制大学の心理学部・学科等で指定科目を修得して卒業し、さらに指定の大学院で指定科目を修得して修了するという、大学4年・大学院2年の合計6年間が標準的な期間になります。

大学選びで確認すべきポイント

大学選びの段階で最も重要なのは、その大学が「公認心理師法に対応した指定科目」を開講しているかどうかです。心理学系の学部・学科であっても、すべてが公認心理師の受験資格に対応したカリキュラムを組んでいるとは限りません。オープンキャンパスや大学案内で、公認心理師の受験資格に対応している旨が明記されているかを必ず確認しましょう。学部段階の指定科目には、心理学概論などの基礎科目に加え、心理演習や心理実習といった実践科目も含まれており、単位を落とさず計画的に履修していく必要があります。

指定科目は「国の確認」を受けたものだけが有効

Aルートで必要となる大学の指定科目は25科目にのぼります。開講する大学が文部科学省・厚生労働省に申請して「国の確認」を受けた科目でなければ、受験資格の対象として認められません。同じ科目名であっても、大学によっては国の確認を受けていない場合があるため、志望校のシラバスや募集要項で「公認心理師法に基づく必要な科目である旨の確認済み」といった記載を必ず確認しましょう。

大学院選びで確認すべきポイント

大学院についても同様に、公認心理師の受験資格に対応した指定科目・実習を提供しているかの確認が欠かせません。加えて、臨床心理士の資格取得を目指す指定大学院を兼ねているかどうかも、進学先を選ぶうえで重要な観点になります。大学院によっては、公認心理師のAルートには対応していても臨床心理士の指定大学院としての認定は受けていない、あるいはその逆というケースもあり、両資格を視野に入れる場合は募集要項を丁寧に確認する必要があります。近年は公認心理師・臨床心理士の両資格に対応したカリキュラムを持つ大学院が主流になりつつありますが、大学院ごとに専門領域や研究指導体制、実習先の傾向が異なるため、入試対策と併せて早めに情報収集を進めることをおすすめします。オープンキャンパスや説明会に参加し、実際に指導を受けたい教員や現役の大学院生から話を聞く機会を作っておくと、募集要項だけでは分からない研究室の雰囲気や実習先の傾向まで把握しやすくなります。指定科目の区分や大学院選びの実務的なポイントをより詳しく知りたい場合は、公認心理師の大学院(第1区分)の選び方を解説した記事もあわせて参考にしてください。

学部から大学院までの学習の流れ

  • 学部1〜2年:心理学の基礎科目、統計・研究法の基礎を修得する
  • 学部3〜4年:公認心理師対応の指定科目、心理実習等を履修し卒業論文に取り組む
  • 大学院入試:研究計画書の作成、専門科目・英語・面接などの対策を進める
  • 大学院1〜2年:指定科目の修得、心理実習、修士論文の作成を並行して進める

他学部から心理系大学院を目指す場合

学部段階で心理学以外を専攻していた場合でも、大学院段階から公認心理師を目指す道はあります。ただし、学部で指定科目を修得していない場合は、そのままAルートの大学院に進学しても受験資格を満たせないことがあるため、科目等履修生として不足している学部段階の指定科目を別途補うなどの対応が必要です。文系・理系を問わず、心理学以外の学部からの方向転換を考えている場合は、志望する大学院がどの区分に対応しているかを早い段階で確認しておきましょう。

大学院入試で問われる主な要素

心理系大学院の入試では、専門科目(心理学の基礎理論・統計・研究法など)の筆記試験、外国語(英語論文の読解など)、研究計画書の提出、面接という組み合わせが一般的です。研究計画書は志望動機と研究テーマの実現可能性を示す重要な書類で、指導を希望する教員の専門領域と自分の関心がどれだけ重なっているかも、大学院選びの段階から意識しておく必要があります。面接では、研究計画の内容だけでなく、公認心理師としてどのような分野で働きたいかを問われることも多く、志望理由を具体的に言語化しておくことが求められます。

研究計画書のテーマ選びのポイント

研究計画書のテーマは、興味があるというだけでなく、志望する大学院の指導教員が扱っている専門領域と接点があるかを意識して選ぶことが重要です。テーマが壮大すぎると修士課程の期間内で研究をやり切れない懸念を持たれやすく、逆に狭すぎると学術的な意義を説明しにくくなります。先行研究を調べながら、自分がその大学院で何を明らかにしたいのかを具体的な問いの形に落とし込んでいく作業が、研究計画書作成の中心になります。

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【社会人・大学卒業者向け】働きながら目指すルート

すでに大学を卒業している社会人が公認心理師を目指す場合、学部からやり直す必要はありません。Bルートによる実務経験の積み上げや、科目等履修生として指定科目だけを学び直す方法が現実的な選択肢になります。多くの大学が、公認心理師対応の指定科目に限定した科目等履修生の受け入れを行っており、通学制・通信制のどちらでも制度が用意されている大学があります。

社会人が検討する主な選択肢

大学によって受け入れ科目や履修可能な学年、実習の有無が異なるため、個別の確認が欠かせません。標準ルートであるAルートでは大学4年と大学院2年で通算6年ほどかかりますが、社会人の場合はすでに大学を卒業しているぶん、短くても4〜5年、学び直す科目の範囲が広い場合は6〜7年程度を見込んでおくと、無理のない計画を立てやすくなります。仕事と両立しながら指定科目の履修や大学院受験を進める必要があるため、生活設計との兼ね合いも含めた長期的な計画が求められます。学費や生活費の負担も学生時代とは異なるため、勤務先の教育支援制度や奨学金・教育訓練給付制度の対象になるかどうかも、早い段階で調べておくと計画が立てやすくなります。

選択肢特徴向いている人
科目等履修生+大学院進学不足科目を学び直してからAルートの大学院に進学する時間をかけてでも大学院で本格的に学びたい人
Bルート(実務経験)指定科目を修得済みなら大学院に進学せず実務経験で受験資格を得るすでに対象施設で心理関係の仕事に就いている人
通信制大学の活用働きながら指定科目をオンライン中心で学ぶ地方在住者や勤務時間が不規則な人

通信制大学・科目等履修生を選ぶときの確認事項

通信制大学や科目等履修生の制度を利用する場合、スクーリング(対面授業)の頻度や実習の実施場所が大学によって大きく異なります。仕事を続けながら通う場合は、平日夜間や土日にスクーリングが組まれているか、実習先を自分の居住地の近くで確保できるかといった点が、無理なく学び続けられるかどうかを左右します。資料請求や説明会への参加を通じて、募集要項だけでは分かりにくい運用面の実態まで確認しておくと安心です。また、科目等履修生として学べる期間や単位数には上限が設けられている大学も多いため、何年計画で不足科目を埋めていくのかを、入学前の段階でシミュレーションしておくことをおすすめします。

社会人ならではの注意点

社会人が指定科目を学び直す場合、履修できる科目や学年の制限、実習にあたって必要となる休暇の確保など、学生とは異なる制約が生じやすくなります。在職しながら実習期間を確保できるかどうかは、社会人受験生にとって特に重要な検討事項です。勤務先の理解を得られるか、休職や時短勤務などの制度を利用できるかについても、早い段階で見通しを立てておくと安心です。

社会人が検討しやすい仕事の例

Bルートで求められる実務経験は、法律で定められた対象施設での勤務が前提になります。福祉施設や教育相談機関、医療機関の相談部門など、心理関係の業務に携われる職場に籍を置きながら実務経験を積み、並行して大学院進学や試験対策を進めていく人が多く見られます。現在の仕事が対象施設の要件を満たすかどうかは、転職や配置転換を検討する段階で早めに確認しておくと、遠回りを避けやすくなります。

社会人からのロードマップ、科目等履修生制度の具体的な活用法、大学院受験までのスケジュールの立て方については、本記事では概要にとどめています。より詳しく知りたい方は、社会人が公認心理師になるにはどうすればよいかを専門にまとめた記事で、失敗しやすいパターンや面接でよく聞かれることまで含めて解説していますので、あわせてご覧ください。

公認心理師試験の内容・日程・合格率をおさえる

受験資格を得たあとは、いよいよ国家試験の対策です。公認心理師試験は、一般財団法人日本心理研修センター(公認心理師試験研修センター)が実施する多肢選択式の筆記試験で、五肢択一・四肢択一・五肢択二など複数の出題形式が組み合わされています。出題数は午前77問・午後77問の計154問で、午前10時〜12時、午後13時30分〜15時30分の2部制で実施されるのが基本的な構成です。出題数や時間配分は年度によって見直される場合があるため、受験する年度の最新の受験の手引で必ず確認してください。

出題範囲の広さが最大の特徴

出題範囲は、心理学の基礎理論や統計・研究法といった学問的な内容にとどまらず、公認心理師法をはじめとする関連法規、保健医療・福祉・教育・司法犯罪・産業労働の各分野に関する制度知識、心理的アセスメントや心理支援の技法まで多岐にわたります。単純な暗記だけでなく、事例をもとにした応用的な設問も出題されるため、大学院での学びと実習で得た知識を体系的に整理しておくことが対策の基本になります。

試験地は限られている点に注意

公認心理師試験は全国の大都市圏で一斉に実施されるわけではなく、実施年度によって指定された都市のみが試験地となる点にも注意が必要です。居住地から離れた試験地しか設定されない年度もあるため、出願時には受験する試験地の確認とあわせて、交通手段や前泊の要否についても早めに検討しておくと安心です。

出題基準(ブループリント)の活用方法

公認心理師試験研修センターは、試験の出題範囲を「公認心理師試験出題基準(ブループリント)」として事前に公表しています。大項目ごとに出題割合の目安が示されているため、闇雲に全範囲を暗記しようとするのではなく、ブループリントを軸に優先順位をつけて学習を進めることが効率的な対策につながります。年度によって大項目の構成や出題割合が見直されることがあるため、受験する年度の最新版を必ず確認してください。

受験の手引の入手・出願の流れ

受験にあたっては、まず一般財団法人日本心理研修センター(公認心理師試験研修センター)が公表する「受験の手引」を確認し、出願書類をそろえます。受験資格の証明書類は大学・大学院の証明書が中心となるため、卒業(修了)した大学・大学院に早めに発行を依頼しておくと、出願期限に追われずに済みます。出願書類の提出後、受験票が交付され、指定された試験日・試験地で受験する流れです。年度ごとに出願期間や提出方法が案内されるため、直前ではなく余裕を持って準備を始めることをおすすめします。

直近の試験実施データ

第9回公認心理師試験は2026年3月1日(日)に東京都・大阪府の2都府で実施されました。受験料は28,700円です。合格発表は2026年3月27日(金)14時に行われ、公認心理師試験研修センターのウェブサイトに受験番号が掲載される形式で、合否通知書等の郵送は行われません。

項目第9回試験(2026年3月実施)
試験日2026年3月1日(日)
試験地東京都・大阪府
受験料28,700円
受験者数2,400人
合格者数1,441人
合格率60.0%

大学院区分(Aルート)新卒者の合格率は高め

全体の合格率は60.0%でしたが、大学院区分(Aルート)の新卒者に限ると全国平均で75.5%と、区分によって差が見られます。大学院で公認心理師対応のカリキュラムを一貫して学び、直前まで研究や実習に取り組んできた新卒者は、比較的高い合格率になる傾向があるといえます。ただし年度によって受験者数・合格率は変動するため、あくまで参考値として捉え、最新の合格発表は公認心理師試験研修センターの公式サイトで確認するようにしましょう。

試験対策を進めるうえでの心構え

公認心理師試験は出題範囲が広いぶん、直前期に一気に詰め込もうとすると消化しきれないまま本番を迎えてしまいがちです。大学院在学中から出題基準の大項目ごとに知識を整理しておくことで、試験直前期は演習と弱点補強に集中しやすくなります。過去に実施された試験の過去問や解説を活用しながら、出題形式に慣れておくことも有効な対策のひとつです。

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合格後の登録手続きと公認心理師として働き始めるまで

公認心理師試験に合格しても、それだけで公認心理師を名乗って業務にあたれるわけではありません。合格後は公認心理師登録簿への登録申請という手続きが別途必要です。公認心理師法では、氏名・生年月日その他の必要事項を登録簿に登録することで公認心理師となる旨が定められており、登録を経て登録証の交付を受けて初めて「公認心理師」として名乗り、業務を行えるようになります。

登録の基本的な流れ

登録は、試験を実施した一般財団法人日本心理研修センター(公認心理師試験研修センター)が指定登録機関として事務を担っています。合格通知を受け取ったあと、所定の申請書類をそろえて登録申請を行い、審査を経て公認心理師登録簿に登録されると、登録証が交付される流れです。必要書類や手数料、審査にかかる期間は年度によって案内が更新されることがあるため、合格後は必ず公式サイトの最新の案内を確認しながら手続きを進めてください。

登録をしないとどうなるか

公認心理師は名称独占資格であるため、試験に合格していても登録を受けていない人が「公認心理師」を名乗ることは法律上認められていません。就職活動や転職の際に「合格見込み」ではなく「登録済み」であることを求められる場面もあるため、合格後は速やかに登録手続きを進めることをおすすめします。特に4月からの就職を控えている場合は、登録手続きにかかる期間も逆算して準備しておくと安心です。

名称の無断使用には罰則がある

公認心理師法では、公認心理師でない者が「公認心理師」の名称、または名称中に「心理師」の文字を用いることを禁止しており、違反した場合は30万円以下の罰金が科される罰則規定が設けられています。名刺や履歴書、SNSのプロフィールなどで「登録前に先取りして名乗ってしまう」ようなことがないよう、登録完了のタイミングを正確に把握しておくことが大切です。

登録後のキャリアの広がり

登録を終えて公認心理師となったあとは、病院・クリニック、福祉施設、学校、司法関係機関、企業の産業保健分野など、5分野にまたがるさまざまな現場で活動する道が開けます。資格取得はゴールではなくキャリアの出発点と捉え、登録後も研修や事例検討を通じて専門性を高めていくことが一般的です。分野をまたいで経験を積む人もいれば、大学院での研究テーマに沿って特定の分野を深めていく人もおり、キャリアの築き方は人によってさまざまです。求人票の中には公認心理師の資格を応募条件や優遇条件として明記しているものもあり、資格取得が実際の就職・転職活動での選択肢の広がりにつながる場面も見られます。

登録後に課される主な義務

公認心理師法には、登録を受けたあとに守るべき義務も定められています。信用を傷つける行為の禁止、業務上知り得た秘密を漏らしてはならない秘密保持義務(違反時は1年以下の懲役又は30万円以下の罰金の対象となり、資格を失った後も適用されます)、保健医療・福祉・教育等の関係者との連携、そして知識・技能の向上に努める資質向上の責務です。秘密保持義務は特に重い罰則が定められているため、実習の段階から個人情報の取り扱いについて十分に理解しておくことが求められます。これらの義務は、公認心理師として社会からの信頼を維持するための基盤であり、資格取得後も継続的に意識しておくべき事項です。

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公認心理師と臨床心理士の違い・大学院選びで失敗しないために

心理職を目指す過程でよく比較されるのが、公認心理師と臨床心理士の違いです。最大の違いは国家資格か民間資格かという点にあります。公認心理師は公認心理師法にもとづく国家資格であるのに対し、臨床心理士は公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。また、臨床心理士は学部の専攻を問わず指定大学院に進学すれば受験資格を得られますが、公認心理師のAルートでは学部段階から指定科目を履修していることが前提になる点も異なります。

比較項目公認心理師臨床心理士
資格区分国家資格民間資格
根拠公認心理師法公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定
学部専攻の制限Aルートは指定科目の履修が前提学部の専攻を問わない
更新更新制度なし(生涯資格)5年ごとの資格更新制度あり
名称使用の制限無資格者の名称使用に罰則あり(名称独占)民間資格のため法的な名称独占はなし

ダブル取得を目指すべきか

現在多くの心理系大学院が、公認心理師と臨床心理士の両方の受験資格に対応したカリキュラムを用意しています。同じ大学院でカリキュラムが重なる部分が多いため、進学先を選ぶ段階で両資格に対応しているかを確認しておけば、結果的にダブル取得を目指しやすくなります。両資格の違いをさらに詳しく知りたい方は、公認心理師と臨床心理士の違いを徹底比較した記事で、仕事内容や年収面での違いも含めて解説していますので、参考にしてください。臨床心理士の資格取得ルートを個別に知りたい場合は、臨床心理士になるにはを解説した記事もあわせてご覧いただけます。どちらの資格を先に取得するか、あるいは同時に目指すかによって必要な準備は変わるため、自分の状況に近い記事から読み進めてみてください。

ダブル取得を目指す場合の学習負担

公認心理師と臨床心理士のカリキュラムは重なる部分が多いとはいえ、それぞれの試験対策には別々の学習時間が必要です。大学院在学中に両方の試験対策を並行して進めることになるため、修士論文や実習との両立を含めたスケジュール管理が欠かせません。どちらの資格をいつまでに取得したいのか、優先順位を早めに整理しておくことで、直前になって学習量に追われる事態を避けやすくなります。共通する基礎科目の学習を土台にしつつ、各資格に固有の対策(公認心理師であれば法律・制度、臨床心理士であれば口述試験対策など)に時間を振り分けるイメージを持っておくと、計画が立てやすくなります。

大学院選びで失敗しないための注意点

公認心理師を目指す過程でよくある失敗は、指定科目への対応状況を確認しないまま出願してしまうこと、研究計画書の準備を後回しにして出願直前に慌てること、そして専門科目・英語・面接それぞれの対策バランスを欠いてしまうことです。心理系大学院の入試は大学ごとに出題傾向や求められる研究計画の水準が異なるため、独学だけで対策を進めると、自分の弱点に気づかないまま本番を迎えてしまうリスクがあります。

対策を始める時期の目安

心理系大学院の入試は、専門科目・英語・研究計画書・面接など準備すべき要素が多く、出願の半年〜1年前から対策を始める人が多い傾向にあります。学部生であれば3年次のうちに志望校の過去問傾向を把握し、研究計画のテーマを固め始めておくと、4年次の対策に余裕を持って取り組めます。社会人の場合は、仕事との両立を前提に、さらに前倒しでスケジュールを組んでおくことをおすすめします。専門的な指導のもとで学習計画を立て、志望校の傾向に合わせた対策を進めたい場合は、心理系大学院入試の対策コースのような専門的なサポートを活用することも、有効な選択肢のひとつです。

情報収集はできるだけ一次情報にあたる

公認心理師を目指す過程では、インターネット上にさまざまな解説記事が存在しますが、受験資格の詳細や試験日程などの最新情報は、必ず公認心理師試験研修センターや厚生労働省の公式情報で確認することをおすすめします。制度は年度によって見直されることがあり、古い情報のまま計画を立ててしまうと、出願直前になって要件を満たしていないことに気づくといった事態にもつながりかねません。

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よくある質問(FAQ)

公認心理師になるにはどのくらいの期間がかかりますか?

高校卒業後にAルートで目指す場合、大学4年間と大学院2年間を合わせて標準6年程度が目安です。社会人から目指す場合は、指定科目の学び直しの範囲によって、短くても4〜5年、広範囲の学び直しが必要な場合は6〜7年程度を見込んでおくと計画が立てやすくなります。いずれのケースでも、大学院入試や国家試験の対策期間を含めて逆算したスケジュールを立てることが大切です。焦って対策期間を削ると、大学院入試・国家試験のどちらでも準備不足になりやすいため、余裕を持った計画をおすすめします。

公認心理師と臨床心理士はどちらを目指すべきですか?

公認心理師は国家資格、臨床心理士は民間資格という違いがあり、多くの心理系大学院では両方の受験資格に対応したカリキュラムが用意されています。将来どちらの現場でも活動しやすくするため、両資格の対応大学院を選び、ダブル取得を視野に入れる人も少なくありません。どちらか一方に絞りたい場合は、目指す職場が国家資格を必須としているかどうかを確認するとよいでしょう。医療機関など国家資格を採用要件とする職場が増えている点も、判断材料のひとつになります。すでに臨床心理士の資格を持っている方が公認心理師を追加取得するケースも増えており、対応大学院での学び直しや実務経験ルートの活用など、状況に応じた選択肢が用意されています。

社会人からでも公認心理師になれますか?

なれます。すでに大学を卒業している場合は、学部からやり直す必要はなく、Bルートでの実務経験や、科目等履修生として指定科目を学び直したうえで大学院に進学するルートなどが選択肢になります。仕事との両立が前提になるため、長期的な学習計画が重要です。現在の勤務先が実務経験の対象施設に該当するかどうかも、早めに確認しておきたいポイントです。

大学の心理学部を卒業していないと公認心理師にはなれませんか?

学部段階で心理学部でなくても、公認心理師対応の指定科目を修得していれば受験資格につながります。ただし在学中の大学で対応科目が開講されていない場合は、科目等履修生制度を利用して他大学で不足科目を補うなどの対応が必要になります。文系・理系を問わず、方向転換を考えている方は早めに志望大学院の受験資格要件を確認しておきましょう。学部で心理学を専攻していなかった分、大学院入試の専門科目対策により多くの時間を確保しておくと安心です。

公認心理師試験の合格率はどのくらいですか?

第9回試験(2026年3月実施)は受験者数2,400人、合格者数1,441人で、全体の合格率は60.0%でした。大学院区分(Aルート)の新卒者に限ると全国平均で75.5%と、区分によって差があります。年度によって数値は変動するため、最新の合格発表を公式サイトで確認してください。

Gルート(現任者ルート)はもう使えませんか?

使えません。現任者向けの経過措置であったGルートの現任者講習会は、2022年7月17日をもって受付を終了しています。これから資格取得を目指す場合は、AルートまたはBルート、あるいは科目等履修生を利用した学び直しを検討することになります。過去にGルートの情報を見て検討していた方は、制度が変わっている点にまず気づくことが最初のステップです。

公認心理師の受験資格に必要な指定科目とは何ですか?

公認心理師法にもとづき、大学段階・大学院段階それぞれに定められた必要科目のことです。心理学の基礎科目に加え、心理的アセスメントや心理支援に関する実践科目、心理実習などが含まれます。大学・大学院によって開講状況が異なるため、進学前に必ず公認心理師対応のカリキュラムであるかを確認しましょう。シラバスや大学案内に「公認心理師対応」と明記されているかを確認するのが、最も確実な調べ方です。

公認心理師試験に独学で合格することはできますか?

不可能ではありませんが、出題範囲が心理学の基礎から法律・制度、関係行政論まで幅広いため、独学だけでは対策の抜け漏れに気づきにくいという課題があります。特に大学院入試の段階から専門科目・研究計画書・面接まで一貫した対策を行うことが、その後の国家試験対策にもつながります。大学院での学びと実習を土台にしながら、出題基準(ブループリント)に沿って優先順位をつけて復習を進めるのが効率的です。

まとめ|公認心理師になるにはルートの見極めと計画的な準備が鍵

公認心理師になるには、①受験資格を得る、②国家試験に合格する、③登録簿に登録するという3つのステップを踏む必要があります。受験資格を得る方法はA〜Gの7ルートに分かれており、これから目指す場合の中心となるのはAルート(大学+大学院の標準ルート)とBルート(大学卒業後の実務経験ルート)です。現任者向けのGルートはすでに2022年7月17日で受付を終了しているため、社会人の方は科目等履修生制度なども含めて現実的な選択肢を検討する必要があります。

学生・新卒として目指す場合も、社会人からキャリアチェンジを目指す場合も、共通して重要なのは「自分がどのルートに該当するか」を早い段階で正確に把握し、大学・大学院の指定科目対応状況を確認したうえで逆算のスケジュールを組むことです。国家試験そのものの出題範囲は幅広いものの、出題基準(ブループリント)をもとに優先順位をつければ、計画的な対策は十分に可能です。

  • 公認心理師は公認心理師法にもとづく国家資格で、名称独占資格である
  • 受験資格はA〜Gの7ルートに分かれ、現在の中心はAルートとBルート
  • Gルート(現任者講習)は2022年7月17日で受付終了済み
  • 試験は年1回、多肢選択式で実施され、合格率は年度・区分によって変動する
  • 合格後は登録簿への登録が必要で、登録して初めて公認心理師を名乗れる
  • 公認心理師と臨床心理士は国家資格か民間資格かが最大の違い
  • 大学院選びは指定科目対応の有無と研究・実習体制の両面から確認する

どのルートを選ぶにしても、大学・大学院での指定科目の履修状況や、出願までのスケジュールを早い段階から把握しておくことが、遠回りを避ける最大のポイントです。制度は今後も見直される可能性があるため、進路を検討する際は常に最新の公式情報にあたる習慣をつけておきましょう。受験資格・試験・登録という3つの関門を計画的にクリアしていくことが、公認心理師になるための最短ルートといえます。社会人の方で自分に合ったルートをより具体的に知りたい場合は社会人向けの記事を、指定大学院選びを深掘りしたい場合は大学院選びの記事をあわせて参考にしてください。心理系大学院の入試対策や研究計画書の作成、面接対策など、独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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