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理系編入の志望理由書の書き方|現役国立大学教員が語る評価ポイント

大学編入を目指す理系の受験生から、「志望理由書に何を書けばいいのかわからない」という相談は数多く寄せられます。理系編入の志望理由書には、実は明確な役割があります。志望理由書は面接試験とセットで機能する「対話の土台」であり、その役割を理解して書くかどうかで、面接本番の戦いやすさが大きく変わるのです。
本記事は、スプリング・オンライン家庭教師の公式YouTubeチャンネルで公開している解説動画「【理工学系編入志望理由書の書き方】現役国立大学教員が解説!」をもとに、編集部が記事として構成したものです。解説を担当するのは、現役の国立大学教員であり、自身も編入試験を経験した講師です。つまり「志望理由書を評価する側」と「編入試験を受験した側」の両方の視点から、志望理由書の役割・書き方の手順・注意点を具体的に語っています。
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記事の前半では「志望理由書は何のために書くのか」という評価者側の視点を、後半では具体的な執筆手順4ステップと、内容面・文章面の注意点を整理します。理工学系編入の試験制度や対策の全体像は【大学編入】これでわかる!理工学系大学編入で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
まずは動画で見る|【理工学系編入志望理由書の書き方】現役国立大学教員が解説!
動画は約11分です。この後の本文では、動画で講師が語った内容を見出しごとに整理し、テキストでじっくり読み返せるようにまとめています。動画を見る時間がない方も、本文だけで解説の全体像がつかめる構成です。
志望理由書は何のために書くのか|大学側と受験者側の視点
講師が最初に強調するのは、書き方のテクニックではなく「そもそも何のために書くのか」という目的の理解です。目的がわかれば、何を書くべきかは自然に定まってきます。
大学側の目的は「面接のための事前情報」
大学側が志望理由書を課す目的について、講師は「基本的には面接のための事前情報を把握するため、というのが大きい」と説明します。志望理由書の提出が必要ない編入試験も多いのですが、志望理由書が必要となる場合には、ほとんどのケースで面接試験がセットで組まれています。つまり提出した志望理由書は、面接での質問の参考資料として使われる可能性が非常に高いのです。
この構造を理解すると、志望理由書が「提出して終わりの書類」ではないことがわかります。書いた内容の一つひとつが、面接の場で「これについて詳しく聞かせてください」と掘り下げられる前提の書類なのです。なお、志望理由書の要否や様式は大学・年度によって異なるため、出願の際は必ず各大学の最新の募集要項をご確認ください。
受験者側にとっては「自己分析と面接のベース作り」
一方、受験者側から見た志望理由書の意味は何でしょうか。「要求されているから書く」という側面ももちろんありますが、講師はより本質的な理由として、自分の現状と希望を大学側に伝えることを挙げます。つまり、自分の興味ややりたい研究について自分自身で検討し、まとめることが大事だということです。
そして、その自己分析をもとに面接時の話のベースを自分で作るという意味合いがあります。講師の言葉を借りれば、「実はお互い求めているものは一致している」のです。大学側は面接で聞くための材料が欲しい。受験者側は面接で話すための土台が欲しい。志望理由書は、その両方を同時に満たす書類だといえます。
志望理由書は合否に直結するのか
「志望理由書が合否に関わるのか」という質問を、講師はよく受けるそうです。これに対する回答は明快で、書いてある内容自体が合否に直結するわけではないと考えられる一方、面接試験自体は合否に非常に大きく影響するため、そのベースになるという意味で志望理由書は重要な意味合いを持つ、というものです。
「書類自体の点数」を気にして美辞麗句を並べるのではなく、「この書類をもとに面接で何を話すか」を考えて書く。この視点の転換が、理系編入の志望理由書づくりの出発点になります。
「理工学系」とは何か|理学部と工学部でカラーが違う
具体的な書き方に入る前に、講師は「理工学系という言葉が何なのかをはっきりさせた方が志望理由書も書きやすい」として、言葉の整理をしています。理工学系とは、理学部と工学部をまとめて呼んだときの呼称です。ただし、この2つの学部は性質が異なります。
| 学部 | 代表的な学科の例 | 重きを置くもの |
|---|---|---|
| 理学部 | 数学科、物理学科 など | 基礎理論の理解 |
| 工学部 | 機械系、IT・情報系、土木、建築、化学 など | 実用的な応用 |
理学部は数学科や物理学科のように基礎理論の理解に重きを置く性質があり、工学部は機械系の学科、IT・情報系の学科、土木、建築、化学など、実用的な応用に重きを置く性質があります。講師の表現では、両者は「カラーが違う」のです。
象徴的な例として動画で挙げられるのが化学科です。化学科は理学部にも工学部にも両方に置かれていることがありますが、理学部の化学科と工学部の化学科では重きを置いている場所が違うのです。自分の志望先が「基礎理論寄り」なのか「応用寄り」なのかを把握しておくと、「なぜそこで学びたいのか」の説明が学部の性質とかみ合い、志望理由書に一貫性が生まれます。逆にこの違いを知らないまま書くと、応用志向の学部に基礎理論への憧れだけを語るような、ちぐはぐな書類になりかねません。
まずは出願書類のフォーマットを確認する
では、具体的にどう書いていくのか。講師が最初に指摘するのは、書き始める前の確認事項です。動画では実際の志望理由書の様式例を2つ並べて比較しています。
- 内容が指定されている様式: 「高等専門学校で学んできたこと」「本学で学びたい内容、希望する分野」などについて、できるだけ具体的に記入すること、といった指定がある
- 内容が指定されていない様式: 文字数は指定されているものの、書くべき内容の指定は特にない
同じ「志望理由書」という名前でも、様式によって求められるものはまったく違います。だからこそ、自分が受ける大学がどんなフォーマットを採用しているかを最初にチェックする必要があるのです。内容が指定されている場合には、指示に従って書くしかありません。自由に書ける場合の考え方は、次の章で扱います。
志望理由書に何を書くか|内容が指定されていない場合
内容が指定されていない場合、何を書けばいいのか迷ってしまう人は多いものです。動画では、書く材料の候補として次のような要素が挙げられています。
- 今まで勉強・研究してきたこと
- これから勉強・研究したいこと
- なぜその大学を選んだのか
- 興味のある授業や研究室
- カリキュラムや何かしらの制度
- その他、力を入れて取り組んでいきたいこと(やりたい部活動が非常に強い、など)
ただし、これらを箇条書き的に並べるだけでは志望理由書になりません。講師が示す核心は、「今までを踏まえて、これから何をやりたいか・何を実現したいか。そのためになぜこの大学が適しているのか」を伝えることです。過去・未来・大学選択の3つが一本の線でつながったとき、非常に説得力のある志望理由書になります。
説得力のある志望理由書を作る4つの手順
動画では、情報系の学科で学んできた受験生を例に、志望理由書を組み立てる具体的な手順が説明されています。この例をたどると、先ほどの「一本の線」がどう作られるのかがよくわかります。
手順1|何をやってきたかを整理する
最初のステップは、自分が何をやってきたかの整理です。動画の例では、「情報系の学科でプログラミングをやってきた」「競技プログラミングに力を入れてきた」といった経験が挙げられています。ここは飾る必要はなく、事実を棚卸しする段階です。授業・実験・課外活動などを書き出し、自分の材料を把握します。
手順2|何をやりたいかを整理する
次に、これから何をやりたいかを整理します。動画の例では、プログラミングをやってきた中で、計算機言語の開発や計算理論など、基礎的な側面に興味が出てきたという想定が置かれています。手順1の「やってきたこと」の延長線上に「やりたいこと」が位置づけられている点に注目してください。過去と切り離された唐突な希望ではなく、経験から自然に生まれた興味として語れる形になっています。
手順3|その大学で可能になることを考える
3つ目のステップは、その大学で可能となることは何かを考えることです。動画の例では、基礎理論に興味が出てきたところ、志望大学には著名な計算量理論の専門家である「マルバツ先生」がいるという想定です。そうすると、その部分にフォーカスして志望理由を組み立てていくことになります。自分のやりたいことと、その大学にしかない資源(教員・研究室など)との接点を見つける段階です。
手順4|調べて肉付けし、将来の話につなげる
4つ目のステップでは、手順3で見つけた接点について調べ、肉付けを行います。動画の例はかなり具体的です。マルバツ先生が書いているその分野の教科書を自分が読んだ経験があったとします。その中では、経験的に速いと思っていたプログラムが愚直に実装したものに比べてどれぐらい速いのかが定量的に述べられていたり、実際に比較・検討する手段が述べられていたりした——そういう部分について書くと、かなりの文字数がすぐに埋まると講師は言います。
そして最後に、そのことを踏まえて卒業後の進路など、将来についての話につなげるのがスタンダードです。動画の例では「マルバツ先生の下で修士課程に進学したい」「その経験を生かして企業で研究を行っていきたい」「もっと先には博士課程に進学したい」といった組み立てが示されています。このように話を組み立てると、書きやすく、説得力のある内容になるというのが講師の結論です。
この4手順を通すと、「過去の経験→そこから生まれた興味→その大学でしか得られないもの→将来の展望」という流れが完成します。理系編入の志望理由書で評価されるのは、この流れの一貫性だといえるでしょう。
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内容面の注意点|大学教員はどこを見ているのか
ここからは、書く際の注意点です。まず内容面について、講師は3つのポイントを挙げています。評価する側である大学教員の視点が率直に語られており、この動画の中でも特に価値の高いパートです。
読む相手(研究者)を想定する
講師が「一番大事なこと」として挙げるのが、読む相手を想定することです。大学教員は基本的に研究者であり、論理的な文章を好みます。そこで役立つのがアカデミックライティングです。アカデミックライティングを勉強すると、書きやすく、受け入れられやすい文章が書けるようになると講師は言います。
ここで説得力があるのは、講師自身の経験談です。講師も編入試験を経験しており、その際には戸田山和久氏の『論文の教室』を読んでアカデミックライティングを勉強したとのこと。評価する側に回った現在も、その学習が有効だったという立場から勧めています。
同時に、注意すべき点もあります。志望理由書はその分野の専門家以外の人も読む可能性が非常に高いため、あまりにも専門的な説明は避けた方が無難です。講師は面接試験を例に挙げます。面接官が3人や5人いた場合、その中に当該分野の専門家ではない人が含まれている可能性は非常に高い。そういった方にも方針や意図がわかりやすく伝わるように書いておくことが大事になります。「論理的に、しかし専門外の読み手にも伝わるように」という2つの要請を両立させるのが、内容面の第一の注意点です。
自分の言葉で自分の話をする
2つ目の注意点は、自分の言葉で自分の話をすることです。講師の指摘は手厳しく、過度に見栄を張って文章や面接で頑張ってみても、基本的にはバレてしまうと言います。理由は単純で、大学教員はその分野のプロだからです。付け焼き刃の背伸びは簡単に見破られてしまうので、正直に自分の話を自分の言葉ですることが大事だと講師は強調します。
これは手順4の「肉付け」とも関わります。読んでいない本を読んだことにしたり、理解していない理論を理解した風に書いたりすれば、面接で掘り下げられた瞬間に破綻します。志望理由書が面接のベースである以上、書いた内容はすべて面接で語れる範囲に収めるのが原則です。
「代替不能なこと」に着目する
3つ目の注意点は少し抽象的ですが、「代替不能なことは何なのか」に着目することです。具体的には、特定の研究室、特定の設備、カリキュラムなど、その大学特有のことは絶対にあると講師は言います。「なぜその大学を自分は選んだのか」というところで、他の大学にはない魅力ややりたいことを言えると、非常に面白い志望理由書になるというのです。
裏を返せば、「教育環境が充実しているから」「歴史と伝統があるから」のような、どの大学にも当てはまる理由は志望理由として弱いということです。動画の手順3〜4で示された「特定の先生の教科書を読んだ経験」は、まさに代替不能な志望理由の好例だといえます。
文章面の注意点|専門家に読まれる文章の作法
内容面に続いて、講師は文章そのものについての注意点を3つ挙げています。いずれも、文章を読み慣れた研究者だからこその指摘です。
文体を統一する
まず、文体の統一です。大前提として、常体(である調)と敬体(ですます調)を混在させないこと。これは志望理由書に限らず、あらゆる文書の基本です。
さらに講師は、「文章のノリを変えない」ことも大事だと付け加えます。例えば、その分野の初心者で今勉強している最中なんです、という話を最初に始めたのに、途中から本の受け売りを専門家のように語り始めると、内容としてもちぐはぐで、文章の調子も変わってしまうため、読みづらく信用しづらい文章になってしまいます。文体は「ノリ」も含めて統一することが大事です。
専門用語・単位の書き方に注意する
次に、専門用語や単位への注意です。まず、その用語が一般的かどうか。そして単位などの書き方です。動画では、8時間20分と書くのであれば「8 h 20 min」のように書く、という例が挙げられ、その際に半角スペースの入れ方まで含めて正しく書けているかが問われると説明されます。その分野特有の専門用語についても、その分野のスタンダードな文献で用いられているような使い方がされているかを吟味した方がよいとのことです。
なぜそこまで細かい点が重要なのでしょうか。講師の説明はこうです。専門家はそういう文章を非常にたくさん読んでいるため、少しでも違和感があると「なんとなく読みづらい」と感じたり、「こんな使い方をするのは、わかっていないんじゃないのか」という粗(あら)の疑いを生むことがある。専門用語や単位はボロが出やすいところなので、勉強した通りに正しく書いてください、というのが講師のアドバイスです。
パラグラフのバランスに気を配る
文章面の最後は、パラグラフのバランスです。チェックすべきは、一番伝えたい話のパラグラフが一番大きくなっているか、逆に重要でないパラグラフが大きくなりすぎていないか、という点です。
講師によれば、ここに気を配れていない人は非常に多いそうです。よくある失敗パターンは、伝えたい内容の前提となる説明をしているうちに文章量がどんどん膨らみ、実際に伝えたい話と、説明に時間がかかる話の比率が入れ替わってしまうというもの。結果として、文章の中で占める割合が「どうでもいいこと」の方が大きくなってしまうのです。書き上げたら、一番伝えたい話に一番内容が充実しているかを必ず確認しましょう。
完成したら必ず第三者に読んでもらう
動画の締めくくりとして、講師は添削の重要性を語ります。文章と内容のどちらの観点でも、絶対に誰かに読んでもらった方が良いというのが結論です。
読んでもらう相手としては、同級生でも最低限は良いとしつつ、講師が勧めるのは指導教員、担任の先生、家庭教師など、第三者として意見やアドバイスを出せる人に添削を頼むことです。自分では気づけない文体の乱れ、専門用語の誤用、パラグラフの偏りは、まさに第三者の目で初めて見つかるものです。ここまで見てきた内容面・文章面の注意点を、自分の書類に当てはめてチェックしてくれる相手を確保しましょう。
編集部解説|理系編入の志望理由書対策をどう進めるか
この章は動画の内容ではなく、編集部による補足です。動画の解説を実際の受験準備に落とし込む際のポイントを整理します。
大学別の様式・傾向は個別に確認する
動画でも「自分の受ける大学がどんなフォーマットを採用しているかチェックする必要がある」と語られていた通り、志望理由書の様式・字数・設問は大学ごとに異なります。本記事で解説したのは理工学系全般に通用する考え方と評価者視点です。志望校が決まっている方は、大学別の様式に即した書き方もあわせて確認しましょう。当サイトでは長岡技術科学大学編入の志望理由書の書き方や電気通信大学編入の志望理由書の書き方など、大学別の志望理由書記事も公開しています。全般の考え方は本記事で、様式ごとの具体的な書き方は大学別記事で、と使い分けてください。
志望理由書は筆記試験対策と並行して進める
理工学系の編入試験は、数学・専門科目・英語といった筆記試験の対策に多くの時間を要します。志望理由書は「出願直前に一晩で書くもの」と考えられがちですが、動画の手順が示す通り、自己分析と大学調べという時間のかかる工程を含みます。特に手順3〜4の「その大学で可能になることを調べて肉付けする」段階は、研究室のウェブサイトや教員の著書・論文を読む時間が必要です。筆記対策の合間に少しずつ進めておくと、出願期に慌てずに済みます。筆記試験を含めた編入対策全体の進め方は大学編入対策完全ガイド|英語・小論文・面接の勉強法で解説しています。
添削を頼める第三者がいない場合の選択肢
動画では指導教員・担任・家庭教師などへの添削依頼が推奨されていましたが、社会人の方や独学の方など、身近に適切な第三者がいないケースもあります。その場合は、編入対策を専門とする予備校や家庭教師サービスを利用するのが現実的な選択肢です。志望理由書の添削サポートの有無や指導形態はサービスによって異なるため、大学編入予備校・塾・家庭教師おすすめ18選のような比較情報で、自分の状況に合うサービスを確認してみてください。
理系編入の志望理由書|押さえておきたい5つのポイント
ここまでの解説を、実践しやすい形で5つに整理します。
- 志望理由書は面接とセットで機能する——大学側は面接の事前情報として読み、質問の参考にする。「この書類をもとに面接で何を話すか」を考えて書く。
- 「過去→やりたいこと→その大学→将来」を一本の線でつなぐ——やってきたことの整理、やりたいことの整理、その大学で可能になることの調査、将来の展望への接続、という4手順で組み立てる。
- 読む相手は研究者だと想定する——論理的な文章を心がけつつ、専門家以外の読み手にも方針や意図が伝わる説明にする。
- 見栄を張らず、自分の言葉で自分の話をする——大学教員はその分野のプロ。背伸びは見破られる。書いた内容はすべて面接で語れる範囲に収める。
- 完成したら必ず第三者に添削してもらう——文体・専門用語・パラグラフのバランスは自分では気づきにくい。指導教員や家庭教師など、意見を出せる第三者に読んでもらう。
よくある質問(FAQ)
理系の編入試験では志望理由書は必ず必要ですか?
いいえ。動画の解説によれば、志望理由書が必要のない編入試験も多くあります。ただし志望理由書が必要となる場合には、ほとんどのケースで面接がセットで組まれています。要否や様式は大学・年度によって異なるため、必ず志望校の最新の募集要項を確認してください。
志望理由書の内容は合否に直結しますか?
講師の見解では、書いてある内容自体が合否に直結するわけではないと考えられます。ただし、面接試験自体は合否に非常に大きく影響するため、その面接のベースになるという意味で志望理由書は重要な意味合いを持ちます。
志望理由書には何を書けばよいですか?
内容が指定されている場合は指示に従います。指定がない場合は、今まで勉強・研究してきたこと、これから勉強・研究したいこと、なぜその大学を選んだのか、興味のある授業や研究室、カリキュラムや制度などが材料になります。「今までを踏まえて何を実現したいか、そのためになぜこの大学が適しているのか」を伝えるのが核心です。
理学部と工学部の違いは志望理由書にどう関係しますか?
理学部は基礎理論の理解に、工学部は実用的な応用に重きを置く性質があり、カラーが異なります。化学科のように両学部に置かれる学科でも重きを置く場所は違うため、志望先がどちらの性質を持つかを踏まえて志望理由を組み立てると、一貫性のある書類になります。
専門的な内容はどこまで書いてよいですか?
あまりにも専門的な説明は避けた方が無難です。志望理由書はその分野の専門家以外の人も読む可能性が非常に高く、面接官の中に専門外の人が含まれることも多いためです。専門外の読み手にも方針や意図がわかりやすく伝わる書き方を心がけてください。
文章を書くのが苦手です。何から勉強すればよいですか?
講師はアカデミックライティングの学習を勧めています。大学教員は研究者であり論理的な文章を好むため、その作法を学ぶと受け入れられやすい文章が書けるようになります。講師自身は編入試験の際、戸田山和久氏の『論文の教室』で勉強したと語っています。
志望理由書の添削は誰に頼むべきですか?
同級生でも最低限の確認はできますが、講師が勧めるのは指導教員、担任の先生、家庭教師など、第三者として意見やアドバイスを出せる人です。文章と内容の両方の観点から、必ず誰かに読んでもらうことが大事です。
高専からの編入でも書き方の考え方は同じですか?
基本的な考え方は同じです。動画で紹介された様式例にも「高等専門学校で学んできたこと」を記入させるものがあり、高専で学んできたことの整理から始める点は本記事の手順1と変わりません。高専での実験・研究・コンテストなどの経験は、手順1の材料として有力です。
まとめ|志望理由書は「面接で戦うための土台」
理系編入の志望理由書について、動画の解説を整理してきました。最も重要なメッセージは、志望理由書は面接試験のベースを自分で作る書類だということです。大学側は面接の事前情報として読み、受験者側は自己分析の成果として面接で話す土台を作る。「お互い求めているものは一致している」という講師の言葉が、この書類の本質を言い当てています。
書き方の骨格は、①やってきたことの整理、②やりたいことの整理、③その大学で可能になることの調査、④肉付けと将来への接続、の4手順です。そのうえで、読む相手が研究者であることを想定し、見栄を張らず自分の言葉で書き、代替不能な志望理由を見つける。文体・専門用語・パラグラフのバランスに気を配り、完成したら必ず第三者に添削してもらう。この流れを踏めば、面接で自信を持って語れる志望理由書に仕上がるはずです。
スプリング・オンライン家庭教師では、理工学系をはじめとする大学編入の対策指導を行っており、志望理由書の作成・添削も含めてサポートしています。詳しくは大学編入コースのページをご覧ください。志望校選びや学習計画の段階からの相談も可能です。
この記事の制作方針について
本記事は、スプリング・オンライン家庭教師の公式YouTubeチャンネルで公開している講師の解説動画(2023年1月公開)をもとに、編集部が記事として構成したものです。解説の主張・具体例は動画内で講師が語った内容に基づき、「編集部解説」の章のみ当サイトの指導経験に基づく補足を加えています。試験制度・募集要項は変更される場合があるため、受験の際は必ず各大学の最新の公式情報をご確認ください。
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