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上智大学大学院経済学研究科経営学専攻「冬入試」の傾向と対策

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上智大学大学院経済学研究科経営学専攻の「冬入試」とは、2027年4月入学の博士前期課程を目指す「2月入試」の通称です。上智大学大学院全体では9月入試・2月入試・7月入試の年3回の入試機会がありますが、経済学研究科(経済学専攻・経営学専攻)が実施しているのは9月入試と2月入試の2回のみで、そのうち秋から冬にかけて出願し翌年2月に試験を行う回を、多くの受験生が「冬入試」「2月入試」と呼んでいます。募集要項上の正式名称はあくまで「2月入試」で、経営学・マーケティング論・会計学のいずれかの研究分野を志望する社会人・他大学出身者・本学卒業見込者が広く出願できる入試区分です。

経営学専攻の博士前期課程は、専門科目の筆記試験で一次選考を行い、その合格者だけが翌日の口述試験に進む「二段階方式」を採用している点が大きな特徴です。同じ経済学研究科でも、経済学専攻は書類選考を一次選考とする二段階方式を採っており、専攻によって選考の設計が異なります。「経済学研究科」でひとくくりにして情報を探すと、経済学専攻と経営学専攻の要項が混ざって理解を誤りやすいため、志望する専攻・研究分野の試験方式を出願前に正確に切り分けて把握しておく必要があります。

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検索してもこの入試区分だけを掘り下げた予備校記事はほとんど見当たらず、正確な情報源は上智大学が公開する「大学院入試要項(共通)」と、経済学研究科が専攻別に発行する「試験概要」のPDFに限られているのが実情です。本記事では、2027年度の公式入試要項(共通・専攻別)をもとに、経済学研究科経営学専攻の2月入試について、出願資格・出願時期・試験科目・9月入試との違い・社会人入試の仕組み・過去問の公開状況・出願から合格発表までの逆算スケジュールを整理しました。専門科目の筆記試験と口述試験の両方が課される二段階方式は、書類選考が中心となる他の多くの大学院入試とは対策の進め方が異なるため、早い段階で全体像をつかんでおくことが重要です。

募集要項の内容は年度により変わるため、出願を検討する段階になったら必ず上智大学の公式サイトで最新の要項を確認してください。なお、経済学研究科全体の研究科構成や出願資格の共通ルールは上智大学大学院入試を徹底解説|研究科・出願資格・過去問対策で解説しているので、あわせて参照すると全体像を掴みやすくなります。

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目次

上智大学大学院 経済学研究科経営学専攻の「冬入試(2月入試)」とは

上智大学大学院経済学研究科経営学専攻の博士前期課程は、9月入試と2月入試の年2回、入学試験の機会がある専攻です。上智大学院全体では応用データサイエンス学位プログラムや理工学専攻博士後期課程のように7月入試を設けている専攻もありますが、経済学研究科(経済学専攻・経営学専攻)は7月入試の対象になっていません。このため経営学専攻を志望する場合、選べる入試回は実質的に9月入試か2月入試の2択になります。2月入試は2027年4月入学者を対象とした回で、出願から合格発表までを年明けから3月上旬にかけて完結させる日程になっています。9月入試を「夏入試」、2月入試を「冬入試」と呼び分ける通称が受験生の間で使われていますが、上智大学の公式な入試要項では一貫して「2月入試」と表記されているため、資料を探す際は「冬入試」ではなく「2月入試」で検索したほうが目的の情報にたどり着きやすい点に注意してください。

経営学専攻の3つの研究分野

経営学専攻は出願時に「経営学」「マーケティング論」「会計学」のいずれか1つの研究分野を選択する仕組みです。研究計画書の「希望する研究分野」欄への記入と、後述する専門科目試験の選択科目はこの3分野に連動しており、志望する指導教員も分野ごとに定められた教員一覧の中から第1希望・第2希望を選ぶ必要があります。分野選択は研究計画書の内容だけでなく、筆記試験の受験科目そのものを左右するため、出願準備の最初の段階で確定させておくべき事項です。経営学分野では組織論や経営戦略、マーケティング論分野では消費者行動や市場戦略、会計学分野では財務会計・管理会計といった領域を扱う教員が在籍しており、自分の研究したいテーマがどの分野に近いかを軸に判断するのが基本的な考え方になります。

経済学専攻とは選考方式が異なる

経済学研究科には経営学専攻のほかに経済学専攻があり、同じ研究科でありながら選考の入り口が異なります。経済学専攻(博士前期課程)の一般入試・社会人入試は、出願書類による書類選考を一次選考とし、その合格者のみが口述試験に進む方式です。これに対して経営学専攻(博士前期課程)の一般入試は、専門科目の筆記試験を一次選考とし、その合格者のみが口述試験に進む方式を採っています。同じ「二段階方式」という言葉が使われていても、一次選考の中身が「書類か筆記か」で大きく異なるため、経済学研究科のページをまとめて読むと誤解しやすい部分です。志望する専攻が経営学専攻である場合は、専門科目の筆記対策を避けて通れないという前提で準備を進める必要があります。

誰が2月入試を利用するか

2月入試は、本学経済学部からの内部進学者だけでなく、他大学出身者・社会人・研究職を目指す志願者まで幅広く受け入れています。ただし外国籍で日本国外に居住する志願者(国外出願)は2月入試を受け付けておらず、9月入試のみが対象です。在留資格認定証明書(COE)の取得には申請から2ヶ月以上かかることが多く、2月入試に合格しても4月の入学日までに在留資格の取得が間に合わないためです。日本国内に居住している志願者(短期滞在の在留資格者を除く)であれば、国籍を問わず2月入試に出願できます。逆に言えば、海外在住のまま2027年4月入学を目指す志願者は、必然的に9月入試のスケジュールで動く必要があるということです。

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出願資格と出願書類 ― 研究計画書・語学スコア・学内進学者免除

博士前期課程・修士課程の出願資格は経済学研究科に限らず上智大学大学院共通で定められています。共通入試要項に示された出願資格は、大きく分けて次の6区分です。

  • 日本の大学を卒業した者、および入学時までに卒業見込みの者
  • 外国において学校教育における16年の課程を修了した者、および入学時までに修了見込みの者
  • 外国の大学等において、修業年限3年以上の課程を修了し学士の学位に相当する学位を授与された者、および入学時までに授与見込みの者
  • 文部科学大臣が定める基準を満たす専修学校の専門課程を、文部科学大臣が定める日以後に修了した者(入学時までの修了見込みを含む)
  • 文部科学大臣の指定した者
  • 本学の個別の入学資格審査により、大学卒業者と同等以上の学力があると認められ、入学時までに22歳に達する者

このうち学士の学位を入学時までに取得できない場合や、個別の入学資格審査を希望する場合は事前審査が必要で、Web出願期間開始日の2週間前までに入学センターへ申請用紙の請求を行う必要があります。出願直前に気づいて慌てないよう、自分がどの区分に該当するかは早い段階で確認しておきましょう。

大学院の学歴がある場合に追加で必要な書類

すでに他の大学院に在籍していた、あるいは修了した経験がある志願者は、出身大学の書類に加えて最終出身大学院の学位取得(見込)証明書と出身大学院の成績証明書を「該当者のみ」の書類として追加提出する必要があります。学部から直接出願する場合はこの2点は不要ですが、社会人志願者の中には別の大学院を経由してきた人もいるため、自分の学歴パターンに応じて必要書類が変わる点を出願書類チェックリストで一つずつ確認しておくと提出漏れを防げます。

研究計画書は2,000〜4,000字・A4判4枚以内

経営学専攻の出願で最も比重が大きい書類が研究計画書です。所定用紙を使用し、手書き不可・2,000字以上4,000字以内・A4判4枚以内という分量規定があり、「希望する研究分野」欄で経営学・マーケティング論・会計学のいずれかを選択したうえで、指導教員候補を第1希望・第2希望の2名記入します。指導教員は研究テーマとの整合性次第で希望どおりにならない場合もあるため、志望する教員の研究内容を経済学部Webサイトで事前に確認しておくことが望ましいでしょう。指導教員一覧は研究分野ごとに数名ずつ公開されているため、自分の研究テーマに近い専門領域を持つ教員を絞り込んでから第1・第2希望を決めると、志望理由に説得力を持たせやすくなります。研究計画書は出願書類の一部であると同時に、後述する口述試験でそのまま質疑応答の材料になるため、単に規定字数を満たすだけでなく、自分の言葉で説明しきれる内容に仕上げておくことが重要です。

外国語検定試験のスコア基準

全ての出願者に外国語検定試験のスコア提出が求められます。基準はTOEFL iBTスコア79点(またはITP4.0)以上、TOEIC L&Rスコア730点以上、IELTS6.5点以上のいずれかで、出願締切日から遡って2年以内に受験し結果が出ているものに限られます。英語を主たる教育言語とする課程を修了した者は、出身大学(大学院)から発行される証明書類の提出でスコア提出そのものを免除できます。また、専攻事務室への出願前問い合わせによって学内進学者免除が適用されると確認できた者も、外国語検定試験のスコア提出を免除される扱いです。スコアの有効期限は2年と決して長くないため、社会人など受験勉強から時間が経っている志願者は、出願を意識し始めた時点で受験計画を立てておく必要があります。

提出書類分量・基準対象
研究計画書所定用紙・2,000〜4,000字・A4判4枚以内全員
外国語検定試験スコアTOEFL iBT79/TOEIC L&R730/IELTS6.5のいずれか全員(条件により免除あり)
日本語能力試験N1合格証明認定結果・成績証明書または合否結果通知書外国人志願者のみ必須
出身大学の成績・卒業(見込)証明書入試要項(共通)の様式に準拠全員
出願書類チェックリスト各専攻試験概要ページ内の所定用紙全員

学内進学者免除制度

本学卒業見込者、または本学卒業後4年以内の者には、筆記試験(専門科目)そのものを免除する「学内進学者免除」制度が用意されています。免除の可否は個別事情によって判断されるため、出願前に必ず経済学研究科経営学専攻の専攻事務室へ問い合わせる必要があります。免除が認められた場合は口述試験のみで選考され、認められなかった場合は一般の受験者と同じく専門科目の筆記試験を受けることになります。Web出願システムへの入力時には「免除申請」欄で「学内進学者免除」を選択し、万が一入力を忘れた場合は印刷した志願票に赤字で追記するといった手続き上の注意点も定められているため、免除を希望する場合は入試要項の該当箇所を細部まで読み込んでおくことをおすすめします。

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出願時期と出願区分 ― 2月入試は国内出願のみ・入学検定料

2月入試の出願区分は「国内出願のみ」と定められており、9月入試のように国外出願を選ぶことはできません。2027年度入試要項では、2月入試の受験票公開日および入学検定料の返還請求期限が2027年2月3日(水)23:59(JST)とされており、Web出願システムでの検定料納入もこの期限までに完了させる必要があります。Web出願の受付開始日そのものは年度によって発表時期が変わるため、最新の「大学院入試要項(共通)」で出願期間の具体的な日付を必ず確認してください。

入学検定料は35,000円、決済方法は3種類

入学検定料は35,000円で、Web出願システムでの決済時に支払手数料1,100円が別途かかります。納入方法はクレジットカード、ネットバンキング、コンビニエンスストア決済のいずれかから選ぶ仕組み(収納代行は株式会社KEIアドバンスを通じて株式会社ペイジェントが取り扱う)で、クレジットカードやネットバンキングを選んだ場合は領収書が発行されないため、領収書が必要な場合はコンビニエンスストア決済を選ぶ必要があります。コンビニエンスストアでの支払いはマイページへの反映に1時間程度かかることがある点も、締切直前に納入する場合は意識しておきたいポイントです。

一度納入した検定料は原則として返還されませんが、出願書類を郵送しなかった場合や、検定料を納入し出願書類を提出したものの出願が受理されなかった場合に限り、所定の期限までに返還申請を行うことで返還を受けられる制度があります。返還請求の申請期限は2月入試の場合2027年2月3日(水)23:59で、受験票(受験番号)が発行された後の出願は返還対象外になる点も押さえておきましょう。

2月入試のスケジュール(2027年度)

2027年度入試要項に記載された2月入試の日程は次のとおりです。合格発表・入学手続締切日については、9月入試の日程表と同じ並び方から読み取った内容のため、最終的な日付は出願前に本人が募集要項本体で再確認してください。

項目2027年度2月入試の日程
出願区分国内出願のみ
受験票公開・検定料返還請求期限2027年2月3日(水)23:59
筆記試験(一次選考)2027年2月16日(火)9:30〜11:00
一次(筆記)合格発表2027年2月16日(火)19:00
口述試験(二次選考・一次合格者のみ)2027年2月17日(水)10:00〜
合格発表(目安)2027年3月1日(月)10:00
入学手続締切日(目安)2027年3月10日(水)

大学院入試全体の年間スケジュールを俯瞰したい場合は、大学院入試の日程一覧【2026年度】|夏入試・冬入試のスケジュールと出願準備の逆算もあわせて確認すると、他大学院との併願計画を立てやすくなります。

出願書類は郵送のみ・持参や窓口受付は不可

Web出願システムでの志願票登録・検定料納入が完了した後も、それだけでは出願は完了しません。研究計画書や各種証明書といった出願書類一式は、郵送でのみ受け付けられます。上智大学アドミッションズオフィスや入学センターの窓口へ持参しても受理されないため、追跡できる方法(簡易書留やレターパック等)で出願締切日までに確実に届くよう手配する必要があります。一度提出した書類は理由の如何を問わず返還されないため、コピーを手元に残したうえで郵送することをおすすめします。

試験科目と選考の流れ ― 二段階方式(筆記試験→口述試験)

経営学専攻(博士前期課程)一般入試の最大の特徴は、筆記試験の一次合格者だけが口述試験に進める「二段階方式」である点です。筆記試験当日の19時に一次合格発表が行われ、合格者のみが翌日10時からの口述試験を受験します。一次不合格の場合、口述試験を受けることなくその時点で選考が終了するため、専門科目の筆記対策が合否を分ける最初の関門になります。この点は、書類選考を一次関門とする経済学専攻とは対策の力点が根本的に異なることを意味します。

専門科目は希望研究分野に連動して1科目選択

専門科目(選択科目)は、出願時に選んだ希望研究分野によって受験できる科目の組み合わせが決まります。試験時間は9:30〜11:00の90分です。

希望する研究分野受験科目(いずれか1科目)
経営学「経営学」または「統計学」
マーケティング論「マーケティング論」または「統計学」
会計学「会計学」または「統計学」

いずれの分野を選んでも「統計学」を選択科目として受験できる設計になっており、専門科目そのものへの準備が浅い社会人受験者にとっては統計学の基礎固めが有力な選択肢になり得ます。ただし研究計画書との整合性を考えると、志望する研究テーマに直結する科目(経営学・マーケティング論・会計学)を選ぶほうが口述試験での質疑応答にもつながりやすい面があります。Web出願システムの入力画面では「選択科目」欄で希望する研究分野と受験科目の組み合わせをあらかじめ選択する必要があるため、出願時点でどちらの科目を受けるかを決めておかなければなりません。

口述試験の位置づけ

口述試験は一次筆記試験の合格者のみが対象で、研究計画書の内容に関する質疑応答が中心になります。実施方法(対面かオンラインか)は専攻・年度によって案内が異なる場合があるため、一次合格発表時に届く個別連絡を必ず確認してください。辞書の持ち込みは特に記載がない限り不可、電子辞書は許可されている場合でも使用不可という共通ルールも押さえておきましょう。身分証明書の提示を求められる場合に備え、試験当日は手元に用意しておくことも案内されています。

二段階方式は、一次選考で不合格になった場合に口述試験の機会そのものが得られないという厳しさがある一方で、専門科目でしっかり得点できれば、その後の口述試験では研究計画書の内容を軸に落ち着いて対話できるという側面もあります。筆記試験の対策と研究計画書の作成を切り離して考えず、専門科目の学習を進めながら研究計画書の骨子も並行して固めていくことが、二段階方式全体を通じて有利に働きます。

博士後期課程の経営学専攻も2月入試を実施

経営学専攻には博士後期課程もあり、こちらも2月入試(一般入試のみ、社会人入試の実施はなし)を行っています。試験日は2027年2月16日(火)で、専門科目筆記試験(経営学・会計学・マーケティング論のうちから1科目選択)を9:30〜11:00に、口述試験を11:30から同日中に実施する日程です。本学経済学研究科博士前期課程修了(見込)者には、専門科目(選択科目)の筆記試験を免除する制度も設けられています。博士前期課程からの進学を検討している場合は、この免除制度の対象になるかどうかも事前に専攻事務室へ確認しておくとよいでしょう。

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9月入試(夏入試)との違いと併願の考え方

経済学研究科経営学専攻は9月入試も実施しており、2月入試との最大の違いは出願区分と試験日程です。9月入試は国内出願・国外出願のいずれも受け付けており、2027年度の日程ではWeb出願期間が6月26日(金)から7月8日(水)、出願書類提出期限が7月9日(木)、受験票公開が9月2日(水)10:00、筆記試験・口述試験が9月9日(水)・10日(木)、合格発表が9月25日(金)10:00、入学手続締切日が10月16日(金)とされています。

比較表:9月入試と2月入試

項目9月入試2月入試(冬入試)
入学時期2027年4月入学2027年4月入学
出願区分国内出願/国外出願国内出願のみ
Web出願期間6月26日(金)〜7月8日(水)年度により発表(最新要項で確認)
筆記試験日9月9日(水)2月16日(火)
口述試験日9月10日(木)2月17日(水)
合格発表9月25日(金)10:003月1日(月)10:00(目安)
入学手続締切日10月16日(金)3月10日(水)(目安)

同じ2027年4月入学を目指す点は共通していますが、準備期間の長さが大きく異なるのが実質的な違いです。9月入試に向けて準備するなら夏までに研究計画書と語学スコアを仕上げる必要があり、2月入試であれば秋以降にじっくり研究テーマを練り上げる時間を確保できます。社会人であれば、9月入試は在職中の夏季に出願書類を整える必要がある一方、2月入試は年末年始を準備期間に充てられるという違いも実務的には無視できません。

併願は可能だが同日の同一専攻受験はできない

上智大学大学院入試は、実施される入試回どうしを併願すること自体は可能ですが、試験日が同じ専攻を重複して受験することはできません。経営学専攻の場合は選べる回が9月入試・2月入試の2つに限られるため、7月入試(応用データサイエンス学位プログラムや理工学専攻博士後期課程が対象)を組み合わせることはできない点に注意してください。9月入試で不合格だった場合に2月入試へ再チャレンジする、あるいは他大学院の入試スケジュールと組み合わせて2月入試を「本命への最後のチャンス」と位置づける、といった使い方も考えられます。ただし出願区分(国内出願か国外出願か)や研究計画書の締切が入試回ごとに異なるため、併願を検討する場合は入試回ごとの要項を混同しないよう、それぞれのスケジュールを別々に管理することが欠かせません。

経営学専攻はどのような志望者に向いているか

経営学専攻は、企業実務の中で得た課題意識を学術的に整理し直したい社会人や、学部で経営学・商学系を学び研究をさらに深めたい他大学出身者との親和性が高い専攻です。経営学分野なら組織マネジメントや経営戦略の実務経験を持つ人、マーケティング論分野なら商品企画・広告・営業といった顧客接点の実務経験を持つ人、会計学分野なら経理・財務・監査の実務経験を持つ人が、それぞれ研究計画書に自分の実務経験を落とし込みやすい立場にあります。実務経験がそのまま出願資格に直結する社会人入試だけでなく、実務経験を研究計画の説得力に転換できるという意味で、一般入試志望者にとっても実務経験は強みになり得ます。

社会人入試の仕組みと実務経験3年以上の要件

経営学専攻(博士前期課程)は一般入試のほかに社会人入試を実施しています。適用基準は、日本の大学を卒業した者(またはそれに準ずる資格を有する者)で、企業・団体・官庁などにおける実務経験が出願時点で通算3年以上あり、その経験が研究計画との関係で有用と認められることです。社会人入試では筆記試験が実施されず、口述試験のみで選考が行われます。研究計画書に関する質疑応答が中心となるため、一般入試以上に研究計画書の完成度がそのまま合否に直結する入試方式といえます。

社会人入試特有の提出書類

一般入試の出願書類に加えて、在籍(在職)証明書と、出身大学・大学院の指導教員(難しい場合は勤務先の上司等でも可)による推薦者2名分の推薦状、社会人入試申請書の提出が必須になります。在籍(在職)証明書はコピー不可で、作成者の直筆署名または押印があるものを厳封して提出する必要があります。研究計画書の分量規定(2,000〜4,000字・A4判4枚以内)は一般入試と同じですが、研究したいテーマ・研究目的・これまでの学習状況・研究の進め方・想定できる研究成果まで詳しく記入することが求められる点が特徴です。推薦者2名分の推薦状は日本語または英語のいずれかで作成でき、書式は自由とされています。出身大学・大学院の指導教員に依頼するのが基本ですが、それが難しい場合は勤務先の上司などに依頼することも認められているため、実務経験を評価してもらえる依頼先を早めに確保しておくとよいでしょう。

社会人入試が不許可となった場合

Web出願システムで社会人入試枠を選択しても、実務経験年数や研究計画との関連性が基準を満たさないと判断されれば、一般入試枠での受験に切り替わります。その場合は受験票公開日にメールで通知が届く仕組みです。この場合、出願時に選んでいた研究分野に応じた専門科目の筆記試験を通常どおり受けることになるため、社会人入試での出願であっても一般入試へ切り替わる可能性を頭の片隅に置いておく必要があります。社会人入試を確実に想定して出願する場合でも、不許可時に一般入試の専門科目(経営学・マーケティング論・会計学・統計学のいずれか)を受けられるだけの準備をしておくと安心です。実務経験を積みながら研究計画書と専門科目対策を並行させるのは負荷が大きいため、国内MBA進学を目指す社会人が予備校選びで押さえておきたいポイントを整理した国内MBA予備校の選び方|研究計画書・面接・小論文対策もあわせて参考にしてください。

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公開されている過去問の状況から見る出題科目と対策の方向

上智大学は大学院入試の過去問について、専攻・入試区分ごとに「公開」「非公開」の状況を年2回(9月入試・2月入試ごと)公式サイトで一覧にしています。2026年度2月入試の公開状況一覧によると、経営学専攻(一般入試)の専門科目(経営学・マーケティング論・会計学)は「公開」に区分されています。一方で社会人入試は筆記試験自体が実施されないため、この公開区分の対象外です。

過去問は「閲覧のみ」で配布・オンライン公開はされていない

ここで注意したいのが、「公開」の意味です。上智大学の案内では、過去問は四谷キャンパスアドミッションズオフィスまたは大阪サテライトキャンパスの窓口で、過去3年分を閲覧できるという運用になっており、ダウンロード配布やオンライン掲載は行われていません。解答用紙もすべて非公開です。つまり経営学専攻の専門科目は「情報公開の対象にはなっているが、遠隔からは入手できない」という位置づけであり、出題テーマの詳細を確認したい志望者は実際にキャンパスへ足を運んで閲覧する必要があります。編入学試験など他の入試区分でオンライン公開されているPDFを見慣れていると見落としがちな点なので、経営学専攻を志望する場合は特に注意してください。

閲覧を希望する場合は、事前に上智大学入学センターへ利用可能な時間帯や必要な持ち物(身分証明書等)を問い合わせておくとスムーズです。閲覧できるのは直近3年分に限られるため、遠方在住などの事情で来学が難しい場合は、専攻事務室に相談して過去問以外の対策情報(出題科目の名称や試験時間など、募集要項に明記された範囲の情報)を最大限活用する方針に切り替えるのが現実的です。

公開情報から分かる出題形式

過去問の中身そのものは非公開のため個別の出題テーマをここで紹介することはできませんが、公式に確定している出題形式は次のとおりです。専門科目は経営学・マーケティング論・会計学・統計学のいずれか1科目を選択する方式で、試験時間は90分(9:30〜11:00)。研究計画書で選んだ研究分野と、専門科目で選ぶ科目の組み合わせが一致している必要がある点は、出題テーマ以前に押さえておくべき制度上のルールです。

学部レベルの経営学・マーケティング論・会計学の体系的な知識を土台にしつつ、自分の研究計画に関連する領域を重点的に深めておくことが、限られた対策時間を有効に使う近道といえます。たとえば経営学分野を志望するなら経営戦略論や組織論の基本概念、マーケティング論を志望するなら消費者行動やマーケティング・ミックスの基礎理論、会計学を志望するなら財務会計・管理会計の基本フレームワークといったように、志望分野の標準的な教科書レベルの知識を一通り押さえたうえで、研究計画書のテーマに関連する応用論点を深掘りするという二段構えの対策が現実的です。出題内容は年度によって変わるため、最終的な対策範囲は必ず最新の公開資料や専攻事務室への確認を通じて詰めてください。

出願〜合格発表までの逆算スケジュールと対策法

2月入試は9月入試に比べて出願まで時間の余裕があるように見えますが、研究計画書の完成度と語学スコアの取得には想定より時間がかかります。合格から逆算した準備の流れは次のとおりです。

  1. 出願の5〜6ヶ月前:志望する研究分野(経営学/マーケティング論/会計学)を確定し、指導教員候補の研究内容を経済学部Webサイトで調べる
  2. 出願の4〜5ヶ月前:TOEFL・TOEIC・IELTSなど外国語検定試験を受験し、基準スコア(TOEFL iBT79/TOEIC L&R730/IELTS6.5)到達を目指す
  3. 出願の3〜4ヶ月前:研究計画書の骨子を作成し、先行研究の整理と研究方法の具体化を進める
  4. 出願の2ヶ月前:研究計画書を所定用紙(2,000〜4,000字・A4判4枚以内)の形式に仕上げ、出身大学に成績・卒業証明書を請求する
  5. 出願期間:Web出願システムで志願票を登録し、入学検定料を納入したうえで出願書類を郵送する
  6. 出願締切後〜試験日まで:専門科目(経営学/マーケティング論/会計学/統計学から1科目)の筆記対策と、研究計画書に基づく口述試験想定問答の準備を並行する
  7. 筆記試験当日:試験終了後19時の一次合格発表を確認し、合格していれば翌日の口述試験に備える
  8. 合格発表後:合格発表日から入学手続締切日までに入学手続金を納入し、必要書類を提出する

合格発表から入学手続締切日までの期間は決して長くありません。入学手続金の納入方法は銀行振込・コンビニエンスストア支払・クレジットカードなど複数用意されているため、合格した場合にどの方法で速やかに納入するかを、出願前の段階でおおよそ検討しておくと当日慌てずに済みます。

とくに研究計画書は、専門科目の選択科目・指導教員希望・口述試験の質疑応答という3つの選考要素すべてに関わる中心的な書類です。出願直前に慌てて仕上げるのではなく、志望分野を決めた段階から数ヶ月かけて練り上げることが、二段階方式で着実に合格ラインへ近づく最も確実な方法といえます。社会人志願者の場合はこれに実務経験の棚卸しと在籍証明書・推薦状の手配も加わるため、一般入試志望者よりもさらに前倒しでスケジュールを組んでおくと安心です。経営学専攻を含む大学院入試全般の対策相談は大学院入試対策コースでも受け付けています。

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よくある質問(FAQ)

上智大学大学院経済学研究科経営学専攻の2月入試(冬入試)はいつ出願すればいいですか?

2027年度の2月入試は、受験票公開・入学検定料返還請求期限が2027年2月3日(水)23:59とされています。Web出願受付の具体的な開始日は年度により発表時期が変わるため、上智大学の「大学院入試要項(共通)」最新版で出願期間を確認したうえで、逆算して研究計画書や語学スコアの準備を進めてください。

2月入試と9月入試はどちらが受かりやすいですか?

公式に公開されている合否判定基準の違いはなく、どちらが「受かりやすい」かを比較できる数値は公表されていません。上智大学は研究科・専攻別の入試統計を年度ごとにPDFで公式公開していますが、掲載形式が年度により変わるため、志願者数・合格者数を正確に把握したい場合は上智大学の入試情報サイトで最新のPDFを直接確認することをおすすめします。選べる立場にあるなら、研究計画書の完成度や語学スコアの準備状況に応じて、十分な準備期間を確保できる入試回を選ぶのが現実的な判断基準です。9月入試で結果が出なかった場合に2月入試へ再挑戦するという使い方も選択肢になります。

経営学専攻の社会人入試に年齢制限はありますか?

年齢そのものを出願資格とする明記はなく、適用基準は実務経験が出願時点で通算3年以上あり、その経験が研究計画との関係で有用と認められることです。年齢よりも実務経験年数と研究計画の関連性が重視されます。

経営学・マーケティング論・会計学はどれを選べばいいですか?

研究計画書の「希望する研究分野」欄と専門科目の受験科目はいずれも1つの分野に連動する仕組みです。自分が大学院で深めたいテーマがどの分野に近いかを軸に選び、指導教員候補の研究内容とも整合しているかを確認してから確定するとよいでしょう。専門科目としてはどの分野を選んでも「統計学」を代わりに選択することも可能です。

学内進学者免除とは何ですか?

本学卒業見込者、または本学卒業後4年以内の者を対象に、筆記試験(専門科目)を免除する制度です。免除の可否は個別事情により判断されるため、出願前に必ず専攻事務室へ問い合わせてください。免除が認められると口述試験のみで選考されます。

TOEICやTOEFLのスコアが基準に届かない場合はどうすればいいですか?

基準はTOEFL iBT79(またはITP4.0)・TOEIC L&R730・IELTS6.5のいずれかで、複数回受験してより良いスコアを提出することは制度上妨げられていません。出願締切日から遡って2年以内に受験した結果であれば有効なので、余裕を持って複数回の受験機会を確保しておくと安心です。

過去問は入手できますか?

経営学専攻(一般入試)の専門科目は上智大学の公開区分上「公開」ですが、四谷キャンパスアドミッションズオフィスまたは大阪サテライトキャンパスでの閲覧のみに限られ、オンライン公開や配布は行われていません。閲覧できるのは過去3年分で、解答用紙は非公開です。内容を確認したい場合はキャンパスでの閲覧を直接検討してください。

研究計画書は何字くらい書けばいいですか?

所定用紙を使用し、2,000字以上4,000字以内、A4判4枚以内という規定です。分量だけでなく、希望する研究分野・指導教員候補の記入欄も研究計画書の一部として扱われるため、様式全体を早めに確認しておくことをおすすめします。

まとめ|上智大学大学院経済学研究科経営学専攻「冬入試」の要点

  • 「冬入試」は正式には2027年4月入学を目指す2月入試の通称で、経営学専攻が実施する9月入試・2月入試の2回のうち後者にあたる(経済学研究科に7月入試の設定はない)
  • 2月入試は国内出願のみで、受験票公開・検定料返還請求期限は2027年2月3日(水)23:59
  • 筆記試験(2027年2月16日)の一次合格者のみが翌日の口述試験(2027年2月17日)に進む二段階方式
  • 専門科目は希望する研究分野(経営学/マーケティング論/会計学)に連動し、いずれも「統計学」を選ぶことも可能
  • 社会人入試は実務経験通算3年以上が条件で、筆記試験は実施されず口述試験のみで選考される
  • 過去問は「公開」区分でも実際はキャンパスでの閲覧のみで、オンライン入手はできない
  • 研究計画書は専門科目・指導教員希望・口述試験のすべてに関わるため、出願の数ヶ月前から準備を始める

上智大学大学院経済学研究科経営学専攻が実施する「冬入試」こと2月入試は、二段階方式の選考と研究計画書の完成度が合否を左右する入試です。専門科目の筆記試験、研究計画書、口述試験という3つの要素は互いに独立しているわけではなく、志望する研究分野を軸にすべてがつながっている点を意識して準備を進めることが、限られた時間の中で優先順位をつけるうえでの指針になります。募集要項の内容は年度により変わるため、出願を検討する際は必ず上智大学の公式サイトで最新の入試要項を確認してください。研究計画書の練り上げや専門科目対策、口述試験の想定問答づくりを独学だけで進めることに不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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