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名古屋市立大学大学院経済学研究科「冬入試」の傾向と対策

名古屋市立大学大学院経済学研究科の「冬季選抜」とは、博士前期課程(経済学専攻・経営学専攻)の一般・外国人特別選抜および社会人特別選抜において、毎年11月に出願し12月に試験を実施する2回目(後期)の入試区分である。名古屋市立大学経済学研究科は大学院入試を年2回に分けて実施しており、7月出願・8月試験の「夏季選抜」と、11月出願・12月試験の「冬季選抜」がある。夏季選抜のタイミングに間に合わなかった人や、秋になってから大学院進学を決意した学部生・社会人にとって、冬季選抜はその年度に出願できる最後の実質的なチャンスになる。
「名古屋市立大学 経済学研究科 冬入試」で情報を探している人の多くは、①夏季選抜を逃した後にもう一度挑戦できるのか、②社会人でも冬季選抜から出願できるのか、③冬の試験に向けて何をどこまで準備すればよいのか、という3点を知りたいはずだ。名古屋市立大学の公式サイトには選抜区分ごとの募集要項がPDFで公開されているが、区分数が多く、冬季選抜だけを取り出して時系列で追える形にはなっていない。本記事では、令和9年度(2027年度)入学者向けの学生募集要項をもとに、名古屋市立大学経済学研究科の冬季選抜の出願資格・試験日程・試験科目・出願書類・費用を整理し、夏季選抜との違いや出願から合格発表までの逆算スケジュールまで解説する。募集要項の内容は年度により変わるため、出願前には必ず名古屋市立大学の公式ウェブサイトで最新の募集要項を確認してほしい。
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結論から先に述べると、名古屋市立大学大学院経済学研究科の入試は専門科目の筆記試験を課さず、口述試験(面接)と語学スコアで合否が決まるという点で、多くの受験生がイメージする「大学院入試」とは対策の重心が大きく異なる。過去問を解き込むタイプの受験ではなく、研究計画書の完成度と語学スコアの確保が合否を左右する。この記事を読めば、冬季選抜という選択肢を取るべきかどうか、そして12月の試験日までに何を準備すべきかが具体的にわかるはずだ。
名古屋市立大学大学院経済学研究科の「冬季選抜」とは何か
名古屋市立大学大学院経済学研究科の博士前期課程には、経済学専攻と経営学専攻がある。この博士前期課程への入学者選抜は、大きく分けて「一般・外国人特別選抜」「学部内選抜」「社会人特別選抜」「社会人特別選抜(医療経済マネジメントコース)」「社会人特別選抜(経営者コース)」「学内選抜(医療経済マネジメントコース)」「総合特別選抜」の各区分で行われる。このうち一般・外国人特別選抜と社会人特別選抜は、いずれも7月出願・8月試験の「夏季選抜」と、11月出願・12月試験の「冬季選抜」の年2回実施される仕組みになっている。本記事では、出願者数の多いこの2区分(一般・外国人特別選抜/社会人特別選抜)の冬季選抜を中心に解説する。医療経済マネジメントコースや経営者コース、総合特別選抜などは別紙の募集要項で定められているため、該当する人は大学公式サイトで個別に確認してほしい。
冬季選抜が制度として存在する意味は大きい。多くの国立・公立大学院は年1回のみの入試で、出願を逃せば翌年度まで待つしかない。名古屋市立大学経済学研究科の場合、8月の夏季選抜で不合格だった場合や、そもそも夏の時点では出願準備が整わなかった場合でも、同じ年度内にもう一度、12月の冬季選抜で挑戦できる。これは、社会人が仕事の繁忙期の合間を縫って準備する場合や、学部生が就職活動やゼミ論文と並行しながら進学準備を進める場合に、時間的な余裕を生む仕組みといえる。
具体的に冬季選抜が向いているのは、次のような受験生である。
- 夏季選抜(8月試験)を受験したが不合格だった、または受験できなかった人
- 秋以降に大学院進学や研究テーマを固め、研究計画書の準備に時間が必要な人
- 語学スコア(TOEIC・TOEFL・IELTS)の取得が夏の時点で間に合わなかった人
- 他大学院の入試日程と重ならないよう、あえて後ろ倒しの日程を選びたい人
- 社会人として働きながら準備するため、秋以降にまとまった準備期間を確保したい人
一方で、冬季選抜は募集人員が夏季選抜と同水準にとどまり、募集枠が無制限に増えるわけではない点には注意したい。一般・外国人特別選抜の場合、夏季選抜8名・冬季選抜8名(学部内選抜と合わせて計16名)という人員配分になっており、「冬まで待てば枠が広がる」わけではないことは理解しておく必要がある。この人数配分は年度により変わりうるため、志望年度の最新募集要項で必ず確認してほしい。募集人員が少人数であるからこそ、書類の完成度と口述試験での説明力が合否に直結しやすいという点も念頭に置いておきたい。
名古屋市立大学は公立大学であり、入学料は名古屋市に一定期間住所を有する者とそれ以外の者とで金額が分かれている。学費面での負担を抑えられる可能性がある点も、進学先を検討するうえでの判断材料になりうる。ただし具体的な金額や適用条件は年度ごとに通知されるため、詳細は後述する費用のセクションと公式の募集要項を確認してほしい。夏季選抜と冬季選抜のどちらで出願するかを迷っている場合は、まず自分の準備状況(研究テーマの固まり具合、語学スコアの有無、実務経験の年数)を棚卸しし、無理に夏季選抜に間に合わせようとして書類の完成度を犠牲にするより、冬季選抜まで準備期間を確保する選択が合っている場合もある。
大学院進学を検討する際は、名古屋市立大学に限らず大学院入試の日程一覧【2026年度】|夏入試・冬入試のスケジュールと出願準備の逆算を見て、志望校群全体の夏入試・冬入試の位置関係を把握しておくと、併願戦略が立てやすくなる。
名古屋市立大学は大学院教育の理念として、大学院生への研究指導を研究活動の活性化の一環と位置づけ、高度な専門性と学際的視点を備えた研究者及び職業人を育成することを掲げている。その理念のもとで、基本的な専門知識と技術を持ち、国内外で活躍する意欲と適性を備えた、多様な能力や経歴を有する人材を広く求める方針が示されている。冬季選抜で出願する学部新卒者と社会人とでは背景が大きく異なるが、この「多様な経歴を歓迎する」という方針自体が、夏季選抜・冬季選抜の年2回募集や、一般選抜・社会人選抜という複数の入口を用意している理由の一つと考えられる。
出願資格と対象者 ── 一般・外国人特別選抜と社会人特別選抜の違い
冬季選抜には、大きく分けて「一般・外国人特別選抜」と「社会人特別選抜」という2つの入口がある。どちらも出願期間・試験日は同じだが、出願資格と選抜方法が異なるため、自分がどちらの区分に該当するかをまず確認する必要がある。
一般・外国人特別選抜の出願資格
一般・外国人特別選抜は、年齢や職歴に関係なく出願できる区分である。出願資格は次のいずれかに該当する者とされている。
- 大学を卒業した者、または2027年3月までに卒業見込みの者
- 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された者、または2027年3月までに授与見込みの者
- 外国において学校教育における16年の課程を修了した者(またはそれに準ずる者)
- 専修学校の専門課程(修業年限4年以上)のうち文部科学大臣が指定するものを修了した者
- 名古屋市立大学経済学研究科の個別資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められ、2027年3月31日までに22歳に達する者
最後の「個別資格審査」を利用する場合は、出願そのものより早いタイミングで審査を申し込む必要がある。冬季選抜の個別資格審査の申請期間は例年10月中旬に設定されており、出願期間(11月)より1か月ほど前倒しになる点を見落とさないようにしたい。審査結果の通知は申請から数週間後を目安に届くが、期日を過ぎても連絡がない場合は学生課経済学研究科入試担当への照会が必要とされている。個別資格審査を要する出願資格に該当するかどうか判断に迷う場合は、早めに大学へ問い合わせておくと、審査申請の準備期間を十分に確保できる。
社会人特別選抜の出願資格
社会人特別選抜は、実務経験を積んだ社会人を主な対象とする区分である。出願資格は次のいずれかとされている。
- 2027年3月31日現在で25歳に達しており、かつ企業・官公庁・教育研究機関等で3年以上の就業経験(または家事専従等これに準ずる経歴)を有する大学卒業者等
- 同様の年齢・就業経験を満たし、経済学研究科の個別資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められた者
一般選抜と社会人選抜の最大の違いは、年齢・実務経験の要件の有無と、後述する試験科目の中身にある。学部を卒業したばかりで実務経験がない人は一般・外国人特別選抜、社会人経験を積んでからのキャリアチェンジ・研究職転向を目指す人は社会人特別選抜を選ぶことになる。就業経験の「3年以上」には、家事専従等これに準ずる経歴も含まれるとされており、育児や介護等で就業を離れていた期間がある人も対象になりうる点は覚えておきたい。
| 項目 | 一般・外国人特別選抜 | 社会人特別選抜 |
|---|---|---|
| 年齢制限 | 実質なし(個別審査枠のみ22歳要件) | 2027年3月31日時点で25歳以上 |
| 実務経験 | 不要 | 3年以上(または家事専従等に準ずる経歴) |
| 冬季選抜の募集人員 | 8名(学部内選抜と合わせて計16名) | 8名(経営者コースと合わせて) |
| 選抜方法 | 口述試験+語学試験 | 書類審査+口述試験 |
| 語学スコアの提出 | 必須(50点満点として合否に反映) | 必須書類には含まれない |
いずれの区分も、出願にあたっては経済学・経営学にまたがる複数の「分野系」の中から第1希望・第2希望を選んで記入する。希望した分野系にもとづいて合格発表時に専攻(経済学専攻または経営学専攻)が決定され、入学後の専攻変更はできないため、出願前に指導を希望する教員・分野を十分にリサーチしておくことが重要になる。分野系の詳細は募集要項に付属する「学生募集要項補足説明」で紹介されているので、出願前に必ず目を通しておきたい。
経済学研究科のアドミッション・ポリシーでは、経済学や経営学に関する広範で豊かな知識や教養を備えた社会人、および高度な専門的知識を有する研究者を養成することが基本理念として掲げられている。大学院での研究・学修成果をもとに高度専門職業人として活躍したい人と、経済・経営問題の理論的解明や実証的分析に興味を持ち研究者として自立する基礎を築きたい人の両方を歓迎するという方針が示されており、出願区分を問わず、研究計画書ではこうした方向性のどちらに軸足を置くのかを明確にしておくと評価されやすい。志願理由説明書を書く段階から、自分の目的が「実務に活かす専門性の獲得」なのか「研究者としての基礎固め」なのかを意識しておくと、一貫した書類に仕上げやすくなる。
出願期間・試験日程・合格発表 ── 2027年度入学 冬季選抜のスケジュール
名古屋市立大学経済学研究科の冬季選抜(2027年度入学対象)のスケジュールは、一般・外国人特別選抜・社会人特別選抜のいずれも同一日程で進む。募集要項に示された日程は次の通りである。
| 手続き | 時期 |
|---|---|
| 個別資格審査の申請期間(該当者のみ) | 2026年10月13日(火)〜10月20日(火)必着 |
| 個別資格審査の結果通知 | 2026年11月6日(金)頃 |
| 出願期間 | 2026年11月12日(木)〜11月19日(木)必着・郵送のみ |
| 受験票到着の目安 | 2026年12月11日(金)頃 |
| 試験日 | 2026年12月19日(土)または12月20日(日)10:00〜(いずれか1日) |
| 合格発表(発送日) | 2027年1月8日(金) |
| 入学手続期日 | 2027年1月下旬 |
出願は窓口受付を行わず郵送のみで、書留速達での提出が求められる。出願期間は消印有効ではなく必着であるため、余裕を持った投函が欠かせない。合否結果も学内掲示やWeb掲載では発表されず、郵送のみで通知される点にも注意したい。指定の期日までに通知が届かない場合は、大学の学生課経済学研究科入試担当への照会が必要になる。出願書類提出用封筒の表紙は大学所定のものを角型2号の封筒に貼り付けて使用する形式が指定されており、市販の封筒をそのまま使うことはできない。
試験会場は夏季選抜と冬季選抜で異なる。夏季選抜がオンライン(Zoom)での口述試験であるのに対し、冬季選抜は名古屋市立大学滝子キャンパスでの対面実施となっている。県外や海外から受験する場合は、12月の試験日に合わせて名古屋への移動・宿泊を手配する必要がある点も、早めのスケジュール確認が求められる理由の一つだ。試験日は12月19日または20日のいずれか1日に割り振られ、どちらの日になるかは受験票とともに案内される。
国外から出願・申請する場合は、日本国内在住の代理人が手続きを行う必要があり、大学からの通知も代理人宛てに送付される。国外からの郵送による出願・申請は認められていないため、留学生や海外在住者は代理人の確保を早めに進めておく必要がある。受信場所(連絡先)を変更した場合は、直ちに学生課経済学研究科入試担当へ連絡するよう求められている点も、出願後に転居や連絡先変更の予定がある人は覚えておきたい。
出願書類が受理されると、大学から受験票と受験案内が郵送で届く。この受験案内には、冬季選抜の場合は滝子キャンパスでの集合時間や当日の流れなど、口述試験に関する詳細情報が記載される。受験票到着の目安として示された期日(2026年12月11日頃)を過ぎても届かない場合は、出願書類が正しく受理されているかどうかも含めて、速やかに学生課経済学研究科入試担当に照会する必要がある。試験日直前になって受験票が手元にない状態に気づくと、当日の会場確認や持ち物準備に支障が出かねないため、余裕を持って到着状況を確認しておきたい。
なお、ここで示した日程はあくまで2027年度入学者向け募集要項に基づくものであり、出願区分によって申請期間や試験時間の細部が異なる場合もある。年度が変われば日程そのものが前後することもあるため、実際に出願する年度の募集要項は必ず名古屋市立大学の公式ウェブサイトで確認してほしい。
出願書類等に不備がある場合は受理されない点にも注意したい。また、出願書類等に虚偽の記載や不正等の事実が判明した場合には、入学後であっても入学を取り消されることがあると募集要項に明記されている。提出前には記入漏れ・誤記がないか、成績証明書や卒業(見込)証明書などの添付書類が過不足なくそろっているかを、チェックリストを作って確認しておくと安心だ。提出済みの出願書類等は返還されないため、控えを手元に残しておくことも忘れないようにしたい。
試験科目と選抜方法 ── 口述試験と語学スコアの中身
名古屋市立大学経済学研究科の入試を理解するうえで最も重要なのは、専門科目の筆記試験が課されないという選抜方式そのものにある。一般・外国人特別選抜、社会人特別選抜のいずれも、経済学や統計学の問題を紙で解かせる試験は行われない。
一般・外国人特別選抜の選抜方法
一般・外国人特別選抜の合否は「口述試験(面接)及び語学試験の結果を総合して」判定される。口述試験は、出願時に提出した研究計画書の内容を踏まえて日本語で実施される面接であり、冬季選抜では対面形式で行われる。語学試験は独自の英語問題を解くものではなく、英語資格・検定試験のスコアを50点満点に換算する方式が採られている。
| 試験・資格 | 満点(50点)となる基準 | 換算の考え方 |
|---|---|---|
| TOEIC(Listening&Reading) | 800点以上 | 800点未満は得点に応じて減点方式で換算(300点以下は0点) |
| TOEFL iBT | 90点以上 | 90点未満は得点に応じて減点方式で換算(30点以下は0点) |
| IELTS | 6.5以上 | 6.5未満はスコアに応じて減点方式で換算(3.5以下は0点) |
提出できるスコアには有効期限があり、2024年9月以降に受験したものに限られる。TOEICは公開テストのみが対象で、公式認定証(デジタル公式認定証を含む)の提出が必要になる。2023年4月以降に日本国内で実施されたTOEICのスコアを提出する場合は、原則としてデジタル公式認定証の写しを提出し、その裏面にデジタル公式認定証のURLも記載することが求められている。韓国TOEICのウェブサイトからダウンロードされた成績表は認められていない点も、留学経験者や海外受験者は注意しておきたい。
TOEFLはETSアカウント(My TOEFL Home)からの電子スコア送付手続きが必須とされているため、出願直前ではなく受験申込の段階で電子送付先を設定しておく必要がある。大学が出願期間内に公式スコア票のデータを受領できるよう、電子送付手続きが完了していることを確認したうえで、ダウンロードした受験者用控えスコア票をA4用紙に印刷したものをあわせて提出する。IELTSはコピー不可の成績証明書(Test Report Form)の原本提出が必要とされている。語学スコアの提出方法は試験種別ごとに細かく異なるため、募集要項別表の該当箇所を出願前に必ず読み込んでおきたい。
社会人特別選抜の選抜方法
社会人特別選抜は「書類審査と口述試験(面接)の結果を総合して」判定される点が一般選抜と異なる。語学スコアの提出は必須書類に含まれておらず、代わりに志願理由説明書・研究計画書に加えて「業績報告要旨」という社会人ならではの提出書類が課される。書類審査は特にこの審査書類を中心に行われ、実務経験の内容と研究テーマとの結びつきが重視される。口述試験も、この審査書類の内容を踏まえて行われる。
つまり同じ経済学研究科でも、一般選抜は「語学力+研究計画」、社会人選抜は「実務実績+研究計画」という異なる評価軸で合否が決まる。自分の強みがどちらの評価軸に合うかを踏まえて出願区分を選ぶことが、対策の出発点になる。障害等があり受験上・修学上の配慮が必要な場合は、出願前までに学生課経済学研究科入試担当へ申し出るよう案内されている。
いずれの選抜方法であっても、合否は単一の科目の出来ではなく複数の要素の総合評価で決まる。一般・外国人特別選抜であれば口述試験と語学試験、社会人特別選抜であれば書類審査と口述試験という組み合わせのため、どちらか一方が突出していても、もう一方の準備が手薄では合格ラインに届きにくい。冬季選抜までの限られた期間で、自分がどちらの要素に時間を割くべきかを早い段階で見極めておきたい。
大学院入試の口述試験は一般に、志望動機の妥当性、研究計画の具体性、そしてなぜその研究をこの研究科・この教員のもとで行いたいのかという3点を軸に問われることが多い。名古屋市立大学経済学研究科の口述試験も「提出された研究計画書を踏まえて」実施されると募集要項に明記されているため、汎用的な面接対策集を丸暗記するのではなく、自分が書いた志願理由説明書・研究計画書の一文一文について「なぜそう考えたのか」を説明できるようにしておくことが、最も確実な準備になる。
実践的な準備方法としては、自分の研究計画書を声に出して読み上げ、区切りごとに「なぜそう考えたのか」を自問自答しながら録音し、聞き返して説明が曖昧な箇所を洗い出す方法が有効だ。可能であれば、指導を依頼できる大学教員や予備校講師など第三者に模擬面接をしてもらい、想定していなかった角度からの質問に答える練習を重ねておくと、本番の対面口述試験でも落ち着いて対応しやすくなる。冬季選抜は夏季選抜と異なり対面実施であるため、画面越しでは伝わりにくかった間の取り方や表情も含めて練習しておくと安心だ。
語学試験のスコアと口述試験の準備は、どちらか一方に偏ると仕上がりが不十分になりやすい。語学スコアの取得と研究計画書の作成は並行して進めるのが基本で、たとえばTOEIC・TOEFLの受験申込を済ませた直後の待機期間を研究計画書のドラフト作成に充てるなど、限られた出願までの期間をむだなく使う工夫が求められる。
出願書類の準備 ── 志願理由説明書・研究計画書・業績報告要旨
冬季選抜の出願書類は、区分によって共通するものと異なるものがある。共通して必要になるのは、入学願書・写真票・受験票、履歴書、成績証明書、卒業(見込)証明書、入学検定料の納付証明書などの基本書類に加え、次の審査書類である。
| 書類 | 分量の目安 | 対象 |
|---|---|---|
| 志願理由説明書(所定様式) | 400字〜800字程度 | 一般・社会人共通 |
| 研究計画書(所定様式) | 800字〜1000字程度 | 一般・社会人共通 |
| 業績報告要旨(所定様式) | 400字〜800字程度 | 社会人特別選抜のみ |
| 英語資格・検定試験の成績証明書 | 公式スコア原本またはデジタル公式認定証 | 一般・外国人特別選抜のみ |
志願理由説明書では「大学院でどういうテーマで勉学・研究したいのか、そう考えた背景・理由は何か」を400字から800字程度でまとめることが求められる。研究計画書はその続きとして「志願理由説明書で述べた勉学・研究テーマについて、どう取り組んでいきたいか」を800字から1000字程度で記述する構成になっている。志願理由と研究計画は一つのストーリーとして一貫させることが、口述試験でも一貫した受け答えにつながる。
社会人特別選抜で追加される業績報告要旨は、「これまでに社会人として残してきた業績・経験等」を400字から800字程度でまとめるもので、志願理由説明書や研究計画書で述べた内容と関連づけて記述することが指定されている。実務経験を単なる職歴の羅列で終わらせず、研究テーマにどうつながるかを言語化することが評価につながる。レポートや論文、著書等の研究業績がある場合は、その業績またはコピーを参考資料として任意で提出することもできる。
写真票・受験票に貼付する写真は、正面・上半身・無帽・背景なしのカラー写真(縦4cm×横3cm)で、出願前3か月以内に撮影したものを2箇所に貼付する必要があり、写真の加工は禁止されている。成績証明書・卒業証明書は在籍または出身大学等の長が作成したものの原本が必要で、日本語以外の言語で作成された証明書には日本語訳を任意の様式で添付する。証明書の再発行ができない場合に限りコピーの提出が認められるが、その場合は入学手続きの際に原本確認が行われる。
外国籍の者は、個人番号(マイナンバー)が省略された住民票の提出が必要になる。取得した住民票に個人番号が記載されている場合は、油性ペン等で塗りつぶし完全に見えない状態にしてから提出することが求められる。入学検定料等は振込依頼書(大学所定のもの)を使用し、30,410円を銀行等の窓口で振り込む必要があり、ATM等の利用やゆうちょ銀行(旧郵便)での取り扱いはできない点にも注意したい。
このほか、出願資格や国籍によって追加書類が発生する場合がある。書類の様式(様式1〜5)は募集要項に指定があり、様式外の自由記述では受理されない点にも注意したい。卒業証明書等に記載された氏名と現在の氏名が異なっている場合は、戸籍抄本など改氏名を証明できる書類をあわせて提出する必要もある。研究計画書の書き方に不安がある場合は、大学院入試対策の個別指導を活用して第三者に内容を検証してもらうのも一つの方法だ。
履歴書の記入内容は出願区分によって細部が異なる。一般・外国人特別選抜では、外国籍の者は初等教育(小学校相当)入学から、日本国籍の者は高等学校卒業からの学歴を記入し、大学等における研究生等・日本語学校・専修学校等の在学歴や職歴があればあわせて記入する。社会人特別選抜では学歴を高等学校卒業から記入したうえで、職歴は古いものから順に在職年数とともに記入することが指定されている。就業経験を出願資格の根拠とする社会人特別選抜では、この職歴欄の記載が資格審査・書類審査双方の基礎資料になるため、勤務先名・在職期間・担当業務を正確に整理してから書き始めたい。
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過去問が公開されていない理由と対策の方向性
大学院入試の対策と聞くと、多くの受験生はまず「過去問を集める」ことを考える。しかし名古屋市立大学経済学研究科の博士前期課程入試については、大学として過去問を公開していない。経済学部のウェブサイトには学部入試(数学)の過去問コーナーが用意されているが、これは学部の一般選抜向けであり、大学院入試の過去問ではない。
この理由は単純で、一般・外国人特別選抜も社会人特別選抜も、経済学・経営学の専門科目を紙で解かせる筆記試験そのものを実施していないためである。募集要項に明記された選抜方法は「口述試験(面接)及び語学試験の結果を総合して行う」(一般・外国人特別選抜)、「書類審査と口述試験(面接)の結果を総合して行う」(社会人特別選抜)であり、そもそも公開すべき筆記問題が存在しない。これは、専門科目の記述式試験を課す他大学の経済学研究科(たとえば名古屋大学や東北大学の経済学研究科など)とは対策の方向性が根本的に異なる点であり、志望校を比較検討する際に見落とされやすいポイントでもある。
過去問という「答えのある対策」が存在しない以上、名古屋市立大学経済学研究科の冬季選抜で重視すべき対策は次の3点に集約される。
- 研究計画書・志願理由説明書の完成度を上げること(口述試験は提出書類の内容を踏まえて行われるため、書類の質がそのまま面接の土台になる)
- 語学スコア(TOEIC・TOEFL・IELTS)を出願期間までに確保すること(一般選抜では配点50点の独立した評価軸になる)
- 志望する分野系・指導教員の研究内容を事前にリサーチし、口述試験で一貫した受け答えができるようにすること
過去問がない代わりに有効なのは、志望する教員・分野系の公開論文や研究業績に目を通し、自分の研究計画がその研究領域とどう接続するのかを言語化しておくことである。口述試験は「提出された研究計画書を踏まえて」実施されるため、面接で聞かれる内容の大部分は自分が書いた研究計画書の延長線上にあると考えてよい。想定問答を作る際も、汎用的な面接対策集ではなく、自分の研究計画書の一文一文に対して「なぜそう考えたのか」を説明できるように準備するほうが効果的だ。
専門科目の筆記試験がないという選抜方式は、受験対策のコストという観点では負担が軽いように見えるが、裏を返せば書類と口述試験だけで実力を示さなければならないという意味でもある。数式や暗記量で差がつく試験ではない分、研究テーマの独自性や問題意識の深さ、実務経験との接続の仕方といった、定量化しにくい要素で評価が分かれやすい。時間をかけて書類を練り上げる姿勢そのものが、対策の中心になると考えてよい。
専門科目の筆記試験を課す大学院を目指す受験生向けの対策法(過去問演習・計算問題の反復練習等)をそのまま名古屋市立大学経済学研究科の対策に流用しても、得点に結びつく機会がそもそも存在しない。「何を覚えるか」ではなく「何を語れるか」を鍛える対策に軸足を移す必要がある点は、志望校を複数持つ受験生ほど意識しておきたいポイントだ。専門科目対策に割く時間を、研究計画書のブラッシュアップや口述試験のシミュレーションに振り替える判断が、結果的に効率のよい対策につながりやすい。
なお、この記事に記載した出題方式・選抜方法は募集要項を確認した時点のものであり、出題内容や選抜方法は年度によって変わる可能性がある。実際に出願する年度の募集要項・補足説明で、選抜方法に変更がないか必ず確認してほしい。
冬季選抜ならではの出願戦略 ── 夏季選抜との比較・費用
冬季選抜を検討するにあたっては、夏季選抜との違いを踏まえた戦略を立てておきたい。両者の主な違いを整理すると次のようになる。
| 項目 | 夏季選抜 | 冬季選抜 |
|---|---|---|
| 出願期間 | 7月中旬(約1週間) | 11月中旬(約1週間) |
| 試験日 | 8月下旬(2日間のいずれか) | 12月中旬〜下旬(2日間のいずれか) |
| 口述試験の形式 | オンライン(Zoom) | 対面(名古屋市立大学滝子キャンパス) |
| 合格発表 | 9月中旬 | 1月上旬 |
| 入学手続 | 10月上旬 | 1月下旬 |
冬季選抜が対面実施である点は、遠方の受験生にとっては移動コストがかかる一方、面接官と直接対話できるという意味では準備の手応えを得やすい側面もある。試験日は12月19日または20日のいずれか1日に割り振られるため、他大学院との併願を考えている場合は、その大学院の試験日と重複しないかを早めに確認しておく必要がある。オンライン実施の夏季選抜では試験開始30分前からの注意事項説明への参加や、開始20分前までのZoom待機室での待機が求められていたが、対面実施の冬季選抜では会場での集合時間等の詳細が受験票とともに案内される。
費用面では、入学検定料は30,410円(検定料30,000円+受験票等送付のための速達郵便料金410円)である。入学料・授業料については、2026年4月入学者の実績額として入学料が名古屋市住民等232,000円・その他の者332,000円、年間授業料が535,800円(前期・後期各267,900円)と示されているが、2027年度入学者の金額は募集要項上「改めて通知する」とされているため、出願前に最新の金額を確認しておく必要がある。名古屋市住民等の区分は、入学者本人または配偶者・1親等の親族が入学日の前から引き続き1年以上名古屋市内に住所を有していたことが条件とされている。
また、職業を持ちながら進学する社会人向けには、標準の履修期間2年間を3年間に延長して計画的に学べる長期履修制度が用意されている。授業料の年額は2年間の総額を3年間で按分した額になり、入学後4月中旬までに所定の手続きが必要とされている。日本学生支援機構の貸与型奨学金についても、学業成績・研究能力等の審査を経て推薦を受けられる制度がある。費用や生活設計に不安がある場合は、出願前にこうした制度の利用可否を確認しておくと安心だ。
入学検定料は原則として返還されないが、二重で振り込みをした場合、検定料の振り込み後に出願書類を提出しなかった場合、出願が受理されなかった場合には返還される取り扱いになっている。振込手数料は志願者本人の負担となるため、振込方法や手数料についても事前に確認しておくとよい。社会人特別選抜で長期履修制度の利用を考えている場合は、在職中の勤務先の就学支援制度(教育訓練給付金等)と組み合わせられないかも、あわせて確認しておくと費用負担の見通しが立てやすくなる。
入学手続時には、入学料のほかに学生教育研究災害傷害保険料1,750円、諸団体納付金として経済学会費5,000円・同窓会(剣陵会)費3,000円の納付も必要になる(いずれも2026年4月入学者の実績額)。学生教育研究災害傷害保険は、実験・実習や課外活動中の事故等を補償する制度で、入学予定者の多くが加入する前提の設計になっている。入学料等は入学手続時に一括で納付する必要があり、既納の納付金は原則として返還されないため、合格後の資金準備は入学手続期日(2027年1月下旬)から逆算して整えておきたい。また募集要項の注意事項には「二重学籍は原則禁止とする」との記載があり、現在他大学院に在籍中の人や休学中の人が冬季選抜に出願する場合は、在籍関係の整理についても事前に確認しておく必要がある。
授業料についても、在学中に改定が行われた場合には改定後の授業料が適用される旨が募集要項に明記されている。年額535,800円という金額は固定ではなく将来的に変動しうるものであり、必要な諸経費が別途徴収される場合もあるとされている。長期的な学費総額を見積もる際は、入学時点の金額だけでなく在学期間中の改定リスクも織り込んで資金計画を立てておくと安心だ。
出願から合格までの逆算スケジュールと対策法
冬季選抜は出願期間が11月中旬、試験日が12月中旬〜下旬とタイトな日程で進む。合格を目指すなら、遅くとも出願の2〜3か月前から準備を始めたい。逆算スケジュールの目安は次の通りである。
| 時期の目安 | やるべきこと |
|---|---|
| 出願の3か月前(8〜9月頃) | 志望する分野系・指導教員の研究内容をリサーチし、研究テーマの方向性を固める。語学試験(TOEIC・TOEFL・IELTS)を未受験なら早めに申し込む |
| 出願の2か月前(9〜10月頃) | 志願理由説明書・研究計画書のドラフトを作成し、第三者(指導教員候補や予備校講師等)にフィードバックをもらう。個別資格審査が必要な場合は申請準備を進める |
| 出願の1か月前(10月中旬〜下旬) | 個別資格審査の申請(該当者)。語学スコアの公式認定証・電子送付手続きを完了させる |
| 出願期間(11月中旬) | 出願書類一式を書留速達で郵送。必着期限に余裕を持って投函する |
| 試験前(12月上旬〜中旬) | 研究計画書の内容を自分の言葉で説明できるよう口述試験のシミュレーションを行う |
| 試験日(12月19日または20日) | 滝子キャンパスでの対面口述試験 |
| 合格発表後(1月上旬〜下旬) | 入学手続き案内の確認、入学料・授業料の納付準備 |
特に見落とされがちなのが語学スコアの準備期間である。TOEICやTOEFLは申込みから受験、スコア到着までに数週間から1か月以上かかることがあり、出願期間の直前に慌てて申し込んでも間に合わない可能性がある。目標スコア(TOEIC800点・TOEFL iBT90点・IELTS6.5)に届いていない場合は、夏季選抜の結果を待たずに冬季選抜を見据えて早めに対策を始めることが望ましい。有効なスコアは2024年9月以降受験のものに限られる点もあわせて確認しておきたい。
研究計画書については、名古屋大学や東北大学など専門科目の筆記試験を課す大学院と異なり、名古屋市立大学経済学研究科では口述試験の唯一の土台になる。近隣の主要大学院を併願先として検討している場合は、名古屋大学大学院 経済学研究科の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策までや東北大学大学院 経済学研究科の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策までも参考に、大学ごとの選抜方式の違いを比較しておくと、限られた準備期間の配分を決めやすくなる。
口述試験のシミュレーションでは、研究計画書に書いた先行研究やデータの扱い方について「なぜその手法を選んだのか」「他の分析方法との違いは何か」といった深掘りの質問にも答えられるよう準備しておくと、当日の受け答えに余裕が生まれる。志願理由説明書・研究計画書・(社会人選抜の場合は)業績報告要旨の3点は内容が矛盾しないよう出願直前に通して読み返しておくことも忘れないようにしたい。準備の初期段階から、出願書類一式の草稿を時系列で保存しておくと、口述試験前の見直しの際にどの段階でどう考えが変化したかを振り返りやすく、質問への応答にも深みが出やすい。
併願を検討する際に確認しておきたいポイント
冬季選抜は年度内2回目の入試機会である一方、他の大学院との併願を考える受験生も少なくない。名古屋市立大学経済学研究科の冬季選抜と他大学院を併願する場合、次の点を事前に確認しておくと出願準備がスムーズになる。
- 試験日の重複: 名古屋市立大学の冬季選抜は12月19日または20日のいずれか1日に割り振られる。併願先の試験日程がこの2日間と重ならないか、出願前に確認しておく
- 選抜方式の違い: 名古屋市立大学は口述試験(+語学試験)が中心だが、専門科目の筆記試験を課す大学院もある。併願先ごとに必要な対策の種類が異なるため、準備の配分を早めに決めておく
- 出願書類の様式: 志願理由説明書・研究計画書は大学ごとに指定様式・文字数が異なる。使い回しができない場合が多いため、それぞれの募集要項を個別に確認して作成する
- 費用の総額: 検定料・入学料・授業料に加え、遠方受験の場合は交通費・宿泊費もかかる。複数校を併願する場合は総額で比較しておく
- 合格発表・入学手続の順序: 冬季選抜の合格発表(1月上旬)は他大学院の入試より早い場合も遅い場合もある。入学手続の締切と重複しないか、あらかじめ整理しておく
- 個別資格審査の要否: 学部卒業見込みではない出願資格(学位授与機構経由、外国の教育課程修了等)で出願する場合、個別資格審査の申請期間(冬季選抜では10月中旬)が併願先ごとに異なる可能性がある。最も早い締切から逆算してスケジュールを組む
併願先を検討する際は、同じ「経済学研究科」という名称でも大学によって選抜方式が大きく異なる点を踏まえておきたい。専門科目の筆記試験を課す大学院と、口述試験・書類審査中心の大学院とでは、必要な準備期間も対策の内容も変わってくる。名古屋市立大学は後者にあたり、書類作成と面接準備に時間を集中投下できる一方、専門科目の基礎力そのものは口述試験の受け答えの端々で自然と評価されると考えておいたほうがよい。志望校を複数比較する際は、各大学の募集要項に記載された「入学者選抜方法」の項目を横に並べて読み比べる作業から始めると、対策の優先順位が見えやすくなる。
個人情報の取り扱いについても募集要項に明記があり、出願書類に記載した氏名・住所等の個人情報は入学者選抜業務(出願登録処理・選抜実施・合格発表・入学手続等)のために使用され、入学者選抜に用いた試験成績等は今後の入学者選抜や大学教育の改善のための調査研究に利用される場合があるとされている。調査研究の発表に際しては個人が特定できない形で行うとも明記されており、出願時に提供した情報の利用範囲についても事前に把握しておくと安心して出願できる。
よくある質問(FAQ)
名古屋市立大学大学院経済学研究科の冬季選抜はいつ出願すればいいですか。
2027年度入学者向けの冬季選抜では、出願期間が2026年11月12日(木)〜11月19日(木)必着(郵送のみ)に設定されている。試験日は2026年12月19日(土)または12月20日(日)、合格発表(発送)は2027年1月8日(金)である。個別資格審査が必要な場合はさらに1か月ほど前の10月中旬が申請期間になる。年度によって日程は変わるため、志望年度の募集要項で必ず最新の日程を確認してほしい。
冬季選抜と夏季選抜はどちらが有利ですか。
募集人員はいずれも8名程度と同水準で、公表されている情報から「どちらが有利」とは判断できない。夏季選抜がオンライン、冬季選抜が対面という試験形式の違いはあるが、選抜方法(口述試験+語学試験、または書類審査+口述試験)自体は同じである。準備が間に合うタイミングで選ぶのが基本的な考え方になる。夏季選抜が不合格だった場合でも、同じ年度内に冬季選抜へ再挑戦できる点は覚えておきたい。逆に言えば、夏季選抜の準備が中途半端な状態で無理に出願するより、冬季選抜までじっくり書類と語学スコアを仕上げてから臨むほうが、結果的に合格の可能性を高められる場合もある。
冬季選抜は社会人でも出願できますか。
出願できる。社会人特別選抜であれば、2027年3月31日時点で25歳以上かつ3年以上の就業経験(または家事専従等これに準ずる経歴)がある人が対象になる。年齢・実務経験の条件を満たさない場合でも、一般・外国人特別選抜であれば年齢による制限は実質的にない。どちらの区分で出願するかによって、選抜方法(語学試験の有無)や提出書類が変わる点に注意したい。
筆記試験(専門科目)はありますか。
ない。名古屋市立大学経済学研究科の博士前期課程入試は、一般・外国人特別選抜・社会人特別選抜のいずれも、経済学・経営学の専門科目を紙で解く筆記試験を課していない。一般・外国人特別選抜は口述試験と語学スコア、社会人特別選抜は書類審査と口述試験で合否が判定される。専門科目の暗記や過去問演習に時間を割くのではなく、書類と口述試験の準備に集中するのが合理的な対策になる。
英語のスコアはどのくらい必要ですか。
一般・外国人特別選抜では、TOEIC(L&R)800点以上・TOEFL iBT90点以上・IELTS6.5以上でそれぞれ満点の50点に換算される。それ未満のスコアは得点に応じた換算式で減点される。提出できるのは2024年9月以降に受験したスコアに限られる。なお社会人特別選抜では語学スコアの提出は必須書類とされていない。
研究計画書はどのくらいの分量で書けばいいですか。
所定様式で800字から1000字程度が目安とされている。これとあわせて、大学院を志望する理由や研究したいテーマの背景を400字から800字程度でまとめる志願理由説明書も提出する。社会人特別選抜ではさらに業績報告要旨(400字〜800字程度)も必要になる。3つの書類は内容が一貫したストーリーになるよう書くことが望ましい。いずれも大学所定の様式を使用する必要があり、様式外の自由記述用紙では受理されない点にも注意したい。
冬季選抜の過去問はどこで手に入りますか。
名古屋市立大学経済学研究科の大学院入試には専門科目の筆記試験がなく、大学として大学院入試の過去問を公開していない。学部入試(数学)の過去問コーナーはあるが、これは大学院入試とは別のものである。対策は過去問演習ではなく、研究計画書の作り込みと語学スコアの確保が中心になる。
経済学専攻と経営学専攻はどちらを選べばいいですか。
出願時には専攻そのものではなく、経済学・経営学にまたがる複数の「分野系」から第1希望・第2希望を選んで記入し、合格発表時にその希望をもとに専攻が決定される。入学後の専攻変更はできないため、志望する教員の研究分野が経済学専攻・経営学専攻のどちらに属するかを事前に確認しておくことが重要になる。分野系の一覧や各教員の研究内容は、募集要項に付属する「学生募集要項補足説明」で紹介されているため、出願書類を作成する前に必ず目を通し、自分の研究計画と最も近い分野系を選ぶようにしたい。
まとめ|名古屋市立大学経済学研究科の冬季選抜を突破する対策の要点
名古屋市立大学大学院経済学研究科の冬季選抜は、夏季選抜に次ぐ年度内2回目の入試機会であり、11月出願・12月試験・翌1月上旬合格発表というスケジュールで進む。要点を改めて整理する。
- 冬季選抜は博士前期課程の一般・外国人特別選抜と社会人特別選抜の両方で実施され、募集人員はいずれも8名程度
- 出願期間は2026年11月12日〜11月19日必着(郵送のみ)、試験日は2026年12月19日または20日、対面(滝子キャンパス)実施
- 一般・外国人特別選抜は口述試験+語学スコア(TOEIC・TOEFL・IELTS換算50点)、社会人特別選抜は書類審査+口述試験で判定される
- 専門科目の筆記試験は課されず、大学院入試の過去問も公開されていない。対策の中心は研究計画書と語学スコア
- 入学検定料は30,410円。入学料・授業料は年度により変わるため出願前に最新額を確認する
- 出願から試験まで1か月強しかないため、語学スコアの確保と研究計画書の作成は逆算して早めに着手する必要がある
冬季選抜は、夏季選抜という「1回目のチャンス」を逃した人にとっての再挑戦の場であると同時に、はじめから研究テーマをじっくり練り上げてから出願したい人にとっての本命の入試機会でもある。専門科目の筆記試験がない分、対策の的が絞りやすい入試ではあるが、その分だけ研究計画書と口述試験での説明力が結果に直結しやすいという緊張感を伴う入試でもある。
募集要項の内容は年度により変わるため、実際に出願する際は必ず名古屋市立大学の公式ウェブサイトで最新の学生募集要項を確認してほしい。研究計画書の完成度や口述試験での受け答えに不安がある場合、独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法である。名古屋市立大学経済学研究科をはじめとした大学院入試対策では、出願書類の添削から口述試験対策まで、志望研究科の選抜方式に合わせた個別サポートを受けられる。
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