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九州工業大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

九州工業大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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九州工業大学の編入学試験は、工学部(戸畑キャンパス)と情報工学部(飯塚キャンパス)の2学部だけが実施しており、2年次編入は行っていません。すべて第3年次編入学生選抜です。ここまではシンプルですが、実際に調べ始めると学部間の差の大きさに気づきます。工学部は出願できるのが高等専門学校・短期大学の卒業者に限られ、面接と調査書だけで合否が決まり、英語の試験科目もありません。一方の情報工学部は大学在学者や学士取得者、社会人まで出願でき、TOEIC(IP可)のスコアが配点に組み込まれ、事前に解答用紙を郵送で提出する独自の手続きがあります。同じ大学の編入なのに、学部が違えば戦い方がまったく別物になります。

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この記事では、九州工業大学が公表している令和9年度(2027年度)の学生募集要項と、令和7・8年度の志願・受験・合格・入学者数の実績、さらに大学が情報開示している「出題の意図」をもとに、学部・学科別の募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、大学公式が公開している過去問の出題テーマまで踏み込んで解説します。

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目次

九州工業大学の編入学試験は「学部で条件が全く違う2つの入口」しかない

九州工業大学は工学部・情報工学部・生命体工学研究科(大学院のみ)の構成ですが、学部段階の編入学試験(第3年次編入学生選抜)を実施しているのは工学部と情報工学部の2学部だけです。2年次編入の制度はありません。1人の志願者が出願できるのは1学部のみで、工学部と情報工学部を同時に併願することはできません。

選抜方法は学部・学科によって「推薦選抜」「一般選抜」の一方または両方です。推薦選抜は出身学校長の推薦が必要で、合格した場合は入学を確約できる者が対象になります。一般選抜は学校長の推薦を必要としません。学科によっては推薦選抜のみで一般選抜を実施していない、つまり出身学校長の推薦が得られなければ事実上出願できない学科もあります。

工学部には「第2次募集」がある

工学部は、5月出願・6月試験・7月合格発表の通常募集(第1次)で合格者数が募集人員に満たなかった場合、8月末までにホームページで発表したうえで第2次募集を行うことがあります。令和9年度は機械知能工学科(知能制御工学コース・機械工学コース)の3名のみを対象に、8月28日〜9月4日出願・9月25日試験・10月14日合格発表という日程で実施されます。第2次募集は一般選抜のみで、推薦選抜はありません。

過去の実績を見ると、第2次募集の対象学科は年度によって変わっています。令和7年度は建設社会工学科と電気電子工学科で、令和8年度は建設社会工学科とマテリアル工学科で実施されました。つまり「その年に1次募集で定員が埋まらなかった学科」が翌年の第2次募集の対象になる、という構造です。情報工学部にはこの第2次募集の制度がなく、実績にも一度も登場していません。

推薦選抜と一般選抜のどちらで出願するかも、最初に固めておくべき判断です。推薦選抜は出身学校長の推薦が前提になるぶん、学内の成績評価が早い段階から効いてきます。一般選抜が用意されている学科(工学部の宇宙システム工学科・応用化学科、情報工学部の全5学科)であれば、学校長の推薦が得にくい場合でも出願の道が残ります。自分の志望学科がどちらの選抜方法を持っているかを、募集人員の表で必ず確認してください。

学部別の募集人員と実施学科【令和9年度】

工学部は6学科10コース、情報工学部は5学科で編入学生を受け入れています。募集人員は次のとおりです。

学部学科(コース)募集人員推薦選抜一般選抜
工学部建設社会工学科(建築学/国土デザイン)1名
機械知能工学科(機械工学/知能制御工学)7名
宇宙システム工学科(機械宇宙システム工学/電気宇宙システム工学)2名
電気電子工学科(電気エネルギー工学/電子システム工学)8名
応用化学科(応用化学)1名
マテリアル工学科(マテリアル工学)1名
工学部 合計20名
情報工学部知能情報工学科(データ科学/人工知能/メディア情報学)7名
情報・通信工学科(ソフトウェアデザイン/情報通信ネットワーク/コンピュータ工学)9名
知的システム工学科(ロボティクス/システム制御/先進機械)9名
物理情報工学科(電子物理工学/生物物理工学)5名
生命化学情報工学科(分子生命工学/医用生命工学)5名
情報工学部 合計35名

この表から読み取れる点を整理します。

一般選抜も実施しているのは、工学部では宇宙システム工学科と応用化学科の2学科だけです。建設社会工学科・機械知能工学科・電気電子工学科・マテリアル工学科の4学科は推薦選抜のみで、出身学校長の推薦が得られなければ出願できません。一方、情報工学部は5学科すべてで推薦・一般の両方を実施しています。

募集人員は情報工学部のほうが多く、学部全体で工学部の約1.75倍です。学科単位で見ても、情報工学部の知能情報工学科(7名)・情報通信工学科(9名)・知的システム工学科(9名)は、工学部で最大の電気電子工学科(8名)と同水準かそれ以上です。

コースの選択方法にも学部で違いがあります。工学部はインターネット出願登録時に志望する学科・コースを1つだけ選択しますが、情報工学部は学科を第3志望まで選択でき(コースの選択は出願時にはできません)、コースは合格後に別途「志望コース調査」で回答する方式です。

学科ごとに何を学ぶのか

志望学科を絞り込む前提として、大学が公表している学科紹介の要点を整理します。

工学部は6学科10コース構成です。建設社会工学科は建築学コース・国土デザインコースに分かれ、建築物の設計や社会基盤(土木)分野を扱います。機械知能工学科は、車両やロボットなどの知能制御技術を扱う知能制御工学コースと、力学体系を中心に「ものづくり」を担う機械工学コースの2コース。宇宙システム工学科は機械宇宙システム工学コース・電気宇宙システム工学コースに分かれ、ロケットや衛星など宇宙機器産業への就職・大学院進学を見据えたカリキュラムです。電気電子工学科は電気エネルギー工学コース(電力・半導体)と電子システム工学コース(電子回路・通信)、応用化学科は有機化学・無機化学・物理化学・化学工学を横断する化学系技術者の養成、マテリアル工学科は金属・半導体・セラミックスなどの材料開発を扱います。

情報工学部は5学科構成です。知能情報工学科はデータ科学・人工知能・メディア情報学の3コース、情報・通信工学科はソフトウェアデザイン・情報通信ネットワーク・コンピュータ工学の3コース、知的システム工学科はロボティクス・システム制御・先進機械の3コース、物理情報工学科は電子物理工学・生物物理工学の2コース、生命化学情報工学科は分子生命工学・医用生命工学の2コースです。志望理由書を書く段階では、学科名だけでなく入学後にどのコースへ進みたいかまで具体化しておくと説得力が増します。

卒業後の進路も学科でカラーが分かれます。大学が公表している学部案内によれば、建設社会工学科は建設会社・建設コンサルタント・建築設計事務所や上級技術者としての国家・地方公務員、機械知能工学科・宇宙システム工学科は自動車・重工業・宇宙機器産業(JAXA等)、電気電子工学科は電力・半導体・通信関連企業、応用化学科は総合化学工業や環境・エネルギー関連、マテリアル工学科は鉄鋼・非鉄・半導体・セラミックス関連企業が主な進路として挙げられています。いずれの学科も卒業生の半数前後が大学院(工学府)に進学する点も共通しています。志望理由書で将来像を書く際の参考にしてください。

見落としやすいのがキャンパスの違いです。工学部は北九州市戸畑区の戸畑キャンパス、情報工学部は飯塚市の飯塚キャンパスと、両学部は別の市に立地しています。試験当日の集合場所も、工学部が戸畑キャンパスの百周年中村記念館、情報工学部が飯塚キャンパスの500人講義室と別々です。オープンキャンパスや個別相談で下見をする場合、どちらのキャンパスに行くべきかを間違えないようにしてください。

受験資格|「今何をしているか」で出願できる学部が変わる

九州工業大学の受験資格でもっとも重要なのは、学部間で対象者の範囲が大きく違うという点です。工学部は高専・短大の卒業者に閉じていますが、情報工学部は大学在学者や社会人にも門戸が開かれています。

工学部の出願資格

選抜方法出願資格
推薦選抜合格した場合、入学を確約できる者で、(1)高等専門学校本科を卒業した者・卒業見込みの者で在学中の成績が上位に属し出身学校長が推薦するもの、または(2)短期大学の理工系学科を卒業した者・卒業見込みの者で同様に推薦を受けたもの
一般選抜(1)高等専門学校本科を卒業した者・卒業見込みの者、または(2)短期大学の理工系学科を卒業した者・卒業見込みの者

外国の学校等の卒業者は工学部の対象になりません。そして注目すべきは、推薦選抜と一般選抜で出願資格の実質的な範囲がほぼ同じという点です。一般選抜であっても「高専本科または短大理工系学科の卒業(見込)」以外の道はなく、大学に在学中の人や、学士の学位を持つ社会人が工学部に出願する制度は用意されていません。

情報工学部の出願資格

情報工学部の一般選抜は、次の8区分のいずれかに該当すれば出願できます。

  • 他の大学に2年以上在学し、62単位以上を修得(見込み含む)した者
  • 学校教育法第104条第7項の規定により学士の学位を授与された者(見込み含む)
  • 大学を卒業した者(見込み含む)
  • 高等専門学校本科・短期大学を卒業した者(見込み含む)
  • 外国において上記に相当する課程を修了した者
  • 高等学校の専攻科の課程を修了した者(見込み含む)
  • 専修学校の専門課程を修了した者(見込み含む)
  • その他、大学の3年次に編入学できる資格を有する者

推薦選抜は工学部と同様に高専・短大卒業(見込)者で出身学校長の推薦を要件としますが、一般選抜には「大学2年以上在学+62単位」「学士取得者」「大学卒業者」という区分がある点が工学部と決定的に違います。つまり、現在4年制大学に在学中で九州工業大学に移りたい人や、社会人として学士入学を考えている人は、工学部には出願資格自体がなく、情報工学部を選ぶしかありません。実際に、社会人が九州工業大学に編入する具体的な方法については、当サイトの社会人が九州工業大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備で個別に解説しています。

「見込み」で出願する場合の注意

工学部・情報工学部とも、卒業見込み・修得見込みでの出願を認めています。ただし、入学するまでに実際に卒業(修了)できなかった場合や、単位を修得できなかった場合は、合格していても入学が認められません。見込みの状態で出願する場合は、卒業・単位修得の確定時期を早めに学校側に確認し、要件を満たせるかどうかの見通しを立てておく必要があります。

また外国人志願者については、工学部は「外国の学校等は対象となりません」と明記されており、国内の高専・短大の卒業(見込)者であることが前提です。情報工学部は出願資格の(5)に「外国において前記に相当する課程を修了した者」という区分があり、在留資格認定証明書等の提出により出願できます。この点でも工学部より情報工学部のほうが対象者の幅が広い設計です。

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試験科目【工学部】|面接と調査書のみ、英語の試験科目はない

工学部の選考は、推薦選抜・一般選抜とも「調査書」と「面接(口頭試問を含む)」の2つだけで行われます。調査書点400点満点・面接点600点満点の合計1,000点満点で評価し、面接では基礎学力(数学・理科の理解力・論理性・計算力・表現力)と工学に対する適性(知的好奇心・熱意・専門への適性)を見ます。英語の試験科目は設けられていません。

面接に含まれる口頭試問の出題範囲は学科・コースで異なります。

学科コース出題範囲
建設社会工学科建築学コース建築・都市計画、建築意匠、建築史、建築構造、建築環境・設備
国土デザインコース構造力学、水理学、土質力学、コンクリート工学、都市・交通計画
機械知能工学科知能制御工学コース数学(線形代数・解析・ラプラス変換)、工学専門(計測制御工学)
機械工学コース数学(線形代数・解析)、物理(力学)、工学専門(材料力学・機械力学・熱力学・流体力学・加工学)
宇宙システム工学科両コース共通数学(線形代数・幾何・解析)、物理(運動と力・エネルギー・波・電気と磁気・原子)、工学専門(機械力学・材料力学・流体力学・制御工学・電磁気学・電気回路から1題選択)
電気電子工学科両コース共通数学(線形代数・解析)、工学専門(電磁気学・電気回路・電子回路)
応用化学科応用化学コース化学(基礎化学・無機化学・有機化学・物理化学)、工学専門(化学が関係する工学の基礎知識)
マテリアル工学科マテリアル工学コース数学(線形代数・解析)、物理(力学・電磁気学)、化学(無機化学・電気化学)、工学専門(材料工学の基礎知識)

学科ごとに「数学だけ」「数学+物理」「化学中心」と組み合わせがまったく違います。共通しているのは、どの学科も数学・理科・工学専門の基礎知識を口頭で問われる点で、記述式の筆記試験そのものは実施されません。

配点比率にも注目してください。面接点600点に対して調査書点は400点で、面接(口頭試問)の比重が調査書よりも大きく設計されています。調査書は高専・短大在学中の成績によってすでに固定されている部分が大きいため、出願時点から対策で動かせる余地が大きいのは面接です。口頭試問で問われる範囲を早期に洗い出し、口頭で筋道立てて説明する練習に時間を割く価値があります。

試験科目【情報工学部】|TOEICと自己申告書、事前提出の解答用紙がある

情報工学部の選考は工学部よりも要素が多く、調査書・自己申告書・TOEIC(IP可)のスコア・面接を総合して判定します。ただし推薦選抜の出願者のうち在学中の成績が優秀で総合力が優れている者は、書類のみの選考で面接を免除されることがあります。

配点は、面接点700点満点・調査書点100点満点・自己申告書点100点満点・TOEIC点100点満点の合計1,000点満点です(書類のみの選考の場合は調査書点200点満点・自己申告書点100点満点の合計300点満点)。

手続き面で工学部と大きく異なるのが、面接前に「第3年次編入学生選抜問題の解答用紙」を事前に提出する制度です。大学から送付される確認用URL・パスワードで各学科が指定する問題を確認し、解答を記入した用紙を郵送で返送します(令和9年度は6月5日必着)。解答内容そのものは点数化されませんが、その解答用紙をもとに面接で口頭試問が行われます。さらに出願時には、志望理由(500字以内)と「これまでに取り組んだこと」(500字以内)を記述する自己申告書の登録が必須です。

この事前提出物には特徴的な注記があります。大学は「解答にあたっては、書籍等を参考にしてもよいものとします」としたうえで、調査や相談をした場合は、解答用紙の末尾に書誌情報やURL、相談相手との関係を必ず記載するよう求めています。つまり自力で完璧に解答することよりも、どう調べ・誰に相談し・どう考えをまとめたかという過程そのものが口頭試問での評価対象になっているということです。丸暗記した模範解答を書き写すのではなく、自分の思考過程を説明できる状態にしておく準備が求められます。

事前提出物のスケジュールも独特です。令和9年度は、大学から5月28日までに「確認用URL・パスワード」と解答用紙・返送用封筒が送付され、各学科が指定する問題は5月29日に大学ホームページで公表されます。そこから6月5日必着という短い期間で解答をまとめ、速達簡易書留で返送しなければなりません。出願(5月19日締切)が終わった後にもう一度、別の作業の山が来る構造になっているため、出願直後から気を抜けません。

学科ごとの出題科目(口頭試問の対象)は次のとおりです。

学科数学その他の科目情報基礎
知能情報工学科線形代数、解析(微分・積分)プログラミング
情報・通信工学科線形代数、解析(微分・積分)論理回路、プログラミング
知的システム工学科線形代数、解析(微分・積分)物理:力学(機械・材料・流体)、制御から1問選択プログラミング
物理情報工学科線形代数、解析(微分・積分)物理:力学、電磁気学、電気回路から1問選択プログラミング
生命化学情報工学科線形代数、解析(微分・積分)化学(基礎化学・有機化学・物理化学)、生物(基礎生物学・細胞生物学・分子生物学)プログラミング

5学科すべてに共通するのが「数学」と「情報基礎(プログラミング)」です。学科によって物理・化学・生物のいずれかが加わる構造なので、知能情報工学科・情報通信工学科は数学とプログラミングに集中でき、生命化学情報工学科は化学・生物の基礎知識も必要になる、という違いがあります。

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英語は情報工学部だけ「TOEICのスコア」が配点に入る

工学部と情報工学部の対策を分ける、もう1つの実務的な差が英語です。工学部の試験科目には英語がまったく登場しません。調査書と面接(口頭試問)だけで合否が決まるため、英語力そのものは選考の対象外です。

一方の情報工学部は、TOEIC(IP可)のスコアを換算した点数が1,000点満点のうち100点分を占めます。面接700点・調査書100点・自己申告書100点と合わせた総合評価の一部であり、法政大学のように「英語だけで合否が決まる」わけではありませんが、出願後に提出するスコアが得点として確定する点は共通しています。TOEICの学習は直前に慌てて始めるのではなく、出願手続と並行して早めにスコアを固めておく必要があります。当サイトでは九州工業大学の編入向けTOEIC対策を九州工業大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法にまとめています。

日程・スケジュール【令和9年度】

区分出願期間試験日合格発表日対象
工学部(第1次)令和8年5月13日(水)~19日(火)6月20日(土)または21日(日)のいずれか1日7月2日(木)6学科全体(募集人員20名)
工学部(第2次)令和8年8月28日(金)~9月4日(金)9月25日(金)10月14日(水)機械知能工学科(知能制御工学・機械工学コース)3名のみ
情報工学部令和8年5月13日(水)~19日(火)6月20日(土)または21日(日)のいずれか1日7月2日(木)5学科全体(募集人員35名)

インターネット出願登録は出願期間より前の5月7日(木)9時から開始できますが、登録だけでは出願は完了しません。出願期間内に調査書・成績証明書等の提出書類を郵送または持参する必要があります。工学部・情報工学部とも検定料は30,000円(別途サービス利用料1,090円)です。

試験日は工学部・情報工学部とも6月20日または21日のいずれか1日で、大学側が指定します。両学部は同一の試験週に設定されているため、そもそも1学部にしか出願できない制度と合わせて、実質的に併願はできません。

検定料の支払い方法にも第1次・第2次で違いがあります。第1次募集(工学部・情報工学部とも)はインターネット出願登録の中でクレジットカード・コンビニ・銀行ATM(ペイジー)・ネットバンキングのいずれかで決済しますが、工学部の第2次募集は郵便局の「払込取扱票(通常払込)」を窓口で利用する方式に変わります。第2次募集を受ける可能性がある場合は、事前にこの支払い方法の違いを把握しておいてください。

倍率・難易度【令和7・8年度の実績】

九州工業大学は学生募集要項の巻末に「過去の編入学生選抜実施状況」として、学科別・年度別の募集人員・志願者数・受験者数・合格者数・入学者数を公表しています。第2次募集の実施分は( )内の外数として区別されており、1次と2次を合算すれば学科ごとの実質倍率が計算できます。

工学部の実績(1次+2次募集を合算)

学科年度募集志願受験合格入学受験者に対する倍率
建設社会工学科R7132112.0倍
R8133113.0倍
機械知能工学科R771010771.4倍
R871515881.9倍
宇宙システム工学科R721717325.7倍
R8266322.0倍
電気電子工学科R781514772.0倍
R881110881.3倍
応用化学科R7132112.0倍
R8122112.0倍
マテリアル工学科R7111111.0倍
R810000志願者なし
工学部 合計R720494620192.3倍
R820373621201.7倍

情報工学部の実績

学科年度募集志願受験合格入学受験者に対する倍率
知能情報工学科R7728261392.0倍
R8753451383.5倍
情報・通信工学科R79332613112.0倍
R89312712112.3倍
知的システム工学科R7916151041.5倍
R89221914111.4倍
物理情報工学科R7577661.2倍
R8577521.4倍
生命化学情報工学科R7599761.3倍
R8544321.3倍
情報工学部 合計R735938349361.7倍
R83511710247342.2倍

倍率から読み取れる傾向と注意点

2年分のデータを比較すると、九州工業大学の編入では年度による変動が学科単位でかなり大きいことがわかります。

知能情報工学科は志願者数がR7の28名からR8は53名へほぼ倍増しました。合格者数は両年度とも13名で変わらないため、倍率はR7の2.0倍からR8は3.5倍へ上昇しています。情報工学部のなかでもっとも志願者が集まりやすい学科の1つです。

逆に宇宙システム工学科(工学部)はR7に17名が志願して倍率5.7倍という狭き門でしたが、R8は6名まで減り2.0倍に緩和しています。募集人員が2名と少ないため、その年にどれだけの人数が集中するかで倍率が大きく上下します。

合格者数と入学者数の差にも注意してください。知的システム工学科はR7に合格10名に対して入学4名、物理情報工学科はR8に合格5名に対して入学2名と、合格しても入学しない例が一定数あります。第1志望が通らず複数校を併願していた場合や、他大学の結果を待って辞退するケースが考えられますが、大学は理由を公表していません。

母数が小さい学科の倍率は単年度で判断しないでください。建設社会工学科・応用化学科・マテリアル工学科はいずれも募集人員1名で、マテリアル工学科はR8に志願者がゼロでした。翌年に志願者が数名増えるだけで倍率は大きく変わります。

学部全体で比較すると、情報工学部のほうが志願者数の絶対値・伸び幅ともに大きくなっています。工学部合計はR7の49名からR8は37名へ減少した一方、情報工学部合計はR7の93名からR8は117名へ増加しました。母集団が大きく増えたにもかかわらず合格者数(R7 49名→R8 47名)はほぼ横ばいだったため、情報工学部全体の倍率はR7の1.7倍からR8は2.2倍へ上昇しています。工学部・情報工学部のどちらも「志願者数が増えても募集人員自体は変わらない」という前提を踏まえておく必要があります。

工学部の合格者のうち、第2次募集経由の割合は年度で変わります。R7は合格20名のうち2名(10.0%)、R8は合格21名のうち1名(4.8%)が第2次募集での合格でした。募集人員に満たない年があること自体が、1次募集の時点で全学科が必ずしも埋まるわけではないことを示しています。第1次で不合格だった場合でも、対象学科次第では第2次募集がもう一度のチャンスになり得ます。

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令和10年度以降、学部・学科の再編が予告されている

要項には「令和10年度入学者選抜(令和9年度実施)の変更点[予告]」として、令和8年度の学部改組に伴う編入学生選抜の変更が明記されています。今年度(令和9年度実施)の受験生には直接関係しませんが、次年度以降に高専・短大等に在学しこれから志望校を検討する場合は把握しておく価値があります。

工学部は現行の6学科10コース制から「工学科」1学科・8分野(建築、土木、機械、制御、宇宙、電気、電子、化学、材料)に再編される予定です。募集人員は20名を維持し、分野ごとに2〜3名程度の受入目安が示されています。機械・化学の2分野は推薦・一般の両方式、それ以外は推薦のみという構成は現行とほぼ同じ傾向です。なお「数物コース」は募集しない、という注記もあります。

情報工学部も現行の5学科から「情報工学科」1学科・4分野(知能情報工学14名程度、電子情報通信工学8名程度、知的システム工学8名程度、生命情報工学5名程度)に再編予定で、募集人員35名は維持されます。また推薦選抜の出願者のうち成績が特に優秀な者について、書類のみの選考で面接を免除する仕組みが新設される予定です。

いずれも「予告」であり、正式な募集人員・出願形式・試験科目は次年度の学生募集要項で確定します。次年度以降に受験を検討する場合は、本記事の内容を参考にしつつ、必ず九州工業大学の最新の学生募集要項を確認してください。

学部ごとに、何から手をつけるべきか

工学部を志望する場合

まず出願資格を再確認してください。高専本科または短大理工系学科の卒業(見込)者以外は出願できません。次に、志望学科・コースが推薦選抜のみか一般選抜も選べるかを確認します。建設社会工学科・機械知能工学科・電気電子工学科・マテリアル工学科は出身学校長の推薦が前提になるため、在学中の成績評価を早い段階から意識しておく必要があります。

試験は面接(口頭試問)と調査書のみで、記述式の筆記試験も英語試験もありません。口頭試問の出題範囲(前掲の表)に沿って、数学・理科・工学専門科目の基礎事項を「口頭で説明できる」レベルまで仕上げることが対策の中心になります。工学部の詳しい対策は九州工業大学工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接までで個別に掘り下げています。

情報工学部を志望する場合

大学在学者や社会人の学士取得者が九州工業大学への編入を考えるなら、選べるのは情報工学部だけです。まず出願資格の8区分のどれに該当するかを確認し、次にTOEIC(IP可)のスコアづくりに早めに着手してください。出願後に提出するスコアがそのまま得点になるため、直前対策では間に合いません。

自己申告書(志望理由500字・取り組んだこと500字)と、事前提出する解答用紙は、面接での口頭試問の土台になります。特に自己申告書は文章の完成度がそのまま面接の質問内容を左右するため、早い段階で下書きを作り、添削を受けながら仕上げることをおすすめします。志望理由書の書き方は九州工業大学編入の志望理由書の書き方|例文と評価されるポイントで解説しています。情報工学部の学科別の詳しい対策は九州工業大学情報工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接までを参照してください。

配点構成上、面接点700点が最大の比重を占めますが、その面接の中身は事前提出物と自己申告書に沿って進みます。つまり情報工学部の対策は、専門科目の学習と並行して「何を書いたか」を自分自身で正確に把握し、面接で同じ内容を口頭で説明できるように準備しておくことが実務的に重要です。書いた内容と話す内容がずれていると、口頭試問での評価に響きます。

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過去問はどこで手に入るか

九州工業大学は、編入学生選抜の「出題の意図」を情報開示として公式サイトに公開しています。工学部・情報工学部とも令和7年度・令和8年度分が入手可能で、学科・コース別に出題範囲と出題の意図が記載されています。さらに情報工学部は、飯塚キャンパスのサイトで「口頭試問の出題範囲について」という独立ページを設け、数学・プログラミングの問題例そのものまで公表しています(過去に実際に出題された年度分の提供は行っていないと明記されています)。

編入試験の過去問は非公開の大学も多いなか、出題意図まで公式に開示されているのは対策上大きな助けになります。ただし著作権の観点から、本記事では問題文そのものは転載せず、大学が公開している出題テーマ・出題範囲・出題意図と、そこから読み取れる対策の方向のみを扱います。

公開されている令和7・8年度過去問から読み取れる出題テーマ

工学部|学科ごとに「出題意図」の文言がほぼ定型化されている

工学部の出題意図の情報開示は、学科・コースごとに「〇〇に関する基本事項について、理解度・思考力・計算力等をみた」という定型の文言で公表されています。学科別に対象範囲を整理すると次のとおりです。

  • 建設社会工学科・建築学コース:建築構造、建築計画、建築設備・環境等の基本事項
  • 建設社会工学科・国土デザインコース:構造力学、土質力学、水理学等の基本事項
  • 機械知能工学科・知能制御工学コース:数学(線形代数、ラプラス変換等)、工学専門(計測制御工学等)
  • 機械知能工学科・機械工学コース:数学(解析等)、物理(力学等)、工学専門(材料力学・熱力学・流体力学・加工学等)
  • 宇宙システム工学科:数学(線形代数、解析等)、物理(運動と力、電気と磁気等)、工学専門(材料力学・流体力学・制御工学・電気回路等)
  • 電気電子工学科:数学(線形代数、微分積分等)、工学専門(電磁気学、電気回路等)
  • 応用化学科:化学(物質の状態、化学反応、化学平衡等)、工学専門(機能性材料等、年度により工業化学等)
  • マテリアル工学科:数学(線形代数等)、物理(力学等)、化学(無機化学等)、工学専門(結晶系、熱処理、金属の変形機構等)

いずれも「基本事項の理解度・思考力・計算力」を見る、という評価軸で一貫しています。応用問題よりも、高専・短大の授業で扱う基礎知識を正確に運用できるかどうかが評価の中心にあると読み取れます。

なお令和8年度の情報開示にはマテリアル工学科の記載がありません。倍率のデータで確認したとおり、マテリアル工学科は令和8年度の志願者がゼロだったため、そもそも試験(面接・口頭試問)が実施されなかったと考えられます。志願者が集まらなければ出題意図も公表されない、という点は、公開資料だけで対策を進めるうえでの限界として知っておいてください。

情報工学部|数学とプログラミングは全学科共通、選択科目は学科で分岐

情報工学部の出題意図は、数学と情報基礎(プログラミング)については学部として統一の内容が示されています。令和8年度は、知能情報工学科・情報・通信工学科・知的システム工学科・物理情報工学科の4学科が「線形代数における行列と固有値および固有ベクトルに関する基本事項とその応用」、生命化学情報工学科は「解析におけるリーマン和と定積分および広義積分に関する基本事項とその応用」という数学のテーマでした。情報基礎は全学科共通で「プログラミングにおけるデータ構造とアルゴリズムに関する基本事項」です。

令和7年度は数学のテーマが「行列と固有値および対角化」(情報・通信工学科、知的システム工学科、物理情報工学科)、「マクローリン展開と逆関数の微分」(知能情報工学科、生命化学情報工学科)と、年度によって単元が入れ替わっています。共通しているのは、いずれも線形代数・微分積分の基礎的な単元から出題される点と、情報基礎は一貫してデータ構造・アルゴリズムというプログラミングの基礎分野が問われる点です。

大学が公開している問題例(年度非公表の代表例)を見ると、プログラミングは「N×N の表(配列)を与え、行または列に関する条件を満たす要素の個数を数える関数を作成させる」というアルゴリズム実装型の出題で、数学の例は直線への当てはめ(回帰)に関する計算問題でした。いずれも特別な発展知識ではなく、線形代数・微分積分の教科書レベルの内容を、自分でプログラムや計算式に落とし込めるかを試す設計です。

知的システム工学科(物理:力学・制御から選択)、物理情報工学科(物理:力学・電磁気学・電気回路から選択)、生命化学情報工学科(化学・生物)は、学科固有の専門科目が数学・情報基礎に加わります。志望学科が確定したら、まずこの共通2科目(数学・プログラミング)を固め、そのうえで学科固有の科目に時間を配分するのが効率的です。

過去問から導ける学習の順番

  1. 工学部志望なら、志望学科・コースの出題範囲表(数学・物理・化学・工学専門)を確認し、高専・短大の授業内容に当てはめて抜けを洗い出す
  2. 情報工学部志望なら、まず全学科共通の「線形代数・微分積分」と「プログラミング(データ構造・アルゴリズム)」を固める
  3. 情報工学部で学科固有の物理・化学・生物がある場合は、共通2科目のめどが立ってから着手する
  4. 工学部・情報工学部とも、口頭試問は「解答できるか」以上に「理解度・思考力・計算力を説明できるか」が見られている前提で、声に出して説明する練習を取り入れる
  5. 情報工学部は自己申告書・TOEICスコアの準備を、専門科目の学習と並行して早期に進める

本節で扱った出題テーマ・出題意図は、いずれも九州工業大学が公開している令和7・8年度の情報開示資料および問題例に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

学部・学科ごとの「落とし穴」に注意

募集要項を読み込むと、合否そのものとは別に、出願前に把握しておかないと後で困る条件がいくつか見つかります。

工学部は「推薦選抜しかない学科」が多数派

工学部6学科のうち、一般選抜も実施しているのは宇宙システム工学科と応用化学科の2学科(合わせて募集3名)だけです。募集人員の大半を占める機械知能工学科(7名)・電気電子工学科(8名)を含む残り4学科は推薦選抜のみで、出身学校長による「人物・学力優秀」の推薦が事実上の出願要件になります。学内の成績評価や、学校長との関係づくりを、出願期の直前ではなく早期から意識しておく必要があります。

情報工学部は「学科は第3志望まで選べるがコースは選べない」

情報工学部は出願時に学科を第3志望まで指定できますが、コースの選択は出願時にはできず、合格後に送付される「志望コース調査」で回答する方式です。要項には「合格学科のうち志望するコースに受け入れます」とあるのみで、必ず第一希望のコースに配属される保証はありません。志望理由書でコースまで具体的に書く場合は、この点を踏まえておく必要があります。

情報工学部は推薦選抜でも面接免除の可能性がある

情報工学部の推薦選抜に出願した者のうち、在学中の成績が優秀で総合力が優れている者は、書類のみの選考によって面接が免除され合格することがあります。この場合の配点は調査書点200点満点・自己申告書点100点満点の合計300点満点で判定され、TOEICスコアや面接点は評価対象になりません。在学中の成績評価が、通常より重い意味を持つケースがあるということです。

単位認定と修業年限

第3年次編入学生の修業年限は工学部・情報工学部とも2年、在学できる期間は4年以内です。単位認定は、入学する学科が開設する授業科目と、高専・短大等で修得済みの科目の内容の同等性に基づいて行われます。

工学部は、工学基礎科目・工学専門科目が65単位以内など科目区分ごとに認定上限が定められ、認定総単位数の上限は80単位です。認定された単位を含めて各学科・コースが定める進級要件を満たさなければ4年次に進級できないため、出願前に志望学科のシラバスで授業内容を確認しておくことが推奨されています。

情報工学部は、JABEE(日本技術者教育認定機構)の基準により3年次編入学生の既修得単位の認定を行います。認定される単位数や編入学後の学修状況によっては、修業年限の2年で卒業できない場合があるとも明記されています。分野をまたぐ編入(たとえば文系出身者が情報系に転向する場合など)は、特に単位認定で不利になりやすい点に注意してください。

工学部と情報工学部、どちらを選ぶべきか

ここまでの情報を、選択の観点から整理し直します。

比較項目工学部情報工学部
募集人員(合計)20名35名
出願資格高専本科・短大理工系学科の卒業(見込)者のみ上記に加え、大学2年以上在学(62単位以上)・学士取得者・大学卒業者・専修学校修了者なども対象
一般選抜の実施学科宇宙システム工学科・応用化学科のみ全5学科
英語試験科目なしTOEIC(IP可)が配点の一部(100/1,000点)
事前提出物なし解答用紙(口頭試問の資料)+自己申告書
配点構成調査書400点+面接600点面接700点+調査書100点+自己申告書100点+TOEIC100点
第2次募集あり(対象学科は年度で変動)なし
R8実績倍率(受験者に対する合格倍率)1.7倍(合計)2.2倍(合計)

大学在学者・社会人(学士取得者)は情報工学部一択になります。一方、高専・短大在学中で工学系の専門分野に進みたい人は、出身学校長の推薦が得られるかどうかが最初の分岐点です。推薦が得られるなら工学部・情報工学部のどちらも選べますが、推薦なしで一般選抜だけを頼りに出願するなら、5学科すべてで一般選抜がある情報工学部のほうが選択肢は広くなります。

併願をどう組むか

九州工業大学の第3年次編入学生選抜(第1次)は6月20日または21日に実施されます。同時期に試験を行う大学は多いため、併願を組む場合はまず日程の重複を確認してください。

出題範囲の面では、九州工業大学は工学部・情報工学部とも数学(線形代数・解析)を中心とした構成で、国立大学工学系の編入試験と範囲が重なりやすい傾向があります。線形代数と微分積分は多くの国立大学工学系・情報系学部の編入試験で共通の出題範囲になっているため、この2分野を軸に据えて対策すれば、複数校の併願にそのまま応用しやすくなります。同じ九州地方の国立大学として、九州大学の編入学試験については当サイトの九州大学の編入学試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】で学部別に整理しています。併願先の候補を検討する際にあわせて確認してください。

よくある質問

九州工業大学に2年次編入はありますか。

ありません。九州工業大学の編入学生選抜は工学部・情報工学部とも第3年次編入学のみで、2年次編入の制度は設けられていません。

九州工業大学の編入は難しいですか。

学科と年度によって大きく異なります。令和8年度の実績では、工学部の宇宙システム工学科が受験6名に対して合格3名(2.0倍)、情報工学部の知能情報工学科は受験45名に対して合格13名(3.5倍)でした。学部・学科ごとに条件を確認する必要があります。

工学部と情報工学部を併願できますか。

できません。1人の志願者が出願できるのは1学部のみで、試験日も同一の週に設定されています。

大学に在学中でも九州工業大学に編入できますか。

情報工学部であれば出願できます。一般選抜の出願資格に「他の大学に2年以上在学し62単位以上を修得した者」という区分があるためです。ただし工学部の出願資格は高専本科・短大理工系学科の卒業(見込)者に限られ、大学在学者は対象になりません。

社会人でも受験できますか。

情報工学部であれば、学士の学位を持つ社会人も一般選抜に出願できます。工学部にはこの区分がありません。社会人が編入する際の具体的な進め方は、当サイトの社会人が九州工業大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備で解説しています。

英語の対策はどれくらい必要ですか。

工学部は試験科目に英語がなく、対策は不要です。情報工学部はTOEIC(IP可)のスコアが1,000点満点中100点分の配点になるため、出願手続と並行して早めにスコアを固めておく必要があります。

工学部の第2次募集とは何ですか。

第1次募集で合格者数が募集人員に満たなかった場合に実施される追加募集です。令和9年度は機械知能工学科のみが対象で、8月末に対象学科が発表されます。過去2年間は建設社会工学科・電気電子工学科・マテリアル工学科が対象になった年もあり、対象学科は年度によって変わります。

過去問はどこで手に入りますか。

九州工業大学が公式サイトで「出題の意図」を情報開示として公開しています。情報工学部はさらに口頭試問の出題範囲と問題例(数学・プログラミング)も公表しています。ただし過去に実際に出題された年度分の問題提供は行っていません。

推薦選抜しか実施していない学科はありますか。

工学部の建設社会工学科・機械知能工学科・電気電子工学科・マテリアル工学科の4学科は推薦選抜のみで、一般選抜を実施していません。出身学校長の推薦が得られない場合、これらの学科には出願できません。一般選抜も選べるのは工学部では宇宙システム工学科と応用化学科、情報工学部は5学科すべてです。

合格しても入学しない人はいますか。

います。要項の実績データでは、知的システム工学科(情報工学部)がR7に合格10名に対して入学4名、物理情報工学科がR8に合格5名に対して入学2名など、合格者数と入学者数に差があるケースが複数あります。他大学との併願結果を踏まえて辞退したケースなどが考えられますが、大学は理由を公表していません。

出願はインターネットだけで完了しますか。

完了しません。インターネット出願登録(情報の入力・写真データの登録・検定料の支払い)を行ったうえで、調査書・成績証明書・卒業(見込)証明書などの提出書類を、出願期間内に郵送または持参する必要があります。登録だけで書類を送らなかった場合、出願は未完了として扱われ、登録データは無効になります。

まとめ

九州工業大学の編入学試験について、学生募集要項と実施結果から確認できることを整理します。

まず、実施しているのは工学部(6学科10コース、募集20名)と情報工学部(5学科、募集35名)の2学部だけで、いずれも第3年次編入学のみです。工学部は高専本科・短大理工系学科の卒業(見込)者に出願資格が限られ、面接と調査書のみで英語試験がありません。情報工学部は大学在学者・学士取得者・社会人まで出願資格が広く、TOEICスコア・自己申告書・事前提出の解答用紙という独自の選考プロセスがあります。

倍率は学科単位で年度による変動が大きく、情報工学部の知能情報工学科はR7の2.0倍からR8は3.5倍に上昇する一方、工学部の宇宙システム工学科はR7の5.7倍からR8は2.0倍に緩和しました。母数が小さい学科ほど単年度の数字に左右されやすい点にも注意が必要です。

令和10年度以降は工学部・情報工学部とも学科の再編が予告されており、募集人員の総数は維持されるものの分野構成が変わる見込みです。次年度以降に受験を検討する場合は、本記事をベースにしつつ最新の学生募集要項を必ず確認してください。

過去問については、大学が学科別の出題意図を公式に開示しており、情報工学部は問題例まで公表しています。まず志望学科の出題範囲を確認し、工学部なら口頭試問で説明できるレベルまで、情報工学部なら数学・プログラミングの共通2科目を軸に、対策の優先順位を組み立ててください。

最後に、どちらの学部を志望するか迷っている場合の判断材料を繰り返します。現在すでに高専・短大に在籍していて出身学校長の推薦が見込めるなら、工学部・情報工学部のどちらも選択肢に入ります。一方、大学に在学中の人や学士を持つ社会人が九州工業大学への編入を考えるなら、出願資格の面で情報工学部しか道はありません。工学部を一般選抜で受けられるのも宇宙システム工学科・応用化学科の2学科に限られる、という制約も踏まえたうえで、志望学科を決めてください。

本記事の数値は九州工業大学が公表する令和9年度学生募集要項(工学部・情報工学部)および令和7・8年度の志願・受験・合格・入学者数の実績に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず九州工業大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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