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宇都宮大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

宇都宮大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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宇都宮大学の編入学試験は、5学部すべてが「第3年次編入学試験」だけを実施しており、2年次編入は行われていません。しかも学部によって選抜方法がまったく異なり、工学部と地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は高等専門学校生限定の推薦入試のみ、国際学部は出願の時点で英語外部試験の基準スコアが必須、2024年に新設されたデータサイエンス経営学部は数学の記述式試験が中心という具合に、学部ごとに準備すべきものがまったく違います。

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この記事では、宇都宮大学が公表している2027年度(令和9年度)の学生募集要項と、2022〜2026年度(令和4〜8年度)の志願・受験・合格者数の実績をもとに、5学部の募集人員・受験資格・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、大学が公開している2025・2026年度の過去問題から読み取れる出題テーマと、学部ごとに何から手をつけるべきかまで踏み込んで解説します。

結論から言うと、宇都宮大学の編入は「学力試験で一般選抜として競う4学部(データサイエンス経営学部・地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・国際学部・農学部)」と「高専生限定の推薦だけで選抜する2学科(工学部・地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科)」に二分されます。自分がどちらの土俵で戦うのかを最初に見極めることが、対策の出発点になります。

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目次

宇都宮大学の編入学試験は「第3年次編入学試験」だけ

まず前提として、宇都宮大学には2年次編入という制度がありません。学部入学試験のページで案内されている編入学制度は「第3年次編入学試験」のみで、これを実施しているのはデータサイエンス経営学部・地域デザイン科学部・国際学部・工学部・農学部の5学部です。

共同教育学部(教育学部)は、この5学部に含まれていません。大学の公式サイトには「共同教育学部では、各課程等で第3年次に欠員が生じる場合に、第3年次編入学試験を実施することがあります」「第3年次編入学試験の実施については、1月下旬に修学支援課共同教育学部担当に照会してください」「前年度は編入学試験を実施しませんでした」と明記されています。つまり教育学部の編入は毎年行われるものではなく、欠員が出た年だけの不定期実施です。志望する場合は、1月下旬に大学へ直接問い合わせるところから始める必要があります。

データサイエンス経営学部は、2024年4月に開設されたばかりの新しい学部です。編入学試験も2026年度入試(2026年4月入学者向け)から始まったばかりで、過去問の開示も「令和8年度入試から」とされています。実績データの蓄積がまだ浅い学部だという点は押さえておいてください。

学部別の募集人員【2027年度】

5学部の募集人員をまとめると、以下のとおりです。いずれも第3年次への編入で、入学時期は2027年4月です。

学部学科・コース募集人員選抜方法
データサイエンス経営学部データサイエンス経営学科(データサイエンス学系)3名学力試験
データサイエンス経営学部データサイエンス経営学科(経営学系)2名学力試験
地域デザイン科学部建築都市デザイン学科3名学力試験
地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科3名推薦(高専生限定)
国際学部国際学科10名学力試験
工学部基盤工学科(応用化学・機械システム工学・情報電子オプティクス×2分野)26名推薦(高専生限定)のみ
農学部生物資源科学科・応用生命化学科・農業環境工学科・農業経済学科・森林科学科合計15名学力試験

この表から読み取れる重要な点を整理します。

地域デザイン科学部はコミュニティデザイン学科を募集していません。建築都市デザイン学科と社会基盤デザイン学科の2学科のみが対象で、しかも選抜方法が学科ごとに完全に分かれています。建築都市デザイン学科は学力試験(英語・建築基礎・面接)、社会基盤デザイン学科は高専生限定の推薦(調査書・推薦書・面接)です。

工学部は募集人員が26名ともっとも多いにもかかわらず、一般の学力試験による選抜が存在しません。応用化学コース・機械システム工学コース・情報電子オプティクスコース(電気電子分野・情報科学分野)の4区分すべてが、高等専門学校を卒業見込みの者に限定した推薦入試です。大学・短期大学からの編入を考えている場合、工学部は選択肢に入りません。

農学部は5学科の募集人員が合計15名としてまとめて公表されており、学科ごとの内訳は公表されていません。要項には「令和8年度の実施状況は10ページのとおりです」という案内があるのみで、学科別の募集枠は非公表です。

データサイエンス経営学部は学系(データサイエンス学系・経営学系)によって募集人員が分かれています。合計5名という小規模な募集で、学系ごとに試験科目も別物です。

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受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

宇都宮大学の受験資格には、5学部にほぼ共通する基本要件と、学部・学科によって狭められる条件の両方があります。

共通の受験資格(データサイエンス経営学部・地域デザイン科学部学力試験・国際学部・農学部)

4学部の学力試験ルートで共通するのは、おおむね次のいずれかに該当することです。

  • 大学を卒業した者及び卒業見込みの者
  • 大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された者及び授与見込みの者
  • 短期大学を卒業した者及び卒業見込みの者
  • 高等専門学校を卒業した者及び卒業見込みの者
  • 専修学校の特定専門課程を修了した者及び修了見込みの者
  • 修業年限4年以上の他の大学に2年以上(62単位以上修得)在学している者及び在学した者
  • 大学の学芸学部又は教育学部の2年課程を修了した者
  • 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者及び修了見込みの者 等

これらは大学・短大・高専・専修学校のいずれからでも出願できる、比較的間口の広い資格です。ただし国際学部だけは、これに加えて英語外部試験の基準スコアという追加条件が課されます(後述)。

高専生に限定される学部・学科がある

宇都宮大学でもっとも注意すべき点が、工学部と地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科の受験資格です。この2つは「推薦による選抜」のみで実施され、出願できるのは次の者に限られます。

高等専門学校を卒業見込みの者で、在学中の成績が上位に属し、出身学校長等が人物、学力ともに優秀と認め推薦する者。なお、この場合同一人を他の国公立大学と重複して推薦できません。

つまり大学生・短大生・専門学校生は、工学部にも地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科にも出願できません。宇都宮大学の工学分野への編入を考えている大学生・短大生は、地域デザイン科学部建築都市デザイン学科(学力試験)を検討することになります。逆に高専生であれば、工学部・地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科という2つの推薦ルートに加え、他学部の学力試験ルートにも高専卒業者は出願資格として含まれているため、選択肢がもっとも広い立場になります。

国際学部だけは英語外部試験のスコアが受験資格そのものに含まれる

国際学部の出願資格は、①〜⑪の学歴要件のいずれかに該当し、かつ次のスコア基準を満たすことです。

試験基準スコア
実用英語技能検定(英検・英検S-CBT・英検S-Interview)2,099点以上(英検CSEスコア)
TOEIC(公開テスト)Listening&Reading650点以上
TOEFL(iBT・iBT Home Edition)54以上(Test Dateスコアのみ有効)
IELTS(アカデミック又はジェネラル・トレーニング)オーバーオール・バンドスコア4.5以上
GTEC(CBTタイプ又は検定版Advancedタイプ)1,036点以上
TEAP(4技能)261点以上
TEAP CBT495点以上

これは出願資格の一部であり、この基準に届いていなければ出願自体ができません。試験科目としての英語(後述)とは別に、まずこの基準スコアを取得することが国際学部志望者の最優先事項になります。

教育学部(共同教育学部)は原則対象外

前述のとおり、共同教育学部は欠員が生じた場合のみ実施される不定期の試験です。志望する場合は、1月下旬に修学支援課共同教育学部担当(電話028-649-5249)へ直接照会してください。本記事の対象である5学部の学生募集要項には、共同教育学部の記載はありません。

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選抜方法・試験科目は学部でまったく違う

宇都宮大学の編入学試験は、学部ごとに配点も試験科目も別物です。

学部・学科試験科目配点
データサイエンス経営学部(データサイエンス学系)線形代数・解析学・確率統計から2科目選択(各100点)+面接200点+面接100点=400点
データサイエンス経営学部(経営学系)数学基礎(100点)・小論文(100点)+面接200点+面接100点=400点
地域デザイン科学部(建築都市デザイン学科)英語(TOEIC換算・100点)・建築基礎(200点)+面接300点+面接100点=400点
地域デザイン科学部(社会基盤デザイン学科)面接(口述試験を含む)のみ。調査書・推薦書を総合評価点数非公表
国際学部(国際学科)小論文(100点)・英語(外部試験スコア換算・50点)+面接150点+面接100点=250点
工学部(基盤工学科・全コース)面接(口述試験を含む)のみ。調査書・推薦書を総合評価点数非公表
農学部(生物資源科学科)生物学及び化学(100点)・英語(外部試験スコア換算)+面接300点
農学部(応用生命化学科)化学(100点)・英語(外部試験スコア換算)+面接300点
農学部(農業環境工学科)数学(100点)・英語(外部試験スコア換算)+面接300点
農学部(農業経済学科)小論文(50点)・英語(外部試験スコア換算)+面接250点
農学部(森林科学科)小論文(100点)・英語(外部試験スコア換算)+面接300点

ここには、対策の優先順位を左右する分岐がいくつも含まれています。

データサイエンス経営学部は「数学の記述式試験」が中心

データサイエンス学系は線形代数・解析学・確率統計の3科目から2科目を選んで解答します。第一解答科目・第二解答科目それぞれ60分ずつ、答案回収の10分を挟んで実施される構成です。経営学系は数学基礎(行列・連立方程式)と小論文の組み合わせで、いずれも英語の試験がありません。数学系の学部にありがちな「大学教養レベルの微積分・線形代数」がそのまま出題される、宇都宮大学の中でも独特な科目構成です。

地域デザイン科学部建築都市デザイン学科は英語がTOEIC換算

建築都市デザイン学科の英語は、筆記試験を行わずTOEIC Listening & Readingのスコアを換算します。750点以上で満点(100点)、750点未満は「100点×(TOEICスコア)÷750」という計算式です。編入学試験実施日から過去2年以内のスコアが対象になります。

工学部・地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は面接のみ

この2つは学力試験そのものが存在せず、調査書・推薦書の評価と面接(口述試験を含む)だけで合否が決まります。口述試験では志望コース・分野の専門を学修するための基礎的な能力が問われるため、対策は「出身校での成績を作ること」と「口述試験に耐えられる専門知識の土台を作ること」に集約されます。

農学部は学科によって専門科目がまったく別物

農学部は生物資源科学科(生物学及び化学から2問選択)・応用生命化学科(化学)・農業環境工学科(数学)・農業経済学科(小論文)・森林科学科(小論文)と、学科ごとに専門科目が完全に分かれています。「農学部の編入対策」とひとまとめにはできず、志望学科の科目に絞った準備が必要です。

英語は「外部試験スコア」で決まる学部が多い

宇都宮大学の編入学試験でもっとも実務的な影響が大きいのがこの点です。地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・国際学部・農学部の全学科で、英語は当日の筆記試験を行わず、事前に提出した外部試験スコアを得点化する方式が採用されています。

これが意味するのは、英語の得点が試験当日ではなく出願の時点で確定しているということです。試験直前に英語を伸ばして逆転する、という戦い方が構造的に成立しません。

したがって対策の順番は次のようになります。

  1. まず志望学部が指定する外部試験のスコアを、出願受付期間の1〜2か月前までに確定させる(TOEFLやIELTSは結果が出るまで時間がかかるため、逆算した受験計画が必須)
  2. スコアが確定したら、残りの時間をすべて専門科目・小論文・面接に振る

とくに国際学部は、この外部試験スコアが出願資格そのものに組み込まれています(前述)。スコアが基準に届いていなければ、専門科目の対策以前に出願ができません。データサイエンス経営学部だけは英語の試験がなく、数学と小論文・面接の勝負になる点も併せて押さえておいてください。

採用されている外部試験の種類も学部で異なります。地域デザイン科学部建築都市デザイン学科はTOEIC Listening & Readingのみを換算対象としています。農学部の全学科はTOEIC(公開テスト・IP・カレッジTOEIC)とTOEFL(iBT・iBT Home Edition)のいずれかで、国際学部はさらに範囲が広く、実用英語技能検定(英検)・TOEIC・TOEFL・IELTS・GTEC・TEAPの中から選べます。TOEICしか受けたことがない場合でも、地域デザイン科学部・農学部・国際学部のいずれも対応可能ですが、英検やIELTSのスコアしか持っていない場合は国際学部以外では使えない点に注意してください。

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日程・スケジュール【2027年度】

宇都宮大学の編入学試験でもうひとつの大きな特徴が、学部ごとに試験時期が5月から9月まで大きく分散していることです。

学部出願期間試験日合格発表
工学部2026年5月7日〜5月12日2026年5月19日(面接)2026年5月29日
農学部2026年5月18日〜5月21日2026年6月11日2026年6月26日
地域デザイン科学部2026年6月1日〜6月4日2026年6月30日2026年7月10日
データサイエンス経営学部2026年6月15日〜6月18日2026年7月17日2026年7月28日
国際学部2026年8月25日〜8月28日2026年9月24日2026年10月7日

入学時期はすべて2027年4月です。上記は宇都宮大学が公表する2027年度学生募集要項の日程で、年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず最新の要項を確認してください。

この日程の分散は、併願を考えるうえで大きな意味を持ちます。工学部・農学部が5月、地域デザイン科学部・データサイエンス経営学部が6〜7月、国際学部が8〜9月と、5学部の試験日が重なりません(ただし工学部は高専生限定の推薦なので、大学生・短大生が併願できるのは実質的に農学部・地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・データサイエンス経営学部・国際学部の4つです)。出願受付期間はいずれも1週間に満たない短い窓なので、外部英語試験のスコア取得や出願書類の準備は、志望する学部の出願開始時期から逆算して早めに動く必要があります。

倍率・難易度|過去5年間の実績(2022〜2026年度)

宇都宮大学は編入学試験の志願・受験・合格者数を学部・学科別に毎年公表しており、2022年度(令和4年度)から2026年度(令和8年度)までの5年分を確認できます。以下はいずれも第3年次編入学試験のみの実績で、母数が小さい学部が多いため、単年度の倍率は参考値として扱ってください。

地域デザイン科学部

年度建築都市デザイン学科(志願/受験/合格)社会基盤デザイン学科(志願/受験/合格)
2022年度10 / 10 / 24 / 4 / 4
2023年度12 / 9 / 54 / 4 / 3
2024年度10 / 9 / 25 / 5 / 4
2025年度14 / 12 / 32 / 2 / 2
2026年度9 / 5 / 22 / 2 / 2

建築都市デザイン学科は受験者に対する倍率がおよそ2.5〜5倍で推移しています。社会基盤デザイン学科は高専生限定の推薦のため、受験できた者のほとんどが合格する年が多く、倍率は1.0〜1.3倍程度です。

国際学部

年度志願者数受験者数合格者数受験者に対する倍率
2022年度4040104.0倍
2023年度2120102.0倍
2024年度2121102.1倍
2025年度1918101.8倍
2026年度2928102.8倍

国際学部は募集人員10名に対して合格者数が5年連続で10名ちょうどという珍しい安定ぶりです。倍率は志願者数の増減にそのまま連動しており、2倍台後半〜4倍の範囲で推移しています。

工学部(高専生限定の推薦、コース別)

年度応用化学/物質環境化学(志願/受験/合格)機械システム工学(志願/受験/合格)情報電子オプティクス(志願/受験/合格)
2022年度2 / 2 / 211 / 7 / 330 / 22 / 11
2023年度6 / 6 / 614 / 7 / 245 / 33 / 19
2024年度8 / 8 / 68 / 8 / 731 / 18 / 12
2025年度9 / 9 / 96 / 6 / 36 / 6 / 6
2026年度5 / 5 / 58 / 8 / 57 / 7 / 5

※コース名は2025年度まで「物質環境化学コース」、2026年度から「応用化学コース」に改称されています。工学部は高専内で優秀と認められた者を出身校が推薦する仕組みのため、受験者のほとんどが合格する年が目立ちます。特に情報電子オプティクスコースは2025・2026年度に志願者数が急減し、受験者がほぼ全員合格する状況になっています。

農学部(5学科合計・学科別内訳は2026年度実績のみ公表)

年度志願者数受験者数合格者数受験者に対する倍率
2022年度211992.1倍
2023年度2019111.7倍
2024年度2929132.2倍
2025年度2827191.4倍
2026年度3029151.9倍

2026年度の学科別内訳は、生物資源科学科11名志願・11名受験・5名合格、応用生命化学科5/5/3、農業環境工学科0/0/0(志願者なし)、農業経済学科9/9/4、森林科学科5/4/3でした。農業環境工学科は年度によって志願者が集まらないことがあり、2026年度は受験者そのものがいませんでした。

データサイエンス経営学部(2026年度が初回実施)

学系募集人員志願者数受験者数合格者数入学者数
データサイエンス学系3名141043
経営学系2名5411

新設学部のため実績はまだ2026年度分のみですが、データサイエンス学系は募集3名に対して志願14名・受験10名と、初年度から一定の人気を集めています。

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学部によって倍率の傾向がまったく違う

5学部の実績を並べると、宇都宮大学の編入は「学力試験で競う学部」と「推薦の中での選抜になる学部」の2つの性格に分かれていることがわかります。

国際学部・地域デザイン科学部建築都市デザイン学科は、一般的な学力試験による選抜で、倍率は2〜5倍程度の年が多く出ています。募集人員に対して志願者が集まりやすく、専門科目・小論文・面接の総合力で競う必要があります。

工学部・地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は、そもそも出身校長の推薦を受けられるかどうかが最初の関門です。推薦を受けて出願できれば、受験者の大半が合格する年が多いのが実績データから読み取れます。裏を返せば、宇都宮大学の工学部・社会基盤デザイン学科を目指す高専生にとっての本当の勝負は、大学入試そのものよりも、高専内での成績・出身校長からの推薦を得ることにあります。

農学部は学科によって人気の偏りが大きく、農業環境工学科のように志願者が集まらない年もあります。母集団が小さいぶん、年度による変動が激しい学部です。

データサイエンス経営学部は初年度から需要の高さがうかがえます。2026年度、募集3名のデータサイエンス学系に14名が志願し、受験者10名のうち4名が合格しました。開設2年目以降で志願者数がどう推移するかは未知数ですが、新設学部特有の「情報が少ないぶん志願者が読みにくい」状況は当面続くと見ておいたほうがよいでしょう。

倍率の数字を読むときの注意

この倍率をそのまま「合格しやすさ」と読むのは危険です。理由が2つあります。ひとつは、母数の小ささです。工学部情報電子オプティクスコースのように、年によって志願者数が30名から6名まで大きく変動する学科もあります。翌年に志願者が急増すれば数字はまったく変わります。もうひとつは、農業環境工学科のように志願者が0名の年がある点です。単年度の倍率は参考値として扱い、複数年度の傾向で見るべきです。

募集人員に対する充足率(2026年度)

宇都宮大学は倍率とは別に、募集人員に対して実際に何名入学したかを示す「充足率」も公表しています。2026年度(令和8年度)の実績は次のとおりです。

学部募集人員合格者数入学者数充足率
データサイエンス経営学部3(※1)54133.33%
地域デザイン科学部64350.00%
国際学部1010660.00%
工学部26151453.85%
農学部15151173.33%
総計60493863.33%

※1 データサイエンス経営学部の2026年度(令和8年度)入試における実際の募集人員は、データサイエンス学系・経営学系の合計で3名でした。大学が公表する2027年度(令和9年度)学生募集要項では、この合計が3名から5名(データサイエンス学系3名・経営学系2名)に拡大されています。新設学部だけに、募集規模そのものが年度で変わり得る点は他学部にはない特徴です。

この表から読み取れるのは、合格しても実際に入学するとは限らないという事実です。国際学部は合格者10名に対して入学者6名、地域デザイン科学部は合格者4名に対して入学者3名と、いずれも合格者の一部が入学を辞退しています。編入学試験は他大学・他学部との併願や、在籍校での進級・卒業要件との兼ね合いで進路を最終決定するケースが多く、合格=入学ではない点は宇都宮大学に限らず編入学試験全般に共通する特徴です。総計でも募集60名に対し入学38名(充足率63.33%)にとどまっており、宇都宮大学が編入生の受け入れに一定の余裕を持たせていることがうかがえます。

学部別に、何から手をつけるべきか

ここまでの情報を、志望学部別の行動に落とし込みます。

データサイエンス経営学部を志望する場合

英語の試験がなく、数学(データサイエンス学系は線形代数・解析学・確率統計から2科目、経営学系は数学基礎)と小論文・面接で決まります。データサイエンス学系を受けるなら、大学教養レベルの線形代数(行列・線形変換・ベクトル空間)と解析学(多変数の積分・ガウス積分)、確率統計(条件付き確率・ベイズの定理)を高専・大学の授業レベルからやり直す必要があります。経営学系は行列の基本計算(行列式・逆行列)と、経営学の基礎概念を問う小論文の両方を準備してください。2024年開設のためまだ過去問の蓄積が薄く、大学が公開する年度ごとの問題を確実に押さえることが重要です。

なお宇都宮大学工学部の編入試験については、当サイトで宇都宮大学工学部の編入試験を徹底解説を別途まとめています。理系科目の対策の考え方は共通する部分があるので参考にしてください。

地域デザイン科学部を志望する場合

大学生・短大生が学力試験で受けられるのは建築都市デザイン学科だけです。試験は建築基礎(構造学・計画学・環境学・材料学の4分野)と英語(TOEIC換算)、面接。構造力学の計算問題(ラーメン構造の応力図・座屈荷重)から用語説明(ヒューマンスケール・レンタブル比等)、環境工学の計算問題(熱貫流率)、材料学の計算問題(コンクリート中性化深さの経年予測)まで、建築系の主要4分野を満遍なく問われます。英語はTOEICスコアを出願までに確定させておくことが前提です。

高専生で社会基盤デザイン学科(推薦)を目指す場合は、学力試験がなく面接のみでの評価になるため、高専内での成績を安定して上位に保つことと、志望分野への熱意・問題解決能力を口述試験で説明できる準備が中心になります。

当サイトの宇都宮大学地域デザイン科学部の編入試験を徹底解説もあわせてご覧ください。

国際学部を志望する場合

まず出願資格である英語外部試験スコア(英検2,099点以上・TOEIC650点以上等)を取得することが最優先です。このスコアがなければ出願自体ができません。スコアを確定させたうえで、小論文(800〜1,000字、国際関係・政治学的なテーマが出やすい)と面接の準備に時間を割いてください。過去の出題ではジョージ・オーウェルの戦争論を引用した設問など、時事的な国際情勢の理解と論理的な意見構築力が問われています。日頃から国際ニュースに触れ、自分の意見を根拠とともに説明する練習を積んでおくとよいでしょう。

当サイトの宇都宮大学国際学部の編入試験を徹底解説では、志望理由書や面接まで含めてより詳しく解説しています。

工学部を志望する場合

大学生・短大生は出願できません。高等専門学校に在学中で、卒業見込みかつ成績が上位に属し、出身学校長の推薦を得られる場合のみが対象です。試験は面接(口述試験を含む)のみで、志望コースの専門分野への理解度と論理的思考力が問われます。実績上は推薦を得られれば合格率が高い傾向にあるため、まずは高専内での成績と、担任・学科長との相談を早めに進めることが最優先になります。

農学部を志望する場合

5学科で専門科目がまったく異なるため、志望学科をまず確定させてください。生物資源科学科は生物学・化学の基礎知識と実験計画法などの研究法、応用生命化学科は化学の計算問題(モル濃度・凝固点降下・pH)、農業環境工学科は数学(行列式などの線形代数と統計学的な読み取り)、農業経済学科と森林科学科は資料読解を伴う小論文が中心です。全学科で英語は外部試験スコアでの判定になるため、出願前にスコアを確定させておく必要があります。

当サイトの宇都宮大学農学部の編入試験を徹底解説もあわせてご確認ください。

過去問はどこで手に入るか

宇都宮大学は、学力試験を実施している学部・学科の過去問題をすべて公式に公開しています。窓口(学務部入試課)での閲覧に加え、大学ホームページ上でも公開されており、学部によって公開年数は異なりますが、窓口では過去5年分、インターネット上では過去3年分が目安です。データサイエンス経営学部は新設学部のため、公開は開設後初回の2026年度入試分からです。

ただし工学部と地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は、そもそも学力試験(筆記)を実施していないため過去問が存在しません。この2つを志望する場合、過去問対策よりも出身校での成績づくりと面接準備に集中することになります。

公開年数は学部によって案内の表現が異なります。データサイエンス経営学部・国際学部・農学部の要項には「窓口では過去5年間分、インターネット上では過去3年間分を開示」という案内があり、地域デザイン科学部の要項には年数の明記がなく「過去の入学者選抜の入学試験問題を開示」とだけ記載されています。データサイエンス経営学部は開設が2024年のため、実際に開示されているのは開設後初回にあたる2026年度(令和8年度)入試分からです。いずれの学部も、面接に関する内容は一切開示されていません。

なお公開されている過去問はスキャンされた画像データで、著作権法上問題になる部分(新聞記事の引用や著作物からの出題など)は非開示とされています。農学部農業経済学科の小論文のように、設問と配点は公開されていても、題材にした新聞記事そのものは「記事については、著作権の都合上、公開できません」という注記とともに省かれているケースもあります。

公開されている過去問から読み取れる出題テーマ

ここからは、宇都宮大学が公開している2025・2026年度の第3年次編入学試験の過去問題をもとに、学部・学科ごとの出題テーマと形式を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと形式、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。

データサイエンス経営学部データサイエンス学系|線形代数・解析学・確率統計

線形代数は、平面の方程式を題材に法線ベクトル・垂直な直線の方程式を求めさせたうえで、空間の線形変換の表現行列から像となる平面の方程式を導かせる出題でした。解答は答えだけでなく導出過程の明記が求められています。

解析学は、ガウス積分(∫xe-ax²dxや∫e-ax²dxの計算)を土台に、2変数の正規分布に相当する2重積分が1になるための定数を、判別式の条件(4ac>b²)付きで求めさせる問題でした。単純な公式暗記ではなく、条件を踏まえた立式ができるかが問われています。

確率・統計は、銀行の融資先企業を信用格付け(S・A・B・C)別に倒産率が与えられた設定で、条件付き確率とベイズの定理を使わせる出題でした。「ある企業が倒産したとき、その企業が格付けBである確率」を求めさせるなど、実務データを模した題材です。大学教養レベルの確率統計をひととおり修めていれば対応できる難度ですが、計算過程の明記が重視されます。

データサイエンス経営学部経営学系|数学基礎・小論文

数学基礎は3×3行列の行列式と逆行列を求めさせ、その逆行列を使って連立1次方程式を解かせる基本的な線形代数の問題でした。小論文は、企業の「組織内環境」と「組織外環境」の要素を具体的に述べさせたうえで、既存市場への新商品投入を題材に両者をどう結合すべきかを論じさせる構成で、経営学の基礎概念(内部環境分析・外部環境分析)の理解が問われています。

地域デザイン科学部建築都市デザイン学科|建築基礎(構造・計画・環境・材料の4分野)

建築基礎は4つの大問からなり、120分で解答します。第1問は建築構造学で、水平荷重と等分布荷重を受けるラーメン構造の支点反力・曲げモーメント図・せん断力図・軸方向力図の作図と、オイラー座屈荷重が柱の長さ・ヤング係数・断面寸法・支持条件の変化でどう変わるかを問う計算問題でした。第2問は建築計画学で、「ヒューマンスケール」「個室ユニットケア」「レンタブル比」といった専門用語をそれぞれ100字程度で説明させ、さらに「はと小屋」の効果や引き戸と開き戸の違いを200字程度で論じさせています。第3問は建築環境学で、冷房負荷・エアコンの略語・ヒートポンプの構成・湿度用語・換気方式に関する正誤選択と、コンクリートと断熱材(XPS)からなる壁体の熱貫流率を有効数字2桁で求める計算問題でした。第4問は建築材料学で、骨材の表乾状態の説明、コンクリートの中性化深さが経年でどう進むかを平方根則で予測する計算、銅やステンレス(SUS304A)の特徴を問う出題です。

構造力学の計算問題と用語説明が同じ配点で並んでおり、どちらか一方に偏った対策では点数が伸びません。構造力学・建築計画・建築環境・建築材料の4分野を満遍なく、かつ計算過程を書ける形で仕上げる必要があります。

国際学部国際学科|小論文(800〜1,000字)

2026年度は、イギリスの作家ジョージ・オーウェルの「現在の戦争とは、支配集団が自国民に対して仕掛けるものであり……社会構造をそっくりそのまま保つことにある」という言葉を引用し、対外関係を意図的に緊張・悪化させることで国民の関心をそらし統制を強めるという主張について、具体例を挙げながら自分の考えを800字以上1,000字以内で論じさせる出題でした。90分で書き上げる分量です。

国際関係・政治学の基礎的な視座(国家統治と対外政策の関係など)を土台に、時事的な具体例を自分の言葉で結びつけて論じる力が問われています。日頃から国際ニュースの背景を調べ、賛否どちらの立場からも根拠を組み立てる練習をしておくと対応しやすくなります。

農学部生物資源科学科|生物学2問・化学1問から2問を選択

生物学第1問は、gene(遺伝子)とgenome(ゲノム)、分化と脱分化、同化と異化、一次遷移と二次遷移という4組の対比概念を、それぞれ50字以内で説明させる出題でした。生物学第2問は昆虫をテーマに、単眼・単為生殖・衛生害虫・エクダイソンといった専門用語の説明(30〜60字)、昆虫が地球上でもっとも繁栄した動物群になった理由の論述(200〜300字)、虫媒花を持つ植物3種と花粉媒介昆虫3種を選ばせたうえで花の構造がどう進化してきたかを説明させる問題(100〜120字)で構成されていました。化学は水溶液の性質(モル濃度・凝固点降下・pH)を扱う計算中心の出題です。生物学2問・化学1問のうち2問を選び、それぞれ異なる解答用紙に解答する形式のため、事前にどの組み合わせで受けるかを決めておく必要があります。

農学部応用生命化学科|化学

水分子の極性と電気陰性度の説明から始まり、10%食塩水のモル濃度計算、凝固点降下度の計算とその応用例、弱酸・強酸のpH計算(電離度を用いた酢酸のpHを含む)まで、高校化学の延長線上にある計算問題が中心でした。有効数字を指定した計算過程の記述が求められており、公式を知っているだけでなく正確に計算しきる力が問われます。

農学部農業環境工学科|数学

4次の行列式の値がゼロになる実数解を求めさせる線形代数の問題と、5段階の施肥量が植物の生体重に与える影響を示した統計的検定つきのグラフ(有意差を示すアルファベット表記付き)を題材に、用いられている統計学的手法と、そこから統計学的に言えることを説明させる問題で構成されていました。純粋な計算力に加えて、実験データの統計的な読み取り方(分散分析や多重比較の考え方)への理解が問われています。

農学部農業経済学科|小論文(新聞記事の読解)

「聞き書き甲子園」を取り上げた日本農業新聞の記事(吉野奈保子「高校生が紡ぐ農山漁村の未来」2018年11月4日)を読んだうえで、「聞き書き」の意義を農業経済学の視点から200字以内で説明する問1、その取り組みが長年継続されている理由を地域社会や若者の教育的意義の観点から200字以内で説明する問2、そして「地域資源の活用と農業の未来」「若者と農村のつながり」「食料と環境のバランス」の3テーマから1つを選んで600字以内で論じる問3という構成でした。記事自体は著作権の関係で大学の公開ページには掲載されていません。新聞記事などの一次資料を読み、そこから農業経済学的な視点を引き出す訓練が有効です。

農学部森林科学科|小論文(統計データの読解)

ある人工林の樹木について、胸高直径・樹高・強度(応力波伝播速度)の関係を示した2つの散布図(相関係数・回帰直線・有意確率つき)を提示し、そこから読み取れる傾向と、その傾向をどう利用すれば森林所有者の木材販売収入を増やせるかを論じさせる出題でした。データの相関関係を正しく読み取ったうえで、林業経営という実務の文脈に落とし込む力が求められています。

過去問から導ける学習の順番

  1. 志望学部・学科の試験科目をまず確定させ、英語が「外部試験スコアのみ」の学部かどうかを確認する
  2. 外部試験スコアが必要な場合は、出願受付開始の1〜2か月前までにスコアを確定させる(国際学部は出願資格そのものに必要)
  3. 専門科目(数学・化学・生物学・建築基礎など)は、大学が公開している直近1〜2年分の過去問を実際に解き、出題形式(記述式・計算過程の要求・字数指定)に慣れる
  4. 小論文が課される学部(データサイエンス経営学部経営学系・国際学部・農学部農業経済学科・森林科学科)は、新聞記事や統計データを読んで自分の意見を字数内にまとめる練習を重ねる
  5. 工学部・地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科を志望する高専生は、学力試験対策よりも出身校での成績と推薦を得るための準備を最優先にする
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出願方法にも学部差がある

入学検定料はいずれの学部も30,000円で共通しており、大学指定の銀行(足利銀行・栃木銀行・みずほ銀行)への振込で納付します。ATMからの振込は認められておらず、振込受付証明書を所定の台紙に貼付して提出する必要があります。地震・風水害等の災害で被災した場合の検定料免除制度も5学部共通で用意されています。

一方で、出願書類の出し方には学部差があります。工学部と地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科(推薦)は、志願者本人ではなく出身学校長等が取りまとめて提出する方式です。志願者が単独で書類を揃えて郵送する他学部とは手続きの主体が異なるため、早い段階で在籍校の進路担当・学科長に相談し、校内での推薦手続きのスケジュールを確認しておく必要があります。地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・国際学部・農学部の学力試験組は、TOEICやTOEFLなど外部英語試験の公式スコア証明書(原本)を出願書類に同封し、受験票送付時に返却を受ける流れです。原本を一時的に手放すことになるため、出願直前ではなく余裕を持って準備してください。

単位認定と修業年限

5学部に共通するルールとして、編入学前の在学期間は、宇都宮大学の修業年限のうち2年間を既に在学したものとして扱われます。したがって編入学後の在学期間は2年以上6年以内です。出身校で修得した単位は宇都宮大学の定める基準で審査され、カリキュラムや成績が基準を満たすと認められた場合に、宇都宮大学で修得した単位として認定されます。認定された単位数や授業科目の開講状況によっては、卒業までに要する期間が2年を超える場合がある点は、進路選択の段階で把握しておいてください。

併願をどう組むか

宇都宮大学の編入学試験は、5学部の試験時期が5月から9月まで大きく分散しているため、他大学との併願はもちろん、学内での複数学部併願も日程上は組みやすい構造になっています。大学生・短大生であれば、5月出願・6月試験の農学部、6月出願・6月末試験の地域デザイン科学部建築都市デザイン学科、6月出願・7月試験のデータサイエンス経営学部、8月出願・9月試験の国際学部という順に、専門分野の近い学部を複数併願することが可能です。

ただし試験科目に共通点は少なく、数学中心のデータサイエンス経営学部、建築の実技的知識を問う地域デザイン科学部、小論文中心の国際学部・農学部農業経済学科・森林科学科、理系専門科目中心の農学部の他学科と、対策の中身はほぼ重なりません。併願先を増やすほど準備の負担も増えるため、第一志望の対策を最優先にしたうえで、日程上無理なく重ねられる範囲で併願を検討するのが現実的です。

比較的相性がよいのは、英語が外部試験スコア判定で共通する地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・国際学部・農学部の組み合わせです。この3つはいずれも英語の当日試験がないため、一度外部試験のスコアを確保してしまえば、専門科目と小論文・面接の対策に集中して複数学部へ出願する土台ができます。逆にデータサイエンス経営学部は数学の記述式試験という独自の対策が必要になるため、併願するとしても専用の学習時間を別途確保する前提で計画してください。

よくある質問

Q. 宇都宮大学は2年次編入を実施していますか?

A. いいえ。5学部とも第3年次編入学試験のみで、2年次編入は実施されていません。

Q. 教育学部(共同教育学部)は編入学試験を実施していますか?

A. 原則として実施されません。各課程で欠員が生じた場合のみ実施することがあり、志望する場合は1月下旬に修学支援課共同教育学部担当へ照会する必要があります。直近年度は編入学試験を実施していません。

Q. 高専生でなくても受験できますか?

A. 学部によります。工学部と地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は高等専門学校卒業見込みで出身校長の推薦を受けられる者に限定されています。データサイエンス経営学部・地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・国際学部・農学部は、大学・短大・専修学校からも出願できる学力試験を実施しています。

Q. 英語の外部試験は必須ですか?

A. 学部によります。国際学部は出願資格そのものに基準スコアが必要です。地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・国際学部・農学部の全学科は、当日の筆記試験を行わず外部試験スコアを換算する方式です。データサイエンス経営学部と、推薦のみの工学部・地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科には英語試験そのものがありません。

Q. データサイエンス経営学部はいつできた学部ですか?

A. 2024年4月に開設された学部です。編入学試験は2026年度入試(2026年4月入学者向け)から実施されており、実績・過去問の蓄積はまだ浅い学部です。

Q. 学内で複数学部を併願できますか?

A. 試験日程は工学部・農学部(5月台)、地域デザイン科学部・データサイエンス経営学部(6〜7月)、国際学部(8〜9月)と分散しているため、日程上は併願が可能です。ただし試験科目に共通点は少なく、対策の負担は大きくなります。

Q. 過去問は入手できますか?

A. 学力試験を実施している学部・学科については、大学の学務部入試課窓口とホームページで公開されています。工学部と地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は学力試験を実施していないため過去問はありません。

Q. 倍率はどのくらいですか?

A. 学部・学科・年度によって大きく異なり、1.0倍程度の年から5倍前後の年まで幅があります。母数が小さい学部が多いため、単年度の数字ではなく複数年度の傾向で見る必要があります。

Q. 農学部の学科別の募集人員はわかりますか?

A. 大学は5学科合計の募集人員(15名)のみを公表しており、学科別の内訳は公表していません。

Q. 出願資格の確認はいつまでに必要ですか?

A. 外国の学校を修了した場合など一部の出願資格に該当する者は、出願受付開始のおよそ3〜4週間前までに履歴書等を提出して事前の資格確認を受ける必要があります。学部ごとに期限が異なるため、最新の学生募集要項で確認してください。

Q. 入学検定料はいくらですか?

A. 5学部共通で30,000円です。大学指定の銀行口座への振込で納付し、ATMは使用できません。地震・風水害等で被災した場合の免除制度もあります。

Q. 工学部や地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は、志願者本人が出願書類を提出するのですか?

A. いいえ。この2つは推薦による選抜のため、出願書類は志願者本人ではなく出身学校長等が取りまとめて提出します。校内での推薦手続きに時間がかかることがあるため、早めに進路担当・学科長へ相談してください。

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まとめ

宇都宮大学の編入学試験は、5学部すべてが第3年次編入学試験のみを実施しているという点でまず他大学と構造が異なります。そのうえで、工学部と地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は高専生限定の推薦、国際学部は英語外部試験スコアが出願資格そのものに組み込まれ、データサイエンス経営学部は英語試験がなく数学中心という具合に、学部ごとに準備すべきものがまったく違います。まず自分がどの学部のどの選抜方法に該当するのかを確定させることが、対策の出発点です。

試験科目も倍率も学部でばらつきが大きく、特に工学部・地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科は学力試験そのものが存在しないため、高専生であれば出身校での成績づくりが最優先になります。一方、国際学部・地域デザイン科学部建築都市デザイン学科・農学部・データサイエンス経営学部は、外部英語試験のスコア確保と専門科目・小論文の対策を並行して進める必要があります。

大学が公開している過去問は、著作権に配慮しながらも出題テーマ・形式・評価の視点を知る貴重な手がかりです。志望学部の過去問を実際に解き、自分の弱点がどこにあるかを早い段階で把握したうえで、逆算した学習計画を立ててください。

本記事の数値は宇都宮大学が公表する2027年度(令和9年度)入学試験学生募集要項および2022〜2026年度(令和4〜8年度)の第3年次編入学試験実施結果に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず宇都宮大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

本記事で扱った出題テーマ・形式は、いずれも宇都宮大学が公開している2025・2026年度(令和7・8年度)の過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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