無料相談会受付中!

東京大学大学院教育学研究科の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

東京大学大学院教育学研究科の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算するを示すアイキャッチ画像
大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

東京大学大学院教育学研究科の研究計画書で大切なのは、教育への関心を広く語ることではなく、これまでの研究から入学後の研究へ続く道筋を、志望コースの研究領域と結びつけて示すことです。2027年度修士課程の所定様式には、「関心をもって取り組んできた研究」と「入学後に取り組みたい研究」という二つの欄があり、それぞれ本文1,200字以内で作成します。限られた紙幅のなかで、過去の蓄積、未解明の問い、先行研究、方法、実行可能性を一貫させる必要があります。

東京大学大学院教育学研究科の研究計画書とは、大学院で学修と研究を遂行できるかを判断するための出願資料です。公式様式は、口述試験で主として研究計画書に基づく質疑が行われることも明記しています。したがって、整った文章を提出するだけでは足りません。なぜその問いなのか、どの文献を読み、どの資料やデータを、どの方法で分析するのかを口頭でも説明できる状態が完成形です。

\ 大学院入試専門 /

書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。

  • 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

本記事では、出願資格、試験日程、募集人員、英語や専門科目の詳細を繰り返しません。それらは東京大学大学院教育学研究科の外部院試解説で確認できます。ここでは大学公式のコース紹介、カリキュラム、教育学研究科スタッフ一覧を基に、テーマとコースと教員分野の整合性を確認し、二つの1,200字欄へ落とし込む方法に集中します。

なお、募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。以下の制度情報は、2027年度修士課程の公表資料と2026年度の授業科目表を基準にしています。

読み進める際は、手元にメモを一枚用意し、「これまでの研究」「入学後の問い」「志望コース」「必要な方法」の四枠を作ってください。各セクションで確認した内容をこの四枠へ追記すると、単なる大学案内ではなく、自分の計画書の材料になります。最初からきれいな文章を書こうとせず、問いと根拠の対応を先に作るのが効率的です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)
目次

東京大学大学院教育学研究科で研究計画書がどう扱われるか

所定様式は二つの1,200字欄で構成される

2027年度修士課程では、指定様式へ日本語で直接入力し、作成後にPDFへ変換してオンライン出願画面からアップロードします。独自のレイアウトで長い計画書を作るのではなく、公式様式が求める順番と分量を守ることが出発点です。参考用PDFは大学院進学ページで公開されていますが、提出用のWord版はオンライン出願用フォームから取得するよう案内されています。

公式に求められる内容本文の上限設計上の役割
Iこれまでの研究の題目、主題・論点、方法・資料、結果、参考文献等1,200字以内・1頁研究を進める基礎と問題意識の形成過程を示す
II入学後の題目、目的、計画・方法、特色、内外の先行研究の状況等1,200字以内・1頁修士課程で実行する研究の設計図を示す

各欄の1,200字には参考文献等を含まないと明記されています。ただし、だからといって参考文献を長く並べればよいわけではありません。欄Iでは、何を調べ、何が分かり、何が残ったのかを示します。欄IIでは、その残された問いをどのように研究へ発展させるかを示します。二つの欄を別々の作文にしないことが重要です。

欄Iは実績の大きさではなく研究過程を示す

欄Iは卒業論文の要約だけを求める欄ではありません。公式様式は、卒業論文、修士論文、研究生論文のほか、受験までに特に関心をもって研究してきた事項も対象にしています。卒業論文がない人でも、ゼミ論文、授業での文献研究、実務上の問題を学術文献で検討した経験などから、研究過程を再構成できます。

書く順番は、問題意識、対象、問い、方法・資料、得られた知見、限界です。感想や活動歴の列挙では、大学院で研究を遂行する力が読み取れません。「教育格差に関心を持った」だけで終えず、どの格差を、どの概念で、どの資料から検討したかを示します。結論が十分に出なかった研究でも、方法と限界を自分の言葉で説明することには意味があります。

たとえば学校現場での経験を書く場合、経験談そのものを成果としないよう注意します。観察した現象を先行研究の概念で捉え直し、どの説明が可能で、何が判断できなかったのかを記します。この整理が欄IIの研究課題へ橋を架けます。

欄IIは口述試験の質問設計図になる

公式様式は、研究計画書が適性判断の資料となり、口述試験では主として計画書に基づいて質疑が行われると説明しています。欄IIに「インタビュー調査を行う」と書けば、対象者の選び方、人数の考え方、アクセス、質問設計、分析手順、倫理的配慮を尋ねられる可能性があります。「統計的に検証する」と書けば、データ、変数、比較群、分析方法と限界を説明する準備が必要です。

詳しく見せるための用語を置かないことも大切です。理解していない理論名や分析法を書くと、その一語が口述の弱点になります。採用する概念と方法は、なぜ必要か、代替案と比べて何が適切かまで説明できるものに絞ります。

出願前の確認では、欄IIの各文に対して「根拠は何か」「実施できるか」「別の説明はないか」という三つの質問を当てます。答えられない文は、調査を追加するか、主張を狭めます。計画の限界を認識し、入学後にどう改善するかを話せるほうが、根拠のない完成宣言より研究者として自然です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

2専攻10コースの構造と研究テーマの対応

総合教育科学専攻は七つの研究の入口を持つ

教育学研究科は、総合教育科学専攻と学校教育高度化専攻の二専攻で構成されます。総合教育科学専攻には三専修七コースがあり、教育に関わる事象への高度な探究能力を持つ研究者と、教育諸領域の高度な専門家の養成を目的としています。教育学という名称だけで一括りにせず、対象、問い、方法の組合せからコースを選ぶ必要があります。

専攻コース研究計画で確認する中心軸
総合教育科学専攻教育学教育哲学・思想・歴史・人間学・臨床への人文学的接近
比較教育社会学教育と社会の関係、制度比較、社会調査、高等教育
生涯学習基盤経営社会教育、生涯学習、図書館・情報・メディア
大学経営・政策大学制度、政策、経営、組織、高等教育
教育心理学発達、学習、認知、心理・教育データ
臨床心理学臨床心理の理論、実践、質的・量的研究
身体教育学身体、運動、脳、発達、生理、健康
学校教育高度化専攻教職開発授業、教師、カリキュラム、学校現場の実践
教育内容開発教科内容と言語・数学科学・人文社会等の教育
学校開発政策教育政策、行政財政、学校経営、制度評価

表の「中心軸」はコース名を選ぶための入口です。実際の適合判断では、公式コース紹介、スタッフ一覧、授業科目、修士論文テーマを重ねます。たとえば不登校を扱う場合でも、経験の意味を哲学的・現象学的に考えるのか、社会構造との関係を調べるのか、心理的支援を検討するのか、学校組織や政策を分析するのかで接続先は変わります。対象名だけでコースを決めないでください。

学校教育高度化専攻は実践を研究へ変換する

学校教育高度化専攻は、相互に関わる三コースを通じて、学校教育に関わる実践的研究者と、教育実践・教育行政の高度専門家を養成します。教職経験があるから自動的に適合するのではありません。実践上の課題を、他の場面でも検討できる研究上の問いへ変換できるかがポイントです。

教職開発コースでは、授業や教師の学習、カリキュラム、校内研究などを扱う計画が接続し得ます。教育内容開発コースでは、特定教科の内容と学習過程、教材、教授法を結びつけます。学校開発政策コースでは、個別の学校の困りごとを、政策、行政、財政、法、学校経営の制度的条件へ接続します。実践改善と学術的解明を区別すると、研究目的が明確になります。

「授業を良くしたい」は実践目的です。研究目的にするには、どの授業場面で、誰のどの変化を、何と比較し、どの資料で捉えるかを定めます。「政策を提言したい」なら、提言の前に、現行制度のどのメカニズムを何によって明らかにするのかを置きます。成果の利用可能性は意義として書き、研究の問いと混同しないようにします。

同じ関心を複数コースの問いに書き分ける

コース選びに迷ったら、一つの関心を三通り以上に書き分けます。たとえば大学生の学習行動を扱う場合、比較教育社会学では家庭背景や選抜制度との関係、大学経営・政策では大学の支援制度や組織運営、教育心理学では動機づけや学習方略という問いが考えられます。対象は同じでも、理論、分析単位、方法が異なります。

各案について、主要先行研究を五本、利用できる資料を二種類、公式一覧にある近い教員分野を二つ、履修したい科目群を書き出します。最も具体的に埋まる案が候補です。ただし、教員名が近いだけで決めず、コース全体の教育目的と修士論文への展開も見ます。問いと方法が最も自然に収まる場所を選ぶ作業です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

カリキュラムと修了要件から逆算する研究の型

30単位と修士論文は計画の実行可能性を問う

修士課程は、原則として二年以上在学し、30単位以上を修得し、必要な研究指導を受け、修士論文の審査と最終試験に合格する課程です。研究計画書は、この限られた期間で授業を履修しながら修士論文へ到達できる設計でなければなりません。全国規模の長期追跡調査をゼロから行うなど、時間、アクセス、費用の見通しがない計画は再検討が必要です。

2026年度授業科目表には、コースごとの基本研究、特殊研究、論文指導が並びます。教育学コースには教育哲学基本研究や論文指導、比較教育社会学コースには教育社会学等の論文指導、教育心理学コースには発達心理学や教育情報科学等の論文指導があります。これは、関心だけでなく方法と専門基礎を深める課程であることを示しています。

計画書では履修科目を大量に列挙する必要はありません。現在の自分に不足する理論、研究方法、資料読解の力を特定し、それを研究科の教育体系でどう補い、論文へ使うかを説明します。「統計を学びたい」ではなく、どの問いを検証するために、どの種類のデータ分析が必要かまで結びつけます。

基本研究・特殊研究・論文指導を研究工程へ対応させる

基本研究は専門領域の概念、古典、研究史、基礎的方法を固める機会として捉えられます。特殊研究は個別テーマや方法を深める機会、論文指導は問い、資料、分析、執筆を継続的に検討する場です。研究計画書の工程も、文献レビュー、予備調査、データ収集、分析、章立て、執筆という段階に分けて対応させます。

大学経営・政策コースの公式履修ルールは、修士課程で計30単位以上、基本研究6単位以上、特殊研究8単位以上、論文指導4単位、修士論文必須と具体的に示しています。さらに、論文には新たな知見・手法・発見または独創的視点が求められ、単なる現象記述や文献の翻訳・要約は研究論文に当たらないと説明しています。記述の先に何を明らかにするかを計画段階で示す必要があります。

制度紹介をテーマにする場合、「日本の大学支援制度を整理する」で終わらず、制度の変化を説明する要因、組織間の差、政策実施の帰結など、分析可能な問いへ進めます。文献研究でも、資料を並べるだけでなく、概念枠組みと比較軸を設けます。

他コース履修の可能性は主軸を曖昧にしない

教育学研究科の規則では、指導教員の承認を得て、他コース、他専修、他専攻、他研究科等の科目を修士課程の単位にできる仕組みがあります。教育現象は学際的であり、心理学、社会学、歴史学、政策研究などを横断するテーマも少なくありません。

ただし、「学際的に研究する」と書くだけでは計画になりません。中心となる問い、主たる分析単位、基礎となる研究領域を一つ定め、その不足を他領域がどう補うかを説明します。複数の方法を使う場合も、各方法がどの下位問いに答えるかを示します。主軸があり、その周囲に補助線がある状態が読みやすい設計です。

歴史資料とインタビューを組み合わせるなら、歴史資料で制度や言説の変化を捉え、インタビューで現在の実践者の意味づけを検討するなど、役割を分けます。量的調査と質的調査を使うなら、分布や関連を量的に把握し、形成過程を質的に探るといった接続を明記します。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

教員の研究分野マップと指導可能性の調べ方

公式HTMLの氏名と専門分野だけを出発点にする

教員を調べる際は、検索結果の断片、古い記事、記憶ではなく、大学公式のスタッフ一覧を開きます。以下は2026年8月に取得できたHTMLページから、各コース一名ずつ代表例を抜き出したものです。専門分野の表記は公式ページの文言をそのまま使用しています。

コース教員・職位公式掲載の専門分野
教育学山名淳教授教育哲学
比較教育社会学本田由紀教授教育社会学
生涯学習基盤経営影浦峡教授図書館情報学
大学経営・政策阿曽沼明裕教授大学政策論
教育心理学遠藤利彦教授発達心理学
臨床心理学能智正博教授臨床心理カリキュラム論
身体教育学多賀厳太郎教授発達脳科学
教職開発藤江康彦教授カリキュラム研究
教育内容開発髙橋和子教授言語教育
学校開発政策勝野正章教授学校教育経営

この表は教員全員を列挙したものではなく、出願先を推奨するものでもありません。教員名より専門分野と自分の問いを照合するための見本です。教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に必ず最新の教育学研究科スタッフ一覧で確認してください。

専門分野、研究内容、方法、授業を四段階で見る

第一段階では、スタッフ一覧の専門分野と自分のテーマの主要概念が接続するかを見ます。第二段階では、公式紹介文に書かれた研究対象と問いを読みます。第三段階では、公開されている研究内容や業績から、用いられる資料・データ・方法を確認します。第四段階では授業科目表を見て、研究指導へどうつながるかを調べます。

たとえば発達を扱うから発達心理学と即断せず、自分が捉えたい発達が、行動、言語、感情、身体、制度のどの水準なのかを考えます。学校のカリキュラムを扱う場合も、思想・歴史として分析するのか、授業実践として観察するのか、政策として比較するのかで、近い専門分野は変わります。名詞の一致より研究上の動詞を比べるのがコツです。

「明らかにする」「比較する」「解釈する」「測定する」「評価する」という動詞の中身を具体化してください。公式紹介にある教員の研究と、自分が行いたい分析の単位や資料が大きく異なるなら、テーマやコースを見直します。

教員名を計画書へ置くだけでは適合性にならない

「〇〇教授のもとで学びたい」と一文加えても、その理由が研究設計から読み取れなければ説得力は高まりません。自分の問いを進めるために不足している視点や方法を示し、それが志望コースの研究領域とどう対応するかを説明します。教員個人への賛辞や、指導を受けられると決まったような表現は避けます。

教員の論文を読む際も、題名が近い文献だけを探すのではなく、問いの立て方、概念の定義、資料の選び方、分析の範囲を確認します。そのうえで、自分の研究が単なる再現にならず、どの対象、時期、比較、資料によって異なる知見を目指すかを考えます。接続と独自性を同時に示すことが必要です。

公式の大学院進学ページと募集要項では、一般の修士課程出願者に教員の事前内諾を一律に求める記載は確認できません。コース別の入試問い合わせ先はありますが、教員への取次は行わないと案内されています。年度やコースで扱いが変わり得るため、連絡の要否は最新の公式指示を優先し、公開されていない連絡先を探して送付しないようにします。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)
\ 大学院入試専門 /

書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。

  • 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

自分の研究テーマが教育学研究科に合うか判定する手順

対象、問い、方法、成果の四点を一文にする

最初に「私は、対象Xについて、問いYを、方法Zで検討し、知見Wを得る」と一文で書きます。教育への関心や社会的意義から始めると範囲が広がるため、分析対象と関係を先に固定します。「ICT教育の可能性を研究する」ではなく、「中学校の協働学習でデジタル教材の使われ方が生徒間の説明行動とどう関係するかを、授業記録と発話分析から検討する」のようにします。

この一文に含まれない背景説明は、計画書で削れる候補です。反対に、対象者、時期、場所、資料が一切入らないなら具体化が不足しています。研究テーマを名詞でなく検証可能な文にすることで、コースとの比較ができます。

10コースに対する適合表を作る

次に、各コースについて、公式の対象領域、近い教員分野、利用したい科目、過去の修士論文テーマ、自分の方法との一致を表にします。合うか合わないかを感覚で決めず、公式情報を根拠に点検します。

確認項目適合している状態見直しが必要な状態
研究対象コースが扱う教育現象と重なる名称だけが近く分析単位が違う
研究上の問い所属領域の議論に答えを返せる実務改善や感想だけで終わる
方法・資料修士課程で入手・実施できるアクセスや倫理手続の見通しがない
教員分野公式一覧に関連分野が確認できる退職者や非公式情報だけが根拠
カリキュラム基礎研究と論文指導へ接続する科目との関係を説明できない
貢献先行研究の不足に応答する社会的に重要という説明だけ

候補が複数残った場合は、どの学術的議論に貢献したいかで絞ります。教育格差を心理的な認知差として扱うのか、制度や階層の問題として扱うのかでは、必要な文献と方法が違います。最も多くの公式情報と整合する案を土台にし、無理な要素を削ります。

修士二年間で実施できる範囲へ縮める

実行可能性は、研究対象の重要性と同じくらい大切です。調査協力者へのアクセス、データ利用条件、史資料の所在、機器やソフトウェア、研究倫理、分析に必要な技能を一覧にします。現時点で未確定なものは、確認方法と代替案を示します。

学校での調査は、研究者が望めば実施できるものではありません。学校、教員、児童生徒、保護者等への説明と同意、匿名化、データ管理、授業への影響を考えます。臨床や健康に関わる研究は、参加者の負担と安全、センシティブ情報の扱いをさらに慎重に検討します。倫理を最後の注意書きにしないで、対象選定と方法の中に組み込みます。

大規模なテーマは、対象地域、学校段階、期間、概念、資料を限定します。「日本の教育政策」ではなく、特定制度の導入過程を特定期間の審議資料と自治体資料で比較するなど、修士論文として追跡可能な範囲にします。縮小は意義を失うことではなく、根拠を持って答えられる問いへ変える作業です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

2つの1,200字欄に合わせた研究計画書の構成

欄Iは問題意識から未解決点まで一本につなぐ

欄Iの仮配分は、背景と問いを200字、対象・方法・資料を350字、得られた知見を300字、限界と次の課題を250字、調整100字です。実際の研究内容に応じて変えますが、活動の背景だけで半分を使わないようにします。

欄Iの要素目安確認する問い
問題意識・主題約200字何を問題として捉えたか
方法・資料約350字何を根拠にどう検討したか
結果・考察約300字何が明らかになったか
限界・残る問い約250字何が未解明で欄IIへ続くか
調整約100字題目と参考文献との整合

卒業論文がある人は、章立ての要約ではなく研究論理を圧縮します。第一章、第二章と順に説明するより、問いに対して各資料がどんな役割を果たし、どの結論へ至ったかを示します。卒業論文がない人は、関心を持った経緯を自伝的に長く書かず、読んだ文献、検討した事例、用いた枠組みを具体化します。

欄Iの終点を欄IIの出発点にするため、最後に残された問いを書きます。ただし、過去の研究と入学後の研究が完全に同一である必要はありません。テーマを変更する場合は、問題意識、理論、方法、対象のどれが継続し、何を新たに学ぶ必要があるかを説明します。

欄IIは先行研究、問い、方法に紙幅を置く

欄IIの仮配分は、背景と目的を180字、先行研究と空白を320字、問いを100字、方法と資料を380字、特色・意義を120字、工程と実現可能性を100字です。社会問題の説明より、既存研究が何を明らかにし、何が残っているかを厚くします。

先行研究は著者名の列挙ではありません。研究群を論点や方法で整理し、それぞれの到達点と限界を示します。「研究が少ない」と断定する前に、国内外のデータベースで検索語、期間、引用文献を変えて確認します。先行研究の空白から問いを導くと、研究目的が個人的関心だけに見えません。

研究上の問いは、疑問文として一文で書ける形にします。方法では、対象、資料・データ、収集手続、分析単位、分析方法を対応させます。インタビューをするなら誰に何を尋ね、どの観点で記録を分析するか、文献研究なら資料群の範囲と比較軸、心理実験なら課題、測定、条件比較の考え方を記します。

教育学の方法別に実現可能性を点検する

歴史研究では、一次資料の所在、閲覧条件、対象時期、史料批判の方法を確認します。思想・哲学研究では、中心テキスト、概念、解釈上の争点、先行解釈との差を示します。社会調査では、母集団、標本、質問項目、分析方法を結びつけます。比較研究では、比較対象を選ぶ理由と、制度的文脈の違いをどう扱うかを説明します。

質的研究では、「深く聞く」という表現を分析手順へ変えます。対象者の選定、半構造化面接の設計、逐語化、コード化、カテゴリー形成、反例の検討を考えます。量的研究では、概念と変数を区別し、測定の妥当性、欠測、交絡、推定の前提を確認します。実践研究では、介入する人と評価する人の関係、参加者への影響、改善活動と研究データの区別を明確にします。

方法名より問いへの適合理由を書くことが重要です。高度な分析法を複数並べても、何を明らかにするかが曖昧なら計画は強くなりません。採用しない方法も一つ考え、なぜ現在の方法がより適切か説明できるようにします。

1,200字へ圧縮する編集順序

初稿では必要な要素をすべて書き、その後に圧縮します。まず各段落の役割を欄外に書き、同じ背景や意義を繰り返す段落を統合します。次に「さまざまな」「多角的に」「深く」といった抽象語を、対象、資料、比較、分析の具体語へ置き換えます。

一文に複数の主張を入れず、主語と述語を近づけます。研究上の問いに直接つながらない社会背景、一般論、志望動機は削ります。参考文献表と本文の対応を確認し、主要文献だけを残します。削る基準は問いに必要かどうかです。

最後に所定ファイルへ流し込み、字数とページを確認します。PDF変換後に文字切れ、改ページ、氏名やコース名の誤りがないかを点検し、提出版を保存します。口述試験の準備では、削った説明を補足メモとして残しておくと、限られた本文と詳しい口頭回答を両立できます。汎用的な構成の考え方は研究計画書の書き方7ステップも参照してください。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

評価されにくい研究計画書の共通点と直し方

研究科の射程外か、コースが定まっていない

教育に関係する単語が入っていても、教育学研究科で扱う研究になるとは限りません。商品販売の拡大や組織内の業務改善が主目的で、教育現象として何を明らかにするかがなければ、研究科との接続は弱くなります。反対に、教育学の複数領域を詰め込み、どの議論へ貢献するのか分からない計画も焦点を欠きます。

直すには、中心概念を一つ、主要な問いを一つ、主たる方法を一つ選びます。公式コース紹介と教員分野を再確認し、問いを最も自然に扱えるコースへ寄せます。学際性は残してよいものの、中心領域と補助領域の役割を分けることが必要です。

指導可能性を教員名の一致だけで判断している

教員の専門分野に自分のテーマと同じ単語があっても、対象、理論、方法が一致するとは限りません。「教育社会学」という広い名称だけでなく、公式紹介、近年の研究、授業科目まで確認します。逆に、題名が完全一致する教員がいなくても、問いを支える理論や方法の指導可能性がある場合があります。

直す際は、自分の計画を対象、問い、概念、方法、資料に分解し、それぞれがコースのどの資源へ接続するかを書き出します。教員名を計画書へ入れる場合も、所属や分野を最新公式ページで確認し、指導が確約されたような書き方を避けます。個人名を適合性の代わりにしないでください。

方法が実行不能か、問いに答えられない

全国の学校を対象にする、長期間の追跡が必要、非公開データの提供を前提にする、臨床的介入を準備なく行うといった計画は、修士二年間での実施可能性を説明しにくくなります。アクセスできても、選んだデータが問いに答えられない場合もあります。

対象を一地域、一制度、一学校段階、一資料群へ限定し、予備調査の段階を置きます。必要な許可、同意、倫理審査、匿名化、保存方法を工程へ含めます。データが得られない場合の代替資料も考えます。最小限でも完結する研究単位を設計し、追加調査は発展可能性として扱います。

先行研究の位置づけがなく社会的意義だけを語る

少子化、格差、不登校、教師の多忙など、社会的に重要な課題であることは研究の必要条件になり得ますが、それだけでは学術的な問いは定まりません。すでに何が明らかで、どの説明が対立し、どの対象や方法が不足しているかを整理する必要があります。

主要文献を、理論、対象、方法、知見、限界の表にします。共通する結論と相違点を探し、自分の研究がどの不足へ答えるかを一文にします。「先行研究がない」ではなく、既存研究はAを明らかにしたがBの条件では検討が不足している、という形が基本です。新しさは文献との関係から説明するようにします。

欄Iと欄IIの間に論理的な断絶がある

欄Iが過去の活動紹介、欄IIが突然現れた新テーマになっていると、問題意識の形成と研究能力が読み取りにくくなります。テーマ変更自体が問題なのではなく、変更の理由と引き継ぐ資源が説明されていないことが問題です。

過去の研究で得た理論、資料読解、調査、分析、倫理的配慮のうち、次の研究へ使えるものを特定します。同時に、新テーマのために不足する知識と方法を示します。欄Iの最後の「残った問い」と欄IIの冒頭の「研究目的」を並べ、因果関係が読めるか確認してください。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

出願までの逆算スケジュール

六か月前から公式情報と先行研究を並行して確認する

準備は、テーマだけを先に決めて後から大学名を当てはめるのではなく、先行研究と研究科の構造を往復しながら進めます。2027年度はオンライン出願期間が設定されていますが、日程の詳細は既存入試記事と最新募集要項に委ね、ここでは出願日を起点とした相対的な工程を示します。

時期中心作業完成させるもの
6か月前関心の分解、10コース比較、公式教員一覧確認テーマ候補3案と適合表
5か月前国内外の先行研究探索、主要概念の定義文献表と研究動向メモ
4か月前問いの確定、資料・データの入手可能性確認問い、方法、代替案の1枚
3か月前欄I・欄IIの初稿、公式様式への試し入力各1,200字以内の第1稿
2か月前専門面と論理面のレビュー、コース再照合第2稿と修正履歴
1か月前PDF確認、口述想定問答、書類整合提出稿と説明用メモ
出願直前最新要項、様式、教員配置、アップロード確認提出ファイルと控え

初稿を三か月前までに作ると、方法上の欠陥を調べ直す時間を確保できます。文章表現だけを何度も直すのではなく、問い、先行研究、資料、方法の変更履歴を残します。なぜ変更したかを説明できることは、口述試験の準備にもなります。

週単位で文献・設計・口述を連動させる

毎週、主要文献を読む日、研究設計を直す日、三分で説明する日を設けます。読んだ文献から、自分の問いに関係する定義、方法、知見、限界を抜き出し、その週のうちに計画書へ反映します。文献メモだけを増やして初稿が遅れないようにします。

口述練習では、最初に一分で問い、方法、意義を説明します。次に三分で先行研究と実行可能性を加えます。その後、なぜそのコースか、なぜその資料か、別の方法ではだめか、倫理上の問題は何かに答えます。長い説明より短い核を先に作ると、質問に応じて詳細を追加できます。

提出前は内容と形式を別々に確認する

内容面では、題目と問いが一致するか、先行研究の評価に根拠があるか、方法が問いに答えるか、二年間で実施できるか、コースと教員分野へ接続するかを確認します。形式面では、指定様式、日本語、各1,200字以内、各1頁、PDF変換、氏名、専攻・コース、ファイルの開閉を点検します。

本文だけでなく、願書の志望専攻・コース表記と研究計画書が一致しているかも見ます。アップロード後に正しい版かを確認し、提出したPDFの控えを保存します。募集要項と様式は更新され得るため、過去年度のファイルを流用せず、出願年度の公式ファイルを基準にすることが重要です。

テーマ別の設計例で抽象度を調整する

ここまでの手順を具体化するため、教育格差を関心の出発点とする例を考えます。「教育格差をなくす方法を研究する」では、対象も因果関係も広すぎます。まず、進学選択、学業達成、学校外教育、情報取得など、観察する現象を一つ選びます。次に、家庭背景、地域、学校制度、教師の期待など、検討する条件を絞ります。比較教育社会学へ接続するなら、制度や階層と進路選択の関連を、利用可能な調査データやインタビューから問う設計が考えられます。

欄Iでは、これまで読んだ格差研究やゼミで行った分析を示し、その方法では地域差や選択過程を十分に捉えられなかったと整理できます。欄IIでは、先行研究が示した関連を確認したうえで、特定の学校段階や地域へ対象を限定し、どの資料で選択過程を検討するかを書きます。ここで大切なのは、社会的に望ましい結論を先に決めないことです。規範的な願いと検証する問いを分けることで、結果が予想と異なっても成立する研究になります。

教育心理学へ接続するなら、同じ教育格差でも、学習方略、動機づけ、認知、発達など個人の心理過程に焦点が移ります。ただし、家庭背景を個人の性質へ還元しないよう、どの水準の要因を扱うかを明記します。心理尺度を使う場合は、測定したい概念、尺度の妥当性、対象年齢への適用、実施負担を確認します。コースを変えることはテーマ名を変えることではなく、問いの水準と根拠の取り方を変えることです。

学校実践を扱う計画では観察と改善を分ける

授業改善を関心の出発点とする例では、「協働学習を導入して学力を上げる」という目標だけでは研究上の問いが不足します。教職開発コースへ接続するなら、協働場面で教師がどのように問いを提示し、生徒がどのように説明を修正するのかなど、授業過程を観察可能な単位へ分けます。授業映像、発話記録、ワークシート、教師への面接が、それぞれどの問いに答えるかを決めます。

欄Iでは、自身の実践や観察から問題を発見した経緯に加え、その経験をどの文献で捉え直したかを書きます。「生徒が主体的になった」という感想を、発話の変化、課題への参加、説明の質など、根拠を示せる記述へ変えます。欄IIでは、研究者自身が授業者である場合の立場、記録への影響、参加者への説明、同意、匿名化も含めます。成功事例を証明する計画にしないことが重要です。

教育内容開発コースへ接続する場合は、教科固有の内容を計画の中心に置きます。数学的概念、科学的説明、言語教材、人文社会的理解など、何を学ぶ過程なのかを明確にします。一般的な授業技法の効果だけでなく、教材の内容と学習者の理解がどう関係するかを問います。同じ授業映像を使っても、教師の実践知を研究するのか、教科内容の理解過程を研究するのかで、分析の単位が変わります。

学校開発政策コースへ接続するなら、授業内の相互作用より、制度、組織、行政、財政、学校経営へ焦点を移します。校内研究が継続する条件を扱う場合、個々の教師の意欲だけでなく、意思決定、時間配分、管理職の役割、自治体の政策などを分析します。単一校の紹介に終わらないよう、制度文書、会議記録、複数関係者の語りをどの枠組みで結ぶかを示します。

文献研究・量的研究・質的研究の弱点を先回りする

文献研究は調査協力者を必要としないため実施しやすく見えますが、資料範囲が曖昧だと恣意的な引用になります。対象とする著者、時期、言語、版、文書種別を定め、何を比較するかを示します。教育哲学では概念の用法や論証、教育史では史料の作成主体と文脈、政策研究では制度文書の目的と実施過程を区別します。読む資料の集合と選定基準を示すことが実現可能性の根拠です。

量的研究では、入手可能なデータに問いを合わせすぎる失敗があります。既存データに変数があるから使うのではなく、概念をどう測定するかを先に考えます。横断データから時間的な因果を強く主張しない、学校単位と個人単位を混同しない、欠測や標本選択を確認するなど、推論の範囲を限定します。高度な統計手法の名称より、データがどの比較を可能にするかを説明します。

質的研究では、少人数だから簡単だと考えないようにします。対象者の経験を尊重しながら、研究上の概念と結びつけて分析するには、質問設計、逐語録、コード化、解釈の検討が必要です。自分の期待に合う発言だけを選ばないため、反例や異なる語りも扱います。臨床心理、学校、障害、家族などセンシティブな領域では、参加しない自由と撤回、記録の保管、結果公表時の再識別可能性を検討します。

混合研究法を選ぶ場合は、二つの方法を使うこと自体を特色にしません。量的結果から質的調査の対象を選ぶのか、質的調査から仮説や質問項目を作るのか、両者の結果が食い違ったときにどう解釈するのかを決めます。修士課程の時間内に両方を十分実施できるかも重要です。難しい場合は一方を主方法、他方を予備調査または補助資料にします。

口述試験の想定問答を計画書の品質検査に使う

口述試験の練習は、話し方を整えるだけでなく、計画書の欠陥を見つける品質検査になります。まず「研究目的を一文で」「先行研究との違いを一文で」「方法を一文で」「なぜこのコースかを一文で」と答えます。一文にできない項目は、複数の目的や方法が混在している可能性があります。

次に、厳しい質問を自分で作ります。「そのデータは本当に入手できるか」「その方法で因果を述べられるか」「対象者へどんな負担があるか」「すでに同じ研究がないか」「予想と逆の結果なら何が言えるか」「二年で終わらなければどこまで縮小するか」を検討します。答えに詰まる箇所を本文へ戻すと、文章校正より深い改稿ができます。

三人の読み手を想定する方法も有効です。専門が近い教員には理論と方法の妥当性、別分野の教員には教育学研究としての意義、実務家には対象への理解と実施可能性を説明します。全員へ同じ専門用語だけで答えず、定義と具体例を使います。専門用語を平易に説明できない場合、自分の理解が十分でない可能性があります。

提出後に新しい文献を見つけたり、方法の限界に気づいたりしても、提出稿を無理に正当化する必要はありません。どこをどう修正するか、修正しても中心の問いが維持されるかを説明します。研究計画は入学後の学修と指導で発展するものです。変更可能性を認めつつ、現段階で調べた根拠と判断を明確にする姿勢が大切です。

個別の添削や口述対策まで一貫して進めたい場合は、東京大学大学院の研究計画書対策に対応する大学院入試コースも選択肢です。例文を参照する際は、文章を移すのではなく構造を学ぶ目的で研究計画書の例文とテンプレートを活用してください。

最終稿を五つの整合性で採点する

提出稿ができたら、文章のうまさではなく五つの整合性で採点します。一つ目は「過去と将来」です。欄Iで得た知見や残った課題が、欄IIの問いへつながっているかを見ます。テーマを変えた場合は、過去に身につけた理論、資料読解、調査、分析の力が、新しい研究のどこで使えるかを確認します。接続を一文で言えれば合格点とし、言えなければ欄Iの終わりか欄IIの冒頭を直します。

二つ目は「問いと先行研究」です。問いが個人的経験だけから生じておらず、既存研究の到達点と限界から導かれているかを見ます。主要文献を一つ削ったときに問いの根拠が崩れるなら、文献レビューが狭すぎる可能性があります。反対に、文献を多数引用しても、研究群の違いを説明できなければ整理不足です。理論、対象、方法の三軸で先行研究を分類し、自分がどの位置へ知見を加えるかを確認します。

三つ目は「問いと方法」です。各研究質問の横に、それへ答える資料と分析を書く表を作ります。対応する資料がない問いは削るか、収集方法を追加します。問いに使わないデータやインタビューは、計画を豪華に見せても負担を増やすだけです。一つの方法に一つの明確な役割を与え、結果がどの形で出れば問いへ答えられるかを想像します。

四つ目は「方法と実行可能性」です。アクセス、時間、費用、技能、倫理手続を確認します。調査依頼から実施までの期間、文字起こしやデータ整形にかかる時間、分析を学ぶ期間も工程へ含めます。最良の条件だけを前提にせず、協力者が集まらない、資料が非公開、欠測が多いといった場合の縮小案を用意します。代替案は弱気の表れではなく、研究を完結させるための管理能力を示します。

五つ目は「計画と志望先」です。研究対象が教育に関係するというだけでなく、志望コースの研究領域、授業科目、論文指導、公式掲載の教員分野が、自分の研究にどう必要かを確認します。他大学にも似た名称のコースがあるため、名称ではなく教育体系との具体的な接続を書きます。ただし、東京大学でなければ研究できないと誇張する必要はありません。自分の不足と学べる内容を対応させると、自然な志望理由になります。

採点は各項目を三段階にします。「説明できる」「資料を見れば説明できる」「説明できない」です。「説明できない」が一つでもあれば、その部分を優先して調べ直します。「資料を見れば説明できる」は、口述までに自分の言葉へ変えます。この作業を専門が近い読み手と専門外の読み手に依頼すると、方法上の欠陥と説明上の飛躍を分けて発見できます。

研究計画書を志望理由書や自己PRに変えない

研究計画書には、自分がなぜその問題へ関心を持ったかを書く場面があります。しかし、経験の印象深さが研究の妥当性を保証するわけではありません。教師として困難を感じた、支援を受けて進路が変わった、制度運用に疑問を持ったという経験は、問題発見の入口として簡潔に示し、その後は概念と文献へ移ります。経験を研究可能な問いへ翻訳することが中心です。

自己PRのように「粘り強さ」「コミュニケーション力」を直接主張する必要もありません。欄Iで資料をどのように集め、方法上の問題へどう対応し、結果をどの範囲で解釈したかを書けば、研究を遂行する姿勢は内容から伝わります。大きな成果を誇るより、限界を認識し、次の課題を根拠とともに示すほうが、欄IIへの接続も明確です。

志望理由を入れる場合も、大学の知名度や抽象的な教育理念への共感で終えません。必要な理論、方法、資料への接近、研究指導を示し、それが自分の問いのどの部分を前進させるかを書きます。教員の紹介文を褒める文章や、ウェブサイトの表現をそのまま並べる文章は削ります。読み手が知りたいのは大学の説明ではなく、研究設計の中で教育資源が果たす役割です。

最終的には、欄Iを読めば研究経験の質と残された課題が分かり、欄IIを読めばその課題に答える具体的な計画が分かる状態を目指します。志望動機や人物像は、その論理を支える範囲で現れれば十分です。二つの欄を一続きで音読し、過去の話から将来の話へ移る箇所に飛躍がないかを最後に確認してください。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

よくある質問(FAQ)

東京大学大学院教育学研究科の研究計画書は何字ですか

2027年度修士課程の所定様式では、二つの本文欄がそれぞれ1,200字以内です。欄Iはこれまで取り組んだ研究、欄IIは入学後の研究を記し、それぞれ1頁で作成します。参考文献等は1,200字に含まれませんが、最新の様式と入力上の注意を確認してください。

二つの欄には何を書き分けますか

欄Iには、これまでの研究の主題・論点、方法・資料、結果、参考文献等を書きます。欄IIには、入学後の研究目的、先行研究、特色、計画・方法を書きます。過去の限界から将来の問いを導くと、二欄が一つの研究成長の物語になります。

卒業論文を書いていなくても出願できますか

公式様式の欄Iは、卒業論文だけでなく、受験までに特に関心をもって研究してきた事項も対象にしています。ゼミ、授業、実務経験を出発点にできますが、活動紹介ではなく、文献、問い、方法、資料、得た知見と限界を研究過程として記してください。

志望コースはどう選びますか

対象名ではなく、問い、理論、方法、資料、教員分野、カリキュラムで選びます。同じ不登校や大学教育でも、哲学、社会学、心理学、実践研究、政策研究では分析の仕方が異なります。10コースの公式紹介とスタッフ一覧を比較し、最も研究論理が自然につながるコースを検討します。

指導希望教員への事前連絡は必要ですか

2027年度の募集要項と大学院進学ページでは、一般の修士課程出願者に教員の事前内諾を一律に求める記載は確認できません。コース別の入試問い合わせ先は掲載されていますが、教員への取次は行わないと案内されています。最新年度と志望コースの公式指示を優先してください。

教員名は研究計画書に書くべきですか

公式様式は教員名の記載を必須項目として示していません。書く場合も、名前を置くだけで適合性を示したことにはなりません。自分の問いと公式掲載の専門分野、コースの教育内容がどうつながるかを研究設計として説明し、指導が確約されたような表現は避けます。

口述試験では研究計画書から何を聞かれますか

公式様式は、口述試験で主として研究計画書に基づき質疑を行うとしています。具体的な質問は公表されていませんが、題目、先行研究、問い、資料、方法、実現可能性、研究倫理、コースとの接続について、本文の根拠を説明できるようにします。

研究計画書はいつから準備すべきですか

目安として出願六か月前からコースと教員分野、先行研究を調べ、三か月前までに所定様式の初稿を作ります。方法や資料に問題が見つかると再調査が必要です。出願直前は新しい要素を増やすより、根拠確認、字数、PDF、口述説明を整えます。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

まとめ|東大教育学研究科の二つの欄を一つの研究計画にする

東京大学大学院教育学研究科の研究計画書は、過去と将来を別々に語る書類ではありません。欄Iで、これまで何を問い、どの資料と方法で検討し、何が分かり、何が残ったかを示します。欄IIで、その未解決点を先行研究へ位置づけ、修士課程で実施可能な問いと方法へ展開します。

  • 2027年度修士課程は指定様式を日本語で作成し、PDFでオンライン提出します
  • 欄Iと欄IIは各1,200字以内・各1頁で、参考文献等は字数に含みません
  • 口述試験では主として研究計画書に基づいて質疑が行われます
  • 二専攻10コースを、対象ではなく問い・理論・方法から比較します
  • 30単位、研究指導、修士論文へ到達できる実行可能な範囲に絞ります
  • 教員情報は最新の公式HTMLにある氏名・所属・専門分野で確認します
  • 社会的意義だけでなく、先行研究の空白と学術的貢献を示します

過去・問い・方法・コースを一本につなぐことが、東大教育学研究科向けに設計する中心です。最初に一文の研究問いを作り、10コースの適合表、教員分野、授業科目、修士論文への工程を照合してください。その後、欄Iと欄IIを同時に改稿すると、接続の弱い部分を発見しやすくなります。

募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。提出前には大学院進学ページから該当年度の募集要項と様式を開き、コース名、字数、ページ、提出方法を照合しましょう。独学での対策に不安がある場合は、研究計画書の論理、研究科との適合、口述試験まで確認できる専門の指導を活用するのも一つの方法です。

\ 大学院入試専門 /

書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。

  • 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

目次