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東京大学大学院公共政策学教育部の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

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東京大学大学院 公共政策学教育部の研究計画書を準備する際は、一般的な研究大学院向けの「研究計画書」をそのまま作るのではなく、GraSPPの所定様式で問われる志望理由を中心に設計する必要があります。令和9(2027)年度の一般選抜・職業人選抜では、「研究計画書」という名称の独立した提出書類は求められていません。入学願書審査では、学業と学業以外の活動の経過、大学院で習得したい知識と能力、将来志望する進路と関係づけて、公共政策学教育部を志望する理由を所定様式に記します。したがって検索者が探している「研究計画書」に最も近いものは、政策課題と学修計画を結ぶ志望理由の文章です。

東京大学公共政策大学院、通称GraSPPは、研究者養成だけを目的とする一般的な修士課程ではなく、政策実務家を育てる専門職学位課程です。ここでいう志望理由書とは、過去の経験を紹介する自己PR文ではありません。自分が扱いたい公共課題を定め、その課題を法学・政治学・経済学のどの視点で分析し、基幹科目・展開科目・実践科目・事例研究をどう組み合わせ、将来の政策実務へどう戻すかを説明する設計図です。課題、分析枠組み、履修、進路の一貫性が文章の中心になります。

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この記事では、5コースの役割、46単位以上という修了要件、教員が公式に公開している研究分野から、GraSPPに合う志望理由の作り方を解説します。出願資格、TOEFL、エッセイ、日程、倍率など選抜全体は、対応する東京大学大学院公共政策学教育部の外部院試解説で詳しく整理しています。本記事ではそれらを繰り返さず、自分のテーマが教育内容と接続するかを判断し、所定様式へ落とすところに集中します。

募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。特に「研究計画書」という書類名だけで準備の要否を判断せず、志望理由欄で要求される項目を当該年度の様式から一つずつ拾うことが重要です。正式な書類名と問われる機能を分けて確認すると、準備漏れを防げます。

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目次

東京大学公共政策学教育部で「研究計画書」に当たる書類

2027年度は独立した研究計画書ではなく志望理由を記す

令和9(2027)年度の専門職学位課程の募集要項を読むと、一般選抜・職業人選抜とも、独立した「研究計画書」は提出書類として挙げられていません。一方、第一次選抜の入学願書審査では所定様式の志望理由が審査対象になります。そこでは、学業および学業以外の活動の経過、大学院で習得したい知識と能力、将来志望する進路を関連づけて記すことが求められます。つまり、研究内容だけでなく学修とキャリアまで問う書類です。

一般的な研究計画書は、研究背景、先行研究、問い、方法、予想される成果などを中心に組み立てます。GraSPPの志望理由では、その要素を必要に応じて使いながらも、中心は「なぜこの公共課題を扱うのか」「なぜGraSPPの教育が必要なのか」「修了後に何を実現するのか」に置きます。先行研究を詳しく列挙しても、履修したい内容と将来像が見えなければ、所定の問いに十分答えたことにはなりません。研究の精密さと職業的な目的を同時に示すことが必要です。

確認項目2027年度の扱い準備上の意味
書類名独立した研究計画書はなし志望理由の所定様式を起点にする
過去学業・学業以外の活動の経過問題意識が生まれた根拠を選ぶ
入学後習得したい知識と能力コースと科目群に接続する
将来志望する進路学びの活用先を具体化する

口述試験に耐える文章として作る

志望理由は第一次選抜の書類で終わるものではありません。第二次選抜に口述試験がある以上、提出した内容について、なぜその課題なのか、どの知識が不足しているのか、どのコースで学ぶのかを自分の言葉で説明できる状態にしておく必要があります。文章だけを美しく整えるのではなく、一文ごとに根拠を口頭で説明できるかを確認しましょう。

たとえば「地域のデジタル化を進めたい」と書くなら、対象地域、観察した問題、影響を受ける主体、現在の制度上の障害、検討したい政策手段を分けます。そのうえで、行政組織の運営を主に見るのか、法制度を設計するのか、政策効果をデータで測るのかを決めます。曖昧な関心を、分析可能な政策課題へ変換する作業が、GraSPP向けの研究計画に当たります。政策課題を分析可能な問いへ絞ることが最初の関門です。

選抜制度の詳細は年度ごとに変化します。出願資格、試験区分、エッセイ、語学成績、口述試験の日程を確認したい場合は既存記事に任せ、本記事では志望理由の中身を深めてください。書類の役割を分けることで、エッセイに書く専門知識と、志望理由に書く学修計画を重複させずに済みます。

エッセイと志望理由書の役割を混ぜない

一般選抜の専門科目エッセイは、選択した領域について専門的に考え、論述する力を示すものです。志望理由書は、自分がなぜ公共政策を学ぶのか、その専門性をどのように獲得し、どこで使うかを示します。両方に同じ政策課題が登場しても構いませんが、エッセイでは論点への回答、志望理由では問題意識と学修計画を中心にします。同じ題材でも書類ごとの問いに答えることで、内容の重複を抑えられます。

職業人選抜では、実務経験を詳しく書くほどよいとは限りません。業務経歴の説明が長くなり、大学院で得たい能力が後ろへ追いやられることがあるからです。職務上の出来事を一つ選び、当時どのような判断をし、どの知識や分析手法が不足していたかを述べます。その不足をGraSPPの科目群へ結ぶと、職歴が学修の必要性を裏づけます。

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5コースの構造と研究テーマの置き場所

一つの専攻の中で5コースを選ぶ

専門職学位課程には、法政策、公共管理、国際公共政策、経済政策、国際プログラム(MPP/IP)の5コースがあります。重要なのは、テーマ名だけでコースを選ばないことです。同じ少子化対策でも、子育て支援制度の権利義務を扱うなら法政策、自治体間の実施体制を扱うなら公共管理、費用対効果や労働供給への影響を測るなら経済政策というように、何をどう分析するかで所属先が変わるからです。

コース公式に示された中心志望理由で示す接続
法政策法学から社会経済課題を分析し、法律作成能力を養う制度上の論点と法的な解決手段
公共管理政治学・行政学から政策を分析立案し、組織運営能力を養う政策過程、行政組織、実施体制
国際公共政策国際課題に必要な知識、交渉力、企画力を養う越境性、国際制度、交渉主体
経済政策経済学から政策を分析・評価する専門家を養う因果関係、データ、政策効果
MPP/IP国際舞台で活躍する政策専門職を養う英語による学修と国際的実践

法政策・公共管理・国際公共政策の違い

法政策コースでは、社会経済課題を法学の視点で分析し、具体的な解決や法律作成につながる知識と企画力を養います。志望理由では、現行制度のどの規範、権限配分、手続、権利保護に問題があるのかを示すと接続が見えます。「政策に興味がある」だけでなく、制度をどの法的論点から捉えるかを一段具体化してください。

公共管理コースは、政治学・行政学から政策課題を分析し、政策立案、組織、運営に必要な能力を養うコースです。政策が作られる過程、中央と地方の関係、行政組織間の調整、現場での実施、住民との関係などを問うテーマと相性があります。ここでは理想的な制度案だけでなく、誰が実施し、なぜ運用上の差が生じるかを考える姿勢が大切です。

国際公共政策コースは、外交や開発援助など国際的な政策課題に必要な知識に加え、交渉力、企画力、コミュニケーション力を養います。安全保障、国際経済、開発、気候変動などを扱う場合も、「国際的だから」という理由だけで選ばず、国家、国際機関、企業、市民社会の利害と制度を整理しましょう。越境する課題と交渉構造を明示すると、コースとの整合が伝わります。

経済政策とMPP/IPを選ぶ基準

経済政策コースは、公共政策を経済学の視点から分析・評価する知識と分析力を養います。雇用、医療、教育、産業、金融、開発、環境など対象領域は広くても、経済理論、統計、データによって政策効果を検討する方法が共通します。志望理由では、対象政策と結果指標、比較の考え方、利用可能なデータの見通しを示すと、分析方法まで考えたテーマになります。

MPP/IPは、国際舞台で活躍する公共政策プロフェッショナルの養成を目的とする国際プログラムです。国内選抜と入学案内が分かれているため、志望者は対象となる募集要項を取り違えないでください。英語で学ぶこと自体を目的にせず、どの国際課題を、どの地域・組織・政策過程で扱い、英語による共同学修を何に生かすかまで説明します。

5コースは壁で完全に分断された専門領域ではありません。公式説明は、全コースで法学、政治学、経済学の3分野をバランスよく学ぶことを求めています。したがって第一の分析軸を定めたうえで、他分野を補助線として組み込むのが自然です。主軸一つと補助軸二つを決めると、学際性が単なる欲張りになりません。

テーマ名が同じでもコースが異なる例

気候変動政策を例にすると、排出規制の法的構造や国と自治体の権限を問うなら法政策、政策形成における省庁間調整や地域での実施を問うなら公共管理、国際交渉や各国の合意履行を問うなら国際公共政策、炭素価格が企業行動や排出量へ与える効果を測るなら経済政策が主軸になります。テーマの名詞ではなく動詞に注目すると、設計する、実施する、交渉する、評価するという違いが見えます。

志望理由には、主軸を選んだ理由だけでなく、補助軸が必要な理由も書けます。経済政策を主軸に政策効果を測る場合でも、制度がどの対象者に適用されるかを理解する法的知識や、現場で政策がどのように運用されるかを見る行政学が必要です。ただし、三分野を同じ分量で扱う計画は焦点がぼやけます。中心の問いに答える順序に沿って必要性を示しましょう。

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カリキュラムと修了要件から逆算する研究の型

46単位と4科目群が示す専門職教育

専門職学位課程の修了には、2年以上在学し、46単位以上を修得する必要があります。詳細な科目群別要件はコースごとに定められているため、志望コースの最新修了要件を確認しなければなりません。志望理由に科目名を並べる前に、基幹科目、展開科目、実践科目、事例研究がそれぞれ何を担うかを理解してください。46単位を能力形成の順序として考えることが出発点です。

基幹科目は法学・政治学・経済学の基礎を整える役割を持ちます。展開科目では政策分野や地域、より高度な専門性へ進みます。実践科目は政策実務との接続を強め、事例研究では具体的事例を使って知識を応用し、議論とコミュニケーションの能力を高めます。この構造から、GraSPPが求める学びは、知識の収集で終わらず、基礎、専門化、応用を往復する型だと読み取れます。

科目群学修上の役割志望理由への反映
基幹科目法・政治・経済の基礎不足する分析言語を特定する
展開科目政策分野・地域・高度な専門性扱う課題を専門領域へ位置づける
実践科目政策実務との接続実務で試したい能力を示す
事例研究事例への応用と双方向の議論現実のケースで検証する姿勢を示す

修士論文を前提にしないが調査の筋道は要る

一般の研究大学院では修士論文が修了の中心になることがありますが、GraSPPの専門職学位課程では、志望理由を「修士論文の企画書」とだけ考えると制度を正確に捉えられません。一方で、リサーチペーパー及び研究論文の制度があり、提出して口述試験に合格した場合には所定の単位が付与されます。研究者としてのキャリアを考える学生には提出が推奨されています。論文必須の課程と決めつけないことが大切です。

論文が一律の必須条件でなくても、志望理由には調査可能性が必要です。政策課題を語るだけでは、学びたい知識や能力が曖昧になるからです。対象、期間、比較単位、資料、データ、関係主体を仮置きし、何を明らかにしたいのかを示します。実際の入学後に問いが変わることはありますが、現時点の仮説と検証方法を持つことで準備の深さを伝えられます。

政策の設計・実施・評価を一続きにする

公共政策のテーマは、課題発見、政策形成、制度設計、実施、評価、改善という循環のどこを扱うかで必要な知識が変わります。たとえば食品ロス削減を扱う場合、規制やインセンティブの制度設計、自治体と事業者の実施体制、介入後の削減効果の測定は別の問いです。志望理由では、政策循環のどこを主に研究するかを決め、残りを背景や波及効果として配置します。

さらに、政策の価値判断と実証判断を混同しないようにします。「支援を拡大すべきだ」は規範的な主張です。「支援が対象者の就業や健康にどのような影響を与えたか」は実証的な問いです。両方が必要なテーマでも、どの基準で望ましさを判断し、どの方法で効果を確かめるのかを分けると、法学・政治学・経済学の役割が整理されます。

この段階で、最新の授業科目一覧を開き、候補科目を基幹・展開・実践・事例研究に分類してください。科目名を三つ挙げるだけではなく、「この科目で得る分析枠組みを、この事例研究でどの課題へ応用する」という順序を作ります。履修科目を能力獲得の連鎖で書くと、単なる大学案内の写しを避けられます。

事例研究へつながるアウトプットを想定する

事例研究を志望理由へ入れるときは、「実践的だから受講したい」で止めないでください。対象となる政策事例について、関係主体の利害を整理する、代替案を比較する、実施可能性を検討する、提案を説明してフィードバックを受けるなど、行動のレベルまで分解します。授業で作りたい成果物を想像すると、習得したい能力が明確になります。

研究者志向でリサーチペーパーや研究論文を視野に入れる人は、政策提言と学術的検証の双方を意識します。提言を先に決めて都合のよい証拠を集めるのではなく、複数の説明可能性を比較し、結果が当初の期待と異なっても受け止められる問いにします。専門職教育であっても、証拠に基づいて判断を修正する態度は欠かせません。

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教員の研究分野マップとテーマの接続

教員名は公式HTMLで確認した代表例だけを使う

GraSPPの教員一覧は、専任教員、特任教員、兼担教員、客員教員に分けて公開されています。以下は、現行の公式教員一覧と個別ページを取得し、研究分野の記載を確認できた代表例です。教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に最新の公式教員一覧で確認してください。氏名より先に公式の研究分野を照合するのが安全です。

領域の目安教員公式掲載の研究分野
行政・管理青木尚美教授Public Management, Behavioral Public Administration。
行政・科学技術城山英明教授Public Administration; Science, Technology and Public Policy; Sustainability Studies; International Administration; Policy Process。
国際政治佐橋亮教授International Politics; East Asian Order, International Order, US-China Relations, Taiwan, Modern Japan’s Foreign Policy。
LAWSON, Carol教授Anglo-American law, Comparative law, Regulation and global governance。
財政・マクロ岩本康志教授Public Economics, Macroeconomics。
産業・政策分析大橋弘教授Industrial Organization; International Trade; Policy Analysis。
開発・実証高崎善人教授Development Economics; Resource Economics; Applied Microeconometrics; Field Experiment。
金融・成長植田健一教授Financial economics, Economic Growth, International Finance。

公共管理・法政策へ接続する例

行政組織、公共管理、政策過程を扱うテーマなら、青木尚美教授の「Public Management, Behavioral Public Administration」や、城山英明教授の「Public Administration; Science, Technology and Public Policy; Sustainability Studies; International Administration; Policy Process」との接点を確認できます。これは特定教員への出願を勧める意味ではありません。自分の問いが既存の教育研究領域に入るかを確かめる材料です。

たとえば行政のAI利用に関心がある場合、「AIが重要だから研究する」では広すぎます。行政組織の意思決定、市民の受容、説明責任、規制、実施過程のどれを問うのかを決めます。公共管理を主軸にして行動的な反応を調べるのか、法政策を主軸にして権利保護と規制を検討するのかで、読むべき先行研究と必要科目が変わります。教員分野を問いの細分化に使うのが正しい活用法です。

比較法や規制、グローバル・ガバナンスに関心がある場合は、LAWSON, Carol教授の「Anglo-American law, Comparative law, Regulation and global governance」が公式に掲載されています。国内制度の紹介だけで終わらず、比較対象を選ぶ理由、比較する制度要素、政策移転の可能性と限界を示せると、法政策としての研究設計が明確になります。

国際公共政策へ接続する例

国際政治や東アジア秩序を扱う場合、佐橋亮教授の研究分野として「International Politics; East Asian Order, International Order, US-China Relations, Taiwan, Modern Japan’s Foreign Policy」が掲載されています。安全保障や外交をテーマにするなら、出来事への感想ではなく、どの主体間関係、制度、期間、政策選択を分析するかを定めます。地域名ではなく関係と制度を問いにすると研究可能性が上がります。

国際公共政策では、国内政策と国際制度を結ぶ視点も重要です。気候、技術、貿易、保健などは国内の所管組織だけで完結しません。国際合意が国内実施へどう翻訳されるか、複数国の利害が交渉結果にどう表れるかなど、政策過程を階層化して捉えます。国際性を「海外で働きたい」という将来像だけで表現せず、分析対象そのものの越境性を示す必要があります。

経済政策へ接続する例

経済政策の代表例として、岩本康志教授は「Public Economics, Macroeconomics」、大橋弘教授は「Industrial Organization; International Trade; Policy Analysis」、高崎善人教授は「Development Economics; Resource Economics; Applied Microeconometrics; Field Experiment」、植田健一教授は「Financial economics, Economic Growth, International Finance」を掲げています。政策領域と分析手法の両方を照合することがポイントです。

医療や社会保障なら公共経済、企業規制や競争なら産業組織、開発課題なら開発経済と応用ミクロ計量、金融危機や成長なら金融経済・国際金融という接続が考えられます。ただし、ここで書いた対応を機械的に当てはめるのではなく、各教員ページの最新科目と研究分野を読み、自分のテーマに必要な理論・方法が本当に提供されるかを確かめてください。

志望理由で教員名を書く場合は、「有名な先生だから」では弱くなります。「自分の問いには政策分析と産業組織の知識が必要であり、公式掲載の研究分野と関連する科目を通じて分析能力を養いたい」のように、課題、能力、分野を結びます。教員名は適合性の根拠として限定的に使うと、過度な依存を避けられます。

教員マップを自分で更新する方法

教員マップは一度作って終わりではありません。公式教員一覧から候補者の個別ページを開き、職位、所属、当年度の担当科目、研究分野を表へ転記します。次に、自分の問いに必要な概念、対象、方法と一致する語句へ印を付けます。公式ページに書かれていない専門分野を、論文タイトルだけから追加しないでください。公式表記と自分の解釈を別の列にすると誤記を防げます。

一致する教員が複数いる場合は、誰が最も有利かを推測するのではなく、教育資源の厚みとして捉えます。一人の教員と完全一致することだけを目指すと、配置変更で計画が崩れます。法、政治・行政、経済の複数分野に接点があるか、基礎と応用の科目を組み合わせられるかを確認し、教育部全体との適合性を説明しましょう。

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自分の研究テーマがGraSPPに合うかを判定する手順

政策課題を一文で定義する

最初に「誰に、どこで、どのような問題が起き、どの政策過程を検討するか」を一文にします。「地方創生」「教育格差」「国際協力」のような名詞だけではテーマではありません。「地方都市における公共交通支援が高齢者の移動機会に与える影響を、自治体間比較から検討する」のように、対象と関係を含めます。大きな社会問題を小さな検証単位へ変えることが第一段階です。

次に、その問いが公共政策として扱える理由を確認します。政府や自治体の介入、法制度、予算、規制、公共サービス、国際協調など、公共的な意思決定との接点が必要です。企業の売上向上だけを目的とするマーケティング課題でも、競争政策、消費者保護、地域産業政策などの公共的論点があれば再構成できます。

主軸となるディシプリンを決める

問いを法、政治・行政、経済の三つのレンズで書き換えてみましょう。法なら「どの権利・義務・手続をどう設計するか」、政治・行政なら「誰が意思決定し、組織間調整と実施はどう進むか」、経済なら「介入が行動と結果にどの影響を与えるか」です。最も答えたい問いを主軸にし、残りを補助軸にします。三分野を並列にせず優先順位をつけるとコースが決まります。

  1. 公共課題を対象・場所・主体・政策過程を含む一文にする
  2. 法、政治・行政、経済の三つの問いへ書き換える
  3. 最も答えたい問いを主軸としてコース候補を選ぶ
  4. 4科目群から必要な知識と能力を割り当てる
  5. 教員一覧の研究分野と授業科目を公式ページで照合する
  6. 将来の職務で学びをどう使うかを説明する

資料と方法の実行可能性を点検する

政策テーマが魅力的でも、資料やデータへアクセスできなければ、具体的な学修計画になりません。法令、議会資料、行政文書、統計、公開データ、インタビュー、比較事例など、現実に利用できる資料を列挙します。個人情報や機密情報が必要な計画は、代替データや対象範囲を考えます。入手できる資料から問いを逆算する視点も重要です。

方法は専門用語を飾りとして使わず、問いとの対応で選びます。制度比較は比較軸、事例研究は事例選択の理由、統計分析は結果指標と説明要因、インタビューは対象者と質問目的を説明します。入学前の段階で完全な設計は不要でも、何を観察すれば問いに答えられるかは示せます。

GraSPPでなければならない理由を作る

最後に、他大学でも通用する一般論を削ります。「学際的に学べる」「優れた教員がいる」だけでは差がつきません。5コースのうちどれを選び、基幹科目で何を補い、展開科目で何を深め、実践科目・事例研究でどう応用するかを示します。固有の教育構造を自分の不足へ対応させることで志望理由になります。

適合性が低いと判断した場合、大学名に合わせて無理にテーマを変える必要はありません。問いの主軸が純粋な理論研究や歴史研究にあり、政策実務との接点が薄いなら、一般の研究大学院の方が合うこともあります。反対に、研究成果を制度設計、実施、評価へ戻したいなら、専門職教育との相性を説明しやすくなります。

判定結果を一枚の表にまとめる

最終的には、候補テーマごとに「公共性」「主軸の分野」「コース」「利用資料」「方法」「必要科目群」「教員分野」「将来の活用」を一行でまとめます。空欄が多い案は、魅力がないのではなく調査が足りない可能性があります。一方、資料と方法を調べても教育資源との接点が見えない案は、志望先との適合を再検討します。書きやすさではなく接続の数で比較すると判断が安定します。

テーマを比較した後は、一案に絞って反証を試みます。「なぜ法政策ではなく公共管理なのか」「なぜ一般の経済学研究科ではなくGraSPPなのか」「同じ目的を実務経験だけで達成できないか」と自問します。この反対質問に答えられれば、志望理由の核が強くなり、口述試験の準備にもつながります。

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GraSPPの志望理由書の構成と項目別の書き方

配分は所定様式の欄を最優先する

志望理由書の字数やレイアウトは、当該年度の所定様式を最優先してください。公式に確認できない字数を想定して文章を作ると、提出時に大幅な削減が必要になります。まず様式を開き、欄の大きさ、設問文、改行の可否、入力方法を確認します。そのうえで、過去・現在の課題・入学後・将来の四ブロックに素材を分けます。

ブロック書く内容避けたい内容
問題意識の形成学業・活動で観察した具体的な課題幼少期からの長い自伝
政策課題対象、問い、現状の不足社会問題の一般的説明だけ
学修計画コース、科目群、得たい能力科目名と教員名の羅列
将来像職務・組織・政策過程での活用抽象的な社会貢献

冒頭は経験ではなく結論から始める

冒頭では「私は何を解決するため、GraSPPで何を学びたいか」を一文で示します。その後に問題意識が生まれた経験を置くと、読み手は文章の方向を理解できます。経験は珍しさを競うものではありません。観察した事実、そこから持った疑問、自分に不足している分析能力を示す根拠として選びます。経験を問題意識の証拠として使うのがコツです。

学業の経過を書く場合は、履修科目、ゼミ、卒業論文などから、現在のテーマにつながる要素を選びます。学業以外では、仕事、インターン、ボランティア、地域活動などから、政策の実施現場で見た課題を選べます。実績をすべて並べるのではなく、問いの形成に寄与した出来事に絞ってください。

政策課題は背景・問い・方法の順に圧縮する

政策課題の段落では、背景を短く示し、中心となる問いを明記します。次に、現時点で考える資料や方法を一、二文で置きます。一般的な研究計画書ほど詳しい文献レビューが要求されていなくても、既存の議論を読んでいることは必要です。既知の事実と自分が調べたい点を分けると、問いの新しさが伝わります。

たとえば「自治体のデジタル窓口を研究する」ではなく、「デジタル窓口の導入が申請負担を軽減する一方、利用困難層を生む可能性に着目し、複数自治体の制度と利用状況を比較して実施条件を検討する」とします。ここから公共管理、行動的行政学、法的なアクセス保障、効果測定などへの接続を選べます。

学修計画は科目群と能力を一対一で結ぶ

「幅広く学びたい」という表現は便利ですが、何が不足しているかを隠してしまいます。基幹科目で経済分析の基礎を補う、展開科目で対象政策の制度知識を深める、実践科目で政策立案を経験する、事例研究で関係者との議論と提案を行う、というように書きます。各科目群に一つの能力目標を置くと具体的です。

教員名を出す場合も同じです。公式研究分野を正確に確認し、自分の問いにどの分析視点が必要かを説明します。個別教員の指導を受けられることを当然の前提にせず、教育部全体のカリキュラムを主語にしてください。教員の配置変更があっても崩れにくい志望理由になります。

将来像は役職名より政策への関わり方を書く

「国際機関で働きたい」「公務員になりたい」だけでは、学修とのつながりが弱いままです。どの政策分野で、課題発見、制度設計、実施、評価、交渉のどの役割を担いたいかを書きます。勤務先を一つに固定できない場合でも、果たしたい政策機能を具体化することは可能です。

社会人は現在の職務との接続を示しやすい一方、所属組織の課題をそのまま一般化しないよう注意します。自分の経験から仮説を立てつつ、他組織や他地域でも成立する問いへ広げます。学部生は実務経験の不足を無理に補わず、学業や活動で得た観察と、入学後に獲得したい実践能力を明確にします。

汎用的な書類構成や推敲方法は、院試の志望理由書の書き方も参考になります。研究背景、問い、方法の基本を確認したい場合は、研究計画書の例文・テンプレート集と併用し、GraSPPの所定設問に必要な部分だけを移してください。

推敲では一文一役にする

初稿ができたら、各文の役割を「経験」「課題」「問い」「根拠」「方法」「学修」「将来」に分類します。同じ役割の文が続きすぎるなら圧縮し、不足する役割を補います。特に経験の説明が全体の半分を占める場合は、大学院で何をするかが薄くなっています。過去より入学後と将来へ十分な字数を配るよう調整してください。

抽象語は、直後に具体語を置きます。「国際的視野」なら比較する国や制度、「実践力」なら政策案の作成や利害調整、「分析力」なら制度比較や因果推論など、行動や方法へ言い換えます。主語が連続して「私は」になる場合は、政策課題やカリキュラムを主語に変えると、自己PRに偏らない文章になります。

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評価を下げやすい志望理由書の共通点

研究科の射程外または課題が広すぎる

第一の失敗は、社会問題を掲げただけで、公共政策としての問いになっていないことです。「貧困をなくしたい」「平和に貢献したい」という目的は重要でも、そのままでは何を学ぶかが決まりません。対象、政策手段、実施主体、評価指標のいずれかを絞り、二年間で扱える分析単位へ縮める必要があります。

第二に、純粋な学問的関心だけで終わる文章があります。GraSPPは専門職学位課程であり、具体的事例、双方向の議論、実践能力を重視するカリキュラムです。理論的な問いを持つことは問題ありませんが、その知見を政策の立案、実施、評価、交渉のどこへ戻すかを示しましょう。

指導・教育資源との接続が見えない

教員一覧に近い分野が見つからない場合、テーマ名を無理に似せるのは避けます。まず問いを方法と対象に分け、法、政治・行政、経済のどこに教育上の接点があるかを探します。それでも接続が弱ければ、志望校や課程の選択を見直す方が合理的です。大学名よりテーマと教育資源の適合を優先する姿勢が必要です。

反対に、教員名を多数並べるのも効果的ではありません。公式分野を言い換えたり、個人サイトの情報から過度に推測したりすると、事実誤認につながります。代表的な分野を一、二点選び、必要な能力との関係を説明してください。個人の人柄、指導スタイル、評判など、大学が公開していない内容は書かないようにします。

方法が実行不能である

全国の自治体を調査する、機密データを用いる、紛争地で大規模調査をするなど、時間・費用・アクセスの見通しがない計画は説得力を失います。対象を限定し、公開資料を中心にした第一段階の分析を用意します。必要なら、入学後に指導を受けて拡張する部分と、出願時点で実施できる部分を分けます。最小実行可能な調査計画を示すと現実性が上がります。

データ分析をすると書きながら、何を結果として測るかがない文章も要注意です。インタビューをすると書きながら、誰に何を聞けば問いに答えられるかが曖昧な場合も同様です。方法名の前に、必要な証拠を文章で説明しましょう。

先行研究と履修計画が分離している

参考文献を並べても、既存研究で分かっている点、意見が分かれる点、自分が追加したい点が整理されていなければ、問いの位置づけは伝わりません。まず主要な議論を二、三の論点に分け、その不足を一文で述べます。先行研究の空白と学びたい能力を接続することが重要です。

科目についても、大学サイトから名称をコピーするだけでは不十分です。なぜその科目が必要か、そこで得た枠組みをどの政策課題に使うかを書きます。年度によって授業が変わる可能性を踏まえ、個別科目だけでなく4科目群の役割を使って計画を支えると安定します。

将来像が現在の問いとつながっていない

将来像だけが大きく、現在の課題と履修計画がその手段になっていない文章も見直しが必要です。たとえば国際機関を志望するなら、国際機関という名称ではなく、そこで扱いたい政策領域と担いたい機能を示します。国内自治体を志望するなら、住民サービス、組織改革、政策評価など具体的な関与を考えます。進路を課題解決の場として説明すると一貫性が生まれます。

予定する進路が変わる可能性を心配する必要はありません。組織名を固定せず、どの政策機能を担いたいかを示せば、複数の進路に共通する軸を作れます。重要なのは、GraSPPで得る知識と能力を、修了後の意思決定や実施へどう移すかを説明することです。

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出願までの逆算スケジュール

半年前から問いと適合性を固める

準備は文章を書く前から始まります。出願の六か月以上前には、当該年度の入学案内、前年度の募集要項、所定様式、5コース、修了要件、教員一覧を確認します。政策課題の候補を三つほど作り、それぞれについて対象、問い、方法、将来の活用を書き比べてください。テーマを早期に一案へ固定しすぎない方が適合性を比較できます。

時期の目安主な作業完成条件
6か月以上前公式情報確認、テーマ候補作成3案をコース別に比較できる
5〜4か月前先行研究と政策資料を読む既知・未解明・自分の問いを区別できる
3か月前教員分野・授業・修了要件を照合GraSPP固有の学修計画ができる
2か月前初稿、第三者レビュー過去・課題・学修・将来が一貫する
1か月前様式転記、口述練習、最終確認各文の根拠を口頭で説明できる

先行研究は政策資料と学術研究を分けて読む

五か月前から四か月前には、政府・自治体・国際機関などの政策資料と、学術論文を分けて整理します。政策資料は制度の現状、目標、実施状況を把握するのに役立ちます。学術研究は概念、因果関係、比較方法、既存の説明を知るために使います。政策の説明資料だけで研究を完結させないようにしましょう。

文献メモには、書誌情報、問い、方法、結論、自分のテーマとの関係を記録します。賛成する文献だけでなく、別の説明や反対結果を示す研究も読みます。文献数を増やすより、主要研究の関係図を作り、自分がどこへ加わるかを説明できる状態を目指します。

政策資料は発行主体と年度も記録してください。同じ制度名でも改正前後で対象や手続が異なり、古い資料を現在の制度として扱う危険があるからです。統計を使う場合は、定義、調査対象、欠測、集計単位を確認します。数字を引用することより、その数字が何を測っているかを説明することを優先しましょう。

先行研究の整理は、志望理由書にすべて書くためではありません。限られた欄では、代表的な議論と残る問いを短く示せば足ります。しかし、口述試験では問いの根拠や別の説明を尋ねられる可能性があります。本文に入らなかった文献も一覧に残し、自分の主張に不利な研究を含めて説明できるようにします。

初稿は所定様式より長く作って削る

二か月前には、所定様式の項目をすべて含む長めの初稿を作ります。最初から欄の限界に合わせると、論理の欠落に気づきにくいからです。長い版で過去の経験、課題、問い、方法、学修計画、将来像をつなぎ、重複を削って規定の様式へ移します。削る前に論理の完全版を作ると密度が上がります。

第三者に読んでもらう際は、「分かりやすいか」だけでなく、政策課題は一文で言えるか、なぜGraSPPか、どの能力を得たいか、修了後にどう使うかを質問してもらいます。添削者が内容を補いすぎると口述で説明できなくなるため、最終的な表現は自分で選び直します。

最終月は口述試験と同時に仕上げる

提出前の一か月は、志望理由を一分、三分、五分で説明する練習をします。想定質問は、なぜその課題か、なぜそのコースか、先行研究で何が分かっているか、資料は入手できるか、反対意見は何か、修了後にどう使うかです。文章を短い口頭回答へ変換することで論理の弱い箇所が見えます。

同時に、募集要項と所定様式の最新版、ファイル形式、提出方法を再確認します。教員一覧と授業科目も更新されていないか確認してください。出願資格や試験全体の準備を含めて支援が必要な場合は、東京大学大学院を含む大学院入試対策の利用も選択肢になります。

提出直前の確認項目

最終確認では、設問ごとに回答があるか、大学名・教育部名・コース名が正しいか、公式用語を誤記していないかを見ます。教員名を書く場合は、氏名、職位、研究分野をもう一度公式ページで照合します。募集要項にない字数や制度を、過年度の情報や他大学の様式から持ち込んでいないかも確認してください。変わりうる情報は提出日に再確認するのが基本です。

内容面では、冒頭の結論と最後の将来像が同じ方向を向いているかを読みます。政策課題を一文で言えるか、コース選択の理由があるか、4科目群が能力形成につながるか、利用する資料に現実性があるか、教員分野の表記が公式どおりかを点検します。最後に声に出して読み、長すぎる一文や、根拠のない断定を修正します。

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よくある質問(FAQ)

GraSPPでは研究計画書を提出しますか

令和9(2027)年度の一般選抜・職業人選抜では、「研究計画書」という名称の独立書類は求められていません。ただし、所定様式で志望理由を記し、学業・活動の経過、大学院で習得したい知識と能力、将来の進路を関連づけるため、研究計画に近い準備は必要です。名称がなくても政策課題と学修計画は準備すると考えてください。

志望理由書に研究テーマを書くべきですか

書くのが適切です。ただし修士論文の題目だけを掲げるのではなく、どの公共課題を、どの分析視点で捉え、何を学びたいかを示します。テーマは将来変更される可能性があっても、現時点の問いと方法があれば学修目的が具体的になります。

5コースはどのように選べばよいですか

政策分野の名称ではなく、中心となる問いと分析方法で選びます。制度・権利・手続なら法政策、政策過程・行政組織・実施なら公共管理、国際制度・外交・交渉なら国際公共政策、理論とデータによる政策分析なら経済政策が基本的な目安です。主軸を一つ決めて他分野を補助にすると判断しやすくなります。

指導希望教員への事前連絡は必要ですか

確認した一般選抜・職業人選抜の募集要項には、出願前連絡を一律の必須条件とする記載はありません。専門職学位課程は個別研究室への所属を前提とする一般的な研究大学院とは仕組みが異なります。自己判断で連絡先を探す前に、最新の募集要項と公式FAQを確認し、必要なら教育部の公式窓口へ問い合わせてください。

修士論文は必須ですか

専門職学位課程の修了要件を、一般的な修士論文必須の課程と同じに捉えないでください。公式にはリサーチペーパー及び研究論文の制度があり、提出して口述試験に合格すると所定単位が付与され、研究者志向の学生には提出が推奨されています。最新のコース別修了要件を確認することが必要です。

学部と異なる分野から志望できますか

分野変更の場合は、現在までの専門を公共政策の問いへどう生かすかと、不足する法・政治・経済の基礎をどう補うかを示してください。異分野出身であること自体より、学修上の不足を認識し、基幹科目から段階的に学ぶ計画があるかが重要です。

職業人選抜では何を強調すべきですか

職歴の長さだけでなく、実務で観察した課題、現状の知識だけでは解けない理由、GraSPPで得たい分析能力、職務や政策分野への還元を一続きにします。所属組織固有の事情を公共政策上の問いへ一般化し、経験を検証すべき仮説へ変えることが大切です。

教員名は志望理由書に書くべきですか

必須とは限りません。書く場合は現行の公式教員一覧と個別ページを確認し、公開された研究分野と自分が得たい能力の接点を正確に説明します。「この教員だから有利」といった推測や、指導を受けられることを前提にした断定は避け、カリキュラム全体との適合を中心にしてください。

まとめ|GraSPPの教育構造から志望理由を組み立てる

東京大学大学院公共政策学教育部の研究計画書対策で重要なのは、書類の正式名称に惑わされず、2027年度の所定様式が求める志望理由を、GraSPP固有の教育内容に合わせて設計することです。研究計画を志望理由・学修計画・進路へ翻訳すると考えると、必要な要素が整理できます。

  • 2027年度一般・職業人選抜では独立した研究計画書ではなく所定様式の志望理由が中心になる
  • 過去の学業・活動、習得したい知識と能力、将来の進路を関連づける
  • 5コースは政策分野名ではなく主軸となる問いと分析方法で選ぶ
  • 46単位以上と4科目群を能力形成の順序として履修計画へ落とす
  • 教員名と研究分野は最新の公式HTMLで確認し、テーマ適合の根拠として使う
  • 修士論文必須と決めつけず、リサーチペーパー・研究論文制度と最新修了要件を確認する
  • 初稿の段階から口述試験で説明できる根拠を用意する

まず、自分の公共課題を対象、主体、政策過程を含む一文へ絞ってください。次に法、政治・行政、経済の三つの問いへ書き換え、主軸を選びます。その主軸に合うコースを定め、基幹科目で補う基礎、展開科目で深める専門、実践科目と事例研究で試す能力を並べます。課題からコース、科目、教員、進路へ順に接続するのが基本手順です。

完成した志望理由は、四つの質問で点検できます。「何が問題か」「なぜ今の自分には解けないか」「GraSPPで何を身につけるか」「修了後にどこへ還元するか」です。どれか一つに答えられない場合は、文章表現より前に調査と設計へ戻ります。特に「なぜGraSPPか」が弱いときは、5コース、4科目群、修了要件、現行教員の研究分野をもう一度照合してください。

この四問への回答をそれぞれ一文に縮めると、志望理由全体の要約になります。四文の間に飛躍があれば、長い本文にも同じ飛躍がある可能性が高いため、経験と課題、課題と学修、学修と将来の間に根拠を補います。短い要約から長い文章へ戻る往復は、口述試験で要点を答える練習にもなります。

反対に、固有名詞を増やせば適合性が高まるわけではありません。科目名や教員名を削っても、必要な知識と能力が伝わる文章を先に作り、その根拠として公式情報を加える順序が適切です。大学情報を飾りではなく論理の根拠にすることで、年度変更にも対応しやすい計画になります。

教員については、青木尚美教授、城山英明教授、佐橋亮教授、LAWSON, Carol教授、岩本康志教授、大橋弘教授、高崎善人教授、植田健一教授の研究分野を代表例として確認しました。これは出願先を特定教員へ固定するためではなく、公共管理、法、国際政治、経済分析のどこに自分の問いを置けるかを見るためです。教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に最新一覧を確認してください。

募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。独学で政策課題の絞り込み、先行研究の位置づけ、学修計画の接続、口述試験までを一貫させることに不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。

公式情報を確認した日付とURLを手元のメモに残しておくと、募集要項の更新時に差分を追いやすくなります。提出直前には保存した古い資料だけを見ず、入学案内から最新版を開き直し、様式・コース・科目・教員の四点を確認してから完成稿と照合してください。

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書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。

  • 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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