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神戸大学大学院国際文化学研究科の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

神戸大学大学院国際文化学研究科の研究計画書では、関心のある社会・文化現象を語るだけでなく、14コースのどこで、どの方法を用いて研究するのかをA4用紙2枚の中で具体化することが重要です。一般入試・社会人特別入試・外国籍学生特別入試の所定様式は、「本研究科に入学を希望する理由」「前期課程における研究の概要」「当該研究の年次計画とその内容」の3項目を求めています。したがって、問題意識、先行研究、研究課題、方法、研究科との適合性、2年間の実行可能性を、この3項目へ無理なく配置する必要があります。
研究計画書とは、大学院で何を、なぜ、どの資料や調査方法によって明らかにするかを示す研究の設計図です。国際文化学研究科では、文化相関専攻とグローバル文化専攻の下に、地域研究、文化人類学、政治思想、芸術、言語、心理、情報、外国語教育まで多様なコースがあります。その幅広さは魅力ですが、テーマを「国際文化」「多文化共生」のような大きな言葉のままにすると、志望コースと指導可能性が見えません。対象・問い・方法・コースの4点を一本の線で結ぶことが、計画書を設計する出発点です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
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本記事は、令和9年度(2027年度)の公式募集要項、研究計画書様式、研究科規則、カリキュラム・ポリシー、教員一覧と個別プロフィールを基に、研究計画書の書き方だけを掘り下げます。出願資格、試験科目、日程、倍率の詳細は、神戸大学大学院国際文化学研究科の外部院試を解説した既存記事で確認してください。この記事では、その先にある「自分のテーマはどのコースに合うのか」「教員の専門分野とどう接続するのか」「修了要件から何を逆算して書くのか」に集中します。
なお、募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。この記事で挙げる教員の所属や研究分野も年度により変わります。最終確認は神戸大学の最新の教員一覧と募集要項で行い、記事内の情報だけで出願先を決めないようにしてください。
神戸大学大学院国際文化学研究科で研究計画書がどう扱われるか
一般入試等は表紙1枚と本文A4用紙2枚
令和9年度の一般入試・社会人特別入試・外国籍学生特別入試では、研究計画書は必須の出願書類です。研究科の博士課程(前期課程)学生募集ページから所定様式をダウンロードし、日本語または英語でPC等を使って作成します。提出物は表紙1枚と研究計画書本文2枚で、PDFにしてWeb出願サイトへアップロードします。自由書式の長文ではなく、所定の2ページに収める書類だと理解しておきましょう。
| 入試区分 | 様式・分量 | 提出方法 |
|---|---|---|
| 一般入試 | 所定表紙1枚+本文A4 2枚、日本語または英語 | PDFをWeb出願時にアップロード |
| 社会人特別入試 | 所定表紙1枚+本文A4 2枚、日本語または英語 | PDFをWeb出願時にアップロード |
| 外国籍学生特別入試 | 所定表紙1枚+本文A4 2枚、日本語または英語 | PDFをWeb出願時にアップロード |
| 推薦入試 | 所定表紙1枚+日本語3,000〜4,000字程度、または英語1,800〜2,400語程度 | PDFをWeb出願時にアップロード |
一般入試等の様式には、①本研究科に入学を希望する理由、②前期課程における研究の概要、③当該研究の年次計画とその内容、という3項目が明記されています。ここで注意したいのは、3項目が互いに独立しているわけではない点です。志望理由は研究概要から導かれ、年次計画は研究方法から導かれます。志望理由だけを大学の魅力で埋めても研究上の必然性は伝わりません。研究課題を実施するためにこのコースの教育・指導環境が必要だ、という順序で書きます。
研究計画書は口述試験の土台になる
一般入試等は筆記試験と口述試験で選抜され、公式募集要項には、口述試験を「志望するコースでの入学後の研究などについて、各自の研究計画書に基づいて行う」とあります。つまり、提出した文章は書類として読まれるだけではなく、面接で問い直される前提です。自分の言葉で根拠を説明できない一文は残さないという基準で推敲してください。
口述試験を見据えると、計画書には「なぜその対象なのか」「先行研究に対して何を加えるのか」「資料へアクセスできるか」「なぜ別の方法ではないのか」「2年間でどこまで到達するのか」という質問への答えが必要です。紙幅が限られるため、すべてを長く説明することはできません。しかし、問いと方法の対応、対象の限定、主要文献、調査の順序を短く示せば、口頭で展開できる骨格になります。
推薦入試では研究計画書の分量が別に定められているため、一般入試用の2ページをそのまま流用してはいけません。反対に、推薦用の長い原稿を一般入試の様式へ文字だけ縮めて押し込むのも不適切です。受験する区分の最新様式を先に開いてから構成を作ることが、形式上の事故を防ぐ基本です。
2専攻・5領域・14コースから志望先を決める
文化相関専攻は地域文化と異文化間の相互作用を扱う
研究科規則によると、文化相関専攻は、個別地域文化と異文化間の相互作用について、幅広い専門知識と基礎的な研究能力を持つ人材の養成を目的とします。地域文化系には日本学、アジア・太平洋文化論、ヨーロッパ・アメリカ文化論があり、異文化コミュニケーション系には文化人類学、越境文化論、国際関係・比較政治論があります。地域を深く捉える軸と、境界を越える関係を捉える軸のどちらが研究課題の中心かを見極めましょう。
たとえば日本映画における移民表象を研究する場合、作品と日本社会の歴史的文脈を中心にするなら日本学との接続が考えられます。一方、国境を越える映像流通や政治思想の移動を主題にするなら、越境文化論との接続も検討対象です。大切なのは題材だけで所属を決めないことです。同じ映画を扱っても、問いが作品分析なのか、地域史なのか、移動や境界の政治なのかで、必要な理論と資料は変わります。
グローバル文化専攻は現代文化・コミュニケーション・外国語教育を扱う
グローバル文化専攻は、現代の文化を通底するシステムと、外国語運用を含む先端的コミュニケーションについて、幅広い専門知識と基礎的研究能力を持つ人材を養成します。現代文化システム系にはモダニティ論、先端社会論、芸術文化論、言語情報コミュニケーション系には言語コミュニケーション、感性コミュニケーション、情報コミュニケーション、外国語教育系には外国語教育システム論と外国語教育コンテンツ論があります。
| 専攻・領域 | コース | 計画書で明確にしたい軸 |
|---|---|---|
| 文化相関・地域文化系 | 日本学/アジア・太平洋文化論/ヨーロッパ・アメリカ文化論 | 対象地域、時代、言語資料、地域研究上の問い |
| 文化相関・異文化コミュニケーション系 | 文化人類学/越境文化論/国際関係・比較政治論 | 集団・制度・境界・権力関係と調査方法 |
| グローバル文化・現代文化システム系 | モダニティ論/先端社会論/芸術文化論 | 思想、社会構造、表象・芸術を分析する理論 |
| グローバル文化・言語情報コミュニケーション系 | 言語コミュニケーション/感性コミュニケーション/情報コミュニケーション | 言語・認知・情報のどの水準をどのデータで測るか |
| グローバル文化・外国語教育系 | 外国語教育システム論/外国語教育コンテンツ論 | 学習者、教育環境、教材・データ、教育上の課題 |
言語に関するテーマは特にコース選択を迷いやすい領域です。第二言語習得の過程や言語使用を扱うのか、音声の産出・知覚を実験するのか、情報技術を用いた学習支援を開発・評価するのか、教材やコーパスを分析するのかで接続先が異なります。「英語教育を研究したい」から研究対象とデータを一段具体化すると、コースの違いが見えてきます。
コース名ではなく研究上の問いで選ぶ
コース選択では、①中心となる問い、②扱う資料または参加者、③分析方法、④研究成果の形、の4点を一行ずつ書き出してください。その上で、公式コース紹介、教員プロフィール、最近の論文題目を照合します。題材が近いだけでなく、自分が採用する方法を指導できる環境があるかを見ることが重要です。
学際的な研究では、複数コースに接点があること自体は問題ではありません。ただし、出願時には中心を一つに決める必要があります。「主たる問いは何学の議論へ答えるのか」「主要なデータをどの方法で分析するのか」を基準に主軸を置き、他領域は補助的視点として位置づけます。二つのコースを半分ずつ説明するより、中心と周辺の関係を明示した方が計画の統一性が伝わります。
カリキュラムと修了要件から研究の型を逆算する
2年間・30単位・研究成果の審査から実行可能性を考える
研究科規則上、博士課程前期課程の標準修業年限は2年です。修了には30単位以上を修得し、必要な研究指導を受けた上で、修士論文または特定の課題についての研究成果の審査と最終試験に合格する必要があります。研究計画書の年次計画は、この制度的な終点から逆算します。2年間で資料収集・分析・執筆まで完了できる規模へ問いを絞らなければなりません。
世界全体の多文化共生や、インターネットが若者に与える影響といった巨大な問いは、そのままでは修士研究の単位になりません。対象地域、集団、媒体、期間、言語、事例を限定し、何を比較するのかを定めます。たとえば「SNSと政治意識」ではなく、「特定期間の選挙に関する二つのプラットフォーム上の公開投稿を対象に、言説の差を比較する」とすれば、データ範囲と分析単位を検討できます。
科目群は不足する研究能力を補う設計図になる
公式のカリキュラム・ポリシーには、特殊研究科目、特殊講義科目、アカデミックスキル科目、高度専門演習科目、特定研究演習科目などが示されています。さらに、指導教員による個別指導だけでなく、コースごとの集団指導、1年次5月の研究・履修計画書、各年次の報告会を通じて研究能力を育てる方針です。入学時点の計画は完成品ではなく、指導の中で精緻化する出発案ですが、何を学んで改善するかは具体的に示す必要があります。
研究計画書で科目名を並べるだけでは適合性の説明になりません。「インタビュー調査の設計と研究倫理を学ぶ」「統計的分析の基礎を補い実験データの検証に用いる」「高度専門演習で先行研究の位置づけを検討する」というように、現在の課題と履修目的を対応させます。カリキュラムは大学を褒める材料ではなく、研究を実行するための資源として読みましょう。
個別指導と集団指導の両方に耐える問いを作る
言語コミュニケーションコースの公式紹介では、前期課程の1年次後期から2年次後期までに計3回程度、コースの教員・院生の前で中間発表を行い、コース全体で修士論文・修了研究レポートを支援する体制が説明されています。これは一コースの具体例ですが、カリキュラム・ポリシーもコース単位の集団指導を掲げています。
したがって、研究計画は特定の教員にしか意味が通じないほど狭い書き方を避け、同じコースの異なる専門を持つ教員にも、問いの意義と方法の妥当性が説明できる形にします。専門性は深く、研究の論理は分野外にも追えるように書くことが、中間報告や口述試験にもつながります。
研究者養成型とキャリアアップ型を将来像と結ぶ
前期課程では、入学後に研究者養成型プログラムまたはキャリアアップ型プログラムを選択します。出願時に選択を確定する制度ではありませんが、計画書には研究成果を将来どのように生かすかを簡潔に示せます。博士後期課程へ進み研究を継続したいのか、専門知を教育・行政・企業等の実務へ接続したいのかで、研究の射程や成果の表現が変わります。
ただし、将来の職業目標だけで研究の意義を代用してはいけません。「国際的に活躍したい」では、何を明らかにする研究かが分かりません。学術的な問いを先に立て、将来像は成果の活用先として添える順序にすると、研究計画としての芯を保てます。
教員の研究分野マップとテーマの接続方法
文化相関専攻の代表例
教員情報は、神戸大学公式の国際文化学研究科教員一覧と、そこからリンクされた個別プロフィールで確認します。文化相関専攻では、たとえば日本学の板倉史明教授が「映画学(キーワード: 映画、フィルム、映像、メディア)」を公開しています。アジア・太平洋文化論の伊藤友美教授は「東南アジア・タイ地域研究、上座仏教、女性、社会史」を専門分野として掲載しています。
ヨーロッパ・アメリカ文化論の小澤卓也教授は「ラテンアメリカ近現代史」を専門分野に掲げ、越境文化論の井上弘貴教授は「政治理論、公共政策論、アメリカ政治思想史」を公開しています。これらは似た「海外地域」の研究に見えても、資料と問いが異なります。地域名の一致だけでなく、歴史・思想・政策など分析軸まで照合する必要があります。
| コース | 教員の代表例 | 公式掲載の専門分野・キーワード |
|---|---|---|
| 日本学 | 板倉史明氏(教授) | 映画学(キーワード: 映画、フィルム、映像、メディア) |
| アジア・太平洋文化論 | 伊藤友美氏(教授) | 東南アジア・タイ地域研究、上座仏教、女性、社会史 |
| ヨーロッパ・アメリカ文化論 | 小澤卓也氏(教授) | ラテンアメリカ近現代史 |
| 越境文化論 | 井上弘貴氏(教授) | 政治理論、公共政策論、アメリカ政治思想史 |
教員名を計画書へ書く場合、「有名だから」「指導を受けたいから」だけでは弱い説明です。自分の研究課題のどの部分が、公式に掲載された専門分野や方法と接続するかを示します。たとえば映画を研究するなら、作品名を挙げるだけでなく、映像表現をどの概念で分析し、どの歴史資料と組み合わせるかまで考えます。教員情報は推薦ランキングではなく指導可能性を検討する材料として使ってください。
グローバル文化専攻の代表例
現代文化システム系では、モダニティ論の上野成利教授が、個別プロフィールで「広義の現代思想研究、近現代の社会思想・政治思想」を扱うことを説明しています。芸術文化論の石田圭子教授は「美学・芸術思想」を専門分野として公開しています。思想テキストを精読する研究と、芸術・感性のあり方を歴史的・哲学的に考える研究では、同じ概念研究でも中心となる文献群が変わります。
言語情報コミュニケーション系では、言語コミュニケーションの田中順生氏(教授)が「第二言語習得論、応用言語学、バイリンガル教育、第二言語としての英語教育、外国語としての英語教育など」を掲載しています。感性コミュニケーションの林良子氏(教授)は「音声科学」、情報コミュニケーションの康敏氏(教授)は情報通信技術の情報教育および外国語教育への応用に関する研究・開発を説明しています。言語データ、実験データ、システム評価のどれを扱うかで方法の中心が分かれます。
外国語教育系では、外国語教育システム論の島津厚久教授が「アメリカ現代文学」を専門分野として公開しています。外国語教育コンテンツ論の石川慎一郎教授は、「コーパスを利用した英語・日本語の量的・質的研究、応用言語学・言語教育」を説明しています。外国語教育という名称から授業実践だけを想定せず、文学・文化、コーパス、教材、テストなど、公式プロフィールに示された研究資源を確認しましょう。
| コース | 教員の代表例 | 公式掲載の専門分野・研究内容 |
|---|---|---|
| モダニティ論 | 上野成利氏(教授) | 広義の現代思想研究、近現代の社会思想・政治思想 |
| 芸術文化論 | 石田圭子氏(教授) | 美学・芸術思想 |
| 言語コミュニケーション | 田中順生氏(教授) | 第二言語習得論、応用言語学、バイリンガル教育、第二言語としての英語教育、外国語としての英語教育など |
| 感性コミュニケーション | 林良子氏(教授) | 音声科学 |
| 情報コミュニケーション | 康敏氏(教授) | 情報通信技術の情報教育および外国語教育への応用に関する研究・開発 |
| 外国語教育システム論 | 島津厚久氏(教授) | アメリカ現代文学 |
| 外国語教育コンテンツ論 | 石川慎一郎氏(教授) | コーパスを利用した英語・日本語の量的・質的研究、応用言語学・言語教育 |
教員一覧から研究計画書へ落とす3段階
- 教員一覧で志望コースに現在配置されている教員を確認する
- 個別プロフィールの専門分野・キーワード・研究内容を原文のままメモする
- 自分の問い、資料、方法のどこが接続し、どこは自分で補う必要があるかを書く
この作業では、教員の人柄、指導の厳しさ、合格しやすさを推測しません。公式情報から確認できるのは専門分野や研究内容です。「この教員なら受かりやすい」という判断には使えません。複数の教員が関わりうる場合は、それぞれとの接点を検討した上で、計画書では研究科・コース全体との適合性を中心に書きます。
教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に必ず最新の教員一覧で確認してください。個別プロフィールが更新されていても、当該年度の前期課程で指導を担当するとは限りません。募集ページに掲載される担当教員一覧も併せて確認し、不明点は研究科の公式窓口へ問い合わせるのが安全です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
- 志望校が決まっていなくてもOK
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(費用は一切かかりません)
自分の研究テーマが国際文化学研究科に合うか判定する
問いを一文で書き、対象と変数を限定する
最初に「本研究は、何を明らかにするのか」を一文で書きます。「多文化共生について研究する」「外国語教育を改善する」は領域名や願望であり、研究上の問いではありません。誰または何を対象に、どの範囲で、どの関係や変化を明らかにするのかまで限定します。疑問文に直したとき、資料で答えられる問いかを確かめてください。
たとえば「日本に住む外国人の文化適応」から、「特定地域の技能実習経験者が地域行事への参加をどう意味づけるか」へ狭めれば、対象者、場所、中心概念が見えます。さらにインタビューを用いるのか、行政資料や報道言説を分析するのかによって、文化人類学、地域文化、先端社会論などとの接続の仕方が変わります。
先行研究の所属分野を確認する
次に、主要な先行研究がどの学問分野の雑誌や学会で議論されているかを調べます。同じ現象でも、文化人類学は参与観察や民族誌、政治学は制度や権力関係、言語学は言語データ、美学は作品や思想の分析を中心に据えることがあります。自分が答えたい議論の読者が誰かを考えると、志望コースの主軸を決めやすくなります。
先行研究は「これまで研究されていない」と断じるために読むのではありません。何が分かっており、どの対象・期間・方法が不足し、その不足を埋めると何が更新されるかを整理します。文献を3群程度に分け、それぞれの到達点と限界を一文でまとめると、研究課題の位置づけが作れます。
データへのアクセスと研究倫理を確認する
テーマ適合性は、興味の近さだけでなく実行可能性で判定します。文献・映像・公文書・コーパス・公開投稿などの資料を入手できるか、対象言語を読めるか、調査協力者を募集できるか、必要な機器やソフトを使えるかを確認します。人を対象とするインタビューや実験では、同意取得、匿名化、データ管理も考慮しなければなりません。
- 主要資料へ合法的かつ継続的にアクセスできるか
- 資料を読むための言語能力や専門知識があるか
- 調査対象者の募集規模は2年間で現実的か
- 研究倫理上の手続きや個人情報保護を想定しているか
- 分析方法を学ぶ時間を年次計画へ入れているか
アクセスできない内部資料を前提にした計画や、数百人規模の調査を根拠なく予定する計画は、方法の実行可能性が弱く見えます。代替資料と調査が縮小した場合の最低到達点も考えておくと、口述試験で計画の柔軟性を説明できます。
公式情報を4点照合して判定する
- 研究科規則の専攻目的と自分の問いが重なるか
- 公式コース紹介が扱う対象・方法と重なるか
- 当年度の担当教員に研究上の接点があるか
- カリキュラムと2年間の修了成果で実行できるか
4点のうち一つだけが合う状態では、志望理由を再検討します。教員一人のキーワードだけが一致しても、コース全体の射程外なら不安定です。反対に、コース紹介とは一致しても、現在の担当教員の専門や方法と接点が見つからない場合があります。専攻・コース・教員・修了成果の4層で整合するかを判定してください。
テーマ適合を判定する3つの具体例
第一の例は、映像作品を通じて地域社会の変化を考えるテーマです。研究対象を「映画」にしただけでは日本学と芸術文化論のどちらにも見えます。特定時期の日本映画を、日本社会の移民認識や地域史の資料と結びつけて読むなら、日本学に軸を置く説明が可能です。これに対し、作品の美的経験、映像表現、芸術思想上の概念を中心に論じるなら、芸術文化論の射程を検討します。同じ一次資料でも、答える問いによって所属先は変わるため、作品名の一致だけで判断しません。
この例で方法を具体化するなら、分析対象となる作品の選定基準、公開年の範囲、比較する場面や表現、参照する同時代資料を示します。「映画を見て考察する」では再現可能な手続きになりません。作品分析に加えて新聞・雑誌・政策文書を扱う場合も、それぞれが何を明らかにする資料なのかを区別します。映画表現と社会意識を直結させず、作品、制作・流通の文脈、受容に関する資料の関係を慎重に組み立てます。
第二の例は、第二言語学習者の発話を研究するテーマです。学習者が特定表現をどう習得するかを言語データから検討するなら、第二言語習得論や応用言語学との接続が中心になります。発音の産出と知覚を録音データや実験で調べるなら音声科学、学習支援システムを開発して利用効果を評価するなら情報通信技術の教育応用、教材に現れる語彙をコーパスで量的・質的に調べるなら外国語教育コンテンツ論との接点が強まります。学習者という対象ではなく、取得するデータで分けると判断しやすくなります。
この場合、「英語力を向上させる」という教育目標を、そのまま研究目的にしないことも大切です。どの能力を、どの学習者集団について、どの指標で捉えるのかを定義します。前後テストを用いるなら介入内容と比較条件を、会話データを用いるなら収録場面と分析単位を、コーパスを用いるなら規模、抽出条件、比較対象を示します。教育的な有用性は、研究課題と分析結果から導くようにします。
第三の例は、移民や多文化共生をめぐるテーマです。特定地域で生活する人々の経験と意味づけをフィールドワークで検討するなら、文化人類学や地域文化研究との関係を考えられます。移民政策をめぐる制度・政治思想・公共政策を研究するなら越境文化論や国際関係・比較政治論、報道やSNS上の言説と社会構造を問うなら先端社会論等の射程も検討対象になります。「多文化共生」は結論ではなく分析すべき概念として、誰がどの場面で用いる言葉なのかを定義してください。
三つの例に共通するのは、テーマの名詞だけではコースを決められないことです。資料からどのような証拠を取り出し、どの分野の議論へ答えるかを決めて初めて、志望先との適合性を説明できます。候補が二つ残った場合は、それぞれのコースを想定して研究概要を200字程度で書き分けてみましょう。問いと方法を無理なく説明でき、主要文献との関係が明確な方が主軸の候補です。
所定3項目に合わせた研究計画書の構成と書き方
表紙で志望先と研究テーマを確定する
一般入試等の所定表紙には、志望専攻、志望コース、氏名、研究テーマを記入します。研究テーマは本文の要約として機能するため、「国際文化について」のような広い題ではなく、対象・焦点・方法または期間が伝わる題にします。たとえば「日本の映画に見る移民」より、「2000年代以降の日本映画における移民表象の変容」の方が研究範囲を想像しやすくなります。
ただし、タイトルに情報を詰め込みすぎる必要はありません。本文で定義していない概念や、実施しない方法を題名に入れないことが大切です。表紙のテーマ、本文の問い、年次計画の成果を同じ言葉で揃えると、書類全体の一貫性が高まります。
項目1「本研究科に入学を希望する理由」
志望理由は、一般的な大学紹介ではなく、研究課題を遂行するための適合性を説明する欄です。①自分の問題意識が形成された経緯、②研究課題、③志望コースの教育研究領域、④教員・科目・指導体制との接続、⑤修了後の展望、の順にまとめると論理が通ります。分量の目安は本文全体の15〜20%程度です。
「幅広く学べる」「国際的な環境がある」といった表現だけでは、他研究科にも当てはまります。公式の専攻目的やコース紹介を読み、自分の研究に必要な理由へ翻訳します。たとえば「音声科学を学べるから」だけでなく、「第二言語話者の音声産出データを実験的に検討するため、感性コミュニケーションの教育研究領域と接続する」と書けば、テーマ・データ・コースの関係が見えます。
項目2「前期課程における研究の概要」
研究概要は計画書の中心で、本文全体の55〜65%程度を配分します。背景、先行研究、研究課題、対象、方法、期待される意義の順が基本です。A4用紙2枚では詳細な文献レビューを載せきれないため、研究課題に直結する主要研究を選び、到達点と残された課題を短く示します。先行研究の不足から自分の問いが自然に出てくる構成を目指します。
| 要素 | 書く内容 | 確認する質問 |
|---|---|---|
| 背景 | 対象となる現象と学術的・社会的文脈 | なぜ今、この対象を検討するのか |
| 先行研究 | 主要な議論の到達点と限界 | 何が既に分かり、何が残っているか |
| 研究課題 | 明らかにする問い、必要なら仮説 | 資料によって答えられるか |
| 対象・資料 | 地域、期間、作品、参加者、データ | 範囲は具体的でアクセス可能か |
| 方法 | 収集、比較、分析の手順 | 問いに対して方法が適切か |
| 意義 | 既存研究へ加える知見 | 結果が出ると何が更新されるか |
方法には「文献研究を行う」「アンケートを実施する」だけでなく、何をどの基準で集め、どう分析し、何と比較するかを書きます。インタビューなら対象者の属性と想定人数、選定方法、質問の焦点、分析法を検討します。作品研究なら作品選定の基準、対象期間、用いる理論、一次資料と二次資料の区別を示します。
量的研究であれば、変数、データ源、分析単位、想定する統計手法を、現時点で可能な範囲で明確にします。情報システムを開発するなら、利用者の課題、設計、評価指標まで必要です。方法名ではなく、問いに答える作業の順序を書くと実行可能性が伝わります。
項目3「当該研究の年次計画とその内容」
年次計画には、1年次と2年次に何を行い、各段階で何を成果として残すかを書きます。「1年次に調査、2年次に執筆」だけでは粗すぎます。文献レビュー、研究課題の精緻化、方法の習得、予備調査、倫理上の手続き、本調査、分析、中間報告、章構成、初稿、推敲という工程を配置します。分量は本文全体の20〜25%程度が目安です。
| 時期 | 主な作業 | 到達点 |
|---|---|---|
| 1年次前期 | 主要文献の整理、研究課題と概念の定義、方法の習得 | 文献レビューと研究・履修計画の確定 |
| 1年次後期 | 予備調査、資料リスト作成、調査設計の修正 | 実施可能な調査票・分析枠組み |
| 2年次前期 | 本調査・資料分析、中間報告、追加調査 | 主要結果と論文の章構成 |
| 2年次後期 | 執筆、指導を受けた修正、最終確認 | 修士論文または所定の研究成果 |
フィールドワークや対象者募集が予定どおり進まない可能性もあります。その場合に備え、公開資料による補完、対象範囲の調整、予備調査だけでも検討できる問いなどを考えます。すべてを計画書へ書き込む必要はありませんが、口述試験では説明できるようにします。年次計画は希望の日程ではなく研究上の依存関係に沿って組み立ててください。
一般的な研究計画書の構成や例文を比較したい場合は、研究計画書の書き方7ステップと研究計画書の例文・テンプレートも参照できます。ただし、例文を神戸大学の様式へ貼り付けるのではなく、所定3項目と志望コース固有の情報に合わせて再設計してください。
A4用紙2枚へ情報を圧縮する編集手順
初稿が2枚を超えたときは、文字を小さくする前に論理を圧縮します。まず、背景説明の中から研究課題を導くために不可欠な事実だけを残します。次に、先行研究を著者ごとの紹介から論点ごとの比較へ組み替えます。三つの研究を三段落で紹介するのではなく、「従来研究はAを明らかにした一方、Bの対象とCの方法が未検討である」とまとめれば、短い文で研究の位置を示せます。
方法は削りすぎないでください。紙幅が足りないとき、背景や決意を残して対象・分析手順を省くと、研究計画としての判断材料が失われます。対象数、期間、資料源、分析単位など、実行可能性を判断する語を優先します。削る順序は一般論、重複、修飾語であり、方法の条件ではありません。一文に複数の役割を持たせようとして長文化した場合は、主張と根拠を二文に分けた方が読みやすくなることもあります。
志望理由では、大学の理念や知名度を長く説明する部分を削ります。研究科の公式文言を引用するだけでなく、自分の研究に何が必要かへ置き換えます。「学際的だから志望する」ではなく、「歴史資料の分析を主軸としつつ、越境する政治思想の視点から検討するため、当該コースの教育研究領域と接続する」とすれば、学際性の中身が伝わります。
年次計画では、月ごとの細かな予定をすべて列挙する必要はありません。各学期の主要作業と、次の工程へ進むための到達点を示します。たとえば「文献を読む」ではなく、「主要概念を定義し、分析枠組みを確定する」と書きます。「調査を行う」ではなく、「予備調査を基に質問項目を修正し、本調査を実施する」とすれば、工程間の関係が見えます。作業名より、その段階で確定する成果物を書くことが有効です。
出典と引用を限られた紙幅で扱う
研究計画書でも、他者の概念や知見を自分の考えのように書かないことが基本です。本文中で著者名と年を簡潔に示し、必要な文献情報を一貫した形式で記載します。所定様式に参考文献欄が独立していない場合は、本文と文献情報の配置を検討し、ページ数の扱いを最新の案内で確認してください。分からない場合に独自判断で別紙を追加せず、公式窓口へ確認します。
直接引用は、原文の表現そのものを分析する必要がある場合に限定します。長い引用は紙幅を消費し、応募者自身の研究設計を見えにくくします。多くの場合は、先行研究の主張を正確に要約し、出典を付ける方が適しています。文献数の多さより、主要研究を比較して問いへつなぐ力を示してください。
ウェブ上の一般記事やまとめサイトを、学術的な先行研究の代わりにしないことも重要です。制度・組織・教員情報は大学公式、研究上の議論は査読論文、学術書、紀要等の原典へ当たります。統計を使う場合は調査主体、調査年、対象、標本、定義を確認します。数字だけを引用せず、そのデータが自分の問いを支える範囲を見極めます。
最後に、参考文献リストと本文中の言及を照合します。本文で触れていない文献を数だけ増やしたり、本文で重要な根拠にした文献がリストから抜けたりすると、準備の精度に疑問が残ります。提出後の口述試験では、挙げた主要文献の主張、方法、自分の研究との差を説明できるように読み直しておきましょう。
評価されにくい研究計画書の共通点と修正法
研究科の射程外またはコース選択が曖昧
最初の典型は、テーマが研究科名の印象に寄りかかり、専攻・コースとの接続がない計画です。「グローバル社会に貢献したい」「異文化理解を深めたい」だけでは、研究対象も方法も分かりません。修正するには、公式の専攻目的、コース紹介、担当教員の専門分野から、自分の問いと重なる語を抽出し、なぜそのコースが主軸になるかを説明します。
複数分野を横断することを理由に、方法を何でも盛り込む計画も注意が必要です。歴史資料、インタビュー、アンケート、実験、機械学習をすべて行うと書けば、学際的というより実行不能に見えます。中心方法を一つ決め、補助資料の役割を限定すると研究の型が明確になります。
指導可能な教員との接点を確認していない
教員名を一切確認せず、コース名だけで出願先を決めると、実際の専門分野とずれる可能性があります。一方、教員一人の過去の論文題目と一致するだけで、研究科全体との適合性を主張するのも危険です。最新の担当教員一覧、個別プロフィール、コース紹介を順に確認し、少なくともコース単位で研究を支えられる接点を探します。
公式プロフィールにない専門分野を推測して付け加えてはいけません。「おそらくこの方法も指導できる」と考えず、公開情報の範囲で記述します。確認できない部分は断定せず、公式窓口へ照会する姿勢が必要です。
方法が問いに答えていない、または実行不能
「若者の意識を明らかにする」といいながら新聞記事だけを分析する、因果関係を主張しながら一回の少人数インタビューしか予定しない、といったずれは方法上の弱点です。何を観察すれば問いに答えられるのかを先に考え、データ源と分析方法を選びます。問いを小さくすることで方法との整合が取れる場合もあります。
海外調査や大規模実験を計画する場合は、資金、時間、許可、募集、言語、研究倫理を確認します。実施条件を書けないなら、国内で入手可能な資料を使う比較や、小規模な予備研究へ組み替えます。壮大さより、2年間で検証可能な設計が研究計画書では重要です。
先行研究が要約の羅列で研究課題につながらない
著者名と内容を順番に紹介するだけでは、自分の問いの位置が見えません。先行研究を対象、理論、方法、結論などの軸で比較し、共通する到達点と対立点を整理します。その上で、「対象地域が限られる」「近年のデータがない」「語りの内容は分析されているが音声的特徴は未検討」など、具体的な残課題を示します。
「先行研究は存在しない」という断定は、検索不足を疑われやすい表現です。近い概念、隣接分野、異なる地域の研究まで広げて調べます。完全な空白ではなく、既存知見をどこまで拡張するかを示した方が学術的な位置づけになります。
志望理由と年次計画が研究概要から切れている
研究概要は具体的なのに、志望理由が「国際性に魅力を感じた」、年次計画が「調査して論文を書く」で終わるケースがあります。3項目を別々に書いた後、研究課題の主要語、資料、方法、成果がすべてに一貫して現れるか確認します。志望理由には必要な研究資源を、年次計画にはその資源を使う時期を対応させます。
推敲では、各段落の最初の一文だけを並べて読み、論理が追えるか確認します。A4用紙2枚では、背景説明の重複や一般論が大きな負担になります。一文ごとに、問い・方法・適合性・実行性のどれを支えるかを判定し、役割のない文を削ります。
出願日から逆算する研究計画書の作成スケジュール
最初の1か月はテーマ決定より情報の照合に使う
準備開始時は、テーマを美しい一文に仕上げるより、公式情報と文献を集めます。最新募集要項、所定様式、担当教員一覧、コース紹介、研究科規則を保存し、更新日を記録します。同時に主要な学術データベースで先行研究を検索し、研究課題の候補を複数作ります。大学情報と学術情報を並行して読むことで、興味と指導環境のずれを早期に発見できます。
初稿までに方法と資料を試す
研究方法は文章上の宣言だけで決めず、小さく試してください。候補作品を実際に分析する、公開データを数件収集する、質問項目を作って所要時間を測る、コーパスで検索例を出すといった試行です。試すと、資料が取れない、概念が曖昧、比較基準が作れないといった問題が見えます。
初稿では字数やページ数を少し超えても構いませんが、所定3項目の見出しに沿って書きます。引用文献、対象、方法、年次計画を先に置き、後から背景を整えます。背景から書き始めて紙幅を使い切らないよう、研究課題と方法を計画書の中心にしてください。
| 出願までの目安 | 作業 | 確認成果 |
|---|---|---|
| 5〜6か月前 | 募集要項・コース・教員一覧の確認、関心領域の文献検索 | 志望コース候補と研究課題候補 |
| 4か月前 | 主要文献の精読、対象・期間・方法の限定 | 問いの一文と文献マップ |
| 3か月前 | 資料アクセスの確認、予備分析、研究倫理の検討 | 実行可能な方法と代替案 |
| 2か月前 | 所定3項目に沿って初稿作成、第三者から指摘を受ける | 論理が通る全体稿 |
| 1か月前 | 2ページへの圧縮、出典確認、口述試験の想定問答 | 提出稿と回答メモ |
| 出願直前 | 最新様式、PDF表示、ファイル内容、Web提出を確認 | 形式不備のない提出ファイル |
推敲は内容・論理・形式の3周に分ける
一度にすべて直そうとすると、表現だけ整って内容上の穴が残ります。1周目は事実と文献を確認し、2周目は問い・先行研究・方法・意義のつながりを確認し、3周目は表記、ページ数、PDF、様式を確認します。声に出して読めば、長すぎる文や主語の不一致にも気づきやすくなります。
- 研究テーマと研究課題が一致しているか
- 主要概念を本文で定義しているか
- 先行研究の出典を追跡できるか
- 対象と方法が問いに答える設計か
- 志望コースと教員情報は最新か
- 2年間の工程に調査・分析・執筆が入っているか
- 所定のページ数とファイル形式を満たすか
提出稿ができたら、計画書を見ずに3分で研究を説明し、その後に想定質問へ答えます。「なぜ神戸大学か」「なぜこのコースか」「新規性は何か」「資料は入手できるか」「結果が仮説と異なる場合はどうするか」を練習します。口頭で説明できない箇所は本文の論理も再確認すると、書類と口述試験を一体で準備できます。
よくある質問(FAQ)
神戸大学大学院国際文化学研究科の研究計画書は何字必要ですか
一般入試・社会人特別入試・外国籍学生特別入試では字数ではなく、所定表紙1枚と本文A4用紙2枚という指定です。推薦入試は別仕様で、日本語3,000〜4,000字程度または英語1,800〜2,400語程度とされています。自分の入試区分の最新様式を確認してから執筆してください。
一般入試と推薦入試で研究計画書の様式は違いますか
違います。一般入試等はA4本文2枚で、推薦入試は日本語または英語の指定分量があります。提出方法はいずれもPDFのWebアップロードですが、様式と分量を取り違えないよう、公式の学生募集ページから該当ファイルをダウンロードしてください。
研究計画書は日本語と英語のどちらで書けますか
令和9年度の公式案内では、一般入試等と推薦入試の研究計画書はいずれも日本語または英語で作成できます。ただし、研究対象、志望コースの学修、口述試験での説明まで考えて選びます。書きやすさだけでなく研究を最も正確に説明できる言語を選びましょう。
志望教員への事前連絡は必要ですか
確認した令和9年度前期課程募集要項には、出願前の連絡や教員の内諾を一律の出願要件とする記載は見当たりません。ただし、年度や入試区分によって扱いが変わる可能性があります。連絡の要否や方法を自己判断せず、最新募集要項を確認し、不明な場合は研究科の公式窓口へ問い合わせてください。
志望コースはどのように選べばよいですか
題材名ではなく、研究上の問い、主要資料、分析方法、答えを返す学問分野の4点で選びます。その後、公式コース紹介、当年度の担当教員一覧、個別プロフィールを照合します。一人の教員だけでなくコース全体との適合性も確認してください。
学際的なテーマはどのコースに出せばよいですか
複数コースに接点があっても、主たる問いと中心方法が属するコースを軸にします。他分野は補助理論や比較視点として位置づけると、学際性と統一性を両立できます。どうしても主軸を決められない場合は、問いがまだ広すぎる可能性があります。
口述試験では研究計画書から何を聞かれますか
公式募集要項は、志望コースでの入学後の研究などについて、各自の研究計画書に基づいて行うとしています。具体的な質問は公表されていませんが、研究課題、先行研究、方法、実行可能性、志望理由を自分の言葉で説明できるようにします。提出した文献・用語・数値の根拠を答えられる状態にしておきましょう。
研究者養成型とキャリアアップ型は出願時に決めますか
研究科規則では、前期課程の学生は入学後に研究者養成型プログラムまたはキャリアアップ型プログラムを選択するとされています。出願時に選択を確定する制度ではありません。ただし、研究成果を博士後期課程で発展させたいのか、実務へつなげたいのかを考えると、研究の意義と年次計画を具体化できます。
まとめ|14コース・教員・修了要件を一本につなぐ
神戸大学大学院国際文化学研究科の研究計画書は、関心の大きさではなく、研究科固有の構造の中で実行できる設計になっているかが伝わるように書きます。一般入試等の本文はA4用紙2枚と限られるため、背景を広げすぎず、問い・先行研究・方法・適合性・年次計画へ紙幅を使うことが大切です。
- 一般入試等は所定表紙1枚と本文A4用紙2枚で作成する
- 所定の3項目は志望理由、研究概要、年次計画である
- 文化相関専攻とグローバル文化専攻の14コースから主軸を選ぶ
- 教員の専門分野は最新の公式一覧と個別HTMLで確認する
- 2年間・30単位・研究成果の審査から研究規模を逆算する
- 資料アクセス、方法、研究倫理を含む実行可能性を示す
- 提出稿を基に口述試験の想定問答まで準備する
作成の順序は、最新様式の確認、コースと教員の照合、先行研究の整理、問いと方法の限定、年次計画、志望理由、推敲が基本です。志望理由から書き始めるより、研究概要を固めた後に「なぜ神戸大学のこのコースなのか」を言語化すると、一般的な大学礼賛を避けられます。
最後に、研究計画書に書いた内容が公式情報と一致しているかを確認してください。教員の配置や専門分野、募集要項、様式は変わり得ます。提出直前に公式ページから様式を取り直して照合することをおすすめします。独学でのテーマ設定、先行研究の整理、方法の選択に不安がある場合は、大学院入試を扱う神戸大学大学院の研究計画書対策を相談できる大学院コースなど、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
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