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上智大学大学院法学研究科『9月入試・2月入試』の傾向と対策|出願資格・試験科目まで

上智大学大学院法学研究科『9月入試・2月入試』の傾向と対策|出願資格・試験科目までを示すアイキャッチ画像
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上智大学大学院法学研究科(法律学専攻)を受験するなら、まず上智大学院に共通する「9月入試」「2月入試」という入試区分と、法律学専攻だけに設けられた「専門職社会人養成コース入試」という3つ目の受験枠を正しく理解することが合格への近道になる。上智大学院 法学研究科 9月入試 2月入試という組み合わせで検索する受験者には、法学部出身者だけでなく社会人や他大学出身者も多く含まれており、出願資格・試験科目・研究計画書の様式が受験枠によって細かく異なる点でつまずきやすい。上智大学大学院法学研究科とは、憲法・民法・刑法をはじめとする基本法から国際法・環境法・西洋法制史まで19の専門分野を擁する法律学専攻の1専攻体制で、研究者や高度専門職業人を養成する大学院である。

混同されやすいが、司法試験の合格を目指す「法科大学院(法曹養成専攻)」と、本記事が扱う「法学研究科(法律学専攻)」は入試制度もカリキュラムもまったく別の組織である。検索結果には両者を明確に区別せずに解説する記事も見られるため、志望校選びの段階で取り違えないよう注意したい。特に上智大学の場合、法学部のWebサイトから両方の入試情報にたどり着けるため、どちらの制度を調べているのか自分でも意識しておく必要がある。法学研究科と法科大学院は募集要項のPDFファイル自体が別に用意されているため、ダウンロードする資料を取り違えないよう気をつけたい。

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本記事では、法科大学院との違いから、一般入試・社会人入試・専門職社会人養成コース入試それぞれの出願資格と試験科目、9月入試・2月入試の日程、研究計画書の字数と様式、そして2026年度の実際の入試結果データまで、上智大学が公表している学生募集要項に基づいて整理する。法学部出身でない方や、仕事を続けながら受験を検討している社会人の方にも判断材料になるよう、受験枠ごとの違いを軸に解説していく。受験枠によって出願資格や試験科目、研究計画書の字数までもが大きく変わるため、まず自分がどの受験枠に該当するのかを確認してから読み進めることをおすすめする。

なお、入試制度・日程・出願資格は年度によって変更される場合があるため、出願前には必ず上智大学の公式サイトで最新の学生募集要項を確認してほしい。この記事の情報は2027年度入試(2027年4月入学者向け)の学生募集要項と、2026年度の入試結果統計に基づいている。倍率や日程などの数値は年度ごとに見直されるため、志望時期が近づいたら必ず最新版の要項で数値を上書きして確認する習慣をつけておくとよい。

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目次

上智大学大学院法学研究科(法律学専攻)とは|法科大学院との違い

上智大学大学院法学研究科は、法律学専攻の1専攻のみで構成される研究科である。他大学の法学研究科が複数の専攻(公法学専攻・私法学専攻など)に分かれているのに対し、上智大学院は法律学専攻という単一の枠組みの中で、憲法・民法・刑法といった基本法から国際法・国際取引法・EU法・国際経済法、労働法・環境法・社会保障法、西洋法制史まで19の専攻研究分野を選べる構成になっている。出願時に専門科目を1科目選択する仕組みなので、自分の研究テーマに近い分野をあらかじめ絞り込んでおく必要がある。研究分野を先に決めてから受験枠を選ぶという順番で準備を進めると、研究計画書と専門科目対策の内容に一貫性を持たせやすい。

法律学専攻という1専攻体制

法律学専攻には博士前期課程(修士課程に相当)と博士後期課程(博士課程)の2段階があり、標準修業年限はそれぞれ2年・3年である。博士前期課程には長期履修制度もあり、社会人が働きながら3年かけて修了する選択肢も用意されている。カリキュラムの特徴として、他専攻の社会科学関連科目や実務系科目を横断的に受講できる点があり、法学以外の隣接領域(政治学・国際関係論など)を組み合わせて研究を進めることも可能である。専攻がひとつしかないからといって研究テーマの幅が狭いわけではなく、むしろ19の研究分野を1つの専攻の中で横断的に選べる自由度の高さが特徴といえる。指導を希望する教員名を出願時に(任意で)記入する欄もあるため、事前に研究室のWebサイトなどで指導を仰ぎたい教員を調べておくと、出願書類の作成もスムーズになる。

法科大学院(法曹養成専攻)との違い

上智大学には司法試験合格・法曹養成に特化した専門職大学院として「法科大学院(法学研究科法曹養成専攻)」が別に設置されている。法科大学院は入試制度そのものが法学研究科(法律学専攻)とは異なることが、上智大学の入試要項(共通)にも明記されている。法科大学院はロースクールとして未修者・既修者向けの選抜を行い、司法試験受験資格の取得を主目的とするのに対し、法学研究科(法律学専攻)は研究者養成や高度専門職業人の養成を目的とする一般的な大学院である。出願書類の様式も選抜方法もまったく別に定められており、法学研究科(法律学専攻)の学生募集要項をいくら読み込んでも、法科大学院の入試情報は載っていない。逆もまた同様である。「上智大学法学研究科の入試を調べていたら法科大学院の情報にたどり着いた」というケースは少なくないため、志望する進路(研究・実務系のキャリアか、司法試験受験か)に応じてどちらの入試情報を見るべきか、最初に切り分けておく必要がある。専攻事務室の連絡先も法学研究科と法科大学院とで別になっているため、問い合わせをする際にも注意したい。

修了後の主な進路

博士前期課程修了後の進路としては、企業の法務部門、公務員、国際機関、シンクタンクなどの専門職に加え、博士後期課程へ進学して研究者を志すルートもある。後述する専門職社会人養成コースは、まさに企業法務や公務員といった専門職としてのキャリアを見据えた社会人向けの入試枠として設計されている。一方で、法学部出身でなくても出願資格自体は満たせるため、他学部・他大学から法律学を本格的に学び直したいという動機での出願も一定数見られる。経済学部や国際関係論を学んだ学部出身者が、国際取引法やEU法といった学際的な分野を志望して出願するケースもあり、法学プロパーの知識だけでなく、学部時代の専門性を掛け合わせた研究計画を描けることも法律学専攻の受験を検討する魅力のひとつである。出願時に選択した専門科目は原則として入学後の研究テーマにも直結するため、専門科目選びは単なる試験科目の選択にとどまらず、実質的な研究テーマ選びに近い意味を持つ。19科目のどれを選ぶか迷った場合は、入試説明会や専攻事務室への問い合わせを通じて、指導を希望する教員の研究領域を先に調べておくと判断しやすくなる。社会人になってから法務・コンプライアンス分野へキャリアチェンジしたい、公務員として専門性を高めたいといった実務的な動機から出願を検討するケースも珍しくない。研究者志望か専門職志望かによって選ぶべき受験枠が変わるため、進路のイメージを固めてから出願書類の準備を始めると、志望理由や研究計画書の説得力も高まりやすい。

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9月入試・2月入試とは|入試区分と受験枠の全体像

上智大学大学院の入学試験は年3回、春入学向けの「9月入試」「2月入試」と、秋入学向けの「7月入試」がある。ただし実施時期は専攻によって異なり、法学研究科(法律学専攻)の学生募集要項には7月入試の実施が記載されておらず、実質的に9月入試と2月入試の2回で運用されている。したがって記事タイトルにある「9月入試・2月入試」は、法学研究科が実際に実施している入試区分そのものと一致する。上智大学院全体では季節ごとの独自の通称(秋入試・冬入試のような呼び方)は用いられておらず、正式名称は「9月入試」「2月入試」「7月入試」の3つのみである点も押さえておきたい。9月入試と2月入試はどちらも4月入学向けの試験であり、併願も可能なので、9月入試で結果が振るわなかった場合に2月入試で再チャレンジするという計画も立てられる。7月入試は秋入学(9月入学)向けの枠であり、法学研究科(法律学専攻)を目指す一般的な受験生には基本的に関係しない区分と考えてよい。

上智大学院共通の受験枠は4種類

上智大学院共通の受験枠には「一般入試」「社会人入試」「専門職社会人養成コース入試(法律学専攻のみ)」「留学生入試(国際関係論専攻のみ)」の4種類がある。このうち留学生入試は国際関係論専攻に限定された制度であるため、法学研究科(法律学専攻)を受験する場合の選択肢は、一般入試・社会人入試・専門職社会人養成コース入試の3種類に絞られる。専門職社会人養成コース入試は上智大学院の中でも法律学専攻だけに設けられた独自の受験枠であり、他の研究科を調べていると出てこない制度なので、法学研究科を志望する場合は特に丁寧に理解しておきたい。逆にいえば、法学研究科以外の研究科を併願する場合は、この専門職社会人養成コース入試という枠組み自体が存在しないため、混同しないよう注意する必要がある。入試説明会は例年5月と10月の年2回実施される予定になっており、説明会の詳細は開催が近づいた時期に大学の公式サイトで案内されるため、出願を検討し始めた段階で開催情報をこまめにチェックしておくとよい。

法学研究科(法律学専攻)の受験枠と試験日の全体像

博士前期課程では、一般入試・社会人入試・専門職社会人養成コース入試のいずれも9月入試(9月9日)と2月入試(2月16日)の同じ日程で実施される。ただし専門職社会人養成コース入試だけは筆記試験を課さず口述試験のみで選考する点が、他の2枠と大きく異なる。博士後期課程は一般入試・社会人入試の2区分だが、社会人入試は9月・2月とも実施されておらず、一般入試も9月入試は実施なしで、2月入試(2月16日、筆記・口述)のみが実際の選考の場になる。全体像を次の表に整理する。

課程受験枠9月入試2月入試
博士前期課程一般入試9月9日 筆記・口述2月16日 筆記・口述
博士前期課程社会人入試9月9日 筆記・口述2月16日 筆記・口述
博士前期課程専門職社会人養成コース入試9月9日 口述のみ2月16日 口述のみ
博士後期課程一般入試実施なし2月16日 筆記・口述
博士後期課程社会人入試実施なし実施なし

この表からわかる通り、博士後期課程への進学を社会人入試枠で目指すことはできない。社会人が博士後期課程に進む場合は一般入試枠での出願が前提になる点は、見落としやすいので注意したい。また、9月入試と2月入試を併願することは制度上可能だが、試験日が同じ専攻の併願受験はできないという共通規定があるため、法律学専攻の中で受験枠を変えて同じ日程に2回出願するといったことはできない。他研究科との併願であれば試験日が重ならない限り可能なので、上智大学院内での併願を考える場合は研究科ごとの試験日を事前に一覧で突き合わせておくことをすすめる。

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出願資格を受験枠別に確認する

出願資格は課程・受験枠ごとに条件が異なる。まず前提として、法学研究科(法律学専攻)の出願資格は法学部出身であることを要件としていない。日本の大学を卒業した者(卒業見込みを含む)であれば学部の専攻を問わず出願でき、他学部・他大学から法律学を学び直すという選択も制度上は妨げられていない。まず自分がどの受験枠の出願資格を満たしているかを確認することが、出願書類作成の最初のステップになる。

博士前期課程(一般入試)の出願資格

博士前期課程の一般的な出願資格は、日本の大学を卒業した者および入学時までに卒業見込みの者、外国において16年の学校教育課程を修了した者、修業年限3年以上の課程を経て学士相当の学位を得た者などが該当する。専修学校の専門課程(修業年限4年以上など文部科学大臣が定める基準を満たすもの)を修了した者も対象に含まれる。個別の入学資格審査によって大学卒業者と同等以上の学力があると認められた者(22歳に達した者)を対象とする出願資格審査の制度もあり、この場合はWeb出願期間開始日の2週間前までに事前申請が必要になる。本学法学部の卒業見込者・卒業後3年未満の卒業者には、専攻事務室への事前問い合わせを条件に筆記試験免除制度(学内進学者免除)が用意されている。この免除を申請する場合、9月入試は5月中旬まで、2月入試は10月中旬までに専攻事務室へ問い合わせる必要があり、期限を過ぎると申請自体ができなくなる点に注意したい。事前連絡が必要な手続きは出願直前ではなく数ヶ月前から動き出す必要があるため、募集要項を読んだらまず自分に該当する事前連絡の期限を洗い出しておくとよい。

社会人入試の適用基準

社会人入試の適用基準は、博士前期課程の出願資格を満たした時から入学するまでに3年以上の実務経験を有する者(会社員・公務員等)であって、入学後に法学・政治学関係を専攻し高度の専門性を要する職業等に必要な能力の修得を希望する者、とされている。社会人入試枠での受験可否は書類審査で判定され、結果は受験票公開時に通知される。不許可となった場合は自動的に一般入試枠での受験に切り替わる仕組みなので、社会人経験の年数に不安がある場合でも一般入試として出願自体は可能である。社会人入試を希望する場合は、9月入試は6月末まで、2月入試は11月末までに専攻事務室へ連絡し、事前提出書類を確認しておく必要がある点も覚えておきたい。実務経験の年数計算は自己判断で済ませず、専攻事務室への事前確認を経てから出願準備を本格化させる方が、後になって受験枠を変更するような手戻りを防げる。

専門職社会人養成コース入試の適用基準

専門職社会人養成コース入試の適用基準は、博士前期課程の出願資格を有する者であって、入学後は法学・政治学に関するリサーチペーパーを通して高度の専門知識を修得し、修了後は企業法務部・公務員・国際機関等で専門職として活躍することを希望する者、と定められている。社会人入試のような実務経験年数の要件は明記されておらず、出願資格自体は一般入試と同じ枠組みだが、志望動機・キャリアの方向性が明確に専門職志向であることが前提になる制度と理解しておくとよい。詳しい制度内容は後述する。

博士後期課程の出願資格

博士後期課程の出願資格は、修士の学位や専門職学位を有する者(取得見込みを含む)、外国において修士相当の学位を授与された者などが該当する。個別の入学資格審査による出願資格審査の制度もあり、この場合は24歳に達していることが条件になる。本学法律学専攻の博士前期課程修了(見込)者、および法科大学院(法曹養成専攻)修了(見込)者には、専攻事務室への事前問い合わせを前提とした筆記試験免除制度が用意されている。この場合、免除の対象になるのは第1外国語・第2外国語・専門科目のすべてで、口述試験のみを受験する形になる。博士後期課程は9月入試の実施がないため、進学のタイミングを検討する際は2月入試が唯一の選考機会になる点も踏まえてスケジュールを組む必要がある。

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試験科目と配点の傾向|専門科目19科目から選ぶ

法学研究科(法律学専攻)の試験科目は、専門科目(専攻志望科目)・外国語・口述試験の組み合わせで構成される。ただし専門職社会人養成コース入試は口述試験のみで、外国語試験も専門科目の筆記試験も課されない点が他の2枠と大きく異なる。上智大学院には筆記試験合格者だけが口述試験に進む「二段階方式」を採用する専攻(経済学専攻・経営学専攻)もあるが、法律学専攻は一段階方式であり、出願した全員が筆記試験と口述試験の両方を受験する(専門職社会人養成コース入試を除く)。筆記試験の結果だけで足切りされる仕組みではないため、口述試験でも自分の研究への熱意や理解度をしっかり伝える機会があると捉えておくとよい。試験時間の目安は、外国語が9時30分から10時30分の1時間、専門科目が10時40分から12時10分の1時間30分とされている。口述試験は原則13時30分から実施されるが、筆記試験の全科目が免除された受験者は10時30分からの開始になる。

専門科目は19分野から1科目選択

専門科目(専攻志望科目)は、出願時に次の19科目から1科目を選択する。憲法、民法、刑法、法哲学、行政法、国際法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、知的財産権法、国際私法、国際取引法、経済法、EU法、国際経済法、政治学/国際政治学、労働法、環境法、社会保障法、西洋法制史である。「国際経済法」は貿易・投資に関する公法的規律を研究対象とする者向け、私法的規律や国際金融分野を研究対象とする者は「国際取引法」、独占禁止法・競争法を研究対象とする者は「経済法」を受験するよう案内されており、志望分野によって選ぶべき科目が変わる点は事前に確認しておきたい。判例・解説付きでない六法または条約集の持ち込みは可能とされているが、書き込みや付箋のあるものは認められないため、試験当日に使用する六法は事前に用意し、内容を確認しておくとよい。電子辞書についても、辞書の持ち込みが許可されている場合であっても電子辞書は使用できないという共通の注意事項があるため、紙の辞書を準備しておく必要がある。

区分試験内容
博士前期課程 一般入試・社会人入試外国語(英・独・仏語から1ヶ国語)+専門科目(19科目から1科目)+口述試験
博士前期課程 専門職社会人養成コース入試口述試験のみ(研究計画書の内容について試問)
博士後期課程 一般入試第1外国語+第2外国語(いずれも英・独・仏語から選択)+専門科目+口述試験

外国語試験と免除制度

博士前期課程の一般入試・社会人入試では、英語・ドイツ語・フランス語のうちから1ヶ国語を出願時に選択して外国語試験を受ける。免除基準としては、TOEFL iBT79点以上、TOEIC L&Rで800点かつS&Wで320点以上、IELTS6.0以上、実用英語技能検定1級、国連英検A級以上、独検2級以上、仏検1級以上のいずれかを満たすスコアを、出願締切日から遡って2年以内に取得していることが条件になる。ただし専攻志望科目が国際法・国際取引法・EU法・国際経済法の場合は、この外国語試験免除を申請できない点に注意が必要である。国際関係の専門分野を志望する受験者ほど、外国語運用能力そのものを専門科目とあわせて厳しく問われる設計になっていると考えられる。博士後期課程の一般入試では第1外国語・第2外国語の2科目が必須になるが、法科大学院修了(見込)者は第2外国語に代えて専攻志望科目以外の専門科目を受験することもできる。外国語のスコアはあくまで免除申請の材料であり、免除を受けない場合は英・独・仏語のいずれかで筆記試験を受けることになる点も確認しておきたい。

社会人入試の小論文による専門科目免除

社会人入試には、入学後に専攻する分野の題目に関する小論文(書式自由・手書き不可・6,000字程度)を提出することで、専門科目の筆記試験を免除できる制度もある。仕事の合間に受験対策の時間を確保しづらい社会人にとっては、専門科目の筆記対策に充てる時間を研究計画書や小論文の作成に振り替えられる選択肢として検討する価値がある。免除を希望する場合は、志願票の「免除申請」欄に忘れずに入力する必要がある点も、出願書類チェックリストで必ず確認しておきたい。小論文6,000字と研究計画書2,000字を並行して仕上げる必要があるため、免除制度を使うかどうかは限られた準備期間の配分を考えたうえで判断するとよい。専門科目の筆記試験に不安がある社会人ほど、この免除制度の活用を早い段階で検討する価値がある。

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専門職社会人養成コース入試を徹底解説|法律学専攻だけの制度

専門職社会人養成コース入試は、2021年度に博士前期課程へ導入された、法律学専攻に限定された受験枠である。個々の学生の多様な関心と進路に応じた履修・研究指導を強化する狙いで新設された制度で、他の受験枠とは目的も選考方法も明確に異なる。名称だけを見ると社会人入試の一種のように思えるが、出願資格・試験内容・修了要件のいずれも社会人入試とは別に定められている点をまず押さえておきたい。

制度の目的とリサーチペーパー

この制度は、リサーチペーパーの提出により博士前期課程を修了し、専門職社会人として企業等に就職する者のための入試制度と位置づけられている。修士論文の代わりにリサーチペーパーの作成・提出をもって修了要件を満たす仕組みであり、高度な専門知識と国際的視野を有する専門職業人の養成を目的としている。企業法務部、公務員、国際機関等での専門職としての活躍を見据えた進路希望であることが、出願段階から求められる点が特徴である。研究者養成を主目的とする一般入試・社会人入試とは、そもそもの制度趣旨が異なると理解しておくとよい。学内進学者向けの特別枠入試制度も用意されており、本学法学部の卒業見込者・卒業者は事前に専攻事務室へ相談することで、この特別枠を利用できる場合がある。

研究計画書4,000字に求められる内容

専門職社会人養成コース入試の研究計画書は、一般入試・社会人入試の2,000字程度に対して4,000字程度(手書き不可)と、分量が2倍になる。記載内容も、入学後に取り組むリサーチペーパーの研究目的、研究の進め方、現在の準備状況、期待される成果などを具体的に記述することが求められており、単なる興味関心の表明ではなく、修了までの計画性を示す実務的な文書としての完成度が問われる。出願時には「専攻研究分野」を19科目の中から1つ選択して記入する必要もあり、専門科目試験がない分、研究計画書の内容が選考の中心的な資料になると考えてよい。口述試験でも研究計画書の記載内容について試問が行われることが明記されているため、書いた内容について自分の言葉で説明できるよう事前に想定問答を準備しておくことをすすめる。リサーチペーパーは修士論文に比べて実務的な色合いが強い文書になるため、企業法務や公務員としての具体的な業務課題を意識しながら研究目的を組み立てると、口述試験でも一貫した説明がしやすくなる。

博士後期課程進学時の制約

専門職社会人養成コース入試を経て博士前期課程に入学した者は、修了後に博士後期課程へ進学する際、筆記試験の免除を受けることができないという制約がある。本学法律学専攻の博士前期課程修了(見込)者には通常、博士後期課程の一般入試で筆記試験免除の制度が用意されているが、専門職社会人養成コース経由の修了者はこの対象外になる。修士論文ではなくリサーチペーパーで修了する制度設計上の帰結であり、将来的に研究者としてのキャリア(博士後期課程への進学)も視野に入れている場合は、一般入試・社会人入試での出願とどちらが自分の目的に合うか、事前に比較検討しておく必要がある。企業等への就職を主目的とするか、研究者としての将来を残しておきたいかによって、選ぶべき受験枠が変わってくると考えるとわかりやすい。迷った時点で専攻事務室に相談することも選択肢のひとつであり、出願前の事前連絡が推奨されている制度でもあるため、疑問点は早めに解消しておきたい。

比較項目一般入試・社会人入試専門職社会人養成コース入試
筆記試験あり(外国語+専門科目)なし(口述試験のみ)
研究計画書2,000字程度4,000字程度
修了要件修士論文リサーチペーパー
博士後期課程進学時の筆記試験免除対象になりうる対象外
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出願から合格発表までのスケジュール(9月入試・2月入試)

ここでは2027年度入試(2027年4月入学者向け)の学生募集要項に基づいて、出願から入学手続までの主な日程を整理する。年度によって日付は変わるため、あくまで流れをつかむ目安として参照し、実際の出願前には最新の学生募集要項を必ず確認してほしい。試験会場は四谷キャンパスで実施され、試験室等は当日学内に掲示される運用になっている。受験票には試験科目・時間割・試験室は記載されていないため、当日のスケジュールは各専攻の試験概要ページと当日の掲示の両方で確認する必要がある。

9月入試・2月入試の試験日と検定料

2027年度入試において、法学研究科(法律学専攻)の試験日は9月入試が9月9日、2月入試が2月16日と定められている。専門職社会人養成コース入試を除く一般入試・社会人入試では、同日に筆記試験と口述試験がまとめて実施される。入学検定料は35,000円で、納入時には別途1,100円の支払手数料がかかる。一度納入した検定料は、出願書類を提出しなかった場合などの一定の条件を満たせば返還請求ができるが、受験票が発行済みの場合は返還の対象外になる。2月入試は国内出願のみの受付となっており、海外に居住している場合は在留資格取得の審査期間を考慮して9月入試に出願するよう案内されている。これは、合格後に必要となる「在留資格認定証明書(COE)」の審査に約2ヶ月以上かかり、2月入試で合格しても4月の入学日までに在留資格の取得が間に合わないためである。日本国内に住んでいる受験者には直接関係しない話ではあるが、海外在住の家族や知人から相談を受けた場合には案内できるよう覚えておくとよい。2027年度入試では、9月入試の合格発表は9月25日、入学手続締切日は10月16日、2月入試の合格発表は3月1日、入学手続締切日は3月10日が目安として示されている。合格発表から入学手続締切日までは3週間前後しかないため、合格後の資金準備や勤務先への調整も並行して進めておくと慌てずに済む。

項目内容
入学検定料35,000円(支払手数料1,100円が別途必要)
9月入試 試験日(法律学専攻)9月9日
2月入試 試験日(法律学専攻)2月16日
試験会場四谷キャンパス
出願方法Web出願システムでの登録+出願書類の郵送(必着ではなく消印有効の期日指定)

出願書類作成における注意点

出願書類の作成において、ChatGPTなどの生成AIを用いることは明確に禁止されている。研究計画書はもちろん、志願票の記載内容全般についても、生成AIを使わず自分の言葉でまとめる必要がある点は、他の多くの大学院入試と同様に上智大学院でも徹底されている。また出願書類は原則として郵送のみの受付で、アドミッションズオフィスや入学センターの窓口での直接受理は行われていない。書類提出期限は消印有効となっているため、余裕をもって準備を進めることが重要である。身体機能の障がいや疾病等により受験上の配慮を希望する場合は、所定の申請書と医師の診断書等を、締切日までに入学センターへ郵送する必要がある点もあわせて確認しておきたい。出願書類は一度提出すると返還されないため、控えを手元に残しておくと、その後の手続きや面接対策の振り返りにも役立つ。

長期履修制度

法律学専攻の博士前期課程には長期履修制度があり、出願期間開始日の2週間前までに申請することで、標準修業年限2年間の課程を3年間に延ばして修了することができる。対象は法律学専攻博士前期課程志願者のうち職業を有している者で、授業料・教育充実費は標準2年間の年額の3分の2、在籍料は標準2年間の年額と同額になる仕組みである。仕事を続けながら通う社会人にとっては、無理のないペースで研究を進めるための選択肢になる。同窓会費(40,000円)は最終年次に納入し、学生教育研究災害傷害保険料は保険期間3年分をまとめて入学時に納入する仕組みになっているため、費用面のスケジュールも通常の2年課程とは異なる点を把握しておきたい。申請には在職証明書等の原本が必要で、申請結果の連絡までには2週間程度かかるとされているため、出願そのものより早いタイミングで準備を始める必要がある点に注意したい。長期履修の適用可否は出願前に確定させておく必要があり、出願直前になって慌てて申請するとスケジュール的に間に合わない可能性もある。

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研究計画書と出願書類の準備ポイント

法学研究科(法律学専攻)では、受験枠を問わず研究計画書の提出が全員に義務付けられている。専攻所定の用紙を使用する必要があり、手書きでの提出は認められていない。分量は受験枠によって異なるため、まず自分がどの受験枠で出願するのかを決めたうえで、字数の目安を確認する必要がある。研究計画書は選考の中心的な資料として扱われるため、他の書類より早い段階から時間をかけて仕上げる価値がある。専門科目の筆記対策に気を取られて研究計画書の着手が出願直前になってしまう受験者も少なくないが、口述試験では研究計画書の内容そのものが質問の起点になるため、後回しにせず並行して作業を進めることをすすめる。

受験枠別の研究計画書の字数と様式

一般入試・社会人入試(博士前期課程)の研究計画書は2,000字程度(書式自由)、専門職社会人養成コース入試と博士後期課程の研究計画書は4,000字程度とされている。専門職社会人養成コース入試の場合は前述の通りリサーチペーパーの研究目的・進め方・準備状況・期待される成果を具体的に書く必要があり、一般的な研究計画書とはやや性格が異なる。研究計画書の基本的な構成(問い・先行研究・方法・意義をどう組み立てるか)自体は、どの大学院入試にも共通する部分が大きいため、書き方の基礎から押さえておきたい場合は研究計画書の書き方を徹底解説したコラムもあわせて参考にするとよい。所定用紙は入学試験のページからダウンロードできる形になっているため、書き始める前にまず様式そのものを確認しておくと、字数配分の見通しが立てやすくなる。所定用紙以外の様式で作成した研究計画書は受け付けられないため、市販のテンプレートをそのまま流用しないよう注意したい。

意見書とその他の提出書類

社会人入試では、出身大学・大学院の指導教員や勤務先の上司などが作成する意見書(任意)を提出することもできる。意見書は作成者本人が厳封した状態で提出する必要があり、出願者本人が封をしたものは無効になる点に注意したい。作成者本人から大学へ直接郵送またはメールで提出してもらう方法も認められている。意見書の提出自体は任意だが、指導教員や上司からの評価を示せる材料として、可能であれば準備しておくと選考でプラスに働く可能性がある。このほか、最終出身大学の学位取得(見込)証明書、成績証明書、外国籍志願者向けの日本語能力試験N1の証明書など、共通の入試要項に定められた書類も必要になる。これらの証明書は原則として原本での提出が求められ、コピーでの提出は受け付けられないケースが多いため、出願書類チェックリストを使って抜け漏れがないか一つひとつ確認する作業が欠かせない。証明書記載の氏名と出願時の氏名が異なる場合は、戸籍謄本など氏名の変更を証明する書類の添付も必要になるなど、細かい注意点が多いのも上智大学院の出願手続きの特徴である。出願書類に不備があるものは受け付けられないため、余裕を持った準備が求められる。特に他学部・他大学出身で法学研究科を外部から受験する場合は、出願準備の進め方自体に不慣れなことも多いので、文系の外部院試対策を解説したコラムで全体の流れを先に把握しておくと迷いにくい。証明書の取り寄せには数週間かかることもあるため、出願締切日から逆算して、まず必要書類の洗い出しから着手することをすすめる。

出願までの準備は書類の種類が多く、締切から逆算した段取りを組んでおかないと直前で慌てやすい。おおまかな流れは次の通りである。

  1. 研究計画書のテーマと専攻研究分野(19科目のいずれか)を先に決める
  2. 出身大学・大学院への証明書発行依頼と、外国語試験免除を使う場合はスコア証明書の手配を並行して進める
  3. 志願票のWeb登録・検定料の納入を済ませたうえで、出願書類チェックリストに沿って郵送物を最終確認する

この順番で進めておけば証明書の発行待ちで出願自体が遅れる事態を避けやすくなるため、出願を思い立ったらまず研究計画書のテーマ決めから着手するとよい。

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倍率の実態と併願・学習戦略

上智大学は大学院入試の結果を研究科・専攻別の統計として公表している。ここでは2026年度(2025年9月・2026年2月に実施された試験の結果で、2026年4月入学者が対象)の法律学専攻のデータを見ながら、実際の難易度感をつかんでおきたい。数値は年度によって変動するため、あくまで直近1回の実績として参考にし、出願前には最新の入試統計を確認してほしい。入試統計は上智大学の入試情報サイトで研究科・専攻別に公開されているため、志望する年度が近づいたら自分で最新版を確認する習慣をつけておくとよい。

2026年度の実績データで見る倍率

博士前期課程・法律学専攻は、募集人員20名に対して志願者44名(本学出身12名・他学出身32名)、受験者36名(本学出身12名・他学出身24名)、合格者17名(本学出身12名・他学出身5名)という結果だった。受験者数を合格者数で割った実質倍率は約2.1倍になる。本学出身の受験者12名は全員が合格している一方、他学出身の受験者24名のうち合格したのは5名で、他学出身者だけで見た実質倍率は約4.8倍に達する。博士後期課程・法律学専攻は募集人員4名に対し志願者3名(全員他学出身)、受験者3名、合格者3名、手続者2名で、受験者は全員合格という結果だった。これは単年度の結果であり、専門職社会人養成コース入試も含めた博士前期課程全体の合算値である点にも留意しておきたい。博士後期課程は募集人員4名に対し実際の志願者が3名と定員割れに近い状態であり、博士前期課程とは競争環境がかなり異なる点も押さえておきたい。

課程募集人員志願者受験者合格者
博士前期課程(全体)20名44名36名17名
博士前期課程(本学出身)12名12名12名
博士前期課程(他学出身)32名24名5名
博士後期課程(全体)4名3名3名3名

外部出身者が意識すべき対策

上記のデータからは、本学出身者と他学出身者とで合格率に明確な差があることが読み取れる。これは上智大学の法学研究科に限った傾向ではなく、多くの大学院で内部進学者が有利になりやすい一般的な構造でもあるが、他大学から外部受験する場合は、専門科目の筆記試験対策と研究計画書の完成度の両面で、内部進学者以上に準備の質を高める必要があると捉えておいたほうがよい。内部進学者は学部の授業を通じて教員や研究室の雰囲気をすでに把握できているのに対し、外部出身者はそうした情報を自分で集めにいく必要がある。オープンキャンパスや入試説明会、専攻事務室への問い合わせを積極的に活用し、志望する専門科目の担当教員がどのような研究をしているのかを事前に調べておくことが、研究計画書の説得力と口述試験での受け答えの両方に効いてくる。過去問については、上智大学のアドミッションズオフィス(四谷キャンパス12号館1階・北門横)での閲覧やメールでの請求という形で入手できる案内があり、予約不要で相談できる窓口も用意されている。窓口の業務時間は平日10時から11時30分、12時30分から16時までとされているが、開室状況は変更になる場合もあるため、訪問前には公式サイトで最新情報を確認しておくと安心である。早めに問い合わせて出題形式や難易度感をつかんでおくことをすすめる。専門科目を19分野の中からどれにするか迷っている段階であれば、志望する研究テーマに近い分野の過去の出題傾向を先に確認してから決めるという順番も検討に値する。口述試験では研究計画書の内容を軸に質疑が行われるため、筆記試験対策と研究計画書の作成を別々に進めるのではなく、両方の内容に一貫性を持たせながら準備するとよい。

社会人が仕事と両立するための学習戦略

社会人入試や専門職社会人養成コース入試を検討している場合、専門科目の筆記対策・外国語対策・研究計画書の作成という複数のタスクを、限られた時間の中で並行して進める必要がある。社会人入試の小論文による専門科目免除や、長期履修制度による修業年限の延長といった上智大学院独自の制度を組み合わせれば、無理のないペースで準備を進める設計も可能である。社会人の大学院入試全般に共通する時間の使い方や出願資格の考え方は、社会人の大学院入試を徹底解説したコラムでも詳しく扱っているので、あわせて確認しておくとよい。上智大学院には法学研究科以外にも多様な研究科があるため、併願を検討する場合は上智大学大学院入試全体を解説したコラムで他研究科の出願資格・スケジュールも見比べておくと、出願戦略を立てやすくなる。仕事と受験勉強の両立は計画性が9割ともいえるため、専門科目・外国語・研究計画書のどこに重点を置くかを早い段階で決めておくと、限られた時間を無駄にしにくい。例えば、外国語試験の免除基準を満たせるスコアをすでに持っている社会人であれば、その分の学習時間を専門科目と研究計画書に集中投下できる。逆に外国語のスコアがまだない場合は、TOEICやTOEFLのスコアメイクを先に進めて免除申請を狙うか、試験本番で外国語を受ける前提で専門科目と並行して対策するか、早めに方針を決めておくと学習計画が立てやすくなる。

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よくある質問(FAQ)

上智大学大学院法学研究科と法科大学院(ロースクール)は何が違いますか?

法学研究科(法律学専攻)は研究者・高度専門職業人の養成を目的とする一般的な大学院で、法科大学院(法曹養成専攻)は司法試験合格・法曹養成に特化した専門職大学院です。入試制度・出願資格・試験科目のいずれも別に定められているため、募集要項を確認する際は志望する組織を取り違えないよう注意してください。過去問の請求先や専攻事務室の連絡先も別になっている点も押さえておくとよいでしょう。志望する進路が研究・専門職か、司法試験受験かによって、そもそも見るべき募集要項が変わります。上智大学のWebサイトで資料を探す際は、法学部のページから両方の入試情報にたどり着けてしまうため、ダウンロードしたPDFのタイトルに「法学研究科」「法科大学院」のどちらが書かれているかを必ず確認してください。

上智大学院法学研究科の入試は9月入試と2月入試のどちらを受けるべきですか?

どちらか一方のみに出願する必要はなく、9月入試・2月入試を併願することも可能です。ただし試験日が同じ専攻の併願受験はできないため、法律学専攻内で受験枠を変えての同日併願はできません。出願準備の進捗や研究計画書の完成度に応じて、どちらのタイミングで出願するかを判断するとよいでしょう。9月入試で不合格だった場合に、その反省を踏まえて2月入試に再挑戦するという計画も現実的な選択肢です。専門科目や研究計画書の準備が間に合っていない段階で無理に9月入試へ出願するより、2月入試まで準備期間を確保するほうが結果的に合格に近づくケースもあります。

専門職社会人養成コース入試とはどのような制度ですか?

法律学専攻に限定された受験枠で、修士論文の代わりにリサーチペーパーの提出により博士前期課程を修了し、専門職社会人として企業等に就職することを目指す人のための制度です。筆記試験がなく口述試験のみで選考され、研究計画書は4,000字程度と一般入試より分量が多く求められます。博士後期課程へ進学する際に筆記試験の免除を受けられないという制約もあるため、将来研究者を目指す可能性がある場合は事前に検討しておく必要があります。修了要件も修士論文ではなくリサーチペーパーになる点が、一般入試・社会人入試との大きな違いです。企業法務や公務員として専門性を発揮したい人向けの制度である一方、将来的に研究者を目指す可能性が少しでもある人は、一般入試・社会人入試での出願も比較検討したほうがよいでしょう。

社会人入試の出願資格(実務経験)はどのくらい必要ですか?

博士前期課程の出願資格を満たした時から入学するまでに3年以上の実務経験を有する会社員・公務員等であることが適用基準です。社会人入試枠での受験可否は書類審査で判定され、不許可の場合は自動的に一般入試枠での受験に切り替わります。事前に専攻事務室へ連絡し、必要書類を確認しておく手続きも求められています。実務経験の年数に不安がある場合でも、まずは専攻事務室に相談してみることをおすすめします。

研究計画書は何字くらい書けばよいですか?

博士前期課程の一般入試・社会人入試は2,000字程度、専門職社会人養成コース入試と博士後期課程は4,000字程度が目安です。いずれも所定用紙を使用し、手書きでの提出は認められていません。作成にあたって生成AIを使用することも禁止されているため、自分の言葉で研究の問い・方法・意義を組み立てる必要があります。

法学部出身でなくても出願できますか?

出願できます。法学研究科(法律学専攻)の出願資格は法学部出身であることを要件にしておらず、日本の大学を卒業した者(卒業見込みを含む)であれば学部の専攻を問わず出願可能です。他学部・他大学から法律学を学び直す目的での出願も制度上想定されています。ただし専門科目の筆記試験(専門職社会人養成コース入試を除く)は法律学の基礎知識が前提になるため、独学での対策期間は余裕を持って確保しておくことをおすすめします。他学出身者の実質倍率が高くなる傾向も踏まえ、早めの対策開始が望ましいでしょう。

外国語試験は免除できますか?

一般入試ではTOEFL iBT79点以上やTOEIC L&Rで800点かつS&Wで320点以上など、所定のスコアを満たせば外国語試験の免除を申請できます。ただし専攻志望科目が国際法・国際取引法・EU法・国際経済法の場合は申請できません。社会人入試では、小論文の提出によって専門科目試験を免除できる別の制度があります。免除申請には志願票への入力が必要なので、記入漏れがないか出願前に必ず確認してください。

上智大学院法学研究科の倍率はどのくらいですか?

2026年度(2025年9月・2026年2月実施分)の実績では、博士前期課程は受験者36名に対し合格者17名で実質倍率は約2.1倍でした。ただし本学出身者は受験者全員が合格しているのに対し、他学出身者だけで見ると実質倍率は約4.8倍になります。倍率は年度によって変動するため、最新の入試統計で確認することをおすすめします。博士後期課程は募集人員4名に対し志願者3名と、博士前期課程とは競争環境が異なる点も参考にしてください。専門職社会人養成コース入試の志願者・合格者数は博士前期課程全体の数値に含まれており、受験枠別の内訳は公表されていないため、あくまで法律学専攻全体の目安として捉えるとよいでしょう。

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まとめ|上智大学大学院法学研究科(法律学専攻)の9月入試・2月入試対策

上智大学大学院法学研究科(法律学専攻)の入試対策で押さえるべきポイントを整理する。

  • 法学研究科(法律学専攻)は法科大学院(法曹養成専攻)とは入試制度が異なる別の組織であり、混同しないよう最初に区別する
  • 入試区分は9月入試・2月入試の2回で運用されており、受験枠は一般入試・社会人入試・専門職社会人養成コース入試の3種類がある
  • 専門職社会人養成コース入試は法律学専攻だけの制度で、筆記試験なしの口述試験のみ、研究計画書は4,000字程度、博士後期課程進学時に筆記試験免除を受けられない制約がある
  • 専門科目は19分野から1科目選択する形式で、外国語試験には所定スコアによる免除制度もある
  • 研究計画書は受験枠によって2,000字程度・4,000字程度と分量が異なり、所定用紙を使用し手書き不可、生成AIの使用も禁止されている
  • 2026年度実績では博士前期課程の実質倍率は約2.1倍だが、他学出身者に限ると約4.8倍まで上がるため、外部受験者は特に準備の質を高める必要がある
  • 社会人には小論文による専門科目免除や長期履修制度など、仕事と両立しやすい制度が用意されている

出願資格・試験科目・研究計画書の要件は受験枠ごとに細かく異なるうえ、年度によって日程や制度の詳細が変わることもあるため、出願前には必ず上智大学の最新の学生募集要項を確認してほしい。専門科目の対策や研究計画書の完成度に不安がある場合、特に他大学出身で外部受験を考えている場合は、独学だけで進めようとせず、大学院入試に詳しい第三者の視点を借りて計画を立てるのも一つの方法である。大学院入試コースでは、研究計画書の添削や専門科目・面接対策など、志望研究科に合わせた個別サポートを行っている。まずは自分の出願資格と受験枠を整理するところから、対策を始めてみてほしい。研究計画書の完成度は口述試験の評価にも直結するため、時間をかけて仕上げる価値がある書類だと考えて準備を進めてほしい。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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