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上智大学大学院理工学研究科『9月入試・2月入試』の傾向と対策|出願資格・試験科目まで

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上智大学大学院理工学研究科の入試は、博士前期課程が9月入試と2月入試の年2回、一般入試と社会人入試という2つの区分で実施されており、この2区分では出願書類の中身が大きく異なる点を正確に理解しておくことが対策の第一歩です。理工学研究科とは、上智大学が設置する理工系の大学院研究科であり、理工学専攻という一つの専攻の中に9つの領域を擁する大学院組織を指します。上智大学院 理工学研究科の9月入試・2月入試を検討している方の多くは、「一般入試と社会人入試で提出書類はどう違うのか」「研究計画書は必要なのか」といった疑問を抱えているのではないでしょうか。

結論から言うと、一般入試では出願書類に研究計画書が含まれない一方、社会人入試では研究計画書(A4判2枚以内)の提出が全員必須という、法学や心理学など多くの文系研究科とは逆転した扱いになっています。この違いを知らずに準備を進めると、一般入試の受験者が不要な研究計画書に時間を割いてしまったり、反対に社会人入試の受験者が研究計画書の準備を後回しにしてしまったりする失敗が起こりがちです。

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本記事では、2027年度の理工学専攻入試要項をもとに、専攻・領域の構成から出願資格、一般入試と社会人入試それぞれの出願書類、筆記試験・口述試験の内容、9月入試と2月入試の日程、指導教員への事前連絡の進め方まで、理工学研究科の入試対策に必要な情報を整理して解説します。倍率や募集人員など公式に非公表の数値は記載せず、年度によって変更される可能性がある数値は必ず最新の学生募集要項でご確認いただくようお願いします。

なお、上智大学大学院全体の入試制度(9月入試・7月入試・2月入試の3区分、出願の基本的な流れ)については、後述の関連コラムで詳しく解説しています。本記事は理工学研究科(理工学専攻)に絞り、他の研究科とは異なる理工学研究科ならではの出願要件を中心にまとめました。想定する読者は、上智大学理工学部から内部進学を検討している学部生と、社会人として実務経験を積んだうえで大学院への進学を考えている方の両方です。両者では出願区分も出願書類も異なるため、記事の中で該当する箇所を照らし合わせながら読み進めてください。

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目次

上智大学大学院理工学研究科とは|理工学専攻の位置づけ

上智大学大学院理工学研究科は、「理工学専攻」という1つの専攻のみで構成されている研究科です。かつては物質生命理工学専攻・機能創造理工学専攻・情報理工学専攻という3専攻体制でしたが、現在の入試要項では9つの「領域」を持つ単一の理工学専攻に再編されています。この記事を書いている時点でもインターネット上には旧3専攻体制のまま紹介している記事が見られるため、志望領域を調べる際は必ず最新の公式要項で専攻・領域名を確認することをおすすめします。

理工学専攻には、機械工学・電気電子工学・応用化学・化学・数学・物理学・生物科学・情報学という8つの日本語で開講される領域と、英語コースの「グリーンサイエンス・エンジニアリング領域」を合わせた計9つの領域があります。出願時にはこのいずれか1つの領域を選択して専門とする分野を定める必要があり、入学後に領域を変更することは認められていません。志望する研究テーマがどの領域に該当するのかを早い段階で見極めることが、出願準備の出発点になります。

博士前期課程と博士後期課程で入試区分が異なる

理工学研究科には修士号を取得する博士前期課程と、博士号を取得する博士後期課程があります。博士前期課程は春入学のみで、9月入試・2月入試の年2回が実施され、7月入試は実施されません。一方で博士後期課程は春入学の2月入試と秋入学の7月入試が実施され、9月入試は実施されないという逆の構成になっています。同じ「理工学研究科」でも課程によって受けられる入試区分が異なるため、自分が博士前期課程志望なのか博士後期課程志望なのかをまず明確にしておく必要があります。

他の上智大学院研究科と異なる「研究計画書の扱い」

上智大学院には理工学研究科のほかにも、法学研究科や言語科学研究科、総合人間科学研究科などさまざまな研究科があります。これらの文系研究科の多くは一般入試の段階から研究計画書の提出を求めるのに対し、理工学研究科の一般入試は口述試験の場で研究内容を確認する方式を採っており、研究計画書の提出自体を求めていません。逆に社会人入試では理工学研究科も研究計画書が必須になるため、「上智大学院は研究計画書が要る」「要らない」のどちらか一方だけを覚えていると、理工学研究科を受ける段階で判断を誤りやすくなります。自分が出願しようとしている研究科・入試区分ごとに、出願書類の要件を個別に確認する姿勢が欠かせません。上智大学院全体の出願資格・過去問対策の考え方を横断的に押さえておきたい場合は、冒頭でも触れた総合記事もあわせて確認しておくと理解が深まります。

3専攻から1専攻9領域への再編は近年の変更点

専攻名が3つから1つにまとまった経緯そのものは公式要項に詳しい説明がありませんが、現行の入試要項が示している募集区分は「理工学専攻」1本のみである以上、出願書類やWeb出願システムでも専攻名を選ぶ場面は基本的に発生せず、その下にある9つの領域から1つを選ぶ形式になります。以前の専攻名(物質生命理工学専攻・機能創造理工学専攻・情報理工学専攻)を前提にした情報を参考にすると、志望領域の分類や問い合わせ先を取り違えるおそれがあるため、必ず現行の領域名(機械工学・電気電子工学・応用化学・化学・数学・物理学・生物科学・情報学・グリーンサイエンス エンジニアリング)で検索し直すことをおすすめします。

グリーンサイエンス・エンジニアリング領域は入試制度が別枠

英語コースであるグリーンサイエンス・エンジニアリング領域は、他の8領域とは入試制度そのものが異なり、入試要項も別に作成されています。本記事は日本語で開講される8領域を主な対象として解説するため、グリーンサイエンス・エンジニアリング領域での出願を検討している方は、上智大学の公式入試情報ページで当該領域専用の要項を必ず確認してください。上智大学大学院全体の入試制度や他の研究科との比較については、上智大学大学院入試を徹底解説|研究科・出願資格・過去問対策でも詳しく解説しています。

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専攻構成(9領域)と出願資格

理工学研究科(理工学専攻)への出願を検討するにあたっては、まず自分の研究したいテーマがどの領域に対応するのかを整理し、その領域の教員・研究室を調べておくことが重要です。領域ごとに事前相談の窓口が分かれているため、問い合わせ先を間違えないようにする必要もあります。以下は、2027年度理工学専攻入試要項に記載された各領域の事前相談窓口です。

領域事前相談の電話番号備考
機械工学領域03-3238-3310理工学専攻共通窓口は03-3238-3300
電気・電子工学領域03-3238-3310機械工学領域と共通窓口
応用化学領域03-3238-3360化学領域と共通窓口
化学領域03-3238-3360応用化学領域と共通窓口
数学領域03-3238-3320情報学領域と共通窓口
物理学領域03-3238-3310機械工学領域と共通窓口
生物科学領域03-3238-3360応用化学領域と共通窓口
情報学領域03-3238-3320数学領域と共通窓口

電話番号のほかにメールアドレスでの問い合わせ先も領域ごとに用意されています。窓口が統合されている領域もあるため、志望する領域の連絡先は必ず最新の入試要項本体で確認してください。

取得できる学位は理学系・工学系の2系統

理工学専攻では、出願時に選択した領域に応じて「修士/博士(理学)」または「修士/博士(工学)」のいずれかの学位が取得できます。どの領域がどちらの学位区分にあたるかは志望する研究室・領域によって異なるため、出願前の事前連絡の際に指導希望教員へ確認しておくと安心です。就職活動や研究職への応募で学位の名称が問われる場面もあるため、進学後にどちらの学位が授与されるのかは、入学前の段階で明確にしておくことをおすすめします。

内部進学者と外部からの受験者で準備の起点が異なる

理工学研究科は、上智大学理工学部からの内部進学者と、他大学・他学部から出願する外部受験者の両方を受け入れています。内部進学者は卒業研究を通じて指導教員との関係が既にできている場合が多く、事前連絡や筆記試験免除の手続きも比較的スムーズに進みやすい一方、外部受験者はゼロから研究室訪問・事前連絡・筆記試験対策を組み立てる必要があります。どちらの立場であっても、出願資格や提出書類そのものは一般入試・社会人入試の区分で決まるため、内部・外部という立場の違いは「準備をどこから始めるか」という観点で捉えておくとよいでしょう。

8領域それぞれが扱う研究テーマの目安

筆記試験の選択科目や口述試験の準備を始める前提として、まず志望する領域を1つに絞り込む必要がある点は理工学研究科ならではの特徴です。複数の領域にまたがるテーマに関心がある場合でも、出願時にはいずれか1領域を選ばなければならず、入学後の変更もできません。研究室のWebサイトで公開されている研究内容や論文リストを確認したうえで、可能であれば事前連絡の段階で複数の候補研究室に問い合わせ、自分の関心と研究室の方向性が合っているかを確かめておくと、出願後のミスマッチを防ぎやすくなります。領域選びで迷った場合は、筆記試験の選択科目の出題範囲が各領域の研究テーマとおおむね対応している点も手がかりにできます。機械工学領域は熱工学・流体工学・材料力学・制御工学などものづくりに直結するテーマ、電気・電子工学領域は電磁気学・電気回路・電子回路を基盤とする分野を扱います。応用化学領域と化学領域はいずれも物理化学・無機化学・有機化学を基礎としますが、応用化学領域は工業的な応用に、化学領域はより基礎的な化学現象の解明に重心を置く研究室が多い傾向があります。

数学領域は代数学・幾何学・解析学を中心とする理論研究、物理学領域は力学・電磁気学・熱統計物理学・量子力学など物理現象の解明を扱います。生物科学領域は生命現象を対象とする基礎生物学、情報学領域は人間情報・コミュニケーション情報・社会情報や数理情報など、情報科学と社会実装の両面にまたがるテーマを扱う研究室が並びます。どの領域も研究室ごとにテーマの幅が広いため、領域名だけで判断せず、事前連絡の段階で個別の研究室の内容まで確認しておくことが大切です。

出願資格は一般入試・社会人入試で条件が異なる

理工学研究科の出願区分は、大きく分けると一般入試と社会人入試の2種類です。一般入試は学部卒業(見込)者を中心とした通常の出願区分で、社会人入試は実務経験を積んだ社会人を対象とした特別な出願区分にあたります。博士前期課程の社会人入試は「大学卒業、またはそれと同等以上の学力があり、社会における実務経験が入学時点で1年以上ある者」が適用基準です。博士後期課程の社会人入試は「修士課程修了、またはそれと同等以上の学力があり、社会における実務経験が入学時点で1年以上ある者」が適用基準となります。実務経験1年以上という条件は前期・後期で共通ですが、学歴要件が学部卒業相当か修士修了相当かで変わる点に注意してください。

課程・入試区分ごとの出願資格を整理すると、次の表のようになります。

課程入試区分学歴要件実務経験
博士前期課程一般入試大学卒業(見込)、またはそれと同等以上の学力不問
博士前期課程社会人入試大学卒業(見込)、またはそれと同等以上の学力入学時点で1年以上
博士後期課程一般入試修士課程修了(見込)、またはそれと同等以上の学力不問
博士後期課程社会人入試修士課程修了(見込)、またはそれと同等以上の学力入学時点で1年以上

学歴要件そのものは一般入試・社会人入試で共通しており、社会人入試を分ける決め手は「実務経験1年以上」という条件の有無にあります。実務経験の年数をどう証明するかについては要項本体に詳細な記載がないため、該当する可能性がある場合は出願前の事前連絡の際に領域窓口へ確認しておくと安心です。

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一般入試と社会人入試の違い|研究計画書が必要なのは社会人入試のみ

理工学研究科の入試対策で最も誤解されやすいのが、一般入試と社会人入試の出願書類の違いです。一般入試の出願書類には研究計画書が含まれていません。志願票・最終出身大学の学位取得(見込)証明書・出身大学成績証明書(大学院出身者は大学院分も)・外国語検定試験の成績・出願書類チェックリストが基本の提出書類で、留学生の場合はこれに日本語能力を証明する書類が加わります。

一方で社会人入試では、一般入試の書類一式に加えて「社会人入試申請書」と「研究計画書(A4判2枚以内)」の提出が全員必須になります。研究計画書の様式は各専攻試験概要ページの所定用紙を使うのが基本で、社会人入試申請書は上智大学の入試情報ページからダウンロードする所定様式です。この違いを整理すると、次の表のようになります。

提出書類一般入試社会人入試
上智大学院志願票必須必須
出身大学(院)の証明書類一式必須必須
外国語検定試験の成績必須(免除認定者を除く)必須(免除認定者を除く)
社会人入試申請書不要必須
研究計画書(A4判2枚以内)不要必須

一般入試の受験者が研究計画書を用意する必要はない

他大学の文系研究科では一般入試でも研究計画書の提出を求めるケースが多いため、「大学院入試には研究計画書が要る」という思い込みで準備を進めてしまう受験者が少なくありません。理工学研究科の一般入試ではこの前提が当てはまらず、志望動機や研究内容は出願書類ではなく口述試験の場で問われる仕組みになっています。研究計画書の一般的な書き方そのものは、研究計画書の書き方を徹底解説|大学院入試で通る構成・例・添削の使い方で確認できますが、理工学研究科の一般入試志願者は提出義務がない点をまず押さえておいてください。

社会人入試は研究計画書の準備に時間がかかる

反対に社会人入試の志願者は、A4判2枚以内という限られた分量の中に研究テーマ・実務経験との接続・実現可能性を過不足なく盛り込む必要があり、準備には相応の時間がかかります。社会人入試全般の出願資格や研究計画書のポイントは、社会人 大学院入試を徹底解説|出願資格・研究計画書・英語・面接対策でも解説しているので、あわせて参考にしてください。なお出願前の事前連絡は、社会人入試の場合は出願期間の開始1か月前までに行う必要があり、一般入試よりも早めの行動が求められます。

研究計画書が求められる背景には、社会人入試が実務経験を学力の一部として評価する制度である以上、これまでのキャリアと大学院での研究テーマがどうつながるのかを書面で示す必要があるという事情があります。単に興味のある分野を書き連ねるのではなく、なぜ今、なぜこの領域で研究する必要があるのかを、実務での課題意識と結びつけて説明できるかどうかが評価の分かれ目になりやすい部分です。A4判2枚という制約は決して余裕のある分量ではないため、書き始める前に伝えたい要素を箇条書きで整理し、優先順位をつけてから文章化する進め方が安全です。

博士後期課程の出願書類は前期課程と一部異なる

ここまでは主に博士前期課程を前提に説明してきましたが、博士後期課程は出身「大学」ではなく出身「大学院」の証明書類が出願書類の基本になる点が異なります。博士前期課程の一般入試では最終出身大学の学位取得(見込)証明書が全員必須で、大学院での学歴がある場合のみ大学院分の証明書が加わる構成でした。これに対して博士後期課程の一般入試では、最終出身大学院の学位取得(見込)証明書・出身大学院成績証明書が全員必須の基本書類となり、そもそも大学院への進学を前提とした出願書類体系になっています。博士後期課程からの受験を検討している場合は、この違いを踏まえて自分の該当する書類一式を要項本体で確認してください。

社会人入試が不許可の場合は一般入試枠での受験になる

2027年度理工学専攻入試要項には、Web出願システムで社会人入試を申請しても審査の結果「不許可」となった場合は、一般入試枠での受験に切り替わる旨が明記されています。つまり社会人入試を志望していても、実務経験年数などの適用基準を満たしていないと判断された場合には、研究計画書を提出していても筆記試験を含む一般入試の枠で選考されることになります。要項では「不許可となった場合を想定して、必要事項は全て選択・記入すること」とも指示されており、社会人入試を申請する場合でも、一般入試の選択科目欄などを空欄にしないよう注意が必要です。

また、社会人入試には外国語検定試験の成績提出免除の制度もあります。免除を希望する場合は、出願前の事前連絡の際にあわせて相談し、認定を受ける必要があります。学内進学者向けの免除(9月入試のみ・筆記試験と連動)とは別の制度である点に注意し、該当する可能性がある場合は事前連絡の段階で必ず確認してください。

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試験科目と内容|筆記試験(理工基礎)と口述試験

理工学研究科(博士前期課程)の入試科目は、一般入試と社会人入試で構成が大きく異なります。一般入試は「理工基礎」と呼ばれる筆記試験と口述試験の2段階で実施される一方、社会人入試には筆記試験がなく、口述試験のみで選考が行われます。

筆記試験(理工基礎)は7科目から1科目を選択

一般入試の筆記試験は9時30分から12時まで実施され、9時までに試験室への入室が求められます。出願時に、以下7科目のうちいずれか1科目を選択して受験する仕組みです。

選択科目出題範囲の概要
機械工学基礎数学・力学・材料力学・機械力学・熱工学・流体工学・精密工学・制御工学・材料科学などの基礎
電気・電子工学基礎電気・電子工学に必要な数学、電磁気学・電気回路・電子回路など各専門分野の基礎
化学基礎物理化学・無機化学・有機化学の基礎(試験で関数電卓が必要な場合あり)
数学基礎線形代数・微分積分・集合と写像と論理、および代数学・幾何学・解析学の基礎
物理学基礎基礎数学(線形代数・微分積分・関数論)、力学・電磁気学・熱統計物理学・量子力学・化学物理・一般物理
生物科学基礎生物学の基礎的な知識・論理性・思考力を問う問題
情報学基礎人間情報・コミュニケーション情報・社会情報、電子情報、数理情報等の分野の基礎知識

選択科目は志望する領域と対応させて選ぶのが基本ですが、Web出願システムの「選択科目」欄で自分で選択する形式になっているため、出願前に事前連絡した指導希望教員に、どの科目を選ぶべきか確認しておくと安心です。学部時代の専門と志望する領域が完全には一致しない場合、どの科目で受験するのが妥当かは領域ごとの判断に委ねられる部分もあるため、自己判断だけで決めずに窓口へ相談する方が安全です。

学部入試の理工系科目と比べると、大学院入試の理工基礎は出題範囲がより専門分野に近く、学部後半で学ぶ内容まで含まれる点が特徴です。数学基礎であれば代数学・幾何学・解析学、物理学基礎であれば量子力学・熱統計物理学といった項目が挙げられており、教養科目レベルの対策だけでは対応しきれません。志望する領域の研究室で使われている教科書や、学部の専門科目のシラバスを参考にしながら、出題範囲に対応した参考書を選ぶ進め方が現実的です。

筆記試験の対策としては、まず学部レベルの教科書に立ち返り、基礎的な定義や公式を自分の言葉で説明できる状態まで理解を固めることが優先です。応用問題を数多く解くよりも、基礎知識の抜け漏れをなくすことが得点の安定につながりやすい分野でもあります。関数電卓の持参が必要になる場合があるとされている化学基礎のように、科目によって当日の持ち物が異なることもあるため、出願時に配布される受験上の注意事項も見落とさないようにしてください。

筆記試験に英語科目はなく、英語力は外部検定試験で判断される

理工学研究科の筆記試験(理工基礎)7科目には、英語の筆記試験が含まれていません。英語力は筆記試験ではなく、出願書類として提出するTOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPいずれかのスコアで判断される仕組みです。学部入試や他大学の大学院入試では英語の筆記試験が課されるケースも多いため、この点は理工学研究科の入試を検討するうえで見落とされやすい特徴といえます。裏を返せば、外国語検定試験のスコアは出願前に確定させておく必要があり、当日の試験勉強だけではカバーできない要素になります。

筆記試験免除認定者は口述試験のみを受ける

9月入試で学内進学者免除(筆記試験免除)の認定を受けた志願者は、当日は筆記試験(理工基礎)を受けず、口述試験のみに参加します。口述試験の内容自体は他の一般入試志願者と同じく「専門の研究内容と志望動機に関する口頭試問」であり、免除認定によって口述試験の内容や基準が変わるわけではありません。免除が及ぶのはあくまで筆記試験と、認定内容によっては外国語検定試験の成績提出のみである点を理解しておいてください。

口述試験の内容は一般入試と社会人入試で異なる

口述試験はいずれも10時開始(9時45分までに集合)で実施されますが、問われる内容は入試区分によって違います。一般入試の口述試験は専門の研究内容と志望動機に関する口頭試問が中心です。一方社会人入試の口述試験は実務経験に関する口頭発表と、関連事項・基礎的事項に関する口頭試問という構成になっており、これまでのキャリアと志望する研究テーマの接続を説明できるかが問われます。領域によっては口述試験の前に予備試問が行われることもあるため、詳細は志望領域の窓口に確認してください。

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9月入試・2月入試の日程と併願の考え方

理工学研究科の入試日程は課程・入試区分ごとに細かく分かれています。2027年度理工学専攻入試要項に基づく日程は次の通りです。年度によって日付は変わるため、出願を検討する際は必ず最新の学生募集要項で確認してください。

課程入試区分一般入試社会人入試
博士前期課程9月入試筆記試験9日(水)・口述試験10日(木)口述試験10日(木)のみ
博士前期課程2月入試筆記試験16日(火)・口述試験17日(水)口述試験17日(水)のみ
博士前期課程7月入試実施なし実施なし
博士後期課程9月入試実施なし実施なし
博士後期課程2月入試口述試験17日(水)のみ口述試験17日(水)のみ
博士後期課程7月入試2027年7月11日(日)口述試験のみ2027年7月11日(日)口述試験のみ

正式な入試区分名は「9月入試」「2月入試」「7月入試」の3つ

上智大学大学院の入試区分は、「9月入試」(春入学)・「2月入試」(春入学)・「7月入試」(秋入学)という3つの名称のみが正式なものです。「秋入試」「冬入試」といった季節ブランド名は上智大学院の入試制度には存在しないため、他サイトで見かけた通称と要項本体の記載が食い違う場合は、必ず公式要項の表記を優先してください。理工学研究科の博士前期課程が受けられるのは9月入試と2月入試の2回のみで、7月入試の対象外である点はあらためて意識しておく必要があります。

理工学専攻の要項と上智大学院共通要項の関係

理工学専攻の入試要項には、試験日程・出願書類・試験内容など理工学研究科固有の情報がまとめられていますが、出願方法の細則・検定料・奨学金情報などは上智大学院の「入試要項(共通)」側に記載されています。理工学専攻の要項本文でも「詳細は入試要項(共通)p.7-10参照」といった形で頻繁に共通要項が参照されているため、理工学専攻の要項だけを読んで出願手続きを完結させようとすると、必要な情報を見落とすおそれがあります。出願を検討する際は、理工学専攻の要項と共通要項の両方を並行して確認する習慣をつけておくと安心です。

併願できる組み合わせ・できない組み合わせ

上智大学大学院では、試験日が同じ専攻の併願受験はできませんが、9月入試と2月入試のように異なる入試区分であれば併願が可能です。また、国外からの出願は9月入試・7月入試のみが対象で、2月入試は国内出願のみ受け付けています。海外に居住しながら出願を検討している場合は、この違いを踏まえて出願する入試区分を選ぶ必要があります。

理工学研究科の博士前期課程を志望する場合、実質的に選べるのは9月入試と2月入試の2回だけです。9月入試で不合格だった場合に2月入試へ再チャレンジするという進め方も制度上は可能ですが、2月入試までの数か月で対策を練り直す時間的な余裕は限られています。可能であれば最初の受験機会である9月入試に照準を合わせて準備を進め、2月入試は保険的な位置づけにとどめず、独立した本番として対策できる余力を残しておくことをおすすめします。出願期間や検定料など出願手続きの詳細は理工学専攻の要項単体には記載がなく、上智大学院共通の入試要項に定められているため、出願前に共通要項もあわせて確認してください。

出願から合否確認までの一般的な流れ

理工学研究科の選考プロセスは、おおむね次のような流れで進みます。具体的な出願期間・受験票公開日・合格発表日は年度ごとに上智大学院共通要項で定められるため、ここでは手続きの順序のみを示します。

  1. 領域事務室を通じた指導希望教員への事前連絡
  2. 外国語検定試験の受験・スコア確保(出願期間より遡って2年以内のもの)
  3. 出願書類一式の準備と郵送での提出
  4. 受験票の公開・確認
  5. 筆記試験(一般入試のみ)・口述試験の受験
  6. 合格発表・入学手続き

事前連絡から出願書類の発送までを1つの区切りとして早めに終わらせておくことで、試験本番までの期間を筆記試験対策や口述試験の練習に集中させやすくなります。

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出願書類の準備と指導教員への事前連絡

理工学研究科の出願で見落とされがちなのが、出願書類そのものより前段階にある「事前連絡教員」制度です。出願期間の開始前までに、領域事務室を通じて指導希望教員へ連絡することが原則として求められており、事前連絡・相談に対応した教員名をWeb出願システムの「事前連絡教員」欄に入力する必要があります。

事前連絡が不要になる例外パターン

ただし、次に当てはまる志願者は事前連絡とその欄の入力が不要とされています。本学理工学部卒業(見込)者で筆記試験免除の認定を受けた者、および本学理工学部卒業(見込)の筆記試験受験者で卒業研究担当教員と同じ指導教員を志望する者の2パターンです。これに当てはまらない一般入試・社会人入試の志願者は、出願期間が始まる前に必ず領域事務室へ連絡を入れておく必要があります。社会人入試の場合はさらに早く、出願期間開始の1か月前までに連絡することが求められます。

Web出願システムの志願票には、第1希望の指導希望教員の入力が必須で、第2・第3希望は任意です。ただし要項には「必ずしも希望通りの配属にはならない場合もある」と明記されているため、事前連絡の段階で受け入れ可能性についてもよく相談しておくことが望ましいでしょう。指導教員とのやり取りの進め方は、外部から大学院を受験する場合に共通する準備事項でもあります。外部院試 対策を徹底解説|いつから始める?英語・専門科目・研究計画書・面接もあわせて参考にしてください。

出願書類は郵送のみ受付、窓口持参は不可

理工学専攻の出願書類は、郵送でのみ受け付けられ、アドミッションズオフィスや入学センターの窓口では受理されません。要項には「必ず追跡できる方法で郵送すること」と明記されているため、簡易書留や宅配便の追跡サービスなど、到着状況を確認できる方法を選ぶ必要があります。提出書類は各専攻試験概要ページ所定の出願書類チェックリストの順に並べ、チェックリスト自体も同封することが求められます。書類に不備があるものは受け付けられず、一度提出した書類はいかなる理由があっても返還されないため、発送前に部数・順番・記入漏れを複数回確認しておくことをおすすめします。

領域事務室への連絡はなぜ必須なのか

事前連絡教員の制度が設けられている背景には、受け入れ可能な研究室・指導教員の枠に限りがあり、出願前にマッチングを確認しておく必要があるという事情があります。指導教員側も、事前に研究内容や志望動機を聞いたうえで出願を受け入れるかどうかを判断しているため、連絡を怠ったまま出願すると、志望していた研究室に配属されない可能性が高まります。連絡先は理工学専攻共通の窓口(f-scitec@sophia.ac.jp)と、各領域個別の窓口の両方が用意されているため、志望する領域が定まっている場合は領域窓口へ直接連絡する方がスムーズです。

出願書類の作成に生成AIを使ってはいけない

2027年度理工学専攻入試要項には、出願書類の作成においてChatGPTなどの生成AIを用いてはいけないという注意書きが明記されています。あわせて、出願書類に偽造・虚偽記載・剽窃等があった場合は入学が認められず、入学後に発覚した場合は入学許可が取り消される旨も記載されています。研究計画書を含む出願書類はあくまで自分自身の言葉と経験に基づいて作成する必要がある点を、社会人入試の志願者は特に意識しておいてください。生成AIで下書きを作ってから手直しするといった使い方も、要項の文言上は禁止対象に含まれる可能性があるため、文章表現に自信がない場合は生成AIではなく、大学院入試に詳しい第三者からの添削を受ける方法を検討することをおすすめします。

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口述試験(面接)対策のポイント

理工学研究科の合否を左右する大きな要素が口述試験です。一般入試も社会人入試も口述試験は必ず実施されるため、筆記試験の有無にかかわらず十分な準備が欠かせません。

一般入試は研究内容と志望動機の一貫性が問われる

一般入試の口述試験は「専門の研究内容と志望動機に関する口頭試問」です。出願書類に研究計画書が含まれない分、口述試験の場でこれまでの学修内容と志望する研究テーマのつながりを言葉で説明できるかどうかが重要になります。事前連絡の段階で指導希望教員と話した内容、志望する領域を選んだ理由、卒業研究や学部での学びとの接続を、自分の言葉で整理しておくとよいでしょう。筆記試験(理工基礎)で問われる基礎知識と、口述試験で問われる研究内容への理解は、どちらも付け焼き刃では通用しにくい領域です。

社会人入試は実務経験のプレゼンテーション力が鍵

社会人入試の口述試験は「実務経験に関する口頭発表と関連事項・基礎的事項に関する口頭試問」という構成です。研究計画書に書いた内容を口頭でも一貫して説明できることに加え、実務経験を大学院での研究テーマにどう接続するかを発表形式で伝える力が求められます。領域によっては口述試験の前に予備試問が行われる場合もあるため、志望領域の窓口に事前確認しておくと当日の流れをイメージしやすくなります。実務多忙な社会人にとっては準備時間の確保自体が課題になりやすいため、早い段階からのスケジューリングが重要です。

試験当日に向けて確認しておきたい基本事項

筆記試験は9時までに、口述試験は9時45分までにそれぞれ入室・集合が求められています。開始時刻ぎりぎりの到着では落ち着いて臨めないため、キャンパスまでの経路と所要時間は事前に確認しておくとよいでしょう。化学基礎の筆記試験では関数電卓の持参が必要になる場合があるなど、科目によって当日の持ち物が異なることもあるため、受験票とあわせて配布される注意事項には必ず目を通してください。社会人入試で実務発表を行う場合、資料の持ち込みが認められるかどうかは要項に明記がないため、不明な点は事前連絡の際に確認しておくと安心です。

口述試験に向けた具体的な準備の進め方

口述試験の準備としては、次のような進め方が実践的です。

  1. 研究計画書または志望理由の要点を、3分程度で口頭説明できるように文章を音読・暗唱ではなく要約の形で練習する
  2. 指導希望教員や在学生から聞いた研究室の状況を踏まえ、想定される質問(なぜこの領域か、なぜ上智大学か、入学後の研究の進め方)への回答を準備する
  3. 専門用語を使う場面と、平易な言葉で言い換える場面を意識的に切り替えられるよう、第三者に説明する練習を重ねる

特に「なぜこの研究テーマなのか」を一貫したストーリーとして語れるかどうかは、一般入試・社会人入試を問わず口述試験全体で重視されるポイントです。付け焼き刃の回答は質問を重ねられるとほころびが出やすいため、事前連絡の段階でのやり取りから一貫性を意識して準備を進めておくことをおすすめします。一般入試の筆記試験は9時30分から12時までの2時間30分、口述試験は一般入試・社会人入試とも10時開始です。口述試験そのものの一人あたりの所要時間は要項に明記されていませんが、研究内容や実務経験について複数の質問がなされることを想定し、想定問答は10分から15分程度は落ち着いて話せる分量を用意しておくと余裕を持って臨めます。

要項では「領域によっては口述試験の予備試問を行うことがある」とも案内されています。予備試問の有無や形式は領域ごとに異なるため、志望する領域の窓口に事前に確認しておくと、当日になって想定外の形式に戸惑うリスクを減らせます。海外在住などの事情で渡日前の選考を希望する場合も、出願期間前に入学センターへ相談する必要がある旨が要項に明記されているため、該当する場合は早めに動いてください。

なお、社会人入試を申請していたものの審査で不許可となり一般入試枠に切り替わった場合、口述試験の内容も一般入試側の「専門の研究内容と志望動機に関する口頭試問」に沿ったものになると考えられます。社会人入試を申請する場合でも、一般入試の口述試験を想定した準備をあわせて進めておくと、不許可になった場合でも慌てずに対応できます。

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併願戦略と学習スケジュール|学内進学者向け筆記試験免除制度

理工学研究科への出願を計画する際は、自分が学内進学者(上智大学理工学部出身)なのか、外部から受験するのかによって準備の進め方が変わります。

上智大学理工学部出身者向けの筆記試験免除制度

上智大学理工学部を卒業(見込)している志願者には、9月入試に限り、希望する領域の筆記試験(理工基礎)が免除される制度があります。認定を受けた場合は外国語検定試験の成績提出も免除されるため、対象者にとっては負担の大きい軽減策になります。ただしこの免除は2月入試には適用されず、9月入試のみが対象である点に注意してください。免除を希望する場合は、Web出願システムの「免除申請」欄で「学内進学者免除」を選択し、認定されたかどうかは受験票への記載や通知メールで確認する仕組みです。

外部から受験する場合の学習スケジュール

学内進学者向けの免除制度がない外部からの受験生は、筆記試験(理工基礎)の基礎科目対策と、外国語検定試験のスコア確保、口述試験対策を並行して進める必要があります。外国語検定試験は出願期間より遡って2年以内に受験した結果のみが有効とされているため、TOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPのいずれかを早めに受験しておくスケジュール管理が欠かせません。理系の大学院入試全般に共通する研究室訪問や専門科目対策の進め方は、九州大学大学院総合理工学府の院試を徹底解説|総合理工学専攻・Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類・研究室訪問・英語・専門科目・面接対策でも取り上げているので、他大学の理系院試対策と比較しながら準備を進めるのも一つの方法です。

9月入試を第一志望とする場合、逆算した準備の流れの一例は次の通りです。

  1. 出願の半年ほど前:志望領域を絞り込み、研究室・指導希望教員を調べて事前連絡の準備を始める
  2. 出願の3〜4か月前:外国語検定試験(TOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPのいずれか)を受験し、有効期限内のスコアを確保する
  3. 出願の1〜2か月前:領域事務室を通じて指導希望教員へ事前連絡を行い、筆記試験の選択科目や志望内容について相談する(社会人入試は出願開始の1か月前までに連絡)
  4. 出願期間中:志願票・証明書類・(社会人入試は)研究計画書と社会人入試申請書を揃えて郵送する
  5. 出願後〜試験当日まで:筆記試験(理工基礎)の基礎固めと、口述試験を想定した説明練習を並行して進める

事前連絡から出願までの期間が想定より短くなりやすいのがこの入試の特徴でもあるため、志望領域が固まった時点で早めに動き始めることが、結果的に一般入試・社会人入試のどちらにとっても有利に働きます。2月入試は9月入試の結果を踏まえて再挑戦する位置づけにもできますが、対策期間が短くなる分、基礎の抜け漏れをなくしておくことがより重要になります。

働きながら準備する社会人志願者が意識したいバランス

社会人入試の志願者は、実務と両立しながら研究計画書の作成・外国語検定試験の受験・口述試験の準備を進める必要があります。領域事務室への事前連絡を早めに済ませておくことで、その後の準備期間を研究計画書の練り込みに充てやすくなるため、まずは連絡のタイミングを確保することを優先してください。研究計画書はA4判2枚以内という分量のわりに、実務経験の棚卸しと研究テーマへの落とし込みに時間がかかりやすい書類です。休日や通勤時間を使って少しずつ書き進めるよりも、まとまった時間を確保して一気に骨子を固め、その後に細部を調整する進め方の方が完成までの見通しを立てやすいでしょう。

他大学の理系大学院と併願する場合の注意点

理工学研究科と並行して他大学の理系大学院を併願する場合は、筆記試験や口述試験の日程が重ならないかを早めに確認しておく必要があります。大学院入試は学部入試と異なり、大学ごとに出願期間・試験日が独自に設定されているため、複数校の要項を並べて日程表を作っておくと管理がしやすくなります。理系の他大学院の出願書類・試験内容と比較しながら準備を進めたい場合は、九州大学大学院総合理工学府を扱った前述のコラムや、外部院試全般の進め方をまとめた記事もあわせて参考にしてください。研究計画書の要否や試験科目は大学ごとに異なるため、理工学研究科の一般入試だからといって他大学でも研究計画書が不要とは限らない点には注意が必要です。

過去問については、四谷キャンパスのアドミッションズオフィスまたは大阪サテライトキャンパスの窓口で過去3年分を閲覧できる制度がありますが、配布は行われず閲覧のみで、入試制度・専攻によっては非公開の場合があると案内されています。理工学専攻の過去問が閲覧対象に含まれるかどうかは要項本体に明記がないため、利用を検討する場合は事前に入学センターへ確認しておくと確実です。大学院入試全体の準備の進め方や志望校選びについては、大学院入試対策コースのページも参考にしてください。

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よくある質問(FAQ)

上智大学大学院理工学研究科の入試は年に何回ありますか?

博士前期課程(修士)は春入学のみで、9月入試と2月入試の年2回実施されます。7月入試は博士前期課程では実施されません。博士後期課程(博士)は春入学の2月入試と秋入学の7月入試が実施され、9月入試の対象外です。課程によって受けられる入試区分が異なる点に注意してください。

一般入試と社会人入試はどちらが受かりやすいですか?

公式に難易度や倍率の違いは公表されていないため、どちらが受かりやすいかを断定的に述べることはできません。両者は選考基準そのものが異なり、社会人入試は実務経験1年以上という出願資格と研究計画書の提出が必須になる代わりに、筆記試験が免除され口述試験のみで選考されます。社会人入試の審査で不許可となった場合は一般入試枠での受験に切り替わる仕組みもあるため、自分の経歴と出願資格を照らし合わせ、どちらの区分に該当するかで判断するのが基本です。

研究計画書はどのくらいの分量で書けばいいですか?

社会人入試で提出する研究計画書は、A4判2枚以内と定められています。限られた分量の中で、研究テーマ・実務経験との接続・実現可能性を過不足なくまとめる必要があります。なお一般入試では研究計画書の提出自体が求められていません。

上智大学理工学部出身者は入試で有利になりますか?

上智大学理工学部を卒業(見込)している志願者には、9月入試に限り、希望する領域の筆記試験(理工基礎)が免除される制度があります。認定されれば外国語検定試験の成績提出も免除されるため、負担軽減という意味では優遇措置がありますが、口述試験は学内進学者・外部受験者を問わず全員が受ける必要があります。

外国語検定試験は何を提出すればいいですか?基準点はありますか?

TOEFL・TOEIC・IELTS・TEAPのいずれかの成績を、出願期間より遡って2年以内に受験した結果として提出します。TOEICはL&Rスコアが必須です。理工学研究科の筆記試験(理工基礎)には英語科目がなく、英語力はこの外国語検定試験の提出のみで判断される点も特徴です。合格の目安となる基準点は公式に公表されていないため、具体的な得点目標については入学センターや志望領域への問い合わせをおすすめします。

過去問は入手できますか?

四谷キャンパスのアドミッションズオフィスまたは大阪サテライトキャンパスの窓口で、過去3年分の入試問題を閲覧できる制度があります。ただし配布は行われず閲覧のみで、入試制度・専攻によっては非公開の場合もあります。理工学専攻が対象に含まれるかどうかは、事前に入学センターへ確認してください。

社会人入試の出願条件を教えてください

博士前期課程の社会人入試は、大学卒業(見込)またはそれと同等以上の学力があり、入学時点で実務経験が1年以上ある者が対象です。博士後期課程の社会人入試は、修士課程修了(見込)またはそれと同等以上の学力があり、入学時点で実務経験が1年以上ある者が対象になります。

9月入試と2月入試は併願できますか?

試験日が同じ専攻の併願受験はできませんが、9月入試と2月入試のように異なる入試区分であれば併願が可能です。ただし国外からの出願は9月入試・7月入試のみが対象で、2月入試は国内出願のみ受け付けている点にも注意してください。海外に在住しながら出願する場合は、この条件を踏まえて出願区分を選ぶ必要があります。

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まとめ|上智大学大学院理工学研究科の入試対策

上智大学大学院理工学研究科(理工学専攻)の入試対策として押さえておきたいポイントを整理します。

  • 理工学研究科は理工学専攻という1専攻に、機械工学・電気電子工学・応用化学・化学・数学・物理学・生物科学・情報学の8領域とグリーンサイエンス・エンジニアリング領域を加えた9領域が置かれている
  • 博士前期課程は9月入試・2月入試の年2回、博士後期課程は2月入試・7月入試の年2回で、それぞれ受けられる入試区分が異なる
  • 一般入試の出願書類に研究計画書は含まれないが、社会人入試ではA4判2枚以内の研究計画書と社会人入試申請書の提出が全員必須になる
  • 一般入試は筆記試験(理工基礎・7科目から1科目選択)と口述試験、社会人入試は口述試験のみで選考される
  • 出願前には領域事務室を通じて指導希望教員へ事前連絡することが原則として必要で、社会人入試は出願開始の1か月前までに連絡する
  • 上智大学理工学部出身者には9月入試に限り筆記試験免除制度があるが、口述試験は全員が受ける
  • 倍率・募集人員・外国語検定試験の基準点は公式に非公表のため、最新の学生募集要項や入学センターへの確認が欠かせない
  • 出願書類は郵送のみの受付で、追跡できる方法での発送・チェックリストの同封・記入漏れの確認が求められる

理工学研究科の入試は、一般入試と社会人入試で出願書類・試験内容がまったく異なる構造になっているため、まず自分がどちらの区分に該当するのかを見極めることが対策の出発点になります。事前連絡教員への相談、筆記試験の科目選択、研究計画書や口述試験の準備は、いずれも独学だけで進めようとすると時間の見積もりを誤りやすい部分でもあります。特に社会人入試の研究計画書は、実務経験と研究テーマを結びつけて説明する構成力が問われるため、書き始めてから提出までに想定以上の時間がかかるケースも珍しくありません。独学での対策に不安がある場合は、大学院入試に詳しい専門の指導を活用するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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