無料相談会受付中!

法学部 編入を徹底解説|実施大学・出願資格・倍率・試験科目・過去問対策

法学部 編入を徹底解説の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
法学部 編入を目指す方向けに、出願資格・倍率・試験科目・過去問対策を解説
大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

法学部 編入は、旧帝大から私立大学まで複数の大学が毎年実施しており、2027年度も北海道大学・京都大学・名古屋大学・大阪大学・神戸大学・九州大学・中央大学などが募集しています。ただし出願期間は8月下旬から10月上旬に集中し、大学ごとに2週間ずれるため、志望校を決めるのが遅れるとその年の受験機会を失います。

法学部編入とは、大学・短期大学・高等専門学校などで一定の単位を修得した人が、法学部の2年次または3年次に途中から入学する制度です。一般入試とは別枠で実施され、試験科目は英語(または英語外部試験のスコア)と、法律学・政治学に関する論述または小論文が中心になります。一般入試のように全科目を仕上げる必要はありませんが、そのぶん論述の完成度で差がつきます。

\ 大学編入専門 /

まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?

スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。

  • 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①1分でわかる合格逆算診断 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

この記事では、大学公式が公開している2027年度(令和9年度)の募集要項を実際に取得し、7大学の募集人員・出願資格・単位要件・出願期間・試験日・科目・配点・合格発表を一覧にまとめました。あわせて、神戸大学が公表している「出題の意図」を年度別に整理し、どのような論点が問われるのかを具体的に示します。日程と要件は年度ごとに変わるため、出願前には必ず志望校の最新要項をご確認ください。

結論を先に書くと、2026年9月8日の時点で大阪大学(8月28日締切)と神戸大学(9月3日締切)の2027年度出願はすでに終了しています。これから出願できるのは、九州大学(9月18日必着)、京都大学(9月18日必着)、中央大学(9月30日締切)、名古屋大学(10月1日必着)、北海道大学(10月7日消印有効)です。残り期間で間に合う大学は限られますので、まず日程表で自分が出願できる大学を確認してから、対策の内容を考えてください。

読み進める順番としては、まず実施大学の一覧で候補を絞り、次に日程表で締切に間に合うかを確認し、そのうえで出願資格の単位要件を照合する流れが効率的です。すでに志望校が固まっている方は、試験科目と過去問の章から読んでも構いません。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)
目次

法学部編入とは?2年次編入・3年次編入と単位認定の仕組み

法学部編入には、2年次から入る形と3年次から入る形があります。多くの大学は3年次編入のみを実施しており、2年次と3年次の両方で募集しているのは北海道大学など一部に限られます。3年次編入が常に有利とは限りません。必要単位数、卒業までの期間、入学後の履修の詰まり方がまったく違うためです。

2年次編入と3年次編入の違い

項目2年次編入3年次編入
入学後の学年2年次から学ぶ3年次から学ぶ
必要単位数大学1年以上・30単位前後が目安(大学ごとに異なる)大学2年以上・32〜62単位が目安(大学ごとに異なる)
卒業までの期間原則3年程度原則2年程度
単位認定基礎科目から履修し直しやすい専門科目の履修順序が詰まりやすい
向いている人法学未修で基礎から学びたい人、卒業計画に余裕を持ちたい人必要単位を満たし、専門科目を早く進めたい人

法学を学んだことがない状態で3年次に入ると、憲法・民法・刑法・政治学の基礎が不足したまま専門科目の授業と定期試験が始まります。北海道大学は3年次編入学生に対し、全学教育科目の「法学入門Ⅰ〜Ⅲ」および「政治学入門」の履修を強く奨めると要項に明記しています。入学後の負荷まで含めて年次を選ぶ視点を持ってください。

入学前の単位はどこまで認められるか

編入後に何単位が引き継がれるかは、卒業までの負担を大きく左右します。公表している大学の例を挙げます。

大学認定の内容
北海道大学(3年次)一般教養相当は42単位(外国語科目を含む)まで包括認定。専門科目相当は本学部基準により最大30単位まで認定することがある
北海道大学(2年次)一般教養相当は32単位まで包括認定。専門科目相当は最大30単位まで。2年次入学後、全学教育科目4単位以上の修得が3年次進級要件
中央大学(3年次)卒業要件124単位。入学時に法律学科・政治学科は専門教育32単位+外国語16単位=48単位、国際企業関係法学科は専門教育24単位+外国語24単位=48単位を換算

中央大学は、編入学生が早期卒業の対象外であること、FLP演習およびAI・データサイエンス演習を履修登録できないこと、法律学科の法曹コースのうち一貫教育プログラムを選択できないことも要項に記載しています。入学後に選べない制度がある点は、法曹志望であれば出願前に確認しておきたいところです。

法学部編入を実施している主な大学一覧【2027年度】

ここでは、2027年度(令和9年度)の募集要項を大学公式サイトで確認できた7大学を、募集人員と試験科目でまとめます。京都大学法学部も第3年次編入学試験を実施しています。年度によって募集停止や制度変更が起こるため、他大学を含めて最新の要項で確認してください。

大学年次募集人員主な試験科目英語の扱い
北海道大学 法学部2年次・3年次各10名3年次:専門科目(法学・政治学の基礎的問題)+英語/2年次:小論文+英語学部独自の英語試験
京都大学 法学部3年次10名論文(社会科学又は人文科学に関する問題を日本語で論述)+出願書類TOEFL-iBTスコアをETSから直送
名古屋大学 法学部3年次10名1次:書類選考+外国語(英語)+小論文/2次:口述試験学部独自の英語試験(辞書1冊持込可)
大阪大学 法学部 法学科3年次10人小論文(社会科学に関する論述)+英語+志望理由書+成績証明書学部独自の英語試験(辞書持込不可)
神戸大学 法学部3年次20人論文(法学概論)+論文(一般教養)TOEFL又はTOEICを100点満点に換算
九州大学 法学部3年次若干名1次:書類審査/2次:筆記(法学又は政治学の論述)+個人面接TOEFL・TOEIC・英検・IELTSのいずれか
中央大学 法学部3年次3学科 各若干名外国語(英語)+論文科目(学科別)学部独自の英語試験

2027年度の年次と募集人員のまとめ

大学2年次編入3年次編入募集人員併願の可否
北海道大学 法学部 法学課程ありあり第3年次10名・第2年次10名2年次と3年次の併願可。検定料は併願でも30,000円
京都大学 法学部なしあり10名—
名古屋大学 法学部なしあり10名—
大阪大学 法学部 法学科なしあり10人(一般選抜・留学生選抜)国際公共政策学科は募集なし
神戸大学 法学部なしあり20人—
九州大学 法学部なしあり若干名1次書類審査で絞り込み
中央大学 法学部(法律・国際企業関係法・政治)なしあり3学科 各若干名3学科の併願不可

2年次編入を実施しているのは、今回確認した7大学のうち北海道大学だけです。法学未修から基礎を積み直したい場合、選択肢は限られます。北海道大学は2年次と3年次の併願ができ、検定料も併願で30,000円のままです。両方に合格した場合は第3年次編入学合格者として扱われます。

そのほかに法学部編入を実施している大学

上記7大学のほかにも、法学部の編入学を実施している(または過去に実施していた)大学があります。以下は2026年度入試の要項で確認した内容で、2027年度の実施有無・日程・科目は各大学の最新要項でご確認ください。年度によって募集停止や制度変更が起こる領域です。

大学区分編入年次主な試験科目確認すべき点
法政大学 法学部私立・MARCH2年次・3年次論文、英語法律学科・政治学科・国際政治学科ごとに年次別の募集有無が異なります。
関西大学 法学部 法学政治学科私立・関関同立3年次、社会人3年次論文、外国語検定試験スコア等学外受験者用要項と社会人編入の区分、英語・仏語・独語などの外部試験スコアの条件を確認します。
青山学院大学 法学部私立・MARCH学士編入で法学科の掲載あり要項確認一般編入の募集学部に法学部は含まれず、学外からの学士編入で法学科が掲載されていました。一般編入・学士編入・本学卒業者向け学士編入を区別して確認します。
明治大学 法学部私立・MARCH要項確認要項確認2026年度の編入学・学士入学試験は文学部の掲載が中心でした。法学部は海外就学者特別入試など別制度の確認が必要です。
関西学院大学私立・関関同立募集がある場合のみ要項確認要項に「募集がある場合のみ掲載」の趣旨の記載があり、年度ごとの確認が必要です。
同志社大学 法学部私立・関関同立2026年度は制度なしの表示—年度ごとの転入学・編入学の実施状況表で確認します。
立命館大学私立・関関同立要項確認要項確認2027年度入学者向け情報の公開時期を確認します。
香川大学 法学部地方国公立3年次小論文、英語、面接第1次・第2次募集の有無、出願期間、面接の配点を確認します。専門学校は修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上または62単位以上などの条件があります。

私立大学の法学部編入は、国立大学に比べて年度ごとの実施有無が変わりやすい傾向があります。同志社大学のように実施状況表で「制度なし」と表示される年度もあります。志望校リストを作るときは、前年度の実績だけで判断せず、最新年度の要項が公開された時点で必ず実施の有無を確認してください。

大阪大学は法学科のみの募集で、国際公共政策学科では実施していません。中央大学は法律学科・国際企業関係法学科・政治学科の3学科で募集していますが、3学科の併願はできません。神戸大学の募集人員20人は今回確認した7大学のなかで最も多く、選択肢として押さえておく価値があります。

法学部以外も含めた編入実施校の全体像は3年次編入できる大学一覧で確認できます。北海道大学については北海道大学法学部(3年次)の傾向と対策と北海道大学法学部(2年次)の傾向と対策で年次別に詳しく扱っています。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

2027年度の出願期間・試験日・合格発表【7大学の実データ】

法学部編入で最も事故が起きやすいのが日程です。出願期間はわずか3〜7日間しかない大学が多く、しかも大学ごとに1〜2か月ずれます。最も早い大阪大学は8月下旬に締め切り、最も遅い北海道大学でも10月7日には受付が終わります。

大学出願期間試験日合格発表
大阪大学 法学部2026年8月25日〜8月28日17時必着(書留郵送のみ)2026年10月24日(土)小論文10:00〜12:00、英語13:00〜15:002026年12月18日(金)16時
神戸大学 法学部令和8年8月28日〜9月3日17時必着(書留速達、消印無効)令和8年10月31日(土)法学概論10:00〜11:30、一般教養13:00〜14:30令和8年12月18日(金)14:00
九州大学 法学部2026年9月14日〜9月18日17時必着1次:書類審査(10月下旬までに通知)/2次:2026年10月30日(金)筆記10:00〜12:00、面接14:30〜2026年11月20日(金)
京都大学 法学部令和8年9月15日〜9月18日17時必着(書留郵送に限る)令和8年10月31日(土)論文13:30〜16:00令和8年12月11日(金)10:00
中央大学 法学部2026年9月24日10:00〜9月30日(締切日消印有効)2026年11月21日(土)英語10:00〜11:00、論文11:20〜12:202026年12月4日(金)11:00
名古屋大学 法学部2026年9月28日〜10月1日16時必着(書留郵便、持参不可)1次:2026年10月14日(水)英語13:00〜15:00、小論文15:30〜17:30/2次口述:10月28日(水)13:30〜2026年11月13日(金)10時頃
北海道大学 法学部令和8年10月5日〜10月7日(10月7日消印有効、速達特定記録)令和8年11月7日(土)小論文9:20〜11:20(2年次)、英語12:20〜14:20(共通)、専門科目14:50〜16:50(3年次)令和8年12月4日(金)10:00

京都大学と神戸大学は併願できない

この表で見落としてはいけないのが試験日の重複です。京都大学の論文試験は令和8年10月31日(土)13:30〜16:00、神戸大学の論文試験は同じ10月31日(土)の10:00〜11:30と13:00〜14:30に実施されます。両大学は試験日が同一で時間帯も重なるため、併願できません。関西の国立法学部を志望する場合、この2校はどちらかを選ぶことになります。

一方で、大阪大学(10月24日)、九州大学(10月30日)、北海道大学(11月7日)、中央大学(11月21日)は試験日が分かれています。名古屋大学は1次が10月14日、2次口述が10月28日で、2次の口述日が九州大学の筆記と2日違いです。移動を伴う併願を考えるなら、この間隔も検討材料になります。

出願準備は締切の1か月前から動く

出願書類には、卒業証明書、在学証明書、成績証明書、志望理由書、英語外部試験のスコアなど、発行や作成に日数がかかるものが並びます。とくに時間が読めないのが英語外部試験です。京都大学はTOEFL-iBTのスコアレポートをETSから大学へ直接送付させる方式で、令和8年9月18日までに大学へ到着したスコアのみが有効とされています。受験してから到着するまでのリードタイムを見込む必要があります。

準備の順序としては、志望校の要項を入手する、出願資格の単位要件を成績証明書と照合する、英語外部試験の要否と締切を確認して受験日を予約する、証明書類を取り寄せる、志望理由書を書く、という流れになります。証明書の発行に2週間かかる学校もあるため、締切の1か月前には動き始めたいところです。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

法学部編入の出願資格|大学生・短大生・高専生・専門学校生はどこまで受けられるか

出願資格は大学ごとに条文が異なり、必要単位数は32単位から62単位まで倍近い開きがあります。「編入は2年生から」と一括りに覚えると、志望校によっては単位が足りず出願できません。まず自分の修得単位数を成績証明書で数え、そのうえで候補校を絞るのが現実的です。

大学在学者に求められる単位数の比較

大学在学年数と単位の要件
大阪大学大学・専門職大学に2年以上在学し32単位以上修得(2027年3月までに修得見込みを含む)。本学部出身者は除く
北海道大学(3年次)他大学に2年以上在学(休学期間を除く)し42単位以上修得。2年次は1年以上在学し32単位以上
名古屋大学日本の大学に2年以上在学(休学期間を除く)し52単位以上修得。本学在学者は除く
京都大学日本の大学の第2年次以上に在学して合計56単位以上修得。本学在学者を含む。令和9年3月31日時点で在学期間が休学を除き2年以上必要
神戸大学休学を除き同一大学に2年以上在学し62単位以上修得
九州大学修業年限4年以上の大学(九州大学を除く)の第2年次以上に在学し62単位以上修得見込み
中央大学大学卒業(見込)が要件。在学中の単位数による出願枠は設けていない

ここで注意したいのが京都大学の規定です。学士の学位で出願する場合、大学の法学部で学士を授与された人は出願資格から除かれます。学位授与機構で法学・政治学の学士を授与された人も同様です。さらに「入学時にすでに法学・政治学の学士の学位を授与されている者は入学を許可しない」と明記されています。法学部卒業後に京大法学部へ、というルートは想定されていません。

短大・高専・専門学校からの出願

短期大学と高等専門学校の卒業(見込)者は、今回確認した7大学すべてで出願資格が認められています。判断が分かれるのは専門学校です。

大学専修学校(専門学校)専門課程の扱い
九州大学修業年限2年以上で、修了に必要な総授業時間数が1,700時間以上の専門課程を修了した者(見込みを含む)は出願可
名古屋大学学校教育法第132条の規定による専修学校の専門課程を修了した者(見込みを含む)は出願可
中央大学専修学校(専門学校)の専門課程、コミュニティカレッジからの出願は認めない
北海道大学専修学校の専門課程(修業年限2年以上その他文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)の修了者は出願可

専門学校在学中の方は、自分の課程が総授業時間数や修業年限の基準を満たしているかを学校の事務窓口で確認してください。基準を満たさない課程では出願自体ができません。基準に該当するかどうか判断できない場合、多くの大学が事前の問い合わせを受け付けています。中央大学は出願資格に不明点がある場合、法学部公式サイトの問い合わせフォームから事前に相談するよう要項で案内しています。

もう一点、在学中の大学との関係も要項で確認してください。京都大学は出願資格に「本学在学者を含む」と明記しており、京都大学の他学部に在籍している人も出願できます。これに対し名古屋大学は「本学在学者は除く」、大阪大学も「本学部出身者は除く」、九州大学は「九州大学を除く」と定めています。自校の他学部からの編入を認めるかは大学ごとに正反対です。在籍中の大学が志望校と同じ場合は、この一文を見落とさないようにしてください。

社会人・大学卒業者のルート

学士の学位を持つ人は、7大学すべてで出願できます(京都大学の法学士除外規定を除く)。大阪大学は「本学部出身者は除く」、中央大学は「本学法学部卒業生は卒業した学科と同一学科への出願はできない」と定めており、自校出身者の再入学を制限する規定が置かれています。社会人が働きながら受験する場合、試験日が平日にかかる大学があることにも注意が必要です。名古屋大学は1次が水曜、2次口述も水曜、九州大学の2次は金曜に設定されています。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

試験科目と配点|英語・法律科目・小論文はどう課されるか

法学部編入の試験は、大きく「英語」と「論述」の2本立てです。ただし英語の課され方が大学によって三通りに分かれます。学部独自の英語試験を課す大学、外部試験のスコア提出を求める大学、外部試験を点数換算して配点に組み込む大学です。この違いで準備の内容がまったく変わります。

大学別の科目・時間・配点

大学科目と時間配点・特記事項
北海道大学(3年次)英語120分、専門科目(法学・政治学の基礎的問題)120分各科目とも学部が求める水準の得点を要する。2年次併願者は小論文も受験
京都大学論文150分(社会科学又は人文科学に関する問題を日本語で論述)出願書類(TOEFL-iBTスコアを含む)と論文の成績を総合評価
名古屋大学1次:英語120分、小論文120分/2次:口述試験英語は各自持参の辞書1冊のみ使用可。電子辞書・事典類・単語帳・参考書は不可
大阪大学小論文120分(社会科学に関する問題の論述)、英語120分英語は辞書の持ち込み不可。志望理由書・学業成績証明書と総合して判定
神戸大学論文(法学概論)90分、論文(一般教養)90分法学概論100点、一般教養100点、英語100点(TOEFL又はTOEICを換算)
九州大学2次:筆記120分(法学又は政治学に関する論述問題)、個人面接面接は提出書類と筆記試験の内容に基づいて実施
中央大学英語60分、論文科目60分英語は全学科100点。論文は法律学科・政治学科が100点を150点に換算、国際企業関係法学科は100点

中央大学で見逃せないのが参照物の扱いです。法律学科と国際企業関係法学科の論文試験では、試験中に六法が配付されます。条文を暗記する試験ではなく、条文を引きながら論理を組み立てる試験だということです。政治学科の論文にはこの記載がありません。学科ごとに論述の性格が違う点も押さえておきましょう。

英語外部試験の基準

外部試験を求める大学では、出願資格そのものにスコアの下限が設定されていることがあります。

大学基準
神戸大学TOEFL iBTで40点(令和8年1月20日以前実施分)もしくは3.0(令和8年1月21日以降実施分)以上、またはTOEIC Listening & Reading Testで500点以上。これを満たさないと出願資格がない
九州大学TOEFL iBT/TOEIC(L&RとS&Wの両方)/英検(S-CBT含む、1次・2次の両成績)/IELTSのいずれかを提出。学部が求める英語力の目安は英検2級相当以上
京都大学TOEFL-iBTのみ。ETSから大学へ直送(Institution Code 9501)。TOEFL-ITP、TOEFL-PBT、TOEFL-iBT Home Editionは不可

神戸大学のTOEIC基準は500点で、これは出願の可否を決める足切りラインです。ただし英語は100点満点に換算されて配点に入るため、500点ぎりぎりで出願しても得点面では不利になります。複数のスコアを提出した場合は換算後の得点が最も高いものが採用されるので、受験回数を重ねる価値があります。有効期限は大学ごとに異なり、九州大学は願書受付最終日から過去2年以内、京都大学は出願期間最終日の2年前以降と定めています。編入で必要なスコアの考え方は大学編入にTOEICは何点必要かもあわせて参考にしてください。

志望理由書の分量と生成AIの扱い

志望理由書は「出せばよい書類」ではありません。大阪大学は3,000字程度をA4・様式自由で3部提出させ、法学又は政治学に関する最近の出来事の中から一つを論述し、学習計画を明らかにすることを求めています。実質的には小論文がもう1本課されているのと同じです。九州大学は2,000字程度の所定様式で、志願者本人の自筆と定めています。

生成AIについても各大学が明文化を始めています。名古屋大学は志願理由書について「文章の全部又は一部を生成AIにより作成することは認めません」と要項に記載しています。九州大学は、生成系AIツールを含む志願者以外の者により作成したと認められる場合や剽窃があった場合は不正行為とみなし、入学許可を取り消すことがあるとしています。下書きの段階から自分の言葉で書くのが前提だと考えてください。志望理由書の組み立て方は大学編入の志望理由書の添削で詳しく扱っています。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

過去問と出題の意図|神戸大学の公表資料から読む出題傾向

法学部編入の対策で最も効率がよいのは、大学が自ら公開している資料を読むことです。過去問を公開している大学は複数ありますが、神戸大学法学部は「出題の意図」まで年度別に公表しています。何を測ろうとしている問題なのかが大学の言葉で説明されているため、対策の方向を誤りにくくなります。

過去問の公開状況

大学公開状況
神戸大学 法学部令和6・7・8年度の編入試験問題と「出題の意図」を公開。著作権のある文献を使用した部分は黒塗りで掲載し、閲覧希望は法学部教務グループへメールで申込む
京都大学 法学部第3年次編入学試験の論文問題を令和4〜8年度の5年分公開
北海道大学 法学部令和6・7・8年度の過去問をPDFで公開
九州大学 法学部編入試験問題と入試結果を年度ごとに公開

ここでは、公表資料の内容を要約する形で、神戸大学の出題傾向を年度別に見ていきます。問題文そのものは著作権に配慮して転載しません。以下は大学が公開している「出題の意図」に基づく整理です。

神戸大学 論文(法学概論)の3年分

年度大学が公表している出題の意図必要になる知識
令和8年度紛争解決と民法上の基本的事項の理解を問う。第1問はADRと裁判制度に関する基礎的知識をもとにADRの意義を説明させる。第2問は意思能力と行為能力という民法上の基本概念の知識を示したうえで、両者の違いや関係性を意識しながら行為能力制度の趣旨を論じさせる民事訴訟の基本構造、ADRの類型、民法総則(意思能力・行為能力・制限行為能力者制度)
令和7年度日常生活で触れる簡単なケースを前提に、所有権・不法行為・契約という私法上の基本的な三つの制度について基礎的理解を問う物権と債権の区別、不法行為の要件、契約の成立と効力
令和6年度自然人と法人に関する民法および憲法の基本的事項を問う。自然人に権利能力が認められるのは人々の平等の観念に基づくことの説明、法人制度の存在意義、法人が自らまたは構成員の憲法上の権利を裁判で主張することの長短の分析権利能力、法人論、法人の人権享有主体性(憲法)

3年分を並べると、法学概論は民法総則と憲法の基本概念から繰り返し出題されていることが分かります。判例の細かい知識ではなく、制度がなぜ存在するのかを説明させる問題が中心です。対策としては、基本書の総則部分を読み込み、「この制度は何のためにあるのか」を200〜400字で説明する練習を重ねるのが実戦的です。

神戸大学 論文(一般教養)の3年分

年度テーマと大学が公表している出題の意図出典として公表されている文献
令和8年度安全保障。「同盟のジレンマ」「安全保障のジレンマ」を自分の言葉で150字以内で説明し歴史上の実例を挙げる、日本が直面する対外的な安全保障上の脅威を2つ以上と理由を300字以内で述べる、日米同盟を踏まえた安全保障政策を500字以内で論じる。国際政治に関する報道をどの程度フォローしているかを問う意図が示されている北井邦亮『日米ガイドライン―自主防衛と対米依存のジレンマ』中央公論新社、2024年
令和7年度医学書からの出題だが、意思決定におけるAIの支援をどう考えるかという法学政治学分野にも共通する課題。EBPMの源流ともいえるEBMに関わる「標準治療」の説明と、患者中心の意思決定の条件の検討尾藤誠司『患者の意思決定にどう関わるか?ロジックの統合と実践のための技法』医学書院、2023年
令和6年度グローバル化に関する基本的な理解。2000年代以降に個人が推進主体として登場したことを身近な事例で確認、進展を阻む要因を自分で考える、コロナ後の世界の現状を報道を通じて理解しているかを問うトーマス・フリードマン著、伏見威蕃訳『フラット化する世界』日本経済新聞社、2006年

一般教養で問われているのは、法学の知識ではありません。日頃から時事を追い、概念を自分の言葉に置き換えられるかです。令和8年度の意図には「一般的な回答としては中国と北朝鮮が想定されるが、その他ロシアなどの脅威も考えられる」といった具体的な言及まで含まれています。新聞や国際政治の入門書を継続して読み、150字・300字・500字という指定字数で書く訓練を積んでおくと対応しやすくなります。

字数指定に注目してください。150字・300字・500字と分量が細かく分かれています。短い字数で要点をそぎ落とす練習は、長い論述の練習とは別に必要です。過去問が手に入ったら、実際に時間を計って指定字数どおりに書き、字数超過や不足がないかを確認しましょう。神戸大学法学部の編入対策は神戸大学法学部の編入でも扱っています。

出題内容は年度によって変わります。ここに挙げたテーマがそのまま次年度に出るわけではありませんので、必ず最新の公開資料をご確認ください。また、神戸大学は著作権のある文献を使用した筆答試験の一部を法学部教務グループ窓口での閲覧のみとしており、閲覧にはメールでの事前申込が必要です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

北海道大学・京都大学・九州大学の過去問をどう使うか

神戸大学以外の3大学も過去問を公開していますが、出題の意図までは示していません。この場合は、問題そのものから傾向を読み取る作業が必要になります。3年分を並べて、変わらない部分と変わる部分を分けるのが基本の手順です。

  • 大問の数と配点比率が年度で変わっているか
  • 設問の形式(用語説明・資料読解・論述)の組み合わせが固定されているか
  • 指定字数が年度でどう推移しているか
  • 法律科目なら、出題される法分野(憲法・民法・刑法・政治学)に偏りがあるか
  • 時事的な題材が使われているか、古典的な論点が中心か

京都大学の論文は「社会科学又は人文科学に関する問題」という広い範囲で、令和4〜8年度の5年分が公開されています。5年分あれば出題分野の広がりが見えます。北海道大学は令和6〜8年度の3年分で、3年次は専門科目と英語、2年次は小論文と英語という科目構成の違いも確認できます。九州大学は編入試験問題に加えて入試結果も年度ごとに公開しており、筆記の水準と選抜の規模を同時に把握できます。

過去問を入手したら、まず時間を計らずに解いてみて、必要な知識が足りているかを確かめます。そのうえで、2周目に本番と同じ時間で解きます。1周目から時間を計ると、知識不足なのか処理速度の問題なのか切り分けられません。

法学部編入の倍率・難易度をどう読むか

法学部編入の難易度は、募集人員が少ないぶん年度による振れ幅が大きくなります。単年度の倍率だけで志望校を決めるのは危険です。ここでは、志願者数から入学者数まで公表している神戸大学の例で、数字の読み方を確認します。

神戸大学法学部 第3年次編入学試験の3年間

年度志願者数受験者数合格者数入学者数
令和6年度4744149
令和7年度45411613
令和8年度57551913

この表からいくつか読み取れます。まず受験者数を合格者数で割ると、令和6年度が約3.1倍、令和7年度が約2.6倍、令和8年度が約2.9倍です。3年連続でおおむね3倍前後に収まっています。募集人員が20人であるのに対し合格者は14〜19人で、募集人員を下回る年もあります。

次に合格者数と入学者数の差です。令和6年度は14人合格して9人入学、令和7年度は16人合格して13人入学、令和8年度は19人合格して13人入学。合格しても入学しない人が毎年数人います。他大学との併願で辞退したケースが含まれると考えられます。志願者数だけを見て「人気校だから難しい」と判断すると、実態を見誤ります。

志願者数と受験者数の差も見ておきましょう。令和6年度は3人、令和7年度は4人、令和8年度は2人が出願後に受験していません。出願はしたものの、他大学の結果や準備状況で受験を見送った人がいるということです。

倍率が公表されていない大学をどう見るか

すべての大学が入試結果を公表しているわけではありません。公表がない場合、次の情報から難易度の輪郭をつかみます。

  • 募集人員(「若干名」は数名程度を意味することが多く、10名や20名と明記された大学より枠が読みにくい)
  • 選抜方式(書類審査で1次を絞る大学は、2次に進む人数自体が限られる)
  • 出願資格の厳しさ(単位要件や英語スコアの下限が高いほど、母集団が絞られる)
  • 試験科目の重さ(英語と論述の2科目か、論述1科目か)
  • 成績開示制度の有無(開示があれば、受験後に自分の位置を確認できる)

成績開示については、北海道大学と京都大学が制度を設けています。北海道大学は3年次編入学試験について専門科目と英語の各得点および合計点に加え、合計点のランクをS(合格)、A(Sの次位からおおむね10位以内)、B(Aの次位からおおむね20位以内)、C(それ以外)の4段階で開示します。不合格でも自分がどの位置にいたかが分かるため、再受験を考える人には有力な判断材料になります。京都大学は論文の得点、出願書類の総合点、合計点、合計順位を開示します。

九州大学には検定料の一部返還制度があります。第1次選抜(書類審査)で不合格となった場合、検定料30,000円のうち23,000円が返還されます。1次で相当数が絞られることを前提にした制度設計とも読めます。書類審査は志望理由書、成績証明書、英語能力試験の成績の総合評価で行われるため、この3点の準備が2次に進む条件になります。

\ 大学編入専門 /

まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?

スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。

  • 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①1分でわかる合格逆算診断 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

科目別の勉強法と1年間の学習スケジュール

法学部編入の学習は、英語と論述の2本を並行して進めます。法学未修の状態から始める場合、最初の3か月は法律科目の基礎固めに寄せるのが現実的です。論述は知識がなければ書けませんが、英語は積み上げに時間がかかるため、完全に後回しにもできません。

英語|形式を確定してから教材を選ぶ

志望校が学部独自の英語試験を課すのか、外部試験のスコアを求めるのかで、やるべきことが分かれます。独自試験を課す大学では、法律・政治分野の英文読解と和訳が中心になります。名古屋大学のように辞書1冊の持ち込みが認められる大学では、辞書を引く速度そのものが得点に影響します。試験本番で使う辞書を決め、普段の演習から同じ辞書を使ってください。大阪大学は辞書の持ち込みを認めていないため、語彙は自力で処理する前提になります。

外部試験を求める大学を志望するなら、スコアメイクは出願の前提条件です。神戸大学はTOEIC L&R 500点以上、九州大学は英検2級相当以上が目安とされています。出願締切から逆算して受験日を確保することが最優先で、スコアが届かなければ対策の完成度に関係なく出願できません。TOEFL-iBTを大学へ直送する京都大学の方式では、ETSからの送付にかかる日数も考慮に入れます。

法律科目|憲法・民法の基本概念を説明できるようにする

神戸大学の出題の意図が示すとおり、問われるのは判例の細部ではなく制度の趣旨です。憲法なら人権の分類と違憲審査の枠組み、民法なら総則(権利能力・意思能力・行為能力)と物権・債権の区別、契約と不法行為の要件。この範囲を「なぜその制度があるのか」まで言葉にできる状態にするのが目標です。

  • 入門書を1冊決め、通読してから同じ本を2周する(複数冊に手を広げない)
  • 章ごとに、その章の制度を200字で説明するメモを作る
  • 六法で条文を引く習慣をつける(中央大学の一部学科は試験中に六法が配付されます)
  • 用語を「定義・趣旨・具体例」の3点セットで整理する
  • 過去問の出題テーマに対応する章を優先して固める

政治学・一般教養|時事と概念を往復する

政治学が課される大学では、政治制度、国際政治、政治思想の基礎に加えて、時事的な論点が問われます。神戸大学の一般教養で安全保障やグローバル化が扱われたように、教科書の概念と現在の出来事を結びつける訓練が要になります。新聞の国際面と社説を週単位で読み、扱われた概念を自分のノートに落とし込んでいく作業が効きます。

小論文・論述|字数指定に合わせて書き分ける

論述は、書いた量ではなく添削を受けた量で伸びます。答案の型は次のとおりです。設問の論点を確認する、結論を一文で決める、条文・理論・先行研究を根拠として示す、具体例で補強する、反論や限界に触れる、結論に戻る。この型を150字・300字・500字・1,200字それぞれで書けるようにすると、どの大学の形式にも対応しやすくなります。

1年間の逆算スケジュール

時期やること重点
試験の12か月前(前年10〜11月)志望校を3〜5校リストアップし、前年度要項で科目・単位要件・英語の扱いを確認情報収集、成績証明書で単位数を確認
10か月前(12〜1月)法律科目の入門書を1周。英語外部試験が必要なら受験計画を立てる憲法・民法の基礎
8か月前(2〜3月)入門書2周目。過去問を入手し、出題テーマを分析基礎の定着、出題傾向の把握
6か月前(4〜5月)論述演習を開始。英語外部試験を1回目受験答案作成と添削
4か月前(6〜7月)新年度の要項が公開され始める。日程を確定し併願の組み合わせを決める要項確認、志望理由書の下書き
2か月前(8月)大阪大学・神戸大学の出願。証明書類を取り寄せる出願手続、志望理由書の完成
1か月前(9月)九州大学・京都大学・中央大学・名古屋大学の出願。過去問で時間を計って演習出願手続、実戦演習
試験期(10〜11月)大阪大学10月24日、九州大学10月30日、京都大学・神戸大学10月31日、名古屋大学口述10月28日、北海道大学11月7日、中央大学11月21日体調管理、面接・口述対策

この表の日付は2027年度入試のものです。要項が公開されるのは試験の4〜6か月前で、それまでは前年度要項を参考にしながら準備を進めることになります。前年度要項で対策を始め、新年度要項が出た時点で差分を確認するのが標準的な進め方です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

独学と個別指導の切り分け|つまずきやすい失敗例

法学部編入は独学で合格する人もいます。一方で、論述と志望理由書は独学だと方向性を誤りやすい領域です。自分の答案が的外れかどうかは、自分では判断できません。次の表で、どちらの進め方が合っているかを確認してみてください。

項目独学で進めやすい個別指導を検討したい
法律科目法学部在籍または法律系の学習歴がある法学未修で、どこから手をつけるか判断できない
論述添削してくれる教員や知人がいる答案を見てくれる相手がいない
英語過去問レベルの英文を辞書ありで読める基礎文法から立て直す必要がある
志望理由書研究したい分野と理由を具体的に書ける「法律に興味がある」から先に進めない
情報収集複数大学の要項を自分で比較できるどの大学が自分の単位数で出願できるか分からない
面接・口述提出書類の内容を自分の言葉で説明できる深掘り質問への対応に不安がある

よくある失敗例と立て直し方

失敗例何が起きるか立て直し方
単位数を確認せずに勉強を始める出願直前に要件不足が判明する成績証明書を取り寄せ、志望校の単位要件と照合する
英語外部試験の受験が遅いスコアが締切に間に合わず出願できない締切から逆算し、スコア到着日を含めて受験日を予約する
試験日の重複に気づかない併願したい2校が同日で片方しか受けられない要項が出た時点で全志望校の試験日をカレンダーに書き込む
専門学校からの出願可否を確認しない出願を認めない大学に願書を出してしまう要項の出願資格を読み、不明なら入試窓口に問い合わせる
過去問を解くだけで添削を受けない設問に答えていない答案を書き続ける1本でも第三者に読んでもらい、論点のずれを確認する
志望理由書を出願直前に書く3,000字の要求に対して内容が薄くなる要項公開前から下書きを始め、大学名の部分だけ後で埋める
暗記中心で条文を引く練習をしない六法配付の試験で時間を使い切る普段の演習から六法を引きながら答案を書く
入学後の履修制限を調べない希望のコースやプログラムを選べない編入学生向けの注意事項を要項で確認する

スプリング・オンライン家庭教師の大学編入対策コースでは、志望校選びから英語・法律科目・小論文・志望理由書・面接までを個別に指導しています。オンラインで全国どこからでも受講できるため、志望校が遠方にある場合や、在学中の授業と両立させたい場合にも進めやすい形です。独学で進めるか迷っている段階でも、出願資格と残り期間の整理だけは早めに済ませておくことをおすすめします。

大学群別の傾向|旧帝大・難関国立・私立で何が違うか

同じ「法学部編入」でも、大学群によって選抜の重心が変わります。どこに時間を配分すべきかは志望校の型で決まるため、併願先を選ぶ前に整理しておきましょう。

旧帝大系(北海道大学・名古屋大学・大阪大学・京都大学・九州大学)

共通するのは論述の比重の高さです。京都大学は論文1科目と出願書類のみで判定し、その論文が「社会科学又は人文科学に関する問題」を150分で日本語論述する形式です。法律知識よりも、長文で筋を通す力が問われる設計だと読めます。北海道大学は3年次で専門科目(法学・政治学の基礎的問題)を課すため、法律の基礎知識が前提になります。

名古屋大学と九州大学は2段階選抜を採用しています。名古屋大学は1次で書類選考と筆記、2次で口述試験。九州大学は1次が書類審査のみで、志望理由書・成績証明書・英語スコアの総合評価で絞り込みます。九州大学志望者は書類の完成度が2次進出の条件になるため、志望理由書2,000字に早くから取りかかる必要があります。大阪大学は志望理由書3,000字に加えて小論文と英語を課し、書類と筆記の両方で厚みが求められます。

神戸大学

神戸大学は今回の7大学で唯一、募集人員が20人と多く設定されています。英語を外部試験の換算で処理するため、試験当日に解くのは論文2本だけという構成です。法学概論と一般教養それぞれ90分・100点で、英語100点と合わせて300点満点。出願時点でTOEIC L&R 500点以上またはTOEFL iBTの基準を満たしている必要があり、英語のスコアメイクを先に終わらせてから論文対策に集中する流れが組みやすい大学です。

私立(中央大学)

中央大学は法律学科・国際企業関係法学科・政治学科の3学科で募集し、学科ごとに論文科目の内容が異なります。法律学科は法律学の基礎、政治学科は政治学の基礎、国際企業関係法学科は国際的側面を含む法律学の基礎に関する論述です。配点も学科で違い、法律学科と政治学科は論文100点を150点に換算するのに対し、国際企業関係法学科は100点のまま扱われます。英語はいずれも100点です。

試験時間は英語60分、論文60分と短めで、国立大学の120分・150分と比べると処理速度が求められます。3学科の併願はできないため、出願前に学科を1つに決める必要があります。法律学科・国際企業関係法学科では六法が配付されるので、条文参照を前提とした答案作成の練習をしておきましょう。

併願を組むときの考え方

試験日が分かれている大学を組み合わせるのが基本です。2027年度で言えば、大阪大学(10月24日)、九州大学(10月30日)、京都大学または神戸大学(10月31日)、北海道大学(11月7日)、中央大学(11月21日)は日程上は併願可能です。ただし出願締切は8月下旬から10月上旬に散らばるため、併願を考えるなら夏前には志望校を固めておく必要があります。名古屋大学は1次10月14日・2次口述10月28日と期間が長く、他校との日程を合わせる際は両方の日を空けておきます。

面接・口述試験と出願書類の整合

面接や口述試験を課すのは、今回の7大学では名古屋大学と九州大学です。いずれも独立した試験というより、提出書類と筆記の内容を本人が説明できるかを確かめる場として設計されています。九州大学の要項には「個人面接(提出書類及び筆記試験の内容に基づいて行う)」と明記されています。

準備の順序

  • 志望理由書の下書きを完成させ、書いた内容を一文ずつ声に出して説明してみる
  • 説明に詰まった文は、根拠が足りていない箇所なので書き直す
  • 筆記試験の再現答案を作り、なぜその結論にしたかを言えるようにする
  • 志望大学の教員の研究分野・開講科目を調べ、学びたい内容と接続させる
  • 編入後の履修計画を、卒業要件の単位数から逆算して具体的に述べられるようにする
  • 想定問答の暗記ではなく、追加質問への2手目・3手目を用意する

「なぜ法学部なのか」「なぜ今の大学ではなくこの大学なのか」「編入後に何を学ぶのか」は必ず聞かれると考えてよいでしょう。現在の大学への不満を理由にすると説得力が落ちます。学びたい分野が明確で、その分野を扱う教員やカリキュラムが志望校にあるという構成で組み立ててください。

大阪大学は面接を課しませんが、志望理由書で「法学又は政治学に関する最近の出来事の中から一つを論述する」ことを求めています。面接がない大学ほど書類の記述で判断されるため、時事的な論点を自分の関心と結びつけて書く準備は共通して必要です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

法学部編入に関するよくある質問

法学部編入はどの大学で実施していますか?

2027年度は、北海道大学(2年次・3年次各10名)、京都大学(3年次10名)、名古屋大学(3年次10名)、大阪大学法学科(3年次10人)、神戸大学(3年次20人)、九州大学(3年次若干名)、中央大学の3学科(3年次各若干名)などが募集要項を公開しています。年度によって募集停止や制度変更があるため、志望校の最新の要項で確認してください。

京都大学法学部に編入できますか?

できます。京都大学法学部は第3年次編入学試験を実施しており、令和9年度の募集人員は10名です。選考は出願書類(ETSから直送されたTOEFL-iBTスコアを含む)と論文試験の総合評価で行われます。ただし、大学の法学部で学士の学位を授与された人などは出願資格から除かれ、入学時にすでに法学・政治学の学士を持つ人は入学を許可されません。

専門学校から法学部に編入できますか?

大学によります。九州大学は修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上の専門課程修了者に出願を認めています。名古屋大学と北海道大学も一定基準を満たす専修学校専門課程の修了者を出願資格に含めています。一方、中央大学は専修学校(専門学校)の専門課程やコミュニティカレッジからの出願を認めていません。自分の課程が基準を満たすかを学校の窓口で確認し、判断できない場合は大学の入試窓口に問い合わせてください。

法学部編入にTOEICは何点必要ですか?

神戸大学法学部は令和9年度の出願資格として、TOEIC Listening & Reading Testで500点以上、またはTOEFL iBTで40点(令和8年1月20日以前実施分)もしくは3.0(令和8年1月21日以降実施分)以上を求めています。九州大学はTOEFL・TOEIC・英検・IELTSのいずれかの提出を求め、3年次編入学生に求める英語力の目安を英検2級相当以上としています。京都大学はTOEFL-iBTのみを受け付けています。

法学部編入の倍率はどのくらいですか?

公表している大学は限られます。神戸大学法学部の第3年次編入学試験では、令和6年度が志願47・受験44・合格14、令和7年度が志願45・受験41・合格16、令和8年度が志願57・受験55・合格19でした。受験者数を合格者数で割ると3年ともおおむね3倍前後です。募集人員が少ない大学では年度差が出やすいため、複数年度の傾向で判断してください。

法学部編入は2年次と3年次のどちらが有利ですか?

一概には言えません。3年次編入は卒業までが原則2年と短い一方、法学未修だと専門科目の履修が詰まりやすくなります。2年次編入は卒業まで原則3年かかりますが、基礎から履修し直せます。北海道大学のように両方を実施し、併願も可能な大学(検定料は併願でも同額、両方合格した場合は3年次編入学合格者となる)もあります。

法律を学んだことがなくても法学部編入は可能ですか?

可能です。京都大学の論文試験は社会科学または人文科学に関する問題を日本語で論述する形式で、法律の専門知識を前提としていません。神戸大学の一般教養も法学以外のテーマから出題されています。ただし、北海道大学の3年次は専門科目(法学・政治学の基礎的問題)を課し、中央大学の法律学科は法律学の基礎に関する論述試験を課すため、志望校によっては法律の基礎固めが必要です。

法学部編入は独学で合格できますか?

独学で合格する人もいます。ただし論述と志望理由書は、自分の答案が設問に答えているかを自力で判断しにくい領域です。添削してくれる相手がいない場合や、法学未修でどこから始めるか判断できない場合は、早い段階で第三者の確認を受けることを検討してください。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

まとめ|法学部編入は「日程の把握」と「論述の添削」で決まる

法学部編入は、実施大学が限られ、募集人員も10名前後と小さい試験です。だからこそ、情報の正確さが結果を左右します。本記事で確認した2027年度の要点を整理します。

  • 2027年度は北海道大学・京都大学・名古屋大学・大阪大学・神戸大学・九州大学・中央大学が募集要項を公開している
  • 出願締切は大阪大学の8月28日から北海道大学の10月7日まで分散しており、受付期間は3〜7日間と短い
  • 京都大学と神戸大学は令和8年10月31日の同日・重複時間帯で試験が行われるため併願できない
  • 単位要件は大阪大学32単位、北海道大学42単位、名古屋大学52単位、京都大学56単位、神戸大学・九州大学62単位と幅がある
  • 専門学校からの出願は九州大学・名古屋大学・北海道大学が条件付きで可、中央大学は不可
  • 英語は独自試験・外部試験提出・換算の3方式。神戸大学はTOEIC 500点以上が出願資格
  • 神戸大学は令和6〜8年度の「出題の意図」を公開しており、民法総則・憲法の基本概念と時事的テーマが軸になっている
  • 名古屋大学と九州大学は志望理由書の生成AI作成を明確に禁じている

準備の順番は、単位数の確認、志望校と日程の確定、英語スコアの確保、論述の演習と添削、志望理由書の作成、面接対策です。この順番を守るだけで、出願できないという事故は防げます。要項は試験の4〜6か月前に公開されるため、それまでは前年度要項で準備を進め、公開後に差分を確認する形が現実的です。

法学部編入は、一般入試と違って全科目を仕上げる必要がありません。そのぶん、論述1本の完成度と書類の説得力に評価が集中します。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。まずは自分の修得単位数と残り期間を整理し、出願できる大学を洗い出すところから始めてください。

公式情報・関連リンク

監修者・執筆者情報

監修者:春山正翔。スプリング・オンライン家庭教師代表、株式会社 Spring Knowledge代表取締役。令和の虎youthに虎として出演。自身も大学編入・大学院入試を経験し、指導者として大学編入・大学院入試で数多くの合格者を輩出している。

執筆者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部。本記事の日程・募集人員・出願資格・試験科目・配点は、2026年9月時点で各大学が公開している2027年度(令和9年度)募集要項を取得して確認したものです。入試情報は年度によって変更されるため、出願にあたっては志望校の最新の募集要項を必ずご確認ください。

動画でも解説しています

この記事のテーマは、スプリング・オンライン家庭教師の公式YouTubeチャンネルでも解説しています。テキストとあわせてご活用ください(画像をクリックするとYouTubeで再生されます)。

\ 大学編入専門 /

まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?

スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。

  • 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①1分でわかる合格逆算診断 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

目次