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電気通信大学の編入試験を徹底解説|情報理工学域の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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電気通信大学の編入学試験は、「情報理工学部」という学部単位ではなく、単一の「情報理工学域」という組織のなかで、昼間に授業を行う3つの類(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類)と、夜間を主とした授業を行う先端工学基礎課程(夜間主コース)という、性格の異なる2つの入試ルートに分かれて実施されています。しかも昼間の3類には「推薦による選抜」と「学力試験による選抜」という2つの入り口があり、出願資格・検定料・学費まで昼間と夜間主でまったく別の制度になっている点が、電気通信大学の編入を理解するうえで最初のつまずきどころです。
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この記事では、電気通信大学が公表している2027年度の学生募集要項(特別編入学・夜間主コース総合型選抜/特別編入学)と、2021〜2026年度の志願・受験・合格者数の実績、公式サイトで公開されている2025年度実施分の学力試験過去問を一次情報として、募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率・過去問の出題テーマ・学費までを整理します。あわせて、当サイトで学部単体を深掘りした2本の記事(昼間3類・夜間主コース)への案内も行います。
電気通信大学の編入学試験には3つのルートがある
まず前提として、電気通信大学が「特別編入学」と呼んでいる制度は、以下の3つのルートに分かれています。自分がどれに該当するか、あるいはどれを選べるかを最初に確定させてください。
特別編入学(推薦)|昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類
高等専門学校に在籍し、学業成績が優秀で学校長が責任をもって推薦できる者を対象に、学力試験を免除して面接試験と出願書類で選抜する制度です。出願できるのは高専生に限られ、大学・短大・専修学校等からの出願はできません。
特別編入学(学力試験)|昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類
高専・短大・大学等で学んだ人が、数学・理科(物理または化学)・英語の記述式筆記試験を受けて選抜される制度です。本記事で中心的に扱うのはこのルートで、出願資格が7区分と幅広く設定されています。
特別編入学(夜間主コース)|先端工学基礎課程
先端工学基礎課程(夜間主コース)は、原則として夜間の修学を希望する週25時間以上の就業を行う社会人を主な対象とする制度です。総合問題試験と面接試験で選抜され、出願期間・試験日・検定料・学費のすべてが昼間の3類とは別に設定されています。なお夜間主コースには「総合型選抜」という別入試もありますが、これは特別編入学(編入試験)とは異なる制度で、どちらか一方にしか出願できません。
本記事はこの3ルートを横断して整理します。昼間3類・学力試験ルートのより詳しい過去問分析や志望理由書の考え方は電気通信大学情報理工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで、夜間主コースの詳細は電気通信大学情報理工学部(夜間主)の編入試験を徹底解説で別途深掘りしているので、志望ルートが決まっている場合はあわせて参照してください。
募集人員と選抜方法【2027年度】
電気通信大学の募集人員は、ルートごとに次のとおり公表されています。学部制の大学と異なり、「学部×学科×年次」の一覧表ではなく「類・課程×選抜方法」の一覧になる点が特徴です。
| 類・課程 | 3年次からの専門教育プログラム | 選抜方法 | 募集人員 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ類(情報系) | メディア情報学/経営・社会情報学/情報数理工学/コンピュータサイエンス/デザイン思考・データサイエンス | 推薦 | 9名(推薦は募集人員の半数程度) |
| 学力試験 | |||
| Ⅱ類(融合系) | セキュリティ情報学/情報通信工学/電子情報学/計測・制御システム/先端ロボティクス | 推薦 | 10名(推薦は募集人員の半数程度) |
| 学力試験 | |||
| Ⅲ類(理工系) | 機械システム/電子工学/光工学/物理工学/化学生命工学 | 推薦 | 10名(推薦は募集人員の半数程度) |
| 学力試験 | |||
| 先端工学基礎課程(夜間主コース) | 専門分化なし(総合コミュニケーション科学の基盤を学ぶ) | 総合問題試験+面接 | 3名 |
この表から読み取れる重要な点を整理します。
3年次編入のみで、2年次編入は実施していません。電気通信大学の特別編入学はⅠ類・Ⅱ類・Ⅲ類・夜間主コースのすべてで3年次のみが対象です。2年次から入りたい場合、この大学は選択肢になりません。
Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類の募集人員(計29名)は推薦と学力試験の合計です。推薦による入学者選抜は「募集人員の半数程度」と定められているだけで、類ごとに推薦枠と学力試験枠が明確な人数で分かれているわけではありません。
夜間主コースは類の下に専門教育プログラムを持ちません。昼間の3類は入学後に5つの教育プログラムのいずれかに進みますが、夜間主コースの先端工学基礎課程はプログラム分化がなく、共通の教育課程で学びます。
Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類は何が違うのか
3つの類の違いは、専門教育プログラムの名前だけを見てもわかりにくいため、大学が公表している各類の説明を整理します。
Ⅰ類(情報系)は、情報に関わる学問の基礎を広く学ぶ類です。情報それ自体を扱う分野、情報の表現・加工・活用の技術を扱う分野、通信ネットワークを扱う分野など、情報に関わる学問全般に共通するコンピュータ・アルゴリズム・プログラムの基礎を身につけたうえで、メディア情報学・経営社会情報学・情報数理工学・コンピュータサイエンス・デザイン思考データサイエンスのいずれかで専門性を高めます。
Ⅱ類(融合系)は、理学・情報学・工学・医学など分野間の融合を扱う類です。電子情報・通信機器やロボットの産業応用を意識したハードウェア技術と、人工知能・データサイエンスを含む制御、情報通信システムやネットワークセキュリティのソフトウェア技術を横断的に学びます。ハードとソフトの両方にまたがる融合領域が特徴で、5つの教育プログラムを通じて俯瞰力・国際性・論理的コミュニケーション能力を養うとされています。
Ⅲ類(理工系)は、物理学・化学などの自然科学や数学を基礎から体系的に学んだうえで、機械システム・電子工学・光工学・物理工学・化学生命工学のいずれかを探究的に選ぶ類です。講義だけでなく演習や実験を通じて専門性と実践力を養うと説明されており、3類のなかでは理工系の色合いが最も強くなります。
先端工学基礎課程(夜間主コース)は、社会人および夜間の修学を必要とする人を対象に、産業界の技術的課題を読み解き解決するための基礎力・応用力を養う課程です。技術者倫理や知財・特許管理といった実務直結のテーマも学ぶ点が、昼間の3類との違いとして挙げられます。
出身校での既習分野が情報系に近いのか、電気電子や制御系に近いのか、物理・化学系に近いのかを整理すると、志望する類を絞り込みやすくなります。志望する類によって編入後に学ぶプログラムの構成が大きく異なるため、出願前にどの専門教育プログラムに進みたいかを具体化しておくことが対策の出発点になります。
受験資格|自分がどのルートに出願できるかを先に確かめる
電気通信大学の受験資格は、推薦・学力試験・夜間主コースの3ルートでまったく異なります。ここを取り違えると出願できないルートに時間をかけてしまうことになります。
推薦の出願資格|高専生に限定
2027年3月に高等専門学校を卒業見込みの者で、志望する類に対応する学科(コース・系)に在学する者に限られます。加えて、在籍学校長が「人物・学業ともに優れている」と認め、3・4年次の学業成績の席次平均が所属最小単位現員の上位20%以内であることが推薦基準です。各高専からの推薦可能人数は4名以内とされています。
学力試験の出願資格|7区分
学力試験ルートは次のいずれかに該当する者が出願できます。
- 高等専門学校または短期大学を卒業した者・卒業見込みの者
- 専修学校の専門課程(修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上)を修了した者・修了見込みの者
- 大学を卒業した者・卒業見込みの者
- 文部科学大臣が指定する外国の短期大学相当課程を修了した者・修了見込みの者
- 文部科学大臣が指定する外国の大学相当課程を修了した者・修了見込みの者
- 大学に2年以上在学し64単位以上を修得(見込みを含む)した者
- 高等学校・中等教育学校後期課程・特別支援学校高等部の専攻科(修業年限2年以上)を修了した者・修了見込みの者
大学在学中でも在籍したまま受験できます。ただし合格した場合、2027年3月末日までに退学証明書を必ず提出する必要があります。また64単位以上の修得見込みで出願した場合、2027年3月までに修得できなければ入学許可が取り消されます。
夜間主コースの出願資格|社会人中心だが幅は広い
夜間主コースの出願資格そのものは学力試験ルートとほぼ同じ7区分ですが、出願要件として「原則として夜間の修学を希望する週25時間以上の就業を行う社会人(雇用形態は問わない)」であることが求められます。社会人以外でも、経済的事情などで夜間の修学を必要とする者は出願できます。
出願時点で週25時間以上就業している場合は在職証明書を、週25時間未満または無職の場合は「夜間での修学を必要とする理由」と「就業と修学の両立にむけた計画案」を記した就業計画書(A4版1枚程度)を提出する二段階の書類構成になっています。なお外国人留学生は夜間主コースに出願できません(夜間主コースでは在留資格「留学」を取得できないため)。この選抜に出願する者は同じ夜間主コースの「総合型選抜」には出願できません。
推薦か学力試験か、自分に合うルートの選び方
昼間の3類を志望する場合、まず確認すべきは自分が推薦の出願資格(高専在籍・学校長推薦・学業成績上位20%以内)を満たすかどうかです。満たすなら、推薦は学力試験が免除されるうえ出願が5月と早く、6月の学力試験より半月ほど前に決着がつきます。ただし在籍する高専からの推薦可能人数は4名以内という枠があるため、校内での調整が必要になる場合があります。
高専以外(大学・短大・専修学校等)の出身者や、高専在籍でも学業成績の基準を満たさない場合は、学力試験ルートが唯一の選択肢です。また推薦に出願して不合格になった場合でも、学力試験ルートに出願し直すことができます。その際、成績証明書と卒業見込証明書の再提出は不要とされているため、高専生であっても最初から学力試験だけに絞る必要はなく、推薦と学力試験の両方に出願する併願設計が可能です。ただし両者の出願期間は重ならないものの間隔が短いため、募集要項は早めに2部入手しておくことを推奨しています。
電気通信大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)
電気通信大学は募集要項の冒頭で、学域全体として「自然科学および数学に強い興味と探究心を持ち、必要な基礎学力と論理的思考力・判断力・表現力を有し、多様な人々と協働しながら主体的に学ぼうとする意志の強い人」を求めると明記しています。この方針は編入学者にも同様に適用されます。
類・課程ごとの「求める学生像」も公表されており、志望動機や面接での自己アピールを組み立てる際の手がかりになります。
| 類・課程 | 求める学生像の要旨 |
|---|---|
| Ⅰ類(情報系) | 情報の生成・収集・流通・蓄積・加工・活用を総合的に扱う「情報学」を学び、次世代の情報化社会を支える技術の創成を担う科学者・技術者を目指す人 |
| Ⅱ類(融合系) | 数学・理科・英語に興味と学力を持ち、情報学と理工学の融合に強い関心を持つ人。科学技術コンテスト等への参加・受賞経験がある人も歓迎 |
| Ⅲ類(理工系) | 理工学の基盤となる自然科学や数学への強い興味と探究心、論理的思考力に加え、読解力・文章力・口頭表現力などの基本的なコミュニケーション能力を持つ人 |
| 先端工学基礎課程(夜間主コース) | 自然科学・数学に関する知識と技術の修得に努め、技術革新や産業構造の変化に対応しつつ社会の発展に貢献したいという意欲に溢れる人 |
面接試験では、この「求める学生像」に沿った自己アピールができているかどうかが評価の軸になりやすいと考えられます。志望理由や面接想定問答を準備する際は、志望する類・課程の記載内容を裏付けとして使うと、大学側の選考基準と自分の主張の接点を作りやすくなります。
アドミッション・ポリシーにはもう一点、「学士課程と修士課程(博士前期課程)の一貫性も教育課程の大きな特徴であり、学域における学びが、先端的な学問研究へと展開する」という記載があります。電気通信大学には情報理工学研究科の博士前期課程(修士)・博士後期課程(博士)が設置されており、編入学後に大学院へ進学して専門性を深める進路も想定されています。3年次からの編入であっても、研究室配属・卒業研究を経て大学院に進むという学びの流れは一般入試の学生と共通しており、面接や志望理由の説明では、編入後の学部生活だけでなく、その先の学びの方向性まで見据えて話せると説得力が増します。
試験科目|推薦・学力試験・夜間主コースで別物
| ルート | 試験科目 | 配点・時間 | 面接 |
|---|---|---|---|
| 推薦 | 面接試験のみ(学力試験は免除) | 個人面接 | 有 |
| 学力試験 | 数学/物理学または化学(選択)/英語 | 数学120点(120分)・理科90点(90分)・英語90点(90分)、合計300点 | 無(学力試験のみで判定) |
| 夜間主コース | 総合問題試験(数学・物理・英語の内容を横断)+面接試験 | 総合問題試験120分 | 有 |
学力試験は解答に至る過程も評価される記述式
学力試験の数学は微分積分学(一変数・多変数・基本的な微分方程式)と線形代数学の2分野、理科は物理学(力学・電磁気学・熱物理学・波動と光・現代物理学)か化学(物質の結合・化学平衡=化学熱力学を含む)のいずれかを選択、英語は大学教養程度とされています。解答はすべて記述式で、大学は「解答のみならずその解答に至る思考・判断の過程及び表現力も含めて評価する」と明記しています。単に正解を書くだけでなく、途中式や論理展開が採点対象になる点は事前に押さえておくべきです。
なお2027年度募集要項では「本学特別編入学学力試験の過去問題から出題されることがあります」という一文が明記されています。過去問そのものが再出題される可能性がある以上、直近の公開過去問を実際に解いておく価値は高いといえます。
夜間主コースは英文の課題が出ることもある総合問題
夜間主コースの総合問題試験は、大学の説明によれば「理数的基礎知識,読解力,作文能力,論理的思考力等を問う」試験で、「課題は英文で与えることがあります」と注記されています。数学・物理・英語の内容を横断した出題である点が、科目別に分かれる昼間の学力試験と大きく異なります。試験時間は120分で、面接試験は翌日に別途実施され、大学は面接で「志望動機,勉学意欲,自己表現能力,理工系の基礎学力など」を評価するとしています。総合問題・面接のいずれかで基準点に満たない場合は不合格になることがある、と募集要項に明記されている点も、昼間コースとの共通点です。
志望する類・プログラムの選び方
学力試験ルートでは、Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類から1つの類を選び、その類の専門教育プログラムを第5志望まで選択して出願します。推薦ルートでは類の中から志望プログラムを1つだけ選ぶ仕組みで、学力試験より志望を絞り込む必要がある点に注意してください。
推薦の面接試験で問われる内容は類で少しずつ異なる
推薦ルートの面接試験は個人面接で行われますが、大学が公表している評価の観点は類によって細部が異なります。
| 類 | 面接で評価される内容 |
|---|---|
| Ⅰ類(情報系) | 志望動機、勉学意欲、自己表現能力、卒業研究の内容、数学と情報の基礎知識 |
| Ⅱ類(融合系) | 志望動機、勉学意欲、自己表現能力、卒業研究の内容、数学と専門科目の基礎知識 |
| Ⅲ類(理工系) | 志望動機、勉学意欲、自己表現能力、卒業研究の内容、数学、物理又は化学と専門科目の基礎知識 |
3類に共通するのは「志望動機」「勉学意欲」「自己表現能力」「卒業研究の内容」の4点で、そこに類ごとの基礎知識(Ⅰ類は数学と情報、Ⅱ類は数学と専門科目、Ⅲ類は数学・物理または化学と専門科目)が加わる構成です。高専での卒業研究の内容を、志望する類の学びとどう接続して説明できるかが、面接準備の軸になります。
日程・スケジュール【2027年度】
| ルート | 出願期間 | 試験日・内容 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 推薦 | 2026年5月15日(金)〜5月19日(火)必着 | 2026年6月1日(月)面接試験 | 2026年6月5日(金)10時頃 |
| 学力試験 | 2026年6月15日(月)〜6月17日(水)必着 | 2026年6月25日(木)数学10:00〜12:00/物理学又は化学13:00〜14:30/英語15:30〜17:00 | 2026年7月10日(金)10時頃 |
| 夜間主コース | 2026年11月2日(月)〜11月5日(木)必着 | 2026年11月17日(火)総合問題試験10:00〜12:00/11月18日(水)面接試験 | 2026年12月2日(水)10時頃 |
スケジュール上、注意すべき点が2つあります。
推薦に不合格でも学力試験に出願できます。推薦による選抜で不合格となり、学力試験による選抜への出願を希望する場合は、新たに募集要項を入手して所定の方法で出願する必要がありますが、成績証明書・卒業見込証明書の再提出は不要です。ただし推薦の合格発表(6月5日頃)から学力試験の出願締切(6月17日)までの期間が短いため、受験を検討している場合はあらかじめ募集要項を2部入手しておくことが推奨されています。
夜間主コースは学力試験ルートよりも半年近く遅い日程です。出願は11月、合格発表は12月と、昼間の学力試験(7月発表)から大きく離れています。夜間主コースと他大学を併願する場合、この日程差を前提にスケジュールを組む必要があります。
出願書類はいずれのルートも郵送(簡易書留)限定で、持参や郵送以外の方法は受け付けられません。入学検定料は推薦・学力試験が30,000円、夜間主コースが18,000円です(振込手数料は志願者負担)。
倍率・難易度|2021〜2026年度の6年推移
ここからが、電気通信大学の編入を考えるうえで最も重要なパートです。電気通信大学は募集要項に前年度の実施結果を掲載しているほか、過去の年度の結果を「過去の志願・選抜状況」ページでPDF公開しており、そこから複数年度の推移を追うことができます。以下は2021〜2026年度の6年分の実績です。
昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類(推薦+学力試験の合計)
| 年度 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率(志願/募集) | 倍率(受験/合格) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 114 | 111 | 51 | 3.9倍 | 2.2倍 |
| 2022年度 | 145 | 132 | 52 | 5.0倍 | 2.5倍 |
| 2023年度 | 165 | 160 | 53 | 5.7倍 | 3.0倍 |
| 2024年度 | 178 | 171 | 51 | 6.1倍 | 3.4倍 |
| 2025年度 | 171 | 165 | 50 | 5.9倍 | 3.3倍 |
| 2026年度 | 154 | 143 | 54 | 5.3倍 | 2.6倍 |
募集人員(29名)に対する志願倍率は2021年度の3.9倍から2024年度の6.1倍まで上昇したあと、2025・2026年度はやや落ち着いています。ただし合格者数は51〜54名と毎年ほぼ一定で、志願者数の増減がそのまま「入りやすさ」に直結しているわけではありません。
推薦と学力試験を分けて見る
推薦ルートは高専生限定という母集団の小ささから、受験者に対する合格倍率が1.7〜2.8倍で比較的安定しています。一方、学力試験ルートは受験者数が82〜138名まで年度で大きく変動し、倍率も年度差が大きくなっています。
| 年度 | 学力試験 志願 | 学力試験 受験 | 学力試験 合格 | 受験/合格倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 84 | 82 | 34 | 2.4倍 |
| 2022年度 | 113 | 100 | 36 | 2.8倍 |
| 2023年度 | 134 | 129 | 37 | 3.5倍 |
| 2024年度 | 134 | 127 | 35 | 3.6倍 |
| 2025年度 | 144 | 138 | 37 | 3.7倍 |
| 2026年度 | 127 | 116 | 41 | 2.8倍 |
2026年度は志願者数が127名と過去2番目に少なかった一方、合格者数は41名と6年間で最多でした。倍率だけを単年度で見ると読み違えるリスクがあることがわかります。
類別の6年推移|学力試験
類ごとに学力試験の6年間の推移を見ると、同じ「情報理工学域」でも類によって難易度の動き方がまったく異なることがわかります。
| 年度 | Ⅰ類 志願/受験/合格 | Ⅰ類倍率 | Ⅱ類 志願/受験/合格 | Ⅱ類倍率 | Ⅲ類 志願/受験/合格 | Ⅲ類倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 25/25/11 | 2.3倍 | 36/36/10 | 3.6倍 | 23/21/13 | 1.6倍 |
| 2022年度 | 37/34/11 | 3.1倍 | 41/36/10 | 3.6倍 | 35/30/15 | 2.0倍 |
| 2023年度 | 67/66/15 | 4.4倍 | 50/47/10 | 4.7倍 | 17/16/12 | 1.3倍 |
| 2024年度 | 69/68/16 | 4.3倍 | 38/35/7 | 5.0倍 | 27/24/12 | 2.0倍 |
| 2025年度 | 47/47/12 | 3.9倍 | 47/45/13 | 3.5倍 | 50/46/12 | 3.8倍 |
| 2026年度 | 34/32/12 | 2.7倍 | 50/46/17 | 2.7倍 | 43/38/12 | 3.2倍 |
Ⅰ類(情報系)は2023・2024年度に受験者数が66〜68名まで急増し、倍率4.3〜4.4倍という6年間で最も厳しい水準になりました。その後2025・2026年度は受験者数・倍率とも落ち着いています。Ⅲ類(理工系)は逆の動きで、2021〜2024年度は倍率1.3〜2.0倍と比較的緩やかでしたが、2025年度に受験者数が16〜30名台から46名へ急増し、倍率も3.8倍に跳ね上がりました。Ⅱ類(融合系)は6年間を通じて受験者数35〜47名、倍率2.7〜5.0倍の範囲で、3類のなかでは変動が比較的小さい部類に入ります。
この動きから読み取れるのは、「この類は入りやすい」という評価が年度をまたいで固定されているわけではないという点です。2021〜2024年度はⅢ類が最も入りやすく見えましたが、2025年度以降はその関係が崩れています。志望する類を決めるときは、直近1年だけでなく複数年度の推移を確認してください。
推薦の類別内訳(2026年度実施結果)
推薦ルートの2026年度実施結果は、Ⅰ類が志願10名・受験10名・合格4名、Ⅱ類が志願12名・受験12名・合格4名、Ⅲ類が志願5名・受験5名・合格5名(全員合格)でした。Ⅲ類の推薦は志願者5名全員が合格しており、高専からの推薦基準(学業成績上位20%以内)を満たして出願した場合の通過率が高いことがうかがえます。ただし推薦は各高専からの推薦可能人数が4名以内という制約があり、母集団自体が学力試験より小さいため、この傾向がそのまま「推薦は簡単」を意味するわけではありません。
先端工学基礎課程(夜間主コース)の6年推移
| 年度 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 受験/合格倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 3 | 8 | 7 | 4 | 1.8倍 |
| 2022年度 | 3 | 11 | 11 | 4 | 2.8倍 |
| 2023年度 | 3 | 14 | 13 | 4 | 3.3倍 |
| 2024年度 | 3 | 9 | 8 | 3 | 2.7倍 |
| 2025年度 | 3 | 7 | 7 | 3 | 2.3倍 |
| 2026年度 | 3 | 12 | 12 | 3 | 4.0倍 |
夜間主コースは募集人員が3名と小さいため、志願者数のわずかな増減が倍率に大きく反映されます。2026年度は志願者数が12名と過去6年で2番目に多く、倍率は4.0倍と6年間で最も高くなりました。母数が小さい入試である以上、単年度の倍率を「入りやすさ」の指標としてそのまま受け取るのは危険です。
検定料・学費は昼間と夜間主コースでまったく違う
編入後の負担を左右する検定料・入学料・授業料も、昼間3類と夜間主コースで金額が異なります。
| 項目 | 昼間(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類) | 夜間主コース |
|---|---|---|
| 入学検定料 | 30,000円 | 18,000円 |
| 入学料 | 282,000円 | 141,000円 |
| 授業料(年額) | 535,800円(前期267,900円) | 267,900円(前期133,950円) |
| 入学時納入金合計 | 549,900円 | 274,950円 |
夜間主コースは検定料・入学料・授業料のいずれも昼間コースのほぼ半額です。加えて夜間主コースには、標準の修業年限(2年間)を超えて最長4年まで計画的に履修できる「長期履修制度」があり、その場合も授業料は標準修業年限の総額と同額を延長した年数で按分して支払う仕組みになっています。就業を続けながら卒業を目指す社会人にとって、この学費水準と長期履修制度は志望校選びの重要な判断材料です。
納入済みの検定料は、原則としていかなる理由があっても返還されません。例外は「検定料を振り込んだが出願しなかった場合」「検定料を振り込んだが出願書類が受理されなかった場合」「検定料を誤って二重に振り込んだ場合」の3つに限られ、その場合も返還請求の手続きと期限が定められています。振込は必ず金融機関の窓口で行う必要があり、ATMでの振込は認められていない点にも注意してください。
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出願書類の違い|推薦・学力試験・夜間主コースで準備するものが変わる
提出書類の構成も3ルートで異なります。推薦・学力試験に共通するのは入学志願票・写真票・受験票・検定料受付証明書貼付票・成績証明書・卒業(見込)証明書といった基本書類ですが、そこに次のような違いが加わります。
| ルート | 共通書類に加えて必要な書類 |
|---|---|
| 推薦 | 推薦書(在籍学校長が厳封して作成) |
| 学力試験 | 在学(期間)証明書・修得見込単位を示す書類(出願資格(6)=大学2年以上在学64単位以上の者のみ) |
| 夜間主コース | 志望理由書(自筆)、在職証明書(週25時間以上就業者)または就業計画書(週25時間未満・無職の者) |
この違いからも、推薦は「学校長の推薦」で人物・成績を保証する設計、学力試験は「単位の修得状況」を書類で厳密に確認する設計、夜間主コースは「働きながら学ぶ実現可能性」を志望理由書と就業状況の書類で確認する設計になっていることが読み取れます。志望するルートが決まったら、まずこの書類が期限までに揃えられるかを確認してください。
【予告】2028年度入学(2027年度実施)から夜間主コースの試験が変わる
電気通信大学は、本記事が扱う2027年度実施分の次のサイクルにあたる2028年度入学(2027年度に実施する入試)から、先端工学基礎課程(夜間主コース)の特別編入学について試験内容を変更することを公式に予告しています。夜間主コースを2028年度入学以降に検討している場合は、現行制度とは別物になる点に注意してください。
| 項目 | 現行(〜2027年度実施分) | 変更後(2027年度実施=2028年度入学から) |
|---|---|---|
| 試験内容 | 総合問題試験(120分)+面接試験 | 基礎学力検査(CBT、数学・物理の2科目)+面接試験 |
| 実施時期 | 11月 | 9月に前倒し |
| 英語資格要件 | なし | 新設。TOEFL・TOEIC・IELTS・ケンブリッジ英検・実用英語技能検定・TEAP・GTECのいずれかでCEFR B1レベル以上 |
特に大きいのが英語資格要件の新設です。有効なスコアは出願最終日から過去2年以内に受検したものに限られ、TOEICの場合はL&R(リーディング&リスニング)とS&W(スピーキング&ライティング)の両方でB1レベル以上を満たすか、L&Rのみであれば550点以上であることが条件とされています。現行(本記事が扱う2027年度実施分まで)の夜間主コースはTOEIC等の外部試験スコアが一切不要ですが、次のサイクルからは出願の前提条件そのものが変わります。夜間主コースへの出願を2028年度入学以降で検討している社会人の方は、早めに英語資格試験のスコアづくりに着手することをおすすめします。
なお、この変更は先端工学基礎課程(夜間主コース)の総合型選抜・特別編入学、および学域(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類)の総合型選抜・学校推薦型選抜が対象で、本記事で中心的に扱っている昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類の特別編入学(推薦・学力試験)については、本記事執筆時点で変更は予告されていません。制度は今後も変わる可能性があるため、出願にあたっては必ず電気通信大学公式サイトの最新情報を確認してください。
過去問はどこで手に入るか
電気通信大学は、昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類の特別編入学(学力試験)について、公式サイトの「過去の入試問題」ページで過去問をPDF公開しています。本記事執筆時点では2024年度・2025年度実施分の2年度分が掲載されており、2025年度実施分は数学・物理学・化学・英語のすべての問題がテキストとして確認できる形式、2024年度実施分は画像形式での公開でした。いずれの年度も解答例は公開されていません。一般選抜(前期・後期日程)には解答例が別途公開されていますが、特別編入学試験には解答例のPDFがない点に注意してください。
一方、先端工学基礎課程(夜間主コース)の総合問題試験については、本記事執筆時点で公式サイトに過去問の公開は確認できませんでした。夜間主コースを検討している場合、過去問については電気通信大学入試課への問い合わせが必要になります。昼間3類の学力試験と夜間主コースとで過去問の公開状況がまったく異なる点は、見落としやすいので注意してください。
公開されている2025年度過去問から読み取れる出題テーマ
ここからは、電気通信大学が公開している2025年度実施分の特別編入学試験(学力試験)過去問をもとに、科目ごとの出題テーマと形式を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと形式、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。
数学|5問中4問を選択する記述式・配点30点×4問
数学は大問5問が出題され、そのうち4問を選択して解答する形式です(全問解答は不可)。試験時間は120分で、解答用紙は1問につき1枚、各問の配点は30点で統一されており、4問選択のため合計は120点(募集要項が示す数学の満点と一致します)。2025年度実施分では、固有値・固有ベクトル・行列式や線形写像の表現行列を扱う線形代数学の大問が2問、2変数関数のマクローリン展開・接平面・偏微分と極値を扱う多変数の微分積分学の大問が1問、重積分と1階線形微分方程式を組み合わせた大問が1問、そして留数定理を用いた複素積分から実積分の値を求める複素関数論の大問が1問という構成でした。線形代数と微分積分だけでなく、複素関数論(留数定理)まで出題範囲に含まれる点が電気通信大学の数学の特徴です。5問のうち2問が線形代数学に配分されている年度もあり、線形代数の比重が小さくない点は見落とされがちです。
物理学・化学|どちらか一方を選択・大問3問×30点
物理学と化学はどちらか一方を選択して全問解答する形式で、試験時間は90分、大問3問×配点30点の計90点構成です(募集要項が示す理科の満点と一致します)。2025年度実施分の物理学は、円板が落下する運動を題材にした剛体の回転運動と重心運動を組み合わせた大問、無限に長い帯電円柱についてガウスの法則とポアソンの方程式を用いて電場・電位を求める大問、カルノーサイクルの効率とエントロピーに関する熱力学の大問という3問構成でした。力学・電磁気学・熱力学からまんべんなく1問ずつ出題される配分は、募集要項が示す出題分野(力学、電磁気学、熱物理学、波動と光、現代物理学)のうち特定の3分野に偏る年度がある可能性を示唆しています。
化学は、原子の量子数・電子配置・ボーアの原子模型を扱う大問、分子の永久双極子モーメントの大小比較や混成軌道・分子軌道法(結合性・反結合性軌道、結合次数)を扱う化学結合の大問、水の混合によるエントロピー変化やクラウジウス-クラペイロンの式・トルートンの規則を扱う化学熱力学の大問という3問構成でした。いずれも大学教養レベルの標準的な単元からの出題ですが、導出過程や理由の説明を求める設問が多く、公式を覚えているだけでは得点にならない設計になっています。
英語|読解と選択式エッセイの2部構成・配点90点
英語は大問2問構成で試験時間90分、両方に解答する必要があります。2025年度実施分は、英文を読んで設問に答える形式の大問(英語I)と、2つのテーマのうちどちらか1つを選んで、理由を2つ以上挙げて英語で具体的に述べる自由英作文の大問(英語II、配点45点)という構成でした。英語の満点は90点なので、残り45点が英語Iの読解に配分されているとみられます。TOEIC・TOEFLなどの外部試験スコア提出制度ではなく、当日の記述式試験で英語力が評価される点は、外部試験スコアのみで判定する大学が多いなかで電気通信大学の際立った特徴です。自由英作文のテーマは時事的な社会問題が題材になっており、日頃から英字ニュースの話題に触れ、賛否の理由を英語で組み立てる練習が有効です。
過去問から導ける学習の順番
ここまでの情報をまとめると、電気通信大学の学力試験対策は次の順番で進めるのが合理的です。
- 数学は5問中4問の選択制であることを踏まえ、試験開始直後に全問へ目を通し、確実に得点できる4問を見極める練習をする
- 線形代数・微分積分に加えて複素関数論(留数定理)も出題範囲であることを前提に、3分野をバランスよく仕上げる
- 物理・化学はどちらか一方に絞り、導出過程まで書く練習を積む
- 英語は外部試験スコアではなく当日の記述式(読解+自由英作文)であることを踏まえ、理由を2つ以上組み立てて書く英作文の練習を重点的に行う
- 解答例が非公開である以上、過去問を解いたあとは自分で調べて検証する演習を軸にする
本節で扱った出題テーマ・形式は、電気通信大学が公開している2025年度の過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。
編入後の単位認定と修業年限
電気通信大学の特別編入学(昼間・夜間主コース共通)では、出身学校で修得した科目の単位が本学で審査のうえ一定数まで認定されますが、出身学校の専門分野が編入学する類・課程の教育内容と異なる場合、認定される単位が少なくなることがあります。その場合、入学後に履修する科目が非常に多くなり、標準の2年間で卒業できなくなる可能性があると募集要項に明記されています。
単位認定の上限を定めた基準は、大学が公開している学修要覧のページで確認できます。分野をまたぐ編入を考えている場合は、出願前にこの認定基準に目を通しておくことをおすすめします。
卒業には学域に2年以上在学(最長在学期間は4年で、休学期間は含まれません)し、出身学校で修得した単位のうち本学が認定した単位を含めて、認定基準に示された単位数以上を修得する必要があります。各人に対する単位認定は、出身学校における履修授業科目・成績証明書の成績・特別編入学試験の成績を考慮して行われるため、合格後に届く単位認定に関する通知を丁寧に確認し、認定漏れがないよう手続きを取ることが重要です。合格したこと自体は「2年で卒業できること」を保証するものではない、という点を理解しておいてください。
教員免許状の取得
情報理工学域では、教育職員免許法に基づき所要科目の単位を修得して卒業した場合、類・プログラムに応じて次の免許状を取得できます。Ⅰ類(情報系)は高校教諭一種(数学・情報)と中学校教諭一種(数学)、Ⅱ類(融合系)はプログラムにより高校教諭一種(数学・情報または理科)と中学校教諭一種(数学または理科)、Ⅲ類(理工系)は高校教諭一種(理科)と中学校教諭一種(理科)、先端工学基礎課程(夜間主コース)は高校教諭一種(数学・理科)が取得可能です。特別編入学生が教員免許状の取得を目指す場合、認定された科目・単位の使用に制限があるため、4月上旬に開かれる「教職課程ガイダンス」への出席が必須とされています。
併願をどう組むか
電気通信大学の学力試験は2026年6月25日、夜間主コースの総合問題試験は2026年11月17日に実施されます。学力試験ルートは他の国公立大学の編入試験と時期が近くなることが多いため、日程が重ならない大学を選ぶ必要があります。夜間主コースは11月実施と時期が離れているため、昼間コースを含む他大学の編入試験と併願しやすい日程です。
科目面では、電気通信大学の学力試験が数学・物理または化学・英語という理工系の標準的な組み合わせであるため、同じ科目構成を課す他の理工系大学と併願すると準備を使い回しやすくなります。英語が外部試験スコアではなく当日筆記である点は、外部試験スコアで判定する大学と組み合わせる場合の対策順序(外部試験スコアを先に固め、当日筆記の練習は直前まで積み増せる)を考えるうえでの判断材料になります。TOEIC・TOEFLと電気通信大学の英語試験の関係については、当サイトの電気通信大学編入にTOEICは必要?英語試験(独自筆記)の内容と対策法で詳しく解説しています。
社会人として夜間主コースへの出願を検討している場合は、週25時間以上の就業要件や在職証明書・就業計画書の使い分けを含めて社会人が電気通信大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備で整理しています。大学編入という制度そのものの仕組み・費用・スケジュールを一から確認したい場合は大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説【完全ガイド】もあわせて参照してください。
また電気通信大学の学力試験は、文系科目を含まず数学・理科・英語の理系3科目で完結する点も併願設計上のポイントです。小論文や社会科学系の論述が課される他大学の編入試験と組み合わせる場合、学習時間の配分を理系科目に寄せられるかどうかが対策の効率を左右します。志望校群のなかで電気通信大学が理系科目のみで完結する数少ない選択肢である場合、優先順位を上げて対策時間を確保する価値があります。
よくある質問
電気通信大学の編入は難しいですか。
ルートと年度によって数字が変わります。2026年度実施結果では、昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類の合計が受験143名に対して合格54名(倍率2.6倍)、学力試験のみでは受験116名に対して合格41名(倍率2.8倍)でした。夜間主コースは受験12名に対して合格3名(倍率4.0倍)と、募集人員の小ささから年度で倍率が大きく振れます。
電気通信大学の編入の倍率はどれくらいですか。
2021〜2026年度の6年間で、昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類合計の受験者に対する合格倍率は2.2〜3.4倍の範囲で推移しています。夜間主コースは1.8〜4.0倍の範囲で、募集人員3名という母数の小ささから年度差が大きくなっています。学部別・年度別の内訳は本文の表を参照してください。
推薦と学力試験のどちらを受けるべきですか。
推薦は高等専門学校に在籍し、学校長が推薦できる学業成績上位の者に限られる制度です。出願できる場合は学力試験が免除されるメリットがありますが、高専生以外は出願できません。高専以外の出身校の場合は学力試験ルートのみが選択肢になります。
TOEICのスコアは必要ですか。
学力試験ルート・夜間主コースのいずれも、TOEIC等の外部試験スコア提出は求められていません。英語は当日の記述式試験(学力試験は独自の英語筆記、夜間主コースは総合問題試験に含まれる英語)で評価されます。
大学に在学中でも受験できますか。
学力試験ルートは在籍したまま受験できます。ただし合格した場合、2027年3月末日までに在籍大学の退学証明書を提出する必要があります。大学に2年以上在学し64単位以上を修得(見込みを含む)していれば出願資格を満たします。
夜間主コースは誰でも出願できますか。
出願資格自体は学力試験ルートとほぼ同じですが、出願要件として「原則として夜間の修学を希望する週25時間以上の就業を行う社会人」が対象とされています。社会人以外でも経済的事情など夜間の修学を必要とする理由があれば出願を認められますが、外国人留学生は在留資格の制約により出願できません。
過去問はどこで手に入りますか。
昼間Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類の学力試験については、公式サイトの「過去の入試問題」ページで直近年度分がPDF公開されていますが、解答例は公開されていません。夜間主コースの総合問題試験については、本記事執筆時点で公式サイトでの過去問公開は確認できていません。
2年で卒業できますか。
出身学校での修得単位・専門分野によっては、認定される単位が少なくなり、標準の2年間では卒業できない場合があると募集要項に明記されています。分野をまたぐ編入をする場合は特に、出願前に単位認定基準を確認しておくことが重要です。
志望理由書は提出しますか。
学力試験ルートの出願書類一覧に「志望理由書」という名称の書類は含まれていません。一方、夜間主コースの出願書類には志望理由書(本募集要項添付の用紙に自筆記入)が含まれています。推薦ルートでは面接試験で志望動機や勉学意欲が直接問われます。
電気通信大学に「情報理工学部」という学部はありますか。
公式の組織名称は「情報理工学域」です。大学案内や外部の解説記事では「情報理工学部」という表現が使われることもありますが、募集要項・出願書類・合否確認のページはすべて「情報理工学域」の名称で統一されているため、問い合わせの際はこの正式名称を使うと確実です。
推薦の面接では何を聞かれますか。
個人面接で、志望動機・勉学意欲・自己表現能力・卒業研究の内容に加えて、志望する類に応じた基礎知識(Ⅰ類は数学と情報、Ⅱ類は数学と専門科目、Ⅲ類は数学・物理または化学と専門科目)が問われます。3類に共通する評価項目と、類ごとに異なる基礎知識の両方を押さえておくことが対策の基本です。
入学試験の成績は開示されますか。
特別編入学の個人成績は、受験者本人に限って開示される制度があります。申込期間・申請方法・開示内容は電気通信大学公式サイトで案内されるため、不合格だった場合に自分の弱点を把握したいときはこの制度の利用を検討できます。
夜間主コースの試験は今後変わりますか。
変わります。電気通信大学は2028年度入学(2027年度実施)から、先端工学基礎課程(夜間主コース)の特別編入学について、総合問題試験から基礎学力検査(CBT、数学・物理)へ切り替え、あわせてCEFR B1レベル以上の英語資格スコアを出願要件として新設すると予告しています。実施時期も11月から9月に前倒しされます。本記事で扱う2027年度実施分までは現行制度のままです。
学生募集要項はどこで入手できますか。
電気通信大学の入試情報サイトから入手できます。特別編入学の学生募集要項は例年5月上旬頃、夜間主コースの総合型選抜・特別編入学募集要項は8月下旬頃に公開されますが、出願には冊子の取り寄せが必要とされています(データ配布のみの資料もあるため、種類ごとに配布形式を確認してください)。年度によって公開時期・内容が変わるため、志望する年度の最新情報を大学公式サイトで確認することが出発点になります。
まとめ
電気通信大学の編入試験について、要項と実績データから確認できることを整理します。
まず、電気通信大学には学部単位の組織はなく、「情報理工学域」という単一の学域のなかに、昼間の3類(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類)と夜間主の1課程(先端工学基礎課程)があり、それぞれ推薦・学力試験・夜間主コースという3つの選抜ルートに分かれています。3年次編入のみで2年次編入は実施していません。
次に、倍率については2021〜2026年度の6年間で、昼間3類合計の受験者に対する合格倍率が2.2〜3.4倍、夜間主コースが1.8〜4.0倍で推移しており、いずれも母数が小さいため単年度の数字だけで難易度を判断するのは危険です。2026年度は志願者数が減った一方で合格者数は増えるという、志願倍率と実際の入りやすさが必ずしも一致しない動きも確認できました。
試験科目は学力試験ルートが数学・理科(物理または化学)・英語の記述式筆記、夜間主コースが数学・物理・英語を横断する総合問題試験と、外部試験スコアではなく当日の記述力で評価される点が共通しています。過去問は昼間3類の学力試験のみ公式サイトで直近年度分が公開されており、解答例は非公開です。
最後に、検定料・入学料・授業料は夜間主コースが昼間コースのほぼ半額に設定されており、長期履修制度もあわせて社会人が就業を続けながら学ぶ設計になっています。志望するルートによって出願資格・日程・学費のすべてが変わるため、まず自分がどのルートに出願できるかを確定させることが対策の出発点です。
電気通信大学の編入は、大学名だけを見て「情報理工学部」を探しても公式ページにはたどり着けず、推薦・学力試験・夜間主コースという3つのルートのどれに自分が該当するかを最初に切り分けないと対策の方向すら定まらない、やや特殊な入試です。逆にいえば、この3ルートの違いと出願資格さえ正確に押さえれば、あとは数学・理科・英語という理系の標準科目に絞って対策を進められる大学でもあります。本記事の表とデータを、志望ルートの確定と学習計画づくりに役立ててください。
本記事の数値は電気通信大学が公表する2027年度学生募集要項(特別編入学・先端工学基礎課程総合型選抜/特別編入学)および2021〜2026年度の志願・受験・合格者数一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず電気通信大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。
電気通信大学に編入した合格者の声
当サイトでは、実際に電気通信大学Ⅲ類(理工系)へ編入した方へのインタビューを記事化しています。出題傾向の分析から直前期の過去問演習までの半年間の対策の進め方は、こちらを参照してください。
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