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九州大学大学院人文科学府の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

九州大学大学院人文科学府の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算するを示すアイキャッチ画像
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九州大学大学院人文科学府の研究計画書で重要なのは、関心の広さを示すことではなく、志望する専攻・専修で修士論文まで完成できる研究として設計することです。令和9年度一般選抜では、志望専修に関わる研究計画書または研究概要を提出する場合、A4判6,000字以内とされています。6,000字は十分に見えても、問題設定、先行研究、方法、資料、研究の意義、入学後の工程まで書けば余白は多くありません。

九州大学大学院人文科学府の研究計画書とは、研究したい話題の紹介文ではなく、どの専修で、何を資料に、どの方法で明らかにするかを示す文書です。人文科学府には人文基礎、歴史空間論、言語・文学の3専攻があり、その下に哲学、史学、文学、言語学などの専修が置かれています。同じ「文化」「言語」「歴史」という言葉でも、専修によって対象の捉え方と証拠の扱い方は異なります。

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さらに、入学後は指導教員だけでなく複数の副指導教員のもとで研究指導を受け、合計30単位以上を修得して修士論文を提出します。したがって、計画書には専門性と同時に、関連分野の知見を取り込みながら論文へ発展できる見通しが必要です。この記事では、公式の組織構成、履修方法、教員ページを土台に、学府固有の教育構造から研究計画を逆算する方法を解説します。

出願資格、試験科目、日程などの制度全般は、九州大学大学院人文科学府の外部院試解説で確認できます。本記事では重複を避け、研究テーマと志望先の接続に集中します。募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に最新の公式情報で確認してください。

読み進める際は、自分のテーマについて「対象」「問い」「資料」「方法」「専修」の五つをメモしてください。各章を読んだ後に一項目ずつ具体化すれば、最後には計画書の骨格が残ります。まだテーマが決まっていない人も、興味のある領域を広く書き並べるのではなく、一次資料として実際に読めるものから候補を絞ると進めやすくなります。なお、本記事の分量配分や作業手順は執筆支援のための提案であり、九州大学が公表する採点基準ではありません。公式情報と助言を区別しながら活用してください。

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目次

九州大学大学院人文科学府の研究計画書は6,000字以内

一般選抜では研究計画書と卒業論文等が選択制

令和9年度一般選抜の募集要項では、志望専修に関わる研究計画書または研究概要はA4判6,000字以内です。ただし、志望専修に関わる卒業論文またはそれに代わる論文がある場合は、その論文を提出する選択肢も示されています。つまり、すべての志願者が同じ形式の研究計画書を提出する仕組みではありません。自分がどの提出区分に該当するかを最初に確定させる必要があります。

卒業論文があるから自動的に論文を出す、卒業論文がないから研究計画書を書く、という単純な判断は避けましょう。募集要項の条件を確認したうえで、志望専修との関連性、現在の研究到達度、口頭試問で説明できる内容かを考えます。提出物の選択について不明点がある場合は、自己判断で解釈せず、公式の問い合わせ先に確認するのが安全です。

確認項目令和9年度一般選抜の要点準備上の意味
研究計画書・研究概要A4判6,000字以内論点と資料を絞る
内容志望専修に関わるもの専修との接続を明示する
卒業論文等関連する論文がある場合の選択肢関連性と完成度を比較する
選抜提出書類の審査に加え口頭試問書いた内容を口頭でも説明する

6,000字は「上限」であり、埋めること自体が目的ではない

上限いっぱいまで書けば評価されるわけではありません。重要なのは、研究上の問いから方法と結論の見通しまでが一つの筋でつながっていることです。一方で、背景説明だけで数千字を使い、先行研究や方法が数行しかない計画書では、研究の実行可能性が伝わりません。字数は項目の優先順位を可視化する予算だと考えると整理しやすくなります。

人文学の研究では、対象作品や史料の説明が長くなりがちです。しかし、選考側が知りたいのは作品のあらすじや時代の一般論だけではありません。先行研究のどこに不足があり、自分はどの資料をどう読み直すのか、その結果として何が更新されるのかが中心です。対象の紹介は、研究上の問いを理解するために必要な範囲へ圧縮します。

口頭試問までを一体として設計する

人文科学府の学生受け入れ方針は、論文または研究計画書の提出に加え、専門知識や語学力を問い、口頭試問を課すと示しています。このため、研究計画書は提出して終わる文書ではなく、質問の起点になります。主要概念の定義、資料を選んだ理由、先行研究との差、2年間で終えられる根拠を、自分の言葉で説明できる状態にしましょう。

計画書の各段落に想定質問を一つ対応させる方法が有効です。「なぜこの時代か」「なぜこの作品群か」「反証となる資料は何か」「別の方法ではだめか」といった質問を書き出し、回答できない箇所を修正します。出願資格や外国語試験の詳細は既存記事に委ね、ここでは提出物と口頭説明の整合を優先します。

研究概要と研究計画の役割を混同しない

これまで行った研究の概要は、過去の作業と得られた知見を説明するものです。研究計画は、未解決の問いに対して今後どの資料と方法を用いるかを説明します。卒業論文の内容を発展させる場合でも、既に分かったことの要約だけで6,000字を使わず、修士課程で新たに検討する部分を切り分けてください。

両者を接続するには、「卒業論文ではAを資料Bから検討したが、資料範囲と比較対象に課題が残った。修士課程ではCを加えて問いDを検討する」という形で、到達点と残された課題を並べます。過去の成果を今後の問いが生まれた根拠として使うことで、研究の継続性と新規性を同時に示せます。

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3専攻・18専修と研究テーマの対応を確認する

専攻名ではなく専修まで落とし込む

人文科学府は3専攻で構成されますが、実際の研究計画では専修単位の適合が重要です。人文基礎専攻には哲学、倫理学、インド哲学史、中国哲学史、芸術学があり、広人文学コースは別の位置づけです。歴史空間論専攻には7専修、言語・文学専攻には6専修があります。「人文学を学びたい」だけでは志望先を特定できません

専攻専修・コース計画書で中心になりやすい問い
人文基礎哲学、倫理学、インド哲学史、中国哲学史、芸術学、広人文学コース概念、思想、規範、作品の意味をどう捉え直すか
歴史空間論日本史学、東洋史学、朝鮮史学、考古学、西洋史学、イスラム文明史学、地理学史資料・物質資料・空間データから何を実証するか
言語・文学国語学・国文学、中国文学、英語学・英文学、独文学、仏文学、言語学文献・作品・言語データをどう読解、記述、分析するか

表の問いは志望先を考えるための整理であり、大学公式の審査項目を追加したものではありません。実際には各専修の研究室紹介と教員の専門分野を確認し、自分の対象、時代、地域、言語、方法がどこに置かれるかを判断します。一つのテーマが複数専修に見える場合は、研究対象よりも「何を明らかにしたいか」で比較してください。

人文基礎専攻は概念と思想の扱い方を具体化する

たとえば「現代社会の自由を研究したい」という関心は、そのままでは広すぎます。哲学史上の特定の思想家の自由概念を一次文献から検討するのか、規範的な議論として自由の条件を論じるのか、芸術作品に表れた自由の表象を分析するのかで専修と方法は変わります。計画書では、日常語の問題意識を学術上の概念へ変換する必要があります。

哲学・思想系では「考察する」「深く検討する」だけでは方法が見えません。対象となる原典、使用する版、扱う概念、比較対象、読解の観点を示します。芸術学なら、作品分析、批評史、展示史、受容史など、どの資料関係から問いに答えるかを明らかにします。抽象的な問いほど資料と読解手順を具体化しましょう。

歴史空間論専攻は史資料と範囲の限定が核になる

歴史研究では、対象時期と地域を明記するだけでなく、利用可能な史料群を示すことが重要です。公文書、日記、新聞、図像、考古資料など、問いに答えられる資料が存在し、修士課程の期間内に収集・読解できるかを検討します。地理学では、景観、場所、移動、地域間関係などの視点と、現地調査や資料分析の組み合わせが問われます。

歴史空間論専攻には歴史学拠点コースも置かれています。コース名だけを志望理由に使うのではなく、公式の教育内容を確認し、自分の研究に分野横断がなぜ必要なのかを説明します。地域と時代を狭めるだけでなく、史料から答えられる問いへ狭めることがポイントです。

言語・文学専攻は対象テキストと言語データを区別する

文学研究では作品名を挙げるだけでなく、使用する本文、異本、注釈、同時代資料、受容資料などを整理します。言語学では、内省データ、コーパス、方言調査、実験データなど、問いに対応するデータの種類と分析方法を示します。「日本語の変化」のような大テーマは、現象、時期、資料を限定して初めて修士研究の形になります。

作品研究と言語研究は隣接しますが、主たる問いが異なります。作品の語りや表象を解釈したいのか、構文や意味の仕組みを一般化したいのかを区別してください。対象が同じでも問いと証拠の型で所属候補が変わるため、教員ページとシラバスの両方を照合すると判断しやすくなります。

境界領域では主たる成果物を想像する

宗教、思想、芸術、地域、言語が交差するテーマは、一つの専修名だけから判断しにくいものです。そのときは、修士論文の中心章で何を提示するかを想像します。原典の概念解釈を提示するのか、史資料から出来事の関係を再構成するのか、作品の表現を論じるのか、言語データの規則性を示すのかによって主たる専修が見えてきます。

副次的に使う理論や資料が別分野に属していても問題ではありません。大切なのは、中心となる研究手続を一つ定めることです。論文の中心章で提示する証拠の種類を基準にすると、分野横断を保ちながら所属の曖昧さを減らせます。候補が残る場合は、それぞれの専修で想定される章立てを作り、どちらが無理なく完成するか比較します。

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カリキュラムと修了要件から研究の型を逆算する

30単位と修士論文の両立を前提にする

公式の履修方法によると、修士課程では指導教員の授業科目8単位以上、人文科学府共通科目2単位以上、自専攻・他専攻・他分野の授業科目18単位以上、論文指導2単位以上、合計30単位以上が標準的な要件です。研究計画書は、論文だけに専念できる2年間を想定するのではなく、授業を履修しながら研究を進める現実的な工程にします。

資料調査を毎週遠隔地で行う、複数の言語を入学後ゼロから習得する、大規模な資料群をすべて精読するといった計画は、授業との両立が難しくなります。利用できる時間と技能を方法欄に織り込むことで、実行可能性が高まります。必要な能力が未習得なら、いつ、どの授業や自習で補うかを書きます。

指導教員8単位以上は専門の継続性を意味する

指導教員の授業科目を8単位以上履修する構造からは、研究テーマと指導領域の継続的な接続が読み取れます。単に教員の研究キーワードと一語が重なるだけでは不十分です。自分が必要とする理論、資料読解、調査方法について、志望先で継続的な指導を受けられるかを確認します。

教員名を志望理由に書く場合も、「有名だから」「興味があるから」では弱くなります。教員の公式掲載分野と、自分の計画のどの部分が接続するのかを一文で示します。教員との一致はテーマ名ではなく研究工程で確認してください。資料の選定、分析枠組み、比較の設計など、指導を必要とする具体的な箇所を言語化します。

共通科目と他分野科目は学際性の根拠になる

人文科学府共通科目2単位以上と、自専攻・他専攻・他分野の授業科目を含む履修構造は、専門外の視点を取り込む余地を示しています。ただし、計画書で複数分野を並べるだけでは学際研究になりません。主たる専修と方法を固定したうえで、他分野の知見が研究上のどの問題を補うのかを書きます。

たとえば文学作品の都市表象を扱う場合、文学研究を軸に地理学の空間概念を参照する設計は考えられます。しかし、文学研究と地理学を半分ずつ行うと宣言するだけでは、資料と方法の関係が曖昧です。主方法と補助視点を区別することで、学際性が研究の焦点をぼかすのを防げます。

入学後4月末の研究計画書提出まで見通す

公式ページが示す標準的な流れでは、修士1年次の4月末に研究計画書を提出し、指導教員と副指導教員が決まります。入試時の計画書は完成版の修士論文設計図ではありませんが、入学直後に検討を進められる水準が望まれます。テーマが広すぎると、入学後の短期間を絞り込みだけに使うことになります。

2年次11月末には修士論文題目届、1月10日には修士論文提出、2月には最終試験という流れです。逆算すると、2年次秋は新しい資料を探す時期ではなく、分析と執筆を収束させる時期です。1年次で資料を確保し方法を試せる計画にしておくと、修了工程との整合が伝わります。

副指導教員を想定して計画の対話可能性を高める

人文科学府では、指導教員1名と副指導教員複数名のもとで研究指導を受けます。入試時点で副指導教員を特定する必要があるという意味ではありませんが、一人の専門だけで閉じない計画が望ましいと考える材料になります。中心方法を保ったまま、異なる資料観や地域観から質問を受けても説明できるようにします。

たとえば史学の計画なら、史料の読解だけでなく、地域や空間の枠組みをどう設定したかを説明できるようにします。文学の計画なら、作品解釈と歴史的文脈の関係を明示します。他分野からの質問で崩れない中心問いを作ることが、副指導を活かせる設計につながります。学際性を大きく掲げるより、隣接視点がどの論点を検証するかを限定して示してください。

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公式HTMLで確認する教員の研究分野マップ

教員名は最新の研究室ページで確認する

研究テーマの適合を判断するには、専修名だけでなく教員の研究分野を確認します。以下は、九州大学の公式研究室ページを実際に取得し、HTML上で氏名、職位、専門を確認できた代表例です。全教員の列挙ではありません。表の専門表記は公式ページの文言に合わせています

専攻・専修の例教員公式掲載の専門
人文基礎・哲学倉田剛哲学基礎論
人文基礎・哲学大西克智西洋哲学史
人文基礎・芸術学東口豊美学、音楽学、映像学
歴史空間論・考古学辻田淳一郎日本考古学
歴史空間論・考古学鈴木舞東アジア考古学
歴史空間論・地理学遠城明雄人文地理学、都市研究
歴史空間論・地理学伊藤千尋人文地理学、アフリカ地域研究
言語・文学・国語学・国文学青木博史日本語文法史
言語・文学・国語学・国文学川平敏文近世文学・思想史
言語・文学・言語学上山あゆみ理論言語学、統語意味論
言語・文学・言語学下地理則琉球語、日本語諸方言、言語類型論
言語・文学・言語学太田真理言語脳科学、心理言語学

教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に最新の教員一覧で確認してください。入口として人文科学府組織構成から各研究室ページへ進めます。表にない専修を志望する場合も、同じ手順で公式HTMLを確認し、研究計画書には確認できた範囲だけを書きましょう。

人文基礎では概念・思想・芸術の焦点を合わせる

哲学専修の代表例では、倉田剛教授の専門は「哲学基礎論」、大西克智教授の専門は「西洋哲学史」です。同じ哲学専修でも、計画の中心が現代の存在論上の問題なのか、思想史的な系譜の読解なのかで接続の仕方が変わります。専修内の方法上の違いまで確認することが大切です。

芸術学では、東口豊准教授の専門として「美学、音楽学、映像学」が掲載されています。音楽、映画、写真などを扱いたい場合でも、対象メディアが一致するだけで指導適合を断定してはいけません。どの理論的問題を、どの作品や資料によって検討するかを整理し、公式ページに書かれた研究内容と照合します。

歴史空間論では資料・地域・方法を三点照合する

考古学では、辻田淳一郎教授の専門が「日本考古学」、鈴木舞准教授の専門が「東アジア考古学」と掲載されています。研究対象の時代や地域だけでなく、物質資料の種類、比較範囲、技術史などの観点まで公式説明で確かめます。考古資料へアクセスできるかも実行可能性の一部です。

地理学では、遠城明雄教授が「人文地理学、都市研究」、伊藤千尋准教授が「人文地理学、アフリカ地域研究」を専門として掲載されています。同じ人文地理学でも、都市、農村、地域、環境など、具体的な研究対象と調査法が異なります。自分のフィールドだけでなく、問いの立て方と方法の近さを確認してください。

言語・文学では作品研究と言語現象研究を分ける

国語学・国文学では、青木博史教授の専門が「日本語文法史」、川平敏文教授の専門が「近世文学・思想史」です。同じ専修の中に日本語学と文学研究が含まれるため、「日本語を扱う」「近世を扱う」という一致だけでは足りません。分析単位が文法現象か文学作品かを明確にする必要があります。

言語学では、上山あゆみ教授の「理論言語学、統語意味論」、下地理則教授の「琉球語、日本語諸方言、言語類型論」、太田真理准教授の「言語脳科学、心理言語学」が公式に掲載されています。理論分析、フィールドワーク、実験という異なる方向が見えます。自分が集められるデータと習得済みの方法を照合しましょう。

教員名を書く目的は、権威を借りることではありません。自分の研究課題が学府内で指導可能かを検討した過程を示すことです。氏名、専門、研究計画の接点を一組で記述し、公式にない評価や指導スタイルを推測しないでください。

研究分野マップは三段階で更新する

教員表を一度見ただけで志望先を決めず、まず専門の短い表記、次に研究室ページの詳しい専門分野、最後に最新シラバスの担当科目を確認します。短い専門名が同じでも、扱う時代、地域、資料、理論は異なります。逆に、表面上の語が違っても、方法上の接点が見つかることがあります。

確認結果は、教員ごとに「公式表記」「自分の研究との接点」「接点がない部分」の三列で整理します。接点だけを書くと都合のよい読み方になりやすいため、違いも記録します。合う点と合わない点を同じ表で比較することで、指導可能性を冷静に考えられます。最終的には、指導の可否を志願者が断定せず、公式情報と必要な確認手順に基づいて判断してください。

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自分の研究テーマが人文科学府に合うか判定する手順

手順1は研究対象を一文で固定する

最初に、「何を扱うか」を固有名詞を含む一文にします。「近代文学」「東アジア史」「言語学」では広すぎます。作家、作品群、時期、地域、史料群、言語現象、話者集団などを入れます。ただし、対象の限定だけでは研究上の問いになりません。対象文と問いの文を別々に作るのがコツです。

たとえば対象文を「17世紀の特定の随筆群における知識人表象」としたら、問いは「その表象が同時代の思想的言説とどう関係するか」のように置きます。ここでは例を完成答案として流用せず、自分が入手できる一次資料に置き換えてください。対象が一文に収まらない場合は、まだ範囲が広い可能性があります。

手順2は問いを証拠で答えられる形にする

「意味を考える」「現代的意義を明らかにする」という問いは、結論の基準が曖昧です。どの資料のどの特徴を観察すれば答えに近づくのかを考えます。歴史研究なら複数史料の照合、文学研究なら本文と同時代言説の比較、言語学ならデータの分布と仮説の検証など、問いと証拠の対応表を作ると不整合を発見できます。

反対の結果が出る可能性も検討します。すでに結論を決め、都合のよい事例だけを集める計画は研究として弱くなります。仮説が支持されない場合に何が分かるのか、別の説明をどう比較するのかまで考えると、研究の開放性が生まれます。

手順3は3専攻18専修へ仮配置する

対象と問いができたら、公式の組織構成を見ながら第一候補と第二候補を置きます。配置の基準は、テーマ名の似ている専修ではなく、主要資料と方法です。都市を扱う研究でも、都市文学の表象分析なら文学、都市史料の歴史分析なら史学、空間関係の分析なら地理学が候補になりえます。

候補ごとに「この専修でなければならない理由」を100字程度で書きます。理由が授業名や教員分野と結びつかず、「環境が整っている」だけになるなら、調査が不足しています。第二候補との違いを説明できるまで比較すると、志望理由も具体的になります。

手順4は教員、科目、修了工程の三方向から確認する

教員の公式ページで専門を確認し、シラバスで関連科目と論文指導の内容を見ます。そのうえで、1年次に資料を収集して分析方法を試し、2年次に執筆を終えられるかを工程表にします。三つのうち一つでも空白なら、テーマの修正や別専修の検討が必要です。

教員の専門と完全一致するテーマを探す必要はありません。一方、誰の専門とも接点が説明できないテーマは、指導可能性の確認が必要です。一致よりも、適切な助言を受けられる接点の説明を目指してください。研究室紹介の一般文だけで判断せず、氏名が確認できる最新ページへ進みます。

手順5は200字の適合説明を作る

最後に、研究課題、専修、教員分野、カリキュラムを200字程度でつなぎます。「本研究は〇〇資料を△△の方法で分析するため、□□専修の研究領域と接続する。特に公式掲載の××分野から方法上の示唆を得つつ、共通科目で隣接領域の視点を補い、修士論文として完成させる」という骨格です。

この文章が書けなければ、研究計画書本文を増やす前に志望先調査へ戻ります。適合説明は志望理由の飾りではなく設計の検査結果です。指導が受けられると断定せず、公式情報に基づき接続可能性を丁寧に述べます。

判定表で弱い箇所を可視化する

テーマ適合を感覚だけで決めず、対象の具体性、問いの明確さ、資料の入手可能性、方法の習得度、教員分野との接点、2年間の工程という六項目を評価します。「十分」「要修正」「未確認」の三段階で印を付け、未確認が残る箇所から調べます。

判定項目十分の目安要修正の兆候
対象時期・地域・資料が特定済み抽象語だけで説明している
問い資料分析で答えられる価値判断や感想で終わる
資料入手先と範囲を確認済み存在や利用条件が未確認
方法分析操作を説明できる読む・考察するだけ
指導接点公式専門との関係を説明可能教員名だけを挙げている
工程1年次に予備分析が可能2年次まで資料が揃わない

未確認を無理に「十分」へ書き換えないことが重要です。入手できない資料や未習得の言語が判明したら、範囲を変えるか、代替資料を設けます。弱点を隠すより、制約を踏まえた現実的な設計へ直す方が、研究の見通しは明確になります。

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6,000字以内の研究計画書の構成と分量配分

タイトルと要旨で研究の骨格を先に示す

タイトルには対象、観点、範囲のうち二つ以上を入れます。「日本文学について」「地域社会の研究」のような題は避けます。副題を使い、時期や資料を補う方法もあります。要旨を設ける場合は、背景を長く語らず、問い、資料、方法、意義を短くまとめます。

タイトルを読めば資料と問いが予測できる状態が理想です。タイトルに結論を盛り込みすぎたり、専門用語を並べすぎたりすると伝わりにくくなります。本文を書いた後にタイトルへ戻り、実際の計画と一致しているかを点検してください。

問題設定は社会的関心から学術的な未解決点へ移す

導入では、なぜ関心を持ったかを簡潔に触れても構いません。しかし中心は、学術上どの問題が未解決なのかです。「近年注目されている」「重要である」だけでは研究課題になりません。対象分野で何が論じられ、どこに対立や空白があるかを示します。

問題意識、研究目的、研究上の問いは区別します。問題意識は出発点、目的は研究で達成すること、問いは資料分析によって答える疑問です。一つの中心問いに補助問いを二つ程度置くと、修士論文の章構成へ展開しやすくなります。

先行研究は書誌の列挙ではなく論点地図にする

先行研究は、著者名と要約を順番に並べるだけでは不十分です。研究を立場、対象、方法、結論の違いで整理し、どこまで明らかになったかを示します。そのうえで、自分の研究が引き継ぐ点と修正する点を明記します。汎用的な構成は研究計画書の書き方解説も参照できます。

「先行研究がない」と断定する前に、検索語、隣接分野、外国語文献を見直します。完全に研究がないテーマは、資料がないか、問いの立て方が未成熟な場合もあります。先行研究の不足ではなく、自分が更新する論点を示すことが大切です。

資料と方法は第三者が追試できる粒度で書く

資料欄では、作品名、史料群、版、アーカイブ、調査対象、データ範囲などを具体化します。入手済みか、公開されているか、調査許可が必要かも確認します。方法欄では、「分析する」だけでなく、分類、比較、精読、統計、実験、聞き取りなど、実際の操作を書きます。

人文学でも方法の透明性は重要です。同じ資料を読むとしても、概念史、受容史、語りの分析、統語分析では観察点が異なります。資料の各種類に分析操作を対応させると、方法が抽象語だけになるのを防げます。倫理的配慮や個人情報の扱いが関わる調査では、その対応も検討します。

独自性と意義は大きさより位置を示す

修士研究で分野全体を覆すと主張する必要はありません。未利用資料を加える、既存の解釈を別の資料で検証する、異なる地域を比較する、理論を新しいデータに適用するなど、具体的な更新点を示します。独自性は「これまでにない」ではなく、先行研究との差分として書きます。

学術的意義と社会的意義は分けて考えます。社会的意義を過大に語ると、資料分析との距離が開きます。まず、対象分野の理解がどう進むかを示し、その成果が現代的問題の理解へどう接続しうるかを慎重に述べます。意義は研究結果から届く範囲に限定しましょう。

分量配分は問いと方法を厚くする

項目配分の目安確認する内容
題目・要旨5%対象、問い、方法が見えるか
背景・問題設定15%学術上の問題へ収束するか
先行研究20%到達点と不足を整理したか
目的・問い10%答えられる疑問になっているか
資料・方法25%対象範囲と分析操作が具体的か
独自性・意義10%先行研究との差分か
工程・志望先との接続10%2年間と専修に整合するか
参考文献5%本文の議論と対応するか

この比率は大学公式の指定ではなく、6,000字を設計するための作業上の目安です。分野によって調整してください。哲学では概念と先行議論、歴史学では史料、言語学ではデータと分析手順の比重が変わります。一律のテンプレートより専修固有の研究作法を優先します。

文章例を見たい場合は、研究計画書の例文・テンプレート集を構造理解に使えます。ただし、九州大学は志願者本人が作成する書類について生成AIを含む他者作成を不正行為と認定する場合があると案内しています。例文を置換して提出せず、調査と執筆は本人が行ってください。

章立てを作ってから段落を書く

6,000字の初稿へ直接書き始めると、背景だけが長くなりやすいため、先に見出しと各段落の役割を決めます。一段落に一つの主張を置き、その主張を支える先行研究または資料を対応させます。段落の冒頭には結論を置き、後半で根拠と計画上の意味を説明します。

章立ては将来の修士論文とも仮接続させます。研究計画書の「先行研究」「資料と方法」「予想される成果」が、修士論文の序章、分析章、結論へどう発展するかを考えます。計画書の項目を論文章構成の種にすると、単なる出願作文ではなくなります。ただし、結果を先に決めず、分析によって章構成を修正できる余地は残してください。

参考文献表は本文と独立した飾りではありません。本文で触れた中心文献が漏れていないか、書誌形式が統一されているか、一次資料と研究文献が区別されているかを確認します。外国語文献や古典資料の表記は分野の慣例に従い、読んだ版を明記します。本文の主張から参考文献へたどれる状態を目指しましょう。

専攻別に資料と方法の書き方を変える

人文基礎専攻を志望する場合、研究対象が抽象的な概念であっても、議論の根拠となる原典や作品を特定します。哲学なら、中心概念がどの著作のどの文脈で使われるかを示し、異なる解釈を比較する基準を置きます。倫理学なら規範的主張と記述的事実を区別し、反論を検討する手順を含めます。芸術学なら作品、批評、展覧会資料などの関係を整理します。

「自由とは何か」「美とは何か」という問いは魅力的ですが、そのままでは修士課程で扱う範囲が定まりません。特定の思想家、時期、論争、作品群へ落とし込み、何を読めば問いに答えられるかを示します。概念の広さを原典と論争の範囲で制御することが、人文基礎の計画を実行可能にする要点です。

歴史空間論専攻では、研究対象の時期と地域に加え、一次史料の所在、残存状況、性格を説明します。公的記録と私的記録では作成目的が違い、書かれなかった事柄も異なります。複数の史料をどのように照合し、史料の偏りをどう扱うかを書きます。考古学なら遺物や遺構の種類、比較単位、年代の扱いを明確にします。

地理学ではフィールドを挙げるだけでなく、どの空間関係を観察するかを決めます。現地調査を行うなら、対象者、場所、回数、記録方法の見通しを考え、既存統計や地図資料との組み合わせも検討します。史資料やフィールドが問いに答えられる理由を説明すれば、単なる地域紹介と研究計画を区別できます。

言語・文学専攻の文学系では、本文のどの特徴を分析単位にするかを明らかにします。語り、比喩、ジャンル、典拠、受容などの観点を選び、作品外の資料を使う場合は、その資料が解釈をどう支えるかを示します。作者の意図を推測するだけでなく、本文と歴史的資料から検証できる範囲を守ります。

言語学では、研究対象となる現象、データの集め方、分析枠組みを対応させます。コーパスを使うなら検索条件と例の分類、方言調査なら話者と調査項目、実験なら課題と測定対象の見通しが必要です。データを得た後に何を比較するかまで先に書くことで、「調査して実態を明らかにする」だけの曖昧な計画を避けられます。

提出前に論理の接続を七つの質問で確認する

完成稿では誤字だけでなく、研究設計を質問形式で検査します。第一に、背景から中心問いが自然に導かれているか。第二に、先行研究の不足が問いと一致するか。第三に、一次資料から問いへ答えられるか。第四に、方法が資料の特徴に合うか。第五に、独自性が先行研究との差として示されているか。第六に、志望専修と教員分野へ接続するか。第七に、2年間で終えられるか、です。

一つでも「分からない」となる場合は、表現を整える前に設計へ戻ります。特に、目的と方法の不一致は文章の推敲だけでは直りません。問いを狭める、資料を変える、比較対象を減らすなどの修正が必要です。七つの回答が同じ研究を指しているかを確認してください。

最後に、計画の限界を一つ書き出します。扱えない時期、利用できない資料、方法上の制約を把握していれば、範囲を意識していることが自分でも確認できます。限界を隠して過大な成果を約束するより、修士課程で到達する範囲と将来の課題を分ける方が明確です。

この検査は第三者に読んでもらう前にも行えます。自分で答えた後、研究分野を専門としない人に題目、問い、資料、方法だけを説明し、関係が伝わるかを確かめます。専門用語をすべて外す必要はありませんが、用語の役割を説明できなければ定義を補います。次に専門知識のある読み手から、先行研究の整理と方法の妥当性について指摘を受けます。一般読者による明瞭性と専門家による妥当性を分けて確認すると、表現だけ直して設計上の問題が残る事態を防げます。助言を受けた後も、採用する修正を自分で判断し、提出文は自分で書き直してください。

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評価を落としやすい研究計画書の共通点

研究科の射程外で、専修との接続がない

社会問題として重要でも、人文科学府の専修で扱える資料と方法へ変換されていなければ適合が伝わりません。「地域活性化を実現する」「教育制度を改善する」といった実践目標だけで終わらず、人文学として何を解明するのかを示します。解決策の提案より先に研究対象を分析可能にする必要があります。

専修名を本文に一度書くだけでも不十分です。先行研究、方法、教員分野、入学後の履修が一貫して専修と結びつくかを確認します。他学府の方が適合する可能性も含め、志望先を再検討する姿勢が大切です。

指導可能性を教員名だけで処理する

「〇〇教授の指導を受けたい」と書いても、研究上の接点が説明されなければ説得力は上がりません。逆に、教員の研究テーマをそのまま自分のテーマに寄せるのも危険です。自分の問いを保ちながら、どの方法や分野で助言を得たいかを示します。

教員の専門表記を勝手に言い換えたり追加したりしないことも重要です。必ず最新の公式HTMLを確認し、異動や担当変更の可能性を考慮します。公式にない人柄、指導の厳しさ、合格しやすさなどは書きません。

方法が「文献を読む」「考察する」で止まる

文献を読むのは人文学研究の基本ですが、それだけでは研究方法の説明になりません。どの版を使い、どの概念や表現に注目し、何と比較し、どの仮説を検討するかまで書きます。史料批判、作品分析、コーパス検索、現地調査など、分野に応じた操作を具体化します。

資料の存在と入手可能性も確認します。海外アーカイブの未公開資料だけに依存する、調査許可の見通しがない、必要言語を読めないといった問題があれば、代替資料を用意します。方法の具体性は実行可能性の証拠になります。

先行研究の位置づけがない

自分の関心だけから始まり、先行研究が最後に参考文献として置かれている計画書では、研究上の差分が分かりません。先行研究は問題設定の内部に組み込みます。どの議論を支持し、どこを再検討し、どの資料を追加するかを示してください。

文献数の多さより、中心文献を正確に読み、議論の関係を把握することが重要です。引用した文献は問いか方法のどちらかに役割を持たせると、飾りの参考文献を減らせます。読んでいない文献を題名だけで位置づけないようにします。

2年間で終わらない規模になっている

古代から現代までを通史的に扱う、世界各国を比較する、一つの言語の全現象を説明するといった計画は、修士論文として大きすぎます。時期、地域、資料、概念のいずれかを絞り、中心資料と補助資料を区別します。

小さくすることは価値を下げることではありません。限定された資料から明確な問いに答える方が、後続研究へ発展させやすくなります。修士論文は研究全体の第一段階として設計し、将来課題と修士課程で行う範囲を分けます。

出願書類と口頭説明が一致しない

難しい言葉を多用した文章を作っても、意味を説明できなければ口頭試問で不整合が表れます。概念は自分の言葉で定義し、引用の文脈を確認します。代筆や文章生成への依存は、大学の不正行為に関する案内にも抵触しうるため避けてください。

各節を60秒で要約する練習を行うと、理解が浅い箇所が見つかります。提出版を確定した後も、参考文献と資料の確認を続け、質問に対して計画の限界も含めて説明できるようにします。

志望理由が施設や評判の一般論に偏る

「研究環境が充実している」「幅広い分野を学べる」という説明は、多くの大学院に当てはまります。九州大学人文科学府を選ぶ理由は、3専攻18専修の構造、指導教員と副指導教員の体制、共通科目と他分野科目、具体的な教員分野のうち、自分の研究に必要な要素から組み立てます。

施設や立地に触れる場合も、それが資料利用や調査工程へどう関係するかを示します。評判や口コミは根拠にせず、公式情報から確認できる教育内容を使います。志望理由は研究方法を実行できる根拠として書くと、研究計画との重複が意味のある接続になります。大学への賛辞だけで字数を使わないようにしましょう。

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出願までの逆算スケジュール

半年前からテーマと志望専修を往復する

研究計画書は、文章を書く前の調査に時間がかかります。出願の半年前を目安に、関心を対象と問いへ変換し、3専攻18専修のどこに置けるかを調べます。早い段階で一つに決め切れない場合は、二つの候補について先行研究と教員分野を比較します。

テーマ決定と志望先決定は往復して進めるのが現実的です。テーマだけ先に固定すると指導先が見つからず、教員だけ先に決めると研究関心を不自然に寄せることがあります。対象、問い、方法、専修の四点を同時に調整します。

時期の目安作業完成条件
出願6か月前テーマ候補と専修候補の調査対象と問いを各一文で書ける
5か月前中心先行研究を収集・精読論点を複数の立場に整理できる
4か月前公式教員ページ、シラバスを確認専修との接続を200字で説明できる
3か月前資料の入手と予備分析方法を実際の資料で試している
2か月前初稿を作成全項目が入り字数内に収まる
1か月前論理、事実、書式を推敲想定質問に回答できる
出願直前募集要項とファイルを最終確認年度、専修名、提出形式に誤りがない

先行研究と資料調査を初稿より前に行う

文章を書きながら先行研究を探すと、自分の結論に都合のよい文献だけを集めやすくなります。まず中心研究を読み、論点地図を作り、利用する一次資料を少量でも確認します。予備分析を行えば、当初の問いが資料から答えられないと早めに気づけます。

文献管理では、書誌情報、要旨、自分の計画との関係、引用候補を分けて記録します。読書メモを先行研究節の部品として蓄積すると、出典の混同を防げます。引用は原文に戻って確認し、孫引きを避けます。

教員確認は一度で終わらせない

調査開始時、初稿作成時、出願直前の少なくとも三回、公式の教員ページを確認します。担当や掲載内容が更新される可能性があるためです。一般選抜の募集要項には、一般の志願者全員へ事前連絡を義務づける記載は確認できません。連絡が必要か迷う場合は、最新要項と公式窓口の案内に従ってください。

事前連絡が明記されていないことを、連絡してはいけないという意味に読み替えるのも避けます。研究室訪問や相談を希望する場合は、大学が案内する手順を確認します。非公式な連絡先を探さず公式導線を使うことが基本です。

初稿は早く作り、論理の修正に時間を残す

初稿では表現の美しさより、必要項目をすべて置くことを優先します。その後、問いと方法、方法と工程、独自性と先行研究、志望先と教員分野の対応を点検します。文章の添削だけでは研究設計の欠陥は直らないため、構造から修正する時間を残します。

推敲は削る作業と根拠を足す作業を分けると進めやすくなります。最初に重複と一般論を削り、次に不足する先行研究や方法の説明を加えます。最後に表記、固有名詞、参考文献、字数、ファイル形式を確認します。

大学院入試対策全体との時間配分を崩さない

一般選抜は提出書類だけでなく、外国語科目、専修科目、口頭試問を含みます。研究計画書に時間を使い切り、筆記試験の準備が遅れないようにします。制度全般と試験科目は対応する外部院試記事で確認し、週単位の計画へ統合してください。

独学で管理が難しい場合は、九州大学大学院を含む大学院入試対策コースのような指導も選択肢です。ただし、研究計画書は本人の研究として説明できることが前提です。支援は研究を代わりに作るためではなく思考を検証するために使いましょう。

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よくある質問(FAQ)

九州大学大学院人文科学府の研究計画書は何字ですか

令和9年度一般選抜で研究計画書または研究概要を提出する場合は、A4判6,000字以内です。これは上限であり、下限の指定ではありません。年度や選抜区分で書類名と条件が変わる可能性があるため、出願する年度の募集要項で確認してください。

卒業論文と研究計画書のどちらを出すべきですか

令和9年度一般選抜では、志望専修に関わる研究計画書・研究概要と、志望専修に関わる卒業論文等の選択肢が示されています。卒業論文の有無だけでなく、志望専修との関連を確認してください。判断に迷う場合は募集要項の記載を読み、公式窓口へ確認します。

研究計画書に教員名を書いた方がよいですか

教員名を書くこと自体より、自分の研究と公式掲載の専門分野の接点を説明できることが重要です。氏名だけを挙げたり、公式にない分野を追加したりしないでください。最新の公式HTMLで氏名と専門を再確認してから記述します。

指導希望教員への事前連絡は必要ですか

確認した令和9年度一般選抜の募集要項には、一般の志願者全員に事前連絡を義務づける記載はありません。ただし、選抜区分や年度により扱いが異なる可能性があります。研究室訪問や相談を希望する場合も、最新要項と大学の公式案内に従ってください。

専攻と専修はどう選べばよいですか

研究対象の名前だけでなく、問い、一次資料、分析方法で選びます。まず3専攻へ仮配置し、次に18専修の研究室紹介、教員分野、シラバスを照合してください。第二候補との違いを説明できれば選択が具体化しています。

口頭試問では研究計画書が使われますか

大学は、論文または研究計画書の提出に加え、口頭試問を課す方針を示しています。具体的な質問内容は公開情報から断定できませんが、提出した計画の概念、資料、方法、実行可能性を説明できるよう準備するのが適切です。本文の各節を短く要約する練習が役立ちます。

先行研究は何本入れればよいですか

公式に一律の本数指定は確認できません。本数を満たすより、中心研究の到達点と対立点を整理し、自分の問いがどこを更新するかを示すことが重要です。主要文献から参考文献をたどり、隣接分野や外国語文献も必要に応じて確認します。

生成AIを使って研究計画書を作成できますか

九州大学は、志願者本人が作成する書類について、生成AIを含む志願者以外が作成したものを不正行為と認定する場合があると案内しています。提出文書を生成させる使い方は避け、大学の最新方針を確認してください。研究調査と文章作成の主体は志願者本人である必要があります。

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まとめ|専修・教員・修了工程を一つの設計図にする

九州大学大学院人文科学府の研究計画書は、6,000字を埋める作文ではありません。3専攻18専修のどこで、どの資料と方法を使い、30単位以上の履修と並行して修士論文へ到達するかを示す設計図です。関心、研究上の問い、志望先、実行工程を一本につなぐことが中心になります。

  • 令和9年度一般選抜の研究計画書・研究概要はA4判6,000字以内です。
  • 研究計画書と卒業論文等の扱いは、自分の選抜区分と募集要項で確認します。
  • 人文基礎、歴史空間論、言語・文学の3専攻から、資料と方法に合う専修を選びます。
  • 指導教員の授業科目、共通科目、他分野科目、論文指導を含む30単位以上と修士論文から逆算します。
  • 教員情報は最新の公式HTMLで氏名、職位、専門を確認します。
  • 先行研究、問い、資料、方法、独自性、工程の因果関係を点検します。
  • 提出版の各節を口頭で説明できる状態にします。

最初に行うべき作業は、長い文章を書くことではなく、対象文と問いの文を作り、専修候補を二つ比較することです。その後、公式教員ページとシラバスを確認し、少量の資料で予備分析を行います。確認結果は日付とURLを付けて記録し、修正の根拠が後から分かるようにしましょう。書く前の適合確認が計画書の質を左右します

募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に最新の公式情報で確認してください。確認日をメモし、提出直前にも募集要項、組織構成、教員ページの三つを開き直すと、古い情報の混入を防げます。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。ただし、提出する研究計画書は自分で調査し、自分の言葉で説明できる内容として完成させましょう。

\ 大学院入試専門 /

書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。

  • 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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