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慶應義塾大学大学院法学研究科の研究計画書の書き方|専攻・カリキュラム・教員の研究分野から逆算する

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慶應義塾大学大学院法学研究科の研究計画書で重要なのは、興味深い社会問題を挙げることだけではなく、志望専攻の研究領域、指導を希望する教員の専門、入学後の演習と修士論文の進め方が一本の線でつながっていることです。同研究科における研究計画書とは、所定の「入学志願者調書B」に記入する入学後の研究の設計図であり、テーマ、問題意識、研究計画を限られた枠内で示す書類です。

2027年度の公式情報では、所定用紙は全4枚で、研究計画に当たる欄は3枚目にあります。字数の指定は明記されていませんが、所定のページ数と枠内に収め、別紙は添付できません。そのため、限られた紙面で研究の必然性と実行可能性を両立させることが、最初の設計課題になります。書き始める前に、問い、対象、方法、予想される貢献を一文ずつで言える状態にしておく必要があります。

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本記事では、民事法学、公法学、政治学の構造を整理し、合同演習と特殊演習の違い、修了要件、公式HTMLで確認できる教員の専門分野から、研究計画の組み立て方を解説します。出願資格、試験科目、日程、倍率は慶應義塾大学大学院法学研究科の外部院試解説でまとめているため、ここでは詳述しません。本記事の目的は、自分のテーマと研究科の適合を判定することです。

この記事は、完成文をそのまま写すためのテンプレートではありません。法律学では条文、判例、学説の関係、政治学では理論、事例、資料の関係がテーマごとに異なるためです。まずは公式情報によって志望専攻の外枠を固め、次に先行研究から自分固有の問いを作ってください。大学固有の仕組みと自分固有の問いを結ぶことが、本記事を使う際の基本方針です。なお、募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。特に希望指導教員として選択できる範囲は、当該年度の入学試験要項を基準にしてください。

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目次

慶應義塾大学大学院法学研究科で研究計画書はどう扱われるか

研究計画を書く前に、書類の物理的な仕様と選考・入学後の位置づけを分けて理解しましょう。慶應義塾大学大学院法学研究科では、「研究計画書」という独立ファイルを任意の体裁で作るのではありません。所定の入学志願者調書Bの一部として作成します。

所定用紙の3枚目に書く

公式の2027年度法学研究科修士課程入学試験ページによると、入学志願者調書Bは全4枚です。3枚目に「入学後の研究について(テーマ,問題意識,研究計画)」という欄があり、希望指導教員と将来の希望も同じページで問われます。研究の内容、指導体制、将来像の整合が一枚で見られる構成です。

確認項目2027年度の公式仕様作成上の含意
提出の要否。入学志願者調書Bを提出。出願書類一式の締切から逆算する
様式。大学所定用紙。任意のレイアウトに変えない
枚数。調書B全4枚、研究欄は3枚目。限られた枠に情報を圧縮する
字数。明記なし。実際の用紙で収まりを確認する
記載項目。テーマ、問題意識、研究計画。問いと方法の両方が必要
別紙。ページ追加・別紙添付は不可。参考文献の羅列より論理の明確さを優先
入力方法。手書きまたはWord入力後に印刷。読みやすさと枠内収録を確認

字数が指定されていないからといって、小さな文字で極端に詰め込むのは適切ではありません。記載項目ごとに役割を分け、読み手が「何を」「なぜ」「どう調べるか」を短時間で追える密度にします。用紙をPDFにした後に印刷し、文字の大きさ、改行、余白を紙で確認する工程も組み込みましょう。

選考だけでなく入学後の研究の起点になる

公式の修了要件ページには、修士課程入学時より、入学選考で提出・審査された研究計画書に基づいて研究を進めると明記されています。したがって、志望理由の一部として威勢のよい言葉を並べるものではなく、入学後に更新しながら使う研究の初期仕様と考えるべきです。

第2次試験は口頭試問です。公式情報は個々の質問内容まで公開していませんが、研究計画は入学選考で審査される書類です。そのため、記載した問題意識、用語、対象選定、方法を口頭で説明できるようにします。書類に書いた一文ごとに根拠を説明できる状態が、有効な口頭試問対策になります。

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3専攻と5領域・3専修コースの構造

慶應義塾大学大学院法学研究科は、民事法学専攻、公法学専攻、政治学専攻の3専攻で構成されます。法律学のテーマであっても、民事法学か公法学かは、単純に対象が企業か国かで決めるものではありません。中心となる法分野、先行研究の蓄積、希望教員の所属を照合して選びます。

民事法学専攻と公法学専攻

公式の民事法学専攻・公法学専攻の紹介では、民事法学専攻の対象として民法、商法、民事手続法、国際私法、知的財産法などが示されています。公法学専攻は憲法、行政法、租税法、国際法、刑法、刑事訴訟法などを研究対象とします。

特に注意したいのは、基礎法学、外国法、社会法、環境法の扱いです。これらは研究テーマに合わせて民事法学と公法学のいずれにも所属できるとされています。境界領域では学問名だけで専攻を決めないことが大切です。たとえばAIと法というテーマでも、憲法上の権利、契約責任、知的財産、法哲学のどこに主たる問いを置くかで所属の整合性が変わります。

政治学専攻の5領域

政治学専攻は、政治思想、政治・社会、日本政治、地域研究・比較政治、国際政治の5つの専門領域で構成されます。思想、理論、歴史、制度、地域、国際関係のいずれを中心にするかによって、読むべき先行研究と採用する方法が変わります。

専攻・領域公式に示される対象計画書で最初に決めること
民事法学。民法、商法、民事手続法、国際私法、知的財産法など。どの解釈論・制度・判例の問題か
公法学。憲法、行政法、租税法、国際法、刑法、刑事訴訟法など。主たる規範と検討対象を限定する
政治思想。中世・近代・現代・東洋・比較政治思想史、政治哲学など。分析するテクストと概念を特定する
政治・社会。現代政治理論、行政学、社会階層論、マス・コミュニケーション論など。概念と観察可能な資料をつなぐ
日本政治。近代・戦後日本政治史、日本政治思想史、日本行政史、現代日本政治など。時期、制度、主体を絞る
地域研究・比較政治。アフリカ、中東、中国、ロシア、アメリカ、東南アジアなど。地域選定の理由と比較枠組みを示す
国際政治。現代国際政治、安全保障、国際政治経済、外交史など。国際現象を説明する問いと資料を定める

政治学専攻の公式紹介は、歴史的文脈、グローバルな観点、比較の観点、課題発見・解決のための政策志向性を教育目標として示しています。現在の政策課題を扱う場合でも、時事的な評論で終わらず歴史・比較の軸を入れることが、専攻との整合を示す方法になります。

宇宙法・公共政策・ジャーナリズムの専修コース

公法学専攻にはJAXAと連携する宇宙法専修コースがあります。政治学専攻には、高度専門公務員・政策専門家の養成を目指す公共政策専修コースと、政治に強く社会問題に通じたジャーナリストの養成を目指すジャーナリズム専修コースがあります。

専修コースを選ぶ場合は、通常の専攻と同じテーマを書き、末尾に実務志向の一文を追加するだけでは不十分です。宇宙法なら宇宙活動の法務、公共政策なら政策課題の発見と解決、ジャーナリズムなら政治・社会問題と報道という、コースの人材養成目標に接続する問いが必要です。専修コースで学ぶ必然性を研究方法と成果の使い道で示すと、整合が見えやすくなります。

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カリキュラムと修了要件から逆算する研究の型

研究計画書の実行可能性は、「2年でできる」と宣言するだけでは示せません。入学後の授業、演習、研究報告、修士論文の審査という実際のプロセスに、計画の作業を置き直すことで示します。

所定単位と修士論文の両方を見る

公式の大学院法学研究科の学位・修了要件によると、修士課程は原則2年以上在学し、民事法学・公法学専攻は32単位以上、政治学専攻は30単位以上を修得します。自専攻だけでなく他専攻の科目も履修しながら、修士論文の研究を進める構造です。

この構造から、計画書には専門性と周辺領域の両方が必要だとわかります。主たる法分野や政治学領域が不明なまま、多領域性だけを強調すると、何を修士論文の中心にするのかがぼやけます。反対に、一つの条文や事例だけに閉じると、周辺領域を学ぶ意義が見えません。主領域を固定した上で、必要な隣接領域を限定するのが適切です。

法律学系の合同演習に耐える問いを作る

民事法学・公法学専攻では、関連分野の複数の専任者が共同担当する合同演習で集団指導を受け、定期的に研究報告を行います。この仕組みに適合する計画は、単なる感想ではなく、根拠資料と論証の手順を他者が検討できるものです。

解釈論なら、どの条文、判例、学説の対立を扱うかを示します。比較法なら、対象国を選ぶ理由と一次資料への接近可能性が必要です。法社会学的な実証を伴うなら、法制度の問いと調査の問いを区別します。合同演習で受けるであろう異論を予想して設計すると、論証の弱点を早期に発見できます。

政治学の特殊演習に合わせて方法を明記する

政治学専攻では、指導教授が担当する特殊演習で、研究室単位の個別指導を受けます。ここでは希望教員の専門と、自分が使う理論・方法・資料の接続がより明確に問われます。例えば、政治史と現代の政策評価では、使う資料も因果関係の論じ方も違います。地域研究では現地語資料、公文書、インタビューなどの入手可能性も検討します。

研究計画には、方法の名称だけでなく、何を資料とし、どの単位で比較し、どのような観察が問いへの答えになるのかを書きます。方法名と実際の作業を必ずセットで説明することが、実行可能性の証明になります。

修士論文審査から逆算する

修士論文は、指導教授の許可を得て前年11月に題目届を出し、翌1月の所定日までに提出する流れです。主査と2名の副査による論文審査と口頭試問があります。この到達点から逆算すると、入試時点の計画にも、他者が論証を追試できる構成が求められるとわかります。

主査の専門に合うだけではなく、隣接分野の副査から問われても、対象選定と方法の理由を説明できる設計が理想です。そのためには、研究史の中で自分の問いを位置づけ、既存研究で解かれている部分と未解明の部分を分けます。修士論文の審査に耐える最小単位の問いに絞ることが、大きな社会問題を研究に変える要点です。

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専攻別の教員・研究分野マップ

希望指導教員を探すときは、有名な教員や話題の研究を先に選ぶのではなく、自分の問いを法分野または政治学領域へ分解し、その後に公式教員一覧と照合します。以下は、慶應義塾大学大学院法学研究科の公式教員一覧のHTMLで氏名、所属、専門を確認できた代表例です。

教員の所属や研究分野は年度により変わるため、出願前に必ず最新の教員一覧で確認してください。さらに、公式入試ページが案内するとおり、希望指導教員として選択できるかは当年度の要項で別途確認します。教員一覧にいることと、当年度の希望指導先として選べることは同じではありません。

民事法学・公法学専攻の代表例

教員職位・所属公式掲載の専門テーマ照合の着眼点
青木淳一教授。民事法学・公法学専攻。行政法、政府規制産業法。行政法理論と規制産業の制度分析のどちらが主か
大濱しのぶ教授。民事法学・公法学専攻。民事訴訟法 / 民事執行法。実体法上の権利と手続・執行の問題を分ける
大屋雄裕教授。民事法学・公法学専攻。法哲学。実定法の解釈と規範的・哲学的な問いを区別する
北澤安紀教授。民事法学・公法学専攻。国際私法、国際取引法、国際民事手続法。準拠法、国際取引、国際裁判管轄など中心論点を定める
君嶋祐子教授。民事法学・公法学専攻。知的財産法。対象とする知的財産法制と争点を特定する
杉田貴洋教授。民事法学・公法学専攻。商法。会社、商取引、商法解釈のどこに問いを置くか

例えば、デジタルプラットフォームを扱うとしても、政府規制産業法、知的財産法、商法、法哲学では問いが異なります。社会的に注目される対象が同じでも、研究上の主語と判断基準を変えなければなりません。対象の一致ではなく問いと専門分野の一致を確認すると、名前だけのマッチングを防げます。

政治学専攻の代表例

教員職位・所属公式掲載の専門テーマ照合の着眼点
井上正也教授。政治学専攻。日本外交史、戦後日本政治史。時期と外交・国内政治の関係を定める
大久保健晴教授。政治学専攻。東洋政治思想史 / 比較政治思想史。分析する思想家・テクストと比較の軸を特定する
小田勇樹准教授。政治学専攻。行政学 / 公共経営 / 公務員制度。行政組織、公共経営、人事制度のどれを説明するか
笠井賢紀教授。政治学専攻。地域社会論 / 質的社会調査法。地域社会の問いと質的調査の手順を対応させる
小嶋華津子教授。政治学専攻。現代中国政治。中国政治の主体、制度、時期を絞る
杉木明子教授。政治学専攻。現代アフリカ政治 / 国際関係論。対象国と国際・国内要因の関係を明確にする
詫摩佳代教授。政治学専攻。グローバル保健ガバナンス / 国際政治学。保健の実務課題と国際政治学上の問いを分ける

政治学では、地域や政策対象の一致だけでなく、方法の一致が重要です。同じ地域を研究する場合でも、歴史資料の解釈、質的社会調査、制度比較、計量分析では必要な訓練が異なります。希望教員を検討するときは、公式一覧の専門表記をそのまま抜き出し、自分の問い・対象・方法のどこと重なるかを書き込みます。

教員マッチングで避けたい読み方

第一に、専門分野の語句が一つ一致するだけで「指導可能」と断定しないことです。教員一覧は探索の起点であり、実際には公式の教員個人ページ、業績、担当科目、当年度の希望指導教員一覧を確認します。第二に、教員の研究を計画書で称賛するのではなく、自分の問いがどの学術的論点に接続するかを示します。

第三に、一人の教員だけでなく、専攻内の関連分野も確認します。特に法律学系は合同演習による集団指導です。希望教員の専門に限定された計画であっても、隣接分野から検討する余地があるかを見ます。教員名は志望の飾りではなく研究設計の整合性を確かめる手がかりです。

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自分の研究テーマが適合するか判定する手順

研究テーマの適合性は、「法学に関係がある」「政治的な問題である」という大きな分類では判定できません。研究科の領域、学術的な問い、必要な方法、教員の専門、修士課程の時間制約を順番に確認します。

ステップ1:社会問題を学術的な問いに変える

「SNS上の誤情報をなくしたい」「若者の投票率を上げたい」という問題意識は、研究の動機にはなりますが、そのままでは問いではありません。どの制度、規範、主体、時期、地域を対象に、何が未解明かを疑問文にします。

法律学なら、現行法の解釈の不明確さ、判例の対立、制度目的と運用のずれなどに変換します。政治学なら、どの条件が政治現象を説明するのか、思想概念がどの文脈で変化したか、政策過程にどの主体が影響したかといった問いにします。良い問いは結論を先取りせず、資料で答えを検証できます

ステップ2:専攻と主領域を一つ選ぶ

次に、問いを民事法学、公法学、政治学のどこに置くかを決めます。学際的テーマでも、修士論文の中心となる主領域は一つにします。そのうえで、補助的に使う隣接領域を一つか二つ選びます。

判定に迷う場合は、研究結果を「どの学術対話に返すか」を考えます。民法の解釈論に新しい示唆を返すなら民事法学、行政法上の統制原理に返すなら公法学、政策決定過程の説明に返すなら政治学というように判定できます。研究の貢献先を決めると専攻の軸が定まります

ステップ3:先行研究の差分を確認する

研究テーマが新しいかどうかは、日常的な感覚では判定できません。学術論文、体系書、判例評釈、公文書などを読み、何がどこまで明らかにされているかを整理します。先行研究を「参考にする」のではなく、論点、対象、方法、結論の四列に分けて比較します。

その上で、自分の計画が埋める差分を一文で書きます。新しい時代を扱う、別の国を比較する、これまで別々に論じられた二つの論点を接続するなど、差分の種類を明確にします。ただし、差があることだけでは不十分です。その差分を埋めると学術的に何がわかるのかまで説明します。

ステップ4:資料と方法の入手可能性を点検する

法律学で判例を扱うなら、公開裁判例、判例集、評釈をどの範囲で収集するかを決めます。外国法なら法令、判決、学説への言語的・物理的な接近可能性が必要です。政治学では、統計、議事録、公文書、メディア記事、インタビューなどから、問いに必要な資料を特定します。

「現地調査をする」と書くだけでは計画になりません。誰に、何を、どのような基準で聞き、得られた記録をどう分析するかが必要です。個人情報や機密情報を扱う可能性があれば、倫理的配慮と代替資料も検討します。入手できない資料を前提にした計画は組み直す必要があります。

ステップ5:教員・演習・修士論文へ接続する

最後に、教員の専門、法律学系の合同演習または政治学の特殊演習、2年間の修士論文作成に接続させます。この段階で一致しない場合は、大学名に合わせて言葉を飾るのではなく、問いの範囲か志望専攻を見直します。

適合性を自己評価するには、「主領域が一つに決まっているか」「公式掲載の専門分野と問いが接続するか」「必要な資料に接近できるか」「定期的な研究報告で進捗を示せるか」「修士論文のサイズに収まるか」の五問を使います。一つでも説明できない項目があれば初稿前に修正しましょう。

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所定様式に合わせた研究計画の書き方

所定用紙は「テーマ,問題意識,研究計画」を求めています。これを単に三つの見出しにするのではなく、読み手が問題の背景から方法まで迷わず追える順序に展開します。字数の公式指定はないため、以下の比率は収録できる本文量を100とした編集上の目安です。

項目分量の目安中心となる問い書く内容
研究テーマ。5%。何を明らかにするか。対象、観点、範囲を含む仮題
背景と問題意識。20%。なぜ学術的に検討するのか。制度・現象の背景、問題の所在
先行研究と空白。25%。何が既知で何が未解明か。主要論点、対立、本研究の位置
研究目的・問い。10%。どの問いに答えるか。中心問いと必要な副問い
対象・方法。25%。どの資料をどう分析するか。条文、判例、文献、統計、公文書、調査など
意義・貢献。10%。結果がどの議論を進めるか。学術的貢献を主とし、必要に応じ社会的意義
入学後の進め方。5%。2年間でどう完成させるか。資料収集、分析、報告、執筆の順序

テーマは対象・視点・範囲が見える仮題にする

テーマ欄は「AIと法」「日本の外交」のような分野名ではなく、何をどの観点で調べるかがわかる仮題にします。最初から永久に変更しない題目を決める必要はありません。ただし、対象の範囲が読み取れない題目は、本文を読む前に計画の焦点をぼやけさせます。

仮題を作ったら、語ごとに本文のどこで説明するかを確認します。対象国を書いたなら国を選ぶ理由、「比較」と書いたなら比較基準、「再検討」と書いたなら従来論のどこを問い直すかが必要です。題目に置いた語はすべて本文で論証の役割を持たせると、焦点が定まります。

問題意識は社会的背景と研究上の空白を分ける

社会的に重要であることと、研究する必要があることは、同じではありません。最初に制度変化、判例、政治現象などの背景を短く示し、次に既存の法学・政治学研究でどこまで説明されているかを書きます。その上で、残る不明点を示します。

「研究が少ない」という抽象的な言い方は避けます。どの論点について、どの範囲まで論じられ、何が検討されていないのかを書きます。学説が対立しているなら、対立点と判断基準を示します。研究が蓄積しているなら、対象時期、地域、資料、方法のいずれに差分を作ります。問題意識の終点は研究問いの直前に置きます

方法は作業の順序まで書く

研究方法の段落は、対象資料、収集範囲、分析単位、比較基準、問いとの対応を順番に書きます。法律学では、条文の文言、立法資料、裁判例、学説をどの順で検討するかを示します。比較法研究では、法制度の文言比較だけでなく、歴史的背景や運用の差をどこまで扱うかを定めます。

政治学では、事例研究、比較研究、歴史分析、質的調査、計量分析などの名称を書くだけではなく、観察対象を示します。比較事例は、何を一定とみなし、何の差を比べるのかが重要です。インタビューは、記憶や認識を得るのか、意思決定過程を再構成するのかを区別します。どの資料からどの主張を導くのかを対応させると、方法が具体化します。

意義は学術的貢献を先に書く

研究の意義では、社会をよくする、政策立案に役立つという大きな目標より前に、どの先行研究、法解釈、理論、比較研究をどう更新するかを書きます。研究が学術的な問いに答えるものである以上、貢献先の議論が明確である必要があります。

実務的な意義は、学術的な結果から導ける範囲で書きます。研究だけで法改正や政策効果が実現するかのように飛躍させないことが大切です。「判断基準を明確にする」「制度設計の前提を示す」「政策過程の理解を深める」といった、研究結果が直接支えられる範囲で意義を述べると説得力が上がります。

研究計画書全体の一般的な組み立て方は、研究計画書の書き方7ステップも参考になります。ただし、一般的な型をそのまま当てはめるのではなく、慶應義塾大学大学院法学研究科の所定用紙と専攻構造に合わせて圧縮してください。

法律学の計画は規範・事実・評価を分けて書く

法律学の研究計画では、現行法がどのように定めているか、判例や実務がどのように運用しているか、それをどの判断基準で評価するかを分けます。この三つを一文に詰め込むと、法解釈の主張なのか、制度運用の実態記述なのか、立法論なのかが不明になります。まずは現行法の構造を記述し、次に解釈や運用の不確定さを示し、最後に評価基準を提示します。法制度の記述と自分の規範的な主張を区別することで、論証の出発点が明確になります。

判例を取り上げる場合は、判決の結論だけでなく、事実関係、争点、規範、当てはめを分解します。事実関係が異なる複数の判決を同じ結論として整理すると、判決が実際に示した基準より広く一般化する危険があります。反対意見や少数意見がある場合は、多数意見との判断基準の違いを読み取ります。先行研究がどの部分を評価しているかも確認し、判例の要約ではなく判断基準の研究課題を示すようにします。

外国法との比較では、対象国に日本と異なる制度があることだけで、比較の意義が成立するわけではありません。法体系、裁判所の役割、立法過程、法概念の翻訳可能性を確認し、比較可能な機能や問題状況を定めます。対象国の制度が日本より優れているという結論を先に置かず、法的背景と運用の条件を調べます。比較の単位を揃えてから制度の差を論じることが、比較法研究の飛躍を防ぎます。

政治学の計画は説明する対象と分析単位を揃える

政治学の研究計画では、個人、組織、制度、国家、国際体系のどの水準の現象を説明するかを定めます。例えば、一人の政治家の発言だけから国家全体の外交政策を説明すると、分析単位が飛躍します。発言が政策決定過程のどの段階で、どの制度的権限を背景に行われたかを確認します。社会調査で個人の認識を扱うなら、個人の語りと組織の行動を区別します。結論の水準と資料が観察する水準を揃えることが必要です。

比較政治の計画では、事例の選び方が結論に直結します。結果が異なる二国を比較するのか、制度は似ているのに結果が異なる事例を比較するのか、一国の時系列変化を比較するのかを明記します。関心がある国だからという理由に加え、その事例が問いを検討する上でどのような分析的利点を持つかを説明します。事例選定の理由は研究の問いから導くことで、地域紹介から比較研究へ進めます。

政治思想史や政治史では、テキストや史料が書かれた当時の文脈を復元します。現在の政治概念を過去の人物にそのまま当てはめると、言葉の意味や問題状況の違いを見落とします。どの時期の、どの媒体で、誰に向けて書かれた資料かを確認し、同じ語の用例を複数の資料で比べます。後世の評価と当時の概念を区別した上で、テキストの意味変化を歴史的文脈の中で説明すると、史料解釈の手順が明確になります。

参考文献は枚数ではなく本文中の役割で選ぶ

所定用紙は別紙を認めていないため、長い参考文献一覧を添えることはできません。だからといって、文献の根拠が不要になるわけではありません。本文の論理に必要な主要研究を選び、その研究が何を明らかにし、自分はどこを引き継ぐかを書きます。名前と書名を列挙するより、論点の対立や欠落を正確にまとめる方が重要です。

文献選定では、主要な体系書やレビュー論文から論点の全体像をつかみ、次に個別の学術論文、判例評釈、一次資料へ進みます。最新文献だけを読むのではなく、現在の議論の前提を作った基礎的研究もさかのぼります。その上で、本文の背景、研究史、方法のいずれにも使わない文献は、所定用紙からは外します。引用する文献は本文の一つの論理的役割に対応させることで、限られた紙面を有効に使えます。

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通りにくい研究計画に共通する型と修正法

研究計画の問題は、文章の上手さだけでは修正できません。専攻の射程、指導可能性、方法、先行研究、分量のいずれかに構造的なずれがあると、表現を整えても根本的な弱点が残ります。初稿を次の五つの型と照合し、該当する場合は問いの段階から戻って修正します。

型1:研究科・専攻の射程外にある

法的な語句が出てくるだけで、法律学の研究になるわけではありません。たとえば、ある規制に対する企業の反応を経営成果だけで説明するなら、中心は経営学や経済学になる可能性があります。反対に、規制権限の根拠、規制手法の法的限界、司法審査の基準を問うなら、公法学との接続が見えます。

政治学でも、対象が政治家や政策であるだけでは不十分です。政治過程、制度、思想、歴史、国際関係のどの議論に貢献するのかを示します。対象の分野ではなく問いの学問的な返却先を確認することが修正の第一歩です。

型2:指導を期待する専門分野が公式情報と一致しない

教員名を書いただけで、テーマとの接続が示されるわけではありません。公式教員一覧にある専門の文言と、自分の計画の中心概念を並べます。対象が同じでも、法解釈、歴史、社会調査では指導に必要な専門が異なります。

修正には三つの選択肢があります。第一は問いを専門分野に合わせて絞ること、第二は別の教員・専攻を検討すること、第三は志望先そのものを見直すことです。志望先に無理に合わせて、本来の問いを失うのは適切ではありません。指導可能性は自分の希望ではなく公式情報と計画の照合で判定します。

型3:方法が大きすぎる、または実行できない

複数国の法制度、全裁判例、全国自治体の政策、多数の関係者へのインタビューを同時に扱う計画は、修士課程の授業と演習を履修しながら完成できるかを再検討する必要があります。対象を減らすことは、研究の価値を下げることではありません。比較基準を深く検討できる範囲に絞ることが、論文の密度につながります。

資料に接近できない場合は、代替資料を探します。非公開会議の内部資料の代わりに公開議事録と政策文書を使う、大規模調査の代わりに公開データと限定的な事例研究を組み合わせるなどです。主要資料を取得できない場合の代替経路まで考えると、実行可能性が高まります。

型4:先行研究の位置づけがない

「これまで論じられてこなかった」と書く場合は、検索した範囲と主要な先行研究を示せることが前提です。実際には近接テーマの研究があるのに、新聞記事やインターネット検索だけで「未研究」と判断すると、調査の基礎が疑われます。

修正では、主要な先行研究を論点ごとに群に分けます。各群がどの対象と方法を使い、何を明らかにしたかを一行でまとめます。その後に、群と群の間にある未検討の接続、対象範囲の欠落、方法上の限界を探します。文献を並べるのではなく議論の地図を作ることが先行研究整理の目的です。

型5:所定用紙に情報を詰め込みすぎる

字数指定がないことを、書けるだけ書いてよいと解釈するのは危険です。所定のページ数と枠内に収める必要があり、別紙も使えません。文字を極端に小さくし、長い文と括弧を連続させると、主要な問いが埋もれます。

修正時は、各文に「背景」「先行研究」「問い」「方法」「意義」のラベルを付け、どれにも属さない文を削除候補にします。同じ意味の背景説明は一つに統合し、研究計画に直接使わない細かな事例は外します。削る基準は面白さではなく問いへの必要性です。例文と文章の形を確認したい場合は、研究計画書の例文とテンプレートも参考にしてください。

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出願から逆算する準備スケジュール

研究計画は、書き始めの日ではなく、研究テーマの探索を始めた日から準備が始まります。慶應義塾大学大学院法学研究科は秋期と春期の入試がありますが、具体的な日付は年度によって変わります。ここでは、個別の日付ではなく出願締切を起点にした相対スケジュールを示します。

時期主な作業完了基準見直しポイント
出願の8〜10か月前。関心分野の文献調査、3専攻の比較。主領域の候補を二つ以下に絞る。社会問題だけでなく学術的論点があるか
出願の6〜8か月前。主要文献の精読、教員一覧と専門分野の照合。中心問いの仮説明と専攻が決まる。希望教員の専門と方法が合うか
出願の4〜6か月前。先行研究マップ、資料一覧、方法の試行。必要な一次資料の入手可否がわかる。2年間で収集・分析できるか
出願の3〜4か月前。字数制限を気にせず論理展開を作る。背景から意義までの粗稿が完成。各段落が中心問いに必要か
出願の2か月前。所定用紙に合わせて圧縮、方法と貢献を具体化。枠内に収まる第1稿が完成。問い・対象・方法の語が統一されているか
出願の1か月前。第三者のチェック、口頭説明の練習、公式情報の再確認。各文の根拠を口頭で説明できる。古い教員情報・様式を使っていないか
出願直前。印刷、署名、チェックリストとの照合。所定枚数・枠内・別紙なしを確認。他の出願書類と記述が矛盾していないか

最初の2か月はテーマを固定しすぎない

準備初期は、一つの題目に執着するより、二つか三つの問いを並行して検討する方が効率的です。各候補について、主要文献の有無、資料の入手可否、教員の専門、専攻の位置づけを表にします。読み進めると、新しいと思った問いが既に十分検討されていたり、主要資料に接近できないとわかったりするためです。

候補を絞る基準は、自分の興味の強さだけではありません。問いが学術的に成立し、先行研究との差分があり、資料に接近でき、研究科の指導体制に接続することです。興味、学術的価値、実行可能性の三条件が重なる候補を残します。

初稿は早く作り、論理と紙面を別々に直す

最初から所定用紙の枠内に書こうとすると、論理の不足を短い表現で隠してしまいがちです。まずは十分な長さで、背景、研究史、問い、方法、貢献を書きます。次に、重複と問いに不要な説明を削り、所定用紙へ移します。

推敲は、論理、事実、表現、レイアウトの順に行います。論理では問いと方法の対応、事実では法令・判例・制度・文献の正確さ、表現では一文一義と用語の統一、レイアウトでは枠内の収まりを見ます。論理を固める前に表現だけを磨かないことが、手戻りを減らすコツです。

口頭試問の準備を推敲に組み込む

研究計画書を完成させたら、一分、三分、五分の三種類で説明する練習をします。一分版は問い、方法、意義のみ、三分版は先行研究の空白を加え、五分版は対象選定と実行可能性まで説明します。

次に、なぜその専攻か、なぜその教員の専門に接続するのか、なぜその資料か、別の方法ではだめか、2年でどこまでできるかという「なぜ」の質問を作ります。答えに詰まる部分は、計画書自体の説明が足りない可能性があります。口頭で説明できない文は書面でも再検討することで、最終稿の密度が上がります。

専攻別に計画の論理をテストする

民事法学専攻の計画では、紛争や制度を紹介するだけでなく、どの私法上の権利・義務、保護利益、手続的な保障が問題になるかを検討します。例えば新しい取引類型を扱うなら、社会で流行していることではなく、既存の契約類型や責任法理ではどのような解釈上の不確定さが残るかを示します。判例を使うなら、事実関係の違いを捨象してよいか、判決の射程をどこまで一般化できるかを点検します。事例の目新しさを解釈論上の問いへ変換することが、民事法学の計画を研究にする鍵です。

公法学専攻の計画では、権力の根拠と限界、権利保障、罰則、手続などのどこに主たる論点を置くかを明らかにします。政策上望ましい結論を先に決め、それに合う法理を探すのではありません。現行法の文言、制度目的、判例、学説が提供する判断基準を検討し、どの基準がどの場面で十分に機能しないかを示します。国際法や外国法を扱うなら、国内法と同じ概念が同じ意味で使われているかも確認します。法的判断基準の射程と限界を明らかにすることで、政策的な主張と法学的な論証を区別できます。

政治学専攻の計画では、「何が起きたか」の記述と「なぜ起きたか」の説明を分けます。時系列を細かく書いても、どの理論概念や因果メカニズムを検討するのかが不明なら、研究の貢献は見えません。歴史研究では後世の解釈を当時の主体に帰属させないこと、比較研究では結果の異なる事例だけを都合よく選ばないこと、質的調査では語りを事実そのものとみなさないことが必要です。資料が言えることと言えないことの境界を示すと、方法の妥当性が伝わります。

研究計画の一貫性を五枚のカードで確認する

初稿を書く前に、テーマ、先行研究の空白、中心問い、資料・方法、貢献の五枚のカードを作ります。各カードは一つか二つの文で書き、順番に並べて因果関係を確認します。空白から問いが導かれない、方法が問いに答えられない、貢献が方法で得られる結果を超えているなどのずれを探します。長文を書く前に論理の最小単位を接続することで、構成の修正が容易になります。

次に、各カードの主要語を一貫させます。例えば、問題意識で「制度の正当性」を問いながら、方法が利用者の満足度調査だけでは、資料と問いの間に距離があります。正当性の概念を定義し、その判断に必要な法理、政治理論、言説、運用実態のどれを調べるかを見直します。同じ語を繰り返すだけでなく、各段階でその語の役割が進んでいるかを確認します。用語の一貫性は論理の一貫性を目で確かめる手段です。

志望理由・希望教員・将来の希望と矛盾させない

入学志願者調書Bでは、研究計画だけでなく、入学志願理由、大学卒業論文のテーマ・概要、希望指導教員、将来の希望も問われます。各欄を別々の作文と考えると、志望理由では実務志向、研究計画では理論研究、将来の希望では内容と無関係な進路を書くといった矛盾が生まれます。

それぞれの欄の役割は異なります。志望理由は、これまでの学修・経験からなぜこの研究科で研究するのかを示します。研究計画は、問いと方法を示します。将来の希望は、研究で得る知見や能力をどのような進路につなげるかを示します。各欄で同じ内容を繰り返さず一つのストーリーにすることが大切です。

卒業論文と大学院のテーマが異なる場合も、変更自体は矛盾ではありません。卒業研究で得た文献調査、条文・判例の読解、資料分析、外国語資料の利用などの能力が、新しい研究にどう移転できるかを書きます。テーマを変えた理由は、単に興味が変わったとするのではなく、先行する学修から新しい問いに至った過程を説明します。研究テーマの変更は研究能力の連続性で補うことができます。

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よくある質問(FAQ)

慶應義塾大学大学院法学研究科の研究計画書は何字ですか?

2027年度の公式所定用紙と入学試験要項には、研究計画欄の字数は明記されていません。一方で、所定のページ数と枠内に収める必要があり、ページ追加や別紙添付はできません。そのため、任意の目標字数を先に決めるより、当年度のWord・PDF様式に実際に入力し、読みやすい文字サイズで枠内に収まる分量に調整してください。

研究計画は手書きでなければなりませんか?

いいえ。2027年度入学試験要項では、入学志願者調書Bは黒または青のインクで手書きするか、ダウンロードしたWordファイルに直接入力して印刷できるとされています。どちらの方法でも所定のページ数と枠内を守ります。年度で仕様が変わる可能性があるため、最新要項を再確認してください。

希望指導教員への事前連絡は必要ですか?

確認した2027年度の公式入試ページと要項では、修士課程の一般出願者に対し、希望指導教員への事前連絡を必須とする記載は確認できません。事前連絡を必須だと推測して連絡するのではなく、最新の入学試験要項と公式FAQの案内を優先してください。必須と公式に書かれていない手続を自動的に必須扱いしないことが大切です。

民事法学専攻と公法学専攻のどちらにすべきですか?

主たる法分野、先行研究の学術的な対話先、希望教員の専門で判断します。民法、商法、民事手続法、国際私法、知的財産法などは民事法学、憲法、行政法、租税法、国際法、刑法、刑事訴訟法などは公法学が公式に示された主な対象です。基礎法学、外国法、社会法、環境法はテーマに応じてどちらにも所属できるため、当年度の希望指導教員一覧も含めて判断します。

法学部以外の出身でも出願できますか?

出身学部名だけで出願可否が決まるわけではありません。ただし、2027年度要項では、民事法学または公法学専攻に出願する場合、専攻科目4単位以上を含む法学関係の専門科目16単位以上の取得またはそれに相当する能力が求められます。宇宙法専修コースにはこの注意事項の例外が示されています。詳細は最新の入試要項を確認してください。

政治学専攻の研究計画で方法はどこまで書きますか?

方法名だけでなく、対象資料、事例選定の基準、分析の単位、問いとの対応まで書きます。例えば「比較事例研究を行う」だけでなく、なぜその事例を比べ、共通点と相違点のどれを利用して、何を説明するかを示します。読み手が最初の資料収集作業を想像できる程度が具体性の目安です。

口頭試問で研究計画について聞かれますか?

公式情報は口頭試問の個別の質問内容まで公開していません。一方、研究計画書は入学選考で提出・審査される書類であり、第2次試験は口頭試問です。そのため、計画書の問い、先行研究、対象選定、方法、専攻との適合を口頭で説明する準備が必要です。質問を推測して暗記するより、記載した事実と判断ごとに根拠を整理しましょう。

秋期と春期で同じ研究計画を使えますか?

研究テーマを維持することは可能ですが、前回の書類をそのまま再提出するのは避けるべきです。2027年度要項では、秋期と春期の両方を受ける場合も、改めてすべての出願書類を提出するとされています。その間に読んだ先行研究、口頭試問への準備で発見した弱点、最新の教員・様式情報を反映し、問いと方法の整合をもう一度検証して書き直すのが適切です。

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まとめ|専攻・演習・教員の三点を一本の線にする

慶應義塾大学大学院法学研究科の研究計画は、所定の入学志願者調書Bの枠内で、テーマ、問題意識、研究計画を示すものです。別紙を使えないため、広い関心を羅列するのではなく、一つの学術的な問いに情報を集約する必要があります。

  • 研究欄は「入学後の研究について(テーマ,問題意識,研究計画)」という所定欄です。
  • 民事法学、公法学、政治学のどこに学術的貢献を返すかを決めます。
  • 法律学系の合同演習と政治学の特殊演習の違いを計画に反映します。
  • 教員の氏名と専門は公式HTMLで確認し、問いと方法の接続を見ます。
  • 先行研究の空白、入手可能な資料、分析手順を対応させます。
  • 2年間の履修、研究報告、修士論文審査から逆算して範囲を絞ります。
  • 最終稿は書面だけでなく、口頭で根拠を説明できるかで点検します。

最終的に確認すべきなのは、なぜこの問いを、この専攻の、この指導環境で研究するのかを一続きで説明できるかです。大学の特徴を並べるのではなく、自分の問いが専攻の領域と教員の公開する専門にどう接続し、演習でどのように検討できるかを書いてください。

提出前には、計画書を初めて読む人に見せ、テーマ、中心問い、使う資料、予想される貢献を説明してもらいましょう。書き手の意図と読み手の理解が異なる箇所は、主語の省略、用語の未定義、因果関係の飛躍が潜んでいる可能性があります。読み手が再現できない論理は提出前に言語化し直すことで、限られた枠内でも意図を正確に伝えやすくなります。

法学と政治学の研究計画は、先行研究の読解、対象範囲の限定、方法の設計、専攻・教員との照合を同時に行う必要があります。独学での対策に不安がある場合は、慶應義塾大学大学院法学研究科の研究計画書対策を含む大学院入試コースなど、専門の指導を活用するのも一つの方法です。

募集要項・出願書類の様式・教員の配置は年度により変わるため、出願前に必ず最新の公式情報で確認してください。確認日と参照URLを手元のメモに残し、提出直前にもう一度更新の有無を点検すると安全です。最終確認には大学公式ページを使ってください。

\ 大学院入試専門 /

書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。

  • 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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