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岩手大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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岩手大学の編入学試験は、人文社会科学部・理工学部・農学部の3学部だけが実施しており、教育学部と獣医学部は対象外です。さらに農学部は地域環境科学科の中でも革新農業コースだけが対象で、森林科学コースは編入学を受け付けていません。学部が決まっても、外国語の扱いは学部ごとにまったく違います。人文社会科学部と理工学部は英語外部試験のスコアで判定し当日の英語試験はありませんが、農学部にいたっては外国語の試験そのものがありません。

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この記事では、岩手大学が公表している2027年度(令和9年度)の編入学学生募集要項と、2022〜2026年度(令和4〜8年度)5年分の編入学者選抜実施結果をもとに、学部別の募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、理工学部で2027年度から起きる試験区分の変更、5年間ほぼ志願者が出ていない「事実上機能していない枠」、過去問の入手方法まで、大学公式サイト・要項PDF・Q&A資料に基づいて解説します。

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目次

岩手大学の編入学試験は3学部だけ|教育学部・獣医学部は対象外

岩手大学は5学部(人文社会科学部・教育学部・理工学部・農学部・獣医学部)を擁していますが、編入学試験を実施しているのは人文社会科学部・理工学部・農学部の3学部だけです。大学公式サイトの入試情報ページには「人文社会科学部、理工学部、農学部(地域環境科学科森林科学コースを除く)では、主に短期大学・高等専門学校を卒業した方(卒業見込みの方)を対象に編入学試験を実施しています」と明記されています。

教育学部と獣医学部は編入学試験の対象になっていません。教員養成課程や獣医師養成課程は年次進行のカリキュラムが厳格で、途中年次からの受け入れになじまないことが背景にあると考えられますが、大学は理由を公表していないため、ここでは事実のみを記載します。

もう一つ見落としやすいのが、農学部の中でも地域環境科学科は革新農業コースだけが対象で、森林科学コースは編入学の対象外という点です。事前に「農学部は編入学を実施している」とだけ理解していると、森林科学コースを志望していた場合に出願できないことに気づかず時間を浪費しかねません。令和9年度入試からは、理工学部・農学部とも令和7年度に行われた学部改組後のコース体制が対象になる、と大学は予告しています。

一般入試・社会人入試・推薦編入学の3制度がある

岩手大学の編入学試験には、性格の異なる3つの入試区分があります。

  • 一般入試:3学部すべてで実施。本記事で中心的に扱う制度です。
  • 社会人入試:人文社会科学部のみ実施。年齢満25歳以上・最終学校卒業後5年以上経過が条件です。
  • 推薦編入学:理工学部のみ実施。高専・短大の学校長推薦が必要で、2027年度からは電気電子・情報通信コースがこの区分のみに一本化されます(詳細は後述)。

農学部には社会人入試・推薦編入学のいずれも用意されていません。

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学部別の募集人員と実施年次【2027年度】

3学部とも編入学年次は3年次のみです(法政大学のように2年次編入を並行実施する私立大学とは異なります)。募集人員は次のとおりです。

学部学科コース入試区分募集人員
人文社会科学部人間文化課程一般6名/社会人若干名6名+若干名
地域政策課程一般4名/社会人若干名4名+若干名
理工学部理工学科化学コース一般+推薦の合計20名(コース別内訳非公表・若干名)
数理・物理コース
材料科学コース
知能情報コース
クリエイティブ情報コース
電気電子・情報通信コース(推薦のみ)
機械知能航空コース
社会基盤・環境工学コース
農学部食料農学科農学コース/食品健康科学コース一般2名
生命科学科分子生物機能学コース/分子生命医科学コース一般1名
地域環境科学科革新農業コース(森林科学コースは対象外)一般1名
動物科学・水産科学科動物科学コース/水産システム学コース一般1名

この表から読み取れる重要な点を整理します。

理工学部は「若干名」の内訳を公表していません。一般編入学と推薦編入学を合わせて理工学科全体で20名という総枠だけが決まっており、各コースにどれだけ配分されるかは受験してみるまでわかりません。過去の実績(後述)から傾向を読むしかない設計です。

農学部は学科をまたいでコースがペアになっています。食料農学科の農学コースと食品健康科学コースで合計2名、生命科学科の2コースで合計1名、動物科学・水産科学科の2コースで合計1名という枠組みです。同じ学科・同じ募集人員の中で複数コースが競合するため、実質的な倍率はコース単位で見る必要があります。

3学部合計の募集人員は35名程度(人文社会科学部10名+理工学部20名+農学部5名)です。国立大学の編入学試験としては標準的な規模ですが、後述するように学部間で倍率の水準がまったく違います。

受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

3学部とも出願資格の骨格は共通しています。次の9類型のいずれかに該当することが条件です(外国人志願者には別途、日本語能力試験や日本留学試験の要件が加わります)。

  • 短期大学または高等専門学校を卒業した者・卒業見込みの者
  • 大学を卒業した者・卒業見込みの者
  • 修業年限4年以上の大学に2年以上在学し、卒業要件に関わる62単位以上(理工学部は64単位以上)を修得した者・見込みの者
  • 外国の短期大学を卒業した者に相当する者・見込みの者
  • 専修学校の専門課程(修業年限2年以上・文部科学大臣の定める基準を満たすもの)を修了した者・見込みの者
  • 高等学校等の専攻科(修業年限2年以上・基準を満たすもの)を修了した者・見込みの者
  • 学校教育法施行規則附則第7条により大学に編入学できる者(旧制高等学校・専門学校卒業者等)
  • 工業教員養成所または養護教諭養成所を卒業した者
  • 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者・見込みの者

この共通資格に加えて、学部ごとに次のような追加条件があります。

理工学部|志望コースは出身校の所属学科と関連があることが原則

理工学部は「志望する学科は、原則として出身学校の所属学科と関連がある学科・コース等であることとします」と定めており、コースごとに「主な関連学科・コース等」の一覧を公表しています。たとえば化学コースなら物質化学工学科・生物応用化学科など、機械知能航空コースなら機械工学科・機械システム工学科などが対象です。一覧にない学科・コースから出願したい場合は、出願前(2026年5月13日まで)に必ず問い合わせるよう求められています。自分の出身学科がどのコースに該当するか曖昧な場合は、早い段階で確認してください。

農学部|原則、各コースが指定する分野を専攻していること

農学部も「各コースが指定する分野(作物学、園芸学、植物病理学など)を専攻する者」という条件が付きます。コースごとに指定分野が細かく列挙されているため、募集要項の学科紹介ページで自分の専攻分野が対象に含まれているかを確認する必要があります。

人文社会科学部・社会人入試|年齢と経過年数の条件

社会人入試は「令和9年3月31日現在で年齢満25歳に達し、最終学校卒業・修了後5年以上経過している者」が条件です。一般入試と異なり、学部が指定する専攻分野の縛りはありません。

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試験科目は学部でまったく違う

岩手大学の編入学試験でもっとも注意すべきなのが、外国語の扱いと試験科目の設計が学部ごとにまったく異なる点です。

学部外国語専門・学力検査小論文/総合科目面接
人文社会科学部(一般)TOEIC475点以上/TOEFL iBT48点以上(外部試験スコアのみ・当日試験なし)有(90分)有(口頭試問含む)
人文社会科学部(社会人)試験なし有(90分)有(口頭試問含む)
理工学部(一般)TOEIC L&Rスコアのみ(コース別の合格基準記載なし)コースにより筆記または口頭試問コースにより数学の筆記あり
理工学部(推薦・電気電子情報通信)有(配点100点)
農学部(一般)試験なし有(総合科目90分)有(15分程度)

この表からわかる最大の違いは、農学部だけ外国語の試験がまったく存在しないことです。人文社会科学部と理工学部は英語外部試験のスコア提出が必須ですが、農学部の出願書類にTOEICやTOEFLのスコアは含まれていません。英語のスコアメイクに不安がある場合、農学部は選択肢として大きな意味を持ちます。

人文社会科学部|外国語か面接が基準未満だと不合格

人文社会科学部の一般入試は「外国語、小論文、面接(口頭試問を含む)及び出願書類を総合して判定します。ただし、外国語又は面接(口頭試問を含む)の得点が基準に満たない者は、合格者にはなりません」と明記されています。外国語はTOEIC Listening & Reading Testで475点以上、またはTOEFL iBTで48点以上の証明書原本(デジタル公式認定証を含む)を出願時に提出する形式で、試験当日に英語の筆記試験は行われません。スコアの有効期限は試験日から2年以内です。

社会人入試では外国語の要件がなくなり、小論文と面接のみで判定されます。小論文・面接ともに試験日時は一般入試と同じ2026年10月2日、90分の小論文の後に面接が行われます。

理工学部|コースごとに配点も試験方式もまったく違う

理工学部は8コースで試験の中身が大きく異なります。全コース共通なのは「英語は学部独自の試験を課さず、TOEIC Listening & Reading Testのスコアで判定する」という点だけです。

コース試験科目と配点合計配点
化学コース英語100点+専門筆記(有機化学・無機化学・物理化学)300点+面接100点500点
数理・物理コース英語100点+数学(筆記)100点+口頭試問(物理学・物性学・応用数学①②から2科目選択、面接を含む)200点400点
材料科学コース英語100点+口頭試問(材料組織学・材料物性学、面接を含む)200点300点
知能情報・クリエイティブ情報コース英語100点+専門筆記(情報数学・計算機アルゴリズム・計算機システム)300点+面接400点
機械知能航空コース英語100点+数学(筆記)100点+調査書・成績証明書200点+面接400点
社会基盤・環境工学コース英語100点+専門筆記(水理学・構造力学・コンクリート工学・土質力学)200点+面接300点
電気電子・情報通信コース(推薦編入学)面接のみ100点

数理・物理コースと機械知能航空コースだけ数学の筆記試験が課されます。情報数学は線形代数と確率・統計から、計算機システムはディジタル回路を含む範囲から出題されると要項に注記があります。機械知能航空コースは面接に加えて「在学中の成績」を調査書と成績証明書で評価するのが特徴で、他コースにはない選考材料です。

英語のTOEIC L&Rスコアは、TOEIC-IP(カレッジTOEICなど)のスコアレポートも認められますが、TOEIC-IPのオンライン版は不可とされています。スコアの有効期限は試験日から3年以内で、人文社会科学部(2年以内)より長めです。また英語を母国語とする者はスコア提出が免除されます。

農学部|総合科目90分+面接15分だけ、外国語試験なし

農学部の選抜方法は「出身学校長の提出する調査書、総合科目及び面接(口頭試問を含む)の結果を総合して判定します」の一文に尽きます。総合科目はコースごとにテーマが指定されており、たとえば農学コースは「農学に関する内容」、食品健康科学コースは「食品科学と生命科学に関する内容」、動物科学コースは「動物科学に関する内容」というように、志望コースの専門分野からまとまった総合問題が90分で出題されます。面接は1人15分程度です。

人文社会科学部のような「外国語または面接が基準未満なら不合格」という明文の足切り規定は、農学部の募集要項には見当たりません。ただし総合科目・面接とも本試験の柱であることに変わりはなく、対策の手を抜ける科目ではありません。

農学部の出願資格は「専攻分野」で細かく縛られている

農学部は出願資格として「原則として各コースが指定する分野を専攻する者」という条件があり、コースごとに指定分野が具体的に列挙されています。志望理由書を書く前に、自分の専攻がどの分野に該当するかを確認してください。

学科コース指定される専攻分野の例
食料農学科農学コース作物学、園芸学、植物育種学、植物病理学、土壌学、植物栄養生理学、農業経済学 等
食品健康科学コース食品化学、栄養化学、食品工学、食品機能学、天然物生化学、代謝生化学 等
生命科学科分子生物機能学コース生物化学、細胞生物学、植物生理学、応用昆虫学、共生生物学、応用微生物学 等
分子生命医科学コース分子生物学、細胞生化学、ケミカルバイオロジー、免疫学、動物行動学、バイオテクノロジー、神経科学、再生医療 等
地域環境科学科革新農業コース農業水利学、水環境工学、土壌圏循環学、施設機能工学、地域生態管理学、自然共生社会デザイン、フィールドロボティクス、栽培施設学、農業循環工学、農産食品プロセス工学、生鮮食品保存科学 等
動物科学・水産科学科動物科学コース家畜飼養学、動物遺伝育種学、草地学、動物生殖工学、動物栄養機能学、食肉科学、動物行動学、動物生理学、分子生物学・発生学 等
水産システム学コース水産養殖学、水産政策・経済学、水産食品加工学、漁業資源生態学、水族遺伝学 等

この一覧を見ると、地域環境科学科・革新農業コースの指定分野が突出して広いことが分かります。農業水利学から施設機能工学、農産食品プロセス工学まで、土木・工学系から食品加工まで幅広い分野を包含しており、専攻分野の解釈にある程度の幅を持たせていると読めます。逆に動物科学コース・水産システム学コースは分野が明確に絞られているため、該当する専攻でなければ出願そのものが難しくなります。

なお農学部に編入学した場合、「新たに教職科目の単位取得を開始し、教育職員免許状を取得することはできません」と募集要項に明記されています。教員免許の取得を編入後に検討している場合は、この制約を踏まえて志望学部を選ぶ必要があります。

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2027年度から理工学部・電気電子情報通信コースが推薦のみに変更

今回の要項確認でもっとも重要な制度変更がこれです。岩手大学は2026年3月26日付で「令和9年度岩手大学理工学部編入学試験の試験区分の変更について(予告)」を公表し、電気電子・情報通信コースは2027年度入試(令和9年度入試)から一般編入学を廃止し、推薦編入学のみで実施すると発表しました。

推薦編入学の出願資格は次のいずれかを満たすことです。

  • 4学年(高等専門学校)または1学年(短期大学)の成績席次が、学科定員の4割以内であること
  • 高等専門学校在学中における1学年から4学年までの成績席次の平均が、学科定員の4割以内であること

席次を定めていない学校からの推薦や、高等学校から高等専門学校に編入学したため席次平均を評価できない者の推薦は受け付けられません。試験は面接のみ(配点100点)で、学力試験は課されません。

後述する5年間の実績データが示すとおり、電気電子・情報通信コースは理工学部の中でもっとも受験者・合格者数が多い人気コースの一つでした。一般入試での過去の合格実績をそのまま参考にできなくなる、制度の転換点にあたる年度です。出身校の成績席次に自信がない場合、このコースを一般入試で受けられた過去の年度とは状況が根本的に変わっている点に注意してください。

日程・スケジュール【2027年度】

3学部で試験日程がまったく異なります。理工学部と農学部は6月、人文社会科学部は10月という配置です。

学部出願受付期間試験日合格発表
理工学部2026年6月2日(火)〜6月4日(木)2026年6月19日(金)2026年7月10日(金)
農学部2026年6月2日(火)〜6月4日(木)2026年6月26日(金)2026年7月10日(金)
人文社会科学部2026年8月25日(火)〜8月27日(木)2026年10月2日(金)2026年10月23日(金)

ここから読み取れる重要な点が2つあります。

理工学部と農学部は出願期間が完全に重なりますが、試験日は1週間ずれています。理工学部が6月19日、農学部が6月26日なので、両方に出願資格があり、かつ関連する専攻分野を持っているなら理論上は併願できます。ただし出願書類の準備(特に理工学部の関連学科確認や農学部の指定分野確認)は出願期間より前に済ませておく必要があります。

人文社会科学部は理工学部・農学部から約4ヶ月遅れて実施されます。6月に理工学部・農学部を受験して結果が出た後、10月に人文社会科学部を受験するという時間差を利用した併願計画も可能です。ただし人文社会科学部の外国語スコア(TOEIC475点/TOEFL iBT48点)は試験日から遡って2年以内という条件があるため、スコアの有効期限を逆算しておく必要があります。

出願は郵送または持参のみで、WEB出願はできません。必ず入試課窓口か資料請求(インターネットでの取り寄せは最終出願締切日の1週間前まで)で募集要項の本紙(出願関係書類付き)を入手する必要があります。検定料は3学部とも30,000円(非課税)で、ゆうちょ銀行・郵便局の窓口払込のみ(ATM不可)です。

出願書類の準備で失敗しやすいポイント

岩手大学は編入学の出願に関するQ&A資料と「出願書類の不備10選」というチェックリストを公表しています。ここには、実際に受理できなかった事例をもとにした注意点がまとめられています。

  • 学歴は入学・卒業(見込み)まで、学部・学科等の名称まで正確に記載する。該当がない欄は空欄のままにせず「なし」と記入する必要があります。
  • 出願書類は黒の消えないボールペンで記入する。消せるボールペンは使用不可で、電算処理カードだけはシャープペンシル指定という混同しやすいルールがあります。
  • 在学期間「証明書」と在学「証明書」は別物です。大学が求めているのは休学期間の有無まで含めた在学期間証明書で、単なる在学証明書では書類不備になります。
  • 受験票送付用封筒に必要な金額の切手を貼る。金額が不足していると受理されません。「収入印紙」ではなく「切手」であることも要確認とされています。
  • ラベル票は合格発表当日にすぐ受け取れる住所を記入する。合格発表の日と帰省などの予定を照らし合わせておく必要があります。
  • 外国人志願者の住民票は在留資格が明示されたものを用意する。在留資格が明示されていない住民票では受理できません。

大学のQ&Aによれば、WEB出願がないため募集要項の本紙は郵送または窓口でしか入手できず、TOEIC等のスコアを提出書類として差し替えることは出願後は一切できません。「より良いスコアが見つかった」という理由での差し替えも「公平性が保てなくなる」として認められないと明記されています。スコアを複数回受験する予定がある場合は、出願前に最も良い結果を確定させてから提出書類をそろえてください。

また、出願書類は速達書留での郵送が指定されており、宅配便での提出は認められていません。「出願期間中に届くか不安なので早めに送りたい」という場合でも、大学は保管の責任を負わないとしており、出願受付期間内に届くよう逆算して発送する必要があります。

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倍率・難易度|5年間(2022〜2026年度)の実績

岩手大学は「入学者選抜実施状況」のページで、編入学者選抜だけの志願者・受験者・合格者・入学者数を令和4年度から令和8年度まで5年分、学部・学科・コース別に公表しています。転籍・転部のような在学生向け制度の数字は混ざっていないため、法政大学のように制度別に分離する作業は不要です。以下はこの5年分の実績です(各年度4月1日時点の公表値)。

なお理工学部・農学部は令和7年度に学部改組を行っており、5年分の実績データは改組前の旧学科・コース名(理工学部は化学・生命理工学科/物理・材料理工学科/システム創成工学科、農学部は植物生命科学科/応用生物化学科/食料生産環境学科/動物科学科)で公表されています。2027年度(令和9年度)の募集要項に記載されている新しいコース名(理工学部は理工学科の8コース、農学部は食料農学科・生命科学科・地域環境科学科・動物科学科/水産科学科)とは名称が異なりますが、電気電子通信コース・社会基盤環境コース・動物科学科・水産システム学コースのように、コース名そのものは新体制にも引き継がれているものが大半です。化学・生命理工学科の生命コースのように、新体制の理工学科8コースに対応する名称が見当たらないコースもあります。

学部別の年度推移

年度(4月入学)人文社会科学部(一般)理工学部(一般)農学部(一般)
2022年度志願66/受験53/合格17(3.1倍)志願43/受験37/合格21(1.8倍)志願5/受験5/合格2(2.5倍)
2023年度志願52/受験43/合格14(3.1倍)志願49/受験43/合格20(2.2倍)志願11/受験11/合格3(3.7倍)
2024年度志願53/受験48/合格16(3.0倍)志願75/受験63/合格37(1.7倍)志願5/受験5/合格1(5.0倍)
2025年度志願43/受験33/合格13(2.5倍)志願62/受験45/合格28(1.6倍)志願14/受験14/合格3(4.7倍)
2026年度志願41/受験35/合格9(3.9倍)志願54/受験43/合格23(1.9倍)志願5/受験5/合格3(1.7倍)

※倍率は受験者数÷合格者数。人文社会科学部の社会人入試は2022年度2名・2023年度1名・2025年度2名(合格1名)と規模が小さいため上表からは省略しています。

5年分を並べると、学部ごとの「難易度の水準」がはっきり分かれます。

理工学部は毎年1.6〜2.2倍の範囲に収まっており、3学部の中でもっとも安定して受かりやすい水準です。募集人員20名に対して受験者数が37〜63名という規模で推移しており、母数が大きいぶん年度による極端な振れも小さくなっています。

人文社会科学部は2.5〜3.9倍で、理工学部よりコンスタントに厳しい水準です。2026年度は受験者数自体が減った(35名)にもかかわらず合格者数も絞られ(9名)、倍率は5年間で最も高い3.9倍になりました。

農学部は年度によって倍率が1.7倍から5.0倍まで大きく振れます。募集人員が5名と少なく、受験者数も5〜14名という規模のため、1〜2名の増減がそのまま倍率に直結します。単年度の数字だけで「入りやすい・入りにくい」を判断するのは危険で、複数年度をならして見る必要があります。

理工学部はコースによって当たり外れが大きい

理工学部の合計倍率は安定していますが、コース単位で見ると年度差が大きいコースがあります。化学コースは2022年度に志願者0名だった一方、2026年度は志願10名・受験10名・合格3名(3.3倍)まで急増しました。数理・物理コースは逆に2026年度、志願者0名という年もありました。小規模コースは1〜2名の応募で数字が大きく動くため、直近1年だけでなく複数年度の傾向を確認してから出願を決めるべきです。

一方で、社会基盤・環境工学コースは2024〜2026年度の3年間、受験者に対する合格率がきわめて高い水準で推移しています(2024年度:受験6名・合格5名、2025年度:受験6名・合格5名、2026年度:受験5名・合格5名=全員合格)。志願者数自体が5〜7名程度で安定しており、志望分野が一致するなら理工学部の中では狙い目のコースといえます。

コース別の5年間の推移(志願者数/受験者数/合格者数)を一覧にすると次のとおりです。旧学科体制(化学・生命理工学科、物理・材料理工学科、システム創成工学科)での公表値のため、2027年度以降の「理工学科」表記とはコース名の対応関係が一部異なりますが、コース名自体は引き継がれています。

コース2022年度2023年度2024年度2025年度2026年度
化学コース志願者なし3/3/13/3/32/2/110/10/3
数理・物理コース2/1/11/0/02/2/23/2/2志願者なし
マテリアルコース2/2/22/2/24/4/22/1/12/1/1
電気電子通信コース5/5/210/8/614/11/918/13/811/9/7
知能・メディア情報コース13/11/58/6/217/14/716/12/711/6/2
機械科学コース10/9/617/17/625/20/612/7/414/11/5
社会基盤・環境コース9/7/36/5/37/6/57/6/55/5/5

※各セルは「志願者数/受験者数/合格者数」。電気電子・情報通信コースは2027年度から推薦編入学のみに変わるため、この表の一般入試の実績は2026年度が最後の参考値になります。機械科学コースは2024年度に志願25名という突出した年がありましたが、合格者数は6名にとどまり、受験者に対する倍率は3.3倍まで上がりました。志願者数の多さがそのまま入りやすさに直結しないことがここでも確認できます。

農学部には「事実上、応募がほぼゼロ」の枠がある

5年分のデータを学科・コース単位まで見ていくと、募集人員が用意されているにもかかわらず実質的に機能していない枠があることが分かります。

動物科学科(現・動物科学・水産科学科動物科学コース)は、2022〜2026年度の5年間で志願者が合計2名しかいません。2023年度と2025年度にそれぞれ1名が受験しましたが、いずれも不合格でした。それ以外の3年度は志願者ゼロです。

水産システム学コースはさらに少なく、5年間で志願者は2023年度の1名のみで、この1名も不合格でした。

この2つのコースは、いずれも令和9年度の新体制で「動物科学・水産科学科」としてペアになり、募集人員1名を共有する形になりました。過去の実績を見るかぎり、この枠は事実上、応募自体がほとんど発生していない状態が続いています。理由について大学は説明していませんが、これらの分野を専攻している短大・高専の学生数自体が少ない、あるいは他大学の同分野を志望する層に流れている可能性が考えられます。逆に言えば、該当分野を専攻していて岩手大学への編入を検討している方にとっては、統計上もっとも競争が少ない選択肢の一つです。

植物生命科学科・応用生物化学科(現・食料農学科、生命科学科)についても、年度によって志願者が1〜5名程度と小規模です。農学部全体として、志願者数の絶対数が少ないぶん、1名の応募が結果を大きく左右する構造になっています。学科・コース別の5年間の推移(志願者数/受験者数/合格者数)は次のとおりです。

学科・コース2022年度2023年度2024年度2025年度2026年度
植物生命科学科2/2/22/2/0志願者なし4/4/11/1/0
応用生物化学科1/1/05/5/23/3/02/2/11/1/0
農村地域デザイン学コース1/1/01/1/11/1/13/3/11/1/1
食産業システム学コース1/1/11/1/01/1/04/4/02/2/2
水産システム学コース志願者なし1/1/0志願者なし志願者なし志願者なし
動物科学科志願者なし1/1/0志願者なし1/1/0志願者なし

※各セルは「志願者数/受験者数/合格者数」。食産業システム学コースは2025年度に志願4名まで増えましたが合格者は0名、2026年度は志願2名に対して2名とも合格しており、年度によって選考の厳しさが大きく変わることが読み取れます。

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学部別に、何から手をつけるべきか

人文社会科学部を志望する場合

最優先はTOEIC475点またはTOEFL iBT48点のスコアづくりです。試験当日に英語の筆記はなく、出願時点でスコアが確定している必要があります。人間文化課程・地域政策課程のいずれも小論文90分と面接(口頭試問含む)で選考されるため、スコアが固まったら小論文の答案練習と、専修プログラム(人間文化課程は国際文化・日本文化・現代社会共創・人間行動、地域政策課程は政策法務・企業法務・地域社会経済・地域振興)に関する志望理由の言語化に時間を配分してください。当サイトでは岩手大学編入の志望理由書の書き方|例文と評価されるポイント岩手大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法も公開しています。

社会人入試(年齢満25歳以上・卒業後5年以上経過)を検討している場合は、外国語のスコアが不要になる代わりに小論文と面接の比重がさらに重くなります。当サイトの社会人が岩手大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備も参考にしてください。

編入学生は出願時に選択した主専修プログラムをそのまま履修することになり、入学後の主専修プログラムの変更はできません。人間文化課程は国際文化・日本文化・現代社会共創・人間行動、地域政策課程は政策法務・企業法務・地域社会経済・地域振興の各プログラムから選ぶ形になるため、出願段階でどのプログラムを主軸にするかまで決めておく必要があります。副専修プログラム(主専修以外から選択)は入学後に決定します。

教員免許については、人間文化課程は中学校(国語・社会・英語)と高等学校(国語・地理歴史・公民・英語)、地域政策課程は高等学校(公民)の1種免許状を、所定の科目を履修することで取得できます。ただし入学前の履修状況によっては2年間での取得が難しい場合もあるとされているため、教員免許の取得を検討している場合は早めに大学の学務課へ相談することをおすすめします。

理工学部を志望する場合

まず志望コースを固め、出身学科がそのコースの「主な関連学科・コース等」に該当するかを確認してください。該当が曖昧な場合は2026年5月13日までに大学へ問い合わせが必要です。英語はTOEIC L&Rスコアで判定されるため、コース選定と並行してスコアメイクを進めます。専門科目の対策は、化学コースなら有機化学・無機化学・物理化学の3分野の筆記、情報系コースなら情報数学・計算機アルゴリズム・計算機システムの筆記というように、コースごとに完全に別物です。志望コースを決めてから過去問の公表状況(後述)を確認し、対策範囲を絞り込んでください。

電気電子・情報通信コースを検討している場合は、2027年度からの推薦編入学一本化に注意が必要です。出身校での成績席次が学科定員の4割以内に入っているかを、早い段階で学校側に確認してください。

理工学部のアドミッション・ポリシーは「高等専門学校や短期大学理工系学部を卒業、または、大学の理工系学部などの教育機関に2年次まで就学し、さらに高度な専門性を身に付けようとする意欲的な学生を求めます」としており、学力試験(英語の外部検定活用、専門科目の筆記試験または口頭試問、コースによっては数学の筆記試験)および面接を総合して選抜すると明記しています。機械知能航空コースだけは在学中の成績提出も選考資料になるため、出願前の学業成績を早い段階から意識しておく必要があります。

農学部を志望する場合

英語試験がないぶん、総合科目(コース別に指定されたテーマで90分)と面接の対策に集中できます。志望コースの指定専攻分野に自分の専攻が該当するかどうかを募集要項の学科紹介で確認したうえで、動物科学コース・水産システム学コースのように応募自体が少ないコースも選択肢に入れて検討する価値があります。農学部は編入学後、新たに教職科目の履修を開始して教員免許を取得することができない点も、志望を固める前に確認しておいてください。

3学部とも共通しますが、出願書類は郵送の場合「速達書留」指定で、宅配便では受け付けてもらえません。出願受付期間はいずれも3〜4日間と短いため、成績証明書や卒業見込証明書の発行を学校事務局に依頼するタイミングを、出願期間の1〜2ヶ月前から逆算して計画してください。当サイトでは学部別の詳細な出願資格・過去問対策を岩手大学人文社会科学部の編入試験を徹底解説岩手大学理工学部の編入試験を徹底解説岩手大学農学部の編入試験を徹底解説としてそれぞれ別記事でまとめています。学部が決まったら、あわせて確認してください。

過去問は「請求制」|岩手大学は問題そのものをネット公開していない

岩手大学の編入学試験対策で最初につまずきやすいのが過去問の入手です。大学公式のQ&A資料には次のように明記されています。

「編入学試験の過去問題については、他の入試とは異なり、ウェブサイト上で問題そのものは公表していません。代わりに、入手可能な過去問題の一覧のみを掲載しています。(中略)また、非公表の過去問題を見る方法はありません。お問い合わせがあっても回答できません。窓口での閲覧も出来ません。」

つまり、法政大学のように解答例・出題意図まで含めてPDFがそのままダウンロードできる大学とは事情が異なります。岩手大学が公表しているのは「どの科目の過去問が入手可能か」を示す一覧表(公表状況表)だけで、実際の問題は入試課窓口での受け取り、またはFAX・郵送による請求でしか入手できません。

過去問の公表状況(直近3年度分)

大学が公表している一覧表(2024〜2026年度分)から、学部・科目別の公表状況を整理すると次のとおりです。〇は全問題公表、△は一部非公表、□は全問題非公表だが問題用紙の配布があり出典情報のみ掲載、を意味します。

学部科目・コース公表状況
人文社会科学部小論文(共通)□(全問題非公表・問題用紙配布あり・出典情報のみ掲載)
理工学部化学コース専門科目/数理・物理コース数学/電気電子通信コース専門科目/知能・メディア情報コース専門科目/機械科学コース数学/社会基盤・環境コース専門科目いずれも直近3年度連続で〇(全問題公表)
農学部植物生命科学科・応用生物化学科直近年度は□、それ以前は非公表
農学部食料生産環境学科(農村地域デザイン学・食産業システム学・水産システム学)△〜□が中心。水産システム学コースは3年度とも非公表

この表からわかるとおり、理工学部は専門科目・数学の過去問がほぼ全面的に公表されている一方、人文社会科学部の小論文は問題そのものは非公表で出典情報のみ、農学部の総合科目も学科によって公表状況にばらつきがあります。志望学部によって、過去問対策にかけられる材料の量が大きく異なる点を最初に把握しておいてください。

請求方法

公表されている過去問を実際に入手するには、次のいずれかの方法をとります。

  • 入試課窓口での受領:岩手大学入試課窓口(本部棟1階、平日9:00〜16:00)へ出向く。過去問題請求票は不要。
  • 宅配便着払いでの受領:過去問題請求票を印刷・記入し、FAXまたは郵送で入試課に送付する。
  • 郵送での受領:過去問題請求票を印刷・記入し、封筒の表面に「過去問題請求」と朱書きした封筒に、返信用封筒(角形2号・270円分の切手貼付)を同封して郵送する。

なお、著作物を使用している問題(人文社会科学部の小論文など)は著作権保護のため出典情報のみが公表され、問題文そのものは請求しても入手できません。また当該年度に受験者がいない科目は公表対象になりません。

本節で扱った過去問の公表状況・請求方法は、いずれも岩手大学が公式サイトで公開している2026年4月20日更新のQ&A資料および過去問題公表状況一覧に基づいています。過去問題そのものの内容(出題テーマ)については、大学がオンラインで公開しておらず、請求手続きを経て入手する必要があるため、本記事では取り扱っていません。公表状況は年度によって変わるため、実際に請求する際は必ず岩手大学の最新の公表資料をご確認ください。

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併願をどう組むか

岩手大学は理工学部・農学部が6月、人文社会科学部が10月という時期の分散があるため、学内での併願だけでなく他大学との組み合わせも設計しやすい日程です。

理工学部(6月19日)・農学部(6月26日)はいずれも国立大学の中では比較的早い時期の実施です。理系分野の編入を検討していて、岩手大学と同時期に他の国立大学理工系・農学系の編入試験を実施している大学がある場合は、日程が重ならないかを早めに確認してください。人文社会科学部(10月2日)は秋実施のため、春夏に受験する他大学と組み合わせやすく、6月に理工学部・農学部を受けたうえで人文社会科学部を併願することも制度上は可能です(ただし専攻分野の連続性や、TOEIC等スコアの有効期限との兼ね合いは個別に検討が必要です)。

併願校の選び方や日程の組み方については、当サイトの大学編入の併願は何校まで?|併願校の決め方3つの視点と日程の組み方も参考にしてください。

入学後の費用と長期履修制度

合格後にかかる費用は3学部とも共通です。入学料は282,000円(予定額・非課税)、授業料は年額535,800円(予定額・非課税)で、いずれも国立大学の標準的な水準です。国費(日本国政府)外国人留学生は入学料・授業料とも徴収されません。納付金は予定額であり、入学時および在学中に改定が行われた場合は改定後の金額が適用されると注記されています。

人文社会科学部には「長期履修制度」があります。職業を有している、家事や育児にあたっている等の事情がある学生が、標準修業年限の2年を超えて最長4年まで計画的に学び卒業することを認める制度で、審査のうえで許可されます。この制度を利用しても、授業料の総額は標準修業年限(2年)で卒業する場合と同額になるよう設計されています。ただし長期履修学生向けの特別なカリキュラムは原則として用意されないため、働きながら学ぶ場合は履修計画を勤務先とよく相談したうえで出願するよう募集要項でも注意喚起されています。

よくある質問

岩手大学に編入するのは難しいですか。

学部によって水準が異なります。2022〜2026年度の5年間の実績では、理工学部が受験者に対する合格倍率1.6〜2.2倍、人文社会科学部が2.5〜3.9倍、農学部が1.7〜5.0倍で推移しています。理工学部がもっとも安定して受かりやすく、農学部は募集人員が少ないぶん年度による振れが大きいのが特徴です。

岩手大学編入の倍率はどれくらいですか。

2026年度(直近の確定実績)は、人文社会科学部が受験35名・合格9名(3.9倍)、理工学部が受験43名・合格23名(1.9倍)、農学部が受験5名・合格3名(1.7倍)でした。学部・コース別の5年間の推移は本文の表を参照してください。

岩手大学は2年次編入を実施していますか。

実施していません。人文社会科学部・理工学部・農学部とも編入学年次は3年次のみです。

教育学部や獣医学部に編入することはできますか。

できません。岩手大学が編入学試験を実施しているのは人文社会科学部・理工学部・農学部(地域環境科学科森林科学コースを除く)の3学部だけで、教育学部と獣医学部は編入学試験の対象になっていません。

英語の対策はどれくらい必要ですか。

志望学部によります。人文社会科学部と理工学部はTOEIC Listening & Reading Testなどの外部試験スコアで判定され、当日の英語試験はありません。出願までにスコアを確定させることが最優先です。一方、農学部は外国語試験そのものがなく、英語のスコアは出願要件になっていません。

過去問はどこで手に入りますか。

岩手大学は編入学試験の過去問題をオンラインでは公開しておらず、「入手可能な過去問題の一覧(公表状況表)」のみを公式サイトで公表しています。実際の過去問は入試課窓口での受け取り、またはFAX・郵送による請求(過去問題請求票の提出)で入手します。非公表の科目は問い合わせても閲覧できません。

社会人でも受験できますか。

人文社会科学部には社会人入試があります。年齢満25歳以上(試験実施年度の3月31日現在)で、最終学校卒業・修了後5年以上経過していることが条件です。理工学部・農学部には社会人入試の区分はなく、出願資格を満たしていれば一般入試で受験することになります。

理工学部の電気電子・情報通信コースは一般入試で受けられますか。

2027年度入試(令和9年度入試)からは受けられません。大学は2026年3月に、このコースの一般編入学を廃止し推薦編入学のみで実施すると予告しました。出願には出身校の成績席次が学科定員の4割以内であることなどの推薦基準を満たす必要があります。

高専・短大の出身分野と志望コースが違う場合はどうなりますか。

理工学部・農学部とも、志望するコースは原則として出身学科・専攻分野と関連があることが前提です。理工学部はコースごとに「主な関連学科・コース等」の一覧を公表しており、該当が不明な場合は出願前に問い合わせが必要です。農学部も各コースが指定する専攻分野が細かく定められています。人文社会科学部にはこうした分野の縛りはありません。

入学料や授業料はいくらですか。

3学部とも共通で、入学料282,000円(予定額・非課税)、授業料は年額535,800円(予定額・非課税)です。国費外国人留学生は入学料・授業料とも徴収されません。人文社会科学部には、事情がある学生が最長4年かけて計画的に卒業できる長期履修制度もあります。

WEB出願はできますか。

できません。岩手大学の編入学試験はWEB出願に対応しておらず、入試課窓口か資料請求で募集要項の本紙(出願関係書類付き)を入手し、郵送(速達書留)または持参で出願する必要があります。資料請求は最終出願締切日の1週間前までしか受け付けていません。

まとめ

岩手大学の編入学試験について、要項と5年分の実績データから確認できることを整理します。

まず、編入学試験を実施しているのは人文社会科学部・理工学部・農学部の3学部だけで、教育学部・獣医学部は対象外です。農学部の中でも地域環境科学科は革新農業コースのみが対象で、森林科学コースは編入学を実施していません。編入学年次はすべて3年次のみで、2年次編入はありません。

次に、外国語の扱いが学部で根本的に違います。人文社会科学部・理工学部はTOEICなどの外部試験スコアで判定され当日の英語試験はなく、農学部には外国語試験そのものがありません。英語のスコアメイクに時間がかかる場合、農学部は有力な選択肢になります。

倍率については、2022〜2026年度の5年間で理工学部が1.6〜2.2倍と最も安定して低く、人文社会科学部は2.5〜3.9倍、農学部は募集人員の少なさから1.7〜5.0倍と年度差が大きく出ています。理工学部の中でも社会基盤・環境工学コースは近年ほぼ全員合格の水準が続く一方、農学部の動物科学コース・水産システム学コースは5年間で志願者が合計1名ずつという、実質的に機能していない枠であることもデータから確認できました。

そして2027年度入試からは、理工学部電気電子・情報通信コースが一般編入学を廃止し推薦編入学のみに変わります。過去の一般入試での合格実績がそのまま参考にならなくなる、制度の転換点にあたる年です。

最後に、過去問については岩手大学は問題そのものをオンライン公開しておらず、公表状況の一覧を確認したうえで窓口受領かFAX・郵送での請求が必要です。理工学部は専門科目・数学がほぼ全面的に公表されている一方、人文社会科学部の小論文は出典情報のみの公表にとどまるなど、学部によって入手できる材料の量が異なります。

本記事の数値は岩手大学が公表する2027年度(令和9年度)編入学学生募集要項(人文社会科学部・理工学部・農学部)、および令和4〜8年度の編入学者選抜実施結果一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず岩手大学が公表する最新の募集要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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