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山形大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

山形大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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山形大学は人文社会科学部・教育学部・理学部・医学部・工学部・農学部・社会共創デジタル学環の7つの学部等からなる総合大学ですが、第3年次編入学試験を実施しているのは人文社会科学部・工学部・農学部の3学部だけです。教育学部(2026年4月に地域教育文化学部から改組)・理学部・医学部(医学科・看護学科)・社会共創デジタル学環は、公式サイトを全文検索しても編入学試験に関する案内が一切見つかりません。まず「志望する学部がそもそも編入学試験を実施しているか」を確認しないと、対策の入り口にすら立てません。

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もう一つの大きな特徴は、3学部とも専門科目の筆記試験を課さないという点です。人文社会科学部は面接(口頭試問を含む)と出願書類、工学部は面接(口頭試問を含む)とTOEIC®スコア、農学部はプレゼンテーション(口頭試問を含む)とTOEIC®・TOEFL®スコアで合否が決まります。「過去問を解いて筆記力を鍛える」という王道の対策が成立しない代わりに、出願時点で確定させる英語スコアと、当日の口頭試問・面接でどれだけ自分の学びを言語化できるかが合否を分けます。本記事では、山形大学が公表している2027年度(令和9年度)入学試験要項と、公式サイトで公開されている過去の志願・受験・合格者数の実績をもとに、学部別の募集人員・出願資格・試験内容・日程・倍率を整理し、学部ごとに何から手をつけるべきかまで一次情報にもとづいて解説します。

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目次

山形大学の基本情報

項目内容
設置区分国立
キャンパス小白川(山形市、人文社会科学部・教育学部・理学部・社会共創デジタル学環等)/飯田(山形市、医学部)/米沢(米沢市、工学部)/鶴岡(鶴岡市、農学部)
学部・学環人文社会科学部/教育学部/理学部/医学部(医学科・看護学科)/工学部/農学部/社会共創デジタル学環
編入学試験(第3年次)の実施学部人文社会科学部/工学部/農学部の3学部のみ

山形大学の編入学試験は3学部・すべて第3年次のみ

山形大学の編入学試験は、法政大学のように「一般編入学」「社会人編入学」「転籍・転部・転科」「継続学士入学」といった複数の制度が並立しているわけではなく、各学部が単独で「第3年次編入学試験」を実施する、よりシンプルな構造です。ただし、実施の有無は学部によってはっきり分かれています。

学部・学環編入学試験の実施備考
人文社会科学部○(第3年次)人文社会科学科の3コース区分で一括募集
教育学部非実施2026年4月に地域教育文化学部から改組。公式サイトに編入学の案内なし
理学部非実施公式サイトに編入学の案内なし
医学部(医学科・看護学科)非実施両学科とも公式サイトに編入学の案内なし
工学部○(第3年次)昼間コース。情報・エレクトロニクス学科(2コース)・機械システム工学科・建築・デザイン学科
農学部○(第3年次)食料生命環境学科(1学科3コース)で一括募集
社会共創デジタル学環非実施公式サイトに編入学の案内なし

この表から読み取れる重要な点を整理します。

第2年次編入学は、3学部ともに実施していません。山形大学の編入学試験はすべて第3年次からのスタートで、出願資格として「大学に2年以上在学し一定単位を修得済みであること」等が求められます。

「編入学」という言葉が使われていても、対象学部は限定的です。特に教育学部(旧地域教育文化学部)は、教員養成に特化した学部への改組が2026年4月に行われたばかりですが、改組後も編入学試験の実施は確認できませんでした。医学部は医学科・看護学科のいずれも編入学試験の案内がなく、他大学に見られるような「学士編入学」制度も見当たりません。志望を検討する場合は、まず本記事で扱う3学部に該当学科があるかどうかを確認してください。

山形大学が2025年1月に公表したプレスリリースによると、教育学部は2026年度(令和8年度)から地域教育文化学部を改組する形で新設され、旧課程にあった「地域教育共創課程」(臨床心理やスポーツ・食の学修コース等)は廃止し、学校教育教員養成課程に一本化されました。教員需要の高まりに対応するため定員は120名から145名に増員され、新たに「心理支援系教員養成コース」も設けられています。つまり教育学部は教員養成に特化した学部として再設計されたばかりで、編入学試験のような他大学からの途中年次受け入れ制度は、現時点の構想には含まれていません。

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学部別の募集人員【2027年度】

3学部の募集人員は次のとおりです。人文社会科学部は数値定員が公表されていますが、工学部・農学部はいずれも「若干人」という表記にとどまり、具体的な採用予定数は公表されていません。

学部学科・コース実施年次募集人員
人文社会科学部人間文化コース3年次のみ人文社会科学科全体で25人(コース別内訳は非公表)
グローバル・スタディーズコース
総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコース
工学部情報・エレクトロニクス学科 情報・知能コース3年次のみ若干人
情報・エレクトロニクス学科 電気・電子通信コース3年次のみ若干人
機械システム工学科3年次のみ若干人
建築・デザイン学科3年次のみ若干人
農学部食料生命環境学科(アグリサイエンス/バイオサイエンス/エコサイエンスの3コース、選抜は学科一括)3年次のみ若干人(コース希望は第2希望まで申告可)

人文社会科学部は「人間文化コース」「グローバル・スタディーズコース」「総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコース」の3つを1つの単位として合計25人を募集する形式で、コースごとの数値定員は設定されていません。合格者数の実績(後述)を見る限り、実際にはコースごとに一定のバランスで合格者が出ていますが、公式にはコース別の枠は保証されていない点に注意してください。

工学部・農学部はいずれも「若干人」表記で、これは「決まった人数を必ず合格させる制度ではない」ことを意味します。実際、後述する農学部の実績では、入学定員に対して合格者数が届かない年度もあります。

コース・プログラムの中身

合格後にどの分野を学ぶことになるのか、募集要項・編入学ガイドから読み取れる範囲で整理します。

人文社会科学部の人間文化コースは、文化人類学・歴史学・認知情報科学・日本学・文化解釈学の5プログラムで構成され、人類学、歴史、言語、文学、映像、哲学、認知心理学など人間の文化的活動を体系的に学びます。グローバル・スタディーズコースは「国際地域研究」と「多文化研究」の2プログラムからなり、外国語の運用力を基盤にしつつ国際社会に関する人文・社会科学を学びます。総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコースは、法律学の基礎知識と実践的視点を養う総合法律、地域社会の課題解決に取り組む地域公共政策、経済学・経営学を中心とする経済・マネジメントの3分野を包含する枠組みです。卒業時に得られる学位もコースで異なり、人間文化コースは学士(文学)、グローバル・スタディーズコースは学士(学術)、総合法律コースは学士(法学)、地域公共政策コースは学士(政策科学)、経済・マネジメントコースは学士(経済学)です。所定の単位を修得すれば、中学校教諭一種免許状(国語・社会・英語)、高等学校教諭一種免許状(国語・地理歴史・公民・英語)、学芸員となる資格も取得できます。

農学部食料生命環境学科の3コースは、安全な農畜産物の持続的生産・管理を担う人材を育てる「アグリサイエンスコース」、生命科学・食品科学の現場で活躍する人材を育てる「バイオサイエンスコース」、森・水・土や地域・地球環境の課題解決に取り組む人材を育てる「エコサイエンスコース」です。1年次は山形市の小白川キャンパスで基盤共通教育科目と農学の専門基礎科目を学び、2年次に鶴岡キャンパスへ移行してコースごとの専門教育に進みます。編入学生は1年次を経ずに鶴岡キャンパスでの専門教育から合流する形になります。

受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

3学部とも「大学2年以上在学+一定単位修得」「短大・高専卒業」「学士取得済み」を軸とした受験資格を定めていますが、細部は学部によって異なります。特に高等専門学校卒業者の扱いと、大学在学中の者に求める修得単位数に違いがあるため、自分の現在の所属先で出願できるかを必ず個別に確認してください。

出願資格のパターン人文社会科学部工学部農学部
大学卒業(見込み含む)○(学士の学位を有する者)
短期大学・高等専門学校卒業○(高専は工業に関する学科・短大は理工系の学科に限定)
4年制大学に2年以上在学+一定単位修得○(62単位以上)○(62単位以上)○(65単位以上、うち一般教育23単位・英語2単位を含む)
外国の大学に2年以上在学+一定単位修得○(62単位以上)規定なし規定なし
外国の短期大学卒業相当規定なし
専修学校専門課程修了(2年以上・1,700時間以上)
高等学校専攻科修了(2年以上)規定なし
構造改革特区の職業能力開発短期大学校修了規定なし規定なし

この表から読み取れる注意点を整理します。

工学部は「高専の工業に関する学科」「短大の理工系の学科」に限定しています。人文社会科学部・農学部が学科を問わず短大・高専卒業者を受け入れているのに対し、工学部は出身学科の分野を明示的に絞り込んでいる点が異なります。

農学部だけ在学要件の単位数が65単位(人文社会科学部・工学部は62単位)とやや多く、内訳(一般教育23単位・英語2単位を含む)まで指定されています。現在の在学先でこの内訳を満たせるか、成績証明書で早めに確認してください。

外国の大学に在学中の者を明確に受け入れているのは人文社会科学部だけです。工学部・農学部の要項にはこの区分がありません。

さらに人文社会科学部では、共通の出願資格に加えてコースごとに追加の出願要件が課されます。人間文化コースは「令和6年4月以降にTOEIC® L&R TEST(IPは不可)またはTOEFL® iBT(ITPは不可)を受験していること」が2027年度入試から新たに出願要件化されました(2026年度入試までのTOEIC/TOEFL提出義務化以前の要項にはこの条件はありませんでした)。グローバル・スタディーズコースは「令和7年4月以降に、別表に定める外国語外部試験(英語のTOEIC® L&R TESTのほか、独語・仏語・露語・中国語の検定試験も選択可)を少なくとも1つ受験していること」が求められます。総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコースには、この種の外部試験の追加要件はありません。

出願書類の共通点と学部ごとの違い

3学部とも「入学願書」「写真票」「受験票」「成績証明書」「卒業(見込)証明書」「収納証明書(検定料の払込証明)」といった基本書類は共通していますが、細部の運用には違いがあります。

成績証明書は3学部とも出身学校長(学部長)が作成し厳封したものが必要です。出願資格として「大学に2年以上在学し一定単位を修得済み」の区分で出願する場合は、成績証明書に加えて単位の修得(見込み)を確認できる書類(見込み証明書・履修登録の確認書類等)を求められる点も共通しています。

一方、志望理由書の扱いは学部で差があります。人文社会科学部と農学部は所定様式(人文社会科学部はWordファイル、農学部はA4タテ両面)に沿って作成した志望理由書の提出が必須ですが、いずれも面接・プレゼンテーションの参考資料という位置づけで、それ自体が独立した配点にはなりません(例外はグローバル・スタディーズコースの出願書類50点評価の一部としての扱いです)。工学部の要項には志望理由書の提出項目がなく、出願書類は入学願書・写真票・受験票・成績証明書・卒業(見込)証明書・外部テストの成績通知書の写し等に限られています。

検定料はいずれの学部も30,000円で統一されており、支払い方法もクレジットカードまたはコンビニ端末(インターネット決済サービス「e-apply」経由)に統一されています。出願書類受理後は、3学部とも記載事項の変更・差し替えを一切認めていません。TOEIC®・TOEFL®の成績通知書類の写しについても、出願期間後の差し替えは認められないと明記されているため、出願直前に慌ててスコアを取り直すことは実質的にできません。

出願書類の提出先も学部ごとに異なるキャンパスの担当窓口です。人文社会科学部は小白川キャンパス事務部入試課人文社会科学部担当(山形市小白川町)、工学部は米沢キャンパスの工学部入試担当(米沢市城南)、農学部は鶴岡キャンパスの農学部入試担当(鶴岡市若葉町)が郵送・持参の宛先になります。郵送の場合は3学部とも書留速達での送付が求められ、封筒の表に「編入学願書在中」等の朱書きが必要です。出願先を取り違えると出願自体が受理されない可能性があるため、募集要項に記載された提出先住所を必ず確認してください。

試験科目|3学部とも専門科目の筆記試験がない

山形大学の編入学試験の最大の特徴は、3学部とも学力を問う専門科目の筆記試験を課していないことです。合否は「面接・口頭試問・プレゼンテーション」と「外部英語試験のスコアまたは出願書類」の組み合わせで決まります。

学部試験内容配点英語の扱い
人文社会科学部 人間文化コース面接(口頭試問を含む)+出願書類合計100点出願要件としてTOEIC/TOEFL提出必須(当日の英語試験なし)
人文社会科学部 グローバル・スタディーズコース面接(口頭試問を含む)+出願書類面接50点/出願書類50点外国語外部試験の成績が出願書類50点の一部として評価
人文社会科学部 総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコース面接(口頭試問を含む)+出願書類合計100点追加要件なし
工学部(全学科・コース共通)面接(口頭試問を含む)+外部テスト(TOEIC®)成績非公表(総合的に判定)学部独自の英語試験は課さず、TOEIC®スコアのみで評価
農学部プレゼンテーション(口頭試問を含む)+TOEIC®またはTOEFL®スコア(点数換算)非公表(総合的に判定)学部独自の英語試験は課さず、TOEIC®・TOEFL®いずれかのスコアで評価

面接・口頭試問の所要時間は、人文社会科学部・工学部ともに1人あたり20分程度、農学部のプレゼンテーションは10分程度の発表とその後の質疑応答です。志望理由書や成績証明書は、いずれの学部でも「面接・プレゼンテーションの際の参考資料」という位置づけで、それ単体で得点化されるのは人文社会科学部グローバル・スタディーズコースの出願書類50点のみです。

人文社会科学部の評価基準

人文社会科学部の面接(口頭試問を含む)は、要項上「本コースでの修学に必要な基礎学力,研究能力等をみます」(人間文化コース・グローバル・スタディーズコース)、「社会的関心と志望するコースでの修学に必要な基礎的知識等をみます」(総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコース)と明記されています。学部が公表しているのはここまでで、それ以上の採点基準(配点の内訳や具体的な評価項目)は公開されていません。

工学部の評価基準

工学部の要項には「面接(口頭試問を含みます。)は,次の項目を基準に評価します。志望動機,学習意欲,志願学科・コースにおいて就学上必要な基礎学力及び表現力」と明記されています。合否判定は「面接の結果及び外部テストの成績により総合的に合否を判定」し、面接と外部テストの配点比率そのものは公表されていません。

農学部の評価基準

農学部は「プレゼンテーション(口頭試問を含む。)の成績及びTOEIC®等のスコア(点数換算)を基に総合的に選考します」とのみ記載されており、配点比率は非公表です。志望理由書・成績証明書等は、プレゼンテーション(口頭試問を含む)の際の参考資料として使われます。

試験会場は3学部でキャンパスが異なる

山形大学は山形市の小白川キャンパス、米沢市の米沢キャンパス、鶴岡市の鶴岡キャンパスなど、県内に複数のキャンパスを持つ大学です。編入学試験の会場も学部によって異なるキャンパスに分かれています。

  • 人文社会科学部:小白川キャンパス(山形市小白川町)の人文社会科学部試験場
  • 工学部:米沢キャンパス(米沢市城南)の工学部試験場
  • 農学部:鶴岡キャンパス(鶴岡市若葉町)の農学部

山形市・米沢市・鶴岡市はいずれも車や鉄道で1時間半〜2時間程度離れており、県外から受験する場合はもちろん、県内在住であっても志望学部によっては前泊が必要になります。いずれの学部も「受験のための宿泊施設はあっせんしていない」と明記しているため、遠方から受験する場合は早めに宿泊先を確保してください。また3学部とも試験前日の午後に会場の下見ができる時間帯が設けられていますが、建物内への立ち入りはできない点も共通しています。

検定料・入学料・授業料は3学部で共通

試験会場や日程が学部で大きく異なる一方、費用面は3学部ともほぼ統一されています。

項目金額備考
検定料30,000円3学部共通。クレジットカードまたはコンビニ端末で支払い
入学料282,000円3学部共通
授業料(年額)535,800円(予定額)3学部共通。人文社会科学部は年1回・年2回・年10回均等・年10回ボーナス併用払いから選択可

入学料・授業料はいずれも「予定額」であり、在学中に改定が行われた場合は改定時から新しい金額が適用されると各学部の要項に明記されています。学部によって費用面での有利・不利はほぼ無く、費用は志望学部選びの判断材料にはなりにくいと言えます。

英語は「外部試験スコアのみ」の学部が多い

3学部とも当日の英語筆記試験を実施しません。出願までにTOEIC®またはTOEFL®のスコアを確定させておくことが対策の前提になりますが、有効期限の数え方は学部でルールが異なります。

  • 人文社会科学部人間文化コース:令和6年4月以降に受験したTOEIC® L&R TEST(IP不可)またはTOEFL® iBT(ITP不可)が有効。固定日付以降であれば期限はありません。
  • 人文社会科学部グローバル・スタディーズコース:令和7年4月以降に受験した外国語外部試験(英語はTOEIC® L&R TESTのみ、独仏露中語は別途指定の検定試験)が対象。
  • 工学部:令和6年(2024年)4月1日以降に受験したTOEIC® TEST(公開または対面IP)が有効。オンラインで受験したIPテストは出願書類として使用できません。複数回受験している場合は最高得点のものを提出します。
  • 農学部:出願書類提出期限から遡って2年以内に受験したTOEIC®またはTOEFL®(iBT・ITP)が有効。工学部・人文社会科学部の「固定日付以降」ルールとは異なり、こちらは出願年度ごとに動く「ローリング2年」ルールです。TOEFL® iBT Home EditionおよびMyBest Scoresは活用できません。

いずれの学部も「出願時点でスコアが確定していること」が前提のため、直前に英語を伸ばして逆転する戦い方は成立しません。まず志望学部の有効期限ルールを確認し、逆算して受験計画を立てる必要があります。なお、必要なスコアの目安については、当サイトの山形大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法で詳しく解説しています。

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日程・スケジュール【2027年度】

3学部の日程は大きく異なり、工学部・農学部が夏(6〜7月)に実施されるのに対し、人文社会科学部だけ秋(10〜12月)に実施されます。

学部出願期間試験日合格発表入学手続期間
工学部2026年6月1日(月)〜6月5日(金)2026年6月20日(土)2026年7月2日(木)11時2026年7月13日(月)〜7月17日(金)
農学部2026年6月5日(金)〜6月10日(水)2026年7月4日(土)2026年7月28日(火)11時2026年8月17日(月)〜8月20日(木)
人文社会科学部2026年10月1日(木)〜10月7日(水)2026年10月31日(土)2026年12月1日(火)11時2026年12月9日(水)〜12月14日(月)

この表から読み取れる重要な点を整理します。

工学部と農学部は出願期間がほぼ重なります。工学部が6月1日〜5日、農学部が6月5日〜10日と、出願準備を同時並行で進める必要があります。ただし試験日は工学部6月20日・農学部7月4日と2週間ずれているため、出願資格を両方満たしているなら、書類上は両学部への出願自体は可能です(ただし出願資格の分野要件が異なるため、実際に両方に出願できるかは自分の出身校・修得単位の内容によります)。

人文社会科学部だけ半年近く遅い秋(10〜12月)に実施されます。夏に工学部・農学部を受験して結果が振るわなかった場合でも、同一年度内に人文社会科学部へ再チャレンジする時間的余地があります。ただし出願資格や求められる準備(面接内容、TOEIC/TOEFLのスコア確定時期)はまったく異なるため、「秋に人文社会科学部も受けられるから」と対策を先延ばしにするのは危険です。

いずれの学部も出願期間が1週間前後と短いことに注意してください。出願書類(志望理由書・成績証明書・卒業見込証明書・TOEIC等のスコア通知書の写し等)は事前に揃えておく必要があります。

倍率・難易度【実績】

倍率の実績が学部の公式サイトで確認できるのは人文社会科学部と農学部のみです。工学部は募集要項・日程案内のいずれにも志願者数・合格者数の実績が掲載されておらず、2026年8月時点で公式サイト上に編入学試験の倍率データは公表されていません。

人文社会科学部(過去5年間・コース合計)

年度募集人員志願者数受験者数合格者数入学者数倍率(受験者数/入学者数)
令和4年度20人102人92人28人23人約4.0倍
令和5年度20人118人108人28人20人約5.4倍
令和6年度20人103人95人30人24人約4.0倍
令和7年度20人102人89人27人21人約4.2倍
令和8年度25人115人107人35人25人約4.3倍

人文社会科学部は5年連続で志願者数が100人を超え、倍率もおおむね4〜5倍台で安定しています。募集人員が令和8年度から20人→25人に増員されましたが、志願者数も同時に増えているため、倍率は大きく変わっていません。

人文社会科学部(令和8年度・コース別内訳)

コース志願者数受験者数合格者数入学者数倍率(受験者数/入学者数)
人間文化コース38人35人12人7人約5.0倍
グローバル・スタディーズコース14人14人5人4人約3.5倍
総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコース63人58人18人14人約4.1倍

コース別に見ると、人間文化コースがもっとも倍率が高く約5.0倍、グローバル・スタディーズコースがもっとも低く約3.5倍という結果でした。ただしコースごとの母数は14〜63人と幅があり、年度による変動も大きいため、1年分の数字だけで「入りやすいコース」を決めつけるのは危険です。

農学部(過去2年間・食料生命環境学科合計)

年度募集人員志願者数受験者数合格者数入学者数倍率(受験者数/入学者数)
令和7年度若干人3人3人3人3人約1.0倍(全員合格)
令和8年度若干人4人4人3人2人約2.0倍

農学部は公式サイトで公表されている実績が令和7・8年度の2年分にとどまり、志願者数自体が3〜4人ときわめて少人数です。令和7年度は志願者全員が合格した一方、令和8年度は志願4人に対して合格3人・入学2人となりました。母数が1桁のため、1人の合否が倍率を大きく動かします。「農学部は倍率が低いから入りやすい」と単純化できるものではなく、実施年度によって振れ幅が大きい試験だと理解しておく必要があります。

学部間で倍率の性格がまったく違う

3学部を比較すると、単純な倍率の高低以上に「試験としての性格」が異なることがわかります。人文社会科学部は志願者数が100人を超える規模で倍率も4〜5倍台と、母数が大きく年度間の振れが比較的小さい試験です。一方、農学部は志願者数が1桁という小規模な試験で、合格者数・入学者数がその年の志願者の質によって大きくぶれます。工学部は公式の実績データが非公表のため、本記事の時点では倍率の傾向そのものを検証できません。志望学部を決める際は、倍率の数字だけでなく、こうした母数の違いも踏まえて対策の優先順位を考える必要があります。

なお山形大学は2025年1月公表のプレスリリースで、2026年度(令和8年度)の学部改組にあわせて人文社会科学部の一般選抜等の入学定員を280名から290名に、理学部を200名から210名に増員する方針を示しています。人文社会科学部の編入学試験の募集人員も令和8年度に20人から25人へ増えており、学部全体の規模拡大と歩調を合わせた動きである可能性があります。工学部・農学部の編入学試験については、こうした定員見直しに関する公表情報は確認できませんでした。工学部の倍率実績を知りたい場合は、募集要項に記載の工学部入試担当(電話0238-26-3013)へ直接問い合わせるのも一つの方法です。

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単位認定と修業年限に学部差がある

編入学後にどれだけ単位が認定されるかは、卒業までの負担に直結します。3学部のうち、認定方法を具体的に公開しているのは人文社会科学部です。

人文社会科学部の編入学ガイドによると、出身校(短大・他大学・高専・専門学校等)での既修得単位のうち、読み替えられる単位数の上限は64単位です。このうち38単位は基盤共通教育科目として自動的に認定される「包括認定」、残りは専門教育科目として個別に読み替える「個別認定」という2段階の仕組みになっています。ただし教職副専攻プログラムの修了を希望する場合は、包括認定方式は適用されず、すべて個別認定方式で読み替えが行われる点に注意してください。

工学部・農学部は、出身校の成績証明書・シラバス等を基に個別に単位を認定する方式で、具体的な上限単位数は公開されていません。両学部とも標準修業年限は2年ですが、「本学の単位として認定する単位数によっては、これ以上の修業年限を要する場合がある」と明記されており、認定単位数が少なければ2年間で卒業できない可能性があります。特に専修学校の専門課程修了見込みで農学部に出願する場合、要項は「同課程修了時までに英語を含む外国語4単位以上を修得しておくことが望まれます」と注意を促しています。

学部ごとに何から手をつけるべきか

人文社会科学部を目指す場合

まず志望コースを確定させ、コースごとに異なる出願要件(人間文化コースはTOEIC/TOEFL提出必須、グローバル・スタディーズコースは外国語外部試験が出願書類50点の一部)を早めに満たしてください。人間文化コースは令和6年4月以降、グローバル・スタディーズコースは令和7年4月以降に受験したスコアが対象になるため、対象期間内に受験計画を組む必要があります。総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコースは外部試験の追加要件がない分、面接(口頭試問を含む)での「社会的関心と志望分野の基礎的知識」をどう言語化するかが対策の中心になります。志望理由書の書き方は、当サイトの山形大学編入の志望理由書の書き方|例文と評価されるポイント、小論文的な思考整理には山形大学編入の小論文対策|出題傾向と書き方のコツもあわせて参考にしてください。

工学部を目指す場合

当日の英語筆記試験がない代わりに、TOEIC®スコアの確保が最優先です。令和6年4月1日以降に受験した公開テストまたは対面IPテストのスコアが必要で、オンラインIPテストは使えません。口頭試問は学科によって出題範囲が明確に分かれており(情報・知能コースは数学と情報科学の基礎、電気・電子通信コースは電磁気学と電気回路、機械システム工学科は数学と材料力学・流体力学・熱力学・機械力学・機械設計、建築・デザイン学科は建築史・意匠と建築計画・建築構造)、志望学科の出題範囲に沿って専門科目を復習しておく必要があります。出願資格は高専の「工業に関する学科」または短大の「理工系の学科」に限定されている点も、早い段階で自分の出身校が該当するか確認してください。

農学部を目指す場合

プレゼンテーション(口頭試問を含む)が最大の対策ポイントです。令和9年度のテーマは「『広義の農学』に含まれる分野の中で、これまでに自分が熱意を持って取り組んだ事柄」で、1,000字以内の概要書を事前に提出したうえで、当日10分程度の発表と質疑応答が行われます。テーマは年度によって変わる可能性があるため、最新の募集要項でテーマを確認したうえで、自分の学習・研究経験をどう「広義の農学」に接続して語るかを準備してください。TOEIC®・TOEFL®はいずれかのスコアを出願書類提出期限から遡って2年以内に受験したもので提出します。アグリサイエンス・バイオサイエンス・エコサイエンスの3コースへの配属希望は出願時に第2希望まで申告できますが、各コースには受入上限があるため、成績上位者でも第1希望のコースに配属されない場合があります。

欠員が出た場合の補充制度

人文社会科学部・農学部の要項には、入学手続完了者数が定員に満たなかった場合の補充制度が明記されています。人文社会科学部は「入学手続完了者数が入学定員に満たない場合は、『追加合格』を行う場合があります。また、『追加合格』を実施してもなお、入学定員に満たない場合には、第2次募集を行う場合があります」としています。農学部も入学定員に対して合格者・入学者が下回る年度が実際にあり(前掲の令和8年度実績で合格3人・入学2人)、募集人員が「若干人」である以上、欠員が生じても必ず補充されるとは限りません。工学部の要項には欠員補充に関する明記はありませんでした。出願を検討する際は、こうした運用上の不確実性も踏まえておく必要があります。

過去問はどこで手に入るか

結論から言うと、山形大学の編入学試験には専門科目の「筆記過去問」は存在しません。3学部とも試験が面接・口頭試問・プレゼンテーションを中心に構成されているため、他大学のような「過去の問題冊子」を入手して演習する形の対策は成立しません。その代わりに、各学部の募集要項が「何を基準に評価するか」「口頭試問で何を問うか」を年度ごとに公表しており、これが実質的な過去問の役割を果たします。

大学本体が運営する「過去の入試問題」ページ(yamagata-u.ac.jp/jp/entrance/result/kakomon/)は一般選抜等の教科試験問題を対象としたもので、編入学試験の問題は掲載されていません。編入学試験の情報を得るには、学部ごとの募集要項・日程案内を確認する必要があります。

公開されている令和9年度(2027年度)募集要項から読み取れる出題テーマ

人文社会科学部|面接(口頭試問を含む)の評価基準

人文社会科学部は面接の内容そのものは公開していませんが、コースごとの評価基準を要項に明記しています。人間文化コース・総合法律/地域公共政策/経済・マネジメントコースは「本コースでの修学に必要な基礎学力,研究能力等をみます」「社会的関心と志望するコースでの修学に必要な基礎的知識等をみます」とされ、グローバル・スタディーズコースは面接50点に加えて出願書類(志望理由書・成績証明書・外国語外部試験の成績通知書類)50点で評価されます。専門知識の暗記よりも、志望理由書に書いた内容を面接で一貫して説明できるかどうかが問われる構成です。

工学部|学科別・口頭試問の出題範囲

工学部は口頭試問で問う分野を学科・コースごとに要項で公開しています。

学科・コース口頭試問の出題範囲
情報・知能コース数学、専門分野(情報科学の基礎)
電気・電子通信コース専門分野(電磁気学、電気回路)
機械システム工学科数学、専門分野(材料力学、流体力学、熱力学、機械力学、機械設計)
建築・デザイン学科専門分野(建築史・意匠、建築計画、建築構造)

いずれも「出題範囲」という大分類のみが公表されており、具体的な設問や採点基準は非公開です。機械システム工学科は材料力学・流体力学・熱力学・機械力学・機械設計という5分野にまたがる出題範囲が示されており、口頭試問とはいえ学科の専門科目全般を復習しておく必要があることがうかがえます。

農学部|プレゼンテーションのテーマ

農学部は年度ごとのプレゼンテーマを募集要項に明記しています。令和9年度(2027年4月入学)のテーマは次のとおりです。

『「広義の農学」に含まれる分野の中で、これまでに自分が熱意を持って取り組んだ事柄』

要項は「広義の農学」について、「農林水産業と直結する学問をはじめ、衣食住との関わりをベースとし、人類の生存、生活に貢献することを目標とした生物・生命に関する学問、環境科学、生活科学、社会科学等の生物生産と人間社会との関わりを基盤とする学問等、幅広い分野を含む総合科学を意味しています」と補足しています。受験生はこのテーマに沿って1,000字以内の概要書を事前に提出し、当日10分程度のプレゼンテーションと口頭試問(発表内容や出願書類の内容についての質疑応答)に臨みます。テーマは年度によって変わる可能性があるため、出願前には必ず最新年度の募集要項でテーマを確認してください。

本節で扱った出題範囲・評価基準・プレゼンテーマは、いずれも山形大学人文社会科学部・工学部・農学部が公開している令和9年度(2027年度)の募集要項に基づいています。内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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編入学生の進路実績(人文社会科学部)

人文社会科学部の編入学ガイドには、編入学生の卒業後の進路実績が公表されています。過去5年間(令和3〜7年度卒業)の就職率はすべての年度で100%でした。

卒業年度卒業者数就職決定者数進学就職率
令和7年度22人18人1人100%
令和6年度19人17人0人100%
令和5年度24人21人1人100%
令和4年度19人18人0人100%
令和3年度19人16人2人100%

主な就職先には、建設業・製造業・情報通信業・金融業・公務員・教員など幅広い業種が挙がっており、山形大学大学院社会文化創造研究科や名古屋大学大学院環境学研究科など大学院に進学する編入学生もいます。工学部・農学部については、こうした編入学生専用の進路実績は公式サイト上に見つかりませんでした。

併願をどう組むか

山形大学内では、工学部・農学部(6〜7月実施)と人文社会科学部(10〜12月実施)で試験時期が大きくずれているため、出願資格を満たしていれば同一年度内に複数学部へ挑戦する余地があります。ただし出願資格・試験内容がまったく異なるため、「日程が空いているから」という理由だけで対策を後回しにするのは危険です。

大学をまたいだ併願を考える場合は、東北地方の他の国立大学もあわせて検討する受験生が多くいます。当サイトでは山形大学農学部の編入試験を徹底解説山形大学工学部の編入試験を徹底解説山形大学人文社会科学部の編入試験を徹底解説で学部別により詳しい出願資格・過去問対策・志望理由書・面接対策をまとめているほか、福島大学の編入試験を徹底解説など近隣県の国立大学の情報も公開しています。併願校の組み方そのものを検討する際は、大学編入の併願は何校まで?|併願校の決め方3つの視点と日程の組み方もあわせて参考にしてください。社会人として山形大学への編入を検討している場合は、社会人が山形大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備で仕事との両立スケジュールを解説しています。

山形大学は「編入学試験」という単独の制度のみを実施していますが、東北地方の他の国立大学には社会人向けの編入学制度を別枠で持つ大学もあります。当サイトでは社会人が岩手大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備社会人が秋田大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備もあわせて公開しています。志望学部が定まっていない段階では、こうした近隣県の国立大学も含めて出願資格・試験内容・日程を横断的に比較し、自分の出身校・修得単位で無理なく出願できる組み合わせを探すことをおすすめします。

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よくある質問

山形大学の編入学試験はどの学部で実施していますか。

2026年8月時点で公式サイトから確認できる限り、編入学試験(第3年次編入学試験)を実施しているのは人文社会科学部・工学部・農学部の3学部だけです。教育学部(2026年4月に地域教育文化学部から改組)・理学部・医学部(医学科・看護学科)・社会共創デジタル学環の公式サイトには編入学試験の案内がありませんでした。

教育学部(旧地域教育文化学部)に編入学できますか。

公式サイトを確認する限り、教育学部の入試情報ページには編入学試験に関する記載がなく、実施していないと考えられます。2026年4月の改組後も編入学の案内は確認できませんでした。最新の状況は必ず教育学部の入試案内ページでご確認ください。

山形大学の編入学試験に筆記試験はありますか。

3学部とも専門科目の筆記試験は課していません。人文社会科学部は面接(口頭試問を含む)と出願書類、工学部は面接(口頭試問を含む)とTOEIC®スコア、農学部はプレゼンテーション(口頭試問を含む)とTOEIC®・TOEFL®スコアの組み合わせで合否が決まります。

山形大学編入の倍率はどれくらいですか。

公式サイトで実績が確認できるのは人文社会科学部と農学部です。人文社会科学部は過去5年間、受験者数に対する入学者数の倍率がおおむね4〜5倍台で推移しています(令和8年度は受験107人に対し入学25人、約4.3倍)。農学部は志願者数自体が3〜4人と少なく、令和7年度は全員合格(約1.0倍)、令和8年度は受験4人に対し入学2人(約2.0倍)でした。工学部は志願・合格者数の実績が公式サイトで公表されていません。

TOEICは何点くらい必要ですか。

山形大学はいずれの学部もTOEIC®の最低必要点数を公表していません。人間文化コース・工学部・農学部はTOEIC®またはTOEFL®のスコアそのものを点数換算して評価に用いる方式で、具体的な換算表は非公開です。必要スコアの目安については当サイトの山形大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法で解説しています。

高専卒業でも山形大学に編入できますか。

学部によって条件が異なります。人文社会科学部・農学部は出身学科を問わず高専卒業者を受け入れていますが、工学部は「工業に関する学科」を卒業した高専卒業者に限定されます。文系分野の高専学科からの工学部出願はできません。

短期大学卒業でも農学部を受験できますか。

出願できます。農学部の出願資格には「短期大学若しくは高等専門学校を卒業した者」が含まれており、出身学科の分野は限定されていません。

山形大学は2年次編入を実施していますか。

実施していません。人文社会科学部・工学部・農学部のいずれも、編入学試験は第3年次のみが対象です。

編入後に2年間で卒業できますか。

認定される単位数によっては2年間で卒業できない場合があります。人文社会科学部は既修得単位の読み替え上限が64単位(うち38単位は基盤共通教育科目として自動的に認定)と公表されていますが、工学部・農学部は個別認定のため上限が公開されておらず、標準修業年限2年を超える可能性があると要項に明記されています。

過去問は入手できますか。

専門科目の筆記過去問はいずれの学部にも存在しません。その代わり、工学部は学科別の口頭試問出題範囲、農学部はその年度のプレゼンテーマを募集要項で公開しています。人文社会科学部は面接の評価基準(配点を含む)のみを公開しており、面接内容そのものは非公開です。

検定料はいくらですか。

3学部とも検定料は30,000円で統一されています。支払いはクレジットカードまたはコンビニ端末(インターネット決済サービス「e-apply」経由)で行い、いずれの方法でも別途支払手数料がかかります。入学料282,000円・授業料年額535,800円(予定額)も3学部で共通です。

試験会場はどこですか。

学部ごとに異なるキャンパスで実施されます。人文社会科学部は山形市の小白川キャンパス、工学部は米沢市の米沢キャンパス、農学部は鶴岡市の鶴岡キャンパスです。3つのキャンパスは互いに車や鉄道で1時間半〜2時間程度離れており、いずれの学部も受験者向けの宿泊施設のあっせんは行っていません。

自分が出願資格を満たしているか分からない場合はどうすればよいですか。

山形大学は入試案内サイトに「個別の入学資格審査」のページを設けており、学校教育法上の正規の学校教育の課程を経ていない場合などに、個別の資格審査を申請できる制度があります。出願資格に該当するか判断に迷う場合は、出願期間が始まる前に各学部の入試担当窓口、または大学の個別の入学資格審査の案内を確認してください。

募集要項はどこで入手できますか。

各学部のホームページからダウンロードします。人文社会科学部は「山形大学人文社会科学部ホームページ」の「受験者のみなさま」→「入試情報」、工学部は「山形大学工学部/大学院・理工学研究科/有機材料システム研究科ホームページ」の「学部受験生の方」内「3年次編入」、農学部は「山形大学農学部」ホームページの「入試について」から、それぞれ最新年度の第3年次編入学学生募集要項をダウンロードできます。冊子体は作成されていない学部もあるため、印刷して出願書類として使用する必要があります。

まとめ

山形大学の編入学試験について、公式要項と実績データから確認できることを整理します。

まず、編入学試験を実施しているのは人文社会科学部・工学部・農学部の3学部だけで、すべて第3年次編入学です。教育学部(旧地域教育文化学部)・理学部・医学部(医学科・看護学科)・社会共創デジタル学環は、事前の候補学部として名前が挙がることがありますが、2026年8月時点の公式サイトには編入学試験の案内が見当たりませんでした。志望校を検討する段階で、この4学部・学環は選択肢から外れることをまず押さえてください。

次に、3学部とも専門科目の筆記試験を課さず、面接・口頭試問・プレゼンテーションと外部英語試験のスコアで合否が決まります。TOEIC®・TOEFL®の有効期限ルールは学部ごとに異なり(人間文化コースと工学部は固定日付以降、農学部は出願期限からのローリング2年)、出願までにスコアを確定させる計画性が最初の関門になります。

そして倍率は、人文社会科学部が受験者数100人前後・倍率4〜5倍台で推移する規模の大きい試験である一方、農学部は志願者数が1桁というきわめて小規模な試験です。工学部は実績自体が非公表のため、現時点では倍率の傾向を検証できません。学部ごとに試験の性格がまったく異なることを踏まえて、対策の優先順位を組み立ててください。

最後に、山形大学の編入学試験には筆記の過去問がない代わりに、口頭試問の出題範囲(工学部)やプレゼンテーマ(農学部)が募集要項で公開されています。まずは志望学部の最新の募集要項を取り寄せ、評価基準と出題範囲を確認するところから対策を始めてください。

加えて、3学部は試験会場のキャンパスがそれぞれ異なり(人文社会科学部=小白川、工学部=米沢、農学部=鶴岡)、出願書類の提出先もキャンパスごとに分かれています。検定料30,000円・入学料282,000円・授業料年額535,800円(予定額)は3学部で共通ですが、試験日程・出願資格・評価方法はそれぞれ独立して設計されているため、「山形大学の編入学試験」とひとくくりにできる対策は存在しません。志望学部を一つに絞り込んだうえで、その学部の募集要項を軸に準備を進めることが、遠回りに見えて最も確実な近道です。

本記事の数値は山形大学人文社会科学部・工学部・農学部が公表する2027年度(令和9年度)入学試験要項および、各学部が公開している過去の志願・受験・合格者数の実績に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず各学部が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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