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秋田県立大学の編入学試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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秋田県立大学の編入学試験は、システム科学技術学部と生物資源科学部という2学部だけの小さな大学であるにもかかわらず、学部によって「実施できる試験制度の数」が違います。システム科学技術学部は推薦選抜と一般選抜の2区分、生物資源科学部は一般選抜のみです。さらに両学部とも大学独自の専門筆記試験を課さず、小論文・面接(口頭試問)・外部英語検定試験のスコアという組み合わせで合否を判定する点が共通しており、これは他大学の編入学試験と比べてかなり特徴的な構造です。
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この記事では、秋田県立大学が公表している令和9年度(2027年度入学)の学生募集要項(編入学)と、令和6〜8年度の入学者選抜状況資料、令和10年度入学者選抜における変更予告をもとに、学部別の募集人員・出願資格・試験科目・日程を整理します。あわせて、大学が編入学試験の志願者数・合格者数・倍率をどこにも公表していないという事実、そして小論文・口頭試問という試験形式そのものが「過去問」という形の対策情報を成立させない構造になっている点まで、正直に踏み込んで解説します。倍率や過去問が知りたくて検索した方には物足りない事実かもしれませんが、公表されていないものを推測で埋めることはしません。
秋田県立大学の2学部・2キャンパス体制
秋田県立大学は、公立大学法人秋田県立大学が設置する2学部体制の大学です。システム科学技術学部(機械工学科・知能メカトロニクス学科・情報工学科・建築環境システム学科・経営システム工学科の5学科)と、生物資源科学部(応用生物科学科・生物生産科学科・生物環境科学科・アグリビジネス学科の4学科)から構成されており、編入学試験も学部単位で実施されます。
キャンパスは学部ごとに分かれており、システム科学技術学部は本荘キャンパス(由利本荘市土谷字海老ノ口)、生物資源科学部は秋田キャンパス(秋田市下新城中野字街道端西)を拠点とします。編入学試験もこの区分に沿って実施され、システム科学技術学部の試験はすべて本荘キャンパスで、生物資源科学部の試験はすべて秋田キャンパスで行われます。
試験会場へのアクセス
本荘キャンパス(システム科学技術学部)は、秋田空港から車で約50分、秋田駅からJRで羽後本荘駅まで約45分、羽後本荘駅から車で約10分(徒歩の場合は約30分)です。秋田キャンパス(生物資源科学部)は、秋田空港から車で約1時間、秋田駅から車で約30分、またはJRで追分駅まで約15分、追分駅から徒歩約20分です。両キャンパスは離れているため、遠方から受験する場合は前日入りを含めた移動計画を、志望学部の試験会場に合わせて立てておく必要があります。
秋田県立大学の編入学試験には2つの制度がある
秋田県立大学の編入学試験は、学部によって実施される制度の数が異なります。出願前にまず、自分がどちらの学部を志望し、どの制度で受験できるのかを確定させてください。
推薦選抜(システム科学技術学部のみ)
出身校の学長・学部長・学校長が責任を持って推薦でき、かつ合格した場合に入学することを確約できる人を対象とした制度です。実施するのはシステム科学技術学部だけで、生物資源科学部には推薦選抜がありません。小論文と面接(数学・物理学の口頭試問を含む)、志望理由書・推薦書・成績証明書の内容を総合して判定します。
一般選抜(両学部共通)
システム科学技術学部・生物資源科学部のいずれも実施する制度で、本記事が扱う編入学試験の中心です。大学独自の学力試験は行わず、指定の英語検定試験のスコアを100点満点に換算した「学力検査」と、書類審査・面接(専門分野の口頭試問を含む)で合否を判定します。
システム科学技術学部では、推薦選抜と一般選抜を同一年度で併願することはできません。また両学部の試験日はいずれも同日に設定されているため、システム科学技術学部と生物資源科学部を同一年度に併願することも、試験時間帯の重なりから事実上できません。学部を決めることが、そのまま受験できる制度を決めることになります。
学部別の募集人員と編入学年次【令和9年度】
秋田県立大学の編入学試験は、学部・学科・選抜区分を問わずすべて「若干名」という表記にとどまり、具体的な募集人数は公表されていません。法政大学や秋田大学、山形大学のように学部ごとの定員が数字で示されている大学とは、この時点で情報公開の水準が異なります。
| 学部 | 学科 | 推薦選抜 | 一般選抜 |
|---|---|---|---|
| システム科学技術学部 | 機械工学科 | 若干名 | 若干名 |
| 知能メカトロニクス学科 | 若干名 | 若干名 | |
| 情報工学科 | 若干名 | 若干名 | |
| 建築環境システム学科 | 若干名 | 若干名 | |
| 経営システム工学科 | 若干名 | 若干名 | |
| 生物資源科学部 | 応用生物科学科 | ―(実施なし) | 若干名 |
| 生物生産科学科 | ―(実施なし) | 若干名 | |
| 生物環境科学科 | ―(実施なし) | 若干名 | |
| アグリビジネス学科 | ―(実施なし) | 若干名 |
この表から読み取れる点を整理します。
推薦選抜を実施しているのはシステム科学技術学部の5学科だけです。生物資源科学部の4学科は一般選抜のみでの実施となります。
募集人員が「若干名」であることは、定員の少なさとイコールではありません。大学が具体的な数字を出さない運用であることを意味するだけで、実際の募集規模は年度・学科によって変動する可能性があります。募集人員を根拠に難易度を比較することはできません。
編入学年次は「志願者の単位修得状況」で決まる
秋田県立大学の編入学年次は、学部や学科であらかじめ2年次・3年次と固定されているわけではありません。募集要項には「志願者の単位修得状況等により、3年次または2年次とします」と明記されており、合格者発表の時点では合格通知書で「仮編入学年次」が通知されるにとどまります。正式な編入学年次は、出身校から提出される確定後の成績証明書や履修に関する書類をもとに、入学手続の過程で決定されます。
つまり、3年次編入を希望して出願しても、既修得単位の内容によっては2年次編入という結果になる可能性があります。出願前に、自分がこれまでに修得した単位数と科目内容を成績証明書で確認し、想定される編入学年次にある程度の見通しを持っておくことが重要です。
受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる
秋田県立大学の受験資格は、学部による違いはなく両学部・全学科で共通です。その代わり、推薦選抜と一般選抜という選抜区分によって対象範囲が変わります。一般選抜のほうが対象となる出願資格の種類が多く、間口が広くなっています。
| 出願資格 | 推薦選抜(システム科学技術学部のみ) | 一般選抜(両学部共通) |
|---|---|---|
| ①高等専門学校卒業(見込み) | 対象 | 対象 |
| ②短期大学卒業(見込み) | 対象 | 対象 |
| ③他の大学卒業(見込み) | 対象 | 対象 |
| ④高等学校専攻科修了(修業年限2年以上・見込み含む) | 対象 | 対象 |
| ⑤他大学に2年以上在学し62単位以上修得(見込み含む) | 対象外 | 対象 |
| ⑥専修学校専門課程修了(2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上、見込み含む) | 対象外 | 対象 |
推薦選抜は出身校長等の推薦と、合格した場合の入学確約が前提になるため、対象は卒業(見込み)者・修了(見込み)者に限られます。一方、一般選抜には「他大学に2年以上在学し62単位以上を修得(見込み)した者」と「専修学校専門課程を修了(見込み)した者」が加わり、卒業を待たずに出願できる区分が用意されています。
専修学校専門課程修了の資格を使う場合は、修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上であることに加えて、学校教育法第90条に規定する大学入学資格を有することが条件になります。自分の出身校がこの基準を満たすかどうかは、在籍(在籍していた)学校の教務窓口に早めに確認しておくと安心です。
推薦選抜にはさらに、「学業成績が優れ、志願する学科の専門分野に対し熱意と適性を有しており、出身学校の学長、学部長または学校長が責任を持って推薦でき、かつ、合格した場合に本学に入学することを確約できる者」という条件が付されます。合格したら必ず入学することが前提になるため、他大学との併願を考えている場合はこの重みを理解したうえで区分を選ぶ必要があります。
出願書類の違い
提出書類も選抜区分によって異なります。一般選抜だけに求められる書類が複数ある点に注意してください。成績証明書・卒業(見込み)証明書・推薦書はいずれも出身学校が厳封して発行するもので、開封された状態や自分で封をした状態では受理されない可能性があります。
| 書類 | 推薦選抜 | 一般選抜 |
|---|---|---|
| 入学志願票 | 必須 | 必須 |
| 志望理由書(800字程度) | 必須 | 必須 |
| 成績証明書(厳封) | 必須 | 必須 |
| 履修に関する書類 | 該当者のみ | 該当者のみ |
| 推薦書(厳封) | 必須 | ― |
| 卒業(見込)証明書等(厳封) | ― | 必須 |
| 受験許可書または所属長の承諾書 | ― | 該当者のみ |
| 英語検定試験の成績証明書等 | ― | 必須 |
一般選抜のみで求められる英語検定試験の成績証明書等は、令和6年7月4日以降に受験したTOEIC(L&R)またはTOEFL iBTのスコアを証明する書類です。厳封書類は原則として返却されないため、必要部数を出身校に依頼する際は、余裕を持った枚数で相談しておくことをおすすめします。
試験科目【推薦選抜・システム科学技術学部のみ】
推薦選抜は、小論文と面接(数学・物理学についての基礎的な知識を問う口頭試問を含む)の結果に、志望理由書・推薦書・成績証明書の内容を総合して判定します。
| 科目 | 配点 |
|---|---|
| 小論文 | 100点 |
| 面接(数学・物理学の口頭試問を含む) | 200点 |
| 合計 | 300点 |
小論文は、出願期間後に大学から個別に通知されるテーマの中から1テーマを選択し、2,000字以内にまとめて提出する方式です。テーマ・志望学科・受験番号・氏名を明記のうえ、提出期限(令和8年6月26日(金)午後5時必着)までに提出します。小論文を提出しなかった場合と面接を受験しなかった場合は、いずれか一方に該当するだけでも入学者選抜の対象から除外されます。
面接には、数学・物理学についての基礎的な知識を問う口頭試問が含まれます。配点は面接(口頭試問含む)が200点、小論文が100点で、面接・口頭試問の比重が小論文の2倍あることになります。志望理由書や成績証明書の内容もあわせて総合判定されるため、小論文と面接だけを個別に対策するのではなく、志望理由書との一貫性を意識した準備が必要です。
試験科目【一般選抜・両学部共通】
一般選抜は、学力検査(英語)と書類審査・面接の結果を総合して判定します。学力検査といっても大学独自の英語筆記試験は行われず、大学が指定する英語検定試験の成績を100点満点に換算して使用する仕組みです。書類審査・面接には専門分野の口頭試問が含まれますが、内容は学部によって異なります。
| 学部 | 学力検査(英語) | 書類審査・面接の口頭試問分野 | 試験場 |
|---|---|---|---|
| システム科学技術学部 | 指定の英語検定試験のスコアを100点満点に換算 | 数学・物理学の基礎的な知識 | 本荘キャンパス(由利本荘市) |
| 生物資源科学部 | 指定の英語検定試験のスコアを100点満点に換算 | 生物学・化学の基礎的な知識 | 秋田キャンパス(秋田市) |
| 区分 | 配点 |
|---|---|
| 学力検査(英語検定試験スコア換算) | 100点 |
| 書類審査・面接(口頭試問を含む) | 300点 |
| 合計 | 400点 |
両学部とも「書類審査・面接」という一つの区分に300点、配点全体の75%が割り振られている点が共通しています。学力検査(英語)の100点は、大学独自の試験ではなく事前に確定させておく外部スコアの換算値であるため、試験当日に得点を伸ばせるのは実質的に書類審査・面接だけです。志望理由書の内容と面接での受け答えを切り離さず、一体のものとして準備する必要があります。
口頭試問の分野は学部で分かれており、システム科学技術学部は数学・物理学、生物資源科学部は生物学・化学です。志望学部の教育内容に沿った基礎知識の再確認が、専門筆記試験がない代わりの対策になります。
英語は「外部検定試験のスコアのみ」で判定される
秋田県立大学の一般選抜では、両学部とも大学独自の英語筆記試験を実施しません。指定するのはTOEIC(Listening & Reading、公開テストの成績のみ利用可能。TOEIC IPやTOEIC Bridgeの成績は利用できません)、またはTOEFL iBT(Home EditionやITPの成績は利用できません)のいずれかで、令和6年7月4日以降に受験した回のスコアが対象です。
提出書類にも指定があります。TOEIC(L&R)を利用する場合は「Official Score Certificate(公式認定証)の原本、またはデジタル公式認定証のPDFを印刷したもの」、TOEFL iBTを利用する場合は「Test Taker Score Report(PDFを印刷したものを含む)」が必要です。通常の成績通知メールの画面印刷や簡易な成績照会画面では受理されない可能性があるため、公式認定証・スコアレポートの入手方法と発行にかかる日数を早めに確認しておく必要があります。
この方式のもとでは、出願時点で英語のスコアがほぼ確定してしまい、試験当日に英語の実力で逆転することが構造的にできません。裏を返せば、英語のスコアを早期に確保できれば、残りの準備期間を小論文・志望理由書・面接(口頭試問)の完成度に集中投下できるということでもあります。対策の優先順位として、英語検定試験の受験を最優先に置き、出願締切から逆算してスコア確定の期限を設定することをおすすめします。
日程・スケジュール【令和9年度】
令和9年度(令和8年7月実施分)の編入学試験日程は、次のとおりです。出願開始から合格発表までは2ヶ月弱と、比較的タイトな日程になっています。
| 項目 | 令和9年度の日程 |
|---|---|
| 事前相談期限(合理的配慮を希望する場合) | 令和8年5月18日(月) |
| 出願期間 | 令和8年5月25日(月)9:00〜6月1日(月)17:00必着 |
| 受験票ダウンロード開始 | 令和8年6月17日(水)9:00〜 |
| 小論文提出期限(推薦選抜のみ) | 令和8年6月26日(金)17:00必着 |
| 試験期日 | 令和8年7月4日(土) |
| 試験時間(システム科学技術学部) | 面接 午後1時00分〜(時間は指定) |
| 試験時間(生物資源科学部) | 面接 午前9時30分〜(時間は指定) |
| 合格者発表 | 令和8年7月13日(月)13:00予定 |
| 入学手続期限 | 令和8年7月22日(水)17:00必着 |
| 入学許可 | 令和9年4月1日付 |
出願締切(6月1日)から試験本番(7月4日)までは1ヶ月程度しかありません。推薦選抜の小論文はテーマが出願後に通知されるため、出願前にテーマを見て対策を立てることはできない設計です。出願を決めた時点で、英語検定スコアの確保、志望理由書の作成、面接想定問答の整理を並行して進めておく必要があります。
同じ7月4日に実施されるシステム科学技術学部(本荘キャンパス、午後1時開始)と生物資源科学部(秋田キャンパス、午前9時30分開始)は、開始時刻・試験場のいずれも異なります。両学部を併願することは事実上できませんが、受験する学部を取り違えないよう当日のスケジュールは必ず確認してください。
合格発表はインターネット合否照会ページ上での個別発表のみで、電話による問い合わせには一切応じない運用です。合格者への合格通知書・入学手続書類の郵送も行われず、合格者自身がインターネット入学手続ページから資料をダウンロードする形式です。合格発表(7月13日)から入学手続期限(7月22日)までは1週間強しかないため、必要書類や納付方法を事前に確認しておくことをおすすめします。
倍率・難易度|なぜこの大学は編入学試験の実績を公表していないのか
秋田県立大学の編入学試験について、志願者数・合格者数・倍率といった実施結果は、募集要項・大学公式サイトの入試情報ページ・大学入学者選抜状況の公表資料のいずれにも見当たりません。大学が毎年公表している「入学者選抜状況」(令和8・7・6年度分を確認)には、総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜・私費外国人留学生特別選抜・社会人特別選抜・総計という区分ごとの志願者数・受験者数・合格者数・入学者数が学科別に細かく掲載されていますが、この資料には「編入学」という区分自体が存在しません。つまり秋田県立大学は、通常の入学試験の実績は詳細に公開している一方で、編入学試験だけは集計・公表の対象から外している運用だと考えられます。
これは、同じ秋田県内の国立大学法人秋田大学が編入学試験実施状況をPDFで公表しているのとは対照的です。倍率を比較材料にして志望校を選びたい方にとっては、秋田県立大学は判断材料が乏しい大学だということを、まず正直にお伝えしておきます。募集人員も両学部・全区分「若干名」という表記にとどまり、具体的な定員数さえ公表されていません。
本記事では、公表されていない数値を推測で埋めることはしません。倍率を根拠に難易度を語ることができない以上、参考にすべきは倍率ではなく試験の構造そのものです。
| 難易度を左右する要素 | 秋田県立大学の編入学試験における実際 |
|---|---|
| 募集人員 | 両学部・全区分とも「若干名」で、具体的な定員は非公表 |
| 志願者数・合格者数・倍率 | 大学の入学者選抜状況資料に「編入学」の区分自体がなく、非公表 |
| 専門筆記試験の有無 | なし。専門分野は小論文(推薦選抜)または口頭試問(両区分)で問われる |
| 英語の扱い | 一般選抜は外部検定試験のスコア換算のみで、大学独自の英語筆記試験はない |
| 面接・書類の比重 | 推薦選抜は300点中200点、一般選抜は400点中300点を書類審査・面接が占める |
| 公開情報量 | 過去問・倍率とも非公開で、外部から得られる対策情報が少ない |
面接と書類の配点比率が高いという事実は、知識量だけで押し切れる試験ではないことを示しています。志望理由書(800字程度)の完成度と面接での受け答えの一貫性が、小論文や口頭試問の出来と同じくらい合否を左右すると考えて準備を進めるのが現実的です。
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公立大学の編入学試験としては珍しい「専門筆記試験なし」の設計
都道府県が設置する公立大学の編入学試験には、大学ごとに専門科目の独自筆記試験を課すところと、秋田県立大学のように筆記試験を置かず小論文・面接・外部英語検定試験のスコアで判定するところの両方があります。秋田県立大学は後者にあたり、専門科目の知識をどれだけ暗記・再現できるかではなく、限られた文字数・時間の中で自分の考えを組み立てて説明する力を重視する設計だと考えられます。
この設計は、受験生にとって一長一短です。専門科目の過去問演習に長時間を費やす必要がない分、対策の的を絞りやすい半面、何をどこまで準備すればよいかが判断しにくいという難しさもあります。過去問がない試験だからこそ、大学が公表しているアドミッション・ポリシーと学科ごとの求める学生像を精読し、小論文・志望理由書・面接の一貫性を作り込む地道な準備が、結果的に最も確実な対策になります。
過去問はなぜ「公開されていない」のか
秋田県立大学の編入学試験には、他大学のハブ記事で扱っているような「公開過去問から読み取れる出題テーマ」というコンテンツが成立しません。大学公式サイトの入試情報ページ、情報公開ページ、ニュース記事のいずれにも編入学試験の過去問題は掲載されておらず、大学受験情報サイトが提供している赤本等の過去問データベースも、通常の高校卒業者向け入学試験(一般選抜前期・後期日程など)を対象としたもので、編入学試験とは別の試験です。当サイトが保有する編入学試験の公開過去問アーカイブ(39大学分)にも、秋田県立大学のフォルダは存在しません。
過去問が公開されていない背景には、単なる非公開方針だけでなく、試験そのものの設計上の理由があります。
推薦選抜の小論文は、出願後に個別通知される単発テーマ方式です。あらかじめ決まった問題文が存在するわけではなく、受験生ごと・年度ごとに大学から個別に通知されるテーマの中から1つを選んで書く形式のため、「過去に出た問題」を蓄積して傾向分析するという方法そのものが成立しません。
面接の口頭試問は、そもそも公開を前提としていません。推薦選抜・一般選抜のいずれも、面接の中で専門分野(システム科学技術学部は数学・物理学、生物資源科学部は生物学・化学)についての基礎的な知識を問う口頭試問が課されますが、質問内容は受験者ごとにその場で行われるやり取りであり、大学が問題集のような形で公表するものではありません。
一般選抜の学力検査は外部検定試験のスコアそのものです。大学が独自に作成する試験問題が存在しないため、「秋田県立大学の英語の過去問」というもの自体が存在しません。
結論として、秋田県立大学の編入学試験対策において「過去問を解いて傾向をつかむ」というアプローチは使えません。以下では、過去問の代わりに使える一次情報(アドミッション・ポリシーと学科ごとの求める学生像)をもとに、対策の方向性を整理します。年度によって出題方式や口頭試問の運用が変わる可能性があるため、出願前には必ず最新の募集要項をご自身で確認してください。
過去問の代わりに使える一次情報|アドミッション・ポリシーと学科別の求める学生像
専門筆記試験も過去問もない試験だからこそ、大学が公式に公表しているアドミッション・ポリシーと、学科ごとの「求める学生像」が、実質的に唯一の出題方針の手がかりになります。志望理由書・小論文・面接のすべてに共通する評価軸として、まずここを読み込んでおく必要があります。
学部共通のアドミッション・ポリシー(4項目)
システム科学技術学部・生物資源科学部とも、共通する受け入れ方針として次の4項目が示されています。
- 高等学校等で修得すべき基礎学力を身につけていること
- 明確な目標とその実現のための意欲と思考力を身につけていること
- 旺盛な知的好奇心をもっていること
- 必要なコミュニケーション能力を身につけていること
この4項目は、小論文・志望理由書・面接のいずれでも共通して評価される土台です。学科ごとの専門性をアピールする前に、この4つのどれに自分の学習歴・経験が対応するのかを整理しておくと、答案や受け答えの軸がぶれにくくなります。
学科ごとの求める学生像
4項目に加えて、学科ごとに追加の資質が公表されています。志望学科の記述を出願前に読み込み、これまでの学習内容と重なっているかを確認してください。
| 学部 | 学科 | 求める学生像(要約) |
|---|---|---|
| システム科学技術学部 | 機械工学科 | 機械工学の理解に必要な数学・物理学の基礎学力があり、ものづくりに関心を持って仲間と協力できる人 |
| 知能メカトロニクス学科 | 数学・物理学の基礎学力があり、メカトロニクスの専門知識を学ぶ意欲と協調性を持つ人 | |
| 情報工学科 | 数学・物理学の基礎学力と好奇心があり、情報技術で社会に貢献する意欲と自分の意見を明確に表現し協力できる人 | |
| 建築環境システム学科 | 科学に関する総合的な基礎知識があり、建築・都市・環境への知的好奇心を持つ人 | |
| 経営システム工学科 | 数学・科学全般の基礎学力と広い視野を持ち、リーダーシップを発揮できる人 | |
| 生物資源科学部 | 応用生物科学科 | 生命科学や食品・醸造の専門知識と技術を学ぶために必要な生物と化学の基礎学力があり、積極的・意欲的に取り組める人 |
| 生物生産科学科 | 植物を中心とする生命現象を理解するのに必要な生物と化学の基礎学力があり、植物とその生産に関心を持つ人 | |
| 生物環境科学科 | 身の回りの自然環境に関心を持ちフィールドで学べる人。自然と人間が共存する技術・社会システムの構築に意欲を持つ人 | |
| アグリビジネス学科 | 生産から消費までの知識・技術やアグリビジネスへの学修意欲・知的探究心を持ち、農業・食産業の発展に熱意を持つ人 |
学科ごとの記述を見比べると、機械工学科・知能メカトロニクス学科は力学・電磁気学など理工学の基礎を土台にした「ものづくり」志向、情報工学科は数学・物理学に加えて情報技術による課題解決を重視する志向、建築環境システム学科は建築・都市・環境という空間的テーマへの関心、経営システム工学科は数学・科学の基礎をマネジメントの視点で活用する志向というように、同じ「システム科学技術」という括りでも学科ごとに専門領域が大きく異なります。生物資源科学部も、応用生物科学科は生命科学・食品分野、生物生産科学科は植物、生物環境科学科は自然環境とフィールドワーク、アグリビジネス学科は農業経営という具合に、学科によって軸足が異なります。志望理由書や面接では、このどの領域と自分の学習歴が結びつくのかを明確にしておく必要があります。
学部の教育目標として、システム科学技術学部は「システム思考」(分野ごとに専門化・細分化してきた工学に欠けていた「統合」の観点を取り入れ、専門技術の合理的調和を図る考え方)を掲げています。志望理由書や面接では、この考え方と自分の学習歴をどう結びつけるかが評価の軸の一つになります。
学部ごとの「要件」に落とし穴がある
試験科目や日程だけでなく、合格後に効いてくる制度面の情報にも目を通しておく必要があります。
後援会費は「2年次編入」のほうが高い
編入学生が入学時に納める後援会費は、2年次編入が40,000円、3年次編入が30,000円と、2年次編入のほうが1万円高く設定されています。在学期間が長くなる2年次編入のほうが在学中の会費総額としては合理的にも見えますが、入学時の初期費用としては2年次編入のほうが負担が大きいという点は、編入学年次が「志願者の単位修得状況等により決まる」という制度の性質上、事前に想定しておくべき費用です。
生物資源科学部は令和10年度から学科再編が予定されている
大学が公表している「令和10年度入学者選抜における変更について(予告)」(令和8年7月31日付)によると、生物資源科学部は令和10年度入学者(通常の高校卒業者向け入学試験)から学科再編を予定しています。現行の応用生物科学科・生物生産科学科・生物環境科学科・アグリビジネス学科の4学科体制から、応用生物科学科・生物圏環境科学科・アグリイノベーション学科の3学科体制へと再編される計画で、これにあわせて一般選抜(前期日程・後期日程)の選抜方法も変更される予定です。あわせてシステム科学技術学部が実施する一般選抜(後期日程)の選抜方法も変更される予定であることが明記されています。
この予告はあくまで通常の高校卒業者向け入学試験(総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜)に関するもので、本記事で扱う編入学試験(令和9年度実施分)の学科構成は現行の4学科体制のままです。ただし、学科再編が実施されれば、次年度以降の編入学募集要項でも学科名が変更される可能性があります。生物資源科学部を志望する場合は、出願する年度の募集要項に記載された学科名を必ず確認してください。詳細は令和9年度入学者選抜要項(令和9年7月公表予定)と一般選抜学生募集要項(令和9年9月公表予定)で明らかになる予定です。
既修得単位の認定と在学年限
編入学前に高等専門学校・短期大学・大学・専修学校の専門課程・高等学校の専攻科の課程で修得した単位のうち、大学が定める基準に該当する授業科目の単位は、入学後に本学の授業科目を履修して修得した単位として認定される制度があります。一方で、編入学生の在学年限には上限があり、大学が定める在学すべき年数の2倍に相当する年数を超えて在学することはできません。3年次編入生であれば4年を超えて在学することができないため、認定単位数によっては卒業までのスケジュールに余裕がない場合がある点に注意してください。
学部別に、何から手をつけるべきか
システム科学技術学部・推薦選抜を検討する人
まず出願資格(高専・短大・他大学卒業見込み、または高校専攻科修了見込みのいずれか)を満たすかを確認し、出身校長等の推薦を得られるかを早めに相談してください。推薦選抜は合格したら入学を確約する制度であるため、他大学との併願を前提とした受験には向きません。小論文はテーマが出願後に個別通知されるため、過去問演習ではなく、アドミッション・ポリシーの4項目と志望学科の求める学生像を軸にした「どんなテーマが来ても筋道立てて書ける」訓練が中心になります。面接では数学・物理学の口頭試問があるため、志望学科に関連する基礎科目の総復習も並行して進めてください。
システム科学技術学部・一般選抜を検討する人
まず英語検定試験(TOEICまたはTOEFL iBT)の受験計画を立て、令和6年7月4日以降の受験でスコアを確保してください。出願資格の幅が推薦選抜より広く(他大学在学2年以上+62単位以上、専修学校専門課程修了も対象)、併願との両立もしやすい制度ですが、その分、英語スコアの確保が出願より前倒しで必要になります。専門分野の対策は、数学・物理学の口頭試問を想定した基礎科目の総復習と、志望理由書・面接の一貫性づくりに集中してください。
生物資源科学部を検討する人
生物資源科学部は一般選抜のみでの実施です。英語検定試験のスコア確保という対策の骨格はシステム科学技術学部の一般選抜と同じですが、口頭試問の分野が生物学・化学に変わります。志望学科(応用生物科学科・生物生産科学科・生物環境科学科・アグリビジネス学科)によって専門領域が大きく異なるため、学科ごとの求める学生像を読み込み、自分の学習歴・関心とどう接続するかを志望理由書の段階で明確にしておくことが重要です。また、令和10年度から学科再編が予定されているため、出願年度の学科名を必ず最新の募集要項で確認してください。
編入学年次がどちらになるか不安な人
編入学年次は大学側の判断(仮編入学年次の通知、その後の確定)に委ねられており、志願者自身が2年次・3年次を選択できる制度ではありません。出願前にできる対策は、成績証明書に記載される修得単位数と科目内容を自分自身で確認し、想定される編入学年次にある程度の見通しを持っておくことです。在学年限の上限(3年次編入で4年まで)も踏まえて、卒業までの学修計画を早い段階でイメージしておくことをおすすめします。
入学検定料・初年度納付金・入学試験成績の開示制度
出願にあたっては、入学検定料17,000円が必要です。既納の検定料は、納付したが出願しなかった場合、または誤って二重に納付した場合に限り返還されます。返還請求書の送付期限は令和9年2月19日(金)午後5時必着で、出願を取りやめた場合でも忘れずに手続きしておく必要があります。
| 費用項目 | 金額 |
|---|---|
| 入学検定料 | 17,000円 |
| 入学料(秋田県内の者) | 282,000円 |
| 入学料(秋田県内の者以外) | 423,000円 |
| 授業料(年額) | 535,800円 |
| 後援会費(2年次編入) | 40,000円 |
| 後援会費(3年次編入) | 30,000円 |
「秋田県内の者」とは、入学の日の1年前から引き続き秋田県内に住所を有する者、または配偶者・1親等の親族が入学の日の1年前から引き続き秋田県内に住所を有する者などを指します。県外から編入学する場合は、入学料が14万円ほど高くなる点を資金計画に織り込んでおく必要があります。授業料は前期(4月30日納付期限)・後期(10月31日納付期限)の2回に分けて納付する仕組みです。
家庭の経済的事情や不測の災害などで授業料の納付が著しく困難な場合は、高等教育の修学支援新制度に基づく授業料の減免制度が利用できるほか、日本学生支援機構の奨学金や地方公共団体等の奨学金制度もあります。前年度の学業成績が優秀な在学生を対象とした特待生制度(半期授業料相当の奨学金給付)もありますが、入学した年度の1年生は対象から除かれるため、編入学した初年度からすぐに適用されるわけではない点は理解しておく必要があります。
受験後に自分の得点を確認する方法
秋田県立大学には、入学試験成績の開示制度があります。「公立大学法人秋田県立大学入試情報公開規程」に基づき、本人に限って口頭による簡易開示請求でその場の閲覧が可能です。開示対象は科目等別得点・総得点で、開示期間は合格者発表の日から2週間(土・日・祝日を除く)、開示場所は秋田キャンパス事務局です。請求時には本人確認のため、印刷した受験票の持参が必須とされています。
ただし、合格者が10名に満たない学科については、不合格者のみが開示対象となる点に注意してください。編入学試験は募集人員が「若干名」で合格者数も少ないことが見込まれるため、多くの学科でこの条件に該当する可能性があります。倍率や過去問が公開されていない分、次年度以降に再挑戦する場合の材料として、この開示制度を活用する価値はあります。
単位認定と修業年限|編入後の学修計画
編入学後は、専門科目と教養科目を並行して学ぶことになります。大学が公表している教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)では、1年次から専門教育科目を配置する一方、3・4年次でも教養科目を履修できる「クサビ型カリキュラム」を採用すると説明されています。演習・実験・実習を重視した教育課程と卒業研究の実施、少人数による能動的な学修も方針として掲げられており、編入後は入学前の所属先よりも実験・実習の比重が高くなる可能性があります。
また、大学はノートパソコンの必携を掲げています。レポート作成や学習支援システム(manaba)の操作、履修登録・成績確認など日常的な学修活動で幅広く利用するため、入学までに準備が必要です。経済的理由で購入が難しい場合はWindowsノートパソコンの貸与制度もあるため、入学手続後に各キャンパスの教務チームへ相談する選択肢があります。
学生寮は生物資源科学部・研究科の学生が主な対象
大学には学生寮(清新寮)があり、大潟キャンパス(南秋田郡大潟村)に位置しています。男子120名・女子120名を収容し、完全個室(風呂・トイレ共用)で月額50,000円(平日2食・土日祝日3食付、光熱水費含む)という条件です。ただし、この学生寮は生物資源科学部・研究科の学生を主な対象としており、秋田キャンパスとの間で無料シャトルバス(授業期間は1日7往復)が運行されています。
本荘キャンパスを拠点とするシステム科学技術学部の学生にとっては、この学生寮は通学圏外にあたります。システム科学技術学部に編入学する場合は、下宿・アパートなど本荘キャンパス周辺での住まいの確保を、生物資源科学部に編入学する場合よりも早い段階から具体的に検討しておく必要があります。下宿・アパート探しについては、各キャンパスで大学に寄せられた情報の掲示等が利用できます。
併願をどう組むか
秋田県立大学の編入学試験日(令和8年7月4日)は、国公立大学の編入学試験が集中しやすい7月前半にあたります。同じ東北地方の国公立大学でも、試験日程や試験科目の構成は大学ごとに異なるため、併願を考える場合は日程の重なりと出題形式の近さの両方から候補を絞り込む必要があります。
秋田県立大学は専門筆記試験がなく英語は外部検定試験のスコア一本化という設計のため、同じくTOEICやTOEFLのスコアだけで英語を判定する大学を組み合わせると、英語対策の負担を一本化できます。TOEICのスコアのみで受験できる大学の一覧は、以下の記事で確認できます。
試験日が近い大学を併願する場合、移動時間や書類提出の締切が重なることもあるため、出願スケジュールを一覧で管理しておくことをおすすめします。併願校をどういう視点で決めるべきかは、以下の記事にまとめています。
出願はインターネット出願で行い、志望理由書・成績証明書などの一部書類は別途、郵送または持参での提出が必要です。書類の提出まで完了して初めて出願手続が完了する仕組みのため、複数校を併願する場合はそれぞれの大学で「オンライン出願の完了」と「郵送書類の必着」の両方の締切を一覧化しておくと、直前の取りこぼしを防げます。出願受付後は、氏名・住所・電話番号・メールアドレス以外の出願事項の変更が認められていない点にも注意してください。
東北地方の国公立大学の編入学試験を横断的に比較検討したい場合は、募集人員・試験科目・日程・倍率まで数字が公表されている大学のハブ記事もあわせて参考にしてください。
よくある質問
秋田県立大学の編入学試験は難しいですか。
倍率が公表されていないため、数字で難易度を語ることはできません。大学の入学者選抜状況の公表資料には「編入学」という区分自体が存在せず、募集人員も両学部・全区分「若干名」にとどまります。参考にできるのは倍率ではなく試験の構造で、専門筆記試験がなく、面接・書類審査の配点比率が高い(一般選抜は400点中300点)という点は理解しておく必要があります。
秋田県立大学の編入学試験の倍率はどれくらいですか。
非公表です。募集要項・大学公式サイト・大学が毎年公表している入学者選抜状況資料のいずれにも、編入学試験の志願者数・合格者数・倍率は掲載されていません。国立大学法人秋田大学が編入学試験実施状況をPDFで公表しているのとは対照的で、秋田県立大学は編入学試験の実績を集計・公表の対象から外している運用と考えられます。
過去問はどこで手に入りますか。
公開されていません。大学公式サイト・情報公開ページのいずれにも編入学試験の過去問題は掲載されておらず、市販の過去問データベースが扱っているのも通常の高校卒業者向け入学試験で、編入学試験とは別物です。推薦選抜の小論文は出願後に個別通知される単発テーマ方式、面接の口頭試問はその場でのやり取りであるため、そもそも蓄積・公開する形の「過去問」が成立しない試験設計になっています。
2年次編入と3年次編入はどちらで出願すればいいですか。
志願者自身が選択する制度ではありません。編入学年次は「志願者の単位修得状況等により、3年次または2年次とする」と定められており、合格者発表時点では合格通知書で「仮編入学年次」が通知されるだけです。正式な編入学年次は、確定した成績証明書・履修に関する書類の提出後、入学手続の過程で決定されます。
システム科学技術学部と生物資源科学部は併願できますか。
できません。試験日はいずれも令和8年7月4日(土)に設定されており、システム科学技術学部は本荘キャンパスで午後1時から、生物資源科学部は秋田キャンパスで午前9時30分からと、試験時間帯が重なるため、同一年度での併願は事実上不可能です。
推薦選抜と一般選抜はどちらを受けるべきですか。
推薦選抜(システム科学技術学部のみ)は出身校長等の推薦と入学確約が前提になる分、対象は限られますが、小論文と面接という得意・不得意がはっきりしやすい2科目に力を集中できます。一般選抜は出願資格の幅が広く(他大学在学2年以上・62単位以上、専修学校専門課程修了も対象)併願との両立もしやすい一方、英語検定試験のスコアを事前に確保しておく必要があり、準備の負担が出願より前倒しになります。自分の出願資格・英語力・小論文と面接どちらに強みがあるかで判断してください。
英語はTOEICとTOEFL iBT、どちらを使えばいいですか。
どちらでも100点満点に換算されるため、自分が受験しやすい方、あるいは既に高いスコアを持っている方を選んで構いません。ただしTOEICは公開テストの成績のみが対象でIPやBridgeは利用不可、TOEFL iBTもHome EditionやITPは利用できません。いずれも令和6年7月4日以降に受験した回のスコアが対象です。
専門科目の筆記試験はありますか。
ありません。システム科学技術学部・生物資源科学部とも、専門分野は小論文(推薦選抜)または面接内の口頭試問(推薦選抜・一般選抜共通)で問われる設計で、大学独自の専門筆記試験は課されません。口頭試問の分野はシステム科学技術学部が数学・物理学、生物資源科学部が生物学・化学です。
入学検定料や初年度納付金はいくらですか。
入学検定料は17,000円です。入学料は秋田県内に住所を持つ人が282,000円、それ以外の人が423,000円、授業料は年額535,800円(前期・後期の2回に分けて納付)です。このほか後援会費が2年次編入で40,000円、3年次編入で30,000円かかります。
障害や疾病がある場合、配慮を申し込めますか。
事前相談の制度があります。障害(学校教育法施行令第22条の3に定める障害の程度)や疾病・負傷等により受験上・修学上の配慮を希望する場合、出願に先立ってできるだけ早く相談することが求められています。事前相談期限は令和8年5月18日(月)で、出願期間の開始よりも前に設定されています。大学ホームページ掲載の指定様式に必要事項を記入し、医師の診断書等を添えて提出する必要があり、事前相談をしたことで出願が義務づけられるわけではありません。
受験票を忘れたらどうなりますか。
速やかに受付の係員に申し出れば、仮受験票の交付を受けられます。ただし受験票は入学手続の際にも必要になるため、試験後も大切に保管しておく必要があります。なお面接開始時に不在だった場合は欠席として扱われることがあるため、面接開始30分前までに指定の控室へ入室し、着席しておく必要があります。
まとめ
秋田県立大学の編入学試験について、募集要項と公表資料から確認できることを整理します。
まず、システム科学技術学部は推薦選抜と一般選抜の2区分、生物資源科学部は一般選抜のみという制度の違いがあります。両学部とも大学独自の専門筆記試験はなく、小論文(推薦選抜)または口頭試問(両区分共通)、そして外部英語検定試験のスコア換算(一般選抜)という組み合わせで合否が判定されます。
次に、編入学年次は志願者自身が選べるものではなく、既修得単位の状況をもとに大学側が決定します。3年次編入を希望していても2年次編入となる可能性があるため、出願前に自分の単位修得状況を確認しておく必要があります。
そして、募集人員・志願者数・合格者数・倍率のいずれも公表されていません。大学が毎年公表する入学者選抜状況資料には「編入学」の区分自体が存在せず、過去問も試験設計上そもそも成立しません。倍率や過去問を根拠にした対策ができない以上、大学が公表しているアドミッション・ポリシーと学科ごとの求める学生像を読み込み、志望理由書・小論文・面接の一貫性を作り込むことが、実質的に唯一の対策軸になります。
最後に、生物資源科学部は令和10年度の通常入試から学科再編が予定されています。編入学募集要項への影響は現時点では明らかではありませんが、出願する年度の学科名は必ず最新の募集要項で確認してください。学部・キャンパスも本荘(システム科学技術学部)と秋田(生物資源科学部)に分かれているため、志望学部を決めた段階で試験会場までのアクセスと当日の移動計画も具体的にイメージしておくと、直前の慌ただしさを減らせます。
本記事の数値は秋田県立大学が公表する令和9年度学生募集要項(編入学)、令和6〜8年度の秋田県立大学入学者選抜状況、令和10年度入学者選抜における変更予告に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず秋田県立大学が公表する最新の入学試験要項をご確認ください。過去問・志願者数等の非公表事項についても、本記事の調査時点での確認結果であり、大学が今後新たに公表する可能性はあります。最新の状況は大学公式サイトでご確認ください。
秋田県立大学システム科学技術学部の編入学試験をより詳しく知りたい方へ
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