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岩手県立大学の編入学試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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岩手県立大学の編入学試験は、看護学部・社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部の4学部すべてで実施されていますが、実は全学部が3年次編入のみで、2年次編入を行っている学部はひとつもありません。さらに、看護学部・社会福祉学部・総合政策学部の3学部は出願期間も試験日も合格発表日もすべて同一日程である一方、ソフトウェア情報学部だけは3か月以上早い独自日程で実施されます。この構造を知らないまま併願を組むと、同じ日に2学部を受けようとして出願できない、といった事態になりかねません。
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この記事では、岩手県立大学が公表している2027年度(令和9年度)の編入学学生募集要項と、令和5〜8年度(2022〜2025年実施分)の志願・受験・合格者数の実績、そして4学部すべてで公式公開されている過去問題(解答例・出題意図つき)をもとに、学部別の募集人員・受験資格・試験科目・日程・倍率・過去問の出題テーマまでを整理します。一次情報として確認できた項目だけを扱い、大学が公表していない項目については「非公表」「記載なし」と明記します。
岩手県立大学の編入学試験は4学部・複数の選抜区分がある
岩手県立大学の編入学試験は、学部ごとに「一般」「推薦」に加えて、学部固有の特別枠が用意されています。自分がどの区分に該当するのかを最初に確認してください。
一般
他大学・短期大学・高等専門学校・専修学校専門課程などに在籍または卒業した人を対象にした、もっとも広い区分です。本記事で中心的に扱うのはこの区分です。
推薦
出身校の学長・校長が責任を持って推薦できる人を対象にした区分で、いずれの学部も岩手県内の学校からの推薦に限定されています。推薦人数は学校単位で1〜2名程度に絞られており、一般区分とは別の入試として運用されます。
社会福祉学部のみ「社会人」区分がある
社会福祉学部・人間福祉学科には、大学・短期大学の卒業または学位授与機構からの学士取得から3年以上を経過した社会人を対象にした「社会人」区分があります。ただし後述のとおり、直近4年間はこの区分での志願者・受験者が0名という年が続いています。
看護学部のみ「助産師養成特別」区分がある
看護学部には、看護師国家資格を保有し、岩手県内に住所または在職があり、卒業後も岩手県内で助産師として従事する意思がある人を対象にした「助産師養成特別」区分があります。出願前に単位認定調査を受け、2年間で助産学科目と学士(看護学)の取得に必要な単位をすべて履修できると判定される必要があり、出願そのもののハードルが他の区分より高くなっています。
「一般」区分と「推薦」区分(該当する場合は「社会人」「助産師養成特別」も含む)は併願できません。出願段階でひとつの区分を選ぶ必要があります。
学部別の募集人員と実施年次【2027年度】
岩手県立大学の編入学試験は、看護学部・社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部の4学部で実施されています。事前の簡易調査でもこの4学部が候補として挙がっていましたが、大学公式の「入学者選抜募集要項・各種様式ダウンロード」ページを確認したところ、この4学部以外に編入学試験を実施している学部・学科は存在しないことを確認しました。
| 学部 | 学科 | 編入学定員 | 一般 | 推薦 | その他区分 | 編入年次 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 看護学部 | 看護学科 | 10名 | 6名 | 3名 | 助産師養成特別1名 | 3年次のみ |
| 社会福祉学部 | 社会福祉学科 | 5名 | 3名 | 2名 | 社会人若干名 | 3年次のみ |
| 社会福祉学部 | 人間福祉学科 | 5名 | 3名 | 2名 | 社会人若干名 | 3年次のみ |
| ソフトウェア情報学部 | ソフトウェア情報学科 | 10名 | 4名 | 県内枠4名/全国枠2名 | ― | 3年次のみ |
| 総合政策学部 | 総合政策学科 | 10名 | 7名 | 3名 | ― | 3年次のみ |
この表から読み取れる、岩手県立大学の編入学試験を理解するうえで最も重要な事実を整理します。
4学部すべてが3年次編入のみで、2年次編入を実施している学部はひとつもありません。法政大学のように学部によって2年次・3年次が分かれる大学とは前提が異なり、岩手県立大学を志望する場合、選択肢は最初から「3年次で入れるかどうか」に絞られます。大学1年生や短期大学1年生の段階で2年次編入を検討している場合、岩手県立大学は対象になりません。
ソフトウェア情報学部だけ推薦区分が「県内枠」「全国枠」の2つに分かれています。他の3学部の推薦は岩手県内の学校からの推薦に限定されますが、ソフトウェア情報学部は県外の短期大学・高等専門学校からの推薦も全国枠として受け付けています。
受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる
岩手県立大学の受験資格でもっとも注意すべき点は、看護学部だけが「看護系」出身者に限定されることです。他の3学部は一般の大学2年以上在学(62単位以上)でも出願できますが、看護学部はそうではありません。
看護学部の受験資格は看護系に限定される
看護学部の出願資格(一般)は、看護系短期大学の卒業(見込み)者、看護系専修学校専門課程(修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上)の修了(見込み)者、高等学校等の専攻科で看護に関する学科を修了(見込み)した者のいずれかに該当することです。他学部にある「他大学に2年以上在学し62単位以上修得」という一般的な受験資格が、看護学部にはありません。看護系以外の大学に在学している人が岩手県立大学看護学部へ編入することは、制度上想定されていません。
社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部は一般の大学生も対象
この3学部の受験資格(一般)には共通して「他の大学を卒業した者、または他の大学に2年以上在学し62単位以上を修得した者」が含まれます。加えて短期大学卒業、専修学校専門課程修了、高等学校専攻科修了などのルートもあり、看護学部よりも間口が広くなっています。ソフトウェア情報学部はさらに高等専門学校卒業(見込み)者も一般区分の出願資格に明記しています。
英語要件のかけ方が学部で違う
看護学部・社会福祉学部・総合政策学部の3学部は、英語の力を出願資格の一部として要求します。「英語の科目を4単位以上修得している」「実用英語技能検定2級以上」「TOEICなど学部が認める検定試験で2級相当以上のスコアを取得している」のいずれかを、出願の時点で満たしていなければ出願できません。
一方でソフトウェア情報学部は、英語要件を出願資格には課さず、試験科目としての英語試験を用意しています。ただし実用英語技能検定2級同等以上、またはTOEIC550点同等以上を取得していれば、この英語試験そのものが免除されます。免除を受けられるかどうかで当日の負担が大きく変わるため、該当する資格を先に取得しておく価値があります。
推薦区分は岩手県内の学校が対象
4学部すべての推薦区分に共通するのが、出身校が岩手県内にあることという条件です(ソフトウェア情報学部の全国枠を除く)。県外の短期大学・専修学校に在籍していて推薦編入を考えている場合、看護学部・社会福祉学部・総合政策学部では対象外になります。ソフトウェア情報学部だけは全国枠が用意されており、県外の短期大学・高等専門学校からの推薦も受け付けています。
学部別の出願資格を比較する
共通資格に加えて学部が独自に定める要件を一覧にすると、進路によって出願できる学部が絞られることがわかります。
| 学部 | 他大学2年以上在学(62単位以上) | 短期大学卒業 | 高等専門学校卒業 | 専修学校専門課程修了 | 英語要件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 看護学部 | ×(看護系のみ対象) | ○(看護系のみ) | × | ○(看護系のみ) | 出願資格として必須 |
| 社会福祉学部 | ○ | ○ | × | ○(福祉系限定なし) | 出願資格として必須 |
| ソフトウェア情報学部 | ○ | ○ | ○ | ○ | 試験科目として実施(免除あり) |
| 総合政策学部 | ○ | ○ | ○ | ○ | 出願資格として必須 |
この表からも、看護学部だけが出願ルートを看護系出身者に絞っていることが際立ちます。他の3学部は「他大学2年以上在学」という条件を共有していますが、高等専門学校卒業を出願資格に明記しているのはソフトウェア情報学部と総合政策学部だけで、社会福祉学部の一般区分の出願資格には高等専門学校卒業が明記されていません(推薦区分では岩手県内の高等専門学校卒業見込者も対象になります)。高専からの編入を考えている場合、志望学部によって出願できるかどうかが変わる点に注意してください。
専修学校専門課程・高等学校専攻科の基準
専修学校専門課程・高等学校専攻科から出願する場合、いずれの学部でも「修業年限2年以上、かつ課程修了に必要な総授業時数が1,700時間以上」という基準を満たす課程であることが条件になります。該当する場合は「大学に編入学できる専修学校の専門課程・高等学校等専攻科であることの証明書」(D票またはE票、学部により呼称が異なる)を出身学校長に作成してもらい、提出する必要があります。社会福祉学部は加えて、高等学校専攻科の場合は「福祉に関する科目を修得(見込みを含む)していること」という科目要件が付されています。
試験科目と配点【2027年度】
岩手県立大学は4学部とも学力検査(または総合問題・小論文)と面接の組み合わせで選抜しますが、科目の内容と配点は学部でまったく異なります。
| 学部 | 区分 | 学力検査等 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 看護学部 | 一般 | 看護学(英語含まず)+面接 | 看護学200/面接50/計250 |
| 推薦 | 看護学(英語含まず)+面接 | 看護学200/面接50/計250 | |
| 助産師養成特別 | 看護学(英語含まず)+面接 | 看護学200(うち母性看護学100)/面接50/計250 | |
| 社会福祉学部 | 一般 | 総合問題(英語含まず)+面接 | 総合問題100/面接100/計200 |
| 推薦 | 小論文+面接 | 小論文50/面接100/計150 | |
| 社会人 | 小論文+面接 | 小論文100/面接100/計200 | |
| ソフトウェア情報学部 | 一般 | 専門科目・英語(免除あり)+面接・書類 | 専門科目・英語200/総合判定資料200/計400 |
| 推薦 | 面接(口頭試問を含む)・書類 | 総合判定資料200 | |
| 総合政策学部 | 一般 | 総合問題(英語含まず)+面接 | 総合問題200/面接50/計250 |
| 推薦 | 総合問題(英語含まず)+面接 | 総合問題200/面接100/計300 |
ソフトウェア情報学部の専門科目は「選択式」
ソフトウェア情報学部一般区分の専門科目は、離散数学・線形代数・プログラミング(アルゴリズムおよびC言語)の3題から1題を選択して解答する形式です。3分野すべてを仕上げる必要はなく、自分が得意な1分野を確実に得点源にする戦略が成立します。ただし実用数学技能検定準1級以上、または基本情報技術者試験合格でこの専門科目自体が免除されるため、在学中に取得できる資格がある場合は検討する価値があります。
社会福祉学部は区分によって課される科目が違う
社会福祉学部は、一般区分が「総合問題」、推薦・社会人区分が「小論文」と、そもそも課される科目名が異なります。加えて配点も、一般は総合問題と面接が同じ100点ずつなのに対し、推薦は小論文50点・面接100点と面接の比重が大きく、社会人は小論文100点・面接100点と均等です。同じ学部でも区分によって評価の重心がまったく違う点に注意してください。
総合政策学部は推薦のほうが面接の配点が高い
総合政策学部は一般・推薦とも「総合問題200点」は共通ですが、面接の配点が一般50点・推薦100点と異なり、合計点も一般250点・推薦300点で違います。推薦区分のほうが面接での評価の重みが大きい設計です。
面接の評価観点も学部で異なる
大学が公開している面接の評価観点にも、学部ごとの違いが表れています。看護学部は「意欲、適性、コミュニケーション能力、表現力を総合的に評価します」と説明されており、面接資料には学業成績証明書が使われます。社会福祉学部は「志望動機、意欲、理解力、判断力、論理的思考力、表現力、コミュニケーション力などの観点から総合的に評価します」と、看護学部よりも評価項目が多く設定されており、出願書類そのものが面接資料になります。ソフトウェア情報学部の総合判定資料は「志望動機、意欲、適性、基礎学力、表現力などの観点から総合的に評価」するとされ、出身校で修得した授業科目の内容も書類評価の対象に含まれます。総合政策学部は「意欲、適性、態度、表現力の各観点から総合的に評価」するという、ややシンプルな観点が示されています。学業成績証明書や志望理由書が面接資料としてそのまま使われる学部が多いため、出願書類の作り込みが面接対策と直結する点は4学部に共通しています。
日程・スケジュール【2027年度】|ソフトウェア情報学部だけ3か月早い
岩手県立大学の編入学試験でもっとも実務的な影響が大きいのが、この日程の構造です。
| 学部 | 出願受付期間 | 試験日 | 合格発表 | 入学手続 |
|---|---|---|---|---|
| 看護学部 | 2026年7月24日〜7月28日 | 2026年9月3日(木) | 2026年9月15日(火) | 2026年9月24日〜10月1日 |
| 社会福祉学部 | 2026年7月24日〜7月28日 | 2026年9月3日(木) | 2026年9月15日(火) | 2026年9月24日〜10月1日 |
| 総合政策学部 | 2026年7月24日〜7月28日 | 2026年9月3日(木) | 2026年9月15日(火) | 2026年9月24日〜10月1日 |
| ソフトウェア情報学部 | 2026年5月25日〜5月27日 | 2026年6月13日(土) | 2026年6月22日(月) | 2026年9月24日〜10月1日 |
この表が示す事実は、志望校選びに直結します。
看護学部・社会福祉学部・総合政策学部の3学部は、出願受付期間・試験日・合格発表日がすべて完全に一致しています。試験日はいずれも2026年9月3日(木)で、学力検査等の時間帯も10:00〜12:00、面接は13:00〜という同一の枠組みです。つまりこの3学部の中から2学部以上を編入学試験(一般・推薦)で併願することは、日程上できません。「看護学部と総合政策学部を両方受けておく」といった併願はそもそも成立しない設計です。
一方でソフトウェア情報学部だけは、5月出願・6月試験という大きく異なる日程です。他の3学部より3か月以上早く合否が確定します。これは裏を返せば、ソフトウェア情報学部と、看護学部・社会福祉学部・総合政策学部のいずれか1学部を組み合わせて併願することは日程上可能だということです。理系・情報系の学びに関心があり、かつ看護・福祉・政策のいずれかにも関心がある場合、この2段階の日程は選択肢を広げる要素になります。
入学検定料はいずれの学部も17,000円、入学手続期間は4学部とも2026年9月24日〜10月1日で統一されています。
倍率・難易度|4年間の実績推移
岩手県立大学は編入学試験の出願状況・選抜結果を年度ごとに公式サイトで公表しています。現在のページには最新年度分しか掲載されませんが、Wayback Machineに保存された過去のアーカイブページから、令和5年度〜令和8年度(2022年〜2025年に実施された試験)の4年分の実績を確認できました。以下は一般区分の実質倍率(受験者数÷合格者数)の推移です。
| 学部 | 令和5年度(2022年実施) | 令和6年度(2023年実施) | 令和7年度(2024年実施) | 令和8年度(2025年実施) |
|---|---|---|---|---|
| 看護学部 | 受験1・合格1(1.0倍) | 受験4・合格3(1.3倍) | 受験5・合格5(1.0倍) | 受験3・合格3(1.0倍) |
| 社会福祉学科 | 受験3・合格2(1.5倍) | 受験7・合格3(2.3倍) | 受験10・合格4(2.5倍) | 受験5・合格4(1.3倍) |
| 人間福祉学科 | 受験7・合格4(1.8倍) | 受験7・合格3(2.3倍) | 受験6・合格5(1.2倍) | 受験7・合格3(2.3倍) |
| ソフトウェア情報学部 | 受験22・合格8(2.8倍) | 受験14・合格7(2.0倍) | 受験11・合格8(1.4倍) | 受験19・合格5(3.8倍) |
| 総合政策学部 | 受験19・合格10(1.9倍) | 受験27・合格8(3.4倍) | 受験24・合格9(2.7倍) | 受験28・合格8(3.5倍) |
この表の倍率は「実質倍率(受験者数÷合格者数)」で、出願段階の「志願倍率(志願者数÷募集人員)」とは異なる点に注意してください。志願倍率は出願者と募集枠の比較であるのに対し、実質倍率は実際に会場で受験した人数と合格した人数の比較です。棄権者がいる場合、志願倍率より実質倍率のほうが低くなることがあります。岩手県立大学の場合、ソフトウェア情報学部・総合政策学部は志願者数と受験者数がほぼ一致しており、出願した人のほとんどが当日受験していることも確認できました。
この4年間の推移から読み取れることを整理します。
ソフトウェア情報学部と総合政策学部は、一貫して倍率が高い水準にあります。ソフトウェア情報学部は1.4〜3.8倍、総合政策学部は1.9〜3.5倍の範囲で推移しており、募集人員(ソフトウェア情報4名、総合政策7名)に対して毎年2倍前後の受験者が集まる激戦区です。
看護学部は倍率だけを見ると穏やかですが、母数がきわめて小さい点に注意が必要です。受験者数は毎年1〜5名で、合格者数もほぼ同数です。1名の増減で倍率が大きく動く規模であり、「看護学部は入りやすい」と単純に解釈するのは危険です。
社会福祉学部は社会福祉学科・人間福祉学科で年によって難易度が逆転しています。令和5年度は人間福祉学科(1.8倍)のほうが社会福祉学科(1.5倍)より厳しく、令和7年度は逆に社会福祉学科(2.5倍)のほうが人間福祉学科(1.2倍)より厳しくなっています。年度による変動が大きく、片方の学科だけを見て志望を決めるのは早計です。
2026年度(令和9年度)はソフトウェア情報学部の結果がすでに判明している
本記事執筆時点(2026年8月)で、ソフトウェア情報学部の令和9年度編入学試験はすでに実施・合格発表済みです。一般区分は受験者11名に対し合格者6名で実質倍率1.8倍、推薦区分は県内枠・全国枠とも受験者2名に対し合格者2名で1.0倍でした。看護学部・社会福祉学部・総合政策学部の令和9年度試験は2026年9月3日実施のため、本記事の公開時点ではまだ結果が出ていません。
推薦・助産師養成特別・社会人の実績
推薦区分は各学部とも母数がさらに小さく、令和8年度実績では看護学部が受験0名、社会福祉学部が小計で受験3名・合格2名(1.5倍)、ソフトウェア情報学部が県内枠・全国枠ともに受験者と合格者が同数(1.0倍)、総合政策学部が受験2名・合格2名(1.0倍)でした。助産師養成特別区分は令和5年度1.0倍、令和6年度4.0倍、令和7年度は受験1名で合格者0名、令和8年度1.0倍と年によって大きく振れます。社会福祉学部の社会人区分は令和5年度〜令和8年度まで4年連続で志願者・受験者が0名でした。制度としては存在しますが、直近の実績はありません。
学部別に、何から手をつけるべきか
看護学部を志望する場合
まず受験資格を満たすかどうかが最初の分岐点です。看護系短期大学・看護系専修学校・高等学校専攻科(看護)のいずれかの出身でなければ、そもそも出願できません。資格を満たしているなら、対策は看護学(基礎看護学・成人看護学・老年看護学・母性看護学・小児看護学・精神看護学・地域在宅看護論から出題)と面接に集中します。英語は学力検査に含まれませんが、出願資格として英検2級相当以上などが必要になる点は忘れないでください。助産師養成特別区分を検討する場合は、5月中旬という早い時期に単位認定調査の申請が必要になるため、早期の情報収集が欠かせません。倍率だけを見ると1.0〜1.3倍で推移していますが、受験者数自体が毎年1〜5名という小さな母集団なので、油断せず看護学の知識を幅広く固めておくべきです。
社会福祉学部を志望する場合
社会福祉学科・人間福祉学科のどちらに出願するかで、入学後に所属する教育系(福祉政策系・コミュニティ福祉系・臨床福祉系、または生涯発達支援系・福祉心理系)の選択肢が変わります。一般区分は総合問題(現代文の読解・語彙・小論述に加えて英語の長文読解を含む構成が過去に確認されています)と面接、推薦・社会人区分は小論文と面接です。区分によって課される科目そのものが違うため、自分がどの区分で受けるかを先に決めてから過去問に取り組んでください。社会福祉学部は採点基準が形式面まで具体的に公開されている数少ない学部でもあるため、「字数を守る」「誤字脱字をなくす」「文章を完結させる」という基本を徹底するだけでも減点を防げます。社会人区分を検討している場合は、7月中旬の事前相談を忘れずに済ませてください。
ソフトウェア情報学部を志望する場合
専門科目は離散数学・線形代数・プログラミングの3題から1題を選ぶ形式なので、まず自分が最も得点できる1分野を早期に決めることが重要です。英語は英検2級相当・TOEIC550相当で免除されるため、免除の可能性がある人は先にスコアを取得しておくと、専門科目の対策に時間を回せます。試験日が5月出願・6月実施と他学部より大幅に早いため、対策開始も早める必要があります。推薦の県内枠のうち専修学校ルートは事前の出願資格審査(4月申請)が必要な点も見落とさないでください。倍率は過去4年で1.4〜3.8倍と学部内でも変動が大きく、令和8年度は3.8倍と直近で最も厳しい年でした。専門科目・英語の両方で高得点を狙うより、免除規定を活用して負担を減らす戦略のほうが現実的です。
総合政策学部を志望する場合
総合問題は英語を含まない構成で、現代社会の諸問題を論じた文章を読み、問題発見・分析・問題解決・表現力を測る出題です。過去問の解答例を見ると、資料を横断的に読み解いたうえで自分の経験に基づいて論じる形式が採られており、「自分の経験がない場合は減点する」という採点基準が明示された年もあります。志望理由や自分の学びの経験を、総合問題の論述にも転用できる形で整理しておくと効率的です。推薦区分は面接の配点が一般より高いため、口頭でのやり取りに時間をかけて備えてください。総合政策学部は募集人員が7名(一般)と4学部の中で最も多い一方、志願者数も毎年20〜29名に達するため、倍率は1.9〜3.5倍で高止まりしています。資料を読み込んで論点を整理する練習を、できるだけ早い段階から積んでおくべきです。
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出願前に確認しておくべき事前手続き
岩手県立大学の編入学試験には、通常の出願書類とは別に、事前の手続き・審査を必要とする区分があります。締切が出願期間より1〜3か月早いものが多く、見落とすと出願そのものができなくなるため、志望が固まった段階で確認してください。
看護学部・助産師養成特別区分は「単位認定調査」が出願の前提
助産師養成特別区分で出願する場合、事前に単位認定調査を受ける必要があります。提出期間は2026年5月12日〜5月22日で、結果は6月26日までに郵送で通知されます。この調査で「2年間で助産学科目と学士(看護学)取得に必要な単位をすべて履修できる」と判定されなければ、助産師養成特別区分では出願できません。出願期間(7月下旬)の2か月以上前に結果が出る手続きなので、検討している場合は早期に動く必要があります。
ソフトウェア情報学部・推薦(県内枠)の専修学校ルートは「出願資格審査」が必要
ソフトウェア情報学部の推薦区分のうち、県内枠③(岩手県内の専修学校専門課程からの出願)に該当する場合は、事前の出願資格審査が必要です。提出期間は2026年4月21日〜5月11日、結果は5月18日までに通知されます。専門分野(基本情報技術者試験同等以上)と英語(実用英語技能検定2級同等以上またはTOEIC550点同等以上)のそれぞれで指定の資格・スコアを満たしていることの証明が求められます。ソフトウェア情報学部は出願期間自体が5月25日〜27日と早いため、資格審査の申請はさらにその1か月以上前から準備する必要があります。
社会福祉学部・社会人区分は「事前相談」が必須
社会福祉学部の社会人区分に志願する場合、出願前に必ず事前相談を受ける必要があります。相談期限は2026年7月17日で、出願書類の「B票 志望理由書」を持参し、対応した教員から署名と捺印を受けなければ出願書類として認められません。直近4年間、社会人区分の志願者は0名が続いていますが、制度そのものは維持されています。
障がい等による配慮の事前相談
4学部とも共通して、障がい等により受験上・就学上の配慮を希望する場合は事前相談が必要です。相談期限は学部の出願期間に応じて7月中旬(看護・社会福祉・総合政策)または5月中旬(ソフトウェア情報)に設定されています。視覚障がいの場合の試験時間延長・別室受験、下肢機能障がいの場合の車椅子受験など、程度に応じた配慮が用意されていますが、事前相談がなければ対応が難しいと大学は明記しています。
単位認定と修業年限
編入は合格した後にも確認すべき事項があります。4学部とも共通して、3年次編入学生の修業年限は2年、在学できる年限は4年です。卒業には、編入学時に認定された単位と合わせて、各学部の卒業要件単位を満たす必要があります。
認定単位数の上限について、社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部の3学部は「卒業要件単位数の1/2」と明記されています(社会福祉学部は令和7年度の実績として62単位という参考値も公表)。看護学部の募集要項には、この上限を示す具体的な分数の記載がありませんでした。前籍校での修得単位がどこまで認定されるかによって、編入後2年間の履修負担は大きく変わります。とくに分野をまたいで編入する場合、専門科目が認定されにくい傾向がある点は他大学の編入試験にも共通する注意点です。
過去問はどこで手に入るか
岩手県立大学は、4学部すべてについて編入学試験の過去問題を解答例つきでオンライン公開しています。看護学部・社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部それぞれに専用の「過去問題」ページがあり、令和6・7・8年度(3年分)の問題・解答例がPDFで掲載されています。学部によっては出題意図や採点基準まで明示されており、編入試験の過去問公開としては充実度の高い部類に入ります。
ただし公開されているのは問題冊子のスキャン画像と解答(例)で、模範解答があっても採点基準が書かれていない設問もあります。以下では、大学が公開している解答例・出題意図・採点基準から読み取れる出題テーマを、問題文そのものを転載せずに整理します。
| 学部 | 公開年度 | 解答例 | 出題意図 | 採点基準 |
|---|---|---|---|---|
| 看護学部 | 令和6・7・8年度 | あり(一般・推薦・助産師養成特別) | 一部の設問のみ | 非公表 |
| 社会福祉学部 | 令和6・7・8年度 | あり(一般・推薦) | あり | あり(形式面・内容面とも明記) |
| ソフトウェア情報学部 | 令和6・7・8年度 | あり(一般) | 一部の設問のみ | 非公表 |
| 総合政策学部 | 令和6・7・8年度 | あり(一般・推薦) | あり | あり(下線部の有無で判定する方式) |
採点基準まで踏み込んで公開しているのは社会福祉学部と総合政策学部です。この2学部を志望する場合、公開されている採点基準そのものが答案作成のチェックリストになります。看護学部・ソフトウェア情報学部は解答例(正答)が中心で、論述問題の評価軸までは公開されていない設問が多いため、解答例の記述内容から評価されているポイントを推測しながら練習する必要があります。
公開されている過去問から読み取れる出題テーマ
ここからは、岩手県立大学が公開している令和8年度(2026年実施)を中心とした過去問題の解答例・出題意図をもとに、学部ごとの出題テーマと評価の観点を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと採点の観点、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。
看護学部|看護学の全領域から横断的に出題
看護学部の学力検査「看護学」は、基礎看護学・成人看護学・老年看護学・母性看護学・小児看護学・精神看護学・地域在宅看護論の全領域から横断的に出題されます。令和8年度の解答例からは、呼吸法の指導(COPD患者への呼吸リハビリ指導)、精神科入院患者のアルコール依存からの離脱支援とその根拠、介護保険の要介護認定の流れ、児童虐待が疑われる身体的徴候の具体例、産前産後休業の規定など、幅広い分野の設問が確認できます。
助産師養成特別区分の学力検査では、これに加えて母性看護学の配点が高く設定され、性感染症の基礎知識、こども家庭センターの役割、静脈還流障害への保健指導、早期授乳の利点、産後うつ病のスクリーニング(エジンバラ産後うつ病質問票の得点解釈)といった、より周産期領域に踏み込んだ設問が含まれていました。ジュネーブ宣言・ヘルシンキ宣言・リスボン宣言といった医療倫理に関する国際宣言の名称を問う設問や、点滴の滴下計算(輸液量から使用可能時間を逆算する計算問題)のような臨床技術の基礎計算も出題されており、知識・計算・論述のバランスが取れた構成です。看護学の教科書的な知識を横断的に押さえたうえで、根拠(なぜその看護計画が必要なのか)を言語化する練習が有効です。
社会福祉学部|国語・英語・専門領域の複合出題
令和8年度に実施された社会福祉学部一般区分の「総合問題」の解答例を見ると、①漢字の読み・語句の意味(「ヘゲモニー」の説明など)と評論文の趣旨を字数指定で論述する設問、②英語の長文読解(ソーシャルケースワークの定義に関する文章)、③福祉・社会に関する長文読解(フロイトの喪の作業に関する文章から「悲しみを悲しむこと」の意味を論じさせる設問)という構成が確認できます。採点基準として「文章が完結しており、字数が守られている」「誤字脱字がない」という形式面が明記されている点も特徴です。②の英語問題では出題意図として「与えられた時間内に一定分量の英文を正確に読むことができる読解力」と「平易な語彙と文法を用いた英語表現力」の両方を測るとされ、日本語での要約・英作文の両方が求められる構成でした。③の長文読解では「悲しみを悲しまないこと」「耐えてしまうこと」がかえって不健康な心的防衛であるという逆説的な論旨を正確に読み取れるかが問われています。
推薦区分の小論文では、社会的な事象を「複眼思考」で捉える力を問う出題が確認できます。中学生の通塾率を題材に、見かけの因果関係に惑わされずに複数の原因を検討できるかが評価されており、採点基準にも「1つの原因に限定せず、複数の原因や影響因子を提示しているか」が明記されています。もう一問は「防犯講座が有効だったとする結論」を単眼的な見方だと捉え直し、それに疑問を投げかけられるかを問う設問で、個別の解答例は示されず「複眼的視点の活用ができているか」という観点だけが公表されています。定型的な模範解答がない出題形式であることも押さえておいてください。
ソフトウェア情報学部|専門科目は基礎理論、英語は技術系の読解
専門科目の解答例からは、離散数学(命題論理の真理値表、恒真式の判定)、線形代数(行列の階数、固有値・固有ベクトル、逆行列の計算)、プログラミング(C言語での配列処理、疑似言語のトレース問題)といった、情報系の基礎理論を横断的に問う出題であることが確認できます。プログラミング分野では、実際のC言語のソースコードを読んで出力結果を答えさせる設問や、疑似言語のアルゴリズムをC言語に落とし込む設問が含まれており、コードを目で追って処理を追跡する力が求められます。英語は技術系の読解問題で、令和8年度はジュネーブの欧州素粒子物理学研究所(CERN)にまつわる文章が扱われ、ハイパーテキストやプロトコルといった情報系の語彙が問われていました。
大学入学共通テストの情報Ⅰや基本情報技術者試験の午前範囲と重なる基礎理論を固めたうえで、英語は日常英語というより情報・科学分野の専門用語に慣れておくと当日の負担が下がります。3題から1題を選ぶ形式である以上、離散数学・線形代数・プログラミングのどれか1つを徹底的に固め、残り2つは基礎だけ触れておくという時間配分が現実的です。
総合政策学部|学際性と「役に立つ学問」を問う複合資料型
令和8年度の総合問題は、建築物の「すきま」を題材にした文章と、学際研究そのものを扱う文章を組み合わせ、さらに大学入試の志願者数推移を示すデータ(資料)の読み取りも含む複合構成でした。出題意図として大学は「学際、問題解決といった本学部が掲げるミッションそのものを客観的に捉えることができるかを問うた」と説明しています。大学は出題の背景として「今日の大学や学術界では『役に立つ』ことを至上命題とし、それに追随するかたちでの研究ばかりが行われており、学問を追求する本来の大学のありようが失われているのではないか」という問題意識を明示しており、大学教育そのものに対する批判的な視点が題材になっている点が特徴です。
設問の一つでは、受験生自身の経験に基づいて社会問題への向き合い方を論じさせる出題があり、採点基準には「『自分の経験』がない場合には減点する」と明記されています。時事的な社会課題に対する知識だけでなく、自分の学びの経験を論述に織り込む練習をしておくことが得点につながります。データを含む資料の読み取り問題では、2008〜2021年の文系志願者数とデータサイエンス系志願者数の増減を、不景気の時期と照らし合わせて正しい選択肢を選ばせる出題があり、単純な暗記ではなくグラフと文脈を結びつける読解力が試されています。総合問題の最後には、岩手県立大学総合政策学部そのものについて、学際的な学びをどう活かしたいかを書かせる設問もあり、志望理由書の内容と重なる部分を意識して準備すると効率的です。
過去問から導ける学習の順番
- 志望する区分(一般・推薦など)の過去問を1年分入手し、時間を計って解く
- 大学が公開している解答例・出題意図・採点基準と自分の答案を照合する
- 形式面(字数指定、段落分け、誤字脱字のなさ)を先に固める
- 看護学部・ソフトウェア情報学部のように知識問題の比重が大きい学部は、範囲を絞って知識を固める
- 社会福祉学部・総合政策学部のように論述の比重が大きい学部は、自分の経験や具体例を論述に落とし込む練習を重ねる
本節で扱った出題テーマ・解答例・出題意図・採点のポイントは、いずれも岩手県立大学が公開している令和6〜8年度の過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。
併願をどう組むか
岩手県立大学内で併願を考える場合、まず押さえるべきは日程です。看護学部・社会福祉学部・総合政策学部は出願期間・試験日(2026年9月3日)・合格発表日がすべて一致しているため、この3学部から複数を併願することはできません。一方、ソフトウェア情報学部は5月出願・6月試験と大きく異なる日程のため、ソフトウェア情報学部+他の1学部という組み合わせであれば併願が可能です。志望が固まっていない場合、まずソフトウェア情報学部を受験し、6月の結果を見てから9月実施の学部の出願準備を進める、という時間差の使い方もできます。
大学外との併願を考える場合、同じ岩手県内には岩手大学があります。岩手大学の農学部・人文社会科学部・理工学部にも編入学試験があり、当サイトでは岩手大学農学部の編入試験と岩手大学人文社会科学部の編入試験、岩手大学理工学部の編入試験をそれぞれ解説しています。県内で複数の受験機会を確保したい場合は、これらの日程もあわせて確認してください。併願校の選び方全般については大学編入の併願は何校まで?併願校の決め方3つの視点と日程の組み方で整理しています。
よくある質問
岩手県立大学に2年次編入はありますか。
ありません。看護学部・社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部の4学部すべてが3年次編入のみで、2年次編入を実施している学部は公式サイト・募集要項のいずれにも確認できませんでした。
岩手県立大学の編入は難しいですか。
学部によって大きく異なります。過去4年間(令和5〜8年度)の一般区分の実質倍率は、ソフトウェア情報学部が1.4〜3.8倍、総合政策学部が1.9〜3.5倍と高めに推移している一方、看護学部は1.0〜1.3倍で推移しています。ただし看護学部は受験者数自体が毎年1〜5名と少なく、倍率の数字だけで「入りやすい」と判断するのは危険です。
他学部から岩手県立大学看護学部に編入できますか。
できません。看護学部の受験資格は、看護系短期大学・看護系専修学校・高等学校専攻科(看護)の出身者に限定されています。一般の大学に在学している場合の受験資格は用意されていません。
看護学部以外は、一般の大学生でも受験できますか。
社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部の3学部は、他の大学に2年以上在学し62単位以上を修得していれば、一般区分の受験資格を満たします(別途、学部ごとの英語要件を満たす必要があります)。
ソフトウェア情報学部と他の学部を併願できますか。
できます。ソフトウェア情報学部は5月出願・6月試験、看護学部・社会福祉学部・総合政策学部は7月出願・9月試験と日程が完全に分かれているため、ソフトウェア情報学部と他の1学部を組み合わせて併願することが可能です。一方、看護学部・社会福祉学部・総合政策学部の3学部は試験日がすべて同一のため、この3学部の中から複数を併願することはできません。
推薦区分は県外の学校からでも出願できますか。
ソフトウェア情報学部の「全国枠」を除き、原則として岩手県内の学校からの推薦に限られます。看護学部・社会福祉学部・総合政策学部の推薦は、いずれも岩手県内の短期大学・専修学校・高等学校専攻科等からの推薦のみを対象としています。
英語の対策はどのくらい必要ですか。
学部によって位置づけが異なります。看護学部・社会福祉学部・総合政策学部は、英語力を出願資格の一部(英検2級相当以上など)として要求しますが、学力検査そのものには含まれません(社会福祉学部は過去の総合問題に英語の長文読解が含まれていた年もあります)。ソフトウェア情報学部は学力検査に英語試験がありますが、英検2級同等以上・TOEIC550点同等以上で免除されます。
過去問はどこで手に入りますか。
岩手県立大学が学部ごとに専用の「過去問題」ページを公開しており、令和6〜8年度の3年分について、問題・解答例をPDFで確認できます。学部によっては出題意図や採点基準まで明示されています。
入学検定料はいくらですか。
4学部とも17,000円です。
編入後、2年間で卒業できますか。
前籍校での修得単位の認定状況によります。社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部は認定単位数の上限が「卒業要件単位数の1/2」と明記されており、単位認定の状況によっては卒業までに2年を超える場合があるとされています。分野をまたいで編入する場合は、専門科目が認定されにくい可能性がある点にも注意してください。
助産師養成特別区分とはどのような制度ですか。
看護学部にのみ設けられている特別区分で、看護師国家資格を保有し、岩手県内に住所または在職があり、卒業後も岩手県内で助産師として従事する意思がある人が対象です。出願前に単位認定調査を受け、2年間で助産学科目と学士(看護学)取得に必要な単位をすべて履修できると判定される必要があります。募集人員は1名と小さく、令和5〜8年度の実績では受験者数も1〜4名で推移しています。
社会人でも受けられますか。
社会福祉学部にのみ「社会人」区分があります。大学・短期大学の卒業、または独立行政法人大学評価・学位授与機構からの学士取得から3年以上を経過していることが条件です。出願前に事前相談が必須ですが、令和5〜8年度の4年間、この区分での志願者・受験者は0名で推移しています。看護学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部には社会人向けの専用区分はありません。
まとめ
岩手県立大学の編入学試験について、募集要項と実績データから確認できることを整理します。
まず、看護学部・社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部の4学部すべてが3年次編入のみで、2年次編入はどの学部にもありません。看護学部だけは受験資格が看護系出身者に限定され、他の3学部は一般の大学2年以上在学者にも門戸が開かれています。
次に、日程構造が併願戦略を大きく左右します。看護学部・社会福祉学部・総合政策学部の3学部は出願期間・試験日・合格発表日がすべて同一(試験日は2026年9月3日)のため、この3学部内での併願はできません。一方でソフトウェア情報学部だけは5月出願・6月試験という独自日程のため、他の1学部との組み合わせ併願が可能です。
そして倍率については、過去4年間の実績でソフトウェア情報学部(1.4〜3.8倍)と総合政策学部(1.9〜3.5倍)が高水準で推移する一方、看護学部は倍率こそ低いものの受験者数自体が少なく、単純な比較が難しい構造になっています。社会福祉学部は社会福祉学科・人間福祉学科の難易度が年ごとに入れ替わっており、片方の学科の数字だけを見て志望を決めるのは早計です。
また、受験資格の間口にも学部差があります。看護学部は看護系短期大学・看護系専修学校・高等学校専攻科の出身者に限定される一方、社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部は一般の大学に2年以上在学した学生にも開かれています。英語の扱いも、出願資格として要求する3学部と、試験科目として実施しつつ免除規定を用意するソフトウェア情報学部とで設計思想が異なります。志望学部を決める前に、自分の在籍状況・取得資格でどの学部に出願できるのかを最初に確認してください。
最後に、岩手県立大学は4学部すべてで過去問を解答例つきで公開しており、学部によっては出題意図・採点基準まで明示されています。まず志望学部の過去問を1年分解き、公開されている解答例・採点基準と自分の答案を照合するところから対策を始めてください。
本記事の数値は岩手県立大学が公表する令和9年度編入学学生募集要項、および令和5〜9年度の志願・受験・合格者数一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず岩手県立大学が公表する最新の入学者選抜募集要項をご確認ください。
初年度納付金と入学料の減免
入学検定料以外の費用についても、4学部で共通する部分と学部で異なる部分があります。
| 学部 | 入学料(岩手県内住民) | 入学料(その他の住民) | 年間授業料 | 盛岡・宮古短期大学部卒業者の入学料減免 |
|---|---|---|---|---|
| 看護学部 | 225,600円 | 338,400円 | 535,800円 | 募集要項に記載なし |
| 社会福祉学部 | 225,600円 | 338,400円 | 535,800円 | 制度あり(申請により一部免除) |
| ソフトウェア情報学部 | 225,600円 | 338,400円 | 535,800円 | 制度あり(申請により一部免除) |
| 総合政策学部 | 225,600円 | 338,400円 | 535,800円 | 制度あり(申請により一部免除) |
入学料・授業料そのものは4学部で完全に共通しています。「岩手県内の住民」とは、本人またはその配偶者もしくは一親等の親族が入学の1年前から引き続き岩手県内に住所を有する者を指し、それ以外は「その他の住民」として入学料が11万円以上高くなります。なお、社会福祉学部・ソフトウェア情報学部・総合政策学部の募集要項には「盛岡短期大学部または宮古短期大学部を卒業した者に係る入学料を一部免除する制度がある」と明記されていますが、看護学部の令和9年度募集要項にはこの減免制度についての記載が確認できませんでした。短期大学部からの編入で入学料の減免を見込んでいる場合、学部による記載の違いに注意し、詳細は大学に直接確認してください。
学部別の詳細解説
各学部の出願資格・試験科目・志望理由書・面接対策については、当サイトで学部別により詳しく解説しています。
- 岩手県立大学看護学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで
- 岩手県立大学社会福祉学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで
- 岩手県立大学ソフトウェア情報学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで
- 岩手県立大学総合政策学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで
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