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北海道大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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北海道大学には「編入学試験」という統一制度は存在しません。教育学部・法学部・理学部・工学部がそれぞれ完全に別の要項・別の日程・別の選考方法で編入学生を募集しており、学部が変われば出願資格から試験科目まで一から確認し直す必要があります。とくに工学部は「編入学」と「学士入学」で対象者そのものが高専卒業者と大学卒業者に分かれるという、他大学にはあまり見られない構造を持っています。

この記事では、北海道大学が公表している2027年度の学生募集要項と、公表されている範囲での志願・合格実績をもとに、学部別の募集人員・受験資格・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、各学部が公開している過去問から読み取れる出題テーマ、そして2026年に理学部の編入学試験が停止されたという最新の変化まで、一次情報に基づいて解説します。なお医学部医学科の学士編入学は別制度のため本記事では扱いません。

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目次

北海道大学の編入学試験は学部ごとに完全に別の試験である

北海道大学の公式サイトは、編入学試験を「他の大学や北大内の他学部から、希望する学部の3年次(一部の学部・学科・系では他年次)に編入するための入学試験」と説明したうえで、実施学部を明示しています。2026年8月時点で学部一般編入学試験を実施しているのは教育学部・法学部・理学部・工学部の4学部だけで、文学部・経済学部・医学部保健学科・歯学部・薬学部・農学部・獣医学部・水産学部は実施していません。

医学部医学科の学士編入学は別制度

医学部医学科にも編入学の枠組みがありますが、これは学士(4年制大学卒業者)を対象とした医学部学士編入学であり、本記事が扱う学部一般編入学試験とは選抜の性格がまったく異なります。医学部学士編入学については、当サイトで北海道大学医学部の学士編入を徹底解説を別途まとめているので、そちらを参照してください。

経済学部はかつて実施していたが現在は行っていない

北海道大学経済学部は現在、編入学試験を実施していません。過去には実施していた時期があり、平成29年度に経済学部の編入試験が行われた記録も確認できますが、現行の公式サイトの実施学部一覧に経済学部は含まれていません。経済学部への編入を希望する場合、現時点では一般的な編入学試験の経路がない点を押さえておく必要があります。

理学部は2027年度(2026年度実施分)の編入学試験を実施しない

もっとも重要な最新情報がこれです。北海道大学理学部の公式サイトには2026年4月14日更新の告知として「令和9年度(令和8年度実施分)編入学試験は実施しません」と明記されています。理学部は毎年必ず編入学試験を実施しているわけではなく、直近で実際に試験が行われたのは令和7年度(2024年8月に試験実施)が最後です。理学部への編入を検討している場合、まず志望年度に募集があるかどうかを理学部の公式サイトで確認することが対策の出発点になります。本記事では理学部について、直近に実施された令和7年度の要項に基づいて制度の全体像を紹介しますが、これは参考情報であり、次にいつ再開されるかは公表されていません。

学部別の募集人員と実施年次【2027年度】

学部ごとに実施の有無・対象年次・募集単位がすべて異なります。まず全体像を一覧で押さえてください。

学部募集単位対象年次募集人員対象者
教育学部教育学科3年次のみ10名他大学在学者・卒業者・短大高専卒業者等
法学部法学課程2年次・3年次各10名他大学在学者・卒業者・短大高専卒業者等
理学部
(2027年度は募集なし)
数学科・物理学科・地球惑星科学科3年次のみ各若干名他大学在学者・卒業者・短大高専卒業者等
工学部・編入学(一般選抜)応用理工系・情報エレクトロニクス・機械知能工・環境社会工の全コース3年次のみ各コース10名程度高等専門学校卒業(見込み)者のみ
工学部・編入学(特別選抜)同上3年次のみ各コース若干名高専卒業見込み・学校長推薦の成績優秀者のみ
工学部・学士入学応用理工系(3コース)・機械知能工(2コース)・環境社会工(資源循環システムを除く4コース)2年次または3年次各コース若干名大学卒業(見込み)者・学位授与者のみ

この表から読み取れる重要な点を整理します。

工学部だけは「高専卒業者向け」と「大卒者向け」で入口が完全に分かれています。編入学(一般選抜・特別選抜)は高等専門学校の卒業(見込み)者しか出願できず、学士入学は大学を卒業した(見込みを含む)者しか出願できません。しかも学士入学の出願資格には「令和9年3月までに卒業見込みの者」としか書かれておらず、卒業年度に達していない大学2〜3年生が工学部に編入する一般的な経路は用意されていません。他大学でよくある「他大学に2年以上在学し62単位以上修得した者」という編入学資格が、北海道大学工学部にはそもそも存在しないのです。

学士入学は情報エレクトロニクス学科を募集していません。編入学(一般選抜・特別選抜)は情報エレクトロニクス学科を含む全コースが対象ですが、学士入学ではこの学科の全コースが除外され、環境社会工学科も資源循環システムコースだけ対象外になります。情報系のコースを大卒者として目指す場合、工学部への一般的な入学経路がないことになります。

教育学部は3年次のみ、法学部は2年次・3年次の両方です。短期大学や高等専門学校を卒業してすぐに編入したい場合、教育学部は選択肢に入りません。

受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

試験科目を調べる前に、自分がそもそも出願できる立場にあるかを確認してください。学部によって条件がまったく異なります。

教育学部・法学部の受験資格

教育学部(3年次)と法学部(2年次・3年次)は、一般的な編入学資格を採用しています。教育学部3年次と法学部3年次はほぼ共通で、次のいずれかに該当する必要があります。

  • 他の大学に2年以上在学(休学期間を除く)し、62単位(法学部は42単位)以上を修得した者、またはこの要件を2027年3月までに満たす見込みの者
  • 短期大学・高等専門学校を卒業した者、または2027年3月までに卒業見込みの者
  • 大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された者(見込みを含む)
  • 専修学校の専門課程(修業年限2年以上等の基準を満たす課程)を修了した者(見込みを含む)
  • 本学または他の大学を卒業した者(見込みを含む)

法学部2年次は、必要在学期間・修得単位数が「1年以上在学・32単位以上」に緩和されます。修得単位の基準が3年次より低い点が2年次編入の特徴です。

工学部・編入学(一般選抜・特別選抜)の受験資格

工学部の編入学(一般選抜・特別選抜)は、高等専門学校を卒業した者、または2027年3月までに卒業見込みの者に限定されています。特別選抜はさらに「合格した場合には入学することを前提条件として、出身学校長が推薦する成績が優秀な者」という条件が加わります。4年制大学の在学者・卒業者はこの制度では出願できません。

工学部・学士入学の受験資格

学士入学は逆に、本学もしくは他の大学を卒業した者(2027年3月までの卒業見込みを含む)、または学士の学位を授与された者(見込みを含む)に限定されています。在学中の大学生(卒業見込みでない者)は出願できません。第2年次入学と第3年次入学のどちらで出願するかは志願者が選べますが、在学年数の規定が異なります(第2年次は3年以上6年以内、第3年次は2年以上4年以内)。

理学部の受験資格(2027年度は募集なし・参考)

理学部は教育学部・法学部とほぼ同じ一般的な編入学資格(他大学2年以上在学・62単位以上等)を採用していましたが、募集対象は数学科・物理学科・地球惑星科学科の3学科に限られていました。化学科・生物科学科など他の学科は募集要項に募集人員が示されておらず、対象外です。

試験科目は学部ごとにまったく違う

北海道大学の編入学試験でもっとも注意すべきなのが、試験科目・配点・実施方式が学部単位で完全に独立して設計されている点です。

学部・区分試験科目面接・口述
教育学部(3年次)総合問題(英語及び論文)口述試験あり(志望理由書に基づく)
法学部(2年次)小論文・英語なし
法学部(3年次)専門科目(法学または政治学)・英語なし
工学部・編入学(一般選抜)数学・物理・化学(全コース共通)、英語はスコア提出のみ面接あり
工学部・編入学(特別選抜)筆記試験なし面接のみ(調査書50点+面接50点)
工学部・学士入学数学・物理・化学(一部コースは化学等を免除)、英語はスコア提出のみ面接あり
理学部(2027年度は募集なし)数学科=数学/物理学科=物理学/地球惑星科学科=英語・数学・専門基礎口述試験あり

教育学部は総合問題と口述の二本柱

教育学部の筆記試験は「総合問題」という1科目名ですが、実際には英語の長文読解・和訳と、日本語の論述問題が組み合わさっています。募集要項には「総合問題の論文及び口述試験は、人間の発達と教育の諸現象に関する基礎的知見を問う」と明記されており、教育学に固有のテーマ理解が前提になります。志願者が多数の場合は筆記試験の成績で2段階選抜が行われ、口述試験該当者は定員の2倍に絞られます。

法学部は2年次と3年次で科目そのものが違う

法学部2年次は小論文、3年次は法学部長が「法学」または「政治学」のいずれかを選んで解答する専門科目です。志望学科によって出題科目が決まっており、法律学科志望者は法学、政治学科・国際政治学科志望者は政治学を受けます。2年次・3年次を併願する場合は、小論文・英語・専門科目のすべてを受験する必要があり、両方に合格した場合は3年次編入学の合格者として扱われます。

工学部は一般選抜・特別選抜・学士入学で試験の重さがまったく違う

工学部編入学(一般選抜)と学士入学は、数学・物理・化学の3科目筆記に加え、英語はTOEIC L&RまたはTOEFL iBTのスコアを100点満点に換算して評価します(当日の英語筆記試験はありません)。換算基準はTOEIC L&R 600点・TOEFL iBT 61点をそれぞれ80点(100点満点中)とするもので、2024年4月以降に受験したスコアに限られます。

一方、編入学(特別選抜)は筆記試験そのものがなく、調査書50点・面接50点の合計100点のみで選考されます。出身高専の校長からの推薦が前提になるため、在学中の成績が結果に直結します。一般選抜と特別選抜は併願可能で、同一コースまたは異なるコースを両方受験して両方が合格点に達した場合は、特別選抜での合格として扱われます。

配点はコースによって大きく異なります。応用物理工学コースは数学125点・物理125点・化学50点(自然科学系合計300点)に対し、応用化学コースは数学80点・物理80点・化学140点と、同じ合計300点でも科目間の重みが逆転します。志望コースの配点表を確認したうえで、自分の得意科目と噛み合うコースを選ぶことが対策の出発点になります。

なお、数学・物理・化学の全科目を必須とするのは編入学(一般選抜)で、学士入学だけはコースによって科目が免除される場合があります。学士入学の募集要項には、環境社会工学科の社会基盤学コース・国土政策学コース・建築都市コースについて「これまでの修学状況によっては試験を免除する場合があります」との注記があり、応用理工系学科応用物理工学コースは化学を課さないと明記されています。同じ工学部でも、高専卒業者が受ける編入学(一般選抜)には、この種のコース別免除規定はありません。

英語は「外部試験スコアのみ」の学部と「当日筆記」の学部が分かれる

工学部(編入学一般選抜・学士入学)は英語の筆記試験を行わず、TOEIC L&RまたはTOEFL iBTのスコアを出願時点で提出し、それを100点満点に換算して評価します。つまり英語の得点は出願の時点で確定しており、試験直前に英語を伸ばして逆転するという戦い方が構造的に成立しません。出願受付期間が令和8年5月7日〜13日である以上、遅くとも4月までにはスコアを固めておく必要があります。

これに対し、教育学部・法学部は当日の筆記試験で英語を評価します。教育学部は総合問題の中に英語の読解・和訳が組み込まれ、法学部は独立科目として英語の和訳・説明問題が課されます。工学部志望者と教育学部・法学部志望者とでは、英語対策の時間配分がまったく別物になると考えてください。

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日程・スケジュール【2027年度】

学部ごとの日程差でもっとも注意すべきなのは、工学部だけが前年の春に出願・試験を終えているという点です。教育学部・法学部が2026年10〜11月に出願・試験を行うのに対し、工学部は2026年5月に出願し、6月には合否が出ています。

学部・区分出願期間試験日合格発表
工学部・編入学/学士入学2026年5月7日〜13日2026年6月20日(面接)・21日(数学・物理・化学)2026年7月6日
法学部(2年次・3年次)2026年10月5日〜7日2026年11月7日2026年12月4日
教育学部(3年次)2026年10月8日〜14日2026年11月14日(筆記)・15日(口述)2026年12月7日

この差は併願戦略に直結します。工学部を受けて不合格だった場合でも、その年の秋に教育学部や法学部を受け直すことは日程上可能です。逆に、工学部の出願は2026年5月という早い時期に締め切られるため、工学部を選択肢に入れるなら英語スコアの準備を前年のうちから進めておく必要があります。

教育学部・法学部とも出願は郵送のみで、法学部は「必ず速達特定記録扱い」、工学部は「速達書留郵便」と、いずれも直接持参は受理されません。法学部の出願期間はわずか3日間(10月5日〜7日、当日消印有効)と極端に短く、募集要項の請求自体もテレメールでの事前請求が必要です。出願書類の準備は早めに動き出してください。

倍率・難易度|編入学試験だけの実績

倍率が学部ごとの公表状況によって大きく異なるのも、北海道大学の編入試験の特徴です。法学部だけは編入学試験専用の志願者数・合格者数を公式サイトで開示していますが、教育学部・工学部・理学部はコース別・年度別の志願者数や合格者数を公表していません。

法学部の実績(令和6〜8年度)

区分年度志願者数合格者数志願倍率(目安)
2年次編入令和6年度109名11名約9.9倍
令和7年度115名10名約11.5倍
令和8年度108名10名約10.8倍
3年次編入令和6年度56名10名約5.6倍
令和7年度57名10名約5.7倍
令和8年度40名10名約4.0倍

法学部が公表しているのは志願者数と合格者数で、実際に会場で受験した人数(受験者数)は開示されていません。したがって上記の倍率は志願倍率であり、実質倍率(受験者数に対する倍率)はこれよりやや高くなる可能性があります。

3年間を通じて2年次編入の倍率が3年次編入よりも一貫して高く、おおむね2倍前後の差があります。2年次は専門科目試験がなく小論文と英語だけで受験できるぶん、志願者が集まりやすいことが一因と考えられます。3年次は専門科目(法学または政治学)の対策範囲が広い一方、志願者数自体は2年次の半分以下で推移しています。令和8年度は3年次の志願者が40名まで減り、倍率も過去2年より下がりました。ただし合格者数はいずれの年次・年度でも10名前後で安定しており、募集人員どおりに合格者を出す運用がなされています。

教育学部・工学部・理学部は倍率を公表していない

教育学部・工学部・理学部の公式サイト・募集要項には、志願者数・合格者数・倍率の数値が掲載されていません。したがって本記事でも、これらの学部について具体的な倍率を断定することはできません。工学部は募集人員が一般選抜で各コース10名程度、特別選抜で若干名という枠に対し、難関国立大学の工学部という志望度の高さを踏まえると競争は相応に厳しくなると考えられますが、これは推計であり公式発表ではありません。正確な数値を知りたい場合は、各学部の教務担当へ直接問い合わせる必要があります。

学部ごとに、何から手をつけるべきか

教育学部を志望する場合

教育学部の入試は「編入学」と「転部」が同じ試験問題(総合問題)を使って実施されます。募集人員は編入学が10名、転部(北大の他学部に在学中の学生が教育学部へ移る制度)は若干名と別枠ですが、試験自体は共通です。対策としては、英語の長文読解・和訳に加えて、教育学・心理学・社会科学分野の時事的なテーマについて800字程度でまとまった意見を書く練習が必要です。口述試験は編入学志望理由書に基づいて行われるため、志望理由書の内容と一貫性のある受け答えを準備しておいてください。詳しい対策は北海道大学教育学部の傾向と対策も参照してください。

法学部を志望する場合

2年次と3年次では課される専門性がまったく異なります。2年次は小論文と英語のみで、専門科目試験がないぶん志願者が集まりやすく倍率が高くなる傾向があります。3年次は専門科目(法学または政治学)が加わる代わりに志願者数が絞られ、倍率は2年次よりも低めです。両方に出願資格があるなら併願も可能で、両方合格した場合は3年次編入学の合格者として扱われます。専門科目の対策時間を確保できるなら3年次を主軸に、時間が限られるなら2年次を主軸に考えるのが現実的です。詳しい対策は北海道大学法学部(3年次)の傾向と対策北海道大学法学部(2年次)の傾向と対策北海道大学編入の小論文対策を参照してください。

工学部を志望する場合

最初に確認すべきは、自分が高専卒業者(編入学)なのか大学卒業者(学士入学)なのかです。この振り分けを間違えると出願できません。高専卒業(見込み)者は編入学(一般選抜・特別選抜)、大学卒業(見込み)者は学士入学が対象です。数学・物理・化学の筆記試験があるコースを狙うなら、英語外部試験のスコアを2026年4月までに固め、5月の出願に間に合わせる逆算が必要です。特別選抜を狙う場合は、出身校の推薦を受けられるよう在学中の成績を早期から意識してください。工学部の学科・コース別の詳しい試験構成は北海道大学工学部の編入試験を徹底解説で扱っています。

理学部を志望する場合

まず2027年度の募集がないことを踏まえ、次年度以降の募集再開を理学部公式サイトで定期的に確認してください。募集が再開された場合、対象は数学科・物理学科・地球惑星科学科の3学科に限られ、募集人員はいずれも若干名です。試験は各学科で内容が大きく異なり、数学科は微分積分学と線形代数学、物理学科は力学・熱力学・電磁気学・前期量子論などの大学教養課程レベルの理解、地球惑星科学科は英語・数学・専門基礎の総合力が問われます。学科別の詳細は北海道大学理学部の編入試験を徹底解説を参照してください。

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検定料・入学料・授業料はいくらか

教育学部・法学部・理学部の3学部は、検定料・入学料・授業料がすべて同一の金額で公表されています。工学部だけは要項に金額が明記されていません。

学部検定料入学料授業料
教育学部30,000円282,000円(予定額)前期267,900円・年額535,800円(予定額)
法学部30,000円(2・3年次併願も同額)282,000円(予定額)年額535,800円(予定額)
理学部(2027年度は募集なし)30,000円282,000円各学期267,900円・年額535,800円
工学部・編入学/学士入学30,000円(一般選抜・特別選抜を併願する場合は両方が必要)要項に金額の記載なし(入学手続書類で通知)要項に金額の記載なし(入学手続書類で通知)

教育学部・法学部・理学部の入学料282,000円・年間授業料535,800円は、国立大学の標準額と同水準です。工学部だけ要項に金額の記載がなく、「入学料及び授業料については、入学手続きの書類を送付する際に通知します」とされています。工学部志望者は、合格後に送付される書類で正式な金額を確認する必要があります。

法学部だけに成績開示制度がある

法学部の募集要項には、他学部にはない制度として「成績開示」の章があります。受験者本人からの請求に基づき、その年度の第2年次・第3年次編入学試験の成績を開示するというものです。

開示される内容は、2年次編入学試験なら小論文と英語の各得点および合計点、3年次編入学試験なら専門科目と英語の各得点および合計点です。加えて、合計点をもとにしたランクも開示されます。S(合格)・A(Sの次位からおおむね10位以内)・B(Aの次位からおおむね20位以内)・C(それ以外)という4段階です。請求期限は令和8年12月17日で、受験票または身分証明書のコピーと返信用封筒を郵送する必要があります。

不合格だった場合でも、自分がSに次ぐA・Bのどのランクだったかがわかる仕組みです。次年度以降に再挑戦する場合、単なる「不合格」で終わらせず、自分の答案がボーダーからどの程度離れていたのかを把握したうえで対策を立て直せます。教育学部・工学部・理学部にはこうした成績開示の制度は募集要項上確認できません。

学部ごとの「要件」に落とし穴がある

教育学部:この試験で入学すると他学部へ転部できない

教育学部の募集要項には「この制度の趣旨から、本試験により入学した場合は、他学部へ転部することはできない」という注意書きがあります。教育学部を経由して別の学部を目指すという進路変更は想定されていません。

法学部:全学教育科目として認定される単位数に上限がある

法学部に入学する前に他大学等で修得した一般教養科目の単位は、2年次編入学生で32単位まで、3年次編入学生で42単位までを全学教育科目として包括的に認定する扱いです。専門科目相当の単位についても、認定できるのは最大30単位までとされています。前籍校での修得単位が多くても、それがそのまま卒業所要単位の圧縮にはつながらない点に注意してください。

工学部:在学年数の規定が編入学と学士入学で異なる

工学部の編入学(一般選抜・特別選抜)は全員が第3年次入学で、在学年数は2年以上4年以内です。学士入学は第2年次入学(在学3年以上6年以内)と第3年次入学(在学2年以上4年以内)を選べます。高専で修得した授業科目・単位に応じて単位認定の審査が行われ、認定結果によっては3年以上の在学が必要になる場合もあると明記されています。

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出願書類の準備で学部差が出るポイント

出願書類の提出方法・提出者・分量も学部で異なります。準備に時間がかかる書類ほど早めに着手してください。

教育学部の編入学志望理由書は1,600字以内で5部提出が求められます。原則パソコン使用でA4判縦長横書き40字×40行という書式まで指定されており、口述試験では持参が認められています。志望理由書の内容と口述試験での受け答えに矛盾がないよう、書いた内容は必ず自分の言葉で説明できる状態にしておいてください。

法学部の編入学希望理由書には字数の指定がありません。「編入学を希望する理由を具体的に記入すること」という要求のみで、様式の分量は募集要項に添付されたものに従います。字数の枠がないぶん、要点を絞り込む力が問われます。

工学部の出願書類は、志願者個人ではなく出身高専・出身大学から一括して提出する方式です。編入学(一般選抜・特別選抜)・学士入学とも、調査書や推薦書は「出身学校が用意するもの」として明確に区分され、志願者本人が用意する書類(入学願書・受験票・写真票・検定料・英語スコア等)とは別ルートで大学に届きます。出身校の教務担当・進路担当とのやり取りが必須になるため、出願期間の直前ではなく早い段階で相談を始めてください。

また、教育学部・法学部はいずれも「直接持参しても受理しない」「必ず速達で郵送」という条件を明記しています。窓口に持ち込めば確実というわけではなく、指定された郵送方法を守らないと出願自体が無効になる点に注意してください。

過去問はどこで手に入るか

北海道大学の編入試験は、学部によって過去問の公開状況が大きく異なります。

教育学部は募集要項に「筆記試験の過去問題を、本学部ホームページで公表している」と明記され、実際に平成28年度から令和8年度まで、複数年度分の総合問題(英語及び論文)がPDFで公開されています。法学部も募集要項に「過去3年間分の入試問題を本学部ホームページ上で公開している」とあり、実際に令和6・7・8年度の小論文・英語・専門科目の問題がすべて公開されています。工学部も編入学・学士入学試験問題のページで、直近3年度分の数学・物理・化学の問題と、特別選抜のコース別課題をPDFで公開しています。理学部は、直近実施(令和7年度)の要項に「物理学科の過去問題の送付をご希望の場合は、募集要項記載の手順により請求願います」とあり、物理学科のみ郵送での個別請求が可能ですが、数学科・地球惑星科学科の過去問は公開されていません。

いずれの学部も、法学部・法学部以外の小論文・論文問題については著作権の関係で問題文そのものは公開されておらず、「出典箇所」として書籍名・論文名・掲載媒体が明記される形式になっています。これは対策上大きな価値があります。問題文が読めなくても、出典として示された書籍そのものを読むことができるからです。

公開されている過去問から読み取れる出題テーマ

ここからは、各学部が公開している令和6〜8年度の過去問をもとに、出題テーマと形式を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと出典、形式、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。

教育学部|社会科学的なテーマの英文読解と、教育・社会をめぐる論述

教育学部の総合問題は、英語(長文読解・和訳・要約・意見論述)と論文の2部構成です。令和6〜8年度で確認できる出典・テーマは次のとおりです。

  • 令和8年度:英語はGary McCulloch & Steven Cowan, A Social History of Educational Studies and Research(Routledge, 2018)からイギリスの教育学史を扱う一節。論文はベルギーの移民向け「統合プログラム」を報じた新聞記事(2024年9月)を読み、150字要約と800字の自分の見解を求める設問、加えて子どもの権利条約・心理社会的発達課題・日本国憲法25条・「遊戯論」から1つを選んで説明する設問
  • 令和7年度:英語はユネスコ「体育・身体活動・スポーツに関する国際憲章」第11条とThe New York Times(2023年11月)のオリンピック休戦に関する記事。論文は定松文「権力関係を露現させる用語とポジショナリティー」(池田緑編著『日本社会とポジショナリティ』明石書店)から、「人材」ということばに含まれる意味を50字・「自発的隷従」の具体例を200字・自身の見解を400字で述べる設問
  • 令和6年度:英語はAmerican Psychological Associationのプレスリリース(2019年)から子どもの事故予防に関する心理学の応用。論文は熊谷晋一郎「依存先の分散としての自立」(村田純一編『知の生態学的転回 第二巻』東京大学出版会、2013年)から出題

3年分に共通するのは、英語・論文とも社会科学・人文科学の学術的な文章を出典として使い、単純な知識の再生ではなく「読解した内容を踏まえて自分の考えを一定の字数で構成する」力を求めている点です。教育学に直結するテーマだけでなく、社会保障・ジェンダー・国際関係など幅広い分野から出題される年もあるため、教育学の専門書だけに絞った対策では対応しきれません。

法学部2年次・小論文|瀧川裕英編の法哲学アンソロジーから連続して出題

法学部2年次の小論文は、2つの文章それぞれについて200字程度の説明問題と400字の論述問題を課す形式が3年間共通しています。

  • 令和8年度:成原慧「フェイク・ニュースを規制すべきか?」瀧川裕英編『もっと問いかける法哲学』(法律文化社、2024年)/ジグムント・バウマン(森田典正訳)『近代とホロコースト』(ちくま学芸文庫、2021年)
  • 令和7年度:金井利之『行政学講義―日本官僚制を解剖する』(ちくま新書、2018年)/池田弘乃「男性の育児休業取得を義務化すべきか?」瀧川裕英編『もっと問いかける法哲学』(法律文化社、2024年)
  • 令和6年度:嶋田博子『職業としての官僚』(岩波書店、2022年)/鈴木慎太郎「ドーピングは禁止すべきか」瀧川裕英編『問いかける法哲学』(法律文化社、2016年)

注目すべきは、瀧川裕英編『問いかける法哲学』『もっと問いかける法哲学』(いずれも法律文化社)というシリーズから3年のうち2年で出典が採られている点です。このシリーズは「フェイク・ニュース規制」「ドーピング禁止」「育児休業の義務化」といった現代的な政策論争を法哲学の視点から論じる構成になっており、法学部2年次小論文の出題傾向にきわめて近い性格を持っています。志望者はこのシリーズに目を通しておくと、出題される論点の型に慣れやすくなります。

法学部2・3年次・英語|労働・企業統治・国際関係を扱う英語論文

英語は2題構成で、各50点。和訳と内容説明が中心です。

  • 令和8年度:Robert Cunningham & Darby Hobbs, “The Evolution of the Right to Repair,” 37 Antitrust 43(2023)(修理する権利)/Daniel Philpott, “An ethic of political reconciliation,” Ethics & International Affairs 23.4(2009)(内戦後の平和構築)
  • 令和7年度:T. Gerstein, “Workers shouldn’t have to risk their lives in heat waves,” N.Y. Times(2024)(高温環境下の労働者保護)/A. A. Berle & G. G. Means, The Modern Corporation and Private Property(1932)(株主利益論の変化)
  • 令和6年度:Curtis Bram, “UFOs exist, and might come from beyond Earth,” The Washington Post(2021)(陰謀論への態度)/Chikako Kanki, “Legal Regulation of Unreasonable Treatment of Non-regular Employees in Japan,” 13 Japan Labor Issues 3(2019)(非正規雇用の法規制)

出典は法学論文・ニュースの論説記事(オピニオン)が中心で、いずれも法学・政治学・労働問題など社会科学的なテーマを扱っています。文学的な文章ではなく、主張と根拠の構造がはっきりした論説文に慣れておくことが読解のスピードを左右します。

法学部3年次・専門科目|「法学」は民法・刑法の基本論点、「政治学」は現代的な政策課題

3年次の専門科目は志望学科によって「法学」または「政治学」のいずれかを選択します(法律学科は法学、政治学科・国際政治学科は政治学)。

  • 令和8年度・法学:過失犯における予見可能性の判断基準を論じた判例知識問題、住居侵入・窃盗が疑われる設例での罪責の検討(刑法分野)
  • 令和8年度・政治学:メディアの影響力(効果)に関する理論の説明と具体的事例、全体主義・55年体制・半大統領制・ポリアーキーから2つを選択して詳細に説明
  • 令和7年度・法学:時効制度の目的・存在理由についての2つの理解、代理権の範囲を超えた契約の法律関係を論じる設例(民法分野)
  • 令和7年度・政治学:二院制の問題点と改善策の論述、ニューディール連合・商業的平和論・大衆政党・競争的権威主義・自然状態・多極共存型デモクラシーから2つを選択して説明
  • 令和6年度・法学:制限行為能力者制度の意義・類型・効果、虚偽の登記名義移転をめぐる法律関係を論じる設例(民法分野)
  • 令和6年度・政治学:人口減少・地域偏在が国や地方の政治行政に及ぼす影響の論述、モンテスキューの政治思想・新自由主義・2レベル・ゲームから2つを選択して説明

「法学」は民法・刑法の基本的な制度趣旨を説明させる問題と、事例に当てはめて法律関係を検討させる問題の2本立てが3年間共通しています。条文の暗記量よりも、制度の趣旨を自分の言葉で説明できるかが問われます。「政治学」は現代の政策課題を論じる問題と、政治学の主要概念・理論から選択して説明する問題の組み合わせで、こちらは政治学の基本テキストに出てくる用語を正確に押さえているかが得点を左右します。

工学部|数学・物理・化学とも大学教養課程レベルの標準的な範囲から出題

工学部の編入学(一般選抜)・学士入学の筆記試験は、数学・物理・化学の3科目共通問題です(コースにより免除科目あり)。令和8年度の問題から確認できる出題分野は次のとおりです。

  • 数学:空間ベクトルと平面の方程式、行列の固有値・固有ベクトルと漸化式への応用、法線の方程式や微分方程式(変数分離形)、フーリエ級数展開とその応用としての無限級数の値
  • 物理:斜方投射と壁との弾性衝突を組み合わせた力学の総合問題、ピストン・シリンダー内の理想気体の状態変化(定積加熱・断熱膨張)、電池の内部抵抗と起電力を求める電気回路の実験考察、波の性質に関する穴埋め問題とフェルマーの原理を用いた幾何光学の証明
  • 化学:亜鉛の性質・電子配置・六方最密充填構造、表面張力とヤングの式、二酸化炭素の完全燃焼と固定化の反応式、有機化合物の構造式・命名・酸性度の比較・置換反応、元素分析による分子式の決定とDNA・RNAの構造

いずれも大学初年度レベルの教科書に載っている標準的な単元から、応用力を問う形で出題されています。奇問・難問ではなく、力学・熱力学・電磁気学・波動、微積分・線形代数・微分方程式、無機化学・有機化学・生化学の基礎という王道の範囲を、抜け漏れなく仕上げることが対策の中心になります。特別選抜は筆記試験がなく調査書と面接のみのため、在学中の成績評価がそのまま選考材料になる点で一般選抜とは対策の性質が異なります。

理学部|学科ごとに試験の性格が異なる(2027年度は募集なし・参考情報)

理学部の募集要項(直近実施の令和7年度分)には、学科ごとの出題方針が明記されています。数学科は「大学初年度で学ぶ程度の微分積分学と線形代数学」、物理学科は「線型代数学、微分積分学、力学、熱力学、電磁気学、前期量子論など、専門課程物理学に進むための基礎科目について、大学教養課程水準まで踏み込んでその理解度を問う」、地球惑星科学科は「基礎的な英語と数学の理解度・知識」に加えて地球惑星科学を学ぶ上で必要な科目の理解度が問われます。物理学科は「知識量や暗記力ではなく、自ら思考して問題を解決する能力を問う」と明言しており、口述試験では数式の導出原理や応用可能性まで議論する形式です。募集が再開された場合は、この3学科それぞれの傾向に沿って対策する必要があります。

過去問から導ける学習の順番

ここまでの情報をまとめると、北海道大学の編入対策は次の順番で進めるのが合理的です。

  1. 志望学部の過去問を公式サイトから入手し、出典が示されている場合はその原典(書籍・論文)にあたる
  2. 教育学部・法学部志望なら、社会科学・人文科学の新書・学術書を出典とした読解と論述の練習を、法学部志望ならとくに瀧川裕英編の法哲学アンソロジーを中心に積む
  3. 工学部志望なら、数学・物理・化学の大学教養課程レベルの範囲を分野の抜け漏れなく仕上げ、英語は出願までにTOEIC・TOEFLのスコアを固める
  4. 法学部3年次は、志望学科に応じて民法・刑法(法学)または政治学の基本概念を、暗記ではなく自分の言葉で説明できる状態にする
  5. すべての学部で、字数指定・設問の要求(下線部の説明か、自分の見解か)を正確に読み取る練習を優先する

本節で扱った出題テーマ・出典・形式は、いずれも各学部が公式サイトで公開している令和6〜8年度の過去問題資料に基づいています(理学部のみ直近実施の令和7年度募集要項の記述に基づく参考情報)。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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併願をどう組むか

北海道大学内では、法学部の2年次・3年次併願のように同一学部内での併願制度が用意されている学部もありますが、学部をまたいだ併願(たとえば教育学部と法学部の両方を受ける)は、試験日程が重ならない限り可能です。2027年度の日程では、工学部(2026年6月)、法学部(2026年11月7日)、教育学部(2026年11月14〜15日)と実施時期が分かれているため、日程上は複数学部の受験が組み立てられます。

他大学との併願を考える場合、工学部は数学・物理・化学の3科目という理系大学に共通する科目構成のため、同様の科目構成をとる大学の編入試験と併願しやすい傾向があります。法学部・教育学部は英語と論述(小論文・専門科目)という文系的な科目構成のため、同様の構成を持つ大学と組み合わせるのが効率的です。北海道大学編入の面接対策・小論文対策・志望理由書対策・TOEIC対策はそれぞれ北海道大学編入の面接対策北海道大学編入の小論文対策北海道大学編入の志望理由書の書き方北海道大学編入のTOEIC対策で個別に扱っています。

よくある質問

北海道大学の編入は難しいですか。

学部によって前提条件から異なります。公式に志願者数・合格者数を開示しているのは法学部だけで、令和8年度の実績では2年次が志願108名に対して合格10名(約10.8倍)、3年次が志願40名に対して合格10名(約4.0倍)でした。教育学部・工学部・理学部は倍率を公表していないため、「北海道大学の編入」全体をひとつの難易度で語ることはできません。

北海道大学の編入の倍率はどれくらいですか。

公式に数値が確認できるのは法学部のみです。令和6〜8年度の3年間で、2年次は志願倍率が約9.9〜11.5倍、3年次は約4.0〜5.7倍で推移しています。教育学部・工学部・理学部は志願者数・合格者数を公表していないため、倍率は不明です。

理学部の編入学試験は今も実施されていますか。

2027年度(2026年度実施分)は実施されません。北海道大学理学部の公式サイトには2026年4月14日更新で「令和9年度(令和8年度実施分)編入学試験は実施しません」と明記されています。毎年必ず実施される制度ではないため、志望する場合はまず理学部公式サイトで募集の有無を確認してください。

工学部に4年制大学の在学中(卒業見込みでない)の状態で編入できますか。

一般的な経路はありません。工学部の編入学(一般選抜・特別選抜)は高等専門学校卒業(見込み)者のみが対象で、学士入学は大学卒業(見込み)者・学位授与者のみが対象です。卒業見込みに達していない大学在学中の学生が出願できる制度は、2027年度の募集要項からは確認できません。

工学部の編入学試験の出願はいつからですか。

編入学(一般選抜・特別選抜)・学士入学ともに、2026年5月7日〜13日です。教育学部・法学部が同年10〜11月に出願・試験を行うのに対し、工学部だけが半年近く早く実施される点に注意してください。英語外部試験のスコアはこの出願時点までに用意しておく必要があります。

法学部の2年次編入と3年次編入はどちらが入りやすいですか。

令和6〜8年度の実績では、3年次編入の志願倍率(約4.0〜5.7倍)のほうが2年次編入(約9.9〜11.5倍)より一貫して低くなっています。ただし3年次は専門科目(法学または政治学)の対策が必要になるため、単純な倍率の高低だけでなく、自分がどちらの科目構成で得点しやすいかを踏まえて判断してください。

過去問はどこで手に入りますか。

教育学部・法学部・工学部は、いずれも公式サイトで複数年度分の過去問をPDF公開しています。教育学部は平成28年度〜令和8年度、法学部は直近3年度分、工学部は直近3年度分の数学・物理・化学の問題が確認できます。理学部は物理学科のみ、募集要項記載の手順で郵送請求が可能です。小論文・論文・英語の読解問題は著作権の関係で本文が非掲載のことが多く、その場合は出典として書籍名・論文名が明記されます。

英語はどのように評価されますか。

工学部(編入学一般選抜・学士入学)はTOEIC L&RまたはTOEFL iBTのスコアを100点満点に換算して評価し、当日の筆記試験はありません。教育学部・法学部は当日の筆記試験(読解・和訳・要約・意見論述)で評価します。志望学部によって対策の性質がまったく異なる点に注意してください。

経済学部や文学部にも編入できますか。

2026年8月時点で、経済学部・文学部は編入学試験を実施していません。北海道大学が公式に実施を案内しているのは教育学部・法学部・工学部の3学部で、理学部は募集停止中です。

不合格だった場合、自分の成績を知ることはできますか。

法学部だけ、成績開示の制度があります。受験者本人からの請求により、小論文・英語(2年次)または専門科目・英語(3年次)の得点と、S・A・B・Cの4段階ランクが開示されます。請求期限は試験翌月の12月17日で、受験票または身分証明書のコピーと返信用封筒の郵送が必要です。教育学部・工学部・理学部には、募集要項上こうした成績開示の制度は確認できません。

出願書類は誰が用意するのですか。

教育学部・法学部は志願者本人が書類一式を揃えて郵送します。これに対し工学部(編入学一般選抜・特別選抜・学士入学)は、調査書や推薦書などを出身高専・出身大学が用意し、志願者本人が用意する書類とあわせて出身校経由で一括提出する方式です。出身校とのやり取りが必要になるため、出願期間の直前ではなく早めに相談を始めてください。

大学入学共通テストのスコアは必要ですか。

必要ありません。教育学部・法学部・理学部は各学部が独自に作成する筆記試験(総合問題・小論文・専門科目・英語など)と口述試験・面接で選考します。工学部は数学・物理・化学の独自筆記試験と、TOEIC L&RまたはTOEFL iBTの外部スコアで選考します。いずれの学部も、大学入学共通テストの受験や結果提出は募集要項上求められていません。

まとめ

北海道大学の編入試験について、要項と公表実績から確認できることを整理します。

まず、統一された「編入学試験」制度は存在せず、教育学部(3年次のみ)・法学部(2年次・3年次)・工学部(高専卒業者向け編入学と大卒者向け学士入学が別枠)・理学部(2027年度は募集なし)が、それぞれ独立した要項・日程・選考方法で運営されています。志望学部が決まらないと、そもそも自分に出願資格があるのかどうかも判断できません。

次に、英語の評価方法が学部で分かれます。工学部は出願時点で提出する外部試験スコアのみで判定され、当日の筆記対策は不要な一方、スコアを前年のうちに準備しておく必要があります。教育学部・法学部は当日の筆記試験で評価されるため、直前期まで読解・論述の訓練が有効です。

倍率については、公式に開示しているのは法学部だけで、令和6〜8年度の実績で2年次が約9.9〜11.5倍、3年次が約4.0〜5.7倍でした。教育学部・工学部・理学部は倍率非公表のため、募集人員の規模感と試験構成から準備水準を判断することになります。

最後に、過去問はいずれの学部も公開しており、法学部の小論文は瀧川裕英編の法哲学アンソロジーからの連続出題、工学部は大学教養課程の標準的な範囲からの出題という傾向が3年分の分析から見えてきます。まず志望学部の過去問を1年分解き、出典が示されている場合はその原典にあたるところから対策を始めてください。

本記事の数値は北海道大学の各学部が公表する2027年度学生募集要項、および法学部が公表する令和6〜8年度の志願・合格者数一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず各学部が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

北海道大学に編入した合格者の声

当サイトでは、実際に北海道大学へ編入した方のインタビューや合格体験記を記事化しています。試験科目や日程だけではわからない、対策の進め方や当日までの過ごし方はこちらを参照してください。

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