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名古屋大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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名古屋大学の編入学試験は、文学部・教育学部・法学部・経済学部・情報学部・工学部の6学部が実施していますが、いずれも「第3年次編入学」のみで、2年次編入は実施されていません。さらに、出願に必要な単位数は学部によって52単位から62単位までばらつきがあり、英語の扱いも「学内筆記」「外部試験スコアのみ」「出願要件としての足切りスコア」の3方式が併存しています。学部ごとの違いを知らずに準備を始めると、必要のない対策に時間を使うことになります。

この記事では、名古屋大学の6学部が公表している2027年度(令和9年度)の入学試験要項と、各学部が公開している過去の入学試験問題・出題意図をもとに、学部別の募集人員・受験資格・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、名古屋大学が編入学試験の実施状況を公式に公表している学部と非公表の学部の違い、そして公開されている過去問から読み取れる出題テーマまで踏み込んで解説します。

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名古屋大学は旧七帝大の一角を占める国立総合大学であり、編入学試験の難易度自体が高いことに加えて、学部ごとに独立採用されている試験制度の複雑さが、対策を難しくしている一因です。まず全体像をつかんでから、志望学部の章を重点的に読み進めてください。

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目次

名古屋大学の編入学試験は「学部ごとに独立した3年次編入学試験」

まず前提として、名古屋大学には全学共通の「編入学試験」という単一の制度は存在しません。文学部・教育学部・法学部・経済学部・情報学部・工学部がそれぞれ独自に募集要項を作成し、独自の出願資格・試験科目・日程で選抜を行っています。名古屋大学の受験生応援サイトでも「学部編入学試験については、各学部にお問い合わせください」と案内されており、全学部を横断する統一情報は用意されていません。

また、理学部・医学部保健学科・農学部の3学部は編入学試験そのものを実施していません。この3学部への編入を希望しても、制度自体が存在しないため出願できない点に注意してください。

医学部医学科の「学士編入学」は別の試験

医学部医学科にも編入学の枠組みがありますが、これは学士の学位を持つ人を対象とした「第2年次学士編入学」という別制度で、本記事が扱う文系・理系学部の第3年次編入学試験とは出願資格・試験科目・難易度のいずれも大きく異なります。名古屋大学医学部の学士編入学については、当サイトの名古屋大学医学部の学士編入を徹底解説、面接対策は名古屋大学医学部学士編入の面接対策、生命科学対策は名古屋大学医学部学士編入の生命科学対策で別途詳しく解説していますので、そちらを参照してください。

工学部には「大学卒業者対象」のもう1つの編入学制度があるが、現在は募集停止中

工学部は、本記事で中心的に扱う高等専門学校卒業者を対象にした「3年次編入学(高等専門学校卒業者対象)」のほかに、大学卒業者を対象にした「3年次編入学(大学卒業者対象)」という制度も持っています。ただし工学部の公式サイトには「3年次編入学(大学卒業者対象) 令和6年度の募集から、当面の間学生募集を停止します。募集再開の時期は未定です。」と明記されており、2026年8月時点で募集は行われていません。大学在学中・大学卒業済みの方が名古屋大学工学部を志望する場合、現状は出願自体ができないことになります。再開の見込みは公式サイトで随時確認してください。

学部別の実施状況と募集人員【2027年度】

名古屋大学が2027年度(2026年度実施)分として公表している募集要項にもとづく、学部別の実施年次と募集人員は次のとおりです。

学部学科実施年次募集人員
文学部人文学科(言語文化・英語文化・文献思想・歴史文化・環境行動の5学繋)3年次のみ10名
教育学部人間発達科学科3年次のみ10名程度
法学部法律・政治(学科区分なし)3年次のみ10名
経済学部経済学科・経営学科3年次のみ10名
情報学部自然情報学科/人間・社会情報学科/コンピュータ科学科3年次のみ各4名(計12名)
工学部化学生命工・物理工・マテリアル工・電気電子情報工・機械航空宇宙工・エネルギー理工・環境土木建築の7学科3年次のみ各若干名

この表から読み取れる重要な点を整理します。

名古屋大学は6学部すべてが3年次編入学のみを実施しており、2年次編入を行っている学部は1つもありません。法政大学のように「2年次と3年次のどちらを受けるか」という選択肢自体が名古屋大学には存在せず、志望学部が決まれば実施年次は自動的に3年次に確定します。この点はあとの章で改めて解説します。

情報学部だけは学科別に4名ずつという内訳が公表されていますが、他の5学部は学部・学科をまとめた総数のみが公表されており、学繋・専門ごとの内訳は非公開です。特に文学部は人文学科1学科の中に5学繋・十数の分野専門が置かれているため、10名という枠がどの分野専門にどれだけ配分されているかは受験生の側からは把握できません。

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受験資格|必要単位数は学部によって52単位から62単位まで違う

6学部とも「大学に一定期間在学し一定単位を取得した者」「学士の学位を持つ者」「短期大学・高等専門学校卒業者」を出願資格の骨格とする点は共通していますが、細部の基準は学部ごとに異なります。とくに大学在学中の方が出願資格を満たすために必要な修得単位数は、学部によって52単位から62単位まで差があります。

学部大学2年以上在学時の必要単位数学士の学位保持者短大・高専卒業専修学校専門課程高校専攻科
文学部62単位以上○(2年以上・1,700時間以上)○(2年以上)
教育学部62単位以上○(2年以上・1,700時間以上)○(2年以上)
法学部52単位以上
経済学部56単位以上○(2年以上・1,700時間以上または62単位以上)
情報学部62単位以上
工学部出願できるのは高等専門学校(国内)の卒業者・卒業見込者のみ。大学在学者・短大卒業者・専修学校修了者は出願資格の対象外

この単位数の違いは見落とされがちですが、実務上は重要です。たとえば同じ「大学2年生」でも、52単位しか取得していない場合、法学部には出願できても文学部・教育学部・情報学部(62単位基準)には出願できない可能性があります。自分の見込み単位数を早めに大学の教務窓口で確認し、志望学部の基準を満たせるかどうかを逆算しておく必要があります。

工学部だけは出願資格の骨格がまったく違う

工学部の3年次編入学(高等専門学校卒業者対象)は、出願資格が「高等専門学校(日本国内に限る)を卒業した者又は卒業見込みの者」の1点のみに絞られています。大学に在学して単位を積んだ人や、短期大学・専修学校を卒業した人は、他の5学部とは違い工学部には出願できません。逆に言えば、高専生にとって工学部は数少ない編入学の選択肢の1つであり、高専生からの認知度と出願者数が他学部より多い傾向にあります。

経済学部だけ出願資格の1番目が「学士の学位」

細かい点ですが、他の5学部が出願資格の1号に「大学に2年以上在学し一定単位以上を取得した者」を置いているのに対し、経済学部の募集要項だけは1号に「日本または外国の大学を卒業し、学士の学位を授与された者」を置き、大学在学者向けの資格を2号としています。実務上の扱いに大きな差はありませんが、募集要項を読む際の号数のズレに注意してください。

出願は原則すべて郵送、持参不可

6学部とも出願方法は郵送(簡易書留または書留速達)に限られており、持参による出願は認められていません。文学部は封筒の表に「文学部編入学出願書類在中」と朱書するなど、学部ごとに細かい指定があります。出願期間は最短で3日間(法学部・教育学部)、長くても1週間程度(情報学部)しかないため、出願書類一式(志願票・志願理由書・卒業見込証明書・成績証明書・写真票など)は出願開始日より前に準備を終えておく必要があります。とくに大学2年以上在学中の資格(出願資格の2号または1号)で出願する場合、在学証明書に62単位(または52・56単位)の取得(見込み)が明記されている必要があるため、教務窓口への証明書発行依頼も早めに行ってください。

検定料・入学料・授業料は6学部で共通

入学検定料は6学部とも30,000円(別途コンビニ払込手数料が必要)、入学料は282,000円(予定額)、年間の授業料は535,800円(予定額、前期・後期の2回に分けて納入)で統一されています。学部による違いは検定料の払込期間だけで、たとえば工学部は出願期間より1ヶ月近く前の6月1日から払込を開始できるのに対し、法学部は出願開始の10日前(9月18日)からと学部ごとに異なります。私立大学の編入学試験では学部によって検定料・学費が大きく変わることが珍しくありませんが、名古屋大学は国立大学であるため、学部選びが学費の高低に影響しない点は編入検討者にとって分かりやすい特徴です。

試験科目【2027年度】

6学部の試験科目・選抜方法を一覧にすると、次のとおりです。

学部第1次選抜第2次選抜
文学部外国語(外部試験スコア提出)+小論文口述試験
教育学部外国語(英語・学内筆記)+小論文口述試験(30分程度)
法学部書類選考+外国語(英語・学内筆記)+小論文口述試験
経済学部英語(TOEIC/TOEFLスコアが出願要件)+書類審査+筆記試験(経済・経営に関する基礎的な問題)なし(第1次のみ)
情報学部英語外部試験の成績換算+学科別専門筆記(自然情報=小論文・数学/人間・社会情報=小論文/コンピュータ科学=コンピュータ科学基礎・数学)面接(1人10分程度)
工学部基礎学力試験(英語=TOEFL/TOEICスコア、数学・物理・化学=筆記)専門試験(学科別面接・口頭試問)+調査書

ここで見逃せないのは、経済学部だけが口述試験・面接を実施しないという点です。書類審査と筆記試験(英語スコア+専門記述)のみで合否が決まるため、面接や口頭試問が苦手な人にとっては経済学部の選抜方式が相対的に取り組みやすい可能性があります。一方で、書類選考の比重が実質的に大きくなるため、志願理由書の完成度がより重要になります。

また、法学部だけは英語が学内筆記で、かつ辞書を1冊持ち込めるという特徴があります。募集要項には「各受験者が持ち込んだ辞書を1冊に限り使用可(電子辞書、事典類、単語帳及び参考書等は不可)」と明記されており、英語外部試験のスコアで判定される他学部とは対策の方向性が根本的に異なります。

情報学部は学科ごとに専門筆記の内容がはっきり分かれている点も特徴です。自然情報学科は小論文と数学(高校程度の数学に加え基礎的な微分積分・線形代数)、人間・社会情報学科は小論文のみ、コンピュータ科学科はコンピュータ科学基礎(情報理論・論理設計・プログラミング・アルゴリズム)と数学という構成で、3学科は同じ学部でありながら求められる素養がまったく異なります。数学が課されない人間・社会情報学科は、他の2学科に比べて文系出身者でも挑戦しやすい構成といえます。

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英語の扱いは学部で5パターンに分かれる

名古屋大学の編入学試験でもっとも学部差が大きいのが英語の扱いです。大きく5つの方式に分かれます。

1. 学内筆記のみ(教育学部・法学部)

教育学部は「英語」として90分の学内筆記試験を実施し、法学部も英語の学内筆記(120分、辞書1冊持込可)を行います。外部試験スコアの提出は求められておらず、当日の英文読解力・和訳力・記述力がそのまま得点になります。試験直前まで英語力を伸ばす対策が得点に反映される方式です。

2. 外部試験スコアのみで評価(文学部)

文学部は2027年度入試から外国語の筆記試験を廃止し、TOEIC・TOEFL-iBT・IELTS・独検・仏検・中検・HSKなどの外部試験スコアのみで評価する方式に切り替わりました。募集要項には「第一次選抜のうち、外国語については、筆記試験を実施せず、外国語外部試験スコアで評価します」と明記されています。TOEIC・TOEFL・IELTSのスコアは2年間有効で、2024年8月1日以降に受験したものが対象です。出願時点でスコアが確定していない場合、事実上その時点で英語の得点が固まってしまうため、直前の逆転が構造的に不可能な設計になっています。

3. 出願要件(足切り)としてスコア基準を設定(経済学部)

経済学部は英語を試験科目の一部としてではなく、「出願要件」として位置づけています。「TOEICまたはTOEFLを2024年10月9日以降に受験し、TOEIC590点以上・TOEFL-PBT500点以上・TOEFL-iBT61点以上・TOEFL-CBT173点以上のいずれかを取得していること」が出願の必須条件で、これを満たさないとそもそも出願できません。他学部の「英語を得点化する」方式とは異なり、「一定水準に達しているかどうかの入場券」として英語を使う点が経済学部の特徴です。

4. 得点に換算して専門科目と合算(情報学部)

情報学部は英語筆記試験を行わず、TOEIC・TOEFL-iBT・IELTS・Duolingoのいずれかのスコアを大学独自の換算表で100点満点に変換し、他の専門科目と合算して評価します。たとえばTOEIC580点・TOEFL-iBT61点・IELTS5.0・Duolingo80点がいずれも59点相当として扱われるなど、複数試験を横並びで比較できる換算表が公表されています。

5. スコアをそのまま得点として採用(工学部)

工学部はTOEFL・TOEICのスコアシートをそのまま英語の得点として採用します。「スコアシートを提出しない場合は英語の得点を0点としたうえで合否判定する」と明記されており、スコアの提出自体が実質的に必須です。TOEFLのスコア到着には受験後6〜8週間程度かかるとされているため、出願直前になってから受験しても間に合わない可能性があります。

日程・スケジュール【2027年度】

学部別の出願期間・試験日・合格発表日は次のとおりです。

学部出願期間筆記試験等口述・面接合格発表
文学部2026年7月21日〜24日2026年8月27日2026年9月24日2026年10月6日
情報学部2026年7月8日〜14日2026年8月20日2026年8月21日2026年8月27日
工学部2026年6月29日〜7月3日2026年7月30日2026年7月31日2026年8月20日
法学部2026年9月28日〜10月1日2026年10月14日2026年10月28日2026年11月13日
教育学部2026年9月28日〜30日2026年10月21日2026年11月5日2026年11月11日
経済学部2026年10月5日〜8日2026年10月30日なし2026年11月11日

この表を見ると、名古屋大学の6学部は「夏に完結するグループ」と「秋に実施するグループ」の2つにはっきり分かれることがわかります。工学部・情報学部・文学部は6月末〜9月中旬にかけて出願から合格発表まで完結し、法学部・教育学部・経済学部は9月末の出願から11月中旬の合格発表まで、約2ヶ月遅れて実施されます。

この2グループ構造は併願を考えるうえで重要です。夏グループ同士(工学部・情報学部・文学部)、あるいは秋グループ同士(法学部・教育学部・経済学部)は試験日が近接しているため同時出願は難しい一方、夏グループと秋グループの組み合わせなら、片方の結果を見てからもう片方の対策に専念する時間を確保できます。ただし文学部の口述試験(9月24日)は秋グループの出願期間(9月28日〜)の直前にあたるため、文学部と秋グループを併願する場合はスケジュールが窮屈になる点に注意してください。

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倍率・難易度|公式に数字を公表しているのは工学部だけ

名古屋大学の編入学試験でもっとも情報が乏しいのが倍率です。文学部・教育学部・法学部・経済学部・情報学部の5学部は、いずれも編入学試験の志願者数・受験者数・合格者数・倍率を公式には公表していません。名古屋大学が公表している全学の入学試験志願者数・合格者数一覧(いわゆる入試データ)にも、前期日程・後期日程・学校推薦型選抜・私費外国人留学生の数値は掲載されていますが、編入学試験の数値は含まれていません。正確な最新の実施状況を知りたい場合は、各学部の入試担当への直接の照会が唯一の手段です。

この5学部について、当サイトの学部別記事(文学部教育学部法学部経済学部)でも同様に、根拠のない倍率を断定せず「非公表」であることを明記しています。民間の編入予備校が独自に集計した参考値(文学部で7倍前後など)がインターネット上に出回ることがありますが、これらは名古屋大学が公式に発表した数値ではないため、参考程度にとどめてください。

工学部だけは学科別の実績を募集要項に掲載している

唯一の例外が工学部です。工学部は募集要項そのものに、前年度の学科別志願者・受験者・合格者数の一覧を掲載しています。2026年4月入学者を選抜した試験(2025年実施)の実績は次のとおりです。

学科志願者受験者合格者
化学生命工学科322
物理工学科100
マテリアル工学科111
電気電子情報工学科983
機械・航空宇宙工学科774
エネルギー理工学科200
環境土木・建築学科220
合計252010

7学科合計では受験者20名に対して合格者10名(約2.0倍)ですが、学科によって水準はまったく異なります。電気電子情報工学科は受験者8名に対して合格者3名と7学科中もっとも倍率が高く、環境土木・建築学科は受験者2名に対して合格者0名でした。一方、化学生命工学科・マテリアル工学科は受験者と合格者がほぼ一致しています。母数自体が小さいため、単年度の数字だけで難易度を単純比較しないよう注意してください。工学部の過去問・面接内容の傾向まで含めた詳細な分析は、名古屋大学工学部の編入試験を徹底解説で扱っています。

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なぜ名古屋大学は6学部すべて3年次編入のみなのか

すでに触れたとおり、名古屋大学は6学部とも2年次編入を実施していません。これは法政大学など2年次・3年次を併用する私立大学とは構造がまったく異なります。出願資格の必要単位数が52〜62単位に設定されているのも、これが「大学2年間で修得できる単位数の目安」だからです。つまり名古屋大学の編入学試験は、制度設計として「他大学・短大・高専で2年以上の教養課程・専門基礎を終えた人を、名古屋大学の専門課程に3年次から迎え入れる」という位置づけで一貫しています。

この結果、名古屋大学を編入先として検討する場合、「2年次で早く入りたい」という選択肢自体がなく、必然的に「3年次編入に向けてどれだけ単位・資格要件を満たせるか」が出願の起点になります。大学1〜2年生の段階で名古屋大学編入を意識するなら、まず自分の在籍校で62単位(文学部・教育学部・情報学部)、56単位(経済学部)、52単位(法学部)のいずれかを、休学期間を除いた2年間でどれだけ確実に積み上げられるかを確認しておくべきです。

もう1つ注意したいのは、「見込み」で出願する場合の扱いです。各学部の募集要項では、単位取得見込み・卒業見込みで出願した場合、合格後に当該年度末までに必要単位数を満たせなければ合格が取り消されると明記されています。たとえば教育学部の募集要項には「出願資格(2)により出願する者で、合格後、当該年度末までに62単位以上を満たせなかった場合は、合格を取り消す」という条項があります。ぎりぎりの単位数で出願を予定している場合は、年度末までの履修計画を余裕を持って組んでおく必要があります。

学部ごとの「要件」に落とし穴がある

合格した後の話も、出願前に知っておくべき情報です。名古屋大学の各学部の募集要項には、卒業要件や進級要件に関する独立した章が設けられており、見落とすと入学後に想定外の負担を抱えることになります。

教育学部:公認心理師対応科目は2年間で終わらない可能性がある

教育学部の心理社会行動コース・発達教育臨床コースには公認心理師法施行規則が定める指定科目が開講されていますが、募集要項には「3年次編入学制度で入学した場合のカリキュラムは、入学後の2年間で全ての科目を履修できることは保証しておらず、卒業年次を遅らせなければならない可能性があります」と明記されています。さらに、編入前の在籍大学で同種の科目を履修していても、名古屋大学の対応科目としては読み替えられません。公認心理師を目指して教育学部への編入を検討している場合、2年間での卒業を前提にしないほうが安全です。

法学部:募集人員はあくまで上限

法学部の募集要項には「選考の結果、成績によっては、募集人員にかかわらず入学が許可されないことがあります」という一文があります。10名という募集人員は必ず全員合格させる保証ではなく、大学が定める水準に達した受験生がいなければ、募集人員より少ない人数しか合格しない年度もあり得るということです。他学部の要項にも同種の注記があるため、募集人員をそのまま「合格枠の確約」と捉えないようにしてください。

文学部:入学後に分野・専門の変更はできない

文学部は人文学科という1つの学科の中に5学繋・十数の分野専門が並立していますが、出願時に選んだ分野専門は入学後に変更できません。志望理由書の段階で「文学部で何かを学びたい」という抽象度では足りず、どの学繋のどの分野専門で何を研究したいのかまで固めてから出願する必要があります。

情報学部・工学部:学科をまたいだ併願はできない

情報学部は自然情報学科・人間・社会情報学科・コンピュータ科学科のいずれか1学科のみを志望でき、複数学科への同時出願は認められていません。工学部も同様に志望できる学科は1つのみで、環境土木・建築学科を選ぶ場合はさらに環境土木工学プログラムか建築学プログラムかを1つに絞る必要があります。学科選びに迷いがある場合、出願前に各学科のカリキュラム・研究室情報を確認し、併願ではなく1つに絞り込む準備をしておく必要があります。

工学部:既修得単位の認定は30単位が上限

工学部の編入学案内には「工学部専門系科目は、30単位以内とし、各学科(履修プログラム)毎に別に定める方法により認定する」と明記されています。高専で専門科目を数多く履修していても、認定される単位数には上限があるため、編入後に履修しなければならない科目数が想定より多くなる可能性があります。また、高専で履修したカリキュラムと編入後の学科のカリキュラムが大きく異なる場合は、十分な単位振替ができないこともあると注意書きが添えられています。

すべての学部で共通:志望理由書等の生成AI利用は不可

文学部・教育学部・法学部・経済学部の募集要項には、いずれも「出願書類として求められる文章等を生成AIにより作成することは認めません」という趣旨の記載があります。志望理由書・研究計画書は必ず自分の言葉で作成してください。

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学部別に、何から手をつけるべきか

文学部を志望する場合

まず志望する学繋・分野専門を1つに絞り込むことが最優先です。そのうえで、2027年度から必須になった外国語外部試験のスコアを早めに確定させ、並行して小論文対策(過去問の出典書誌を実際に読むことを含む)を進めてください。詳しい対策は名古屋大学文学部の編入対策で解説しています。

教育学部を志望する場合

人間発達科学科の教育学系3コース・心理学系2コースのどちらに近い関心があるかを早期に定め、志望コースと研究計画の一貫性を志望理由書・口述試験で語れるようにしておく必要があります。学内筆記の英語対策も並行して進めてください。詳しい対策は名古屋大学教育学部の傾向と対策を参照してください。

法学部を志望する場合

英語が学内筆記(辞書持込可)であるため、外部試験スコアに頼れません。法学・政治学の基本概念のインプットと、小論文での要約・論述力の強化を並行して進める必要があります。詳しい対策は名古屋大学法学部の傾向と対策、面接対策は名古屋大学編入の面接対策で扱っています。

経済学部を志望する場合

TOEIC590点・TOEFL-iBT61点相当のスコアが出願の必須条件であるため、最優先で英語スコアを確定させてください。この基準に届かない場合は出願自体ができないため、経済学部を第一志望に据えるなら、他学部よりもさらに早い段階(出願の半年〜1年前)からスコアづくりに着手する必要があります。そのうえでマクロ経済学・ミクロ経済学・経営学・統計学の基礎理論を、期待値・分散などの数学的リテラシーも含めて固めてください。詳しい対策は名古屋大学経済学部編入試験の傾向と対策を参照してください。

情報学部を志望する場合

3学科のうち1つに絞り込んだうえで、英語外部試験のスコアを確保しつつ、志望学科の専門筆記(小論文・数学、またはコンピュータ科学基礎・数学)を対策する必要があります。特に自然情報学科・コンピュータ科学科は数学の比重が大きいため、高校数学から微分積分・線形代数の基礎まで復習しておくことが有効です。

工学部を志望する場合

出願できるのは高専卒業者(見込み含む)のみです。TOEFL・TOEICのスコアシート提出が実質必須(未提出は0点)なので、早めにスコアを確保してください。数学・物理・化学の筆記試験と、志望学科ごとの面接(専門試験)対策が必要です。詳しい対策は名古屋大学工学部の編入試験を徹底解説で扱っています。

過去問はどこで手に入るか

過去問の公開状況も学部によって差があります。

学部公開状況
文学部公式サイトで2024〜2026年度分をPDF公開。問題文・出題意図とも掲載(著作権上、原文の一部は削除)
教育学部公式サイトで2024〜2026年度分をPDF公開。2025・2026年度は出題意図つき
法学部直近年度(2026年度分)のみ公式サイトで問題・出題意図を公開。過去3年分は文系教務課の窓口で閲覧可(コピー・撮影不可)
経済学部2026年8月時点で経済学部の公式サイトがサーバー不具合により一時的に利用不可。過去問請求は郵送での窓口請求が案内されている
情報学部公式サイトで直近年度(2025年8月実施分)をPDF公開。小論文・専門科目とも画像形式で掲載
工学部過去問そのものはウェブ非公開。募集要項に前年度の出題意図の一部と志願者・受験者・合格者数が掲載される

公開されている過去問から読み取れる出題テーマ

ここからが名古屋大学編入の対策で見落とされがちな部分です。各学部が公開している過去の入学試験問題・出題意図から、実際にどのようなテーマ・形式で出題されているかを整理します。問題文そのものの転載はできないため、出題テーマ・形式・大学が公表した出題意図・出典書誌を中心に紹介します。

文学部|英語は言語論・記憶論、小論文は現代思想の新書から出題

2026年度の文学部編入学試験(外国語・英語)では、幼児の言語習得に関する2025年7月付のNew York Times記事、および文学と記憶の関係を論じたB. Neumann「The Literary Representation of Memory」(De Gruyter『A Companion to Cultural Memory Studies』所収、2010年)の2つの英文が出題されました。大学が公表した出題意図では「人間の言語習得を可能にする要因についての文章を題材とし、英文を正確に理解する力、理解した内容を要約し表現する力、および、文法や語彙の知識を測定する」「文学と記憶に関する論文の一節を提示し、その内容の理解を問うことで、文学部の3年次に編入された際に、専門教育を受けるに相応しい英語力を備えているかを判定する」とされています。ドイツ語ではErich Kästner「Emil und die Detektive」からの抜粋、中国語では現代中国文学の一節が出題されました。

小論文では、村上靖彦『客観性の落とし穴』第3章「数字が支配する世界」(筑摩書房、2023年)を題材に、エビデンス主義と患者の不安、平均寿命という数字が個人の実感を覆い隠す仕組みについて説明させたうえで、最後に受験生自身の考えを論じさせる出題でした。大学は出題意図として「名古屋大学文学部人文学科の各学繋に置かれた教育プログラムに従って授業科目を履修するにあたり必要となる論理的な思考力と表現力を有しているかを問う」としています。

教育学部|英語は心理学・教育社会学の学術文献、小論文はいじめ問題のデータ読解

2026年度教育学部編入学試験の英語では、McMartin, J.(2017)『Personal Psychology: A Student-Centered Approach』(第2版、SAGE Publications)と、Rizvi, F. & Lingard, B.(2006)「Globalization and the changing nature of the OECD’s educational work」(オックスフォード大学出版局の論文集所収)という2つの学術文献から出題されました。いずれも心理学・教育社会学の英語論文で、専門教育に耐えうる読解力が問われています。

小論文では、一般社団法人全国PTA連絡協議会が2024年に公表した「いじめ認知件数は過去最多を更新」というデータをもとに、グラフから読み取れる内容を論じさせる出題でした。教育学部が公表した出題意図は「基本的な英語の知識をもとに文章の論旨を正確に理解したうえで、その内容を的確に表現することができるかを問います」「教育学及び教育心理学に関する文章の論旨を正確に理解したうえで、その内容に基づく問いに対して的確に答えることができるかを問います」となっています。統計データの読解力と、教育現場の現状に対する問題意識の両方が問われる出題傾向がうかがえます。

法学部|英語は比較行政法・政治思想史、小論文はSNSと言論空間の分断

2026年度法学部編入学試験の外国語(英語)は、Peter Cane他編『The Oxford Handbook of Comparative Administrative Law』(Oxford University Press、2020年)と、Elias J. Palti『Misplaced Ideas?: Political-Intellectual History in Latin America』(Oxford University Press、2024年)という2つの学術書からの英文和訳2題でした。法学部が公表した出題意図は「法学・政治学に関する英語の読解力及び基礎的な用語の知識を問うものである」とされています。比較行政法や政治思想史という、専門性の高い分野からの出題である点が特徴です。

小論文では、永石尚也「SNSと分断—不完全な公共圏における誤りとでたらめ(bullshit),の位置づけ」(『法学教室』534号、2025年)を題材文として、SNS上の言論の真偽が不確かになる問題点、誤情報への法的介入の意義と限界について論じさせる出題でした(参考文献として江口聡「ミル『自由論』の言論の自由擁護論の二つの解釈とキャンセルカルチャー」も付されています)。200字・250字の説明問題2問と、500〜600字で自分の考えを述べる論述問題1問という構成です。大学が公表した出題意図は「法学に関する基本的知識に基づき、現代社会における言論と法の関係を多面的に理解し、自らの視点から合理的かつ説得的に論述する能力を問うものである」とされています。

経済学部|ミクロ経済学の外部性と統計学の期待値・分散が頻出

経済学部の過去問(MEGAアーカイブに保存された平成23年度〜令和4年度分の資料による)には、外部性とコースの定理を説明させるミクロ経済学の記述問題や、コンビニエンスストアが扱う2つの商品の販売数量データを題材に期待値・分散・共分散を計算させる統計学の応用問題が繰り返し出題されている傾向が確認できます。募集要項の試験科目名は「経済・経営に関する基礎的な問題」とだけ記載されており、範囲は経済学・経営学・統計学にまたがります。数学的リテラシー(期待値・分散などの確率統計の基礎計算)が経済理論の理解と同じくらい重要になる出題構成です。

情報学部|学科別に小論文・コンピュータ科学基礎・数学

情報学部は2025年8月実施分(2026年4月入学者選抜)の過去問を公式サイトで公開しています。自然情報学科は小論文(出題される課題についての論述)と数学(高校程度の数学および基礎的な微分積分・線形代数の範囲)、人間・社会情報学科は小論文のみ、コンピュータ科学科はコンピュータ科学基礎(情報理論・論理設計・プログラミング・アルゴリズムに関する分野)と数学という科目構成です。過去問はスキャン画像形式で公開されているため、志望学科のPDFを実際に開いて出題形式・分量を確認しておくことをおすすめします。

工学部|数学・物理・化学の筆記と学科別の口頭試問

工学部の基礎学力試験は数学・物理・化学の3科目の筆記試験(英語はTOEFL/TOEICスコアで代替)で、専門試験は志望学科ごとの面接(口頭試問)です。過去問自体はウェブでは公開されていませんが、募集要項や学部公式サイトで公開されている出題意図・専門試験の傾向については、名古屋大学工学部の編入試験を徹底解説で学科別に詳しく分析しています。

過去問の公開範囲から見える、大学側の姿勢の違い

ここまで見てきたように、文学部・教育学部は問題文の大部分・出題意図・出典書誌をセットで公開しており、受験生が独学でも出題者の意図を読み取れる環境が整っています。一方、法学部は直近1年分に限られ、経済学部は取得経路が郵送請求に限定されるなど、学部によって「独学のしやすさ」自体に差があります。志望学部を最終決定する前に、対策のしやすさという観点からも各学部の過去問公開ページを一度確認しておくとよいでしょう。

過去問から導ける学習の順番

  1. 志望学部・学科(文学部は分野専門、情報学部・工学部は学科)を1つに絞り込む
  2. 英語の評価方式(学内筆記・外部試験スコア・出願要件・換算得点)を確認し、必要な対策を逆算する
  3. 外部試験スコアが必要な学部(文・経済・情報・工)は、6〜8週間かかるスコア到着期間を見込んで早期に受験する
  4. 小論文・専門筆記は、大学が公表している出題意図・出典書誌を実際に読み込み、出題者が何を測ろうとしているかを把握する
  5. 口述試験・面接がある学部(文・教育・法・情報・工)は、志望理由書・研究計画書の内容について深掘りされる想定で準備する

本節で扱った出題テーマ・解答例・出題意図は、いずれも名古屋大学の各学部が公開している過去の入学試験問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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単位認定と修業年限も確認しておく

編入学生は、編入後2年以上在学し、各学部が定める卒業要件単位を修得しなければなりません。在学年数の上限は多くの学部で4年までと定められています(文学部・教育学部で確認できる規定)。前籍校で修得した単位は、全学教育科目(教養科目等)についてはおおむね修得済みとみなされますが、専門科目の認定は学部・学科の判断に委ねられており、前籍校のカリキュラムと編入後の学科のカリキュラムが大きく異なる場合は十分な単位振替ができない可能性があります。工学部では専門系科目の認定は30単位以内という上限も設けられています。分野をまたぐ編入(たとえば工学系から文学部へ、法学系から情報学部へなど)を検討している場合は、単位認定の見込みを事前に学部の入試担当へ確認しておくことを強くおすすめします。

併願をどう組むか

すでに解説したとおり、名古屋大学の6学部は試験日程が夏グループ(工学部・情報学部・文学部)と秋グループ(法学部・教育学部・経済学部)に分かれています。同一グループ内の学部同士は試験日が近接するため事実上併願できませんが、異なるグループの組み合わせなら日程上は両立可能です。

また、英語外部試験のスコアを使う学部(文学部・経済学部・情報学部・工学部)を組み合わせれば、1つのスコアを複数の出願に使い回せます。逆に学内筆記の教育学部・法学部を志望する場合は、その分の対策時間を別途確保する必要があります。

実際に名古屋大学へ編入した方の中には、他大学と併願して合格した例もあります。高専から名古屋大学経済学部へ編入した方は神戸大学経済学部にも合格しており(【大学編入合格体験記】高専から名古屋大学経済学部へ3年次編入)、名古屋大学教育学部に編入した方はお茶の水女子大学・法政大学にも合格しています(【大学編入合格体験記】名古屋大学教育学部へ3年次編入)。併願校を選ぶ際は、これらの体験記も参考にしてください。関東圏・関西圏を含めた3年次編入の併願先については、3年次編入できる大学一覧【2026年度版】で幅広く整理しています。

よくある質問

名古屋大学は2年次編入もできますか。

できません。文学部・教育学部・法学部・経済学部・情報学部・工学部の6学部とも、編入学試験は3年次のみの実施です。2年次編入という選択肢自体が名古屋大学には存在しません。

名古屋大学編入の倍率はどのくらいですか。

工学部以外の5学部(文学部・教育学部・法学部・経済学部・情報学部)は、志願者数・受験者数・合格者数・倍率を公式には公表していません。唯一公表している工学部の2026年4月入学者選抜では、7学科合計で志願者25名・受験者20名・合格者10名(約2.0倍)でした。学科によって差が大きく、電気電子情報工学科は受験者8名に対して合格者3名でした。

高専から名古屋大学に編入できますか。

文学部・教育学部・法学部・経済学部・情報学部は、いずれも高等専門学校卒業者(卒業見込み含む)を出願資格に含んでいます。工学部は逆に高専卒業者(卒業見込み含む)のみが出願対象で、大学在学者は出願できません。

大学を卒業した後(学士)でも編入できますか。

文学部・教育学部・法学部・経済学部・情報学部は、学士の学位を持つ人を出願資格に含んでいます。工学部にも大学卒業者向けの3年次編入学制度がありますが、2026年8月時点で「令和6年度の募集から当面の間学生募集を停止」となっており、出願はできません。

英語外部試験は何を使えますか。

学部によって使える試験と使い方が異なります。文学部はTOEIC・TOEFL-iBT・IELTS・独検・仏検・中検・HSKなどをスコアそのもので評価、経済学部はTOEICまたはTOEFLのスコアを出願の必須要件(足切り)として使用、情報学部はTOEIC・TOEFL-iBT・IELTS・Duolingoを100点満点に換算、工学部はTOEFL・TOEICのスコアをそのまま得点として採用します。教育学部・法学部は外部試験を使わず学内筆記のみです。

社会人でも名古屋大学に編入できますか。

各学部の募集要項に年齢の上限は定められていません。法学部の募集要項では「大学教育を受けていったん社会人となったけれども、新たに法律学・政治学を系統的かつ体系的に履修することを望む人」が編入学制度の対象として明記されており、出願資格を満たせば社会人からの出願も可能です。社会人が名古屋大学に編入する際の両立スケジュールについては社会人が名古屋大学に編入する方法で解説しています。

過去問はどこで手に入りますか。

公開状況は学部ごとに異なります。文学部・教育学部・情報学部は公式サイトで複数年度分をPDF公開しており、法学部は直近年度のみ公式サイト公開・過去分は窓口閲覧、工学部は募集要項に一部の出題意図のみ掲載、経済学部は2026年8月時点で公式サイトが一時的に利用できず郵送での窓口請求が案内されています。

志望理由書や研究計画書をAIで作成してもいいですか。

認められていません。文学部・教育学部・法学部・経済学部の募集要項には、いずれも生成AIによる出願書類の作成を認めない旨が明記されています。必ず自分の言葉で作成してください。

名古屋大学の編入学試験に面接はありますか。

経済学部以外の5学部(文学部・教育学部・法学部・情報学部・工学部)は口述試験または面接を実施します。経済学部だけは書類審査と筆記試験のみで、口述試験・面接はありません。面接対策は名古屋大学編入の面接対策で扱っています。

検定料や学費は学部によって違いますか。

いいえ。入学検定料30,000円、入学料282,000円、年間授業料535,800円(いずれも予定額)は6学部で共通です。学部による違いは検定料の払込期間だけで、工学部は出願開始の1ヶ月近く前から、法学部は出願開始の10日前から払込が可能です。

複数の学部を同時に受験できますか。

名古屋大学内での複数学部同時出願を禁止する直接的な規定は募集要項上は確認できませんが、試験日程が学部ごとに重なる時期があり、実質的に同時受験できる組み合わせは限られます。文学部・情報学部・工学部は夏(6月末〜9月中旬)、法学部・教育学部・経済学部は秋(9月末〜11月中旬)に集中しているため、異なるグループ同士を組み合わせるのが現実的です。

まとめ

名古屋大学の編入学試験について、公式要項と公開資料から確認できることを整理します。

まず、6学部すべてが3年次編入学のみを実施しており、2年次編入は存在しません。出願資格の必要単位数は52単位(法学部)から62単位(文学部・教育学部・情報学部)まで学部ごとに異なるため、自分の見込み単位数が志望学部の基準を満たすかを早期に確認する必要があります。工学部だけは出願資格の骨格自体が違い、高等専門学校卒業者(見込み含む)のみが対象です。

次に、英語の扱いは学内筆記(教育学部・法学部)、外部試験スコアのみ(文学部)、出願要件としての足切りスコア(経済学部)、得点換算(情報学部)、スコアそのまま採用(工学部)の5パターンに分かれます。志望学部が決まった時点で、どの方式に対応すればよいかが変わるため、早い段階での確認が対策の出発点になります。

そして倍率については、工学部だけが公式データを公表しており、他の5学部は非公表です。ネット上に出回る「◯倍」という数字の多くは民間予備校の独自集計であり、名古屋大学の公式発表ではない点に注意してください。

最後に、過去問は文学部・教育学部・情報学部が比較的手厚く公開しており、出題意図まで含めて読み込むことで対策の精度を大きく上げられます。法学部・経済学部・工学部は公開範囲が限られるため、当サイトの学部別記事や公式窓口への照会もあわせて活用してください。

名古屋大学の編入学試験は、6学部それぞれが独自のルールで運営している以上、「名古屋大学の編入は難しい」という一括りの理解では対策になりません。志望学部を1つに絞り込み、その学部の出願資格・英語の扱い・日程・過去問の4点を正確に押さえることが、遠回りに見えて最短の対策です。

本記事の数値は名古屋大学の各学部が公表する2027年度入学試験要項および過去の入学試験問題資料に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目・出願要件は年度によって変更されるため、出願前には必ず各学部が公表する最新の入学試験要項をご確認ください。

名古屋大学に編入した合格者の声

当サイトでは、実際に名古屋大学へ編入した方へのインタビューを記事化しています。学部の情報だけではわからない、対策の進め方や当日までの過ごし方はこちらを参照してください。

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